JP2016136030A - トーショナルダンパ - Google Patents

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【課題】重量や取付スペースの増大をきたすことなくトリプルマス型と同様の振動低減効果を得ることの可能なトーショナルダンパを提供する。
【解決手段】ハブ4と、その外周側に同心的に配置された環状質量体12を、第一の弾性体13を介して連結した第一の動的吸振部1と、ハブ4の外周側に配置された円周方向複数の断片状質量体21を、第二の弾性体22を介してハブ4に連結した第二の動的吸振部2と、断片状質量体21の外周に設けられて環状質量体12の内周面と径方向に対向され遠心力によって環状質量体12の内周面と摩擦係合可能な摩擦係合部3を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば自動車エンジンのクランクシャフト等、回転軸に取り付けられるトーショナルダンパに関する。
自動車エンジンのクランクシャフトの端部に取り付けられるプーリには、エンジンの駆動に伴ってクランクシャフトに生じる捩り振動(回転方向の振動)による不具合の発生を防止するための捩り振動低減機能を備えており、すなわちトーショナルダンパが構成されている。この種のトーショナルダンパはゴム弾性体と質量体からなる動的吸振部を備え、この動的吸振部の共振周波数をクランクシャフトの捩り振幅が最大となる振動周波数域にチューニングし、動的吸振部の共振による振動変位が入力振動と逆方向へ生じることによって、クランクシャフトの捩り振幅のピークを低減する制振効果を発揮するものである。
特に、クランクシャフトの捩り振動の振幅が大きい場合は、一組の動的吸振部を設けたシングルマスダンパではなく、共振周波数の異なる二組の動的吸振部を設けたダブルマスダンパを用いて捩り振動の低減を図っている。
図4は、従来のダブルマス型トーショナルダンパの一例を示すもので、すなわち内周のボス部301において不図示のクランクシャフトの軸端に取り付けられるハブ300と、このハブ300の外周側に同心的に配置された環状質量体101を、ゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料からなる第一の弾性体102を介して弾性的に連結した構造の第一の動的吸振部100と、ハブ300の外周側に第一の動的吸振部100と並んで同心的に配置された第二の質量体201を、ゴム状弾性材料からなる第二の弾性体202を介して弾性的に連結した構造の第二の動的吸振部200を備える。
そして図5に示すように、従来のダブルマス型トーショナルダンパは、捩り方向共振周波数がクランクシャフトの捩り振幅のピークp1の周波数f1にチューニングされた第一の動的吸振部100によって、クランクシャフトの捩り振幅のピークp1をそれよりも振幅の小さい2つの振幅ピークp2,p3に分け、この分けられた振幅ピークp2,p3のうち振幅ピークp2の周波数f2にチューニングされた第二の動的吸振部200によって、振幅ピークp2をさらにそれよりも振幅の小さい2つの振幅ピークp4,p5に分けるものである。なお、この種のダブルマス型トーショナルダンパとしては、例えば特許文献1のようなものが開示されている。
実開昭60−1号公報
しかしながら、従来のダブルマス型トーショナルダンパによれば、第二の動的吸振部200は、第一の動的吸振部100によって分けられた振幅ピークp2,p3のうちの一方しか低減できないという問題がある。
