JP2016127704A - 高電圧パルス発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パルスの電圧、極性、幅及び周期をパルス毎に変更することができ、高い繰返し周波数で大電流を供給することができる高電圧パルス発生装置を提供する。
【解決手段】高電圧パルス発生装置は、キャパシタC1及び第1電源102を接続する第1スイッチ110と、キャパシタC1及び負荷190を接続する第2スイッチ112とを備え、外部からパルス電圧、パルス幅、パルス周期を受信し、第1スイッチをオンさせてキャパシタC1をパルス電圧まで充電した後、第1スイッチをオフ且つ第2スイッチをオンさせ、パルス幅の時間、負荷190にパルス電圧を印加する処理を、パルス周期で繰返し、第1及び第2スイッチは、並列接続された複数のFETと、各FETのゲートに接続されたゲートドライブ回路と、各ゲートドライブ回路にゲート駆動信号を供給するOE変換器と、それらに電力を供給する絶縁型DC/DC変換器とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、出力パルスの大きさ、極性、幅及び周期が可変である高電圧パルス発生装置に関する。
パルス幅がマイクロ秒(μs)又はナノ秒(ns)と極めて短いパルスを出力できる高電圧パルス電源は、蒸着、スパッタリング、DLC(Diamond−Like Carbn)成膜、加速器、半導体リソグラフィ用EUV(Extreme Ultraviolet)光源等、種々の用途に使用されている。
高電圧パルス発生電源として、例えば、下記非特許文献1には、半導体スイッチ素子を用い、直列及び並列接続させた回路により、耐圧を確保しつつ、大電流を流す技術が開示されている。具体的には、この高電圧パルス発生電源は、半導体スイッチとして絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)を用い、IGBTと磁気圧縮回路とで、パルス圧縮した高電圧短パルスを出力する。具体的な性能として、電圧30kV(負極性)以下、パルス幅100ns以下、繰返し周波数6kHz以下で出力可能であることが開示されている。
笹井栄二、"DLC成膜用パルス電源"、明電時報、通巻336号、2012、No.3、pp.81−85
高電圧パルス電源としては、高電圧を供給できるだけではなく、用途に応じて、電圧値、電圧の極性、パルス照射時間(パルス幅)、及びパルスの繰返し周期に関して所定の条件が要求される。したがって、出力パルスの電圧、極性、幅及び周期を変更可能であることが望ましい。非特許文献1に開示された技術によっては、この要望を満たすことはできない。
本発明は、斯かる事情を鑑みてなされたものであり、パルス電圧、極性(正又は負)、パルス幅及びパルス周期をパルス毎に変更することができ、且つ高い繰返し周波数(例えばMHzオーダ)で大電流を供給することができる高電圧パルス発生装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の局面に係る高電圧パルス発生装置は、外部装置からパルス電圧、パルス幅及びパルス周期を受信する受信部と、所定電圧を出力する第1電源と、一方の端子が接地されたキャパシタの他方の端子、及び第1電源の出力端子を接続する第1スイッチと、キャパシタの他方の端子及び負荷を接続する第2スイッチと、第1電源、第1スイッチ及び第2スイッチをオン/オフ制御する制御部とを備える。制御部は、期充電期間において、第1電源をオンさせ且つ第2スイッチをオフさせた状態で、第1スイッチをオンさせてキャパシタをパルス電圧まで充電し、初期充電期間の後の放電期間において、パルス幅の時間、第1スイッチをオフさせ且つ第2スイッチをオンさせた状態を維持し、パルス幅の時間が経過した後、再充電期間において、第2スイッチをオフさせ且つ第1スイッチをオンさせてキャパシタをパルス電圧まで充電し、再充電期間においてキャパシタがパルス電圧まで充電された後、放電期間の開始を基準としてパルス周期の時間が経過するまでの待機期間において、第1スイッチ及び第2スイッチをオフさせた状態を維持し、所定の期間、再充電期間、放電期間及び待機期間における第1スイッチ及び第2スイッチの制御を順次繰返す。第1スイッチ及び第2スイッチはそれぞれ、FETを含み、FETがオン/オフ制御されることにより、オン/オフ制御される。パルス電圧は、第1電源が出力する所定電圧と同じ極性であり、所定電圧よりも絶対値が小さい電圧である。第1スイッチ及び第2スイッチの各々は、並列接続された複数のFETと、複数のFETのゲートにそれぞれ接続された複数のゲートドライブ回路と、複数のゲートドライブ回路にゲート駆動信号を供給するOE変換器と、複数のゲートドライブ回路及びOE変換器に電力を供給する絶縁型DC/DC変換器とを備える。
