JP2016135761A - ディフェンシン産生促進剤、カテリシジン産生促進剤、抗菌剤 - Google Patents

ディフェンシン産生促進剤、カテリシジン産生促進剤、抗菌剤 Download PDF

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【課題】本発明の目的は、ディフェンシンやカテリシジンの産生を促進し、皮膚、口腔や消化器等でのバクテリア、真菌、及びウィルスなどに対する抗菌性のみならず、免疫増強、皮膚炎、アトピー皮膚炎、創傷治癒、炎症、血管新生のレベルの低下をもたらす原因とする疾患の予防又は治療に対して有効な製剤を得ることにある。【解決手段】エンメイソウの抽出物、アルニカ属の植物の抽出物、クチナシの果実の抽出物、カミツレの抽出物、杏仁の抽出物より選ばれる1種又は2種以上の抽出物を有効成分とすることによって、ディフェンシン産生促進剤、カテリシジン産生促進剤、抗菌剤を得ることができた。【選択図】図1

Description

本発明は、ディフェンシン産生促進剤、カテリシジン産生促進剤、抗菌剤に関する。
生来もっている生体防御機構として生体内の抗菌物質(抗菌ペプチド)の存在が以前より知られている。
抗菌ペプチド(anti-microbial peptide)は、生体内で自然免疫メカニズムを担当する天然抗菌物質であって、細菌、真菌、原虫、ウィルスを含む各種微生物に対して抗菌力を有しており、局所的な感染抑制と全身免疫反応を誘導する特性を有するペプチド物質である。通常、抗菌ペプチドは、両親媒性の構造を有しており、抗菌作用メカニズムとして抗菌ペプチドのカチオン部位が微生物細胞膜が有しているアニオン性リン脂質に結合して微生物の細胞膜を破壊する原理によって抗菌活性を示す。
抗生物質や合成抗菌剤など種々の薬剤による従来の抗菌剤では、抵抗性微生物が出現し、耐性菌に対する対策は新たな抗菌剤を開発するしかない。
しかし、抗菌ペプチドの産生を促進する方法であれば、上記のような問題はなく、自己生体防御機構を増強できる。
デフェンシン(defensin)は、抗菌ペプチドのうち最も多く研究されたものの一つであり、β−デフェンシンは、皮膚、肺、内蔵、腎臓、生殖器などの粘膜上皮で発現するペプチド物質である。抗菌性のみならず、全身免疫反応と炎症反応の調節にも重要な機能を果たすことが知られており、免疫応答、炎症の治癒を促進する。(非特許文献1)
また、デフェンシンは皮膚の物理的な損傷、又は感染などが生じた場合、その分泌が促進されて抗菌作用と共に全身免疫反応を誘導する効果を有しており、特に、皮膚では、ケラチノサイトの分化と増殖を誘導して傷を治癒する機能も果たしている(非特許文献2)
アトピー皮膚炎患者にも有効であるという報告がある。(非特許文献3)
デフェンシン産生促進剤として、有機酸、酵母由来の多糖類、酵母由来の不溶性画分、酵母由来のマンナン含有成分、ヨーグルト、甘酒の抽出物、焼酎もろみ、糠味噌濃縮物等が知られている。(特許文献1〜5)
カテリシジン(cathelicidin)は、広範囲な抗菌作用を示し、様々な免疫調節作用の機能を果たす。カテリシジンの分解生成物の一つであるLL−37は、広範囲な抗菌活性と共に生体内の炎症調節の機能を有する。即ち、LL−37は、バクテリア、真菌、及びウィルスなどに対する直接的な抗菌活性と共に、好中球(esosinophil)、単核細胞、T細胞に対する走化性を示し、内皮細胞の増殖を誘導する。特に、皮膚に存在するLL−37は、外来抗原が浸透した時に迅速に防御することにより抗原抑制の機能を果たす(非特許文献4)。
実際に、皮膚炎、創傷治癒、血管新生のレベルの低下をもたらす原因とする疾患の予防又は治療(アテローム性動脈硬化症、冠状動脈性心臓病、脳卒中、動脈閉塞性疾患または潰瘍)の用途が知られている。(特許文献6〜8)
アトピー皮膚炎患者にも有効であるという報告がある。(非特許文献3)
エンメイソウ(延命草)はシソ科ヤマハッカ属ヒキオコシ(Isodon japonicus)の全草を乾燥した日本の民間薬で消化不良、食欲不振、腹痛等に用いられてきた。さらに、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、抗補体活性剤等、抗肥満化粧料、血小板凝集抑制作用、血管新生抑制剤、タイトジャンクション形成促進剤等の用途が知られている。(特許文献9〜14)
キク科のアルニカ属(Arnica)の植物は、創傷治癒、抗菌作用、鎮痛作用、消炎作用等があり、リウマチや関節炎、口腔粘膜炎症、打撲、捻挫といった症状の改善に用いられている。Arnica montana、Arnica chamissonis、Arnica unalascensis等が現在薬用に利用され、部位としては主に花や根が用いられている。
さらに美白、抗アレルギー剤、ヒアルロン酸分解阻害剤、頭部用外用剤、プロフィラグリンmRNA発現促進剤、活性酸素消去剤等の用途も知られている。(特許文献15〜20)
