JP2016129132A - 発光電気化学セルおよびシステム、その使用ならびにこれらの操作のための方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光デバイス、システム、より長いデバイスの寿命を可能にする動作方式を提供する。【解決手段】発光デバイスは、第1の電極11、第2の電極12、第1および第2の電極に接触してこれらを分離する発光活物質13を有する。デバイスは共役ポリマーと電解質の組み合わせを含み、電解質はイオンを含み、共役ポリマーの電気化学ドーピングを可能にする。デバイスにおいて、イオンと共役ポリマーの比は(i)それぞれの電極界面のドープ領域および(ii)ドープ領域を分離する実効的なアンドープ領域を形成できるように選択される。イオンと共役ポリマーの比は、アンドープ領域が実効的にアンドープのままでイオンを含まず、活物質中の実質的にすべてのイオンがドープ領域に閉じ込められるように十分に低い。【選択図】図3

Description

技術分野
本開示は、2つの電極間に配置された活物質としての混合可動イオンをもつ共役ポリマーに基づく発光デバイスに関し、これは長い動作寿命と効率的な発光を可能にする。この発光デバイスはフレキシブルな基板上にフレキシブルな形態で作製することができる。
背景
同時の効率的で、耐久性で、フレキシブルで、低コストの発光デバイスというビジョンは、エンドユーザーおよび製造者の両方の視点から非常に魅力的であるが、同時に現時点では実効的に解決されていないまま残っている、重要な科学的で技術的な挑戦を提起する。登場しつつあるフルオレセンス蛍光有機半導体は、それらのよりありふれた無機の対応物と対照的に、低温で比較的簡単な方法によって処理することができ、それ自体でフレキシブルな基板の使用および低コストのロールツーロール製造に適合する。したがって、低分子(SM)または共役ポリマー(CP)の形態にある有機半導体をベースとする発光デバイスは、巨大な科学的および経済的な興味をひき、現在の主要な焦点は有機発光ダイオード(OLED)の開発を目指している。
SM系OLEDは、活物質の特性を多層スタック内部の様々な層の制御可能な化学ドーピングによって調整できる点において興味深い特性を示し、このような適切に設計されたデバイスの性能は最近ではかなり目覚しいレベルに達している。しかし、SM系OLEDに伴う顕著な欠点は、これらが典型的には溶液処理およびロールツーロール製造に適しておらず、製造の簡単さおよびコストにおいて付随する不利益がある。他方、CP系OLEDは簡単で低コストのポリマー活物質の溶液処理に適合しているが、実際にはドーピングを実現できないという事実に苦慮している。結果として、良好なデバイス性能を達成するためには、CP−OLEDに低仕事関数で高反応性のカソード物質を使用することが必要であり、製造および安定性の視点からデバイスの機能に負の影響をもつ。
代替的な(かつしばしば見落とされている)有機発光デバイスは発光電気化学セル(LEC)。その独特な動作は、可動イオンが有機半導体と均質に混合していること、およびこれらのイオンがデバイス動作中に再分布して電子電荷の注入、輸送および再結合を可能にすることに基づいている。さらに、CP系LECは(普通の元素たとえばC、H、O、N、などをベースとする)潜在的に安価な物質を用いて溶液から直接処理することができ、したがって最初に概説した将来の高性能発光デバイスに対する要求のほとんどを提供する。しかし、LECの電流発生についての重大な欠点(これは産業および学界からの現在の限定された興味を合理化する)は、不適切な動作寿命に関係する。
長い寿命、高い電力変換効率、および/またはフレキシブルな設計を有する機能性LECの分野における従来技術がある。
US2008/0084158および Shao, Y., G.C. Bazan, and A.J. Heeger, Long- lifetime polymer light-emitting electrochemical cells「長寿命ポリマー発光電気化学セル」, Advanced Materials, 2007. 19(3): p. 365-+は、100−1000時間というLECデバイスについてのかなりの動作寿命を開示している。彼らは、活物質中の希薄濃度の電解質成分(イオン性液体)を開示している。しかし、これらの開示は、相分離がLECの寿命に非常に制限的な影響をもつという理論に基づいている。これらの開示によれば、改善された寿命は、活物質中の2つの構成物質(イオン性液体および共役ポリマー)が、これらが両方とも疎水性であるため、単相を形成するという事実による。
Cao, Y., et al., Efficient, fast response light-emitting electrochemical cells: Electroluminescent and solid electrolyte polymers with interpenetrating network morphology「効率的な、高速応答の発光電気化学セル:相互侵入ネットワーク形態をもつエレクトロルミネッセントおよび固体電解質ポリマー」, Applied Physics Letters, 1996. 68(23): p. 3218-3220.は、{MEH−PPV+PEO+LiCFSO}をベースとする活物質混合物に界面活性剤を添加した場合の同様な「単相」アプローチを開示している。彼らは、かなりの輝度で約100時間の動作寿命をもつLECデバイスを達成している。重要なことであるが、著者らは通常の高濃度のLiCFSO塩およびイオン溶解性かつイオン輸送性のPEOポリマーを用いている。
本明細書において研究された、希薄濃度の親水性電解質とブレンドされた疎水性共役ポリマー(ここではイオン溶解性かつイオン輸送性の固体溶媒PEOとブレンドされた塩KCFSO)を含む活物質混合物(相分離した活物質を形成する)を有するLEDデバイスの分野においては、従来技術はほとんどないようである。
deMello, J. C, et al., Ionic space-charge effects in polymer light- emitting diodes「ポリマー発光ダイオードにおけるイオン性空間電荷効果」, Physical Review B, 1998. 57(20): p. 12951-12963.は、彼らのLECデバイスのいくつかにおける低濃度の塩を開示しているが、イオン溶解性かつイオン輸送性の固体溶媒の濃度を高く保ち、したがって全電解質の含量が高い。さらに、この開示はデバイスの動作メカニズムに焦点をあて、たとえば動作寿命に関していかなるデータも報告していない。
活物質として単にMEH−PPVを含み、2lm/W未満または約2lm/Wに等しい電力変換効率を有する最先端のOLEDが下記に示されている。 Spreitzer, H., et al., Soluble phenyl-substituted PPVs - New materials for highly efficient polymer LEDs「可溶なフェニル置換PPV−高効率のポリマーLEDのための新物質」, Advanced Materials, 1998. 10(16): p. 1340-+, Hsiao, C.C., et al., High-efficiency polymer light-emitting diodes based on poly 2-methoxy-5-(2-ethylhexyloxy)-1,4-phenylene vinylene with plasma-polymerized CHF3-modified indium tin oxide as an anode「ポリ2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレンをベースとし、アノードとしてプラズマ重合CHF3修飾インジウム錫酸化物を有する高効率ポリマー発光ダイオード」, Applied Physics Letters, 2006. 88(3), Wu, X.F., et al., High-quality poly 2-methoxy-5-(2'-ethylhexyloxy)-p-phenylenevinylene synthesized by a solid-liquid two-phase reaction: Characterizations and electroluminescence properties「固液二層反応によって合成された、高品質のポリ2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシルオキシ)−p−フェニレンビニレン:特性評価およびエレクトロルミネセンス特性」, Journal of Polymer Science Part a-Polymer Chemistry, 2004. 42(12): p. 3049-3054, およびMalliaras, G.G., et al., Electrical characteristics and
efficiency of single-layer organic light-emitting diodes「単層有機発光ダイオードの電気特性および効率」, Physical Review B, 1998. 58(20): p. 13411-13414.。この高性能OLEDは低仕事関数であり、したがって非常に反応性であるカソードのための金属(典型的にはCa)を用いているが、本明細書において開示した、活物質中にMEH−PPVを含むLECデバイスは安定なAlカソードを用いながら類似またはより良好な電力変換効率を示すことは注目に値する。
Santos, G., et al., Opto-electrical properties of single layer flexible electroluminescence device with ruthenium complex「ルテニウム錯体を用いた単層フレキシブルエレクトロルミネセンスデバイスの光電特性」, Journal of Non- Crystalline Solids, 2008. 354(19-25): p. 2571-2574 には、最初のフレキシブルSM系LECが開示されているが、1cd/mという非常に限られた輝度レベルと0.003lm/Wという非常に低い電力効率である。
したがって、改善されたまたは代替的な発光デバイス、特に長い動作寿命を有する、および/または使用用途に関して増加した汎用性を示すようなデバイスに対するニーズがある。
概要
本開示の一般的な目的は、従来のデバイスに伴う不都合の少なくとも一部を緩和または除去する発光デバイスを提供することである。個別の目的は発光デバイス、システム、および/またはより長いデバイスの寿命を可能にする動作方式を提供することを含む。
本発明は添付の独立請求項によって定義されており、実施形態は添付の従属請求項、以下の説明および図面に記載されている。
第1の態様によれば、第1の電極と、第2の電極と、第1および第2の電極に接触してこれらを分離する発光活物質とを有する発光デバイスが提供される。前記活物質は、共役ポリマーと電解質との組み合わせを含み、前記電解質はイオンを含み、共役ポリマーの電気化学ドーピングを可能にする。イオンと共役ポリマーとの比は(i)、(ii)の形成を可能にするように選択される:
(i)それぞれの電極界面のドープ領域であって、これらはゼロまたは低過電圧で、それぞれ、ドープ領域へのおよびこれを通しての電子電荷キャリアの注入および輸送を可能にする、および
(ii)ドープ領域を分離する実効的なアンドープ領域であって、注入された電子電荷キャリアは共役ポリマーの励起により再結合可能であり、前記ポリマーは発光により脱励起可能である。イオンと共役ポリマーとの比は、前記アンドープ領域が実効的にアンドープのままで前記イオンを含まず、前記活物質中の実質的にすべてのイオンが前記ドープ領域に閉じ込められるように十分に低い。
具体的な個別の材料の組み合わせ、形状および温度、イオンと共役ポリマーとの比(典型的には質量比)は、通常の実験、たとえば本明細書に記載したものによって決定することができる。ドーピング前線(これらはそれぞれの電極から成長しはじめる)が会う前にイオンのアクセスが欠乏すれば、アンドープ領域はアンドープのままであろう。
本開示は、発光デバイスの動作寿命を制限する因子が活物質中で生じる副反応であるという理解に基づいている。したがって、活物質中で利用できるイオンおよび他の電解質成分の量を制限することによって、このような副反応の発生および影響を低減することができ、それによって発光デバイスの動作寿命を向上させる。