好ましくは、高電圧パルス発生装置は、所定の第2電圧を出力する第2電源と、第2電源の出力端子及び負荷を接続し、制御部によりオン/オフ制御される第3スイッチとをさらに備える。制御部は、初期充電期間、再充電期間及び待機期間において、第3スイッチをオンさせ、放電期間において、第3スイッチをオフさせる。第2電圧は、第1電源の所定電圧と、反対の極性の電圧であってもよい。
より好ましくは、制御部は、初期充電期間及び再充電期間において、キャパシタの他方の端子の電圧と、パルス電圧とを比較する比較部を備え、比較部により、キャパシタの他方の端子の電圧がパルス電圧よりも大きくなったと判定されたことを受けて、制御部は、第1スイッチをオフする。
さらに好ましくは、制御部は、放電期間において、キャパシタの他方の端子の電圧が、所定の基準電圧よりも小さいか否かを判定する判定部を備え、判定部により、キャパシタの他方の端子の電圧が、所定の基準電圧よりも小さいと判定されたことを受けて、制御部は、異常放電(アーキング)が発生したことを表すデータを外部装置に出力する。所定の基準電圧は、放電期間において負荷と接地との間で異常放電が発生したときのキャパシタの他方の端子の電圧よりも大きく、放電期間において負荷と接地との間で異常放電が発生していないときのキャパシタの他方の端子の電圧よりも小さい値である。
好ましくは、高電圧パルス発生装置は、第1スイッチとキャパシタとの間に直列接続された第1抵抗を備え、第1電源とキャパシタとの間に、第1スイッチ及び第1抵抗と並列に、直列接続されたサブスイッチ及び第2抵抗を備える。第2抵抗は、第1抵抗の抵抗値よりも小さく、制御部は、キャパシタの他方の端子の電圧が所定値未満であれば、第1スイッチをオンさせてキャパシタを充電し、キャパシタの他方の端子の電圧が、所定値以上であれば、第1スイッチ及びサブスイッチをオンさせてキャパシタを充電する。
より好ましくは、FETは、SiC−MISFETであり、第1スイッチ及び第2スイッチの各々は、SiC−MISFETと並列接続され、サージ電圧を吸収するサージ吸収回路を備える。
より好ましくは、FETは、Si−MISFET AC負荷回路であり、Si−MISFET AC負荷回路は、第1のSi−MISFETと、第1のSi−MISFETと直列に接続され、第1のSi−MISFETの第1ソースと第2ソースが接続され、第1のSi−MISFETの第1ゲートと第2ゲートが共通に接続された第2のSi−MISFETと、第1のSi−MISFETの主電極間に逆並列接続された第1ダイオードと、第2のSi−MISFETの主電極間に逆並列接続された第2ダイオードとを備え、第1のSi−MISFETの第1ドレインと第2のSi−MISETの第2ドレインとの間のAC電流を制御可能である。
本発明の第2の局面に係る高電圧パルス発生装置は、外部装置から、負電圧パルスに関する第1パルス電圧及び第1パルス幅、正電圧パルスに関する第2パルス電圧及び第2パルス幅、並びにパルス周期を受信する受信部と、負の電圧を出力する第1電源と、正の電圧を出力する第2電源と、一方の端子が接地された第1キャパシタと、第1キャパシタの他方の端子及び第1電源の出力端子を接続する第1スイッチと、第1キャパシタの他方の端子及び負荷への最後終出力端子を接続する第2スイッチと、一方の端子が接地された第2キャパシタと、第2キャパシタの他方の端子及び最後終出力端子を接続する第3スイッチと、第2キャパシタの他方の端子及び第2電源の出力端子を接続する第4スイッチと、最後終出力端子を接地する、相互に並列接続された第5スイッチ及び第6スイッチと、第1電源、第2電源、第1〜第6スイッチをオン/オフ制御する制御部とを備える。制御部は、初期充電期間において、第1電源及び第2電源をオンさせ且つ第2スイッチ及び第3スイッチをオフさせた状態で、第1スイッチ及び第4スイッチをオンさせて、第1キャパシタを第1パルス電圧まで充電し、且つ第2キャパシタを第2パルス電圧まで充電する。