以下、図を参照しながら、この発明のシステム、装置、方法、プログラムの一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、この発明を例えば会社などの構内に設けられるビジネスホンシステムと呼ばれる電話システムに適用した場合を例にして説明する。
[無線通信システムの構成例;図1]
図1は、この発明による無線通信システムの実施形態としての電話システム10の全体の構成例を示すブロック図である。この例の電話システム10においては、上位装置の例としての主装置1に対して、内線電話装置として、複数のコードレス電話装置21,22,・・・,2n(nは2以上の整数。以下同じ)が接続されている。コードレス電話装置21〜2nのそれぞれは、親機としてのベースセットBS1,BS2,・・・,BSnのそれぞれと、子機としてのハンドセットHS1,HS2,・・・,HSnのそれぞれとからなり、親機BS1〜BSnのそれぞれと、子機HS1〜HSnのそれぞれとは、無線接続される。なお、この明細書においては、コードレス電話装置21〜2nのそれぞれを単に端末という場合もある。
なお、親機BS1〜BSnのそれぞれに対しては、複数の子機を無線接続することも可能であるが、この例では、1台の親機に対して、1台の子機が接続される構成とされている。また、図示は省略するが、主装置1に接続される内線電話装置としては、コードレス電話装置21,22,・・・,2nのみではなく、通常のビジネスホンと同様に、デジタルボタン電話端末も接続することも可能である。
そして、この実施形態では、コードレス電話装置21〜2nの親機BS1〜BSnのそれぞれと、子機HS1〜HSnのそれぞれとの間の無線接続は、前述したデジタルコードレス電話のDECT規格(方式)を用いたTDMA/TDD方式により行うようにしている。
主装置1は、1又は複数の電話回線L1〜Lm(mは1以上の整数)を収容可能である。そして、コードレス電話装置21〜2nのそれぞれの親機BS1〜BSnが、この主装置1に接続されている。図1の例では、親機BS1〜BSnと主装置1とは有線で接続されているが、無線であってもよい。
主装置1は、複数のコードレス電話装置21〜2nについての呼制御及び回線交換制御、その他のビジネスホンとしての制御を行うと共に、基準同期信号SYNCを複数のコードレス電話装置21〜2nのそれぞれに供給する機能を備えている。基準同期信号SYNCは、この例では、130ミリ秒(ms)周期の信号とされている。
また、主装置1は、後述もする端末管理部として機能する制御回路12と、複数種類の管理テーブルを備えた端末管理テーブル部14とを備えている。端末管理部として機能する制御回路12は、詳しくは後述するが、主装置1に収容されたコードレス電話装置21〜2nに対する通話に用いるスロットのサーチタイミングなどを制御することができるものである。端末管理テーブル部14は、主装置1に接続されている(収容されている)コードレス電話装置21〜2nからの情報に基づいて、各コードレス電話装置21〜2nに関する情報を管理する。なお、端末管理テーブル部14の詳細について後述する。
コードレス電話装置21〜2nの親機BS1〜BSnのそれぞれは、主装置1からの基準同期信号SYNCに同期して、DECT規格のデジタルコードレス電話の単位通信期間である1フレーム(10ミリ秒(ms))の周期の同期信号としてのフレーム同期信号を生成し、その生成したフレーム同期信号に基づいて、DECT規格を用いたTDMA/TDD方式の無線通信を子機HS1〜HSnとの間で実行する。したがって、複数のコードレス電話装置21〜2nの全ては、主装置1からの基準同期信号SYNCに同期した動作をする。
親機BS1〜BSnのそれぞれは、基準同期信号SYNCに基づいて、フレーム同期信号を生成し、その生成したフレーム同期信号に基づいて、子機HS1〜HSnとの間で、1フレーム期間の複数のスロットの例えば一つ置きのスロットの内の一つを用いて無線通信を行うように制御する。
[主装置1の構成例;図2]
図2は、主装置1の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、主装置1は、電話回線L1〜Lmが接続される回線インターフェース11と、コンピュータを搭載して、主装置1の全体を制御するための制御回路12と、回線LSI(Large Scale Integrated Circuit)部13と、端末管理テーブル部14と、基準発振器15とを備えて構成されている。この実施の形態の主装置1の制御回路12は、主装置1に接続されたコードレス電話装置の例えば着信の通知タイミングなど、コードレス電話装置の動作タイミングなどを管理する端末管理部としての機能を有する。
回線インターフェース11は、制御回路12からの制御により、回線L1〜Lnからの音声信号(受話音声信号)は、回線LSI部13に供給し、回線からの呼制御信号などの制御信号は、制御回路12に供給する。また、回線インターフェース11は、制御回路12からの制御により、回線LSI部13からの音声信号(送話音声信号)は、回線L1〜Lmを通じて相手方に送信し、制御回路12からの呼制御信号などの制御信号も、回線L1〜Lmを通じて相手方に送信する。
回線LSI部13は、n個の内線電話装置に対応して、n個の内線処理回路131,132,・・・,13nと、タイミング信号生成部130を備える。
タイミング信号生成部130には、水晶振動子を用いた高精度の基準発振器15からの基準クロック信号から伝送用クロック信号CK及び多重化/分割化用タイミング信号TMを生成し、n個の内線処理回路131〜13nに供給する。
n個の内線処理回路131〜13nは、全く同一の構成を備えるもので、それぞれ、音声信号処理部31と、制御信号処理部32と、同期信号処理部33と、多重化/分割化処理部34とからなる。
音声信号処理部31は、回線インターフェース11に接続されると共に、多重化/分割化処理部34に接続されており、回線インターフェース11からの受話音声信号及び多重化/分割化処理部34からの送話音声信号の処理回路である。この音声信号処理部31には、タイミング信号生成部130からの伝送用クロック信号CKが供給されている。
制御信号処理部32は、制御回路12の制御信号入出力端に接続されると共に、多重化/分割化処理部34に接続されており、発信時及び着信時、また、終話時などにおける呼制御信号などの制御信号(主装置1からコードレス電話装置への制御信号と、コードレス電話装置から主装置1への制御信号の両方)の処理回路である。この制御信号処理部32にも、タイミング信号生成部130からの伝送用クロック信号CKが供給されている。
同期信号処理部33は、制御回路12の同期信号出力端に接続されると共に、多重化/分割化処理部34に接続されており、制御回路12からの所定の同期信号パターンを有する基準同期信号SYNCの処理回路である。この同期信号処理部33にも、同様に、タイミング信号生成部130からの伝送用クロック信号CKが供給されている。
多重化/分割化処理部34は、音声信号処理部31、制御信号処理部32、同期信号処理部33に接続されると共に、コードレス電話装置21〜2nの親機BS1〜BSnのそれぞれに接続される。そして、多重化/分割化処理部34は、タイミング信号生成部130からのタイミング信号TMに基づいて、音声信号処理部31からの音声信号と、制御信号処理部32からの制御信号と、同期信号処理部33からの基準同期信号SYNCとを多重化(時分割多重)して多重化信号を生成し、その生成した多重化信号を親機BS1〜BSnのそれぞれに供給する。また、多重化/分割化処理部34は、タイミング信号生成部130からのタイミング信号TMに基づいて、親機BS1〜BSnのそれぞれからの多重化信号を音声信号と制御信号とに分割して、音声信号は音声信号処理部31に、制御信号は制御信号処理部32に、それぞれ供給する。