また、他方の振幅ピーク(図示の例ではp3)も低減するためには、さらに第三の動的吸振部を設けてトリプルマス型とすることが考えられるが、この場合はトーショナルダンパの重量が全体として重くなってしまうばかりか、取付スペースも増大してしまうといった問題がある。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、重量や取付スペースの増大をきたすことなくトリプルマス型と同様の振動低減効果を得ることの可能なトーショナルダンパを提供することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係るトーショナルダンパは、クランクシャフトの軸端に取り付けられるハブと、このハブの外周側に同心的に配置された環状質量体を、ゴム状弾性材料からなる第一の弾性体を介して円周方向変位可能に連結した構造の第一の動的吸振部と、前記ハブの外周側に配置された円周方向複数の断片状質量体を、ゴム状弾性材料からなる第二の弾性体を介して前記ハブに径方向及び円周方向変位可能に連結した構造であって捩り方向共振周波数が前記第一の動的吸振部の捩り方向共振周波数より低周波数側にチューニングされた第二の動的吸振部と、前記断片状質量体の外周に設けられて前記環状質量体の内周面と径方向に対向され遠心力によって前記環状質量体の内周面と摩擦係合可能な摩擦係合部を備え、前記第一の動的吸振部と第二の動的吸振部が前記摩擦係合部を介して互いに並列に連結されたときの捩り方向共振周波数が、前記第一の動的吸振部の捩り方向共振周波数より高周波数側にチューニングされたものである。
上記構成において、回転速度が所定未満の低速回転域では、断片状質量体の外周に設けられた摩擦係合部は環状質量体の内周面と非接触状態にあるため、第一の動的吸振部と第二の動的吸振部は互いに独立した捩り方向共振周波数を有し、第一の動的吸振部は所定周波数域のクランクシャフトの捩り振動を低減し、第二の動的吸振部はそれより低周波数側でクランクシャフトの捩り振動を低減することができる。また、回転速度が所定以上の高速回転域では、断片状質量体の外周に設けられた摩擦係合部が遠心力によって前記環状質量体の内周面と摩擦係合され、このため第一の動的吸振部と第二の動的吸振部は摩擦係合部を介して互いに並列に連結された状態となって、第一の動的吸振部の捩り方向共振周波数より高周波数側でクランクシャフトの捩り振動を低減することができる。
請求項2の発明に係るトーショナルダンパは、請求項1に記載された構成において、第一の動的吸振部の捩り方向共振周波数が、クランクシャフトの捩り方向の振幅ピークとなる周波数域にチューニングされ、第二の動的吸振部の捩り方向共振周波数が、前記第一の動的吸振部によって二つに分けられた振幅ピークのうち低周波側の振幅ピークの周波数域にチューニングされ、第一の動的吸振部と第二の動的吸振部が摩擦係合部を介して互いに連結されたときの捩り方向共振周波数が、前記第一の動的吸振部によって二つに分けられた振幅ピークのうち高周波側の振幅ピークの周波数域にチューニングされたものである。
上記構成によれば、クランクシャフトの捩り振幅のピークは第一の動的吸振部によって低減され、それによって分けられた振幅ピークのうち低周波側の振幅ピークは第二の動的吸振部によって低減され、高周波側の振幅ピークは摩擦係合部が環状質量体の内周面と摩擦係合されることによって互いに並列に連結された第一の動的吸振部と第二の動的吸振部によって低減される。
請求項3の発明に係るトーショナルダンパは、請求項1又は2に記載された構成において、摩擦係合部が断片状質量体の外周に一体的に接合されたゴム状弾性材料で形成されたものである。
上記構成によれば、ゴム状弾性材料からなる摩擦係合部の摩擦係合力が大きいことに加え、環状質量体に作用する遠心力によってこの環状質量体と環状質量体の内周面との間で摩擦係合部が圧縮されてそのばね定数が上昇するので、第一の動的吸振部と第二の動的吸振部が摩擦係合部を介して確実に連結され、しかも摩擦係合部と環状質量体の内周面との接触による打音や第一の動的吸振部と第二の動的吸振部の接触による打音や損傷を防止することができる。
本発明に係るトーショナルダンパによれば、第一の動的吸振部と第二の動的吸振部が遠心力によって摩擦係合部を介して互いに並列に連結可能としたことによって、重量や取付スペースの増大をきたすことなくトリプルマス型のトーショナルダンパと同様の広い周波数域での振動低減効果を得ることができる。
本発明に係るトーショナルダンパの好ましい実施の形態を、軸心Oの延長方向から見た図である。 図1におけるII−O−II’線で切断して示す断面図である。 本発明に係るトーショナルダンパの特性を示す線図である。 従来のダブルマス型トーショナルダンパの一例を、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。 従来のダブルマス型トーショナルダンパの特性を示す線図である。