制御部は、初期充電期間の後の放電期間において、第1パルス幅の時間、第1スイッチをオフさせ且つ第2スイッチをオンさせた状態を維持し、第1パルス幅の時間が経過した後、所定時間、第5スイッチをオンさせて、最終出力端子を接地し、且つ、所定時間が経過した後、第2パルス幅の時間、第4スイッチをオフさせ且つ第3スイッチをオンさせた状態を維持する、又は、第2パルス幅の時間、第4スイッチをオフさせ且つ第3スイッチをオンさせた状態を維持し、第2パルス幅の時間が経過した後、所定時間、第6スイッチをオンさせて、最終出力端子を接地し、所定時間が経過した後、第1パルス幅の時間、第1スイッチをオフさせ且つ第2スイッチをオンさせた状態を維持する。制御部は、第1パルス幅の時間及び第2パルス幅の時間が経過した後、再充電期間において、第1電源及び第2電源をオンさせ且つ第2スイッチ及び第3スイッチをオフさせた状態で、第1スイッチ及び第4スイッチをオンさせて、第1キャパシタを第1パルス電圧まで充電し、且つ第2キャパシタを第2パルス電圧まで充電する。制御部は、再充電期間において、第1キャパシタが第1パルス電圧まで充電され、第2キャパシタが第2パルス電圧まで充電された後、放電期間の開始を基準としてパルス周期の時間が経過するまでの待機期間において、第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ及び第4スイッチをオフさせた状態を維持する。制御部は、所定の期間、再充電期間、放電期間及び待機期間における第1〜第6スイッチの制御を順次繰返す。第1〜第6スイッチはそれぞれ、FETを含み、FETがオン/オフ制御されることにより、オン/オフ制御され、第5スイッチは、ソースが最終出力端子に接続され、ドレインが接地され、第6スイッチは、ドレインが最終出力端子に接続され、ソースが接地される。
本発明によれば、高電圧パルス発生装置から出力される高電圧パルスの電圧、極性(正又は負)、幅及び周期をパルス毎に所望の値に容易に設定することができ、高い繰返し周波数(例えばMHzオーダ)で大電流を供給することができる。したがって、プロセスに応じた最適な高電圧パルスの供給が可能であり、蒸着、スパッタリング、又はDLC等を適用した製品の製造歩留りを向上させることができる。加工品種の増加、生産性向上、生産コスト低減等を実現することも可能になる。従来コーティングできなかった安価な素材へのコーティングを実施することも可能になる。
スイッチにSiC−MISFETを使用することにより、MHzオーダの周波数で高電圧パルスを供給することができ、kAオーダのピーク電流駆動が可能であり、大容量負荷であってもパルスの立ち上がりエッジが鈍らない。したがって、蒸着、スパッタリング、及びDLC等における品質改善が可能である。
また、放電期間において、充電用キャパシタの端子の電圧レベルを検知することにより、負荷と接地との間の異常放電の発生を検出し、高電圧パルスの出力を停止し、報知することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る高電圧パルス発生装置の概略構成を示す回路図である。 図1の高電圧パルス発生装置の制御系の構成を示すブロック図である。 モジュールIFの内部構成の一部を示す回路図である。 図1の高電圧パルス発生装置による高電圧パルス出力時の制御シーケンスを示すタイミングチャートである。 アーク検出部を備えたモジュールIFの内部構成の一部を示す回路図である。 高電圧パルスの高速繰返しを可能とする回路を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高電圧パルス発生装置の概略構成を示す回路図である。 図7の高電圧パルス発生装置の制御系の構成を示すブロック図である。 図7の高電圧パルス発生装置による高電圧パルス出力時の制御シーケンスを示すタイミングチャートである。 スイッチングモジュールの一例を示す回路図である。 図10のスイッチングモジュールを構成する並列回路セルの一例を示す回路図である。 AC負荷スイッチング回路を搭載したスイッチングモジュールを用いた高電圧パルス発生装置の概略構成を示す回路図である。
以下、図及び表を用いて本発明の実施形態について説明する。以下において、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
(第1の実施の形態)
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る高電圧パルス発生装置100は、第1電源101、第2電源102、第1スイッチングモジュール111、第2スイッチングモジュール112、第3スイッチングモジュール113、及び電圧プローブ120を備えている。以下、スイッチングモジュールを、単にモジュールともいう。