端末管理テーブル部14は、不揮発性メモリにより構成され、主装置1に接続されている(収容されている)コードレス電話装置21〜2nに関する情報を管理する。図5は、端末管理テーブル部14が備える3つのテーブルの具体例を説明するための図である。図5に示すように、端末管理テーブル部14には、端末動作状態管理テーブル14A(図5(A))と、端末別応答回数テーブル14B(図5(B))と、端末グループ管理テーブル14C(図5(C))とが設けられている。
親機BS1〜BSnのそれぞれは、自機の動作状態が変わるごとに、主装置1に通知する機能を有する。このため、端末動作状態管理テーブル14Aには、端末管理部としての制御回路12により、リアルタイムにコードレス電話装置(端末)ごとに現在の動作状態が更新される。図5(A)に示した端末動作状態管理テーブル14Aは、コードレス電話装置21は使用中であるが、その他のコードレス電話装置22〜24は待機状態であることが管理されている場合を示している。この端末動作状態管理テーブル14Aの情報により、着信を通知すべき待機状態のコードレス電話装置が何台あるかなどが瞬時に判断できる。
端末別応答回数テーブル14Bには、端末管理部としての制御回路12により、端末ごとに、今までに着信に応答した回数が累積的に更新される。この更新も、親機BS1〜BSnのそれぞれからの、自機の動作状態を示す情報の主装置1への通知に基づいて行われる。図5(B)に示した端末別応答回数テーブル14Bでは、コードレス電話装置21では5回、コードレス電話装置22では4回、コードレス電話装置23では3回、コードレス電話装置24では2回、それぞれ着信に応答したことが管理されている。これにより、どのコードレス電話装置が着信応答によく用いられているのかが判別できる。
また、端末グループ管理テーブル14Cには、端末管理部としての制御回路12により、図5(B)に示した端末別応答回数テーブル14Bの情報に基づいて、着信に応答した回数の多い端末グループと少ない端末グループに分けられるようにされている。図5(C)に示した端末グループ管理テーブル14Cでは、図5(B)に示した端末別応答回数テーブルの情報に基づいて、相対的に応答回数の多いコードレス電話装置21,22がグループ1を構成し、相対的に応答回数の少ないコードレス電話装置23、24がグループ2を構成することが管理されている。この端末グループ管理テーブル14Cで管理される端末のグループは、詳しくは後述もするが、着信通知のタイミングを異ならせるグループとなる。なお、図5(C)において、グループ1はグループ2よりも優先順位が高いものとする。
このような端末管理テーブル部14を備えることにより、主装置1は、例えば、着信時に、着信を通知すべき待機状態のコードレス電話装置が複数存在する場合には、着信の通知タイミングをずらすように制御することができるようにしている。着信を通知すべき待機状態のコードレス電話装置が複数存在する場合に、それらの複数のコードレス電話装置に一斉に着信を通知した場合には、空きスロットのサーチ処理において、取得対象の空きスロットが被る(重複する)おそれがあるからである。
なお、図示しないが、主装置1には、アドレス管理部も接続されている。アドレス管理部は、主装置1に接続されているコードレス電話装置21〜2nの内線番号と内線処理回路131〜13nのそれぞれとの対応を記憶管理する。この実施形態の電話システム10においては、主装置1にコードレス電話装置21〜2nのいずれかが接続された時に、そのコードレス電話装置の親機は、主装置1に対して接続要求を送る。
主装置1は、そのコードレス電話装置の親機からの接続要求を制御信号として受けた内線処理回路が内線処理回路131〜13nの内のいずれであるかを検知することにより、コードレス電話装置が接続された内線処理回路を検知する。そして、制御回路12は、設置工事者や管理者等により設定された内線番号、あるいは自動的に設定された内線番号と、コードレス電話装置が接続された内線処理回路の識別情報とを対応付けてアドレス管理部に登録する。
このアドレス管理部の情報に基づいて、主装置1に接続されたコードレス電話装置の動作状況などを適切に把握することができると共に、主装置1に接続されたコードレス電話装置のそれぞれを適切に制御できる。
[コードレス電話装置の構成例]
複数個のコードレス電話装置21〜2nの親機BS1〜BSn及び子機HS1〜HSnのそれぞれは、全て同じ構成を備える。そこで、以下の説明では、コードレス電話装置21の親機BS1及び子機HS1の場合を例にとって、親機及び子機の構成例を説明する。
<親機の構成例;図3>
図3は、親機BS1の構成例を示すブロック図である。この図3に示すように、親機BS1は、親機BS1の全体を制御するための制御回路41と、回線LSI部42と、同期信号発生回路43と、無線通信回路44と、発振器45及び46とを備えて構成されている。
制御回路41は、コンピュータを搭載して構成されている。そして、制御回路41は、この親機BS1における呼制御などの制御を行う機能を備える。
回線LSI部42は、主装置1との間で音声信号、制御信号及び同期信号のやり取りをするための回路であり、分割化/多重化処理部421と、制御信号処理部422と、音声信号処理部423と、同期信号検出部424と、PLL(Phase locked Loop)部425とからなる。
PLL部425には、発振器45からの基準周波数の発振信号が供給されると共に、主装置1からの多重化信号が供給される。この例では、発振器45の発振信号の周波数は、例えば2048MHz(0.488ナノ秒(ns))とされている。
PLL部425は、主装置1からの多重化信号から、いわゆるセルフクロッキングにより、主装置1のタイミング信号生成部からのクロック信号CKの成分を抽出し、その抽出したクロック信号CK成分と発振器45からの発振信号とを位相比較して、その比較結果に基づいて、発振器45の発振信号から、クロック信号CK成分に同期する親機BS1のシステムクロック信号SCKを生成する。
そして、PLL部425は、生成したシステムクロック信号SCKを分割化/多重化処理部421、制御信号処理部422、音声信号処理部423、同期信号検出部424のそれぞれに、信号処理用クロック信号として供給すると共に、同期信号発生回路43に供給する。
分割化/多重化処理部421は、主装置1に接続されると共に、制御信号処理部422、音声信号処理部423、同期信号検出部424に接続される。そして、分割化/多重化処理部421は、主装置1からの多重化信号から制御信号と音声信号と基準同期信号SYNCを分割して、制御信号は制御信号処理部422に、音声信号は音声信号処理部423に、基準同期信号SYNCは同期信号検出部424に、それぞれ供給する。
また、分割化/多重化処理部421は、制御信号処理部422からの制御信号と、音声信号処理部423からの音声信号とを多重化して多重化信号を生成し、その生成した多重化信号を主装置1に供給する。
制御信号処理部422は、制御回路41の制御信号入出力端に接続されると共に、分割化/多重化処理部421に接続されており、発信時及び着信時、また、終話時などにおける呼制御信号などの制御信号(主装置1からコードレス電話装置21への制御信号と、コードレス電話装置21から主装置1への制御信号の両方)の処理回路である。
音声信号処理部423は、無線通信回路44に接続されると共に、分割化/多重化処理部421に接続されており、無線通信回路44からの子機HS1から受信した受話音声信号及び分割化/多重化処理部421からの送話音声信号の処理回路である。