以下、本発明に係るトーショナルダンパの好ましい実施の形態を、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1及び図2に示すトーショナルダンパは、不図示のクランクシャフトの軸端に取り付けられるハブ4と、このハブ4の外周側に同心的に配置された第一の動的吸振部1及び第二の動的吸振部2と、遠心力によって第一の動的吸振部1と第二の動的吸振部2を互いに並列に連結可能な摩擦係合部3を備える。
詳しくは、ハブ4は金属材料の鋳造等により製作された第一ハブ部材41及び第二ハブ部材42からなり、この第一ハブ部材41と第二ハブ部材42を互いに一体的に結合したものである。このうち第一ハブ部材41は、内周にクランクシャフトの軸端への固定部であるボス部41aと、このボス部41aから外径側へ展開した中間部41bと、この中間部41bの外径端から円筒状に延びるリム部41cとからなり、第二ハブ部材42は、内径端が第一ハブ部材41のボス部41aの一端外周面に嵌合等により一体化された円盤部42aと、この円盤部42aの外径端から円筒状に延びるリム部42bとからなる。
第一の動的吸振部1は、ハブ4における第一ハブ部材41のリム部41cの外周面に圧入嵌着される金属製のスリーブ11と、その外周側に同心配置された環状質量体12と、この環状質量体12とスリーブ11の間にゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)で一体的に加硫成形(加硫接着)された第一の弾性体13とで構成される。すなわち、第一の動的吸振部1は、スリーブ11を第一ハブ部材41におけるリム部41cの外周面に圧入嵌着することによって、環状質量体12を、第一の弾性体13及びスリーブ11を介してハブ4に円周方向変位可能に連結した構造となっている。
第一の動的吸振部1における環状質量体12は金属材料の鋳造などにより製作されたものであって、ハブ4における第一ハブ部材41のリム部41cの外周側及び第二ハブ部材42のリム部42bの外周側の双方を包囲する軸方向長さを有する。また、環状質量体12の外周面にはポリV溝12aが形成され、不図示の無端ベルトが巻き掛けられるようになっている。
ここで、図3に示す特性線図において、aはトーショナルダンパを取り付けない場合のクランクシャフトの捩り振動特性を示す特性線であり、bはシングルマス型のトーショナルダンパ、すなわち第一の動的吸振部1のみを有するトーショナルダンパを取り付けた場合の振動特性を示す特性線であり、cは図示の実施の形態のトーショナルダンパを取り付けた場合の振動特性を示す特性線である。そして第一の動的吸振部1の捩り方向共振周波数は、第一の弾性体13の円周方向剪断ばね定数と、環状質量体12の円周方向慣性質量によって、クランクシャフトの捩り方向共振周波数にチューニングされ、すなわち図3に示す振動特性aにおける振幅ピークp1となる周波数f1にチューニングされている。
第二の動的吸振部2は、ハブ4における第二ハブ部材42のリム部42bの外周側かつ第一の動的吸振部1における環状質量体12の一端寄り(図2における左端寄り)の内周側に位置して配置され金属環を円周方向等間隔で切断した同形同大の円弧状をなす円周方向複数(図1に示す例では4個)の断片状質量体21と、各断片状質量体21と第二ハブ部材42のリム部42bの外周面の間にゴム状弾性材料で一体的に加硫成形(加硫接着)された第二の弾性体22とで構成される。すなわち、第二の動的吸振部2は、各断片状質量体21を、第二の弾性体22を介してハブ4に円周方向及び径方向変位可能に連結した構造となっている。
第二の弾性体22は、円周方向へ互いに隣接する断片状質量体21,21間の位置でスリット2aを介して円周方向へ分離した形状となっている。このため、各断片状質量体21は、回転時に作用する遠心力によって、第二の弾性体22の引張弾性に抗して径方向へ変位可能となっている。
