[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る医用画像処理システムの一例を示す機能ブロック図である。医用画像処理システムとしての画像管理システム300は、医用画像処理装置としての画像管理装置100と、医用画像保管装置200とを備える。画像管理装置100および医用画像保管装置200は、ネットワーク310を介して互いに接続される、さらに、検査情報保管装置400、画像診断装置500、汎用画像記憶装置600、施設情報記憶装置700、および患者情報記憶装置800が、ネットワーク310に接続される。
医用画像保管装置200は、DICOMに準拠する医用画像データを保管する。医用画像データは、画像診断装置500による検査で作成された医用画像データと、この医用画像データに付帯する当該検査の検査情報とを含む。医用画像データと検査情報とを含むデータを、以下の説明では、DICOM画像データと称する。また、DICOM画像データに含まれる医用画像データを画像化して、表示可能な医用画像が作成されるとする。
汎用画像記憶装置600は、DICOMに準拠しない汎用画像データを保管する。画像管理装置100は、汎用画像記憶装置600に保管された汎用画像データの取り扱いを管理する。
検査情報保管装置400は、検査情報を保管する。検査情報は、例えば、HIS(Hospital Information System)やRIS(Radiology Information System)などのような情報管理システムにより作成される。検査情報は、医療施設において実施される検査毎に作成される。検査情報は、例えば、個々の検査を識別するための検査ID、検査種別、検査に係る被検体の氏名(名前、または患者名)や性別、被検体を識別するための患者ID、前記検査の検査日などの情報を含む。
画像診断装置500は、X線診断装置、X線CT装置、MRI装置、超音波診断装置、核医学診断装置、内視鏡装置などのモダリティである。いずれのモダリティも、DICOM画像データを作成することが可能である。
汎用画像記憶装置600は、汎用画像データとこの汎用画像データに付帯される付帯情報と、を含むファイルを保管する。汎用画像データは、画像診断装置500による検査に関連して作成されたデータであって、画像診断装置500とは異なる装置(例えばディジタルカメラやイメージスキャナなど)から得られたデータである。汎用画像データは、画像診断装置500による検査の検査情報で識別不可能な、あるいは識別することの困難な画像データである。付帯情報は、汎用画像データごとに付帯される、当該汎用画像データの得られた日時を示す日付などの情報である。
施設情報記憶装置700は、施設情報を保管する。施設情報は、各検査に関わる医師などの担当者を識別するための、担当者名や担当者ID、および装置識別情報を含む。装置識別情報は、医療施設に設置されたイメージスキャナなどの装置を個別に識別するための、装置の種別、型名、および製造番号などの情報である。さらに、施設情報は、装置識別情報により識別される装置の設置場所を示す情報、および、この設置場所に関係する検査種別の情報などを含む。
患者情報記憶装置800は、患者情報を保管する。患者情報は、例えば患者の年齢、性別、身長などの、それぞれの患者本人を特定可能とするための情報である。
画像管理装置100は、通信部10、表示部20、入力部30、ファイル情報収集部40、対照情報作成部70、判定部80、および制御部85を備える。
通信部10は、医用画像保管装置200、検査情報保管装置400、汎用画像記憶装置600、施設情報記憶装置700、および患者情報記憶装置800などの各装置と、ネットワーク310を介して通信する。これにより画像管理装置100は、例えば医用画像保管装置200からDICOM画像データを得る。また、画像管理装置100は、検査情報保管装置400から検査情報を得る。また、画像管理装置100は、汎用画像記憶装置600から汎用画像データを含むファイルを得る。また、画像管理装置100は、施設情報記憶装置700から施設情報を得る。また、画像管理装置100は、患者情報記憶装置800から患者情報を得る。
入力部30は、表示部20に医用画像や汎用画像などを表示させるための入力などを受け付ける。表示部20は、医用画像保管装置200から受信したDICOM画像データや、汎用画像記憶装置600から受信したファイルなどを画像化して、表示する。
ファイル情報収集部40は、ユーザにより指定された汎用画像データを含むファイルに関する情報を、汎用画像記憶装置600から収集する。対照情報作成部70は、ファイル情報収集部40により収集された情報に基づいて対照情報を作成する。以下の説明では、比較対照のために用いられる情報として対照情報という用語を用いる。
判定部80は、汎用画像記憶装置600から得られた、ユーザにより指定された汎用画像データが、医用画像保管装置200から得られた検査情報で識別される検査、に関連するか否かを判定する。換言すれば、判定部80は、ユーザの指定した汎用画像データが、医用画像保管装置200から得られたDICOM画像データに関連するか否かを判定する。この判定は、対照情報作成部70により作成された対照情報に基づいて行われる。
制御部85は、通信部10、表示部20、ファイル情報収集部40、対照情報作成部70、および判定部80を含む画像管理装置100、を制御する。
ファイル情報収集部40は、ファイル情報を収集する。ファイル情報は、汎用画像データを含むファイル、に関する様々な情報である。ファイル情報収集部40は、ストレージ情報収集部41、日付情報収集部42、担当者情報収集部43、メタデータ収集部44、画像データ収集部45、装置情報収集部46、および位置情報収集部47を備える。
ストレージ情報収集部41は、ストレージ情報を収集する。ストレージ情報は、ファイルが保管された汎用画像記憶装置600を識別するための機種IDや、汎用画像記憶装置600の保管場所を示すフォルダ(またはディレクトリ)などの情報である。
日付情報収集部42は、ファイルの汎用画像データに付帯された付帯情報に含まれる日付の情報を収集する。担当者情報収集部43は、ファイルの付帯情報に含まれる担当者IDを収集する。
メタデータ収集部44は、入力部30を操作して指定された汎用画像データのメタデータを収集する。メタデータは、対応する汎用画像データに、例えば病理検査、生検、術野写真などといった意味を持たせるために付帯されるデータである。画像データ収集部45は、汎用画像データに含まれる文字や数字などの記号を、画像認識技術により収集する。
装置情報収集部46は、ファイルの付帯情報に含まれる装置識別情報、を収集する。装置識別情報は、汎用画像データを作成した装置(イメージスキャナなど)の型名や製造番号などの情報である。
位置情報収集部47は、ファイルの付帯情報に含まれる位置情報、を収集する。位置情報とは、例えばカメラが汎用画像データを作成した位置を示す情報である。また、位置情報収集部47は、収集した位置情報に基づいて、ファイルの汎用画像データが作成された位置(例えば手術室の位置、病理検査室の位置、CT検査室の位置、あるいはMRI検査室の位置など)を計算する。
対照情報作成部70は、ストレージ情報収集部41により収集されたストレージ情報が名前情報を含むと、その名前情報を認識して比較のための患者名を作成する。また、対照情報作成部70は、日付情報収集部42により収集された日付から比較のための検査日を作成する。また、対照情報作成部70は、施設情報記憶装置700から得られた担当者名および担当者IDと、担当者情報収集部43により収集された担当者IDとに基づいて、比較のための担当者名を作成する。
