JP2016132899A - 坑道用換気装置及び坑道の換気方法 - Google Patents

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英樹 山口
宏記 本間
Hiroki Homma
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正稔 藤原
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Abstract

【課題】設備費及び運転費が安価で、且つ、坑道途中に滞留する汚染空気を局所的に換気可能な坑道換気装置及び坑道の換気方法の提供。
【解決手段】坑口外に設置された主送風機15と、切羽付近まで延設された送風管16と、坑道10内に滞留する汚染空気を検出する汚染空気検知手段17と、送風管途中の所望の位置に設けられた複数の分岐送風口17a〜17cと、各分岐送風口の近傍に配置された拡散用送風機18a〜18cとを備え、制御手段は、汚染空気検知手段17の検知情報に基づき分岐送風口及び拡散用送風機の組み合わせを適宜選択して連動させ、風量及び風速を増大させて坑道内に送風させるようにした坑道用換気装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、坑道の掘削工事において切羽に向けて空気を送り込み、坑道内の空気を換気するための坑道用換気装置及び坑道の換気方法に関し、特には、坑道途中に滞留した汚染空気の換気に適応可能な坑道用換気装置及び坑道の換気方法に関する。
従来、坑道工事においては、切羽部を発破や掘削機械によって掘削する際に生じる多量の粉塵や地山から発生するガス等により坑道内の空気が汚染されるため、換気装置による坑道内の換気が行われている。
この種の坑道用換気装置としては、坑口外に設置された主送風機と、主送風機から切羽付近まで延設された送風管とを備え、送風管を通して切羽に向けて新鮮な空気を送り込み、坑道内の汚染空気を外部に押し出すことにより換気する所謂送気方式のものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平10 −252400号公報 特開2009−270288号公報
しかしながら、上述の如き従来の技術では、空気を切羽近傍で開口した送風管の先端から放出し、その送風管先端から放出された空気の気流によって坑道内全線の汚染空気を排出するものであるため、大規模な坑道になると汚染空気の排出に時間を要し、坑道の途中で汚染空気が長期に亘って滞留する場合がある。
そして、滞留する汚染空気にメタンガス等の可燃性ガスが含まれると、甚大な事故を招くおそれがあることから、このような滞留する汚染空気は、効率良く拡散させる必要があるところ、汚染空気が滞留しやすい箇所は、工法や坑道内に設置された機械・設備によって異なり、例えば、非常駐車帯を設けるために坑道途中に断面形状の異なる部分が存在している場合には、この部分に汚染空気が滞留しやすい。
また、メタンガス等の可燃性ガスは、外部の気象条件、湧水の有無及び湧水量等の諸条件によって発生量や発生箇所が変動するため、送風管の先端から放出した空気で坑道全線を換気する従来の技術では、切羽以外の部分でメタンガス等の可燃性ガスが発生した場合、迅速且つ適切に対応することができないという問題があった。
一方、このような坑道の途中で滞留した汚染空気を換気するには、送風管の途中に1又は複数の開閉可能な開口部を設け、汚染空気の滞留した箇所に近い開口部を開き、そこから新鮮な空気を放出するようにした換気装置の使用も考えられる(例えば、特許文献2を参照)。
しかしながら、このような換気装置にあっては、単純に送風管途中の開口部を開くのみでは換気(拡散)に必要な風量及び風速を確保することができず、その反面、開口面積を大きくする等して開口部において放出される空気に一定の風量及び風速を確保しようとすると、その分、送風管先端において放出される空気の風量及び風速が低下して切羽部において必要な規定の風量及び風速が確保できないという問題がある。