同期信号検出部424は、分割化/多重化処理部421からの基準同期信号SYNCを受けて、当該基準同期信号SYNCが備える所定の同期信号パターンを検出することで、その検出時点の信号として、基準同期信号SYNCと同期する、基準同期信号SYNCと同一周期(130ms)の基準同期パルスPSを発生する。そして、同期信号検出部424は、発生した基準同期パルスPSを同期信号発生回路43に供給する。
同期信号発生回路43は、カウンタ431と、同期信号生成部432とからなる。カウンタ431には、回線LSI部42の同期信号検出部424からの130msの周期の基準同期パルスPSがプリセット端子に供給されると共に、PLL部425からのシステムクロック信号SCKがカウント入力として供給される。そして、このカウンタ431の出力カウント値CNTが同期信号生成部432に供給される。
同期信号生成部432は、カウンタ431の出力カウント値CNTから、DECT規格のフレーム周期(10ms)の同期信号FLを発生する。同期信号発生回路43は、同期信号生成部432で生成したフレーム同期信号FLを無線通信回路44に供給する。
次に、無線通信回路44について説明する。この実施形態では、無線通信回路44は、DECT規格の無線通信を行うための汎用の親機用無線通信LSIを用いている。この無線通信回路44は、制御部441と、TDMA変復調部442と、無線通信部443とを備えて構成されている。無線通信部443は、子機HS1との間で、無線通信を行うための回路部である。
制御部441は、TDMA変復調部442及び無線通信部443に接続されると共に、制御回路41に接続されている。制御部441は、この無線通信回路44の全体の動作を制御すると共に、制御回路41から得た制御信号に基づく制御信号をTDMA変復調部442に供給する。
TDMA変復調部442は、制御部441及び回線LSI部42の音声信号処理部423に接続されると共に、無線通信部443に接続されており、制御部441からの制御信号と音声信号処理部423からの音声信号を子機HS1に送信するために変調を行う。このTDMA変復調部442で変調された信号は、無線通信部443を通じて子機HS1に送信される。
また、TDMA変復調部442は、無線通信部443で受信された子機HS1からの受信信号から、音声信号及び制御信号を復調し、復調した音声信号は音声信号処理部423に供給し、復調した制御信号は、制御部441に供給する。
そして、TDMA変復調部442は、クロック生成用のPLL部4421を備える。このPLL部4421には、発振器46からの発振信号が供給されると共に、同期信号発生回路43からのフレーム同期信号FLが供給される。
PLL部4421は、同期信号発生回路43からのフレーム同期信号FLと発振器46からの発振信号とを位相比較して、その比較結果に基づいて、発振器46の発振信号から、フレーム同期信号FLに同期するタイミング信号及びクロック信号を生成する。
TDMA変復調部442は、フレーム同期信号FLに同期するタイミング信号及びクロック信号を用いて、割り当て使用可能となるダウンリンクでのスロットに相当する期間で子機HS1への送信信号を生成すると共に、アップリンクでのスロットを用いて、子機HS1からの受信信号の処理を行うようにする。
なお、通常、親機BS1は、主装置1に接続されて、前述したように、子機HS1との通信のための同期処理を開始し、常に、ダミーベアラを通じて子機HS1との間で通信が可能な状態を維持している。すなわち、親機BS1の無線通信回路44の制御部441は、TDMA変復調部442で生成した送信信号を、自親機に設定された1つのスロットを用いて、無線通信部443を通じて子機HS1に送り、当該子機HS1から応答が返って来た時に、送信信号を送信するために用いたスロットをダウンリンク用として用い、子機HS1からの応答を受信したスロットをアップリンク用として同期を確立して、送受信を行うように制御する。
また、親機BS1は、着信が通知された場合に、これを子機HS1に送る。子機HS1は、着信の通知を受信すると、空きスロットのサーチ処理を行って、通信に用いるスロット(トラフィックベアラ)を特定し、親機BS1に通知して、当該取得したスロットを用いて、親機BS1と子機HS1との間を接続して、通話を行える状態を形成でできるようにしている。
<子機の構成例;図4>
図4は、子機HS1の構成例を示すブロック図である。図4に示すように、子機HS1は、無線通信回路51と、制御回路52と、コーデック回路53と、発振器54と、マイクロホン55と、スピーカ56とを備えて構成されている。マイクロホン55は送話器を構成し、スピーカ56は受話器を構成する。
無線通信回路51は、DECT規格の無線通信を行うための汎用の子機用無線通信LSIを用いている。この無線通信回路51は、制御部511と、TDMA変復調部512と、無線通信部513とを備えて構成されている。無線通信部513は、親機BS1との間で、無線通信を行うための回路部である。
制御部511は、TDMA変復調部512及び無線通信部513に接続されると共に、制御回路52に接続されている。制御部511は、この無線通信回路51の全体の動作を制御すると共に、制御回路52から得た制御信号に基づく制御信号をTDMA変復調部512に供給する。
TDMA変復調部512は、制御部511及び無線通信部513に接続されると共に、コーデック回路53と接続されており、制御部511からの制御信号とコーデック回路53からの音声信号を親機BS1に送信するために変調を行う。このTDMA変復調部512で変調された信号は、無線通信部513を通じて親機BS1に送信される。
また、TDMA変復調部512は、無線通信部513で受信された親機BS1からの受信信号から、音声信号及び制御信号を復調し、復調した音声信号はコーデック回路53に供給し、復調した制御信号は、制御部511に供給する。
そして、TDMA変復調部512は、クロック生成用のPLL部5121を備える。このPLL部5121には、発振器54からの発振信号が供給されると共に、無線通信部513からの受信信号の復調信号が供給され、このPLL部5121からは、発振器54からの発振信号から、受信信号の復調信号のクロック成分に同期したクロック信号が生成される。このPLL部5121からのクロック信号は、TDMA変復調部512における処理用クロック信号とされる。
コーデック回路53は、TDMA変復調部512で復調された音声信号を復号して、アナログ音声信号に変換し、そのアナログ音声信号をスピーカ56に供給して、受話音声として放音する。また、コーデック回路53は、マイクロホン55で収音したアナログ音声信号を符号化して、TDMA変復調部512に供給するようにする。
なお、制御回路52は、この子機HS1からの発呼時には、発呼時の呼制御信号を、無線通信回路51を通じて親機BS1に送信し、また、親機BS1からの着信時の呼制御信号を受けた時には、着信音をスピーカ56から放音するなどの処理を行う。
また、無線通信回路51の制御部511は、自機に対応する親機BS1からの制御信号に応じてTDMA変復調部512を制御し、ダウンリンクとアップリンクとで、通信に用いるスロットをサーチして特定し、受信/送信の処理を行うことができるようにしている。すなわち、待ち受け時において、親機BS1と子機HS1とは、ダウンリンクとアップリンクとにおいて予め決められる1つのスロット(ダミーベアラ)を通じて制御信号の送受ができるようにしている。
そして、例えば、一斉着信が発生し、主装置1からの着信通知が親機BS1を介して子機HS1に通知されると、子機HS1では空きスロットのサーチ処理を行って、通話に用いる空きスロットを取得する。そして、子機HS1は、親機BS1と協働し、取得した空きスロットをトラフィックベアラとして用いて、通話を行うことができるようにしている。