また、対照情報作成部70は、メタデータ収集部44により収集されたメタデータに基づいて比較のための検査種別を作成する。作成されたメタデータが病理検査を示せば、対照情報作成部70は、比較のための検査種別として組織病理診断を作成する。作成されたメタデータが生検を示せば、対照情報作成部70は、比較のための検査種別として生体組織診断を作成する。作成されたメタデータが術野写真を示せば、対照情報作成部70は、比較のための検査種別として手術を作成する。
また、対照情報作成部70は、画像データ収集部45による画像認識処理で収集された情報を、対照情報として作成する。また、対照情報作成部70は、施設情報記憶装置700から得られた施設情報と、装置情報収集部46により収集された装置識別情報とに基づいて、比較のための検査種別を作成する。
また、対照情報作成部70は、位置情報収集部47により計算された位置に基づいて比較のための検査種別を作成する。位置が手術室であれば、対照情報作成部70は、比較のための検査種別として手術や術中超音波診断を作成する。位置が病理検査室であれば、対照情報作成部70は、組織病理診断を作成する。位置がCT検査室やMRI検査室であれば、対照情報作成部70は、CT検査やMRI検査室を作成する。
判定部80は、対照情報作成部70で作成された対照情報と、検査情報保管装置400から得た検査情報とを比較する。比較の結果、検査情報保管装置400から得た検査情報の中に対照情報に一致する情報を含む検査情報が有れば、判定部80は、ユーザにより指定された汎用画像データはDICOM画像データ(または所望の検査情報で識別される検査)に関連する、と判定する。検査情報保管装置400から得た検査情報の中に、対照情報作成部70で作成された対照情報に一致する情報を含む検査情報が無ければ、判定部80は、ユーザにより指定された汎用画像データはDICOM画像データ(所望の検査情報で識別される検査)に関連しない、と判定する。
医用画像保管装置200は、通信部210と、医用画像記憶部220と、表示部230と、入力部240と、制御部250とを備える。通信部210は、画像診断装置500から送信されるDICOM画像データなどを、ネットワーク310を介して受信する。医用画像記憶部220は、通信部210で受信されたDICOM画像データを保管する。表示部230は、医用画像記憶部220に保管されたDICOM画像データを画像化した医用画像を表示する。入力部240は、表示部230に医用画像や汎用画像を表示させるための入力情報などを受け付ける。制御部250は、入力情報に基づいて、通信部210、医用画像記憶部220、および表示部230を制御する。
図2は、検査情報保管装置400に保管される検査情報の一覧の例を示す図である。この検査情報一覧402は、例えば、”検査ID”、”種別”、”患者ID”、”患者名”、”検査日”、および、”担当者名”の複数の欄を備える。
”検査ID”欄は、検査毎に一意に発行される検査IDを保管する。”種別”欄は、”検査ID”欄に保管された検査IDで識別される検査種別を保管する。”患者ID”欄は、”検査ID”欄に保管された検査IDで識別される検査、を実施される被検体、を識別するための患者IDを保管する。”患者名”欄は、”検査ID”欄に保管された検査IDで識別される検査を実施された被検体の名前を保管する。
”検査日”欄は、”検査ID”欄に保管された検査IDで識別される検査の実施日(検査日)を保管する”担当者名”欄は、”検査ID”欄に保管された検査IDで識別される検査の担当者名を保管する。
図2において、患者IDとして”168”、”401”が示される。患者ID”168”を持つ患者は”Joe Smith”氏であり、患者ID”401”を持つ患者は”Yamada Taro”氏であることが示される。
”Joe Smith”氏は、検査日ID”2014/01/10”で示される日に、検査ID”10077”で示されるX線検査と、検査ID”0123456”で示されるCT検査とを受けたことが示される。これらの検査の担当者の名前は、いずれも”T.T”であることが示される。
また”Joe Smith”氏は、検査日ID”2014/02/25”で示される日に、検査ID”4488”で示される生体組織診断を受けたことが示される。この検査の担当者の名前は、”B.C”であることが示される。
生体組織診断は、例えば生検によって採取された病変部位の組織の顕微鏡による観察、あるいは、顕微鏡写真の画像データを観察してなされる検査である。生体組織診断で取得される画像データ(顕微鏡写真など)は、画像診断装置500とは異なる装置により得られたデータであり、いわゆる汎用画像データである。
さらに”Joe Smith”氏は、検査日ID”2014/03/14”で示される日に、検査ID”7555”で示される手術を受け、検査日ID”2014/03/15”で示される日に、検査ID”1568”で示される組織病理診断を受けたことが示される。組織病理診断は、手術により採取された病変部位の組織の顕微鏡による観察、あるいは、顕微鏡写真の画像データを観察してなされる検査である。手術者の名前は”Y.M”であり、組織病理診断の担当者の名前は”T.M”であることが示される。
一方、”Yamada Taro”氏は、検査日ID”2014/01/25”で示される日に、検査ID”2266”で示されるMRI検査を受けたことが示される。この検査の担当者の名前は、いずれも”S.A”であることが示される。
また”Yamada Taro”氏は、検査日ID”2014/03/16”で示される日に、検査ID”7556”で示される手術を受けたことが示される。手術者の名前は、”A.D”であることが示される。
なお、検査ID”10077”の検査はX線検査であり、X線検査では、検査情報を含むDICOM画像データが作成される。このDICOM画像データは医用画像保管装置200の医用画像記憶部220に保管される。また、検査ID”0123456”の検査はCT検査であり、CT検査では、検査情報を含むDICOM画像データが作成される。このDICOM画像データは医用画像保管装置200の医用画像記憶部220に保管される。同様に、検査ID”2266”の検査はMRI検査であり、MRI検査では、検査情報を含むDICOM画像データが作成される。このDICOM画像データは医用画像保管装置200の医用画像記憶部220に保管される。次に、上記構成を基礎として、実施形態に係る画像管理装置100における作用について説明する。
ユーザにより、画像管理装置100の入力部30を用いて、医用画像保管装置200に保管された検査情報の一覧を表示させる操作が実施されると、画像管理装置100は検査情報の一覧を表示部20に表示する。所望の検査情報が指定されると、制御部85は、指定された検査情報と、この検査情報に対応するDICOM画像データを画像化した医用画像とを表示部20に表示する。
図3は、医用画像を表示するウインドウの一例を示す図である。ウインドウ22は、第1の表示エリア211、第2の表示エリア212、第3の表示エリア213、および、第4の表示エリア214を備える。