よって、このような従来の換気装置では、送風管途中の開口部及び送風管先端(切羽部)の両方において放出される空気に一定の風量及び風速を確保しようとすると、送風管途中の開口部を開口した際に主送風機の出力を上げる必要があり、その分大型の主送風機とその出力を制御する構成を必要とするため設備費及び運転費が嵩み不経済であるという問題があった。
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、設備費及び運転費が安価で、且つ、坑道途中に滞留する汚染空気を局所的に換気可能な坑道換気装置及び坑道の換気方法の提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決するための請求項1に記載の発明の特徴は、坑口外又は坑道内の坑口側に設置された主送風機と、該主送風機から切羽付近まで延設された送風管とを備え、坑道の切羽部に向けて空気を送り込むようにした坑道用換気装置において、前記坑道内に滞留する汚染空気を検出する汚染空気検知手段と、前記送風管途中の所望の位置に設けられた1又は複数の開閉可能な分岐送風口と、該各分岐送風口の開口部近傍に配置された拡散用送風機と、前記分岐送風口の開閉及び拡散用送風機を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記汚染空気検知手段の検知情報に基づき前記分岐送風口及び前記拡散用送風機の組み合わせを適宜選択して連動させ、該選択された分岐送風口を開放して前記送風管より空気を漏出させるとともに、前記選択された拡散用送風機によって前記選択された分岐送風口より漏出した空気を取り込みつつ、風量及び風速を増大させて坑道内に送風するようにした坑道用換気装置にある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記拡散用送風機は、テーパ管状のエジェクタ部と、該エジェクタ部に大径開口側に向けて配置させたノズルとを備え、前記エジェクタ部が小径開口を前記分岐送風口側に向け、且つ、大径開口を坑道内に開口させた状態に設置され、前記制御手段は、前記選択された拡散用送風機のノズルに圧縮空気供給部から圧縮空気を供給させるようにしたことにある。
請求項3に記載された発明の特徴は、坑口外又は坑道内の坑口側に設置された主送風機から切羽付近まで延設された送風管を通して切羽部に向けて空気を送り込む坑道の換気方法において、前記坑道内に滞留する汚染空気を検出する汚染空気検知手段と、前記送風管途中の所望の位置に設けられた1又は複数の開閉可能な分岐送風口と、該各分岐送風口の開口部近傍に配置された拡散用送風機とを設けておき、前記汚染空気検知手段が坑道途中の汚染空気を検知した際には、該汚染空気に近い位置にある前記分岐送風口及び拡散用送風機の組み合わせを適宜選択し、該選択された分岐送風口を開放するとともに前記選択された拡散用送風機を動作させ、前記拡散用送風機によって前記分岐開口より漏出した空気を取り込みつつ、風量及び風速を増大させて坑道内に送風する坑道の換気方法にある。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項3の構成に加え、テーパ管状のエジェクタ部及び該エジェクタ部に大径開口側に向けて配置させたノズルを有する拡散用送風機と、前記ノズルに圧縮空気を供給する圧縮空気供給部とを使用し、前記拡散用送風機を、小径開口を前記分岐送風口側に向け、且つ、大径開口を坑道内に開口させた状態に設置し、前記選択された拡散用送風機のノズルに前記圧縮空気供給部から圧縮空気を供給し、周辺空気及び前記選択された分岐開口部より漏出した空気を取り込みつつ、風量及び風速を増大させて坑道内に送風することにある。
本発明に係る坑道用換気装置は、上述したように、坑口外又は坑道内の坑口側に設置された主送風機と、該主送風機から切羽付近まで延設された送風管とを備え、坑道の切羽部に向けて空気を送り込むようにした坑道用換気装置において、前記坑道内に滞留する汚染空気を検出する汚染空気検知手段と、前記送風管途中の所望の位置に設けられた1又は複数の開閉可能な分岐送風口と、該各分岐送風口の開口部近傍に配置された拡散用送風機と、前記分岐送風口の開閉及び拡散用送風機を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記汚染空気検知手段の検知情報に基づき前記分岐送風口及び前記拡散用送風機の組み合わせを適宜選択して連動させ、該選択された分岐送風口を開放して前記送風管より空気を漏出させるとともに、前記選択された拡散用送風機によって前記選択された分岐送風口より漏出した空気を取り込みつつ、風量及び風速を増大させて坑道内に送風するようにしたことにより、主送風機の出力を上げることなく、新鮮な空気を送り込みつつ汚染空気を拡散させ、局所的に効率的且つ迅速な換気を行うことができる。また、主送風機の大型化及び自動制御を不要とし、設備費用を抑えることができる。