以上の説明は、コードレス電話装置21の親機BS1及び子機HS1についての説明であるが、前述したように、その他のコードレス電話装置22〜2nの親機BS2〜BSn及び子機HS2〜HSnについても同様の構成を有するものである。
[着信通知時の空きスロットのサーチ処理とマージ処理]
次に、この実施形態のコードレス電話装置21〜2nにおいて、例えば、着信通知時に行われる空きスロットのサーチ処理とマージ処理について具体的に説明する。図6は、この実施形態のコードレス電話装置21〜2nにおいて、着信通知時などに行われる空きスロットのサーチ処理とマージ処理について説明するための図である。
なお、DECT規格の通信方式においては、図12を用いて説明したように、1フレーム中に親機から子機への通信を行うダウンリンクと、子機から親機への通信を行うアップリンクが設けられる。しかし、ダウンリンクのスロットとアップリンクのスロットとは、例えば、ダウンリンクのスロットS0とアップリンクのスロットS12とが対で使用されるというように、必ず対で使用される。このため、以下においては、説明を簡単にするため、アップリンクでのサーチ処理とマージ処理を例にして説明する。
まず、主装置1に対して1台のコードレス電話装置21だけが収容されている場合を考える。そして、図6(A)に示すように、コードレス電話装置21がスロットS12をダミーベアラとして用いるようにして待機状態にあったとする。主装置1に対してコードレス電話装置21しか接続されていない状態なので、スロットS14、S16、S18、S20、S22は空きスロットになっている。
この場合に、コードレス電話装置21に着信通知があると、コードレス電話装置21の子機HS1は、スロットのサーチ処理を行う。このサーチ処理がアップリンクの先頭側(スロットS12側)から順にサーチする処理である場合、図6(A)において矢印で示したように、空きスロットS14を取得するスロットとして特定する。そして、子機HS1においては、図6(B)に示すように、空きスロットS14をコードレス電話装置21用のトラフィックベアラとして取得する。しかし、この場合、図6(B)に示すように、使用しなくなるダミーベアラのスロットS12を確保したままとすると、スロットS12とスロットS14がコードレス電話装置21により占有された状態となる。このような状態は、複数のコードレス電話装置が主装置1に収容されている場合には、トラフィックベアラの選択余地を狭めてしまう。
このため、この実施形態のコードレス電話装置21〜2nにおいては、図6(C)に示すように、トラフィックベアラ取得後、即座にそれまで占有していたダミーベアラを解放する。このように、トラフィックベアラ取得後、即座にダミーベアラを解放し、親機と子機との間で通信に用いるスロットを1つのスロットに合併する(統一する)処理を、この明細書では、マージ処理という。
次に、図6(D)に示すように、4台のコードレス電話装置21,22,23,24が主装置1に収容されている場合を考える。この場合、図6(D)に示すように、コードレス電話装置21はスロットS12を、コードレス電話装置22はスロットS14を、コードレス電話装置23はスロットS18を、コードレス電話装置24はスロットS20をそれぞれダミーベアラとして占有しているものとする。したがって、空きスロットは、スロットS16とスロットS22ということになる。
そして、コードレス電話装置21,22,23,24のそれぞれが待機状態にあるときに、一斉着信が発生したとする。この場合、主装置1が、コードレス電話装置21,22,23,24のそれぞれ対して一斉に着信を通知すると、コードレス電話装置21,22,23,24の子機HS1,HS2,HS3,HS4は一斉に空きスロットのサーチ処理を開始する。この場合、図6(E)に示すように、コードレス電話装置21,22,23,24の子機HS1,HS2,HS3,HS4は、同じ空きスロットS16を取得しようとする可能性が高い。この場合、コードレス電話装置21,22,23,24のいずれか1つは、空きスロットS16をトラフィックベアラとして取得できるが、他の3つのコードレス電話装置はトラフィックベアラを取得できずリトライ処理を行うことになる。
なお、この実施形態の無線電話システムのコードレス電話装置21〜2nのそれぞれは、上述したように、マージ処理を行うことにより、スロットの効率的な利用を図ることができる。しかし、トラフィックベアラの取得時には、親機と子機の通信が確立するまで一時的にダミーベアラとトラフィックベアラの2スロットを使用する状態になる。つまり、1台のコードレス電話装置で2スロットを使用する状態が発生する。このため、ごく限られた時間ではあるものの、空きスロットの数が少なくなる場合がある。
図7は、図6(E)に示した場合の詳細を説明するための図である。図7(A)は、図6(E)と同様の図であり、コードレス電話装置21,22,23,24の子機HS1,HS2,HS3,HS4が、同じ空きスロットS16を取得しようとして衝突した場合を示している。この場合の無線通信システムにおいて行われる処理を図7(B)に示している。
すなわち、最初の衝突(衝突1)が発生した場合に、例えば、コードレス電話装置21が空きスロットS16をトラフィックベアラとして取得できたとする。この場合、コードレス電話装置22,23,24の3台は、トラフィックベアラの取得に失敗したことになる。しかし、コードレス電話装置21がトラフィックベアラを取得したことにより、スロットのマージ処理が行われ、コードレス電話装置21がダミーベアラとして使用していたスロットS12は空きスロットになる。
次に、トラフィックベアラを取得できなかったコードレス電話装置22,23,24の子機HS2,HS3,HS4は、上述したように、主装置1からのタイミング信号に応じたタイミングで、空きスロットのサーチ処理を行う。この場合にも、コードレス電話装置22,23,34の子機HS2,HS3,HS4は、ほぼ同じタイミングで空きスロットのサーチ処理を行うので、2回目の衝突(衝突2)を発生させる。しかし、1台のコードレス電話装置はトラフィックベアラを取得できる。
ここでは、図7(B)に示すように、コードレス電話装置22が例えば空きスロットS12をトラフィックベアラとして取得できたとする。この場合、コードレス電話装置23,24の2台は、トラフィックベアラの取得に失敗したことになる。しかし、コードレス電話装置22がトラフィックベアラを取得したことにより、スロットのマージ処理が行われ、コードレス電話装置22がダミーベアラとして使用していたスロットS14は空きスロットになる。
次に、トラフィックベアラを取得できなかったコードレス電話装置23,24の子機HS3,HS4は、上述したように、主装置1からのタイミング信号に応じたタイミングで、空きスロットのサーチ処理を行う。この場合にも、コードレス電話装置23,24の子機HS3,HS4は、ほぼ同じタイミングで空きスロットのサーチ処理を行うので、3回目の衝突(衝突3)を発生させる。しかし、1台のコードレス電話装置はトラフィックベアラを取得できる。
ここでは、図7(B)に示すように、コードレス電話装置23が例えば空きスロットS14をトラフィックベアラとして取得できたとする。この場合、コードレス電話装置24は、トラフィックベアラの取得に失敗したことになる。しかし、コードレス電話装置23がトラフィックベアラを取得したことにより、スロットのマージ処理が行われ、コードレス電話装置23がダミーベアラとして使用していたスロットS18は空きスロットになる。