第1の表示エリア211に、第2の表示エリア212に表示される医用画像のDICOM画像データに付帯される検査情報215が表示される。第1の表示エリア211表示される検査情報における検査IDは”0123456”である。この検査の担当者名は”T.T”であり、検査種別は”CT検査”であり、検査日は”2014/01/10”であり、患者名(性別、年齢)および患者IDは”Joe Smith(男、30歳) 168”である。検査情報215は、例えば、図2に示される検査情報一覧402において”0123456”の検査IDを持つ検査情報に対応する。
第2の表示エリア212に、ユーザにより指定されたDICOM画像データを画像化した医用画像が表示される。指定されたDICOM画像データは、医用画像保管装置200の医用画像記憶部220から取得される。このエリアに表示中の画像の元になる画像データに付帯する検査情報が、検査情報保管装置400から取得されて、第1の表示エリア211に示される。
第3の表示エリア213にも、検査情報215に関連する画像が表示される。第3の表示エリア213には、検査情報215に関連する画像のうちユーザにより指定されていない画像が縮小表示される(サムネイル画像)。つまり検査情報215に関連する画像は、通常、複数ある。サムネイル画像のうちいずれかが指定されると、その指定された画像が本来のサイズに拡大されて第2の表示エリア212に表示される。
第4の表示エリア214に、クリッカブルな操作ボタンなどが表示される。図3には、”画像貼付”ボタンが示される。”画像貼付”ボタンは、第2の表示エリア212の画像に汎用画像データを対応付ける操作の開始をシステムに通知するために使用される。
汎用画像データを第2の表示エリア212の画像に対応付けることは、汎用画像データを第1の表示エリア211の検査情報に対応付けることと同等である。しかし、対応付けられようとしている汎用画像データが対応付け先の画像データ(または検査情報)に正しく対応しているか否かを検証する手法は、知られていない。以下では、その新規な手法について説明する。
図3に示される”画像貼付”ボタンがクリックされると、ユーザに汎用画像データの指定が促される。ユーザはディレクトリ階層をたどり、ユーザにより指定された汎用画像データの保管されているフォルダに到達すると、図4に示されるようなウインドウがオープンされる。
例えば、所望の汎用画像データの保管場所として汎用画像記憶装置600が指定されると、通信部10は、ネットワーク310を介して汎用画像記憶装置600からフォルダの一覧を取得する。そうするとフォルダの一覧が表示部20に表示される。例えば、検査情報215の患者名と同じ患者名を持つフォルダがフォルダの一覧から指定されると、通信部10は、指定されたフォルダに含まれるファイル(汎用画像データ)を汎用画像記憶装置600から取得する。取得されたファイルは画像化されて表示部20に表示される。次に、貼付対象の汎用画像データを指定するための操作がユーザにより実施される。
図4は、汎用画像データを指定するためのユーザインタフェースの一例を示す図である。図4に示されるウインドウ22は、第1の表示エリア221と、第2の表示エリア222と、第3の表示エリア223とを含む。このうち第3の表示エリア223には、ユーザの操作をシステムに通知するための操作ボタンである”OK”が表示される。
第1の表示エリア221には、カレントフォルダとそのパス情報などが表示される。図4によれば、カレントフォルダのパスは“C:カメラ画像\Joe Smith”であることが示される。”カメラ画像”は、例えばディジタルカメラから得られた汎用画像データであることを示すフォルダ名である。”Joe Smith”は、患者名を示すフォルダ名である。つまり、例えばWindows(登録商標)ベースのシステムでは、Cドライブ直下の”カメラ画像”フォルダ内の”Joe Smith”フォルダに、Joe Smith氏の汎用画像データの保管されることが、示される。
第2の表示エリア222は、カレントフォルダ内の汎用画像データファイルをサムネイル表示する。第2の表示エリア222は、”プレビュー”欄、”ファイル名”欄、”日付”欄、”選択”欄、および”タグ”欄を含む。
”プレビュー”欄には、例えば3つの汎用画像データのサムネイル画像が表示される。図示しないスクロールバーを上下にスライドさせることでさらに多くのサムネイル画像を表示することができる。
”ファイル名”欄には、対応するサムネイル画像のファイル名が表示される。図4によれば、各ファイルのファイル名は上から順に”IMG010.jpg”、”PIC074.jpg”および”IMG090.jpg”である。
”日付”欄には、対応するサムネイル画像の作成された日付が表示される。図4によれば、各ファイルの作成日は上から順に”2014/01/08”、”2014/03/10”および”2014/03/24”である。
”選択”欄には、ファイルごとにチェックボックスが表示される。クリックされたチェックボックスに、当該ファイルが選択(あるいは指定)されたことを示すチェックマークが表示される。”タグ”欄には、プレビューされている汎用画像データの意味を示すためのダイアログボックスがファイルごとに表示される。ドロップダウンリストを用いて、例えば”病理検査”、”生検”、”術野写真”などの属性情報を指定することが可能である。指定された属性情報は、対応するファイルにメタデータとして付帯される。
ユーザが、例えば”IMG010.jpg”のチェックボックスをチェックして、このファイルの属性情報として”病理検査”を指定したのち”OK”がクリックされると、ウインドウ22はクローズされる。この状態は、検査情報215(図3)で識別される検査に、”IMG010.jpg”が対応付けられようとしている状態である。
そうすると、ファイル情報収集部40は、指定されたファイル(”IMG010.jpg”)に関するメタデータを含むファイル情報を収集する。さらに、収集されたファイル情報(メタデータを含む)と、施設情報記憶装置700から取得された施設情報とに基づいて、対照情報作成部70は、対照情報を作成する。
図5Aは、ファイル情報の一例を示す図である。ファイル情報(符号401)は、例えば、”フォルダ/ファイル”、”日付”、”担当者ID”、および”メタデータ”を含む。”フォルダ/ファイル”は、ストレージ情報収集部41により収集された、”IMG010.jpg”のストレージ情報である。”フォルダ/ファイル”は、”IMG010.jpg”の保管場所である“C:カメラ画像\Joe Smith”と、”IMG010.jpg”のベースネームである”IMG010”とを含む。”IMG010.jpg”の日付は、”2014/01/08 14:16:25”である。
”担当者ID”は、担当者情報収集部43により収集された付帯情報に含まれる担当者IDである。”IMG010.jpg”の”担当者ID”は”p9876543”である。”メタデータ”は、メタデータ収集部44により収集されたメタデータである。”IMG010.jpg”の”メタデータ”は”病理検査”である。
図5Bは、図5Aに示されるファイル情報に基づいて作成された対照情報の一例を示す図である。対照情報(符号71)は、例えば、”患者名”、”検査日”、”担当者名”、および”検査種別”を含む。”患者名”は、ファイル情報401の”フォルダ/ファイル”から想定される。つまり”フォルダ/ファイル”は“C:カメラ画像\Joe Smith”を含むので、患者名として”Joe Smith”が想定される。