クチナシ(Gardenia jasminoides)はアカネ科クチナシ属の常緑低木である。果実は山梔子或いは梔子と称され生薬として、消炎、止血、解熱、鎮静薬として利用されている。
また、セラミド産生促進剤、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、髪質改善剤、トリプシン阻害剤等の用途も知られている。(特許文献21〜24)
カミツレ(Matricaria chamomilla)はカモミール、カモマイルとも呼ばれ、ローマンカモミールと区別する場合はジャーマンカモミールと称する。
ヨーロッパ等で健胃・発汗・消炎作用があるとして、婦人病などに用いられていた。
さらに美白化粧料、コラーゲンゲル収縮促進剤、デオドラント剤、コラーゲンゲル収縮促進剤、皮膚ダニ駆除剤等の用途が知られている。(特許文献25〜29)
杏仁はアンズ(Prunus armeniaca)の種子で、漢方薬として痛風、喘息、咳に用いられる。また、杏仁粉を入れた杏仁豆腐(アンニンドウフ)は中国や日本で広く食されている。
さらに美白用化粧料組成物、脳機能改善剤、プロテアーゼ阻害剤、抗う蝕剤、毛髪化粧料等の用途が知られている。(特許文献30〜34)
国際公開第2005/027893号 特開2003−197号公報 特開2003−262号公報 特開2006−241023号公報 特開2005−270117号公報 米国特許出願公開第2006/292551号明細書 特表2006−518375号公報 欧州特許出願公開第1358888号明細書 特開平07−196522号公報 特開平09−087189号公報 特開平10−203990号公報 特開2007−197388号公報 特開2012−025777号公報 特開2013−056841号公報 特開平08−012561号公報 特開平09−087189号公報 特開平10−130162号公報 特開平11−228355号公報 特開2006−016337号公報 特開2006−117612号公報 特開2000−169359号公報 特開2000−319155号公報 特開2001−270811号公報 特開2006−182732号公報 特開平07−025742号公報 特開平10−072336号公報 特開2002−255776号公報 特開2003−176208号公報 特開2005−060320号公報 特開平07−126149号公報 特開平07−165589号公報 特開平10−338642号公報 特開2001−097875号公報 特開2002−173416号公報
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本発明の目的はディフェンシン、カテリシジンの産生を促進し、皮膚、口腔や消化器でのバクテリア、真菌、及びウィルスなどに対する抗菌性のみならず、免疫増強、皮膚炎、アトピー皮膚炎、創傷治癒、炎症、血管新生のレベルの低下をもたらす原因とする疾患の予防又は治療に対して有効な製剤を得ることにある。
本発明者らが鋭意検討した結果、エンメイソウの抽出物、アルニカ属の植物の抽出物、クチナシの果実の抽出物、カミツレの抽出物、杏仁の抽出物が上記目的を達することがわかった。
エンメイソウ、アルニカ属の植物、クチナシの果実、カミツレ、杏仁は、必要に応じて乾燥した後、抽出効率を考えると、細切、粉砕等の処理を行った後に抽出する。
乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。
前記抽出に用いる溶媒としては、水若しくは親水性有機溶媒又はこれらの混合液を用いる。
前記抽出溶媒として使用し得る水としては、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
前記親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。
なお、前記水と親水性有機溶媒との混合溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して1〜20質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1〜15質量部添加することが好ましい。多価アルコールの場合は水10質量部に対して1〜20質量部添加することが好ましい。
抽出に使用する有機溶媒の量は、原料となる植物に対して望ましくは5〜100倍量程度、さらに望ましくは10〜50倍量程度が良い。さらに抽出効率を上げるため、抽出溶媒中で撹拌やホモジナイズしてもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、1時間〜14日間程度とするのが適切である。
尚、抽出操作は1回のみの操作に限定されるものではない。抽出後の残渣に再度新鮮な溶媒を添加し、抽出操作を施すこともできるし、抽出溶媒を複数回抽出原料に接触させることも可能である。
本発明者らが検討した結果、本発明の効果を発揮する物質は、水にも、80%のエタノール抽出されるので、ある程度精製する場合は、水で抽出したのち、不溶物を取り除き、等量〜5倍量のエタノールを加えてさらに抽出するとよいこともわかった。