そして、トラフィックベアラを取得できなかったコードレス電話装置24の子機HS4は、上述したように、主装置1からのタイミング信号に応じたタイミングで、空きスロットのサーチ処理を行う。この場合には、トラフィックベアラを取得できていないのは、コードレス電話装置24だけであるので、衝突を発生させることはない。このため、図7(B)に示すように、コードレス電話装置24は、例えば空きスロットS18をトラフィックベアラとして取得する。そして、コードレス電話装置24がトラフィックベアラを取得したことにより、マージ処理が行われ、コードレス電話装置24がダミーベアラとして使用していたスロットS20は空きスロットになる。
このように、待機状態の4台のコードレス電話装置21,22,23,34が一斉に空きスロットのサーチ処理を行って、トラフィックベアラを取得しようとすると、3回の衝突を発生させる。このため、4台のコードレス電話装置の全てがトラフィックベアラを取得するためには、3回のリトライ処理が必要になり、最後のコードレス電話装置がトラフィックベアラを取得するまでにはかなりの時間が必要になってしまう。
[コードレス電話装置のグループ分け]
そこで、この実施形態の無線通信システムにおいては、複数のコードレス電話装置を複数のグループに分け、グループごとに空きスロットのサーチ処理の開始タイミングを異ならせるようにしている。図8は、この実施形態の無線通信システムにおいて、複数のコードレス電話装置を複数のグループに分け、グループごとに空きスロットのサーチ処理の開始タイミングを異ならせる場合の具体例を説明するための図である。
ここでも、図8(A)に示すように、図6(D)に示した場合と同様に、4台のコードレス電話装置21,22,23,24が主装置1に収容されている場合を考える。この場合、図8(A)に示すように、コードレス電話装置21はスロットS12を、コードレス電話装置22はスロットS14を、コードレス電話装置23はスロットS18を、コードレス電話装置24はスロットS20をそれぞれダミーベアラとして占有しているとする。したがって、空きスロットは、スロットS16とスロットS22ということになる。
そして、コードレス電話装置21,22,23,24のそれぞれが待機状態にあるときに、一斉着信が発生したとする。しかし、図8に示す例の場合には、コードレス電話装置21,22,23,24の子機HS1,HS2,HS3,HS4が、一斉に同じ空きスロットのサーチ処理を行うのではなく、グループ単位にサーチ処理を行うように、各コードレス電話装置のサーチ処理の開始タイミングを制御する。
この例の場合、主装置1の端末管理テーブル部14の端末グループ管理テーブルにおいて、図5(C)に示したように、コードレス電話装置21,22がグループ1、コードレス電話装置23,24がグループ2というようにグループ分けされているものとする。上述もしたように、グループ1はグループ2よりも優先順位が高いものとする。こ場合、主装置1の端末管理部としての機能を有する制御回路12は、図5(C)に示した端末グループ管理テーブル14Cの設定情報に基づいて、最初に優先順位の高いグループ1のコードレス電話装置21,22に対して空きスロットのサーチ処理を行うように制御信号を送信する。当該制御信号の形成と送信は、回路LSI部13の該当する制御信号処理部32が、制御回路12の制御に応じて行う。
この場合、図8(B)に示すように、コードレス電話装置21とコードレス電話装置22は、ほぼ同じタイミングで空きスロットのサーチ処理を実行するので、最初の衝突(衝突1)は発生する。しかし、いずれか一方のコードレス電話装置は、空きスロットをトラフィックベアラとして取得できる。例えば、図8(B)に示すように、コードレス電話装置21が空きスロットをトラフィックベアラとして取得できたとする。この場合、トラフィックベアラを取得できなかったコードレス電話装置22はリトライ処理を行うことになるが、空きスロットのサーチ処理を行うのは、コードレス電話装置22だけであるので、衝突を発生させることなく、即座に空きスロットをトラフィックベアラとして取得できる。
そして、主装置1の制御回路12は、所定の間隔をあけて、優先順位の低いグループ2のコードレス電話装置23,24に対して、空きスロットのサーチ処理を行うように制御信号を送信する。この制御信号の形成と送信もまた、回路LSI部13の該当する制御信号処理部32が、制御回路12の制御に応じて行う。なお、グループ単位に空きスロットのサーチ処理を開始させるために空ける上記の所定の間隔、すなわち、着信の通知タイミングの間隔は、キャリアセンスの間隔以上とする。この例の場合、キャリアセンスの間隔は、100ms(ミリ秒)であるので、グループ1のコードレス電話装置21,22に対して、空きスロットのサーチ処理の開始を指示した後、100ms後に、グループ2のコードレス電話装置23,24に空きスロットのサーチ処理の開始を指示する。
ここで、キャリアセンスは、主装置1に収容されたコードレス電話装置のそれぞれの例えば親機において、自機が使用するチャンネルのスロットの使用状況を把握する処理である。具体的に、コードレス電話装置21〜2nの親機BS1〜BSnにおいては、無線通信部443からの受信信号の供給を受けて、自機が使用するチャンネルのリンクにおけるスロットの使用状況を検出する。すなわち、親機BS1〜BSnにおいては、キャリアセンス部を備え、PLL部4421からのタイミング信号及びクロック信号を利用して、自機が使用するチャンネルのリンクにおいて、使用されているスロットは幾つあるかを検出できるようになっている。
このキャリアセンスの実行周期が、この実施形態のコードレス電話装置21〜2nでは100msとなっているのである。なお、当該所定の間隔は、100msに限るものではなく、100ms以上の適宜の間隔とすることができる。例えば、120ms、150ms、200msなどというように、主装置1に収容されるコードレス電話装置の台数、各グループを構成するコードレス電話装置の台数、リトライ処理に掛かる時間などを考慮して定めることができる。
そして、図8(B)に示すように、グループ2においても、コードレス電話装置23とコードレス電話装置24は、ほぼ同じタイミングで空きスロットのサーチ処理を実行するので、次の衝突(衝突2)は発生する。しかし、いずれか一方のコードレス電話装置は、空きスロットをトラフィックベアラとして取得できる。例えば、図8(B)に示すように、コードレス電話装置23が空きスロットをトラフィックベアラとして取得できたとする。この場合、トラフィックベアラを取得できなかったコードレス電話装置24はリトライ処理を行うことになるが、空きスロットのサーチ処理を行うのは、コードレス電話装置24だけであるので、衝突を発生させることなく、即座に空きスロットをトラフィックベアラとして取得できる。
したがって、図8(B)に示した例の場合には、空きスロットのサーチ処理において、2回しか衝突を発生させていない。図7の場合に比べて、1回少ない。また、衝突を発生させた後におけるリトライ処理で、リトライ処理を行ったコードレス電話装置でもトラフィックベアラを取得できるので、効率よくトラフィックベアラを取得できる。
また、コードレス電話装置のグループ分けの利点について、更に考察する。図8(B)を用いて説明したように、コードレス電話装置21,22,23,24をグループ1,2に分けた場合であって、図8(C)に示すように、コードレス電話装置21が通話に使用されている状態にあるとする。この場合に一斉着信が発生し、最初にグループ1に着信を通知し、100ms後にグループ2に着信を通知したとする。
グループ1において、空きスロットのサーチ処理を行うのは、コードレス電話装置22だけであるので、サーチ処理における空きスロットの特定の衝突は発生せず、コードレス電話装置22は即座に空きスロットをトラフィックベアラとして取得できる。その後、グループ2のコードレス電話装置23,24に対して着信が通知される。