”検査日”は、日付情報収集部42により収集された日付から想定される。図5Aによれば、対照情報71の検査日として”2014/01/08”が想定される。”担当者名”は、担当者情報収集部43により収集された担当者IDから想定される。図5Aに示される担当者IDは”p9876543”である。別途用意された担当者IDと担当者名との対応表に基づいて、対照情報71の担当者名として”S.Y”が想定される。”検査種別”は、メタデータ収集部44により収集されたメタデータから想定される。図5Aに示されるメタデータは病理検査を示し、これに基づいて対照情報71の検査種別として”組織病理診断”が想定される。
判定部80は、図4に示されるウインドウを用いて指定された汎用画像データが、図3に示される医用画像(DICOM画像データ)に関連するか否かを、当該医用画像に付帯される検査情報215(図3)と対照情報71とに基づいて、判定する。判定部80は、検査情報215に、対照情報71の患者名、検査日、担当者名、および検査種別に一致する情報が有れば、汎用画像データは対応付け先の医用画像(DICOM画像データ)に関連すると判定する。検査情報215に、対照情報71の患者名、検査日、担当者名、および検査種別に一致する情報が無ければ、判定部80は、汎用画像データは対応付け先の医用画像(DICOM画像データ)に関連しないと判定する。
図3と図5Bとを比較すると、患者名は一致するが検査日が一致しない。そこでファイル情報収集部40は、患者名”Joe Smith”とこの患者の患者ID”168”とを含む検査情報を検査情報保管装置400から収集する。これにより患者ID”168”に係る検査リストが作成される。
図6は、検査リスト(符号81)の一例を示す図である。判定部80は、対照情報71の検査日、検査種別、および担当者名に一致する情報がリスト81に有れば、汎用画像データは対応付け先の医用画像(DICOM画像データ)に関連すると判定する。このケースでは、判定部80は、前記ファイルに検査情報215を付加して通信部10に出力する。通信部10は、検査情報215の付加されたファイルを医用画像保管装置200に送信する。医用画像保管装置200は、画像管理装置100から送信されたファイルを検査情報215に関連付けて医用画像記憶部220に保管する。
また、判定部80は、対照情報71の検査日、検査種別、および担当者名に一致する情報がリスト81に無ければ、汎用画像データは対応付け先の医用画像(DICOM画像データ)に関連しないと判定する。リスト81の検査ID”1568”の検査の、種別および担当者名が対照情報71と一致する。しかし検査日が対照情報71の検査日と一致しないので、対照情報71の検査日、検査種別、および担当者名を含む検査情報が無い。よって判定部80は、汎用画像データは検査情報215のDICOM画像データに関連しない、と判定し、表示部20に警告を表示する。
図7は、警告を示すウインドウ(符号23)の一例を示す図である。ウインドウ23は、警告マークと”警告”の文字、および”別の患者の画像を貼り付けようとしている可能性があります”といった警告メッセージを含む。またウインドウ23は、対照情報およびリストを含む。表示される対照情報は、”画像から想定される検査”というメッセージと、検査種別”組織病理診断”、および日付”2014/01/08”を含む。表示されるリストは、”貼り付けようとしている患者のリスト”というメッセージと、リスト81の内容とを含む。
このように、画像管理装置100は、汎用画像データの保管場所、入力された汎用画像データの意味を示すメタデータ、汎用画像データに付帯された日付、および担当者IDを収集し、これらの情報に基づいて対照情報71を作成する。また画像管理装置100は、対照情報71と検査情報保管装置400から得た検査情報とを比較する。そして画像管理装置100は、この比較の結果に基づいて、ユーザにより指定された汎用画像データが検査情報215で識別される検査(またはDICOM画像データ)に関連するか否かを、判定する。これにより、DICOM画像データに対応付けられようとしている汎用画像データが対応付け先の(貼り付け先の)DICOM画像データに正しく対応しているか否かを検証することができるようになる。従って画像取り違えを防止することができる。
なお、検査情報保管装置400から検査情報を得ることができなければ、汎用画像データとその貼り付け先のDICOM画像データとが関連するか否かを、医用画像記憶部220に保管された検査情報に基づいて判定してもよい。このケースでは、ファイル情報収集部40は、図5Aに示されるファイル情報401からメタデータを除くファイル情報を収集する。
図8Aは、ファイル情報の他の例を示す図である。すなわちファイル情報(符号401a)は、ファイル情報401からメタデータを除いた情報である。
図8Bは、図8Aに示されるファイル情報に基づいて作成された対照情報の一例を示す図である。対照情報作成部70は、対照情報71(図5B)から検査種別を除いた対照情報(符号71a)を作成する。
判定部80は、対照情報71aの検査日以外の情報が検査情報215と一致し、対照情報71aの検査日が、検査情報215の検査日を基準とする許容期間内であれば、汎用画像データとその貼り付け先のDICOM画像データとは関連する、と判定する。一方、対照情報71aの検査日以外の情報も検査情報215と一致しない場合、あるいは、対照情報71aの検査日が検査情報215の検査日を基準とする許容期間から外れていれば、判定部80は、汎用画像データとその貼り付け先のDICOM画像データとは関連しない、と判定する。
このように、画像管理装置100は、汎用画像データの保管場所、汎用画像データに付帯された日付、および担当者IDを収集し、これらの情報に基づいて対照情報71aを作成する。また画像管理装置100は、対照情報71aと、検査情報に含まれる検査日に基づいて、ユーザにより指定された汎用画像データが対応付け先のDICOM画像データに正しく対応しているか否かを判定することができるようになる。従って画像取り違えを防止することができる。
図9は、医用画像を表示するウインドウの他の例を示す図である。ユーザにより入力部30を用いて、医用画像記憶部220に保管された検査情報の一覧を表示させる操作が実施されると、画像管理装置100は検査情報の一覧を表示部20に表示する。そして、所望の検査情報が指定されると、制御部85は、指定された検査情報とこの検査情報に対応するDICOM画像データとを含むウインドウ(図9に示される符号21a)を、表示部20に表示する。
ウインドウ21aは、”Yamada Taro”氏の検査情報215aを第1の表示エリア211に表示する。検査情報215aの検査IDは”2266”である。この検査の担当者名は”S.A”であり、検査種別は”MRI検査”であり、検査日は”2014/01/25”であり、患者名(性別、年齢)および患者IDは”Yamada Taro(男、45歳) 401”である。検査情報215aは、例えば、図2に示される検査情報一覧402において”2266”の検査IDを持つ検査情報に対応する。
図9に示される”画像貼付”ボタンがクリックされると、ユーザに汎用画像データの指定が促される。ユーザはディレクトリ階層をたどり、ユーザにより指定された汎用画像データの保管されているフォルダに到達すると、図10に示されるようなウインドウがオープンされる。