第二の動的吸振部2の捩り方向共振周波数は、第二の弾性体22の円周方向剪断ばね定数と断片状質量体21の円周方向慣性質量によって、第一の動的吸振部1の捩り方向共振周波数f1より適宜低周波数域にチューニングされ、詳しくは図3に示すように、第一の動的吸振部1によって、クランクシャフトの捩り振幅のピークp1が分けられた小さい振幅ピークp2,p3のうち低周波数側の振幅ピークp2の周波数f2にチューニングされている。
第二の弾性体22を形成しているゴム状弾性材料は、各断片状質量体21を包囲するように成形されている。すなわち各断片状質量体21の軸方向両端面は第二の弾性体22から延びる弾性層22aで被覆されており、各断片状質量体21の外周面を覆う弾性層によって摩擦係合部3が形成されている。摩擦係合部3の外周面は、当該トーショナルダンパの非回転状態では、第一の動的吸振部1における環状質量体12の一端寄りの内周面12bとわずかな隙間を介して近接対向しており、所定の回転数以上では、遠心力による断片状質量体21の径方向変位に伴い、環状質量体12の一端寄りの内周面12bと密接して摩擦係合状態となるものである。
そして、摩擦係合部3の外周面が環状質量体12の一端寄りの内周面12bと摩擦係合した状態では、遠心力が作用する断片状質量体21によって環状質量体12との間で圧縮力を受ける摩擦係合部3を介して、第一の動的吸振部1と第二の動的吸振部2がトルク伝達方向に対して互いに並列に連結された状態となり、この状態では摩擦係合部3も、外径方向へ変位しようとする断片状質量体21に押圧されて圧縮されることによって、ばね定数の高い弾性体として機能する。したがって、摩擦係合部3を介して連結された第一の動的吸振部1と第二の動的吸振部2による捩り方向共振周波数は、第一の動的吸振部1の捩り方向共振周波数f1より適宜高周波数側にあり、好ましくは図3に示すように、第一の動的吸振部1によって、クランクシャフトの捩り振幅のピークp1が分けられた小さい振幅ピークp2,p3のうち高周波数側の振幅ピークp3の周波数f3にチューニングされている。
上述の構成を備えるトーショナルダンパは、ハブ4における第一ハブ部材41のボス部41aの軸孔において、不図示のボルト及びキーによってエンジンのクランクシャフトの軸端に固定され、このクランクシャフトと共に回転されるものである。
そして、クランクシャフトの回転に伴って、ハブ4を介して入力される捩り振動の周波数が、クランクシャフトの捩り振幅のピークp1となる周波数f1付近にある場合は、このような周波数の捩り振動を生じる回転数域では、第二の動的吸振部2における断片状質量体21の外周に設けられた摩擦係合部3はわずかな隙間を介して第一の動的吸振部1における環状質量体12の内周面12bと非接触状態にある。このため、捩り方向共振周波数がクランクシャフトの捩り振幅のピークp1の周波数f1にチューニングされた第一の動的吸振部1が第二の動的吸振部2と独立して共振し、その共振によるトルクが入力振動のトルクと逆方向へ生じる動的吸振作用によって、クランクシャフトの捩り振幅のピークp1が低減されると共に、それよりも振幅の小さい2つの振幅ピークp2,p3に分けられる。
また、ハブ4を介して入力される捩り振動の周波数が、第一の動的吸振部1によって分けられた振幅ピークp2,p3のうち、クランクシャフトの捩り振幅のピークp1より低周波数側の振幅ピークp2となる周波数f2付近にある場合は、このような周波数と対応する回転数はピークp1の捩り振動を生じる回転数よりさらに低速回転側にあるため、この場合も、摩擦係合部3は環状質量体12の内周面12bと非接触状態にある。したがって捩り方向共振周波数が振幅ピークp2の周波数f2にチューニングされた第二の動的吸振部2が共振し、各断片状質量体21は同形同大で質量が互いに等しいため、互いに連続しているかのように併進的に振動変位し、その共振によるトルクが入力振動のトルクと逆方向へ生じる動的吸振作用によって、振幅ピークp2が低減されると共に、さらにそれよりも振幅の小さい2つの振幅ピークp4,p5に分けられる。