第1〜第3モジュール111〜113は、半導体スイッチであり、例えばFET又はバイポーラトランジスタを用いて構成されている。より具体的には、パワーMOSFET(MISFET)、SiC−MISFET等を用いて構成されている。
第1電源101の出力端子は、第1モジュール111の一方の端子(S端子)に接続されると共に、抵抗R1を介して接地されている。第1モジュール111の他方の端子(D端子)は、抵抗R2を介して第2モジュール112の一方の端子(S端子)に接続される。第2モジュール112の一方の端子(S端子)は、並列接続されたキャパシタC1及び抵抗R3により接地される。第2モジュール112の一方の端子(S端子)、抵抗R2,R3、及びキャパシタC1の接続ノードNdは、電圧プローブ120の入力端子に接続されている。
第2モジュール112の他方の端子(D端子)は、抵抗R5を介してワーク(負荷)190に接続される。第2モジュール112の他方の端子(D端子)は、第3モジュール113の一方の端子(S端子)にも接続されている。第3モジュール113の他方の端子(D端子)は、第2電源102の出力端子に接続されていると共に、並列接続されたキャパシタC2及び抵抗R4により接地されている。第2モジュール112の他方の端子(D端子)及び第3モジュール113の一方の端子(S端子)は抵抗R6を介して接地されている。
図1には、高電圧パルス発生装置100の出力パルスの印加対象であるワーク190と、ワーク190にプラズマを供給するプラズマ源191とを示している。キャパシタC3は、ワーク190の浮遊容量を表している。ワーク190は用途により異なり、用途によっては、プラズマ源191とは異なる装置が、高電圧パルス発生装置100と共に使用される。
第1電源101は、例えば、−8kV、12kWの負のDC電圧を出力する。第2電源102は、例えば、1kV、4kWの正のDC電圧を出力する。第1〜第3モジュール111〜113は、例えば、DC電圧8kV、ピーク電流240Aをスイッチング可能なモジュールである。
抵抗R1、R2、R3、R4、R5及びR6の値はそれぞれ、例えば、10MΩ、5.6kΩ、10MΩ、1MΩ、39Ω、10MΩである。キャパシタC1及びC2の値は、例えば、10000pF、0.1μFである。浮遊容量C3は、例えば、約400pFである。抵抗R1、R3、R4及びR6は放電抵抗であり、高電圧パルス発生装置100が停止しているときに、各部(ノード)の電位が高電圧を維持することがないように、感電防止等を目的に設けられたものである。したがって、抵抗R1、R3、R4及びR6は、高電圧パルス発生装置100による高電圧パルスの出力に不可欠なものではなく、任意である。
図1では、プラズマ源191からはプラスイオン(電流値1.5A)が供給される。したがって、ワーク190にマイナスの高電圧を印加するために、ノードNdの電位が負になるように、第1電源101は負電圧を出力する。したがって、第1〜第3モジュール111〜113を、MISFETを用いて構成する場合、上記した一方の端子(S端子)は、MISFETのソース側の端子であり、上記した他方の端子(D端子)は、MISFETのドレイン側の端子である。
(制御系)
高電圧パルス発生装置100の制御系を図2に示す。制御系は、シーケンサ130、モジュールIF150、及び電圧プローブ120により構成される。
シーケンサ130は、高電圧パルス発生装置100全体を制御する。シーケンサ130は、制御部131、第1デジタル出力部(DO1)132、第2デジタル出力部(DO2)133、アナログ入力部(AI)134、及びバス140を備えている。各部間のデータ交換は、バス140を介して行われる。
制御部131は、例えばマイクロコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを備え、シーケンサ130全体を制御する。制御用プログラムはメモリに記憶されており、CPUにより読出されて実行される。制御部131は、外部コンピュータ(以下、PCという)192から高電圧パルス発生装置100の制御に必要な設定情報を受信し、メモリに記憶する。制御部131は、PC192からの指示を受け、メモリから必要なデータを読出し、読出したデータを用いて、高電圧パルス発生装置100をオン/オフ制御する。
