JP2016128556A - ポリカーボネート樹脂、成形品及び光学フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の第三の態様は、光学特性や耐熱性、溶融加工性に優れたポリカーボネート樹脂、及び光学フィルムに関する。
ポリカーボネート樹脂は、先述のとおり、成形品や光学フィルムとして使用される。また、その用途ごとに、要求される特性は異なっている。
例えば、近年、スマートフォンや自動車用ナビゲーションシステムの前面板に代表される成形品に要求される特性としては、透明性や低位相差等の光学特性とともに、表面硬度、耐候性、耐湿熱性を同時に要求される。
また、前記の種々の課題を解決し、光学特性や耐熱性、溶融加工性に優れたポリカーボネート樹脂、及び光学フィルムを提供することにある。
また、本発明者らは、前記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、SBI構造単位を含有し、種々の共重合成分との比率を制御することで、耐熱性、光学特性、溶融加工性等の物性に優れたポリカーボネート樹脂が得られることを見出し、本発明に至った。即ち、本発明は以下を要旨とする。
くとも含むポリカーボネート樹脂であり、
ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、
下記式(1)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
下記式(2)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
脂肪族ジヒドロキシ化合物、脂環式ジヒドロキシ化合物、アセタール環を含有するジヒドロキシ化合物、オキシアルキレングリコール、芳香族成分を含有するジヒドロキシ化合物、ジエステル化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物に由来する構造単位を0.1重量%以上、50重量%以下含むポリカーボネート樹脂。
ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、
下記式(1)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
下記式(2)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
負の固有複屈折を有する化合物に由来する構造単位を1重量%以上、70重量%以下含有するポリカーボネート樹脂。
[4]ガラス転移温度が120℃以上、200℃以下である前記[1]乃至[3]のいずれか1に記載のポリカーボネート樹脂。
[5]下記式(1)で表される構造単位を少なくとも含むポリカーボネート樹脂であり、該樹脂のガラス転移温度が120℃以上、180℃以下であり、波長450nmにおける
位相差(R450)と波長550nmにおける位相差(R550)との比である波長分散(R450/R550)の値が0.50以上、1.03以下であるポリカーボネート樹脂。
[6]ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位、及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、前記式(1)で表される構造単位を1重量%以上、30重量%以下含有する前記[5]に記載のポリカーボネート樹脂。
[7]ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位、及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、下記式(2)で表される構造単位を1重量%以上、70重量%以下含有する前記[5]又は[6]に記載のポリカーボネート樹脂。
、置換若しくは無置換の炭素数6〜20のアリール基を表し、Xは置換若しくは無置換の炭素数2〜10のアルキレン基、置換若しくは無置換の炭素数6〜20のシクロアルキレン基、又は、置換若しくは無置換の炭素数6〜20のアリーレン基を表し、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよい。m及びnはそれぞれ独立に0〜5の整数である。)
[9]ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位、及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、脂肪族ジヒドロキシ化合物、脂環式ジヒドロキシ化合物、アセタール環を含有するジヒドロキシ化合物、オキシアルキレングリコール、芳香族成分を含有するジヒドロキシ化合物、ジエステル化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物に由来する構造単位を0.1重量%以上、50重量%以下含む前記[5]乃至[8]のいずれか1に記載のポリカーボネート樹脂。
[10]ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位、及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、前記式(1)、(3)、(4)、(5)で表される構造単位以外の芳香族構造単位を5重量%以下含有する前記[1]乃至[9]のいずれか1に記載のポリカーボネート樹脂。
[11]測定温度240℃、剪断速度91.2sec−1における溶融粘度が800Pa・s以上、7000Pa・s以下である前記[1]乃至[10]のいずれか1に記載のポリカーボネート樹脂。
[12]ポリカーボネート樹脂中の、炭酸ジエステルの含有量が1重量ppm以上、300重量ppm以下、かつ、炭酸ジエステルに由来するモノヒドロキシ化合物の含有量が1
重量ppm以上、1000重量ppm以下、かつ、下記式(6)で表されるジヒドロキシ化合物の含有量が1重量ppm以上、1000重量ppm以下である前記[1]乃至[11]のいずれか1に記載のポリカーボネート樹脂。
[13]前記[1]乃至[12]のいずれか1に記載のポリカーボネート樹脂からなるポリカーボネート樹脂成形品。
[14]前記[1]乃至[12]のいずれか1に記載のポリカーボネート樹脂からなるフィルム又はシート。
[15]前記[1]乃至[12]のいずれか1に記載のポリカーボネート樹脂を成形温度280℃以下で溶融製膜法により成形してなる透明フィルムの製造方法。
[16]前記[14]に記載のフィルムからなる位相差フィルム。
<第一の態様>
下記式(1)で表される構造単位と、下記式(2)で表される構造単位とを少なくとも含むポリカーボネート樹脂であり、
ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、
下記式(1)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
下記式(2)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
脂肪族ジヒドロキシ化合物、脂環式ジヒドロキシ化合物、アセタール環を含有するジヒドロキシ化合物、オキシアルキレングリコール、芳香族成分を含有するジヒドロキシ化合物、ジエステル化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物に由来する構造単位を0.1重量%以上、50重量%以下含むポリカーボネート樹脂。
下記式(1)で表される構造単位と、下記式(2)で表される構造単位とを少なくとも含むポリカーボネート樹脂であり、
ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、
下記式(1)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
下記式(2)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
負の固有複屈折を有する化合物に由来する構造単位を1重量%以上、70重量%以下含有するポリカーボネート樹脂。
下記式(1)で表される構造単位を少なくとも含み、該樹脂のガラス転移温度が120℃以上、180℃以下であり、波長450nmにおける位相差(R450)と波長550nmにおける位相差(R550)との比である波長分散(R450/R550)の値が0.50以上、1.03以下であることを特徴とする。
本発明の第一の態様及び第二の態様のポリカーボネート樹脂は下記式(1)で表される構造単位を1重量%以上、70重量%以下で含有する。また、本発明の第三の態様のポリカーボネート樹脂は下記式(1)で表される構造単位を含有している。
は、1重量%以上、70重量%以下である。前記式(1)で表される構造単位の含有量は、5重量%以上、50重量%以下が好ましく、8重量%以上、40重量%以下がより好ましく、10重量%以上、30重量%以下がさらに好ましい。