例えば、所望の汎用画像データの保管場所として汎用画像記憶装置600が指定されると、通信部10は、ネットワーク310を介して汎用画像記憶装置600からフォルダの一覧を取得する。そうするとフォルダの一覧が表示部20に表示される。フォルダ一覧から例えば”スキャン画像”フォルダが指定されると、通信部10は、指定されたフォルダに含まれるファイル(汎用画像データ)を汎用画像記憶装置600から取得する。取得されたファイルは画像化されて表示部20に表示される。次に、貼付対象の汎用画像データを指定するための操作がユーザにより実施される。
図10は、汎用画像データを指定するためのユーザインタフェースの他の例を示す図である。第1の表示エリア221には、カレントフォルダとそのパス情報などが表示される。図10によれば、カレントフォルダのパスは“C:スキャン画像”であることが示される。”スキャン画像”は、例えばイメージスキャナから得られた汎用画像データであることを示すフォルダ名である。つまり、例えばWindows(登録商標)ベースのシステムでは、Cドライブ直下の”スキャン画像”フォルダに汎用画像データの保管されることが、示される。
第2の表示エリア222は、カレントフォルダ内の汎用画像データファイルをサムネイル表示する。第2の表示エリア222は図4と同様の情報を表示する。チェックボックスがチェックされ、ドロップダウンリストで例えば”心電図”が指定されたのち”OK”がクリックされると、ウインドウ22aはクローズされる。さらに、ユーザにより画像認識を指定する操作が実施されると、ウインドウ21aが表示部20のトップに戻る。ウインドウ21aの”画像貼付”ボタンがクリックされると、ファイル情報収集部40は、指定されたファイルのファイル情報を収集する。
図11は、イメージスキャナから得られた汎用画像データの一例を示す図である。汎用画像データ(符号51)は、心電図を示す波形と、この心電図に係る検査情報である”検査日”、”患者ID”および”患者名”を含む。”検査日”は”2014/03/12”であり、”患者ID”は”401”であり、”患者名”は”Yamada Taro”である。
ファイル情報収集部40は、汎用画像データ51を画像認識して、汎用画像データ51に含まれる記号を収集する。対照情報作成部70は、ファイル情報収集部40により収集された、記号を含むファイル情報に基づいて対照情報を作成する。
なお、ストレージ情報収集部41に収集されたストレージ情報に”スキャン画像”が含まれているケースでは、画像データ収集部45に画像認識処理を実行させて、ファイル情報を収集させるようにしてもよい。
図12Aは、ファイル情報の他の例を示す図である。ファイル情報(符号401b)は、画像認識された記号を含む。すなわちファイル情報401bは、フォルダ/ファイル、検査日、患者ID、患者名およびメタデータの、複数の項目を含む。
フォルダ/ファイルは、ストレージ情報収集部41により収集されたストレージ情報であり、ファイル情報401bにおいては”スキャン画像/・・・・・”である。検査日、患者ID、および患者名は、画像データ収集部45により収集された記号である。ファイル情報401bにおける”検査日”は、”2014/03/12”である。ファイル情報401bにおける患者IDは、”401”である。ファイル情報401bにおける患者名は、”Yamada Taro”である。メタデータは、メタデータ収集部44により収集される。ファイル情報401bにおけるメタデータは、”心電図”である。
図12Bは、図12Aに示されるファイル情報に基づいて作成された対照情報の一例を示す図である。対照情報(符号71b)は、画像データ収集部45により収集された情報から想定される検査日、患者ID、および患者名と、メタデータ収集部44により収集された情報から想定される検査種別とを含む。対照情報71bの”検査日”、”患者ID”、”患者名”、および”検査種別”はそれぞれ”2014/03/12”、”401”、”Yamada Taro”、および”心電図検査”である。
判定部80は、対照情報71bに基づいて、汎用画像データ51(図11)が、検査情報215a(図9)で識別される検査、すなわち第2の表示エリア212に表示される医用画像に関連するか否かを判定する。検査情報保管装置400から得られた検査情報の中に、対照情報71bの検査日、患者ID、患者名、および検査種別に一致する情報を含む検査情報があれば、判定部80は、汎用画像データ51は検査情報215aで識別される検査に関連する、と判定する。検査情報保管装置400から得られた検査情報の中に、対照情報71bの検査日、患者ID、患者名、および検査種別に一致する情報を含む検査情報が無ければ、判定部80は、汎用画像データ51は検査情報215aで識別される検査に関連しない、と判定する。
なお、検査情報保管装置400に多量の検査情報が保管されているケースでは、検査日の期間を指定して、明らかに古い検査日を含む検査情報を除く検査情報を検査情報保管装置400から得るように実施してもよい。
このように、汎用画像データを画像認識して得られた情報と、汎用画像データの保管場所の情報とに基づいて対照情報71bを作成することができる。そして、対照情報71bと、検査情報保管装置400から得た検査情報とを比較し、その結果に基づいて、指定された汎用画像データが検査情報で識別される検査に関連するか否かを判定することが可能になる。従って画像の取り違えを防ぐことができる。
図13は、汎用画像データを指定するためのユーザインタフェースの他の例を示す図である。図13に示されるウインドウ(符号22b)によれば、カレントフォルダのパスは“C:スキャン画像”であることが示される。”スキャン画像”は、例えばイメージスキャナから得られた汎用画像データであることを示す。イメージスキャナの装置識別情報は、汎用画像データに付帯されることができる。
第2の表示エリア222は図10と同様の情報を表示する。”タグ”欄のダイアログボックスが空白であるのはメタデータの設定されていないことを示す。”OK”がクリックされると、ウインドウ22bはクローズされてウインドウ21a(図9)が表示部20のトップに戻る。ウインドウ21aの”画像貼付”ボタンがクリックされると、ファイル情報収集部40は、指定されたファイルのファイル情報を収集する。このファイル情報は装置識別情報を含む。対照情報作成部70は、ファイル情報収集部40により収集されたファイル情報に基づいて対照情報を作成する。
図14Aは、ファイル情報の他の例を示す図である。ファイル情報(符号401c)は、フォルダ/ファイル、日付、型名、および製造番号の、複数の項目を含む。フォルダ/ファイルは、ストレージ情報収集部41により収集されたストレージ情報であり、ファイル情報401cにおいては”スキャン画像/・・・・・”である。
日付は、日付情報収集部42により収集された、スキャン日時を示す情報である。ファイル情報401cにおける”日付”は”2014/03/09 14:11:52”である。型名は、装置情報収集部46により収集された装置識別情報である。ファイル情報401cにおける”型名”は”TC copy/scanner”である。製造番号は、装置情報収集部46により収集された製造番号である。ファイル情報401cにおける”製造番号”は、”9998876”である。
図14Bは、図14Aに示されるファイル情報に基づいて作成された対照情報の一例を示す図である。対照情報(符号71c)は、検査日と、検査種別とを含む。検査日は、日付情報収集部42により収集された日付から想定される。対照情報71cの検査日は、”2014/03/09”である。検査種別は、装置情報収集部46により収集された装置識別情報から想定される。”TC copy/scanner”から想定される検査種別は”心電図検査”なので、そのことが対照情報71cにも反映される。