グループ2においては、図8(C)に示すように、コードレス電話装置23とコードレス電話装置24は、ほぼ同じタイミングで空きスロットのサーチ処理を実行するので、最初の衝突(衝突1)は発生する。しかし、いずれか一方のコードレス電話装置は、空きスロットをトラフィックベアラとして取得できる。例えば、図8(C)に示すように、コードレス電話装置23が空きスロットをトラフィックベアラとして取得できたとする。この場合、トラフィックベアラを取得できなかったコードレス電話装置24はリトライ処理を行うことになるが、空きスロットのサーチ処理を行うのは、コードレス電話装置24だけであるので、衝突を発生させることなく、即座に空きスロットをトラフィックベアラとして取得できる。
したがって、図8(C)に示した例の場合には、空きスロットのサーチ処理において、1回しか衝突を発生させていない。すなわち、通話に用いられているコードレス電話装置が存在する場合には、より効率的に空きスロットのサーチ処理を行って、トラフィックベアラを取得することができる。
ここで、図8(B)を用いて説明した、主装置1に収容されるコードレス電話装置21,22,23,24を2つのグループに分け、接続タイミングをずらす場合の処理について、図9のシーケンス図を用いて説明する。図9は、図8(B)で説明した処理のシーケンス図である。
図9に示すように、主装置1に一斉着信が発生したとする。この例の場合、主装置1の端末管理部としての制御回路12は、端末管理テーブル部14の図5(C)に示した態様の端末グループ管理テーブル14Cの管理情報にしたがって、着信を通知するコードレス電話装置を特定する。図5(C)に示した例の場合、優先順位の高いグループ1に属するコードレス電話装置は、コードレス電話装置21,22である。このため、主装置1の制御回路12は、まず、コードレス電話装置21,22の親機BS1,BS2に対して、着信発生を通知するためのLEDの点滅を指示するLEDデータ(着信通知)を送信する。
コードレス電話装置21,22の親機BS1,BS2のそれぞれは、主装置1からのLEDデータに応じて、自機の着信通知用のLEDを点滅させる。次に、LEDデータを受信したコードレス電話装置21,22の親機BS1,BS2のそれぞれは、対応する自機の子機HS1,HS2に対して、ダミーベアラを通じてデータセッション接続要求を送信する。このように、データセッション接続要求を送信するのは、データを送るためにいわゆるデータセッションを張る(接続する)必要があるためである。
この後、親機BS1,BS2のそれぞれは、対応する自機の子機HS1,HS2に対して、ダミーベアラを通じて着信発生を通知するためのLEDの点滅を指示するLEDデータ(着信通知)を送信する。これに応じて、子機HS1,HS2では、上述したように、スロットのサーチ処理を行って、空きスロットをトラフィックベアラとして取得し、ダミーベアラは解放するマージ処理を行い、自機への着信を開始させる。この場合、子機HS1,HS2は、図8(B)を用いて説明したように、最初のサーチ処理では、いずれか一方の子機しかトラフィックベアラを取得できない。しかし、トラフィックベアラを取得できないかった子機は、リトライ処理により確実にトラフィックベアラを取得できる。このようにして、コードレス電話装置21,22では、着信に応答可能な状態が整えられる。
次に、グループ2に属するコードレス電話装置23,24の親機BS3,BS4に対してLEDデータ(着信通知)を送信する。グループ2のコードレス電話装置にLEDデータ(着信通知)を送信するタイミングは、図9に示したように、この例では、グループ1に属するコードレス電話装置21,22の親機BS1,BS2に対してLEDデータ(着信通知)を送信してから、100ms後の時点である。
コードレス電話装置23,24の親機BS1,BS2のそれぞれは、主装置1からのLEDデータに応じて、自機の着信通知用のLEDを点滅させる。次に、LEDデータを受信したコードレス電話装置23,24の親機BS3,BS4のそれぞれは、対応する自機の子機HS3,HS4に対して、ダミーベアラを通じてデータセッション接続要求を送信する。
この後、親機BS3,BS4のそれぞれは、対応する自機の子機HS3,HS4に対して、ダミーベアラを通じて着信発生を通知するためのLEDの点滅を指示するLEDデータ(着信通知)を送信する。これに応じて、子機HS3,HS4では、上述したように、スロットのサーチ処理を行って、空きスロットをトラフィックベアラとして取得し、ダミーベアラは解放するマージ処理を行い、自機への着信を開始させる。この場合、子機HS3,HS4は、図8(B)を用いて説明したように、最初のサーチ処理では、いずれか一方の子機しかトラフィックベアラを取得できない。しかし、トラフィックベアラを取得できないかった子機は、リトライ処理により確実にトラフィックベアラを取得できる。このようにして、コードレス電話装置23,24においても、着信に応答可能な状態が整えられる。
このように、主装置1は、自機に収容された4台のコードレス電話装置21,22,23,24について、2つのグループに分け、着信の通知タイミングをずらす。これにより、空きスロットのサーチ処理において、同じ空きスロットを取得しようとするコードレス電話装置の衝突を必要最小限に抑え、迅速かつ確実に空きスロットをトラフィックベアラとして取得し、着信に応答可能な状態を整えることができる。そして、着信に応答可能な状態が整えられたコードレス電話装置21,22,23,24においては、使用者によって着信応答操作(オフフック操作)がされると、取得したトラフィックベアラを通じて、通話回線が接続されて、通話を行うことができるようにされる。
[コードレス電話装置のグループ分けの具体例]
主装置1においては、図5を用いて説明したように、端末グループ管理テーブル14Cにより、各コードレス電話装置21,22,23,24がグループ分けされて管理される。この端末グループ管理テーブル14Cは、端末別応答回数テーブル14Bの管理情報に基づいて、適宜のタイミングで更新される。
すなわち、図10は、端末グループ管理テーブル14Cの更新処理の具体例について説明するための図である。主装置1においては、一斉着信やグループ着信が発生し、コードレス電話装置で応答操作がなされて通話が行われると、どのコードレス電話装置で応答操作が行われたのかを把握できる。このため、一斉着信やグループ着信が発生し、コードレス電話装置で応答操作がなされて通話が行われるごとに、制御回路12が端末管理テーブル部14の端末別応答回数テーブル14Bの該当欄を更新する。
そして、図10(A)に示すように、端末別応答回数テーブル14Bにコードレス電話装置21,22,23,24の応答回数が更新されていたとする。この場合、制御回路12は、端末別応答回数テーブル14Bの管理データに基づいて、図10(B)に示すように、端末グループ管理テーブル14Cにおいて、応答回数の多いコードレス電話装置22、23をグループ1に振り分け、応答回数の少ないコードレス電話装置21,24をグループ2に振り分ける。
この後、制御回路12は、例えば、一斉着信やグループ着信が10回発生した後の端末別応答回数テーブル14Bに基づいて、端末グループ管理テーブル14Cのグループ分けを見直す。図10(A)に示した状態から一斉着信やグループ着信が10回発生した後の端末別応答回数テーブル14Bが図10(C)に示す状態に変わっていたとする。この場合、制御回路12は、図10(D)に示すように、端末グループ管理テーブル14Cにおいて、応答回数の多いコードレス電話装置22,24をグループ1に振り分け、応答回数の少ないコードレス電話装置21,23をグループ2に振り分ける。