第1デジタル出力部132は、第1〜第3モジュール111〜113をオン/オフ制御するためのモジュールIF150とのインターフェイスであり、制御信号DATA及びSTARTを出力する。第2デジタル出力部133は、第1電源101及び第2電源102のそれぞれに対してオン/オフ制御信号CON1及びCON2を出力する。アナログ入力部134は、第1電源101の出力電圧OUT1、及び第2電源102の出力電圧OUT2を、モニター電圧として受信する。モニター電圧OUT1及びOUT2は、制御部131により第1電源101及び第2電源102が正常に動作しているか否かを判定するために使用される。
電圧プローブ120は、図1に示したようにノードNdに接続されており、ノードNdの電圧を検出し、その値をモジュールIF150に出力する。モジュールIF150は、電圧プローブ120の出力値V1により、キャパシタC1の充電状態を判定し、その結果に応じて、第1〜第3モジュール111〜113の各々をオン/オフ制御する。
モジュールIF150の内部構成の一部を図3に示す。モジュールIF150は、第1DAコンバータ151、第2DAコンバータ152、第1コンパレータ153、及び第2コンパレータ154、及びFPGA(Field Programable Gate Array)160を備えている。
FPGA160は、第1DAコンバータ151及び第2DAコンバータ152のそれぞれに、デジタルの第1基準電圧データSET1及び第2基準電圧データSET2を出力する。第1DAコンバータ151及び第2DAコンバータ152は、各々に入力されるデジタルの第1基準電圧データSET1及び第2基準電圧データSET2をアナログ信号に変換して、第1コンパレータ153及び第2コンパレータ154の一方に出力する。第1コンパレータ153及び第2コンパレータ154のそれぞれの他方の入力端子には、電圧プローブ120の出力信号(アナログ)V1が入力される。第1コンパレータ153は、一方の入力端子に入力されるアナログ信号AS1と、他方の入力端子に入力される電圧プローブ120の出力信号V1とを比較し、その結果に応じたレベルの信号IN1を出力する。同様に、第2コンパレータ154は、一方の入力端子に入力されるアナログ信号AS2と、他方の入力端子に入力される電圧プローブ120の出力信号V1とを比較し、その結果に応じたレベルの信号IN2を出力する。信号IN1及びIN2は、FPGA160に入力される。
第1基準電圧データSET1及び第1基準電圧データSET2は、出力すべきパルス電圧V0に応じて予め設定されている。例えば、第1及び第2基準電圧データSET1及びSET2はそれぞれ、パルス電圧V0の100%及び103%に設定される。例えば、第1コンパレータ153の出力信号IN1がローレベルであれば、ノードNdの電圧はパルス電圧V0の100%未満である。第1コンパレータ153の出力信号IN1がハイレベルであれば、ノードNdの電圧はパルス電圧V0の100%以上である。同様に、第2コンパレータ154の出力信号IN2が、ローレベルであれば、ノードNdの電圧はパルス電圧V0の103%未満であり、ハイレベルであれば、ノードNdの電圧はパルス電圧V0の103%以上である。
パルス電圧V0、パルス幅W及びパルス周期Tは、予めPC192から制御部131に設定情報として入力される。設定情報は、制御部131から、第1デジタル出力部132を介してモジュールIF150に入力され、FPGA160のメモリに記憶される。FPGA160は、第1〜第3モジュール111〜113を制御する場合、記憶されているパルス電圧V0から第1及び第2基準電圧データSET1及びSET2を算出して、第1DAコンバータ151及び第2DAコンバータ152に出力する。
FPGA160は、第1〜第3モジュール111〜113を制御中に、第1コンパレータ153及び第2コンパレータ154の出力信号IN1及びIN2により、ノードNdの電圧が第1基準電圧データSET1又は第2基準電圧データSET2に到達したか否かを判定する。これにより、FPGA160はキャパシタC1の充電状態を判定することができる。
このような構成により、高電圧パルス発生装置100は、第1モジュール111をオンして、第1電源101によりキャパシタC1の端子(ノードNd)を所定の電圧に充電した後、第2モジュール112をオンして、キャパシタC1に充電された電荷による高電圧パルスをワーク190に供給する。
(制御タイミング)
以下、充電及びパルス出力時の制御に関して説明する。高電圧パルス発生装置100が高電圧パルスを出力するときの制御信号のタイミングチャートを図4に示す。