前記式(1)で表される構造単位を導入するには、下記式(6)で表されるジヒドロキシ化合物(以下、「ジヒドロキシ化合物A」と称することがある。)をモノマーに用いて重合する。
なかでも、下記式(6’)であることが、本発明の効果を得るために好ましい。
前記式(6)において、R1〜R6の炭素数は、通常1〜12であり、本発明の効果を得るために、1〜6が好ましい。
−テトラメチル−1,1’−スピロビインダンがより好ましい。
本発明の第一の態様及び第二の態様のポリカーボネート樹脂は下記式(2)で表される構造単位を1重量%以上、70重量%以下で含有している。
本発明の第三の態様のポリカーボネート樹脂は下記式(2)で表される構造単位を含有していることが好ましい。
立体異性体の関係にある、イソソルビド(ISB)、イソマンニド、イソイデットが挙げられる(以下、「ジヒドロキシ化合物B」と称することがある。)。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、入手及び重合反応性の観点からISBを用いるのが最も好ましい。
本発明の第一の態様のポリカーボネート樹脂においては、脂肪族ジヒドロキシ化合物、脂環式ジヒドロキシ化合物、アセタール環を含有するジヒドロキシ化合物、オキシアルキ
レングリコール、芳香族成分を含有するジヒドロキシ化合物、ジエステル化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物に由来する構造単位を0.1重量%以上、50重量%以下含むことを特徴としている。
エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,5−ヘプタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール等の直鎖脂肪族炭化水素のジヒドロキシ化合物;ネオペンチルグリコール、ヘキシレングリコール等の分岐脂肪族炭化水素のジヒドロキシ化合物。
1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンジメタノール、2,6−デカリンジメタノール、1,5−デカリンジメタノール、2,3−デカリンジメタノール、2,3−ノルボルナンジメタノール、2,5−ノルボルナンジメタノール、1,3−アダマンタンジメタノール、リモネン等の、テルペン化合物から誘導されるジヒドロキシ化合物等に例示される、脂環式炭化水素の1級アルコールであるジヒドロキシ化合物;1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−アダマンタンジオール、水添ビスフェノールA、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール等に例示される、脂環式炭化水素の2級アルコール及び3級アルコールであるジヒドロキシ化合物。
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール。
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−(3−フェニル)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−(3,5−ジフェニル)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)メタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,3−ビス(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジクロロジフェニルエーテル等の芳香族ビスフェノール化合物;2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ビフェニル、ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)スルホン等の芳香族基に結合したエーテル基を有するジヒドロキシ化合物。
テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4
’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、デカリン−2,6ジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸。なお、これらのジカルボン酸成分はジカルボン酸そのものとしてポリエステルカーボネートの原料とすることができるが、製造法に応じて、メチルエステル体、フェニルエステル体等のジカルボン酸エステルや、ジカルボン酸ハライド等のジカルボン酸誘導体を原料とすることもできる。
本発明の第二の態様のポリカーボネート樹脂は、負の固有複屈折を有する化合物に由来する構造単位を1重量%以上、70重量%以下で含むことを特徴としている。
本発明の第三の態様のポリカーボネート樹脂は、負の固有複屈折を有する化合物に由来する構造単位を含むことで波長分散(R450/R550)を好ましい値に調整することができる。なお、負の固有複屈折を有する化合物とは、その化合物の単独重合体からなるフィルムを延伸した際に、遅相軸が延伸方向と垂直の方向となるような物性を示す化合物である。
の炭素数2〜10のアルキレン基、置換若しくは無置換の炭素数6〜20のシクロアルキレン基、又は、置換若しくは無置換の炭素数6〜20のアリーレン基を表し、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよい。m及びnはそれぞれ独立に0〜5の整数である。)
3−tert−ブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチル−6−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル)フルオレンなどが挙げられる。
メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基等の直鎖状のアルキレン基;メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチルメチレン基、プロピルメチレン基、(1−メチルエチル)メチレン基、1−メチルエチレン基、2−メチルエチレン基、1−エチルエチレン基、2−エチルエチレン基、1−メチルプロピレン基、2−メチルプロピレン基、1,1−ジメチルエチレン基、2,2−ジメチルプロピレン基、3−メチルプロピレン基等の、分岐鎖を有するアルキレン基。ここで、R11及びR12における分岐鎖の位置は、フルオレン環側の炭素が1位となるように付与した番号により示した。
のアルキレン基を採用することが好ましい。
メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基等の直鎖状のアルキレン基;メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチルメチレン基、プロピルメチレン基、(1−メチルエチル)メチレン基、1−メチルエチレン基、2−メチルエチレン基、1−エチルエチレン基、2−エチルエチレン基、1−メチルプロピレン基、2−メチルプロピレン基、1,1−ジメチルエチレン基、2,2−ジメチルプロピレン基、3−メチルプロピレン基等の分岐鎖を有するアルキレン基。
[A]
するジヒドロキシ化合物、オキシアルキレングリコール類、芳香族成分を含有するジヒドロキシ化合物及びジエステル化合物は、それぞれ本発明の第一の態様で上記した化合物を用いることができる。
本発明のポリカーボネート樹脂に含有される上記の構造単位の連結基は、下記式(12)で表される炭酸ジエステルを重合することで導入される。
基、エーテル基、カルボン酸、アミド基、ハロゲンが挙げられ、芳香族炭化水素基の置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基が挙げられる。
本発明のポリカーボネート樹脂は、一般に用いられる重合方法で製造することができる。例えば、ホスゲンやカルボン酸ハロゲン化物を用いた溶液重合法又は界面重合法や、溶媒を用いずに反応を行う溶融重合法を用いて製造することができる。これらの製造方法のうち、溶媒や毒性の高い化合物を使用しないことから環境負荷を低減することができ、また、生産性にも優れる溶融重合法によって製造することが好ましい。
へ留去しながら実施される。例えば炭酸ジエステルとしてジフェニルカーボネートを用いる場合には、第1段目の反応において反応系外へ留去されるモノヒドロキシ化合物はフェノールである。