この例の場合、図10(B)と図10(D)とを比較すると分かるように、コードレス電話装置23とコードレス電話装置24のグループ分けが見直されている。このように、端末グループ管理テーブル14Cでのグループ分けを適宜のタイミングで見直すことによって、応答回数が多いコードレス電話装置を優先順位の高いグループに振り分けることができる。したがって、応答回数が多いコードレス電話装置が優先的にトラフィックベアラを取得し、いち早く通話に応答可能な状態を整えることができる。
なお、ここでは、一斉着信やグループ着信が10回発生した後に、端末グループ管理テーブルを見直すものとして説明したが、これに限るものではない。一斉着信やグループ着信が20回発生した後、或いは、30回発生した後というように、一斉着信やグループ着信の発生回数に応じて端末グループ管理テーブルを見直すタイミングを定めることができる。また、1日1回、2日に1回、毎週水曜日と金曜日、毎月5の付く日などのように、日数、曜日、日にちなどを基準として、端末グループ管理テーブルを見直すタイミングを定めることもできる。
また、グループごとに属するコードレス電話装置の台数を異ならせることもできる。例えば、電話を受ける担当者が決まっている場合には、その担当者の使用するコードレス電話装置だけを固定的にグループ1に属させ、その他の複数台のコードレス電話装置は、グループ2、グループ3に振り分けるといったことも可能である。
[主装置1のタイミング制御]
次に、この実施形態の無線通信システムの主装置1で行われる一斉着信時の処理の具体例について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。図11は、主装置1で実行される一斉着信時の処理について説明するためのフローチャートである。図11に示すフローチャートの処理は、主装置1に一斉着信が発生した場合に、主装置1の制御回路12により実行される。
そして、制御回路12は、まず、端末管理テーブル部14の端末動作状態管理テーブル14Aを参照し、着信先となる待機状態のコードレス電話装置(端末)が存在するか否かを判別する(ステップS101)。ステップS101の判別処理において、例えば全てのコードレス電話装置が使用中(通話中)であるなど、着信先となるコードレス電話装置がないと判断したとする。この場合には、相手先にビジー音を送信するビジー通知処理を実行し(ステップS102)、発呼元である相手先がオンフックして回線を切断した場合にビジー通知処理を終了して、この図11に示す処理を終了する。
ステップS101の判別処理で着信先があると判別したときには、制御回路12は、着信を通知するグループを特定する変数(優先順位の変数)Pを0(ゼロ)で初期化する(ステップS103)。なお、優先順位の変数Pは、整数であり、グループ1,グループ2の値1又は値2に相当するものである。そして、この実施形態においては、優先順位の変数が小さいほど優先順位は高いものとする。したがって、グループ1はグループ2より優先順位が高く、グループ2はグループ3より優先順位が高いものとなっている。
ステップS103の処理の後において、制御回路12は、端末管理テーブル部14の端末動作状態管理テーブル14Aの情報に基づいて、着信先となるコードレス電話装置は複数存在するか否かを判別する(ステップS104)。ステップS104の判別処理において、着信先となるコードレス電話装置は複数存在しない、すなわち、待機中のコードレス電話装置は1台しか存在しないと判別したときには、その待機中の1台のコードレス電話装置だけに着信を通知する(ステップS105)。
また、ステップS104の判別処理において、着信先となるコードレス電話装置が複数存在すると判別したときには、制御回路12は、優先順位の変数Pに値1を加算し(ステップS106)、端末グループ管理テーブル14CのP番目のグループに属するコードレス電話装置(端末)に着信を通知する(ステップS107)。すなわち、優先順位の変数Pが値1である場合には、グループ1に属するコードレス電話装置に対して着信が通知される。そして、ステップS105とステップS107の着信通知処理の後においては、制御回路12は、着信を通知したコードレス電話装置からの着信応答を受け付ける(ステップS108)。この後、制御回路12は、着信を通知したコードレス電話装置からの着信応答を受け付けたか否かを判別する(ステップS109)。
ステップS109の判別処理で、着信を通知したコードレス電話装置からの着信応答を受け付けたと判別したとする。この場合、制御回路12は、回線LSI部13の該当回路を制御して、発呼元と着信応答をしたコードレス電話装置との間に通話回線を接続し、通話を行うことができるようにする(ステップS110)。この後、発呼元か着信応答をしたコードレス電話装置かがオンフックして通話が終了すると、制御回路12は、接続していた通話回線を解放するなどの所定の終了処理を実行し(ステップS111)、この図11に示す処理を終了する。
また、ステップS109の判別処理で、着信を通知したコードレス電話装置からの着信応答は受け付けていないと判別したとする。この場合、制御回路12は、着信は継続しているか否かを判別し(ステップS112)、継続していないと判別したときには、ステップS111の処理に進み、着信を受け付けた通信回線を解放するなど所定の終了処理を実行し(ステップS111)、この図11に示す処理を終了する。
また、ステップS112の判別処理で、着信は継続していると判別したときには、制御回路12は、優先順位の変数Pが、0(ゼロ)あるいは最後のグループを示す値か否かを判別する(ステップS113)。ステップS113の判別処理で、優先順位の変数Pは、0(ゼロ)あるいは最後のグループを示す値であると判別したときには、他に着信を通知すべきコードレス電話装置は存在しないので、ステップS108からの処理を繰り返す。これにより、既に着信を通知しているコードレス電話装置からの着信応答を引き続き受け付けることができる。
また、ステップS113の判別処理で、優先順位の変数Pは、0(ゼロ)あるいは最後のグループを示す値ではないと判別したときには、着信を通知すべき他のグループが存在しているので、ステップS104からの処理を繰り返す。これにより、まだ、着信を通知していない優先順位が次のグループにも着信を通知し、着信応答を待つことができるようにされる。
このようにして、この実施形態の主装置1は、着信を通知するコードレス電話装置をグループ単位に行うようにすることで、同じ空きスロットを複数のコードレス電話装置で取り合うコードレス電話装置の衝突をできるだけ少なくなるようにしている。
なお、図11に示した主装置1で行われる一斉着信時の処理の具体例はあくまでも一例であり、コードレス電話装置のグループ単位に着信の通知タイミングをずらすようにする種々の方法を用いることができる。
また、ここでは、一斉着信の場合の処理について説明したが、いわゆるグループ着信の場合であっても、同様に処理することができる。すなわち、グループ着信の対象となるグループに属する複数のコードレス電話装置について、着信通知を行う複数のグループに分類し、その着信通知を行うグループごとに、着信通知のタイミングをずらすように制御すればよい。
[実施の形態の効果]
この実施形態の無線通信システムの主装置1は、自機に収容された複数のコードレス電話装置について、グループ化を行い、グループ単位で着信通知を行うようにしている。これにより、空きスロットのサーチ時において、複数のコードレス電話装置が同じ空きスロットを取り合う状態となるコードレス電話装置の衝突を回避し、迅速かつ適切にトラフィックベアラの取得処理を行うことができるようにされる。
また、上述した実施の形態の無線通信システムにおいて、コードレス電話装置のそれぞれでは、親機と子機との間では最初にダミーベアラを通じて着信通知を受け付けて、トラフィックベアラを取得後にはダミーベアラを解放するスロットのマージ処理を行っている。これにより、解放されたダミーベアラは、空きスロットとすることができるので、限りあるスロットの有効活用が図られ、トラフィックベアラの取得を容易にすることができる。