従来技術と比較して、疎水性共役ポリマーおよび親水性電解質の混合物を用い、こうして相分離しがちな活物質混合物を生成し、それでいて、類似またはより良好な動作寿命を達成できる。したがって、LECにおける長い動作寿命のために、要求ではないが、単相活物質が可能であり、ありふれた親水性電解質(本質的に、イオン性液体を除くすべての電解質)が一般的に機能するであろう。このことは明らかに使用できる電解質の数をかなり拡張させる。
したがって、共役ポリマーが疎水性でもよく電解質が親水性でもよいし、または共役ポリマーが親水性でもよく電解質が疎水性でもよい。こうして2つの成分は二相または多相混合物を生成するであろう。
前記共役ポリマーおよび電解質は相分離混合物を形成してもよく、その成分は1nmないし1mmの範囲のスケールで分離している
前記成分は約50nmないし約100μm、または約400nmないし約10μmの範囲のスケールで分離していてもよい。
代わりに、前記組み合わせは単相の組み合わせでもよい。
上記の本発明の概念は、単相デバイス、すなわち親水性共役ポリマーと親水性電解質、または疎水性共役ポリマーと疎水性電解質を含むデバイスと組み合わせてもよい。特に、基板、電極、共役ポリマー、および電解質のための材料の選択は、本明細書に記載したものである。電解質中の構成材料の濃度ならびに駆動方式も、本明細書の記載したようなものである。
前記イオンと共役ポリマーとの比は、励起した共役ポリマーとドープ領域のドーパントとイオンとの間の有害な相互作用を実効的になくすアンドープ領域の幅を与えるように選択されるであろう。
前記電極が少なくとも部分的に互いに重なる実施形態においては、前記イオンと共役ポリマーとの比は、前記実効的にアンドープな領域の幅が約10nmないし200nm、または約10−100nmまたは約10−50nmまたは約20nmになるように選択されるであろう。
このような実施形態においては、前記イオンを与える塩の質量と共役ポリマーの質量との比が、下記式に従って計算されるzの約0.01−3倍、または約0.1−3倍、または約0.5−2倍または約0.5−1倍に選択される:
Figure 2016129132
ここで、xdopingはドープ領域におけるドーピング濃度であり、dtotは電極間の全距離であり、dpnは(電極間方向の)アンドープ領域の幅であり、Msaltは塩のモル質量であり、MCPruは共役ポリマーの繰り返し単位のモル質量である。式中のすべてのパラメーターは、dpnを除いて、通常の実験、たとえば本明細書に記載したものによって決定または測定することができる。こうして、上記式に示されるように、1つの特定のz値は1つの特定のdpn(これは選択されるが)に関連する。
前記イオンの質量と前記共役ポリマーの質量との比は約0.005−0.10、または約0.01−0.06でよい。
他の実施形態において、前記電極は実質的に同一平面上にあってよく、前記イオンと前記共役ポリマーとの比は、前記実効的にアンドープな領域の幅が約10nmないし70μm、または約100nmないし70μm、または約1μmないし70μm、または約10μmないし70μm、または約10μmないし20μmになるように選択される。
どちらの場合でも、前記イオンと前記共役ポリマーとの比は、少なくとも20時間の連続動作で、少なくとも40時間の連続動作で、少なくとも60時間の連続動作で、少なくとも80時間の連続動作で、少なくとも100時間の連続動作で、少なくとも150時間の連続動作で、または少なくとも200時間の連続動作で、または少なくとも1か月間の連続動作で100cd/mを超える輝度を与える、または少なくとも4か月間20cd/mを超える輝度を維持する、少なくとも4日間400cd/mを超える輝度を維持する、または少なくとも24時間1000cd/mを超える輝度を維持するように選択されるであろう。
前記共役ポリマーはポリ(パラフェニレンビニレン(PPV)、ポリフルオレニレン(PF)、ポリ(1,4−フェニレン)(PP)、ポリチオフェン(PT)、ならびにこれらの中性およびイオン性の誘導体からなる群より選択されるであろう。
特に、前記共役ポリマーはポリ[2−メトキシ−5−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン]であろう。
前記共役ポリマーは、フェニル置換PPVコポリマー、たとえばスーパーイエローを含むであろう。
前記電解質はゲル電解質を含んでいてもよい。
代わりに、または補完として、前記電解質は実質的に固体の電解質を含んでいてもよい。
代わりに、または補完として、前記電解質は実質的に液体の電解質を含んでいてもよい。
デバイスはさらに、電極間に所定の距離を維持するように設けられたスペーサーを有していてもよい。液体または半固体(ゲル)の電解質を用いる場合、デバイスの設計に応じて、スペーサーを用いて電極を互いから所望の距離に維持し、デバイスの短絡を避けてもよい。
前記電解質は塩を含んでいてもよい。
前記塩は、カチオン、たとえばLi、Na、K、Rb、Mg、またはAgと、分子アニオン、たとえばCFSO、ClO、または(CFSONとを含む、少なくとも1つの金属塩を含んでいてもよい。
前記電解質は少なくとも1つのイオン性液体を含んでいてもよい。
前記活物質中の電解質はイオン溶解性物質を含んでいてもよい。前記イオン溶解性物質の濃度はイオンの解離を可能にするのに十分高く、かつ少なくとも20時間の連続動作で、少なくとも40時間の連続動作で、少なくとも60時間の連続動作で、少なくとも80時間の連続動作で、少なくとも100時間の連続動作で、少なくとも150時間の連続動作で、または少なくとも200時間の連続動作で、または少なくとも1か月間の連続動作で100cd/mを超える輝度を与える、または少なくとも4か月間20cd/mを超える輝度を維持する、少なくとも4日間400cd/mを超える輝度を維持する、または少なくとも24時間1000cd/mを超える輝度を維持するのに十分低いであろう。
具体的な個別の材料の組み合わせ、形状および温度について、前記塩およびイオン溶解性物質の濃度は、通常の実験、たとえば本明細書に記載したものによって決定することができる。
特定の実施形態において、前記イオン溶解性物質と前記共役ポリマーとの質量比は、約0.01−0.25、約0.01−0.20、約0.01−0.17、約0.05−0.25、約0.05−0.20、約0.05−0.17、約0.08−0.25、約0.08−0.20または約0.085−0.17であろう。
前記イオン溶解性物質は少なくとも1つのポリマー物質を含んでいてもよい。
前記ポリマー物質はポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、メトキシエトキシ−エトキシ置換ポリホスファザン、およびポリエーテル系ポリウレタン、またはこれらの組み合わせからなる群より選択されるであろう。
前記イオン溶解性物質は少なくとも1つの非ポリマーのイオン溶解性物質、たとえばクラウンエーテルを含んでいてもよい。
前記活物質は界面活性剤、またはポリマーの非イオン溶解性物質、たとえばポリスチレンを含んでいてもよい。
1つの特定の実施形態において、前記電解質はポリ(エチレンオキシド)に溶解したKCFSOを含んでいてもよい。
前記デバイスは基板上に形成されるであろう。
前記基板は実効的にノンフレキシブル、たとえばガラスまたはガラス様物質でもよい。
前記基板は実効的にフレキシブルでもよい。「実効的にフレキシブル」によって、基板は破断なしに目に見える曲げを可能にするほどフレキシブルであることを意味する。
前記基板はポリマー物質、たとえばポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(イミド)、ポリ(カーボネート)、またはこれらの組み合わせもしくは誘導体を含んでいてもよい。
前記基板は金属箔、たとえば鋼、Ti、Al、インコネル合金、またはコバールを含んでいてもよい。
前記基板は紙または紙様物質を含んでいてもよい。
電極の一方または両方は直接的または間接的に前記基板上に堆積されていてもよい。
前記第1および第2の電極の一方または両方は導電性で透明または半透明であってもよい。
具体的には、電極は半透明酸化物、たとえばインジウム錫酸化物、または半透明金属の薄膜、たとえばAu、Ag、Pt、またはAlを含んでいてもよい。
代わりに、または補完として、前記第1および第2の電極の一方または両方は導電性ポリマー、たとえばポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホネート)の薄膜で被覆されている。
前記第1および第2の電極の一方または両方は金属を含んでいてもよい。前記金属は安定な金属、たとえばAl、AgまたはAuを含んでいるであろう。
第2の態様によれば、上記のような発光デバイスと、前記第1および第2の電極に接続された電源と含む、光を発生するための方法が提供される。前記電源は前記デバイスとともに用いることができる、電力を発生するのに適した任意の手段、たとえばバッテリー、または変換された主電源電圧であろう。
前記電源は発光デバイスの予備バイアスを与えるように設けられていてもよい。
このような予備バイアスによって、より「クリーンな」カソード界面およびより中心にあるp−n接合を与えることができる;前者は、カソード界面での過電圧の形成を阻害するので魅力的である。結果はデバイスのより長い動作寿命およびより高い電力変換効率であろう。後者は、金属電極による発光の消光を阻害するので魅了的である。したがって、結果はより高い電力変換効率であろう。
前記電源は、実効的なp−n接合を形成するのに十分な電圧および/または電流および期間で、予備バイアスを与えるように設けられている。
非限定的な例として、発光ゾーンが電極界面から少なくとも10nm離れている場合および印加された過電圧の主要部分が発光ゾーンを越えて低下する場合に、p−n接合は実効的であろう。
たとえば、前記予備バイアスは、1時間未満、30分間未満、20分間未満、15分間未満、10分間未満、5分間未満、1分間未満、30秒間未満、15秒間未満、5秒間または1秒間未満の期間の間、与えられるであろう。
前記発光デバイスが実質的に初期状態または緩和状態にあるときにのみ、前記予備バイアスが与えられるであろう。
前記電源は、定格駆動電圧と定格駆動電圧より高い予備バイアス電圧とを与えるように設けられていてもよい。典型的な定格駆動電圧は約2−4V、たとえば2V、3Vまたは4Vであろう。
たとえば、前記予備バイアス電圧は、定格駆動電圧より約10%−1000%高い、定格駆動電圧より約10%−500%高い、定格駆動電圧より約10%−100%高い、定格駆動電圧より約30%−100%高い、または定格駆動電圧より約30%−50%高いであろう。
前記電源は、定格駆動電流と定格駆動電流より高い予備バイアス駆動電流とを与えるように設けられていてもよい。
典型的な定格駆動電流密度は約100A/mであろう。
たとえば、前記予備バイアス電流は、定格駆動電流の約2−100倍、定格駆動電流の約2−50倍、定格駆動電流の約2−20倍、または定格駆動電流の約5−20倍であろう。
前記電源は、前記発光デバイスを実質的に定電流で駆動するように設けられているであろう。定電流駆動回路はよく知られているので、これは好適な駆動方式を構成するであろう。
前記電源は、前記発光デバイスに常時接続されるように設けられていてもよい。
第3の態様によれば、上記の、光を発生するためのデバイスまたはシステムの使用が提供される。
第4の態様によれば、前記発光デバイスを予備バイアスすることを含む、上記のデバイスを操作する方法が提供される。
前記予備バイアスは実効的なp−n接合を形成するのに十分な電圧および期間で与えられるであろう。
たとえば、前記予備バイアスは1時間未満、30分間未満、20分間未満、15分間未満、10分間未満、5分間未満、1分間未満、30秒間未満、15秒間未満、5秒間または1秒間未満の期間の間、与えられるであろう。
前記予備バイアスは前記発光デバイスが実質的に初期状態または緩和状態にあるときに与えられるであろう。
前記発光デバイスの定格駆動電圧より高い予備バイアス電圧が与えられるであろう。
代わりに、または補完として、前記発光デバイスの定格駆動電流より高い予備バイアス電流を与えてもよい。
前記発光デバイスを実質的に定電流で駆動するであろう。
前記予備バイアスは、その一部を形成する成分の使用または試験に関連して与えてもよい。
より十分な理解のために、次に、添付の図面と関連して記載した以下の説明を参照する。