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸セシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸セシウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素セシウム、テトラフェニルホウ酸ナトリウム、テトラフェニルホウ酸カリウム、テトラフェニルホウ酸リチウム、テトラフェニルホウ酸セシウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸セシウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素2リチウム、リン酸水素2セシウム、フェニルリン酸2ナトリウム、フェニルリン酸2カリウム、フェニルリン酸2リチウム、フェニルリン酸2セシウム、ナトリウム、カリウム、リチウム、セシウムのアルコレート、フェノレート、ビスフェノールAの2ナトリウム塩、2カリウム塩、2リチウム塩、2セシウム塩。これらのうち、重合活性と得られる樹脂の色相の観点から、リチウム化合物を用いることが好ましい。
水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭
酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウム。これらのうち、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、バリウム化合物を用いることが好ましく、重合活性と得られる樹脂の色相の観点から、マグネシウム化合物及び/又はカルシウム化合物を用いることが更に好ましく、カルシウム化合物を用いることが最も好ましい。
化させた後に、再度一軸又は二軸の押出機に樹脂を供給し、溶融押出しした後、冷却固化させてペレット化させる方法等が挙げられる。
このようにして得られた第一の態様及び第二の態様のポリカーボネート樹脂の分子量は、還元粘度で表すことができる。樹脂の還元粘度が低すぎると成形品の機械強度が小さくなる可能性がある。そのため、還元粘度は、通常0.20dL/g以上であり、0.25dL/g以上であることが好ましい。一方、樹脂の還元粘度が大きすぎると、成形する際の流動性が低下し、生産性や成形性が低下する傾向がある。そのため、還元粘度は、通常1.00dL/g以下であり、0.80dL/g以下であることが好ましく、0.70dL/g以下であることがより好ましい。
メーター((株)東洋精機製作所製)を用いて測定する。溶融粘度が上記範囲内であると十分な機械物性を持ち、樹脂の熱劣化を抑制できる温度範囲で溶融加工が可能になる。
、使用環境下における成形体の諸物性(光学特性や機械物性、寸法等)の信頼性が悪化する可能性がある。一方、ガラス転移温度が過度に高いと、溶融加工性が悪化し、成形品の寸法精度が悪化したり、透明性を損なう場合がある。
解決するためには、含有量が少ないほどよいが、溶融重合法では樹脂中に残存する炭酸ジエステルをゼロにすることは困難であり、除去のためには過大な労力が必要である。通常は、炭酸ジエステルの含有量を1重量ppmまで低減することにより、前記の問題を十分に抑制することができる。
本発明のポリカーボネート樹脂には本発明の目的を損なわない範囲で、通常用いられる熱安定剤、酸化防止剤、触媒失活剤、紫外線吸収剤、光安定剤、離型剤、染顔料、衝撃改良剤、帯電防止剤、滑剤、潤滑剤、可塑剤、相溶化剤、核剤、難燃剤、無機充填剤、発泡剤等が含まれても差し支えない。
本発明のポリカーボネート樹脂には、必要に応じて、溶融加工時等における分子量の低下や色相の悪化を防止するために熱安定剤を配合することができる。かかる熱安定剤としては、通常知られるヒンダードフェノール系熱安定剤及び/又はリン系熱安定剤が挙げられる。
本発明のポリカーボネート樹脂に、重合反応で用いた触媒を中和し、失活させるために
酸性化合物を添加することで、色調や熱安定性を向上することができる。触媒失活剤として用いられる酸性化合物としては、カルボン酸基やリン酸基、スルホン酸基を有する化合物、又はそれらのエステル体などを用いることができるが、特に下記式(13)又は(14)で表される部分構造を含有するリン系化合物を用いることが好ましい。
本発明の第一の態様及び第二の態様のポリカーボネート樹脂は、紫外線による変色やヘイズの発生を防ぐ目的で、紫外線吸収剤や光安定剤を配合することができる。
本発明の第一の態様及び第二の態様のポリカーボネート樹脂は、溶融成形時の金型からの離型性をより向上させるために、離型剤を配合してもよい。離型剤としては、高級脂肪酸、一価又は多価アルコールの高級脂肪酸エステル、蜜蝋等の天然動物系ワックス、カルナバワックス等の天然植物系ワックス、パラフィンワックス等の天然石油系ワックス、モンタンワックス等の天然石炭系ワックス、オレフィン系ワックス、シリコーンオイル、オルガノポリシロキサン等が挙げられ、高級脂肪酸、一価又は多価アルコールの高級脂肪酸エステルが特に好ましい。
本発明の第一の態様及び第二の態様のポリカーボネート樹脂には、重合体や紫外線吸収剤等に基づく黄色味を打ち消すためにブルーイング剤を配合することができる。ブルーイング剤としては、現行のポリカーボネート樹脂に使用されるものであれば、特に制限され
ないが、アンスラキノン系染料が好ましい。具体的には、例えば、Solvent Violet13[CA.No.(カラーインデックスNo)60725]、Solvent
Violet31(CA.No.68210)、Solvent Violet33(CA.No.60725)、Solvent Blue94(CA.No 61500)、Solvent Violet36(CA.No.68210)、Solvent Blue97(バイエル社製「マクロレックスバイオレットRR」)、Solvent Blue45(CA.No.61110)等が挙げられる。
ブルーイング剤の配合量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、通常、1×10−5重量部以上、好ましくは5×10−5重量部以上であり、また、通常、1×10−3重量部以下、より好ましくは5×10−4重量部以下である。
本発明のポリカーボネート樹脂は、機械特性や耐溶剤性等の特性を改質する目的で、芳香族ポリカーボネート、芳香族ポリエステル、脂肪族ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリオレフィン、アクリル、アモルファスポリオレフィン、ABS、AS、ポリ乳酸、ポリブチレンスクシネート等の合成樹脂やゴム等の1種又は2種以上と混練してなるポリマーアロイとしてもよい。
前記のとおり得られた本発明の第一の態様及び第二の態様のポリカーボネート樹脂は、耐熱性や耐湿熱性、耐候性に優れ、複屈折や光弾性係数が小さく、高い透明性を兼ね備えているため、透明ガラス代替用途や、光学フィルムや光ディスク、光学プリズム、ピックアップレンズ等に用いることができる。
なお、本発明の第三の態様は、位相差フィルムでの使用を特に目的とするものである。
(未延伸フィルムの製造方法)
本発明のポリカーボネート樹脂を用いて、未延伸フィルムを製膜する方法としては、樹脂を溶媒に溶解させてキャストした後、溶媒を除去する流延法や、溶媒を用いずに樹脂を溶融させて製膜する溶融製膜法を採用することができる。溶融製膜法としては、具体的にはTダイを用いた溶融押出法、カレンダー成形法、熱プレス法、共押出法、共溶融法、多層押出、インフレーション成形法等がある。未延伸フィルムの製膜方法は特に限定されないが、流延法では残存溶媒による問題が生じるおそれがあるため、好ましくは溶融製膜法、中でも後の延伸処理のし易さから、Tダイを用いた溶融押出法が好ましい。
ると着色等の問題が生じる。b*値はより好ましくは2以下、特に好ましくは1以下である。なお、b*値はコニカミノルタ(株)製分光測色計CM−2600dを用いて測定する。
前記未延伸フィルムを延伸配向させることにより、位相差フィルムを得ることができる。延伸方法としては、少なくとも一方向に延伸されるように、縦一軸延伸、テンター等を用いる横一軸延伸、あるいはそれらを組み合わせた同時二軸延伸、逐次二軸延伸等、公知の方法を用いることができる。延伸はバッチ式で行ってもよいが、連続で行うことが生産性において好ましい。さらにバッチ式に比べて、連続の方がフィルム面内の位相差のばらつきの少ない位相差フィルムが得られる。
歪み速度(%/分)={延伸速度(mm/分)/原反フィルムの長さ(mm)}×100
ができ、色相の波長依存性が少ない偏光板及び表示装置の実現が可能である。一方、前記比率がこの範囲外の場合には、色相の波長依存性が大きくなり、可視領域のすべての波長において光学補償がなされなくなり、偏光板や表示装置に光が通り抜けることによる着色やコントラストの低下等の問題が生じる。
本発明の樹脂、成形品及び位相差フィルムの特性評価は次の方法により行った。なお、特性評価手法は以下の方法に限定されるものではなく、当業者が適宜選択することができる。