PC192には所定の操作画面が表示され、ユーザ(オペレータ)は、パルス電圧(V0)、パルス幅(W)、及びパルス周期(T)を指定することができる。操作画面が操作され、パルス電圧、パルス幅、及びパルス周期が入力(指定)され、高電圧パルス出力の開始が指示される(開始ボタンの押下)と、PC192からシーケンサ130に所定のデータ(出力開始コマンド、並びに、パルス電圧、パルス幅及びパルス周期のデータ)が送信される。出力開始コマンドを受信したシーケンサ130は、受信した、パルス電圧、パルス幅及びパルス周期のデータを、所定ビットのデータバスであるデータライン(DATA)を介して、モジュールIF150に送信する。モジュールIF150は、受信した、パルス電圧、パルス幅、及びパルス周期のデータを、内部のメモリ(例えばFPGAのメモリ)に記憶する。
その後、シーケンサ130は、所定のタイミング(図4の「開始」参照)で、制御信号CON1及びCON2をハイレベルに設置し、第1電源101及び第2電源102をオンさせる。同時に、シーケンサ130は、モジュールIF150に、ハイレベルの制御信号STARTを出力する。
制御信号STARTがハイレベルに設定されると、モジュールIF150(FPGA160)は、第1モジュール111の制御信号M1、及び第3モジュール113の制御信号M3をハイレベルに設定し、第2モジュール112の制御信号M2をローレベルに設定する。これにより、第1モジュール111及び第3モジュール113がオンし、第2モジュール112はオフする。したがって、キャパシタC1がワーク190から切り離された状態で、キャパシタC1に、第1電源101の出力電圧OUT1が印加され、キャパシタC1の充電が開始する(図4の「初期充電期間」参照)。この期間、FPGA160は、充電状態を表す信号READYをローレベルに維持する。信号READYは、FPGA160の内部で使用される。
FPGA160は、高電圧パルスをワーク190に印加するタイミングに合わせて、プラズマをワーク190に作用させるために、プラズマ源191を制御する。上記の初期充電期間には、FPGA160は、プラズマ源191をオフする制御信号を出力する。このとき、第3モジュール113をオンさせることにより、ワーク190には、第2電源102からの正電圧OUT2が印加されるので、プラズマ源191から供給されるプラスイオンがワーク190に作用することを確実に防止することができる。
初期充電期間中、FPGA160は、第1コンパレータ153の出力信号IN1及び第2コンパレータ154の出力信号IN2のレベルを判定することにより、ノードNdの電圧を監視する。
信号IN1及びIN2が共にハイレベルになれば、FPGA160は、信号READYをハイレベルに設定する。信号READYがハイレベルであることは、キャパシタC1への充電完了を表し、高電圧パルス発生装置100が高電圧パルスを出力可能な状態になったことを表す。同時に、FPGA160は、制御信号M1をローレベルに設定し、第1モジュール111をオフし、キャパシタC1の充電を停止する。
充電完了後、FPGA160は、制御信号M3をローレベルに設定する。これにより、第3モジュール113はオフし、第2電源102によるワーク190への正電圧の印加が停止する。
その後、予め設定されている時間t1(FPGA160のメモリに記憶されている)が経過すると、FPGA160は、制御信号M2をハイレベルに設定する。これにより、第2モジュール112がオンし、キャパシタC1とワーク190とが接続され、ワーク190に高電圧が印加される。FPGA160は、外部から入力される動作クロックをカント(例えば、クロックの立ち上がり回数をカウント)することにより、予め設定された時間が経過したか否かを判定することができる。時間t1は、例えば、数百nsである。
なお、このとき、FPGA160は、プラズマ源191をオンさせるための制御信号をプラズマ源191に出力する。また、FPGA160は、制御信号M2をハイレベルに設定すると、キャパシタC1の放電が開始され、充電完了状態ではなくなるので、信号READYをローレベルに設定する。
FPGA160は、制御信号M2をハイレベルに設定してから、パルス幅に対応する時間W(放電期間)が経過したか否かを判定する。時間Wが経過した場合、FPGA160は、制御信号M2をローレベルに設定する。これにより、第2モジュール112がオフし、キャパシタC1とワーク190との接続が開放され、ワーク190への高電圧の印加が停止する。このとき、FPGA160は、プラズマ源191をオフさせるための制御信号をプラズマ源191に出力する。