図1は、1:0.085:0.03の量比で活物質を含むITO/PEDOT/{MEH−PPV:PEO:KCFSO}/Alサンドイッチセルの長期動作を示す。このデバイスをT=295Kおよび定電流モードで動作させた。初期の「予備バイアス」電流、Ipre−bias=0.005をt=0.5時間印加し、その後にI=0.001Aでの長期の無遮断動作を行った。挿入図は、動作中における、フレキシブルなPET基板上に設置された同様のデバイスの順応性を示す。 図2は、ポリ[2−メトキシ−5−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン](MEH−PPV)、ポリエチレンオキシド(PEO)、KCFSOおよび「スーパーイエロー」の化学構造を示す。 図3は、デバイス構造の模式図であり、図2aはプラナー表面セル構成、図2bは垂直サンドイッチセル構成である。 図4は、V=5VおよびT=360Kでの動作中の、1mmの電極間ギャップをもつプラナーAu/MEH−PPV+PEO+KCFSO/Au LECの写真である。MEH−PPV:PEO:KCFSOの量比は各セットの写真の表題に含まれている。正極および負極を写真Iで明確にしており、ドープされたMEH−PPVは電極界面から進む暗い領域に相当する。 図5は、V=5VおよびT=360Kでの動作中の、1mmの電極間ギャップをもつプラナーAu/MEH−PPV+PEO+KCFSO/Au LECについて電流対時間を示す。MEH−PPV:PEO:KCFSOの量比は挿入図に含まれている。 図6は、LECデバイスにおける、ノンバイアスの初期状態のLEC(図5a)、およびドーピング(図bおよびc)、および発光(図5d)のプロセスを模式的に示す。初期のドーピングの形成および進展はイオン欠乏により停止し(図5d)、その結果、適切なサイズのアンドープのp−n接合を、エキシトン拡散距離の2倍に相当する幅で設計することができる(図5d)。電荷注入界面での電気二重層は明確化のために省略している。 図7は、上の挿入図で特定したように、活物質中の異なるKCFSO塩濃度をもつITO/{MEH−PPV:PEO: KCFSOKCFSO}/Alサンドイッチセルの輝度の一時的な発生を示す。下の挿入図は活物質中に塩を含まないデバイスについてのデータを示す。すべてのデバイスをV=3VおよびT=360Kで駆動した。 図8は、上の挿入図で特定したように、活物質中の異なるPEO濃度をもつITO/{MEH−PPV:PEO:KCFSO}/Alサンドイッチセルの輝度の一時的な発生を示す。デバイスをV=3VおよびT=360Kで駆動した。 図9は、それぞれ、T=360KならびにV=5V(上のパネル)およびV=15V(下のパネル)での動作中の、1mmの電極間ギャップをもつプラナーAu/{MEH−PPV+PEO+KCFSO}/Au表面セルにおけるドーピング前線の伝播およびそれに続く発光を示す。印加電圧の時間を各々の写真の下部に示す。 図10は、種々の印加電圧で動作中の、1mmの電極間ギャップをもつプラナーAu/{MEH−PPV+PEO+KCFSO}/Au表面セルについて、時間の関数として(p−n接合が生じる時間に対して規格化されている)、それぞれp−型およびn−型ドーピング前線の平均位置を示す。 図11は、1cmの電極間ギャップをもつプラナーAu/{MEH−PPV+PEO+KCFSO}/Au表面セルをV=30VおよびT=360Kで12時間動作後のアノード(左)およびカソード(右)の界面の光学顕微鏡像である。右のAu電極のちょうど左の白い線はカソードの電気化学的副反応の生成物であるようにみえる。 図12は、Au(上のグラフ)およびMEH−PPVの薄膜でコートされたAu(下のグラフ)の作用電極(WE)を用いて記録されたサイクリックボルタンメトリーのデータを示す。電解質溶液は、それぞれ、0.1MのTBAPFが入ったCHCN(左のグラフ)および0.1MのKCFSO+2MのPEOが入ったCHCN(右のグラフ)であった。銀ワイヤを擬参照電極として用い、各測定の最後にFc/Fc参照レドックス対に対して校正した。対向電極はPtであり、スキャン速度は25mV/sであった。 図13は、(MEH−PPV)共役ポリマー(CP)のバンドギャップ内に位置する{KCFSO+PEO}電解質の還元準位をもつLECについての模式的な電子−エネルギー準位図である。(b)アノードでのCPのp−型ドーピングをカソードでの電解質の電気化学的副反応でバランスさせるときの「初期段階」動作中、および(c)それに続くp−型ドーピングをn−型ドーピングでバランスさせるときの「後期段階」動作中の電子およびイオンの応答。より大きい円はイオンを示し、より小さい白抜きおよび中実の円はそれぞれ正孔および電子を示し、矢印は電気化学ドーピングをもたらす電子電荷注入を示す。明確化のために、界面の電気二重層を省略している。 図14は、Alカソードおよび1:0.085:0.03の質量比をもつ{MEH−PPV:PEO:KCFSO}活物質を含むサンドイッチセルの輝度の一時的な発生を示す。V=3Vで長期動作を行った。各々のアノード構造および初期測定プロトコルについての詳細を上の挿入図に特定する。下の挿入図は時間の関数としての電力効率を示す。 図15は、1:0.085:0.03の活物質質量比をもつITO/PEDOT/{MEH−PPV:PEO:KCFSO}/Alサンドイッチセルの輝度(左)および電圧(右)の一時的な発生を示す。デバイスをT=295Kおよび定電流モードで動作させた。初期「予備バイアス」電流、Ipre−bias=0.005Aをt=0.5時間印加した後、I=0.001Aで長期動作させた。 図16は、フレキシブルなPET基板上に設けた、1:0.085:0.03の活物質質量比をもつITO/{MEH−PPV:PEO:KCFSO}/Alサンドイッチセルの写真である。屈曲させたデバイスの写真をT=295KおよびI=0.005Aでの動作中に撮影した。 図17は、1:0.085:0.03の活物質質量比をもつITO/PEDOT/{スーパーイエロー:PEO:KCFSO}/Alサンドイッチセルの輝度の一時的な発生を示す。デバイスをT=295Kおよび定電流モードで動作させた。初期「予備バイアス」電流、Ipre−bias=0.01Aをt=0.4時間印加した後、I=0.001Aで長期動作させた。 図18は、フレキシブルなPET基板上に設けた、1:0.085:0.03の活物質質量比をもつITO/{スーパーイエロー:PEO:KCFSO}/Alサンドイッチセルの写真である。屈曲させたデバイスの写真をT=295Kでの動作中に撮影した。
実施形態の説明
以下の開示において、かなりの効率的な発光での無遮断動作の、1か月を超えるレコード長期動作寿命をもつCP系LEC(これ以降、LEC)を設計および製造できることが示されるであろう。この方法は、活物質の組成の注意深い調整と適切な動作プロトコルとの組み合わせに基づいている。これらの2つのアプローチは、SM−OLEDのそれに類似したドーピング構造の設計を可能にし、一方で同時に寿命を制限する化学的および電気化学的な副反応を最小限にすることが示されている。また、類似の目覚しいデバイス性能をもつ、最初の機能的なフレキシブルLECを実証している。
次に、発光電気化学セル(LEC)の動作寿命および電力変換効率のかなりの改善をもたらす、汎用のデバイスおよび方法を示す。具体的には、疎水性共役ポリマー(ここではMEH−PPVまたはスーパーイエロー)とブレンドした、意図的に低濃度の親水性電解質(ここでは{PEO+KCFSO})を用いることにより、および際立った特徴が初期動作中の高い予備バイアスである適切な動作プロトコルを用いることにより、>100cd/mというかなりの輝度および比較的高い電力変換効率(MEH−PPVで2lm/W、スーパーイエローで6lm/W)で約1000時間の動作寿命を実証することができる。このような、共役ポリマーとしてMEH−PPVをもつ耐久性LECについて輝度および電圧の一時的な発生を図1に示す。さらに、類似の有望なデバイス性能をもつ最初の機能的なフレキシブルLECを開示し、動作中のこのような形状適合デバイスを挿入図に示す。
以前のLECデバイスを越える改善されたデバイス性能に対する起源は、望ましくない副反応の実効的な阻害である。以下、下記を合理的に説明する。
(i)なぜ、活物質中の電解質含量の最適化によってデバイスの発光領域における化学的な副反応が除去/最少化されるのか、および
(ii)なぜ、適切な動作プロトコルによって電極界面での電気化学的な副反応が除去/最少化されるのか。最初に、前者の達成(i)を詳細に説明する。
「表面セル」構成のプラナーLECのデバイス性能へのイオン濃度の影響を調べた(デバイス構成の概略図については図3aを参照のこと)。デバイス構造は、1mmの電極間ギャップをもつ2つのAu電極11および12の上または下に配置された、共役ポリマーのポリ[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン](MEH−PPV、図2a参照),イオン溶媒和性およびイオン輸送性ポリマーのポリ(エチレンオキシド)(PEO、図2b参照)および塩のKCFSO(図2c参照)の活物質混合物からなる;電極/活物質アセンブリは基板10の上に配置されている。表面セルの調製および動作に関する実験的な詳細については、補遺1を参照のこと。
図4は、(上部から底部へ)徐々に減少する塩濃度をもつ、4つの代表的なプラナー表面セルデバイスの動作中に記録された写真を示す。デバイスを暗室中においてUV光(これはMEH−PPVのフォトルミネセンスPLを励起する)の下に動作させ、その結果、ギャップ内のドープされたMEH−PPVを(ドーピング消光PLによる)暗い領域として区別することができる。写真Iにおいて、正極20を+で、負極21を−でマークしている。すべてのデバイスは、正極にp−型ドーピング形成23および負極にn−型ドーピング形成24の両方を示す(写真IIIおよびIVを参照のこと)。連続的な発光性p−n接合25は、いちばん上の2つの「イオンリッチ」デバイス(図4aおよび4bにおける写真VI)においてのみ形成され、一方最も「イオンプア」なデバイスは、2つのドーピング前線が互いからかなりの距離で完全な停止に至るので(図4d)、いかなるp−n接合形成も示されない(なお、LECにおけるp−型およびn−型のドーピングプロセスを説明する概略図を図6に示している)。
図5は、図4の写真と並行して記録した、電流対時間のグラフを示している。各々のグラフは6−10のデバイスからのデータの平均を示す。時間に伴う電流の顕著な増加は2つのイオンリッチなデバイスでのみ観察され、これは発光性のp−n接合形成を示している。
ドーピングの初期の出現から、2つのイオンリッチなデバイスにおけるp−n接合形成のときまでおよび2つのイオンプアなデバイスにおけるドーピング前線の移動が停止するときまで、電流を積分し、この電荷をドープ領域の観察された体積(図4および原子間力顕微鏡によって実施された厚さ測定から求められる)で除算することにより、我々は、ドーパント濃度;x〜0.09±0.02ドーパント/MEH−PPV繰返し単位およびx〜0013±0.03ドーパント/MEH−PPV繰返し単位に無関係に、p−型およびn−型のドープ領域におけるドーピング濃度が本質的に同じであることを見出している。この観察は、2つのイオンリッチなデバイスについてp−n接合形成の時点で(図5)、電流、したがって実効的なデバイス抵抗が同じであることと一致している。イオンプアなデバイスは低導電率のかなりのアンドープ領域を含み、したがって実効的なデバイス抵抗は例外なくかなり高い。
これらの観察に伴う結論は、ドーピング前線が、(i)それらが出会って発光性のp−n接合を形成する(図4aおよび4b参照)まで、または(ii)活物質中のすべてのイオンが電気化学的なドーピング中に消費され、その時点で接合の形成なしにドーピング前線の前進が停止する(図4cおよび4dで観察される)まで、本質的に一定のドーピング濃度で伝播することである。
この新規な知識は、より普通で実際的な「サンドイッチセル」LEC(本明細書においては、図3bに模式的に示しているように、ガラス基板10上の透明なインジウム錫酸化物ITOのアノード11’とAlカソード12’との間にサンドイッチされたdtot〜150nmの全厚さをもつ活物質13の薄膜を含む)におけるドーピング構造の適切な設計についての指針を与える。提案したドーピング設計のシナリオを図6に図示する。コンセプトは、効率的な電子電荷の注入および輸送は電極(図6におけるカソード30およびアノード31)に隣接する明確なドープ領域の存在に依存し、一方で注入された正孔と電子との効率的な発光性再結合は20nmのオーダーのdpnの幅をもつアンドープp−n接合領域37の存在により利益を得る。後者のサイズは、正孔と電子との再結合がアンドープのp−n接合領域において起こること、エキシトン(結合した電子−正孔ペア)の実効的な拡散距離が約10nmであること、およびドーピングがCPのフルオレセンスを実効的に消光させることによって誘導される。さらに、明確なドープ領域におけるカウンターイオンドーパントとして、活物質32中にすべてのカチオン33およびアニオン34を閉じ込めることによって、一方でp−n接合領域で生成されたエキシトンの間および他方でドープ領域中に位置するイオンおよび/またはドーパントの間の相互作用が最小限になり、このことは動作寿命にとって有利であろう。