(1)ポリカーボネート樹脂の還元粘度
ポリカーボネート樹脂を塩化メチレンに溶解させ、0.6g/dLの濃度の樹脂溶液を調製した。森友理化工業社製ウベローデ型粘度管を用いて、温度20.0℃±0.1℃で測定を行い、溶媒の通過時間t0及び溶液の通過時間tを測定した。得られたt0及びtの値を用いて次式(i)により相対粘度ηrelを求め、さらに、得られた相対粘度ηr
elを用いて次式(ii)により比粘度ηspを求めた。
ηrel=t/t0 (i)
ηsp=(η−η0)/η0=ηrel−1 (ii)
その後、得られた比粘度ηspを濃度c[g/dL]で割って、還元粘度ηsp/cを求めた。この値が高いほど分子量が大きい。
ペレット状のポリカーボネート樹脂を90℃で5時間以上、真空乾燥させた。乾燥したペレットを用いて、(株)東洋精機製作所製キャピラリーレオメーターで測定を行った。測定温度は240℃とし、剪断速度9.12〜1824sec−1間で溶融粘度を測定し、91.2sec−1における溶融粘度の値を用いた。なお、オリフィスには、ダイス径がφ1mm×10mmLのものを用いた。
ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度は、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製示差走査熱量計DSC6220を用いて測定した。約10mgの樹脂を同社製アルミパンに入れて密封し、50mL/分の窒素気流下、昇温速度20℃/分で30℃から250℃まで昇温した。3分間温度を保持した後、30℃まで20℃/分の速度で冷却した。30℃で3分保持し、再び200℃まで20℃/分の速度で昇温した。2回目の昇温で得られたDSCデータより、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線の勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度である、補外ガラス転移開始温度を求め、それをガラス転移温度とした。
ポリカーボネート樹脂試料約1gを精秤し、塩化メチレン5mLに溶解して溶液とした後、総量が25mLになるようにアセトンを添加して再沈殿処理を行った。次いで、該処理液について液体クロマトグラフィーにより測定した。
用いた装置や条件は、次のとおりである。
・装置:(株)島津製作所製
システムコントローラ:CBM−20A
ポンプ:LC−10AD
カラムオーブン:CTO−10ASvp
検出器:SPD−M20A
分析カラム:Cadenza CD−18 4.6mmφ×250mm
オーブン温度:60℃
・検出波長:220nm
・溶離液:A液:0.1%リン酸水溶液、B液:アセトニトリル
A/B=50/50(vol%)からA/B=0/100(vol%)まで10分間でグラジエント、A/B=0/100(vol%)で5分間保持
・流量:1mL/min
・試料注入量:10μL
樹脂中の各化合物の含有量は、各化合物について、それぞれ濃度を変更した溶液を調製し、上記の液体クロマトグラフィーと同じ条件で測定を行って検量線を作成し、絶対検量線法により算出した。
ポリカーボネート樹脂のペレットを90℃で5時間以上、真空乾燥した。乾燥したポリカーボネート樹脂のペレットを(株)日本製鋼所製射出成形機J75EII型に供給し、ポリカーボネート樹脂のTgや溶融粘度に応じて、最終シリンダーの温度を230〜28
0℃の間で調整し、成形サイクル38秒間の条件でプレート型の射出成形片(幅60mm×長さ60mm×厚さ3mm)を成形する操作を繰り返し、プレート成形品を得た。
前記のプレート成形品を使用し、(株)東洋精機製作所製鉛筆引掻塗膜硬さ試験機を用いて、JIS K5600−5−4に記載の方法で鉛筆硬度を測定した。
前記のプレート成形品を使用し、(株)東洋精機製作所製アトラス・ウエザオメータCi4000(キセノンウエザオメータ)を用いて、照射強度60W/m2、ブラックパネル温度65℃、雨あり12分/雨なし48分の降雨サイクルの条件で100時間処理した。
照射前後のプレートの色調をコニカミノルタ(株)製分光測色計CM−5を用い、ASTM D1925に準拠して測定した。プレートを測定室に置き、透過光のYI(イエローネスインデックス)値を測定した。照射処理後のYIと処理前のYIの差(ΔYI)が小さいほどUV照射による着色が少なく、耐候性が優れることを示す。
前記のプレート成形品を沸騰水に浸漬させて3時間処理し、成形品の形状の変化や白化、ひび割れの有無を観察した。
90℃で5時間以上、真空乾燥をした樹脂のペレットを、いすず化工機(株)製単軸押出機(スクリュー径25mm、シリンダー設定温度:220℃〜270℃)を用い、Tダイ(幅200mm、設定温度:200〜270℃)から押し出した。押し出したフィルムを、チルロール(設定温度:120〜170℃)により冷却しつつ巻取機でロール状にし、未延伸フィルムを作製した。
前述の方法で厚さ100〜300μmのフィルムを成形し、縦100mm、横100mmの正方形に切り出して試料を作製した。この試料を用いてJIS K 7209に記載の「プラスティックの吸水率及び沸騰吸水率試験方法」に準拠して測定した。
He−Neレーザー、偏光子、補償板、検光子、光検出器からなる複屈折測定装置と振動型粘弾性測定装置(レオロジー社製DVE−3)を組み合わせた装置を用いて測定した。(詳細は、日本レオロジー学会誌Vol.19,p93−97(1991)を参照。)
C=O’/E’
前記の未延伸フィルムから幅50mm、長さ125mmのフィルム片を切り出した。バ
ッチ式二軸延伸装置(アイランド工業社製二軸延伸装置BIX−277−AL)を用いて、樹脂のガラス転移温度+15℃の延伸温度、300%/分の延伸速度、及び1.5倍の延伸倍率で前記フィルム片の自由端一軸延伸を行い、位相差フィルムを得た。
複屈折=R550[nm]/(フィルム厚み[mm]×106)
今回の測定では、Δnが正の値を有していれば、位相差フィルムとして使用可能である。
射出成型品向け物性評価においては、以下の全ての項目を満たすものを合格とした。
・ガラス転移温度 125℃以上
・耐候性試験ΔYI 1以下
・沸騰水浸漬試験 変化なし
・光弾性係数 30以下
・Δn 0.0050以下
・ガラス転移温度 160 ℃以上
・波長分散(R450/R550) 0.98〜1.02、又は0.75〜0.90
・吸水率 3%以下
・光弾性係数 30以下
・Δn 0.0010以上
[合成例1]6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン(SBI)の合成
日本国特開2014−114281号公報に記載の方法で合成した。
ド(24.6g、361mmol)を加え、パラホルムアルデヒド(8.7g、289mmol)を、10℃を超えないように少量ずつ添加し、撹拌した。2時間後、1N塩酸(440mL)を滴下し、反応を停止した。得られた懸濁溶液を吸引ろ過し、脱塩水(240mL)でふりかけ洗浄した。その後、得られた粗生成物を脱塩水(240mL)に分散させ、1時間撹拌した。この懸濁液を吸引ろ過後、脱塩水(120mL)でふりかけ洗浄した。得られた粗生成物をトルエン(480mL)に分散させた後、ディーン−スターク装置を用いて、加熱還流条件下で脱水を行なった。室温(20℃)に戻した後、吸引ろ過し、80℃で恒量になるまで減圧乾燥することで、白色固体としてビス(フルオレン−9−イル)メタン(化合物1)を84.0g(収率:84.5%、HPLC純度:94.0%)得た。化合物1の1H−NMRスペクトルにおけるケミカルシフトは以下の通りであった。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.83(d,J=7.6Hz,4H),7.56(dd,J1=7.6Hz,J2=0.8Hz,4H),7.41(t,J=7.3Hz,4H),7.29(dt,J1=7.3Hz,J2=1.3Hz,4H),4.42(t,J=7.6Hz,2H),2.24(d,J=7.6Hz,2H).
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.03(d,J=7.6Hz,4H),6.97(dt,J1=7.6Hz,J2=1.5Hz,4H),6.82(dt,J1=7.6Hz,J2=1.3Hz,4H),6.77(d,J=7.6Hz,4H),3.88(q,J=7.1Hz,4H),3.12(s,2H),2.23(m,4H),1.13(m,4H),1.02(t,J=7.1Hz,6H).
タン(化合物3)の合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.23−7.28(m,4H),7.07−7.16(m,6H),7.03(dt,J1=6.9Hz,J2=2.0,4H),6.78−6.90(m,12H),3.20(s,2H),2.37(t,J=8.3Hz,4H),1.40(t,J=8.3Hz,4H).