その後、予め設定されている時間t1が経過すると、FPGA160は、制御信号M1及びM3をハイレベルに設定する。これにより、上記と同様に、第1モジュール111及び第3モジュール113がオンし、第2モジュール112がオフし、キャパシタC1がワーク190から切り離された状態で、キャパシタC1の充電が再度開始される(図4の「再充電期間」参照)。再充電期間中、FPGA160は、信号READYをローレベルに維持する。
その後、上記と同様に、ノードNdの電圧がパルス電圧の103%以上になれば(充電完了)、FPGA160は、制御信号M1をローレベルにして第1モジュール111をオフし、キャパシタC1の充電を停止する(図4の「待機期間」参照)。
FPGA160は、制御信号M3をハイレベルからローレベルに変化させてからの経過時間を監視し、パルス周期に対応する時間Tが経過したか否かを判定する。時間Tが経過すれば、FPGA160は、制御信号M3をローレベルに設定する。
その後、上記と同様に、予め設定されている時間t1が経過すると、FPGA160は、制御信号M2をハイレベルに設定する。これにより、第2モジュール112がオンし、ワーク190に高電圧が印加される。
以降、制御信号STARTがローレベルに設定されるまで、上記した再充電、待機及び放電の処理が、順次繰返される。これにより、高電圧パルス発生装置100は、図4の最下段に示すような波形の出力電圧Voutを出力する。即ち、指定された電圧V0(V0<0)及び幅Wの高電圧パルスが、周期Tでワーク190に印加される。高電圧パルスのワーク190への印加の開始及び停止のタイミングで、プラズマ源191をオン/オフするので、ワーク190にプラズマを効率的に適用することができる。図4では、高電圧パルス発生装置100の出力電圧Voutは、初期充電期間、再充電期間、及び待機期間においては正の電圧であり、放電期間においては負の電圧である。これは、上記したように、プラズマ源191からプラスイオンを放出してワーク190に作用せるからである。
(アーク検出機能)
ワーク190に高電圧を印加すると、アーク(ワーク190と接地との間の異常放電)等の異常が発生することがある。アークが生じると、ワーク190には目標の電圧が印加されないだけでなく、火災等が発生する可能性もあり危険である。したがって、アークが発生したことを検出し、それを報知することが好ましい。
例えば、FPGA160は、放電期間中においても、第1コンパレータ153及び第2コンパレータ154の出力信号IN1及びIN2を監視する。そのためには、モジュールIF150は、例えば図5に示すように、第1DAコンバータ151及び第1コンパレータ153と同様に、第3DAコンバータ155及び第3コンパレータ156から構成されるアーク検出部を設ければよい。即ち、FPGA160は、第3DAコンバータ155にデジタルの第3基準電圧データSET3を入力し、第3DAコンバータ155は、入力される第3基準電圧データSET3をアナログ信号AS3に変換して、第3コンパレータ156の一方の端子に入力する。第3コンパレータ156の他方の端子には、電圧プローブ120の出力信号V1が入力される。第3コンパレータ156は、2つの入力端子の電位差に応じて、ハイレベル又はローレベルの信号IN3を生成して、FPGA160に入力する。FPGA160は、入力される第3コンパレータ156の出力信号IN3のレベルによりアークの発生を検出することができる。
アークが発生すると、非常に大きな電流が抵抗R5を介して流れるため、ノードNdの電圧は略0Vになる。これに対して、アークが発生していない状態では、高電圧パルスの印加中、ノードNdの電圧は0よりも大きい値である。高電圧パルスの印加前と印加後のノードNdの電位差(Vnd(印加前)−Vnd(印加後))は、キャパシタC1及びC2の容量とプラズマ電流とで決まる。したがって、予め、高電圧パルスの印加後のノードNdの電圧Vnd(印加後)に応じて、第3基準電圧データSET3を決定しておけばよい。例えば、第3DAコンバータ155の出力信号AS3(アナログ)が、Vnd(印加後)よりも少し小さい値になるように、第3基準電圧データSET3を設定する。アーク電流の大きさはプロセスの構造に大きく依存するが、例えば、ピーク電流が100Aを超えるようなアークが発生し得る場合、第3DAコンバータ155の出力信号AS3(アナログ)が、Vnd(印加前)の1/10〜1/100の範囲の所定値になるように、第3基準電圧データSET3を設定する。