また、本発明において、前記拡散用送風機は、テーパ管状のエジェクタ部と、該エジェクタ部に大径開口側に向けて配置させたノズルとを備え、前記エジェクタ部が小径開口を前記分岐送風口側に向け、且つ、大径開口を坑道内に開口させた状態に設置され、前記制御手段は、前記選択された拡散用送風機のノズルに圧縮空気供給部から圧縮空気を供給させるようにしたことにより、汚染空気の拡散に要する風量を確保するとともに、分岐送風口から漏出した新鮮な空気を局所的に送り込むことができる。
本発明に係る坑道の換気方法は、坑口外又は坑道内の坑口側に設置された主送風機から切羽付近まで延設された送風管を通して切羽部に向けて空気を送り込む坑道の換気方法において、前記坑道内に滞留する汚染空気を検出する汚染空気検知手段と、前記送風管途中の所望の位置に設けられた1又は複数の開閉可能な分岐送風口と、該各分岐送風口の開口部近傍に配置された拡散用送風機とを設けておき、前記汚染空気検知手段が坑道途中の汚染空気を検知した際には、該汚染空気に近い位置にある前記分岐送風口及び拡散用送風機の組み合わせを適宜選択し、該選択された分岐送風口を開放するとともに前記選択された拡散用送風機を動作させ、前記拡散用送風機によって前記分岐開口より漏出した空気を取り込みつつ、風量及び風速を増大させて坑道内に送風することにより、主送風機の出力を上げることなく、切羽部からの換気と併用して局所的な換気を行うことができ、効率良く坑道の換気を行うことができる。
また、本発明において、テーパ管状のエジェクタ部及び該エジェクタ部に大径開口側に向けて配置させたノズルを有する拡散用送風機と、前記ノズルに圧縮空気を供給する圧縮空気供給部とを使用し、前記拡散用送風機を、小径開口を前記分岐送風口側に向け、且つ、大径開口を坑道内に開口させた状態に設置し、前記選択された拡散用送風機のノズルに前記圧縮空気供給部から圧縮空気を供給し、周辺空気及び前記選択された分岐開口部より漏出した空気を取り込みつつ、風量及び風速を増大させて坑道内に送風することにより、簡便な装置で効率良く局所換気を行うことができる。
本発明に係る坑道用換気装置の実施態様の概略を示す縦断面図である。 同上のA−A線断面図である。 図1中の分岐送風口部分の概略を示すB−B線拡大断面図である。
次に、本発明に係る坑道用換気装置の実施態様を図1〜図3に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号10は坑道、符号11は切羽、符号12は坑口、符号13は坑道用換気装置である。
また、本実施例では、非常駐車帯を設けるために横方向に拡幅され、断面形状の異なる部分(以下、坑道拡幅部14という)が坑道10の途中に存在している場合について説明する。
坑道用換気装置13は、図1に示すように、坑口12外に設置された主送風機15と、一端が主送風機15に接続され、他端が切羽11の近傍まで延設された送風管16とを備え、送風管16を通して所望の風量及び風速で新鮮な空気を送風管16先端から切羽11部に送り込み、坑道10内の汚染空気を外部に押し出すことにより坑道10内の換気するようになっている。
また、この坑道用換気装置13には、坑道10内に滞留する汚染空気を検出する汚染空気検知手段17と、送風管16途中の所望の位置に設けられた開閉可能な複数の分岐送風口18a,18b,18cと、各分岐送風口18a,18b,18cの開口部近傍にそれぞれ配置された複数の拡散用送風機19a,19b,19cと、分岐送風口18a,18b,18cの開閉及び拡散用送風機19a,19b,19cを制御する制御手段とを備え、坑道10途中の箇所を局所的に換気できるようにしている。