以下の実施例、及び比較例で用いた化合物の略号等は以下の通りである。
・SBI:6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン
・ISB:イソソルビド(ロケットフルーレ社製、商品名:POLYSORB)
・CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール(シス、トランス混合物、SKケミカル社製)
・TCDDM:トリシクロデカンジメタノール(オクセア社製)
・SPG:スピログリコール(三菱ガス化学(株)製)
・BPA:2,2−ビス[4−ヒドロキシフェニル]プロパン(三菱化学(株)製)
・BHEPF:9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−フルオレン(大阪ガスケミカル(株)製)
・化合物3:ビス[9−(2−フェノキシカルボニルエチル)フルオレン−9−イル]メタン
・DPC:ジフェニルカーボネート(三菱化学(株)製)
なお、実施例表中でのmol%は、全ジヒドロキシ化合物中の当該ジヒドロキシ化合物のmol%または全ジエステル化合物中の当該ジエステル化合物中のmol%を示す。
また、重量%は、ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位の重量の合計量を100重量%とした際に、当該化合物に由来する構造単位の重量%を示す。
SBI 18.45重量部(0.060mol)、ISB 42.45重量部(0.
290mol)、CHDM 25.42重量部(0.176mol)、DPC 115.05重量部(0.537mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.86×10−3重量部(1.05×10−5mol)を反応容器に投入し、反応装置内を減圧窒素置換した。窒素雰囲気下、150℃で約10分間、攪拌しながら原料を溶解させた。反応1段目の工程として220℃まで30分かけて昇温し、60分間常圧にて反応した。次いで圧力を常圧から13.3kPaまで90分かけて減圧し、13.3kPaで30分間保持し発生するフェノールを反応系外へ抜き出した。次いで反応2段目の工程として熱媒温度を15分かけて240℃まで昇温しながら、圧力を0.10kPa以下まで15分かけて減圧し、発生するフェノールを反応系外へ抜き出した。所定の撹拌トルクに到達後、窒素で常圧まで復圧して反応を停止し、生成したポリカーボネートを水中に押し出し、ストランドをカッティングしてペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
実施例1−1で得られたポリカーボネートは、鉛筆硬度が高く、光弾性係数と複屈折が低いという特長に加えて、耐候性と耐湿熱性にも優れていた。SBIは芳香族構造にも関わらず、意外にも耐候性が良好であることが分かった。評価結果を表1に示す。
SBI 18.45重量部(0.060mol)、ISB 42.45重量部(0.290mol)、BHEPF 28.32重量部(0.065mol)、DPC 90.65重量部(0.423mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.10×10−3重量部(6.22×10−6mol)を用い、最終重合温度を250℃とした以外は実施例1−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表2に示す。
波長分散(R450/R550)が0.98と逆分散性を示すとともに、高い耐熱性(Tg)と低い光弾性係数を有していた。SBIを用いない場合(比較例1−8)と比較して、光弾性係数を低く保持したまま、ガラス転移温度を向上させることができた。評価結果を表2に示す。
SBI 15.10重量部(0.049mol)、ISB 53.87重量部(0.369mol)、化合物3 30.31重量部(0.047mol)、DPC 80.21重量部(0.374mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.10×10−3重量部(6.26×10−6mol)を用い、最終重合温度を250℃とした以外は実施例1−1と同様に合成を行い、ポリエステルカーボネートのペレットを得た。得られたポリエステルカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表2に示す。
波長分散性(R450/R550)が0.85であり、実施例1−2よりも強い逆分散性を示すとともに、高い耐熱性(Tg)と低い光弾性係数を有していた。また、SBIを用いない場合(比較例1−9)と比較して、光弾性係数を低く保持したまま、ガラス転移温度を向上させることができた。評価結果を表2に示す。
実施例1−3と同様に重合反応を行い、実施例1−3よりも高い撹拌トルクまで反応を
進行させ、より高分子量のポリエステルカーボネートを取得した。評価結果を表2に示す。前述の(8)の評価に加えて、次のような評価を行った。延伸温度をTg+15℃からフィルムが破断するまで1℃ずつ温度を下げ、破断する一つ手前の条件で延伸したフィルムを取得した。その時のΔnを比較すると、実施例1−3のフィルムが0.0023、実施例1−4のフィルムが0.0035 となり、分子量を向上させることで、配向性を向
上させることができた。得られたフィルムを折り曲げると、実施例1−3のフィルムは脆性破壊が起こったが、実施例1−4のフィルムは割れず、靱性が向上していることも確認された。
ISB 84.90重量部(0.581mol)、DPC 125.69重量部(0.587mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.02×10−4重量部(5.81×10−7mol)を用いた以外は実施例1−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
高い耐熱性(Tg)を有しているが、樹脂の吸水率が高いため、沸騰水浸漬試験で成形品がひび割れを起こした。また、複屈折がやや高い結果となった。評価結果を表1に示す。
(位相差フィルム用途向けの評価結果)
評価結果を表2に示す。
ISB 59.63重量部(0.408mol)、CHDM 25.22重量部(0.175mol)、DPC 126.12重量部(0.589mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.54×10−4重量部(8.74×10−7mol)を用い、最終重合温度を220℃とした以外は実施例1−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
沸騰水浸漬試験で成形品が変形するとともに白化したため、耐湿熱性に難があった。また、複屈折がやや高い結果となった。評価結果を表1に示す。
(位相差フィルム用途向けの評価結果)
評価結果を表2に示す。
ISB 54.65重量部(0.374mol)、TCDDM 31.46重量部(0.160mol)、DPC 115.59重量部(0.540mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.41×10−4重量部(8.01×10−7mol)を用い、最終重合温度を220℃とした以外は実施例1−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
沸騰水浸漬試験で成形品が変形したため、耐湿熱性が不十分であった。評価結果を表1に示す。
(位相差フィルム用途向けの評価結果)
評価結果を表2に示す。
SBI 33.24重量部(0.108mol)、BPA 57.42重量部(0.252mol)、DPC 81.59重量部(0.381mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物3.17×10−4重量部(1.80×10−6mol)を用い、最終重合温度を280℃とした以外は実施例1−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
耐熱性や耐湿熱性は優れているが、鉛筆硬度や耐候性は悪かった。複屈折も高い値を示した。評価結果を表1に示す。
波長分散(R450/R550)が1.07であり、正の波長分散性を示し、光弾性係数も高かった。評価結果を表2に示す。
ISB 26.40重量部(0.181mol)、BPA 61.86重量部(0.271mol)、DPC 98.68重量部(0.461mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物3.98×10−4重量部(2.26×10−6mol)を用いた以外は実施例1−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
耐熱性や耐湿熱性は良好だが、鉛筆硬度や耐候性は悪かった。複屈折と光弾性係数も非常に高い値を示した。評価結果を表1に示す。
波長分散(R450/R550)は1.05であり、正の波長分散性を示し、光弾性係数も高かった。評価結果を表2に示す。
ISB 42.45重量部(0.290mol)、BPA 17.96重量部(0.079mol)、CHDM 25.42重量部(0.176mol)、DPC 119.17重量部(0.556mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物9.61×10−4重量部(5.45×10−6mol)を用いた以外は実施例1−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
耐湿熱性や鉛筆硬度、耐候性に劣っていた。実施例1−1と比較した場合、BPAでは耐熱性向上の効果は不十分と言える。評価結果を表1に示す。
位相差フィルム用途に向けた評価においては、波長分散(R450/R550)は1.05であり、正の波長分散性を示し、光弾性係数もやや高くなった。評価結果を表2に示す。
BPAのポリカーボネート樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製ノバレックス7022Rを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
耐候性が悪く、非常に高い複屈折を示した。評価結果を表1に示す。
波長分散(R450/R550)は1.08であり、正の波長分散性を示し、光弾性係数も非常に高かった。評価結果を表2に示す。
ISB 42.45重量部(0.290mol)、BHEPF 47.20重量部(0.108mol)、DPC 86.13重量部(0.402mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物7.01×10−4重量部(3.98×10−6mol)を用いた以外は実施例1−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表2に示す。
波長分散(R450/R550)は0.98であり、逆波長分散性を示したが、実施例1−2よりも耐熱性が劣る。評価結果を表2に示す。
ISB 63.1重量部(0.438mol)、化合物3 36.94重量部(0.