判定部80は、対照情報71cに基づいて、ウインドウ22bにサムネイル表示された汎用画像データ(図13)が、検査情報215a(図9)で識別される検査に関連するか否かを判定する。
検査情報保管装置400から得られた検査情報の中に、対照情報71cの検査日、および検査種別に一致する情報を含む検査情報が有れば、判定部80は、汎用画像データ51は検査情報215aで識別される検査に関連する、と判定する。また、検査情報保管装置400から得られた検査情報の中に、対照情報71cの検査日、および検査種別に一致する情報を含む検査情報が無ければ、判定部80は、汎用画像データ51は検査情報215aで識別される検査に関連しない、と判定する。
このように、汎用画像データに付帯された日付情報、および位置情報を収集し、これらの情報に基づいて対照情報71cを作成することができる。そして、対照情報71cと、検査情報保管装置400から得た検査情報とを比較し、その結果に基づいて、指定された汎用画像データが検査情報で識別される検査に関連するか否かを判定することが可能になる。従って画像の取り違えを防ぐことができる。
なお、汎用画像データ51のメタデータに患者ID、および患者名が含まれていれば、画像データ収集部45により患者ID、および患者名を収集させ、対照情報71cに患者ID、および患者名を含めてもよい。このケースでは、検査情報保管装置400から得られた検査情報の中に、対照情報71cの検査日、検査種別、患者ID、および患者名に一致する情報を含む検査情報が有れば、判定部80は、汎用画像データ51は検査情報215aで識別される検査に関連する、と判定する。また、検査情報保管装置400から得られた検査情報の中に、対照情報71cの検査日、検査種別、患者ID、および患者名に一致する情報を含む検査情報が無ければ、判定部80は、汎用画像データ51は検査情報215aで識別される検査に関連しない、と判定する。
図15は、汎用画像データを指定するためのユーザインタフェースの他の例を示す図である。図15に示されるウインドウ(符号22c)によれば、カレントフォルダのパスは“C:カメラ画像”であることが示される。”カメラ画像”は、例えばディジタルカメラにより得られた画像データであることを示す。
第2の表示エリア222は図13と同様の情報を表示する。”タグ”欄のダイアログボックスが空白であるのはメタデータの設定されていないことを示す。”OK”がクリックされると、ウインドウ22cはクローズされてウインドウ21a(図9)が表示部20のトップに戻る。ウインドウ21aの”画像貼付”ボタンがクリックされると、ファイル情報収集部40は、指定されたファイルのファイル情報を収集する。このファイル情報は位置情報を含む。対照情報作成部70は、ファイル情報収集部40により収集されたファイル情報に基づいて対照情報を作成する。
図16Aは、ファイル情報の他の例を示す図である。ファイル情報(符号401d)は、フォルダ/ファイル、日付、および位置情報の、複数の項目を含む。フォルダ/ファイルは、ストレージ情報収集部41により収集されたストレージ情報であり、ファイル情報401cにおいては”カメラ画像/PIC065”である。
日付は、日付情報収集部42により収集された、スキャン日時を示す情報である。ファイル情報401dにおける”日付”は”2014/03/08 15:12:34”である。位置情報は、位置情報収集部47により収集された位置情報から算出された撮影位置である。ファイル情報401dにおける”位置情報”は、”手術室”である。
図16Bは、図16Aに示されるファイル情報に基づいて作成された対照情報の一例を示す図である。対照情報(符号71d)は、検査日と、検査種別とを含む。検査日は、日付情報収集部42により収集された日付から想定される。対照情報71cの検査日は、”2014/03/08”である。検査種別は、位置情報収集部47により収集された位置情報から想定される。”手術室”から、例えば”手術、術中超音波診断”といった、2つの検査種別が想定される。そのことが対照情報71dにも反映される。
判定部80は、対照情報71dに基づいて、ウインドウ22cにサムネイル表示された汎用画像データ(図15)が、検査情報215a(図9)で識別される検査に関連するか否かを判定する。
検査情報保管装置400から得られた検査情報の中に、対照情報71dの検査日、および検査種別に一致する情報を含む検査情報が有れば、判定部80は、指定された汎用画像データは検査情報215aで識別される検査に関連する、と判定する。また、検査情報保管装置400から得られた検査情報の中に、対照情報71dの検査日、および検査種別に一致する情報を含む検査情報が無ければ、判定部80は、指定された汎用画像データは検査情報215aで識別される検査に関連しない、と判定する。
このように、汎用画像データに付帯された日付情報、および位置情報を収集し、これらの情報に基づいて対照情報71dを作成することができる。そして、対照情報71dと、検査情報保管装置400から得た検査情報とを比較し、その結果に基づいて、指定された汎用画像データが検査情報で識別される検査に関連するか否かを判定することが可能になる。従って画像の取り違えを防ぐことができる。
[第2の実施形態]
図17は、第2の実施形態に係る医用画像処理システムの一例を示す機能ブロック図である。図17において図1と共通する部分には同じ符号を付して示し、重複する説明をできるだけ省略する。
図17において、画像管理装置100は、通信部10、表示部20、入力部30、処理回路90および記憶回路95を備える。
処理回路90は、例えばプロセッサおよびメモリを備える。処理回路90は、情報処理装置(計算機)としての機能を備え、画像管理装置100を制御する。また、処理回路90は、制御処理に関する各種のプログラム(プログラム95a)を記憶回路95から読み出す。プログラム95aを読み出した処理回路90は、図17に示されるように、ストレージ情報収集機能90a、画像データ収集機能90b、対照情報作成機能90c、判定機能90e、イベント情報作成機能90fおよびメタデータ付加機能90gを備える。すなわち処理回路90は、ストレージ情報収集機能90a、画像データ収集機能90b、対照情報作成機能90c、判定機能90e、イベント情報作成機能90fおよびメタデータ付加機能90gに関するプログラムを記憶回路95から読み出す。
処理回路90は、ストレージ情報収集機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行してストレージ情報収集機能90aを実現する。このとき、処理回路90は、ストレージ情報収集部として機能する。ストレージ情報収集機能90aは、汎用画像データに関するストレージ情報を収集する。
処理回路90は、画像データ収集機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行して画像データ収集機能90bを実現する。このとき、処理回路90は、画像データ収集部として機能する。画像データ収集機能90bは、汎用画像データに付随する付随データ(appendant data)を収集する。付随データは、例えばExchangeable image file format(Exif)と称して知られるフォーマットの画像ファイル、に付随するデータである。付随データの一例としては、画像ファイルの撮影日時、撮影機器のベンダ名、撮影機器の機種名称、撮影時刻、位置情報(GPS(Global Positioning System)データなど)、サムネイルなどがある。