主送風機15は、送風管16先端において要求される送風量、即ち、坑道10全線の換気に必要な送風量に基づいて出力が設定され、当該一定出力で稼働するようにしている。
汚染空気検知手段17は、坑道軸方向の複数位置にそれぞれ設置された検知センサ17a,17b,17cを備え、各検知センサ17a,17b,17cが周辺空気を随時計測し、その計測データが制御手段を構成するコンピュータ機器35に有線又は無線によって随時送信するようになっている。
各検知センサ17a,17b,17cは、粉塵を検出するダストセンサや、メタンガス等の可燃性ガス、酸素、炭酸ガス等の濃度を計測するガスセンサ等を適宜組み合わせて構成されている。
また、各検知センサ17a,17b,17cには、上記のダストセンサ、ガスセンサ等のように実際の空気汚染を検知するものの他、坑道10内の風速、温度及び湿度等を計測するものを併用するようにしてもよい。
尚、坑道拡幅部14には、メタンガス等を含む汚染空気が滞留しやすいことから、坑道拡幅部14に滞留する汚染空気を検知できるように検知センサ17aを設置することが望ましい。
各分岐送風口18a,18b,18cは、図3に示すように、送風管16の継ぎ目部に介在させた連結ダクト20内に一端が連通接続され、他端が坑道10内に向けて開口された分岐管21と、分岐管21に介在された開閉弁22と、開閉弁22を開閉するための開閉駆動手段とを備え、開閉弁22の動作により開閉するようになっている。
分岐管21は、内径及び形状が送風管16先端からの風量、即ち坑道全線に亘る換気に要する風量に対し、分岐送風口18a〜18cからの放出量が数%程度に留まる程度になるよう形成され、各分岐送風口18a,18b,18cにおける空気の漏出が送風管16先端から放出される空気の風量及び風速に影響を与えないようになっている。
開閉弁22の態様は、特に限定されないが、例えば、バタフライバルブを使用し、開閉駆動手段によってバルブ本体が分岐管21を閉鎖する位置と開放する位置との間で回転するようになっている。
開閉駆動手段には、圧縮空気によって動作する空圧式アクチュエータ23を使用し、この空圧式アクチュエータ23には、各圧縮空気供給部24a〜24cから圧縮空気が供給されるようになっている。
各圧縮空気供給部24a〜24cは、それぞれ圧縮空気を送り出すコンプレッサー26と、コンプレッサー26に接続されたエアホース25と、エアホース25の途中に介在させた切換弁27とを備え、制御手段により選択された圧縮空気供給部24a〜24cの切換弁27を操作することによりコンプレッサー26からエアホース25を通して空圧式アクチュエータ23に圧縮空気を供給できるようになっている。
各拡散用送風機19a,19b,19cには、例えば、エジェクタ型の送風機(エアムーバ)を使用し、それぞれ各分岐送風口18a,18b,18cと組み合わせて配置されている。
この拡散用送風機19a,19b,19cは、テーパ管状のエジェクタ部30と、エジェクタ部30内に大径開口側に向けて配置させたノズル31とを備え、圧縮空気供給部24からエアホース25を通して圧縮空気を供給してノズル31から圧縮空気を噴射させることにより、圧縮空気が小径開口から周囲の空気を巻き込み、大径開口からの風量及び風速を増大させた状態で噴出されるようになっている。
エジェクタ部30は、小径開口側を各分岐送風口18a,18b,18cの開口部から所望の距離をおいて配置し、取り付け部材(図示せず)を介して送風管16又は坑道10内壁面に取り付けられている。
尚、各エジェクタ部30は、大径開口側を坑口12側に向けて斜めに配置し、坑道途中の坑道拡幅部14の近傍に配置されるものは、大径開口を坑道用拡幅部の汚染空気が滞留しやすい位置に向けて配置される。
ノズル31に圧縮空気を供給する圧縮空気供給部24a〜24cには、開閉駆動手段を構成する空圧式アクチュエータ23に圧縮空気を供給するものが兼用され、途中で分岐したエアホース25を通して圧縮空気を空圧式アクチュエータ23と拡散用送風機19a,19b,19cのノズル31とに同時に供給し、空圧式アクチュエータ23と拡散用送風機19a,19b,19cとを連動させるようになっている。