このような最適化されたLECのターンオン中の提案したシナリオを図6に図示する。p−型およびn−型のドーピング形成および前進(それぞれ36および35)は、イオン欠乏が始まり、設計したp−n接合37が形成される(図6d参照)まで、一定のドーピング濃度で起こる(図6bおよび6c参照)。このような適所のドーピング構造により、図6dに図示したように、一方でp−n接合領域中に形成されたエキシトン38とドープ領域中の存在していない非補償イオンおよび/または遠く離れたドーパントとの間の相互作用を最少化することを期待できる。換言すれば、p−n接合の幅は、電子の注入および輸送の効率を譲歩することなく、拡散するエキシトンのドープ領域への漏出を最少化するように設計される。さらに、このような塩濃度の最少化はエキシトンとイオン/ドーパントとの間の相互作用を実効的に減少させ、p−n接合領域における望ましくない副反応を減少でき、付随して動作寿命を改善できるであろう。
この望ましいドーピング構造を可能にする、活物質中の塩の質量とCPの質量との間の「理想」の比(zideal)は、以下の一般式(誘導については、補遺2を参照のこと)により計算することができる:
Figure 2016129132
ここで、xdopingはドープ領域におけるドーピング濃度であり、dtotは活物質の全長(電極間距離に等しい)であり、dpnはアンドープ領域の(電極間方向の)長さであり、Msaltは塩のモル質量であり、MCPruは共役ポリマーの繰り返し単位のモル質量である。
式(1)における関連する値を詰めることによって、dpn=20nmをもつ望ましいドーピング構造の形成を可能にする理想のz値は、dtot〜150nmをもち、{MEH−PPV+PEO+KCFSO}の活物質をもつサンドイッチセルについて、z=zideal=0.03であることがわかった。
図7は、上の挿入図で特定したように、活物質中のKCFSO塩とMEH−PPVとの質量比がz=0.25からz=0.03の範囲であるサンドイッチセルLECについて、時間の関数としての輝度を示す(サンドイッチセルデバイスの調製に関する詳細は例1に含まれている)。z=0のデバイスも同じ条件下で試験したが、発光を検出できなかった(下の挿入図参照)。これは、AlカソードからアンドープMEH−PPVへの電子注入に対する大きなバリアを考慮して予想されるとおりである。デバイスをV=3VおよびT=360Kで駆動した:高温の使用(これは動作寿命を約2倍まで低下させることがわかっている)は、これが妥当な時間枠以内でかなりの数のデバイスをふるい分けることを可能にすることによって動機づけられている(すべての提示したデータは少なくとも2つの初期のデバイスに関して記録された平均である)。動作寿命(輝度が100cd/m未満に落ちる時間と定義される)および電力効率(〜0.2lm/W;データは示していない)の両方は塩濃度に比較的関係がなく、このことは機能的なドーピング構造が低いz=0.03で達成できるが、LECの限定された動作寿命に背後にある主な原因は、単に過剰な塩に由来する副反応に起源があるのではないことを示している;より具体的には主な寿命を制限する反応は、エキシトンと非補償イオンおよび/またはドーパントとの間の相互作用に直接起因するものではない。
しかし、LECの活物質は典型的にはCPおよび塩に加えて第3のイオン溶媒和性かつイオン輸送性の成分(ここでは、PEO)を含み、そこで次にLEC性能へのPEO濃度の影響に注目が移っている。KCFSO塩とMEH−PPVとの間の質量比をz=0.03の低い値で一定に保ち、PEOとMEH−PPVとの間の質量比をy=1.35(デバイスにおいて用いられる典型的な値)からy=0.058へ変えることが選択される。
図8は、PEOの濃度がデバイス性能に重大な影響をもつことを表している。動作寿命はPEOの量を減少させるにつれて単調かつ劇的に増加し、y=1.35で約2時間からy=0.085で約65時間になることがわかっている。y=1.35の高PEO含量をもつデバイスについて約0.2lm/Wと比較して、低PEO含量のデバイス(y≦0.34)は約0.5−0.7lm/Wのより大きい電力効率を示すけれども、電力効率はいまだにかなり小さい(データは示していない)。
さらに、Wagberg, T., et al., On the limited operational lifetime of light- emitting electrochemical cells「発光電気化学セルの限定された動作寿命に関して」, Advanced Materials, 2008. 20(9): p. 1744- 1746.に記載されているように、LECにおける寿命を制限する副反応の化学的な痕跡および空間的な位置を特定するという意図で、同じ活物質成分をもつオープンなプラナー表面セル構造を利用した。事後のデバイスを光学的に検査することによって、MEH−PPVポリマーのビニル基およびフルオレセンス能力が、LEC動作の最後に激しくかつ非可逆的に損なわれるが、p−n接合においてまたはその近い周辺の限定された空間領域においてのみであることがわかっている。
したがって、図7および図8に示される結果を考慮すると、主な寿命を制限する反応は、MEH−PPV鎖上のエキシトンと{PEO+KCFSO}電解質の空間的な共存および化学的相互作用に関係していることは非常に妥当と思われる。さらに、この不可逆的な化学反応は、光励起されたMEH−PPVのLUMOから{PEO+KCFSO}電解質の非占有エネルギー準位への電子移動によって開始されること、およびそれに続く化学反応はMEH−PPVポリマーの露出したビニル基の化学的攻撃を含むことが提案されている。活性物質中の電解質含量が通常の高い割合(ここでは、y=1.35、z=0.25)からかなり低い割合(y=0.085、z=0.03)に減少した場合、p−n接合領域におけるMEH−PPVエキシトンと電解質との相互作用の実効的な減少は、図8において観察されるように、デバイス寿命における著しい30倍の増加を合理的に説明する。
次に、第2の部分、すなわちデバイス性能への動作プロトコルの影響に注目を移す。図9は、1mmの電極間ギャップをもつ2つの代表的なプラナーAu/{MEH−PPV+PEO+KCFSO}/Au表面セルデバイスについて、ドーピング前線の前進およびそれに続く発光の一連の写真を示す。写真中で、正のアノード20は左に位置し、負のカソード21は右に位置する。ドープ領域23および24は電極界面で生じる暗い領域として見える(破線でマークしている)。写真の上のパネルに示しているデバイスはV=5Vでバイアスし、写真の下のパネルに示しているデバイスはV=15Vでバイアスしている。提示した写真は、同じ文字でマークした2つの写真で、p−型ドーピング前線が電極間ギャップにおいて同じ距離を前進しているように選択した。
p−型ドーピングの開始に比べて、n−型ドーピングの開始は両方のデバイスにおいて遅れていることが明らかである(図4のデバイスにおいても観察されたとおりである);図9において2つの写真b)を参照されたい。ここでは、n−型ドーピング24ではなくp−型ドーピング23がはっきり見える。さらに、n−型ドーピング24の最初の形跡において、V=15Vでバイアスしたデバイスでは写真c)ですでに見られるが、V=5Vでバイアスしたデバイスでは写真d)でのみ見られるように、n−型ドーピングの開始のこの遅れはV=5Vでバイアスしたデバイスでかなり顕著である。n−型ドーピングの開始の遅れは、V=5Vでバイアスしたデバイスでは、発光性p−n接合25が負のカソード21により近く形成される(写真eおよびfを参照のこと)という直接的な結果を有する。
調査したすべてのデバイス(全部で>40)における2つの他の興味深く、一貫した観察はドーピング前線の形状に関する。第1に、p−型前線の形状は時間につれておよび電圧を増加させるにつれてぎざぎざになり、これはイオン輸送で制限されたターンオンプロセスの直接の結果である。第2に、ここではより関連しているが、初期のn−型前線は、初期のp−型前線にない、スパイク様の見かけを示す。この問題には後に戻ってくるであろう。
図10は、種々の印加電圧で、時間の関数として(p−n接合が生じる時間に対して規格化されている)p−型ドーピング前線およびn−型ドーピング前線の平均位置を示す。3つの一般的な傾向がはっきりしている:(i)p−型ドーピングの開始時間は本質的に印加電圧に関係がない;(ii)n−型ドーピングの開始は、低印加電圧でより著しい;(iii)(時間=1.0で観察されるように)発光性p−n接合の平均位置は、V=20Vで1mmの電極間ギャップをもつデバイスにおける正のアノードから0.59mm離れたところから、V=5Vで0.76mmまで、印加電圧を減少させるにつれて、負のカソードに向ってシフトする。
p−型ドーピングの開始と比較して、n−型ドーピングの開始の遅れがかなり増加すること、および低温ではp−n接合がカソード側にシフトすることがわかっているので(データは示していない)、温度を低下させることに伴い、類似の挙動が観察されている。これらの活物質は強く温度依存するイオン伝導性を示すことは十分に確立しているので、我々はn−型ドーピングの開始における増加する遅れ、および結果としてのp−n接合のカソードシフトが、低減したイオン伝導性に起因すると考える。
均衡したレドックスが、ドーピングの前進の間、LECにおける2つの電極界面で維持されるべきである(1つの電極での限定されたファラデードーピングを、他の電極での非ファラデー電気二重層形成によって補償することが原理的に可能であるけれども、J. H. Shin, S. Xiao, and L. Edman, Polymer light-emitting electrochemical cells: The formation and effects of doping-induced micro shorts「ポリマー発光電気化学セル:ドーピング誘導マイクロショートの形成および効果」, Advanced Functional Materials, 2006. 16(7): p. 949-956には、この効果は小さすぎて、たとえば図9および10[10]で調べたワイドギャップデバイスにおけるn−型ドーピングの開始のかなりの遅れを説明することができない)。したがって、CPのn−型ドーピング以外の他の電気化学反応がカソード界面で起こりうるに違いなく、このような反応を総称的に「電気化学的副反応」と呼ぶことを選択している。
p−型およびn−型のドーピングの開始の間のかなりの時間差を示す、デバイスのカソード界面での電気化学的副反応についての直接目に見える証拠が、光学顕微鏡像によって与えられている。図11は、V=30Vでの長期動作後の、1cmという極端に大きい電極間ギャップをもつプラナーAu/{MEH−PPV+PEO+KCFSO}/Au表面セルの、アノード界面40(左)およびカソード界面41(右)を示している。アノード界面40は長期動作後に「クリーン」な見かけを保持しているが、負のAu電極と{MEH−PPV+PEO+KCFSO}活物質との間のカソード界面に明るい「劣化層」43が出現した。遅いドーピング速度を示すデバイス、すなわち低い過電圧および/または低温で(活物質のイオン伝導性が非常に低い場合)、および大きな電極間ギャップで動作するデバイスにおいて、劣化層を見つけることが最も簡単なことがわかったことは興味深い。
LECの種々の構成要素、すなわちAu電極、MEH−PPVポリマー、および{KCFSO+PEO}電解質の電子構造への洞察が、サイクリックボルタンメトリー(CV)によって与えられる。図12は、作用電極としてベアAu(上のグラフ)またはMEH−PPVの薄膜でコートされたAu(下のグラフ)を用い、電解質溶液としてTBAPFが入ったCHCN(左のグラフ)または{KCFSO+PEO}が入ったCHCN(右のグラフ)を用いて記録されたCVデータを示す。上左のグラフはベアAu電極が検査された電圧範囲(Fc/Fc対に対して−2.6Vないし+0.8Vにわたる)で電気化学的に不活性であることを示しているが、下左のグラフはMEH−PPVがFc/Fcに対して−2.3Vで可逆的にn−型ドープ(還元)され、Fc/Fcに対して+0.1Vで可逆的にp−型ドープ(酸化)されうることを示している。電解質をTBAPFから{KCFSO+PEO}へ変えた場合、ベアAu電極システム(上右のグラフ)およびMEH−PPVコートAu電極システム(下右のグラフ)の両方において、不可逆的な還元反応が生じることで状況が変化している。これらのデータに基づいて、MEH−PPVが可逆的にn−型ドープされるよりも低い電位で{KCFSO+PEO}電解質が不可逆的に還元されるという結論が導かれるであろう。