058mol)、DPC 82.43重量部(0.385mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物3.86×10−4重量部(2.19×10−6mol)を用いた以外は実施例1−1と同様に合成を行い、ポリエステルカーボネートのペレットを得た。得られたポリエステルカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表2に示す。
波長分散(R450/R550)は0.79であり、逆波長分散性を示したが、実施例1−3よりも耐熱性が劣った。評価結果を表2に示す。
SBI 73.78重量部(0.239mol)、ISB 16.99重量部(0.116mol)、DPC 80.71重量部(0.377mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物3.13×10−5重量部(1.78×10−5mol)を用い、最終重合温度を250℃とした以外は実施例1−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表1に示す。Tgが195℃と非常に高い値を示したが、樹脂が非常に脆く、各種評価のための成形片を取得することができなかった。
(1)ポリカーボネート樹脂の還元粘度
ポリカーボネート樹脂を塩化メチレンに溶解させ、精密に0.6g/dLの濃度の樹脂溶液を調製した。森友理化工業社製ウベローデ型粘度管を用いて、温度20.0℃±0.
1℃で測定を行い、溶媒の通過時間t0、及び溶液の通過時間tを測定した。得られたt0及びtの値を用いて次式(i)により相対粘度ηrelを求め、さらに、得られた相対粘度ηrelを用いて次式(ii)により比粘度ηspを求めた。
ηrel=t/t0 (i)
ηsp=(η−η0)/η0=ηrel−1 (ii)
その後、得られた比粘度ηspを濃度c[g/dL]で割って、還元粘度ηsp/cを求めた。
ペレット状のポリカーボネート樹脂を90℃で5時間以上、真空乾燥させた。乾燥したペレットを用いて、(株)東洋精機製作所製キャピラリーレオメーターで測定を行った。測定温度は240℃とし、剪断速度9.12〜1824sec−1間で溶融粘度を測定し、91.2sec−1における溶融粘度の値を用いた。なお、オリフィスには、ダイス径がφ1mm×10mmLのものを用いた。
エスアイアイ・ナノテクノロジー社製示差走査熱量計DSC6220を用いて測定した。約10mgの樹脂試料を同社製アルミパンに入れて密封し、50mL/分の窒素気流下、昇温速度20℃/分で30℃から250℃まで昇温した。3分間温度を保持した後、30℃まで20℃/分の速度で冷却した。30℃で3分保持し、再び200℃まで20℃/分の速度で昇温した。2回目の昇温で得られたDSCデータより、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線の勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度である、補外ガラス転移開始温度を求め、それをガラス転移温度とした。
なお、ガラス転移温度は、通常、より高い方が耐熱性が好ましいものとなるが、本願においては、SBIを含まない同様のポリカーボネート樹脂と比較して、SBIを含むポリカーボネート樹脂のガラス転移温度が向上していることが本願の効果の一つである。
ポリカーボネート樹脂試料約1gを精秤し、塩化メチレン5mLに溶解して溶液とした後、総量が25mLになるようにアセトンを添加して再沈殿処理を行った。次いで、該処理液について液体クロマトグラフィーにより測定した。
用いた装置や条件は、次のとおりである。
・装置:(株)島津製作所製
システムコントローラ:CBM−20A
ポンプ:LC−10AD
カラムオーブン:CTO−10ASvp
検出器:SPD−M20A
分析カラム:Cadenza CD−18 4.6mmφ×250mm
オーブン温度:60℃
・検出波長:220nm
・溶離液:A液:0.1%リン酸水溶液、B液:アセトニトリル
A/B=50/50(vol%)からA/B=0/100(vol%)まで10分間でグラジエント、A/B=0/100(vol%)で5分間保持
・流量:1mL/min
・試料注入量:10μL
樹脂中の各化合物の含有量は、各化合物について、それぞれ濃度を変更した溶液を調製し、上記の液体クロマトグラフィーと同じ条件で測定を行って検量線を作成し、絶対検量線法により算出した。
90℃で5時間以上、真空乾燥をした樹脂ペレットを、いすず化工機(株)製単軸押出機(スクリュー径25mm、シリンダー設定温度:220℃〜270℃)を用い、Tダイ(幅200mm、設定温度:200〜270℃)から押し出した。押し出したフィルムを、チルロール(設定温度:120〜170℃)により冷却しつつ巻取機でロール状にし、未延伸フィルムを作製した。
前述の方法で厚さ100〜300μmのフィルムを成形し、縦100mm、横100mmの正方形に切り出して試料を作製した。この試料を用いてJIS K 7209に記載の「プラスティックの吸水率及び沸騰吸水率試験方法」に準拠して測定した。
なお、本願においては、吸水率が3%以下のものを合格とした。
He−Neレーザー、偏光子、補償板、検光子、光検出器からなる複屈折測定装置と振動型粘弾性測定装置(レオロジー社製DVE−3)を組み合わせた装置を用いて測定した。(詳細は、日本レオロジー学会誌Vol.19,p93−97(1991)を参照。)
C=O’/E’
なお、光弾性係数Cは、通常、より小さい方が好ましいが、本願においては、SBIを含まない同様のポリカーボネート樹脂と比較して、SBIを含むポリカーボネート樹脂の光弾性係数が同等又はそれ以下であることが本願の効果の一つである。
前記の未延伸フィルムから幅50mm、長さ125mmのフィルム片を切り出した。バッチ式二軸延伸装置(アイランド工業社製二軸延伸装置BIX−277−AL)を用いて、樹脂のガラス転移温度+15℃の延伸温度、300%/分の延伸速度、及び1.5倍の延伸倍率で前記フィルム片の自由端一軸延伸を行い、位相差フィルムを得た。上記の方法で得られた延伸フィルムの中央部を幅4cm、長さ4cmに切り出し、王子計測機器(株)製位相差測定装置KOBRA−WPRを用いて、測定波長450、500、550、590、630nmで位相差を測定し、波長分散性を測定した。波長分散性は450nmと550nmで測定した位相差R450とR550の比(R450/R550)で示した。R450/R550が1より大きいと波長分散は正であり、1未満では逆波長分散となる。1/4波長板として用いる場合、R450/R550の理想値は0.818である(450/550=0.818)。
複屈折=R550[nm]/(フィルム厚み[mm]×106)
今回の測定では、Δnが正の値を有していれば、位相差フィルムとして使用可能である。
フラットな波長分散を示す位相差フィルム向けの物性評価においては、以下の全ての項目を満たすものを合格とした。
・ガラス転移温度 155℃以上
・波長分散(R450/R550) 0.98〜1.02
・吸水率 3%以下
・光弾性係数 25以下
・Δn 0.0010以上
・ガラス転移温度 160℃以上
・波長分散(R450/R550) 0.75〜0.90
・吸水率 3%以下
・光弾性係数 17以下
・Δn 0.0010以上
[合成例1]6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン(SBI)の合成
日本国特開2014−114281号公報に記載の方法で合成した。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.83(d,J=7.6Hz,4H),7.56(dd,J1=7.6Hz,J2=0.8Hz,4H),7.41(t,J=7.3Hz,4H),7.29(dt,J1=7.3Hz,J2=1.3Hz,4H),4.42(t,J=7.6Hz,2H),2.24(d,J=7.6Hz,2H).