さらに、ハブ4を介して入力される捩り振動の周波数が、第一の動的吸振部1によって分けられた振幅ピークp2,p3のうち、クランクシャフトの捩り振幅のピークp1より高周波数側の振幅ピークp3となる周波数f3付近にある場合は、このような周波数f3と対応する高速回転域では、第二の動的吸振部2の断片状質量体21に作用する遠心力の増大によって、摩擦係合部3の外周面が環状質量体12の一端寄りの内周面12bと摩擦係合し、すなわちこの摩擦係合部3を介して、第一の動的吸振部1と第二の動的吸振部2がトルク伝達方向に対して互いに並列に連結された状態となっている。そしてこのようにして連結された第一の動的吸振部1と第二の動的吸振部2は周波数f3付近で共振し、その共振によるトルクが入力振動のトルクと逆方向へ生じる動的吸振作用によって、振幅ピークp3が低減されると共に、さらにそれよりも振幅の小さい2つの振幅ピークp6,p7に分けられる。
すなわち、図示の実施の形態によれば、クランクシャフトの捩り振幅のピークp1は第一の動的吸振部1によって低減され、それによって分けられた振幅ピークp2,p3のうち低周波側の振幅ピークp2は第二の動的吸振部2によって低減され、高周波側の振幅ピークp3は摩擦係合部3が遠心力で環状質量体12の内周面12bと摩擦係合されることによって互いに並列に連結された第一の動的吸振部1と第二の動的吸振部2によって低減される。したがって、第三の動的吸振部を設けてトリプルマス型とした場合のような重量や取付スペースの増大をきたすことなく、第一の動的吸振部1と第二の動的吸振部2だけでトリプルマス型のトーショナルダンパと同様の広い周波数域(回転数域)で振動を低減することができる。
また、第二の動的吸振部2における各断片状質量体21の軸方向両端面は第二の弾性体22から延びる弾性層22aで被覆されているため、第一の動的吸振部1と第二の動的吸振部2が異なる回転数域で軸方向へ共振したような場合でも、断片状質量体21と第一ハブ部材41のリム部41c及びスリーブ11が金属接触するようなことがなく、したがって金属接触による損傷を防止でき、打音を低減することができる。
1 第一の動的吸振部
12 環状質量体
13 第一の弾性体
2 第二の動的吸振部
2a スリット
21 断片状質量体
22 第二の弾性体
22a 弾性層
3 摩擦係合部
4 ハブ

Claims (3)

  1. クランクシャフトの軸端に取り付けられるハブと、このハブの外周側に同心的に配置された環状質量体を、ゴム状弾性材料からなる第一の弾性体を介して円周方向変位可能に連結した構造の第一の動的吸振部と、前記ハブの外周側に配置された円周方向複数の断片状質量体を、ゴム状弾性材料からなる第二の弾性体を介して前記ハブに径方向及び円周方向変位可能に連結した構造であって捩り方向共振周波数が前記第一の動的吸振部の捩り方向共振周波数より低周波数側にチューニングされた第二の動的吸振部と、前記断片状質量体の外周に設けられて前記環状質量体の内周面と径方向に対向され遠心力によって前記環状質量体の内周面と摩擦係合可能な摩擦係合部を備え、前記第一の動的吸振部と第二の動的吸振部が前記摩擦係合部を介して互いに並列に連結されたときの捩り方向共振周波数が、前記第一の動的吸振部の捩り方向共振周波数より高周波数側にチューニングされたことを特徴とするトーショナルダンパ。
  2. 第一の動的吸振部の捩り方向共振周波数が、クランクシャフトの捩り方向の振幅ピークとなる周波数域にチューニングされ、第二の動的吸振部の捩り方向共振周波数が、前記第一の動的吸振部によって二つに分けられた振幅ピークのうち低周波側の振幅ピークの周波数域にチューニングされ、第一の動的吸振部と第二の動的吸振部が摩擦係合部を介して互いに連結されたときの捩り方向共振周波数が、前記第一の動的吸振部によって二つに分けられた振幅ピークのうち高周波側の振幅ピークの周波数域にチューニングされたことを特徴とする請求項1に記載のトーショナルダンパ。
  3. 摩擦係合部が断片状質量体の外周に一体的に接合されたゴム状弾性材料で形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のトーショナルダンパ。
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