図13は、概略的な電子−エネルギー準位の形態で、提案したLECの動作メカニズムを示す。CVデータと一致させて、我々は図13(a)にMEH−PPVの伝導帯端(n−型ドーピング準位におおよそ対応する)よりも低いエネルギーに{KCFSO+PEO}電解質の還元準位を含ませている。図13(b)に示したように、「初期段階」動作の間に、アノードでのMEH−PPVのp−型ドーピング(酸化)およびカソードでの電解質の還元によって、LEC内の電気化学的なレドックスバランスが維持される。後者の反応は電気化学的副反応に対応し、これは初期段階動作の間のn−型ドーピングの欠如で(図9および図10参照)および負のAu電極と活物質との間の界面での劣化層(図11参照)の形で現れる。「後期段階」動作の間に、アノードでのp−型ドーピングは代わりにカソードでのn−型ドーピングによってバランスされ、図9および図10においてn−型ドーピングが現れるのはこのプロセスの間である。
この段階で注目するに値する問題は、電気化学的副反応とAuカソードでのn−型ドーピングとの間の遷移であり、なぜそれがより高い印加電圧および/または活物質の増加したイオン伝導性でより早く起こるのかである。副反応は熱力学的に好ましいカソード反応である(これはCVデータによってサポートされている)が、n−型ドーピングはAuカソード界面で速度的に好ましいカソード反応であることが提案されている。これは、小さい駆動電圧で非常に小さい過電圧を利用する場合すなわちすべての過電圧は低イオン伝導性のアンドープ領域にわたって落ちるので、n−型ドーピング反応は単純にエネルギー的にアクセスできないため、熱力学的に好ましい副反応が勝つ、という結果になる。より高い駆動電圧または(p−型およびn−型の領域を分離する)アンドープ領域のイオン伝導性が増加する(そのイオン伝導性が増加するため、またはドープングプロセスの後期段階の間にそれはサイズが減少するため)場合、この状況は変化する。このとき、副反応およびn−型ドーピングの両方を可能にするようにカソード界面で利用できる十分な過電圧があるからである。このようなシナリオにおいては、速度的に好ましい反応であるn−型ドーピングが優勢になる。さらに、後期段階動作の間、実効的なカソード界面がAuカソードではなくn−型ドーピング前線に位置する場合、得られたデータはn−型ドーピングが優勢なプロセスであることを示している。
電気化学的副反応の2つの直接目に見える結論は、n−型ドーピングの開始が遅れること、およびp−n接合がカソードへ向かってシフトすることである。また、電気化学的副反応はAuカソードの表面に反応残渣を生成し(図11において視覚化されている)、これは次に初期のn−型ドーピングを少なくとも部分的に妨害するであろうということが予想できる。副反応に伴って、Auアノード表面ではなくAuカソード表面において部分的なパッシベーション層が存在することは、初期のn−型ドーピング前線が初期のp−型前線にはないスパイク様の見かけを示すという観察(図9参照)とも一致している。負のAu電極と活物質との間の絶縁性劣化層の存在は、ターンオンした発光性p−n接合を含むLEDにおける電圧分布の意味合いをもつ。それが、たとえばp−n接合から劣化層へのシフトに対する過電圧のかなりの部分を引き起こすと考えるのが妥当なためである。
したがって、カソードの副反応を最小化し、デバイス性能を改善するためには、初期のドーピング形成プロセス中に大きな電位(「予備バイアス」)を印加することが妥当である。その後、p−n接合が生じたとき、印加電位を低減して長期動作を可能にするのが適切である。図14で、サンドイッチセルの性能に関するこの動作プロトコルの効果を説明する。
サンドイッチセルデバイスは図7および図8に示したのと同じであるが、顕著な違いは、試験をT=360Kの高温の代わりに室温で行ったことである。Tの低下は、約2倍までの動作寿命の改善をもたらした。さらに、ITOアノードの表面を導電性ポリマーであるPEDOTの薄い平坦化層でコートする確立された手法を用いて、ITO表面の粗さがデバイス性能に影響するかどうかを調べた;しかし、我々はこの追加の層はわずかの改善をもたらすにすぎないことを見出している。Tの低下およびアノード界面でのPEDOT層の導入によるデバイス性能への累積的な効果を図14に示す(白抜きの四角をスターと比較すること)。
初期ドーピングプロセス中にVpre−bias=4Vでサンドイッチセルデバイスを「予備バイアス」し、続いてかなりの発光が達成されドーピングが完了したときに(t〜0.5時間で)、電圧をV=3Vに低下する。大きな予備バイアス(図14における中実の円)の使用の結果は明らかに有望である。動作寿命は約125時間から約175時間に増加し、電力効率は約0.5−0.6lm/Wの高い値から約1.9lm/Wへ著しく増加する。
デバイスのターンオンの間の高い予備バイアスは、{PEO+KCFSO}電解質を含むカソード副反応を犠牲にしてn−型ドーピングの増加した量をもたらすであろうということが予想される。長期動作の間の必然的で望ましい結論はより「クリーン」なカソード界面とより中心寄りのp−n接合である;前者はカソード界面での過電圧の生成を阻害するため魅力的であり、一方で後者は、Lee, K. W., et al., Photophysical properties of tris(bipyridyl)ruthenium(II) thin films and devices「トリス(ビピリジル)ルテニウム(II)薄膜およびデバイスの光物理特性」, Physical Chemistry Chemical Physics, 2003. 5(12): p. 2706-2709に記載されているように、近くの金属電極によるエキシトン消滅、およびJ. H. Shin, S. Xiao, and L. Edman, Polymer light-emitting electrochemical cells: The formation and effects of doping-induced micro shorts「ポリマー発光電気化学セル:ドーピング誘導マイクロショートの形成および効果」, Advanced Functional Materials, 2006. 16(7): p. 949-956およびJohansson, T., et al., Light-emitting electrochemical cells from oligo(ethylene oxide)-substituted polythiophenes: Evidence for in situ doping「オリゴ(エチレンオキシド)置換ポリチオフェンによる発光電気化学セル:インサイチュドーピングについての証拠」, Chemistry of Materials, 1999. 11(11): p. 3133- 3139に記載されているように、ドーピングに誘導された短絡の生成に関する文献記載の問題を実効的に除去するため望ましい。これらのプロセスの阻害は増加した電力変換効率に直接的に関係し、一方で特にドーピングショートおよびカソード副反応の除去は改善された動作寿命をもたらすことが予想できる。したがって、電気化学的な副反応を軽減する高い予備バイアスに伴う観察された改善された素子性能を合理化することが正しそうに思われる。さらに、高い予備バイアスはターンオン時間の見方からも魅力的であり、我々はVpre−bias=4Vで予備バイアスされたデバイスは、V=3Vで一定にバイアスされた同じデバイスよりも、>70倍速く、100cd/mの輝度に達する。
デバイス性能への動作プロトコルの強い影響に触発されて、バイアスモードの効果を研究することを選択した。図15は、一定の電圧(図7−8および図14の場合のように定電圧モード)の代わりに、一定の電流(定電流モード)で動作させたサンドイッチセルについて、時間の関数として輝度および電圧を示す。カソード副反応を最少化し、ターンオン時間を速めるために、我々は初期予備バイアス電流をIpre−bias=0.005Aの高い値で0.5時間に設定し、その直後に電流をI=0.001Aに低下させた。結果は非常に有望である:初期の電力効率が>2lm/Wであり、動作時間は約1000時間すなわち>40日間という目覚しい値に達する。また、I=0.001Aで1か月を超える無遮断動作の間の印加電圧はV=4Vを超えないことも注目に値する。
図15における改善されたデバイス性能は、Ipre−bias=0.005Aで最初の数秒間の高電流動作の間に、V≒6Vの結果としての高い初期電圧に起因する。さらに、高い予備バイアスは、図7、図8および図14における定電圧動作の間に印加された、V=3−4Vの低い初期バイアスと比較して、望ましくないカソードの電気化学的副反応を阻害するであろう。さらに、エキシトンの非発光減衰およびジュール加熱により(接合はアンドープで、それ自体デバイスの最も抵抗のある部分である)、自己加熱効果は定常状態動作の間のp−n接合領域においてかなり優勢であることが注目される;また Wagberg, T., et al., On the limited operational lifetime of light-emitting electrochemical cells「発光電気化学セルの限定された動作寿命に関して」, Advanced Materials, 2008. 20(9): p. 1744-+, および Zhang, Y.G. and J. Gao, Lifetime study of polymer light-emitting electrochemical cells「ポリマー発光電気化学セルの寿命研究」, Journal of Applied Physics, 2006. 100(8) に記載されているように、定電圧モードと比較したとき、定電流モードにおける良好な性能は、部分的に、おそらくp−n接合領域の良好な熱管理にも帰することができる。
さらに、始めての、フレキシブルなITO被覆PET基板上の非常に機能的なLECデバイスを実証する。図16は2つの写真を示し、これらは動作中のこのようなサンドイッチセルの形状適合性を示す。I=0.001Aの高い印加電流での加速寿命試験により、このようなフレキシブルLECデバイスのデバイス性能(すなわち、最大輝度、電力変換効率、および動作寿命)は、フレキシブルでないガラス基板上に設けられた、先に示したデバイスの最も良好な性能と同等であることがわかっている。
最後に、上述した活物質組成物の最適化および高予備バイアスプロトコルを用いることによって、他の活物質成分を用いて目覚しいデバイス性能を達成できることを実証する。たとえば、共役ポリマーとしてMEH−PPVの代わりに「スーパーイエロー」(化学構造については図2d参照)を用いた。図17は、Ipre−bias=0.01Aで0.4時間、その直後に電流をI=0.001Aに低下して動作させたサンドイッチセルデバイスについて初期輝度対時間の試験を示す。このような黄色発光デバイスの電力変換効率は6lm/Wに達することがあり、初期動作寿命データは、適切な低電解質濃度をもち、適切な動作プロトコルにさらしたこのようなスーパーイエローデバイスは、同様に最適化したMEH−PPV系デバイスと同等の動作寿命を示しうることを示している。図18に、我々は動作中の十分にフレキシブルなスーパーイエロー系LECデバイスを示す。
要約すると、活物質の組成および動作のプロトコルはLECのデバイス性能に顕著な影響をもつことが実証されている。具体的には、安定なITOおよびAl電極の間にサンドイッチされた{MEH−PPV:PEO:KCFSO}の活物質混合物を有する赤色発光LECは、{PEO:KCFSO}電解質の濃度を最適化し、初期動作の間に高い予備バイアスを印加すれば、>100cd/mというかなりの輝度および2lm/Wという高い電力変換効率で約1000時間の目覚しい動作寿命を達成できる。不利な化学的および電気化学的な副反応の軽減に向けた2つの実効的な経路(これらは別個にまたはいっしょに用いてもよい)を実証した。さらに、非常に有望なフレキシブルLECを実証した。

本開示を、以下の具体的な例によりさらに説明するが、これはいずれにしてもクレームされた発明の範囲および内容を限定するものと解釈すべきではない。