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.03(d,J=7.6Hz,4H),6.97(dt,J1=7.6Hz,J2=1.5Hz,4H),6.82(dt,J1=7.6Hz,J2=1.3Hz,4H),6.77(d,J=7.6Hz,4H),3.88(q,J=7.1Hz,4H),3.12(s,2H),2.23(m,4H),1.13(m,4H),1.02(t,J=7.1Hz,6H).
の温度範囲で、副生物を留去しながら、6時間撹拌した。90℃に冷却し、HPLCで反応の終了を確認後、トルエン(100mL)を加え、50℃まで冷却した。そこへ、メタノール(250mL)を加え、5℃まで冷却後、吸引ろ過を行った。得られた白色固体をトルエン(100mL)に分散させ、30分加熱還流した。50℃へ冷却後、メタノール(200mL)を加えた。室温(20℃)へ冷却後、吸引ろ過を行い、100℃で恒量になるまで減圧乾燥することで、白色固体としてビス[9−(2−フェノキシカルボニルエチル)フルオレン−9−イル]メタン(化合物3)を50g(収率:85%、HPLC純度:98.1%)得た。化合物3の1H−NMRスペクトルにおけるケミカルシフトは以下の通りであった。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.23−7.28(m,4H),7.07−7.16(m,6H),7.03(dt,J1=6.9Hz,J2=2.0,4H),6.78−6.90(m,12H),3.20(s,2H),2.37(t,J=8.3Hz,4H),1.40(t,J=8.3Hz,4H).
以下の実施例、及び比較例で用いた化合物の略号等は以下の通りである。
・SBI:6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン
・ISB:イソソルビド(ロケットフルーレ社製、商品名:POLYSORB)
・CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール(シス、トランス混合物、SKケミカル社製)
・TCDDM:トリシクロデカンジメタノール(オクセア社製)
・SPG:スピログリコール(三菱ガス化学(株)製)
・BPA:2,2−ビス[4−ヒドロキシフェニル]プロパン(三菱化学(株)製)
・BHEPF:9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−フルオレン(大阪ガスケミカル(株)製)
・BisZ: 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(本州化学工業
(株)製)
・TER−BP:テルペンビスフェノール…1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−メンタンと2,8−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−メンタンの混合物(ヤスハラケミカル(株)製)
・化合物3:ビス[9−(2−フェノキシカルボニルエチル)フルオレン−9−イル]メタン
・DPC:ジフェニルカーボネート(三菱化学(株)製)
なお、実施例表中でのmol%は、全ジヒドロキシ化合物中の当該ジヒドロキシ化合物のmol%または全ジエステル化合物中の当該ジエステル化合物中のmol%を示す。
また、重量%は、ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位の重量の合計量を100重量%とした際に、当該化合物に由来する構造単位の重量%を示す。
SBI 23.06重量部(0.075mol)、ISB 55.18重量部(0.378mol)、CHDM 8.47重量部(0.059mol)、DPC 112.78重量部(0.526mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.80×10−3重量部(1.02×10−5mol)を反応容器に投入し、反応装置内を減圧窒素置換した。窒素雰囲気下、150℃で約10分間、攪拌しながら原料を溶解させた。反応1段目の工程として220℃まで30分かけて昇温し、60分間常圧にて反応した。次いで圧力を常圧から13.3kPaまで90分かけて減圧し、13.3kPaで30分間保持し、発生するフェノールを反応系外へ抜き出した。次いで反応2段目の工程として熱媒温度を15分かけて250℃まで昇温しながら、圧力を0.10kPa以下まで15分かけて減圧し、発生するフェノールを反応系外へ抜き出した。所定の撹拌トルクに到達後、窒素
で常圧まで復圧して反応を停止し、生成したポリカーボネートを水中に押し出し、ストランドをカッティングしてペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。
高い耐熱性(Tg)と比較的低い光弾性係数を有することに加えて、比較例2−1〜2−3の全脂肪族ポリカーボネート樹脂と同等のフラットな波長分散特性を有していた。
SBI 51.00重量部(0.165mol)、SPG 41.18重量部(0.135mol)、DPC 68.59重量部(0.320mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物5.30×10−3重量部(3.01×10−5mol)を用いた以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。
実施例2−1と同様の特性を示した。
SBI 18.45重量部(0.060mol)、ISB 42.45重量部(0.290mol)、BHEPF 28.32重量部(0.065mol)、DPC 90.65重量部(0.423mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.10×10−3重量部(6.22×10−6mol)を用いた以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。
波長分散(R450/R550)が0.98と逆分散性を示すとともに、高い耐熱性と比較的低い光弾性係数を有していた。SBIを用いない場合(比較例2−8)と比較して、光弾性係数を低く保持したまま、ガラス転移温度を向上させることができた。
SBI 15.10重量部(0.049mol)、ISB 53.87重量部(0.369mol)、化合物3 30.31重量部(0.047mol)、DPC 80.21重量部(0.374mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.10×10−3重量部(6.26×10−6mol)を用いた以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリエステルカーボネートのペレットを得た。得られたポリエステルカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表4に示す。
波長分散性(R450/R550)が0.85であり、実施例2−3よりも強い逆分散性を示すとともに、高い耐熱性と低い光弾性係数を有していた。また、SBIを用いない場合(比較例2−9)と比較して、光弾性係数を低く保持したまま、ガラス転移温度を向上させることができた。
実施例2−4と同様に重合反応を行い、実施例2−4よりも高い撹拌トルクまで反応を進行させ、より高分子量のポリエステルカーボネートを取得した。評価結果を表4に示す。前述の(8)の評価に加えて、次のような評価を行った。延伸温度をTg+15℃からフィルムが破断するまで1℃ずつ温度を下げ、破断する一つ手前の条件で延伸したフィルムを取得した。その時のΔnを比較すると、実施例2−4のフィルムが0.0023、実施例2−5のフィルムが0.0035となり、 分子量を向上させることで、配向性を向
上させることができた。得られたフィルムを折り曲げると、実施例2−4のフィルムは脆性破壊が起こったが、実施例2−5のフィルムは割れず、靱性が向上していることも確認された。
ISB 84.90重量部(0.581mol)、DPC 125.69重量部(0.
587mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.02×10−4重量部(5.81×10−7mol)を用い、最終重合温度を240℃とした以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。
高いガラス転移温度と低い光弾性係数を有しているが、吸水率が高いために高湿度下での使用に難点がある。
ISB 59.63重量部(0.408mol)、CHDM 25.22重量部(0.175mol)、DPC 126.12重量部(0.589mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.54×10−4重量部(8.74×10−7mol)を用い、最終重合温度を220℃とした以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。
ISB 54.65重量部(0.374mol)、TCDDM 31.46重量部(0.160mol)、DPC 115.59重量部(0.540mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.41×10−4重量部(8.01×10−7mol)を用い、最終重合温度を220℃とした以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。
SBI 33.24重量部(0.108mol)、BPA 57.42重量部(0.252mol)、DPC 81.59重量部(0.381mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物3.17×10−4重量部(1.80×10−6mol)を用い、最終重合温度を280℃とした以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。
波長分散(R450/R550)が1.07であり、正の波長分散性を示し、光弾性係数も大きい。
ISB 26.40重量部(0.181mol)、BPA 61.86重量部(0.271mol)、DPC 98.68重量部(0.461mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物3.98×10−4重量部(2.26×10−6mol)を用いた以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。
波長分散(R450/R550)は1.05であり、正の波長分散性を示し、光弾性係数も大きい。
ISB 42.45重量部(0.290mol)、BPA 17.96重量部(0.079mol)、CHDM 25.42重量部(0.176mol)、DPC 119.17重量部(0.556mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物9.61×10−4重量部(5.45×10−6mol)を用いた以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。
波長分散(R450/R550)は1.05であり、正の波長分散性を示し、光弾性係
数もやや大きい。
BPAのポリカーボネート樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製ノバレックス7022Rを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。
波長分散(R450/R550)は1.08であり、正の波長分散性を示し、光弾性係数も非常に大きい。
ISB 42.45重量部(0.290mol)、BHEPF 47.20重量部(0.108mol)、DPC 86.13重量部(0.402mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物7.01×10−4重量部(3.98×10−6mol)を用いた以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。
波長分散(R450/R550)は0.98であり、逆波長分散性を示したが、実施例2−3よりもガラス転移温度が低い。
ISB 64.02重量部(0.438mol)、化合物3 36.94重量部(0.058mol)、DPC 82.43重量部(0.385mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物3.86×10−4重量部(2.19×10−6mol)を用いた以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリエステルカーボネートのペレットを得た。得られたポリエステルカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表4に示す。
波長分散(R450/R550)は0.79であり、逆波長分散性を示したが、実施例2−4よりもガラス転移温度が低い。
ISB 45.42重量部(0.311mol)、化合物3 36.65重量部(0.057mol)、BisZ 20.15重量部(0.075mol)、DPC 70.41重量部(0.329mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物6.80×10−4重量部(3.86×10−6mol)を用いた以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリエステルカーボネートのペレットを得た。得られたポリエステルカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表4に示す。
実施例2−4よりもガラス転移温度はやや低く、光弾性係数も大きい。また、主鎖方向に配向した芳香環の影響により、逆波長分散性が低下した。
ISB 45.73重量部(0.313mol)、化合物3 36.65重量部(0.057mol)、TER−BP 20.13重量部(0.062mol)、DPC 68.07重量部(0.318mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.32×10−3重量部(7.50×10−6mol)を用いた以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリエステルカーボネートのペレットを得た。得られたポリエステルカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表4に示す。
実施例2−4よりも光弾性係数が大きい。また、主鎖方向に配向した芳香環の影響により、逆波長分散性が低下した。
SBI 73.78重量部(0.239mol)、ISB 16.99重量部(0.1
16mol)、DPC 80.71重量部(0.377mol)、及び触媒として酢酸カルシウム1水和物3.13×10−5重量部(1.78×10−5mol)を用い、最終重合温度を250℃とした以外は実施例2−1と同様に合成を行い、ポリカーボネートのペレットを得た。得られたポリカーボネートのペレットを用いて、前述の各種評価を行った。評価結果を表3に示す。Tgが195℃と非常に高い値を示したが、樹脂が非常に脆く、各種評価のための成形片を取得することができなかった。
Claims (16)
- 下記式(1)で表される構造単位と、下記式(2)で表される構造単位とを少なくとも含むポリカーボネート樹脂であり、
ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、
下記式(1)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
下記式(2)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
脂肪族ジヒドロキシ化合物、脂環式ジヒドロキシ化合物、アセタール環を含有するジヒドロキシ化合物、オキシアルキレングリコール、芳香族成分を含有するジヒドロキシ化合物、ジエステル化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物に由来する構造単位を0.1重量%以上、50重量%以下含むポリカーボネート樹脂。
- 下記式(1)で表される構造単位と、下記式(2)で表される構造単位とを少なくとも含むポリカーボネート樹脂であり、
ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、
下記式(1)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
下記式(2)で表される構造単位の含有量が1重量%以上、70重量%以下であり、
負の固有複屈折を有する化合物に由来する構造単位を1重量%以上、70重量%以下含有するポリカーボネート樹脂。
- 負の固有複屈折を有する化合物に由来する構造単位が、下記式(3)〜(5)から選ばれる少なくとも1つの構造単位である請求項2に記載のポリカーボネート樹脂。
の炭素数2〜10のアルキレン基、置換若しくは無置換の炭素数6〜20のシクロアルキレン基、又は、置換若しくは無置換の炭素数6〜20のアリーレン基を表し、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよい。m及びnはそれぞれ独立に0〜5の整数である。)
- ガラス転移温度が120℃以上、200℃以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂。
- ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位、及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、前記式(1)で表される構造単位を1重量%以上、30重量%以下含
有する請求項5に記載のポリカーボネート樹脂。 - ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位、及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、下記式(3)〜(5)から選ばれる少なくとも1つの構造単位を1重量%以上70重量%以下含有する請求項5乃至7のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂。
の炭素数2〜10のアルキレン基、置換若しくは無置換の炭素数6〜20のシクロアルキレン基、又は、置換若しくは無置換の炭素数6〜20のアリーレン基を表し、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよい。m及びnはそれぞれ独立に0〜5の整数である。)
- ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位、及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、脂肪族ジヒドロキシ化合物、脂環式ジヒドロキシ化合物、アセタール環を含有するジヒドロキシ化合物、オキシアルキレングリコール、芳香族成分を含有するジヒドロキシ化合物、ジエステル化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物に由来する構造単位を0.1重量%以上、50重量%以下含む請求項5乃至8のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂。
- ポリカーボネート樹脂を構成する全ての構造単位、及び連結基の重量の合計量を100重量%とした際に、前記式(1)、(3)、(4)、(5)で表される構造単位以外の芳香族構造単位を5重量%以下含有する請求項1乃至9のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂。
- 測定温度240℃、剪断速度91.2sec−1における溶融粘度が800Pa・s以上、7000Pa・s以下である請求項1乃至10のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂からなるポリカーボネート樹脂成形品。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂からなるフィルム又はシート。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂を成形温度280℃以下で溶融製膜法により成形してなる透明フィルムの製造方法。
- 請求項14に記載のフィルムからなる位相差フィルム。
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