制御手段は、ノートPCやタブレットPC等のコンピュータ機器35等により構成され、汚染空気検知手段17の検知情報に基づき各分岐送風口と拡散用送風機との組み合わせ18a,19a、18b,19b、18c,19cを適宜選択し、対応する圧縮空気供給部24a〜24cの切換弁27を動作させ、所望の各分岐送風口と拡散用送風機との組み合わせを動作させるようになっている。
次に、上述の坑道用換気装置13を使用した坑道の換気方法について説明する。
まず、汚染空気検知手段17の各検知センサ17a,17b,17cによる計測を開始するとともに、主送風機15を動作させ、送風管16を通した切羽11部への送風を開始する。
この状態にあっては、各分岐送風口18a,18b,18cが開閉弁22によって閉じられた状態にあり、主送風機15により送り込まれた新鮮な空気が送風管16を通してその先端から切羽11部に所望の一定風量で放出され、坑道10内の汚染空気を外部に押し出しつつ坑道10全線に亘って換気を行う。
一方、各検知センサ17a,17b,17cの計測データから汚染空気検知手段17が汚染空気を検知し、当該汚染空気が滞留している位置を特定すると、制御手段は、汚染空気滞留位置の上流側(切羽11側)にある最も近い分岐送風口18a及び拡散用送風機19aの組み合わせを選択し、局所換気を開始する。尚、本実施例では、便宜上、坑道拡幅部14に汚染空気が滞留し、それを検知センサ17aで検知した場合を例に説明する。
具体的には、制御手段が選択された分岐送風口18a及び拡散用送風機19a用の圧縮空気供給部24aを構成する切換弁27を動作させ、コンプレッサー26よりエアホース25を通して拡散用送風機19aのノズル31に圧縮空気を供給するとともに、空圧式アクチュエータ23によって開閉弁22が動作させて分岐送風路21を開放し、送風管16から分岐送風路21を通して新鮮な空気を漏出させる。
この分岐送風口18aを通して漏出する新鮮な空気の風量は、送風管16先端から切羽11部に放出される空気の風量に対し数%、例えば2%程度に抑制されるので、分岐送風口18aの開閉弁22を開いた場合であっても主送風機15の出力を上げることなく送風管16先端において必要な風量を確保することができる。
一方、拡散用送風機19aでは、ノズル31より圧縮空気が噴射され、分岐送風口18aより漏出した新鮮な空気とともにエジェクタ部30の小径開口周囲の空気を巻き込み、分岐送風口18aから漏出した新鮮な空気を含む空気を風量及び風速を増大させて坑道10内の坑道拡幅部14に向けて送風する。
これにより汚染空気の拡散に要する一定の風量及び風速を確保できるとともに、汚染空気が滞留した場所、ここでは坑道拡幅部14に新鮮な空気も送り込むことができ、送風管16先端からの送風による坑道10全線に亘る所謂送気方式による換気効果と併せて局所的な換気がなされる。
そして、一定時間、拡散用送風機19aからの送風を行った後、制御手段は、切換弁27を動作させ、拡散用送風機19aのノズル31への圧縮空気の供給を中止するとともに、空圧式アクチュエータ23により開閉弁22を閉じて分岐送風口18aが閉鎖される。
このように構成された坑道の換気方法では、汚染空気検知手段17で汚染空気の滞留している位置を検知し、その位置に近い分岐送風口18a,18b,18c及び拡散用送風機19a,19b,19cを連動させ、分岐送風口18a,18b,18cより漏出した新鮮な空気を取り込みつつ、風量及び風速を増大させた状態で送風することで直接的に換気することにより、新鮮な空気を送り込みつつ効率的に滞留した汚染空気を拡散させて換気を行うことができる。
その際、分岐送風口18a,18b,18cにおける送風管16からの新鮮な空気の漏出量は、切羽11側先端からの放出量に対し数%程度に抑えられ、切羽11側先端からの送風量に影響を与えないので、主送風機15の出力を上げる必要がなく、主送風機に小型のものを使用できる。
また、分岐送風口18a〜18c、拡散用送風機19a〜19c及び圧縮空気供給部24a〜24cは、それぞれ比較的小型で搬送や設置作業が容易であるので、状況に応じて適宜移動させ、換気効果を得るのに適切な場所に設置しやすい。
更に、開閉弁22の開閉駆動手段に空圧式アクチュエータ23を使用することによってメタンガス等の可燃性ガスが滞留した場合にあっても火花を生じず誘爆を防止することができる。