第1の例において、共役ポリマーであるポリ[2−メトキシ−5−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン](MEH−PPV)を受け入れたまま使用した。ポリ(エチレンオキシド)(PEO,M=5×10,Aldrich)および塩であるKCFSO(98%,Alfa Aesar)を真空下においてそれぞれ323Kおよび473Kの温度(T)で乾燥した。10mg/mL濃度のマスター溶液を調製した:クロロホルムに溶解したMEH−PPV(>99%,無水,Aldrich),およびクロロヘキサノンに別々に溶解したPEOおよびKCFSO(99%,Merck)。マスター溶液を一緒に混合して1:0.085:0.03のMEH−PPV:PEO:KCFSO質量比にすることによって、ブレンド溶液を調製した後、磁気ホットプレート上、T=323Kで少なくとも5時間撹拌した。インジウム錫酸化物(ITO)ガラス基板(1.5×1.5cm,20±5ohms/sq.,TFD Inc)を洗剤、アセトン、およびイソプロパノール溶液中での連続的な超音波処理により洗浄した。ブレンド溶液を800rpmでスピンコーティングすることによって活物質を堆積し、原子間力顕微鏡によって測定したところ、約150nmの膜厚を得た。その後、活物質をホットプレート上、T=333Kで少なくとも5時間乾燥した。p<2×10−4Paで熱蒸着によりAl電極を堆積した。いくつかのデバイスについて、活物質の堆積前に、4000rpmでITOの上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT−PSS HO中の1.3wt%分散液,Sigma Aldrich)をスピンコートした。すべての上のデバイス製造操作は、基板の洗浄およびPEDOTの堆積を除いて、2つの相互接続されたN封入グローブボックス中(O<3ppm、HO<0.5ppm)で行った。試験前に、デバイスをクライオスタット中、2時間、T=360Kおよび高真空下(p<10−3Pa)でインサイチュ乾燥した。すべての測定は同じオプチカルアクセスクライオスタット中において高真空下(p<10−3Pa)で行った。コンピュータ制御の電源測定ユニット(Keithley
2400)を校正フォトダイオードと組み合わせてLECデバイスの光電特性評価に用いた。
他の例において、MEH−PPVの代わりに共役ポリマー「スーパーイエロー」を用いた。スーパーイエローは可溶性のフェニル置換PPVコポリマーであり、Merckから購入され、受け入れたまま使用した。これを上の例におけるMEH−PPVポリマーと同様に取り扱った。
さらに別の例において、フレキシブルでないITOガラス基板の代わりにフレキシブルなITO被覆ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)基板(PET60,Visiontek Systems Ltd.)を用いた。これらの基板は受け入れたまま使用した。
補遺1−表面セルに関する実験の詳細
ポリ[2−メトキシ−5−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン](MEH−PPV、Aldrich、M=40000−70000g/mol)を受け入れたままで使用した。ポリ(エチレンオキシド)(PEO、M=5×10、Aldrich)および塩KCFSO(98%、Alfa Aesar)を真空下において473Kの温度(T)で乾燥させた。クロロホルムに溶解したMEH−PPV(>99%、無水物、Aldrich)、ならびにシクロヘキサンに別々に溶解したPEOおよびKCFSO(99%、Merck)の10mg/L濃度のマスター溶液を調製した。これらのマスター溶液を、MEH−PPV:PEO:KCFSO=1:1.35:0.25の質量比で混合し、その後、磁気ホットプレート上、T=323Kで少なくとも5時間にわたって攪拌して、ブレンド溶液を調製した。次に、1.5×1.5cmのガラス基板を、洗浄剤、アセトンおよびイソプロパノール溶液中での超音波処理により清浄化した。p<2×10−4Paでの熱蒸発によって、100nm厚のAu電極をこれら清浄化したガラス基板上に堆積させた。電極間ギャップをAlシャドウマスクによって設けた。
800rpmでの60秒間にわたるスピンコートによってブレンド溶液を堆積させて、150nmの厚さの活物質膜を得た。その後、この膜を、ホットプレート上、T=333Kで少なくとも5時間にわたり乾燥させた。最終的に、測定を即座に実行し、クライオスタット内で2時間にわたりT=360Kおよび真空下(p<10−3)でのインサイチュ乾燥を行った。基板の清浄化を除く上述のデバイス製造手順の全てを、Ar封入グローブボックス(O<3ppm、HO<0.5ppm)内で行った。デバイスの特性評価は、真空下(p<10−3)、光アクセスクライオスタット内で行った。電圧をかけて得られた電流を測定するのに、コンピュータ制御の電源測定ユニット(Keithley 2400)を用いた。ドーピングの前進の写真を、UV(λ=365nm)照射しながら、クライオスタットの光学窓を通して、マクロレンズを備えたデジタルカメラ(Cannon EOS 20D)を使用して記録した。
汎用電気化学ソフトウェア(GPES、Eco Chemie)を使用するコンピュータ制御ポテンシオスタット/ガルバノスタット(Autolab、PGSTAT302/FRA2、Eco Chemie)を用いて、サイクリックボルタンメトリー(CV)測定を行った。全ての測定を、Ar封入グローブボックス(O<3ppm、HO<0.5ppm)内で行った。電解液は、アセトニトリル(CHCN、無水物、≧99.8%、Aldrich)中の0.1Mのテトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファート(TBAPF、≧99.0%、Fluka)か、またはアセトニトリル中の0.1Mのカリウムトリフルオロメタンスルフォナート(KCFSO、98%、Alfa Aesar)および2M(1リットルの溶液当たりのPEOの繰り返し単位の数として計算したもの)の低分子量PEO(Mw=400、Polysciences)の何れかであった。p=2×10−4Paでの熱蒸発によって、予め清浄化したガラス基板上に動作電極を堆積させた。MEH−PPV膜を、クロロホルム溶液(10mg/ml、>99%、無水物、Aldrich)からAu電極上に、800rpmで60秒間にわたってスピンコーティングし、その後、ホットプレート上、T=323Kで〜1時間にわたって乾燥させた。銀線を準参照電極として使用した。各測定の終わりに、〜10−5モルのフェロセンを電解液に添加して掃引を実行することによって、この銀線を、ビス−(η−シクロペンタジエニル)鉄(II)/ビス−(η−シクロペンタジエニル)鉄(II)イオン(フェロセン/フェロセニウムイオン、Fc/Fc)参照レドックス対(フェロセン、≧98%;Fluka)に対して較正した。Pt棒を対向電極として使用した。ベースラインと半値幅接線との交点に対応する還元/酸化開始電位を決定した。Fc/Fc参照レドックス対に対する全ての電位を報告した。
補遺2−式(1)の誘導
活物質(AM)中の共役ポリマー(CP)および塩(ならびに他の成分)の実効密度は
Figure 2016129132
によってそれらそれぞれの質量分率に関係しうる。ここでρAMは活物質の密度である。
CPおよびCPの繰り返し単位(CPru)の密度は同一である。
Figure 2016129132
活物質中の成分の数密度は
Figure 2016129132
によって与えられる。ここでNはアボガドロ定数であり、Mは成分iのモル質量である。
我々は、1価の塩の場合には以下が真実であることをさらに言及する。
Figure 2016129132
イオン欠乏の状態では、1つのタイプの全てのイオンが1つの別個のドーピング領域に蓄積しており、この場合、それらは静電気的にドーパントを補う(アニオンがp−型領域において正孔を補い、カチオンがn−型領域において電子を補う)。さらに、ドープ領域におけるドーピング濃度、およびそれ故にイオン濃度は一定である。したがって、各ドープ領域におけるドーパントおよびイオンの濃度は、
Figure 2016129132
によってそのドープ領域の体積(V、i=p、n)と、活物質の総体積(Vtot)とに関連する。
活物質の断面積が一定であるならば、p−型およびn−型ドーピング濃度についての式は
Figure 2016129132
と書き換えることができる。ここでdtotは電極間の総距離であり、dおよびdはp−型およびn−型領域のそれぞれの電極間方向での総距離である。
ドープ領域におけるドーピング分率(x、i=p、n)は、ここで以下の等式を用いて計算できる。
Figure 2016129132
上の結果を盛り込んで特にp−型領域について解くことにより、我々は以下のことを見出した:
Figure 2016129132
ここで、我々は、塩の質量と共役の質量との比zについて解く:
Figure 2016129132
我々が(ここで検討しているLECデバイスに対する最近の実験観察に合理的に従って(J. Fang, et al. Identifying and alleviating electrochemical side-reactions in light-emitting electrochemical cells, Journal of the American Chemical Society, 2008, 130(13): p. 4562-4568を参照のこと))2つのドープ領域におけるドーピング濃度を等しいと見積る場合、我々は対称性により
Figure 2016129132
および
Figure 2016129132
であることを見出した。ここでdpnは未ドープp−n接合の幅である。
この特別な条件下では、式(11)を以下のように書き換えられる。
Figure 2016129132
記のような発光デバイスと、前記第1および第2の電極に接続された電源と含む、光を発生するための方法も開示される。前記電源は前記デバイスとともに用いることができる、電力を発生するのに適した任意の手段、たとえばバッテリー、または変換された主電源電圧であろう。
第2の態様によれば、上記の、光を発生するためのデバイスまたはシステムの使用が提供される。
第3の態様によれば、前記発光デバイスを予備バイアスすることを含む、上記のデバイスを操作する方法が提供される。
この特別な条件下では、式(11)を以下のように書き換えられる。
Figure 2016129132
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 第1の電極と、第2の電極と、第1および第2の電極に接触してこれらを分離する発光活物質とを有する発光デバイスであって、前記活物質は、
共役ポリマーと電解質との組み合わせを含み、前記電解質はイオンを含み、共役ポリマーの電気化学ドーピングを可能にし、
イオンと共役ポリマーとの比は(i)、(ii)の形成を可能にするように選択され、
(i)それぞれの電極界面のドープ領域であって、これらはゼロまたは低過電圧で、それぞれ、ドープ領域へのおよびこれを通しての電子電荷キャリアの注入および輸送を可能にする、および
(ii)ドープ領域を分離する実効的なアンドープ領域であって、注入された電子電荷キャリアは共役ポリマーの励起により再結合可能であり、前記ポリマーは発光により脱励起可能である、
イオンと共役ポリマーとの比は、前記アンドープ領域が実効的にアンドープのままで前記イオンを含まず、前記活物質中の実質的にすべてのイオンが前記ドープ領域に閉じ込められるように十分に低い、発光デバイス。
[2] 前記共役ポリマーが疎水性で前記電解質が親水性であるか、または前記共役ポリマーが親水性で前記電解質が疎水性である、[1]に記載のデバイス。
[3] 前記共役ポリマーおよび電解質は相分離した混合物を形成し、その成分は1nmないし1mmの範囲のスケールで分離している、[1]に記載のデバイス。
[4] 前記成分は約50nmないし約100μm、または約400nmないし約10μmの範囲のスケールで分離している、[3]に記載のデバイス。
[5] 前記組み合わせは実質的に単相の組み合わせである、[1]に記載のデバイス。
[6] 前記イオンと共役ポリマーとの比は、励起した共役ポリマーとドープ領域のドーパントとイオンとの間の有害な相互作用を実効的になくすアンドープ領域の幅を与えるように選択される、[1]ないし[4]のいずれか1に記載のデバイス。
[7] 前記電極は少なくとも部分的に互いに重なり、前記イオンと共役ポリマーとの比は、前記実効的にアンドープな領域の幅が約10nmないし200nm、または約10−100nmまたは約10−50nmまたは約20nmになるように選択される、[6]に記載のデバイス。