処理回路90は、対照情報作成機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行して対照情報作成機能90cを実現する。このとき、処理回路90は、対照情報作成部として機能する。対照情報作成機能90cは、ストレージ情報収集機能90aにより収集されたストレージ情報と、画像データ収集機能90bにより収集された付随データと、イベント情報と、メタデータとに基づいて、比較のための情報である対照情報を作成する。
処理回路90は、判定機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行して判定機能90eを実現する。このとき、処理回路90は、判定部として機能する。判定機能90eは、対照情報作成機能90cにより作成された対照情報に基づいて、汎用画像データが、その対応付け先のDICOM画像データを作成した検査、に関連するか否かを判定する。
処理回路90は、イベント情報作成機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行してイベント情報作成機能90fを実現する。このとき、処理回路90は、イベント情報作成部として機能する。イベント情報作成機能90fは、DICOM画像データを作成した検査に係わるイベント情報を作成する。
処理回路90は、メタデータ付加機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行してメタデータ付加機能90gを実現する。このとき、処理回路90は、メタデータ付加部として機能する。メタデータ付加機能90gは、汎用画像データにこの汎用画像データの意味を示すメタデータを付加する。メタデータは、汎用画像データの例えばタグ領域に情報を追記する手法で付加される。付加されたメタデータを参照することで、汎用画像データの持つ例えば病理検査、生検、術野写真などの意味を特定することが可能になる。
上記構成によれば、対照情報が、汎用画像データの保管場所を示すストレージ情報(フォルダ構成、写真共有サーバの情報など)と、汎用画像データにもともと付随する付随データと、イベント情報と、メタデータとに基づいて作成される。これにより検査そのものに付帯する情報に加えて、検査に対応付けられたイベントの付帯情報が合致するか否かに基づいて、汎用画像データの正当性を検証することができる。これにより、DICOM画像データに対応付けられようとしている汎用画像データが対応付け先の(貼り付け先の)DICOM画像データに正しく対応しているか否かを検証することができるようになる。従って第2の実施形態によっても、画像取り違えを防止することができる。
[第3の実施形態]
図18は、第3の実施形態に係る医用画像処理システムの一例を示す機能ブロック図である。図18において図1および図17と共通する部分には同じ符号を付して示し、重複する説明をできるだけ省略する。
図18に示されるように、記憶回路95からプログラム95aを読み出した処理回路90は、ストレージ情報収集機能90a、画像データ収集機能90b、対照情報作成機能90cおよび判定機能90eを備える。すなわち処理回路90は、ストレージ情報収集機能90a、画像データ収集機能90b、対照情報作成機能90cおよび判定機能90eに関するプログラムを記憶回路95から読み出す。
処理回路90は、ストレージ情報収集機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行してストレージ情報収集機能90aを実現する。このとき、処理回路90は、ストレージ情報収集部として機能する。ストレージ情報収集機能90aは、汎用画像データに関するストレージ情報を収集する。
処理回路90は、画像データ収集機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行して画像データ収集機能90bを実現する。このとき、処理回路90は、画像データ収集部として機能する。画像データ収集機能90bは、汎用画像データに付随する付随データ(appendant data)を収集する。
処理回路90は、対照情報作成機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行して対照情報作成機能90cを実現する。このとき、処理回路90は、対照情報作成部として機能する。対照情報作成機能90cは、ストレージ情報収集機能90aにより収集されたストレージ情報と、画像データ収集機能90bにより収集された付随データとに基づいて、比較のための情報である対照情報を作成する。
処理回路90は、判定機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行して判定機能90eを実現する。このとき、処理回路90は、判定部として機能する。判定機能90eは、対照情報作成機能90cにより作成された対照情報に基づいて、汎用画像データが、その対応付け先のDICOM画像データを作成した検査、に関連するか否かを判定する。
上記構成によれば、対照情報が、汎用画像データの保管場所を示すストレージ情報と、汎用画像データにもともと付随する付随データとに基づいて作成される。これにより、より簡易的な手法により汎用画像データの正当性を検証することができる。すなわち第3の実施形態によっても、DICOM画像データに対応付けられようとしている汎用画像データが対応付け先の(貼り付け先の)DICOM画像データに正しく対応しているか否かを検証することができるようになる。従って画像取り違えを防止することができる。
[第4の実施形態]
図19は、第4の実施形態に係る医用画像処理システムの一例を示す機能ブロック図である。図19において図1および図17と共通する部分には同じ符号を付して示し、重複する説明をできるだけ省略する。
図19に示されるように、記憶回路95からプログラム95aを読み出した処理回路90は、ストレージ情報収集機能90a、画像データ収集機能90b、対照情報作成機能90c、判定機能90e、および画像認識機能90hを備える。すなわち処理回路90は、ストレージ情報収集機能90a、画像データ収集機能90b、対照情報作成機能90c、判定機能90e、および画像認識機能90hに関するプログラムを記憶回路95から読み出す。
処理回路90は、画像認識機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行して画像認識機能90hを実現する。このとき、処理回路90は、画像認識部として機能する。画像認識機能90hは、汎用画像データに含まれる記号情報を、画像認識技術により収集する。
記号情報とは、汎用画像データに含まれる文字、数字などのキャラクタデータであり、例えば既存の画像認識エンジンにより抽出可能なデータである。
処理回路90の対照情報作成機能90cは、ストレージ情報収集機能90aにより収集されたストレージ情報と、画像データ収集機能90bにより収集された付随データと、画像認識機能90hにより取得された記号情報とに基づいて、比較のための情報である対照情報を作成する。
処理回路90の判定機能90eは、対照情報作成機能90cにより作成された対照情報に基づいて、汎用画像データが、その対応付け先のDICOM画像データを作成した検査、に関連するか否かを判定する。