更にまた、開閉駆動手段を構成する空圧式アクチュエータ23と拡散用送風機19a,19b,19cのノズル31とに圧縮空気を供給する圧縮空気供給部24a〜24cを兼用することにより、装置の簡素化を図ることができるとともに開閉駆動手段の空圧式アクチュエータ23と拡散用送風機19a,19b,19cとの連動を容易にすることができる。
尚、上述の実施例では、特に図示しないが、坑道10内の所望の位置に集塵機を設置してもよい。
また、上述の実施例では、拡散用送風機19a,19b,19cにエジェクタ式の送風機を使用した例について説明したが、その他、ファン型の送風機を使用してもよい。
10 坑道
11 切羽
12 坑口
13 坑道用換気装置
14 坑道拡幅部
15 主送風機
16 送風管
17 汚染空気検知手段
17a〜17c 検知センサ
18a〜18c 分岐送風口
19a〜19c 拡散用送風機
20 連結ダクト
21 分岐管
22 開閉弁
23 空圧式アクチュエータ
24a〜24c 圧縮空気供給部
25 エアホース
26 コンプレッサー
27 切換弁
30 エジェクタ部
31 ノズル

Claims (4)

  1. 坑口外又は坑道内の坑口側に設置された主送風機と、該主送風機から切羽付近まで延設された送風管とを備え、坑道の切羽部に向けて空気を送り込むようにした坑道用換気装置において、
    前記坑道内に滞留する汚染空気を検出する汚染空気検知手段と、前記送風管途中の所望の位置に設けられた1又は複数の開閉可能な分岐送風口と、該各分岐送風口の開口部近傍に配置された拡散用送風機と、前記分岐送風口の開閉及び拡散用送風機を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記汚染空気検知手段の検知情報に基づき前記分岐送風口及び前記拡散用送風機の組み合わせを適宜選択して連動させ、該選択された分岐送風口を開放して前記送風管より空気を漏出させるとともに、前記選択された拡散用送風機によって前記選択された分岐送風口より漏出した空気を取り込みつつ、風量及び風速を増大させて坑道内に送風するようにしたことを特徴とする坑道用換気装置。
  2. 前記拡散用送風機は、テーパ管状のエジェクタ部と、該エジェクタ部に大径開口側に向けて配置させたノズルとを備え、前記エジェクタ部が小径開口を前記分岐送風口側に向け、且つ、大径開口を坑道内に開口させた状態に設置され、
    前記制御手段は、前記選択された拡散用送風機のノズルに圧縮空気供給部から圧縮空気を供給させるようにした請求項1に記載の坑道用換気装置。
  3. 坑口外又は坑道内の坑口側に設置された主送風機から切羽付近まで延設された送風管を通して切羽部に向けて空気を送り込む坑道の換気方法において、
    前記坑道内に滞留する汚染空気を検出する汚染空気検知手段と、前記送風管途中の所望の位置に設けられた1又は複数の開閉可能な分岐送風口と、該各分岐送風口の開口部近傍に配置された拡散用送風機とを設けておき、
    前記汚染空気検知手段が坑道途中の汚染空気を検知した際には、該汚染空気に近い位置にある前記分岐送風口及び拡散用送風機の組み合わせを適宜選択し、該選択された分岐送風口を開放するとともに前記選択された拡散用送風機を動作させ、前記拡散用送風機によって前記分岐開口より漏出した空気を取り込みつつ、風量及び風速を増大させて坑道内に送風することを特徴とする坑道の換気方法。
  4. テーパ管状のエジェクタ部及び該エジェクタ部に大径開口側に向けて配置させたノズルを有する拡散用送風機と、前記ノズルに圧縮空気を供給する圧縮空気供給部とを使用し、
    前記拡散用送風機を、小径開口を前記分岐送風口側に向け、且つ、大径開口を坑道内に開口させた状態に設置し、前記選択された拡散用送風機のノズルに前記圧縮空気供給部から圧縮空気を供給し、周辺空気及び前記選択された分岐開口部より漏出した空気を取り込みつつ、風量及び風速を増大させて坑道内に送風する請求項3に記載の坑道の換気方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117703485A (zh) * 2023-12-30 2024-03-15 中电建路桥集团有限公司 一种自调节式螺旋隧道施工用通风系统

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