[8] 前記イオンを与える塩の質量と共役ポリマーの質量との比が、下記式に従って計算されるzの約0.01−3倍、または約0.1−3倍、または約0.5−2倍または約0.5−1倍に選択される、
Figure 2016129132
(ここで、x doping はドープ領域におけるドーピング濃度であり、d tot は電極間の全距離であり、d pn は(電極間方向の)アンドープ領域の幅であり、M salt は塩のモル質量であり、M CPru は共役ポリマーの繰り返し単位のモル質量である)[7]のデバイス。
[9] 前記イオンの質量と前記共役ポリマーの質量との比が約0.005−0.10、または約0.01−0.06である、[1]ないし[8]のいずれか1のデバイス。
[10] 前記電極は実質的に同一平面上にあり、前記イオンと前記共役ポリマーとの比は、前記実効的にアンドープな領域の幅が約10nmないし70μm、または約100nmないし70μm、または約1μmないし70μm、または約10μmないし70μm、または約10μmないし20μmになるように選択される、[1]ないし[6]のいずれか1に記載のデバイス。
[11] 前記イオンと前記共役ポリマーとの比は、少なくとも20時間の連続動作で、少なくとも40時間の連続動作で、少なくとも60時間の連続動作で、少なくとも80時間の連続動作で、少なくとも100時間の連続動作で、少なくとも150時間の連続動作で、または少なくとも200時間の連続動作で、または少なくとも1か月間の連続動作で100cd/m を超える輝度を与える、または少なくとも4か月間20cd/m を超える輝度を維持する、少なくとも4日間400cd/m を超える輝度を維持する、または少なくとも24時間1000cd/m を超える輝度を維持するように選択される、[1]ないし[10]のいずれか1に記載のデバイス。
[12] 前記共役ポリマーはポリ(パラフェニレンビニレン(PPV)、ポリフルオレニレン(PF)、ポリ(1,4−フェニレン)(PP)、ポリチオフェン(PT)、ならびにこれらの中性およびイオン性の誘導体からなる群より選択される、[1]ないし[11]のいずれか1に記載のデバイス。
[13] 前記共役ポリマーはポリ[2−メトキシ−5−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン]である、[12]に記載のデバイス。
[14] 前記共役ポリマーは、フェニル置換PPVコポリマー、たとえばスーパーイエローを含む、[1]ないし[12]のいずれか1に記載のデバイス。
[15] 前記電解質はゲル電解質を含む、[1]ないし[14]のいずれか1に記載のデバイス。
[16] 前記電解質は実質的に固体の電解質を含む、[1]ないし[15]のいずれか1に記載のデバイス。
[17] 前記電解質は実質的に液体の電解質を含む、[1]ないし[16]のいずれか1に記載のデバイス。
[18] さらに、電極間に所定の距離を維持するように設けられたスペーサーを有する、[1]ないし[17]のいずれか1に記載のデバイス。
[19] 前記電解質は塩を含む、[1]ないし[18]のいずれか1に記載のデバイス。
[20] 前記塩は少なくとも1つの金属塩を含み、前記塩はカチオン、たとえばLi、Na、K、Rb、Mg、またはAgと、分子アニオン、たとえばCF SO 、ClO 、または(CF SO Nとを含む、[19]に記載のデバイス。
[21] 前記活物質中の電解質はイオン溶解性物質を含む、[1]ないし[20]のいずれか1に記載のデバイス。
[22] 前記イオン溶解性物質の濃度はイオンの解離を可能にするのに十分高く、かつ少なくとも20時間の連続動作で、少なくとも40時間の連続動作で、少なくとも60時間の連続動作で、少なくとも80時間の連続動作で、少なくとも100時間の連続動作で、少なくとも150時間の連続動作で、または少なくとも200時間の連続動作で、または少なくとも1か月間の連続動作で100cd/m を超える輝度を与える、または少なくとも4か月間20cd/m を超える輝度を維持する、少なくとも4日間400cd/m を超える輝度を維持する、または少なくとも24時間1000cd/m を超える輝度を維持するのに十分低い、[21]に記載のデバイス。
[23] 前記イオン溶解性物質と前記共役ポリマーとの質量比は、約0.01−0.25、約0.01−0.20、約0.01−0.17、約0.05−0.25、約0.05−0.20、約0.05−0.17、約0.08−0.25、約0.08−0.20または約0.085−0.17である、[21]または[22]に記載のデバイス。
[24] 前記イオン溶解性物質は少なくとも1つのポリマー物質を含む、[21]ないし[23]のいずれか1に記載のデバイス。
[25] 前記ポリマー物質はポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、メトキシエトキシ−エトキシ置換ポリホスファザン、およびポリエーテル系ポリウレタン、またはこれらの組み合わせからなる群より選択される、[24]に記載のデバイス。
[26] 前記イオン溶解性物質は少なくとも1つの非ポリマーのイオン溶解性物質、たとえばクラウンエーテルを含む、[21]ないし23]のいずれか1に記載のデバイス。
[27] 前記電解質は少なくとも1つのイオン性液体を含む、[1]ないし[26]のいずれか1に記載のデバイス。
[28] 前記活物質は界面活性剤、またはポリマーの非イオン溶解性物質、たとえばポリスチレンを含む、[1]ないし[27]のいずれか1に記載のデバイス。
[29] 前記電解質はポリ(エチレンオキシド)に溶解したKCF SO を含む、[1]ないし[28]のいずれか1に記載のデバイス。
[30] 前記デバイスは基板上に形成されている、[1]ないし[29]のいずれか1に記載のデバイス。
[31] 前記基板は実効的にノンフレキシブルである、[30]に記載のデバイス。
[32] 前記基板はガラスまたはガラス様物質を含む、[31]に記載のデバイス。
[33] 前記基板は実効的にフレキシブルである、[30]に記載のデバイス。
[34] 前記基板はポリマー物質を含む、[33]に記載のデバイス。
[35] 前記ポリマー物質はポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(イミド)、ポリ(カーボネート)、またはこれらの組み合わせもしくは誘導体のうち少なくとも1つを含む、[34]に記載のデバイス。
[36] 前記基板は金属または金属箔、たとえば鋼、Ti、Al、インコネル合金、またはコバールを含む、[30]ないし[35]のいずれか1に記載のデバイス。
[37] 前記基板は紙または紙様物質を含む、[30]ないし[36]のいずれか1に記載のデバイス。
[38] 電極の一方または両方は直接的または間接的に前記基板上に堆積されている、[30]ないし[37]のいずれか1に記載のデバイス。
[39] 前記第1および第2の電極の一方または両方は導電性で透明または半透明である、[1]ないし[38]のいずれか1に記載のデバイス。
[40] 前記導電性で透明な電極の一方または両方は半透明酸化物、たとえばインジウム錫酸化物、または半透明金属の薄膜、たとえばAu、Ag、Pt、またはAlを含む、[39]に記載のデバイス。
[41] 前記第1および第2の電極の一方または両方は導電性ポリマー、たとえばポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホネート)の薄膜で被覆されている、[1]ないし[40]のいずれか1に記載のデバイス。
[42] 前記第1および第2の電極の一方または両方は金属を含む、[1]ないし[41]のいずれか1に記載のデバイス。
[43] 前記電極は安定な金属、たとえばAl、AgまたはAuを含む、[42]に記載のデバイス。
[44] [1]ないし[43]のいずれか1に記載の発光デバイスと、
前記第1および第2の電極に接続された電源とを有する、光を発生するためのシステム。
[45] 前記電源は発光デバイスの予備バイアスを与えるように設けられている、[44]に記載のシステム。
[46] 前記電源は、実効的なp−n接合を形成するのに十分な電圧および/または電流および期間で、予備バイアスを与えるように設けられている、[45]に記載のシステム。
[47] 前記予備バイアスを1時間未満、30分間未満、20分間未満、15分間未満、10分間未満、5分間未満、1分間未満、30秒間未満、15秒間未満、5秒間または1秒間未満の期間の間与える、[45]または[46]に記載のシステム。
[48] 前記予備バイアスを前記発光デバイスが実質的に初期状態または緩和状態にあるときにのみ与える、[45]ないし[47]のいずれか1に記載のシステム。
[49] 前記電源は、定格駆動電圧と定格駆動電圧より高い予備バイアス電圧とを与えるように設けられている、[45]ないし[47]のいずれか1に記載のシステム。
[50] 前記予備バイアス電圧は、定格駆動電圧より約10%−1000%高い、定格駆動電圧より約10%−500%高い、定格駆動電圧より約10%−100%高い、定格駆動電圧より約30%−100%高い、または定格駆動電圧より約30%−50%高い、[49]に記載のシステム。
[51] 前記電源は、定格駆動電流と定格駆動電流より高い予備バイアス駆動電流とを与えるように設けられている、[45]ないし[48]のいずれか1に記載のシステム。
[52] 前記予備バイアス電流は、定格駆動電流の約2−100倍、定格駆動電流の約2−50倍、定格駆動電流の約2−20倍、または定格駆動電流の約5−20倍である、[51]に記載のシステム。
[53] 前記電源は、前記発光デバイスを実質的に定電流で駆動するように設けられている、[44]ないし[52]のいずれか1に記載のシステム。
[54] 前記電源は、前記発光デバイスに常時接続されるように設けられている、[44]ないし[53]のいずれか1に記載のシステム。
[55] 光を発生するための、[1]ないし[43]のいずれか1に記載のデバイスまたは[44]ないし[54]のいずれか1に記載のシステムの使用。
[56] [1]ないし[43]のいずれか1に記載の発光デバイスを操作する方法であって、前記発光デバイスを予備バイアスする方法。
[57] 前記予備バイアスを実効的なp−n接合を形成するのに十分な電圧および期間で与える、[56]に記載の方法。
[58] 前記予備バイアスを1時間未満、30分間未満、20分間未満、15分間未満、10分間未満、5分間未満、1分間未満、30秒間未満、15秒間未満、5秒間または1秒間未満の期間の間与える、[56]または[57]に記載の方法。
[59] 前記予備バイアスを前記発光デバイスが実質的に初期状態または緩和状態にあるときに与える、[56]ないし[58]のいずれか1に記載の方法。
[60] 前記発光デバイスの定格駆動電圧より高い予備バイアス電圧を与える、[56]ないし[59]のいずれか1に記載の方法。
[61] 前記発光デバイスの定格駆動電流より高い予備バイアス電流を与える、[56]ないし[60]のいずれか1に記載の方法。
[62] 前記発光デバイスを実質的に定電流で駆動する、[56]ないし[59]のいずれか1に記載の方法。
[63] 前記予備バイアスを、一部を形成する成分の使用または試験に関連して与える、[56]ないし[62]のいずれか1に記載の方法。

Claims (63)

  1. 第1の電極と、第2の電極と、第1および第2の電極に接触してこれらを分離する発光活物質とを有する発光デバイスであって、前記活物質は、
    共役ポリマーと電解質との組み合わせを含み、前記電解質はイオンを含み、共役ポリマーの電気化学ドーピングを可能にし、
    イオンと共役ポリマーとの比は(i)、(ii)の形成を可能にするように選択され、
    (i)それぞれの電極界面のドープ領域であって、これらはゼロまたは低過電圧で、それぞれ、ドープ領域へのおよびこれを通しての電子電荷キャリアの注入および輸送を可能にする、および
    (ii)ドープ領域を分離する実効的なアンドープ領域であって、注入された電子電荷キャリアは共役ポリマーの励起により再結合可能であり、前記ポリマーは発光により脱励起可能である、
    イオンと共役ポリマーとの比は、前記アンドープ領域が実効的にアンドープのままで前記イオンを含まず、前記活物質中の実質的にすべてのイオンが前記ドープ領域に閉じ込められるように十分に低い、発光デバイス。
  2. 前記共役ポリマーが疎水性で前記電解質が親水性であるか、または前記共役ポリマーが親水性で前記電解質が疎水性である、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記共役ポリマーおよび電解質は相分離した混合物を形成し、その成分は1nmないし1mmの範囲のスケールで分離している、請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記成分は約50nmないし約100μm、または約400nmないし約10μmの範囲のスケールで分離している、請求項3に記載のデバイス。