しかし、上述したように、トラフィックベアラの取得時には、一時的にダミーベアラとトラフィックベアラとの2つのスロットが使用される。しかし、一斉着信やグループ着信等、複数の無線端末に対して同時に着信通知などのデータ送信を行う場合に、データ送信のタイミングをずらすことで、各コードレス電話装置が行う空きスロットのサーチ処理のタイミングを異ならせ、親機がダミーベアラとトラフィックベアラの2つのスロットを使用している状況を避けることで、空きスロットの取得エラーを防止し、リトライの発生を防止することができる。
すなわち、コードレス電話装置への着信通知などのデータの送信タイミングを異ならせることで、トラフィックベアラとして取得するスロットが被るコードレス電話装置の衝突を減らすことができる。したがって、スロットの効率的な利用を図るためのマージ処理の効果をより大きくすることができる。
[変形例など]
なお、この実施形態では、主装置1に収容されやコードレス電話装置は4台であるものとして説明したが、これに限るものではない。主装置1に収容されるコードレス電話装置が2台以上の場合には、この発明を適用することにより、複数のコードレス電話装置が同じ空きスロットを取り合う状態となるコードレス電話装置の衝突を回避し、迅速かつ適切にトラフィックベアラの取得処理を行うことができる。
また、上述した実施の形態では、主装置1に主要された4台のコードレス電話装置を、2台ずつの2つのグループに分けるものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、1台のグループと3台のグループとに分けるというように、グループごとに振り分けるコードレス電話装置の台数を異ならせることもできる。すなわち、優先順位の高いグループに割り当てるコードレス電話装置は少なくし、優先順位の低いグループには優先順位の高いグループに比べて多くのコードレス電話装置を割り当てることができる。このようにすれば、優先順位の高いコードレス電話装置が優先的にトラフィックベアラを取得するようにできる。
したがって、1つのグループに必ず複数のコードレス電話装置を振り分ける必要はなく、主装置1に収容するコードレス電話装置が少ない場合には、コードレス電話装置単位で、着信を通知するタイミングをずらすようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、コードレス電話装置ごとの着信に応答した回数に応じて、グループ分けを行うようにしたが、これに限るものではない。例えば、電話に応答する担当者が決まっている場合には、その担当者が用いるコードレス電話装置を優先順位の高いグループに固定的に割り当てることもできる。
また、主装置1におけるコードレス電話装置のグループ分けに、出退勤データを用いるようにすることもできる。例えば、タイムカード装置と主装置1とを接続し、タイムカード装置からの担当者ごとの打刻データを主装置1に入力できるようにする。主装置1では、自機に収容されたコードレス電話装置のそれぞれについて、どの使用者により使われるのかを登録しておく。そして、出勤時刻が打刻された使用者が使用するコードレス電話装置は優先順位の高いグループに振り分け、出勤時刻が打刻されていない使用者(欠席者)が使用しているコードレス電話装置は優先順位の低いグループに振り分けるといったことができる。また、出退勤データと連動させる場合には、帰宅時刻が打刻された使用者が使用するコードレス電話装置は、優先順位の低いグループに振り分け直すといったことも可能となる。
また、上述した実施の形態では、主に着信時の処理として説明したが、これに限るものではない。例えば、繁忙期などにおいては、主装置1に収容された複数のコードレス電話装置を用いて、ほぼ同時に電話を掛ける発信(発呼)操作が行われる可能性があると考えられる。この場合、コードレス電話装置の子機に対して発信操作が行われると、子機はダミーベアラを通じて親機に発信要求を送信し、親機は主装置1に対して子機からの発信要求を送出する。
そこで、主装置1の制御回路12は、自機に収容された複数のコードレス電話装置から一斉に発信要求を受信した場合には、着信時と同様に、複数のグループに各コードレス電話装置を分け、グループ単位にトラフィックベアラの取得処理を行わせる。このようにすれば、複数のコードレス電話装置において、同時に発信操作がなされたとしても、各コードレス電話装置において、トラフィックベアラを効率よく、かつ、適切に取得することができるようにされる。
なお、発信時におけるトラフィックベアラの取得処理を効率よく行うために、主装置1の端末管理テーブル部14に、端末ごとの発信回数を管理する端末別発信回数テーブルを設けておく。そして、端末ごとの発信回数に応じて、発信回数の多いコードレス電話装置は優先順位の高いグループに振り分け、発信回数の少ないコードレス電話装置は優先順位の低いグループに振り分けるようにしてもよい。すなわち、図5(C)に示した着信通知時用の端末グループ管理テーブル14Cと同様に、発信回数に応じた、発信時用の端末グループ管理テーブルを設け、これに応じて発信時におけるトラフィックベアラの取得処理の開始タイミングを異ならせるように制御できる。
もちろん、発信時用の端末グループ管理テーブルについても、よく電話を掛けるコードレス電話装置については、固定的に優先順位の高いグループに設定しておくようにすることもできる。すなわち、発信時用の端末グループ管理テーブルについても、着信時用の端末グループ管理テーブルと同様の変形が可能である。
このように、この出願に係る発明は、一斉着信、グループ着信、一斉発信などの、主装置(上位装置)に収容された複数のコードレス電話装置が、主装置からの指示により一斉にトラフィックベアラを取得する処理を行う種々の場合に適用できる。すなわち、主装置1は、自機に主要された複数のコードレス電話装置に対して、トラフィックベアラの取得を行わせる指示に相当する指示データを送信する場合に、コードレス電話装置ごとに、あるいは、複数のコードレス電話装置を振り分けて形成したグループごとに、当該指示データの送信タイミングをずらすようにする。これにより、トラフィックベアラの効率的な取得が可能となり、コードレス電話装置を通じての通信を、常時、適切かつ確実に行える環境を整えることができる。
また、上述した実施の形態においては、無線通信システムにおける上位装置(通信管理装置)として主装置であるものとして説明した。しかし、上位装置としては、SIPサーバなど、無線通信システムにおいて、コードレス電話装置などの端末装置を収容して、通話回線の接続/切断制御などを行う種々の装置が含まれる。
[その他]
上述した実施の形態からも分かるように、上位装置の記憶手段の機能は、主装置1の端末管理テーブル部14の端末動作状態管理テーブル14Aが実現し、上位装置の判別手段の機能は、主装置1の制御回路12が実現している。また、上位装置の制御手段の機能は、主装置の制御回路12が実現している。また、上位装置のグループ記憶手段の機能は、主装置1の端末管理テーブル部14の端末グループ管理テーブル14Cが実現している。また、上位装置の着信回数記憶手段の機能は、主装置1の端末管理テーブル部14の端末別応答回数テーブル14Bが実現し、上位装置の更新手段の機能は、主装置1の制御回路12が実現している。また、上位装置の第2の制御手段の機能は、主装置1の制御回路が実現している。
また、図11に示したフローチャートで示した処理が、通信制御方法の一実施の形態に対応している。また、図11に示したフローチャートの処理を実行するプログラム(ソフトウェア)が、通信制御プログラムの一実施の形態に対応している。