必要ならば、その効果に影響のない範囲で更に脱臭、脱色等の精製処理を加えても良く、エバポレーターのような減圧濃縮装置や加熱による溶媒除去などにより、濃縮することができる。
また、この抽出物を合成吸着剤(ダイアイオンHP20やセファビースSP825、アンバーライトXAD4、MCIgelCHP20P等)やデキストラン樹脂(セファデックスLH−20など)、限外濾過等を用いてさらに精製することも可能である。
本発明の製剤は、経口、注射、外用のいずれでも薬効を発現する。
これらの抽出物の製剤への配合量は固形分として、0.000001〜10.0重量%、好ましくは0.00001〜3.0重量%、さらに好ましくは0.00005〜1.0重量%である。
また、本発明の製剤には、上記成分の他に医薬品や化粧品の各種製剤において使用されている界面活性剤、油性成分、保湿剤、高分子化合物、紫外線吸収剤、抗炎症剤、殺菌剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤、ビタミン類、色素、香料、水等を配合することができる。
上記界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性、天然、合成のいずれの界面活性剤も使用できるが、皮膚に対する刺激性を考慮すると非イオン性のものを使用することが好ましい。非イオン性界面活性剤としては、例えばグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルグリコシド等が挙げられる。
油性成分としては、油脂類、ロウ類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、精油類、シリコーン油類などを挙げることができる。油脂類としては、例えば大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ油、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油及びミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド等の合成トリグリセリド等が;ロウ類としては、例えばカルナバロウ、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン等が;炭化水素類としては、例えば流動パラフィン、ワセリン、パラフィンマイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、ブリスタン等が;高級脂肪酸類としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等が;高級アルコール類としては、例えばラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、2−ヘキシルデカノール等が;エステル類としては、例えばオクタン酸セチル、オクタン酸トリグリセライド、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール、POEソルビット脂肪酸エステル等が;精油類としては、例えばハッカ油、ジャスミン油、ショウ脳油、ヒノキ油、トウヒ油、リュウ油、テレピン油、ケイ皮油、ベルガモット油、ミカン油、ショウブ油、パイン油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント油、ローズ油、セージ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン、テルペン系化合物等が;シリコーン油類としては、例えばジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これら上述の油性成分は一種又は二種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、このうち特にミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド、ラノリン、流動パラフィン、ワセリン、パラフィンマイクロクリスタリンワックス、スクワラン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、コレステロール、オクタン酸セチル、オクタン酸トリグリセライド、ミリスチレン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸コレステロール、POEソルビット脂肪酸エステル、ハッカ油、トウヒ油、ケイ皮油、ローズ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ゲラニオール、ピネン、リモネン、ジメチルポリシロキサンを使用することが好ましい。
本発明の製剤には、さらに下記のような成分を配合することができるが、その成分もこれらに限定されるものではない。