上記構成によれば、対照情報が、汎用画像データのストレージ情報と、付随データと、記号情報とに基づいて作成される。これにより、汎用画像データの保管場所、Exif情報などの付随データに加えて、汎用画像データに含まれる記号情報をも含む対照情報が作成される。これにより、DICOM画像データに対応付けられようとしている汎用画像データが対応付け先の(貼り付け先の)DICOM画像データに正しく対応しているか否かを検証することができるようになる。従って第4の実施形態によっても、画像取り違えを防止することができる。
[第5の実施形態]
図20は、第5の実施形態に係る医用画像処理システムの一例を示す機能ブロック図である。図20において図1および図17と共通する部分には同じ符号を付して示し、重複する説明をできるだけ省略する。
図20に示されるように、記憶回路95からプログラム95aを読み出した処理回路90は、ストレージ情報収集機能90a、画像データ収集機能90b、対照情報作成機能90c、判定機能90e、および位置情報認識機能90iを備える。すなわち処理回路90は、ストレージ情報収集機能90a、画像データ収集機能90b、対照情報作成機能90c、判定機能90e、および位置情報認識機能90iに関するプログラムを記憶回路95から読み出す。
処理回路90は、位置情報認識機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行して位置情報認識機能90iを実現する。このとき、処理回路90は、位置情報認部として機能する。位置情報認識機能90iは、汎用画像データの作成された位置の位置情報を認識する。
処理回路90の対照情報作成機能90cは、ストレージ情報収集機能90aにより収集されたストレージ情報と、画像データ収集機能90bにより収集された付随データと、位置情報認識機能90iにより取得された位置情報とに基づいて、比較のための情報である対照情報を作成する。
処理回路90の判定機能90eは、対照情報作成機能90cにより作成された対照情報に基づいて、汎用画像データが、その対応付け先のDICOM画像データを作成した検査、に関連するか否かを判定する。
上記構成によれば、対照情報が、汎用画像データのストレージ情報と、付随データと、位置情報とに基づいて作成される。これにより、汎用画像データの保管場所と、付随データと、その汎用画像データを作成した装置の設置場所を示す情報とを組み合わせた対照情報を得ることができる。これにより、DICOM画像データに対応付けられようとしている汎用画像データが対応付け先の(貼り付け先の)DICOM画像データに正しく対応しているか否かを検証することができるようになる。従って第5の実施形態によっても、画像取り違えを防止することができる。
[第6の実施形態]
図21は、第6の実施形態に係る医用画像処理システムの一例を示す機能ブロック図である。図21において図1および図17と共通する部分には同じ符号を付して示し、重複する説明をできるだけ省略する。
図21に示されるように、記憶回路95からプログラム95aを読み出した処理回路90は、ストレージ情報収集機能90a、画像データ収集機能90b、対照情報作成機能90c、判定機能90e、および画像生成装置分析機能90jを備える。すなわち処理回路90は、ストレージ情報収集機能90a、画像データ収集機能90b、対照情報作成機能90c、判定機能90e、および画像生成装置分析機能90jに関するプログラムを記憶回路95から読み出す。
処理回路90は、画像生成装置分析機能に関するプログラムを自身のメモリにロードし、実行して画像生成装置分析機能90jを実現する。このとき、処理回路90は、画像生成装置分析部として機能する。画像生成装置分析機能90jは、汎用画像データを作成した画像生成装置に関する画像生成装置情報を取得する。
処理回路90の対照情報作成機能90cは、ストレージ情報収集機能90aにより収集されたストレージ情報と、画像データ収集機能90bにより収集された付随データと、画像生成装置分析機能90jにより取得された画像生成装置情報とに基づいて、比較のための情報である対照情報を作成する。
処理回路90の判定機能90eは、対照情報作成機能90cにより作成された対照情報に基づいて、汎用画像データが、その対応付け先のDICOM画像データを作成した検査、に関連するか否かを判定する。
上記構成によれば、汎用画像データのストレージ情報と、付随データと、その汎用画像データを作成した装置の識別情報とを組み合わせた対照情報が作成される。これにより、汎用画像データの保管場所、付随データに加えて、その汎用画像データを作成した装置そのものの識別情報をも含む対照情報を得ることができる。これにより、DICOM画像データに対応付けられようとしている汎用画像データが対応付け先の(貼り付け先の)DICOM画像データに正しく対応しているか否かを検証することができるようになる。従って第6の実施形態によっても、画像取り違えを防止することができる。
この発明は上記各実施形態に限定されるものではない。例えば実施形態では、”画像貼付”がクリックされたあとで、汎用画像データと検査情報との整合を検証するようにした。これに代えて、例えば貼付対象の汎用画像データの指定された直後、つまり、ウインドウ22の”OK”ボタン(図4)がクリックされた直後に、指定された汎用画像データと検査情報との整合を検証するようにしてもよい。
また、ユーザにより指定された汎用画像データが検査情報で識別される検査に関連するか否かを、検査情報保管装置400から得た検査情報を参照して判定することも可能である。
また実施形態では、画像管理装置100が、汎用画像データを含むファイルを、汎用画像記憶装置600から得るとして説明した。これに代えて、携帯可能な記憶デバイス(カードメモリなど)に、汎用画像データを含むファイルを保管し、画像管理装置100に、カードリーダを実装(implement)するようにしても良い。このようにすれば、画像管理装置100は、記憶デバイスに保管された汎用画像データを含むファイルを、カードリーダにより得ることができる。よってデータの可搬性を高められる。
また、ファイル情報収集部40、対照情報作成部70、および判定部80を医用画像保管装置200に設けてもよい。そして、ユーザにより指定された汎用画像データが所望の検査情報で識別される検査に関連するか否かを、医用画像保管装置200において判定するように構成しても良い。
また、画像管理システム300を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、実行処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(central processing unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC))、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、上記各実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、上記各実施形態における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示するものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。