  5. 前記組み合わせは実質的に単相の組み合わせである、請求項1に記載のデバイス。
  6. 前記イオンと共役ポリマーとの比は、励起した共役ポリマーとドープ領域のドーパントとイオンとの間の有害な相互作用を実効的になくすアンドープ領域の幅を与えるように選択される、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のデバイス。
  7. 前記電極は少なくとも部分的に互いに重なり、前記イオンと共役ポリマーとの比は、前記実効的にアンドープな領域の幅が約10nmないし200nm、または約10−100nmまたは約10−50nmまたは約20nmになるように選択される、請求項6に記載のデバイス。
  8. 前記イオンを与える塩の質量と共役ポリマーの質量との比が、下記式に従って計算されるzの約0.01−3倍、または約0.1−3倍、または約0.5−2倍または約0.5−1倍に選択される、
    Figure 2016129132
    (ここで、xdopingはドープ領域におけるドーピング濃度であり、dtotは電極間の全距離であり、dpnは(電極間方向の)アンドープ領域の幅であり、Msaltは塩のモル質量であり、MCPruは共役ポリマーの繰り返し単位のモル質量である)請求項7のデバイス。
  9. 前記イオンの質量と前記共役ポリマーの質量との比が約0.005−0.10、または約0.01−0.06である、請求項1ないし8のいずれか1項のデバイス。
  10. 前記電極は実質的に同一平面上にあり、前記イオンと前記共役ポリマーとの比は、前記実効的にアンドープな領域の幅が約10nmないし70μm、または約100nmないし70μm、または約1μmないし70μm、または約10μmないし70μm、または約10μmないし20μmになるように選択される、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のデバイス。
  11. 前記イオンと前記共役ポリマーとの比は、少なくとも20時間の連続動作で、少なくとも40時間の連続動作で、少なくとも60時間の連続動作で、少なくとも80時間の連続動作で、少なくとも100時間の連続動作で、少なくとも150時間の連続動作で、または少なくとも200時間の連続動作で、または少なくとも1か月間の連続動作で100cd/mを超える輝度を与える、または少なくとも4か月間20cd/mを超える輝度を維持する、少なくとも4日間400cd/mを超える輝度を維持する、または少なくとも24時間1000cd/mを超える輝度を維持するように選択される、請求項1ないし10のいずれか1項に記載のデバイス。
  12. 前記共役ポリマーはポリ(パラフェニレンビニレン(PPV)、ポリフルオレニレン(PF)、ポリ(1,4−フェニレン)(PP)、ポリチオフェン(PT)、ならびにこれらの中性およびイオン性の誘導体からなる群より選択される、請求項1ないし11のいずれか1項に記載のデバイス。
  13. 前記共役ポリマーはポリ[2−メトキシ−5−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン]である、請求項12に記載のデバイス。
  14. 前記共役ポリマーは、フェニル置換PPVコポリマー、たとえばスーパーイエローを含む、請求項1ないし12のいずれか1項に記載のデバイス。
  15. 前記電解質はゲル電解質を含む、請求項1ないし14のいずれか1項に記載のデバイス。
  16. 前記電解質は実質的に固体の電解質を含む、請求項1ないし15のいずれか1項に記載のデバイス。
  17. 前記電解質は実質的に液体の電解質を含む、請求項1ないし16のいずれか1項に記載のデバイス。
  18. さらに、電極間に所定の距離を維持するように設けられたスペーサーを有する、請求項1ないし17のいずれか1項に記載のデバイス。
  19. 前記電解質は塩を含む、請求項1ないし18のいずれか1項に記載のデバイス。
  20. 前記塩は少なくとも1つの金属塩を含み、前記塩はカチオン、たとえばLi、Na、K、Rb、Mg、またはAgと、分子アニオン、たとえばCFSO、ClO、または(CFSONとを含む、請求項19に記載のデバイス。
  21. 前記活物質中の電解質はイオン溶解性物質を含む、請求項1ないし20のいずれか1項に記載のデバイス。
  22. 前記イオン溶解性物質の濃度はイオンの解離を可能にするのに十分高く、かつ少なくとも20時間の連続動作で、少なくとも40時間の連続動作で、少なくとも60時間の連続動作で、少なくとも80時間の連続動作で、少なくとも100時間の連続動作で、少なくとも150時間の連続動作で、または少なくとも200時間の連続動作で、または少なくとも1か月間の連続動作で100cd/mを超える輝度を与える、または少なくとも4か月間20cd/mを超える輝度を維持する、少なくとも4日間400cd/mを超える輝度を維持する、または少なくとも24時間1000cd/mを超える輝度を維持するのに十分低い、請求項21に記載のデバイス。
  23. 前記イオン溶解性物質と前記共役ポリマーとの質量比は、約0.01−0.25、約0.01−0.20、約0.01−0.17、約0.05−0.25、約0.05−0.20、約0.05−0.17、約0.08−0.25、約0.08−0.20または約0.085−0.17である、請求項21または22に記載のデバイス。
  24. 前記イオン溶解性物質は少なくとも1つのポリマー物質を含む、請求項21ないし23のいずれか1項に記載のデバイス。
  25. 前記ポリマー物質はポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、メトキシエトキシ−エトキシ置換ポリホスファザン、およびポリエーテル系ポリウレタン、またはこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項24に記載のデバイス。
  26. 前記イオン溶解性物質は少なくとも1つの非ポリマーのイオン溶解性物質、たとえばクラウンエーテルを含む、請求項21ないし23のいずれか1項に記載のデバイス。
  27. 前記電解質は少なくとも1つのイオン性液体を含む、請求項1ないし26のいずれか1項に記載のデバイス。
  28. 前記活物質は界面活性剤、またはポリマーの非イオン溶解性物質、たとえばポリスチレンを含む、請求項1ないし27のいずれか1項に記載のデバイス。
  29. 前記電解質はポリ(エチレンオキシド)に溶解したKCFSOを含む、請求項1ないし28のいずれか1項に記載のデバイス。
  30. 前記デバイスは基板上に形成されている、請求項1ないし29のいずれか1項に記載のデバイス。
  31. 前記基板は実効的にノンフレキシブルである、請求項30に記載のデバイス。
  32. 前記基板はガラスまたはガラス様物質を含む、請求項31に記載のデバイス。
  33. 前記基板は実効的にフレキシブルである、請求項30に記載のデバイス。
  34. 前記基板はポリマー物質を含む、請求項33に記載のデバイス。
  35. 前記ポリマー物質はポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(イミド)、ポリ(カーボネート)、またはこれらの組み合わせもしくは誘導体のうち少なくとも1つを含む、請求項34に記載のデバイス。
  36. 前記基板は金属または金属箔、たとえば鋼、Ti、Al、インコネル合金、またはコバールを含む、請求項30ないし35のいずれか1項に記載のデバイス。
  37. 前記基板は紙または紙様物質を含む、請求項30ないし36のいずれか1項に記載のデバイス。
  38. 電極の一方または両方は直接的または間接的に前記基板上に堆積されている、請求項30ないし37のいずれか1項に記載のデバイス。
  39. 前記第1および第2の電極の一方または両方は導電性で透明または半透明である、請求項1ないし38のいずれか1項に記載のデバイス。
  40. 前記導電性で透明な電極の一方または両方は半透明酸化物、たとえばインジウム錫酸化物、または半透明金属の薄膜、たとえばAu、Ag、Pt、またはAlを含む、請求項39に記載のデバイス。
  41. 前記第1および第2の電極の一方または両方は導電性ポリマー、たとえばポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホネート)の薄膜で被覆されている、請求項1ないし40のいずれか1項に記載のデバイス。
  42. 前記第1および第2の電極の一方または両方は金属を含む、請求項1ないし41のいずれか1項に記載のデバイス。
  43. 前記電極は安定な金属、たとえばAl、AgまたはAuを含む、請求項42に記載のデバイス。
  44. 請求項1ないし43のいずれか1項に記載の発光デバイスと、
    前記第1および第2の電極に接続された電源とを有する、光を発生するためのシステム。
  45. 前記電源は発光デバイスの予備バイアスを与えるように設けられている、請求項44に記載のシステム。
  46. 前記電源は、実効的なp−n接合を形成するのに十分な電圧および/または電流および期間で、予備バイアスを与えるように設けられている、請求項45に記載のシステム。
  47. 前記予備バイアスを1時間未満、30分間未満、20分間未満、15分間未満、10分間未満、5分間未満、1分間未満、30秒間未満、15秒間未満、5秒間または1秒間未満の期間の間与える、請求項45または46に記載のシステム。
  48. 前記予備バイアスを前記発光デバイスが実質的に初期状態または緩和状態にあるときにのみ与える、請求項45ないし47のいずれか1項に記載のシステム。
  49. 前記電源は、定格駆動電圧と定格駆動電圧より高い予備バイアス電圧とを与えるように設けられている、請求項45ないし47のいずれか1項に記載のシステム。
  50. 前記予備バイアス電圧は、定格駆動電圧より約10%−1000%高い、定格駆動電圧より約10%−500%高い、定格駆動電圧より約10%−100%高い、定格駆動電圧より約30%−100%高い、または定格駆動電圧より約30%−50%高い、請求項49に記載のシステム。
  51. 前記電源は、定格駆動電流と定格駆動電流より高い予備バイアス駆動電流とを与えるように設けられている、請求項45ないし48のいずれか1項に記載のシステム。
  52. 前記予備バイアス電流は、定格駆動電流の約2−100倍、定格駆動電流の約2−50倍、定格駆動電流の約2−20倍、または定格駆動電流の約5−20倍である、請求項51に記載のシステム。
  53. 前記電源は、前記発光デバイスを実質的に定電流で駆動するように設けられている、請求項44ないし52のいずれか1項に記載のシステム。
  54. 前記電源は、前記発光デバイスに常時接続されるように設けられている、請求項44ないし53のいずれか1項に記載のシステム。
  55. 光を発生するための、請求項1ないし43のいずれか1項に記載のデバイスまたは請求項44ないし54のいずれか1項に記載のシステムの使用。
  56. 請求項1ないし43のいずれか1項に記載の発光デバイスを操作する方法であって、前記発光デバイスを予備バイアスする方法。
  57. 前記予備バイアスを実効的なp−n接合を形成するのに十分な電圧および期間で与える、請求項56に記載の方法。
  58. 前記予備バイアスを1時間未満、30分間未満、20分間未満、15分間未満、10分間未満、5分間未満、1分間未満、30秒間未満、15秒間未満、5秒間または1秒間未満の期間の間与える、請求項56または57に記載の方法。
  59. 前記予備バイアスを前記発光デバイスが実質的に初期状態または緩和状態にあるときに与える、請求項56ないし58のいずれか1項に記載の方法。
  60. 前記発光デバイスの定格駆動電圧より高い予備バイアス電圧を与える、請求項56ないし59のいずれか1項に記載の方法。
  61. 前記発光デバイスの定格駆動電流より高い予備バイアス電流を与える、請求項56ないし60のいずれか1項に記載の方法。
  62. 前記発光デバイスを実質的に定電流で駆動する、請求項56ないし59のいずれか1項に記載の方法。
  63. 前記予備バイアスを、一部を形成する成分の使用または試験に関連して与える、請求項56ないし62のいずれか1項に記載の方法。
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