色素類;黄色4号、青色1号、黄色202号等の厚生省令に定められたタール色素別表I及びIIの色素、クロロフィル、リボフラビン、クロシン、紅花、アントラキノン等の食品添加物として認められている天然色素等。
ビタミン類;ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE等。
その他;殺菌剤、防腐剤、その他製剤上必要な成分等。
本発明の製剤は、前記必須成分に必要に応じて前記任意成分を加え、常法に従って製造することができる。
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
実施例1
エンメイソウ(全草、乾燥物、細断品)を50gに50%(V/V)エタノール水溶液2リッターを加え、ときどき撹拌しながら、24時間抽出後、濾過(No5C)し、エバポレートしたのち、これを凍結乾燥した。
実施例2
アルニカ属の植物(Arnica montana)(花、乾燥物、細断品)を50gに50%(V/V)エタノール水溶液2リッターを加え、ときどき撹拌しながら、24時間抽出後、濾過(No5C)し、エバポレートしたのち、これを凍結乾燥した。
実施例3
クチナシの果実(乾燥物、細断品)を50gに30%(V/V)エタノール水溶液1リッターを加え、ときどき撹拌しながら、24時間抽出後、濾過(No5C)し、エバポレートしたのち、これを凍結乾燥した。
実施例4
カミツレ(花、乾燥物、細断品)を50gに50%(V/V)エタノール水溶液2リッターを加え、ときどき撹拌しながら、24時間抽出後、濾過(No5C)し、エバポレートしたのち、これを凍結乾燥した。
実施例5
杏仁(乾燥物、細断品)を50gに30%(V/V)エタノール水溶液1リッターを加え、ときどき撹拌しながら、24時間抽出後、濾過(No5C)し、エバポレートしたのち、これを凍結乾燥した。
確認試験
2継代目のヒト包皮由来表皮細胞(クラボウ)を50−70%コンフルエントとなるようHuMedia−KG2培地(フェノールレッド不含)で培養後、前日にカルシウム濃度を1.8mMに変更したHuMedia−KG2培地に、実施例を添加し、37℃、5%CO2インキュベータ中で2日間培養した。
<RNAの抽出>
細胞からの Total RNAの抽出は、トリプシン/EDTAで剥離後、illustra RNA Mini RNA Isolation Kit(GE Healthcare社)を用い、GE Healthcare社の添付マニュアルに従い調製した。RNA濃度は、NanoDrop1000(Thermo SCIENTIFIC)を用い算出した。
<RT反応およびリアルタイムPCR>
2.5μgのTotal RNAを使い、MMLV Reverse Transcriptase RNaseH−(東洋紡社)を用い、東洋紡社推奨プロトコール(TOYOBO BIOCHEMICALS FOR LIFE SCIENCE 2008/2009のページ1−42)に従いRT反応を行なった。
リアルタイムPCRはAppliedBiosystems 7500 リアルタイムPCR Systemを用い、以下のように実施した。SYBR Green法を用い(THUNDERBIRD SYBR qPCR Mix,東洋紡社)、7500 リアルタイムPCR Systemの操作マニュアル(AppliedBiosystems)を用いて、Comparative CT(△△CT)法(n=3)により遺伝子発現比較を実施した。内部標準としてGAPDHを使用した。
なお、対象遺伝子はディフェンシン1、カテリシジンである。
確認試験の結果を図1に示す。
実施例1〜5はディフェンシン1、カテリシジンの遺伝子の発現を促進することがわかった。
また、実施例を配合した外用剤を作成し、実際に使用してみた結果、皮膚炎、アトピー皮膚炎、創傷治癒に改善がみられた。
実施例1〜5の確認試験結果でディフェンシン1及びカテリシジンの遺伝子発現量変化を示す図である。 縦軸は実施例を添加していない場合の遺伝子発現量を1としてときの遺伝子発現量である。 作用濃度は実施例1は0.1%、実施例2は0.025%、実施例3は0.1%、実施例4は0.05%、実施例5は0.2%で実験した。

Claims (3)

  1. エンメイソウの抽出物、アルニカ属の植物の抽出物、クチナシの果実の抽出物、カミツレの抽出物、杏仁の抽出物より選ばれる1種又は2種以上の抽出物を有効成分として含有するディフェンシン産生促進剤。
  2. エンメイソウの抽出物、アルニカ属の植物の抽出物、クチナシの果実の抽出物、カミツレの抽出物、杏仁の抽出物より選ばれる1種又は2種以上の抽出物を有効成分として含有するカテリシジン産生促進剤。
  3. エンメイソウの抽出物、アルニカ属の植物の抽出物、クチナシの果実の抽出物、カミツレの抽出物、杏仁の抽出物より選ばれる1種又は2種以上の抽出物を有効成分として含有する抗菌剤。
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