このように設定すれば、放電期間において、第3DAコンバータ155の出力信号AS3と、電圧プローブ120の出力信号V1(Vnd(印加後))との差(絶対値)が、所定値以上(アークが発生し、Vnd(印加後)≒0V)であれば、第3コンパレータ156がハイレベルの出力信号IN3を出力し、所定値未満(AS3≒Vnd(印加後))であれば、ローレベルの出力信号を出力するようにできる。したがって、放電期間において、FPGA160は、第3コンパレータ156の出力信号IN3がハイレベルであるかローレベルであるかにより、アークの発生の有無を判定することができる。例えば、FPGA160は、第3コンパレータ156の出力信号IN3が、ハイレベルになれば(アークが発生)、制御信号M2をローレベルに設定し、高電圧パルスがワーク190に印加されないようにする。同時に、FPGA160は、所定のエラー信号ERRORをシーケンサ130に伝送し、制御部131は、受信したエラー信号ERRORを、PC192に送信する。これにより、PC192は、操作画面にアークが発生したことを表示することができる。
(高電圧パルスの高速繰返し出力機能)
高電圧パルスの周期を短くするためには、回路素子によるパルス信号の立上り/立下り時間を短くするとともに、キャパシタの充電を短時間で完了させなければならない。キャパシタの充電時間を短くするためには、第1電源101又は第2電源102に大容量のものを使用し充電電流を大きくしてやればよいが、高電圧の大容量電源はコストが高く、またサイズも大きくなってしまう。
図1の第1電源101からノードNdまでの回路において、第1モジュール111をオンした場合、キャパシタC1の端子の電圧の立上り時定数τは、抵抗R2の抵抗値とキャパシタC1の容量により、τ=R2×C1となる。立下りの時定数も同様である。例えば、R2=5.5(kΩ)、C1=1000(pF)であれば、τ=5.5(μs)となる。この場合、パルス周期が33μsよりも長い場合(周波数が約30kHzよりも低い場合)には問題にはならない。しかし、パルス周期10μs(周波数100kHz)では、充電を繰返すことができず、高電圧パルスを繰返し出力することはできない。上記したように、第1電源101の出力電圧が−8kV、出力電力(ワット数)が12kWであれば、出力電流は最大1.5Aである。従って、抵抗R2は5.3kΩよりも大きな抵抗値としておかねばならない。抵抗R2の値を小さくすることで小さな時定数τを実現しようとすれば、もっと電流容量の大きな電源、即ち、ワット数がもっと大きな電源を第1電源101として使用しなければならない。
これを解決するためには、例えば図6に示すように、第1電源101及びノードNdの間に、第1スイッチングモジュール111及び抵抗R2と並列に、サブスイッチングモジュール111A及び抵抗R7を設ければよい。抵抗R7の抵抗値は、抵抗R2の抵抗値よりも小さく設定する。例えば、R2=5.5(kΩ)、R7=1.5(kΩ)である。キャパシタC1の充電電圧は、高電圧パルス発生装置100を電源投入した直後は0Vであるが、キャパシタC1を一旦充電した後のパルス発生動作中はパルス電圧V0とほぼ同程度の電圧値を維持している。図6において、例えばパルス電圧V0の絶対値が6.5kV以上で運転している場合、第1スイッチングモジュール111及びサブスイッチングモジュール111Aを同時にオンしてやることで、抵抗R2及びR7の並列接続の合成抵抗値は約1.18kΩとなる。C1=1000(pF)であれば、立上りの時定数τは、約1.18μsとなる。したがって、パルス周期10μs(周波数100kHz)で、キャパシタC1の充電を繰返すことができ、高電圧パルスを繰返し出力することが可能になる。
即ち、パルス電圧V0の絶対値が低い状態で運転する場合には、第1スイッチングモジュール111のみをオンして、キャパシタC1を充電し、逆にパルス電圧V0の絶対値が高い状態で運転する場合には、第1スイッチングモジュール111及びサブスイッチングモジュール111Aをオンして、キャパシタC1を充電する。もちろん、パルス周期が長い場合は、パルス電圧V0の値にかかわらず第一スイッチングモジュール111のみをオンして、キャパシタC1を充電してもよい。
(SiC−MISFET素子)
キャパシタC1の充電開始及び停止を制御するためのスイッチングモジュール、並びに、充電されたキャパシタC1からワーク190への電圧印加を開始及び停止を制御するためのスイッチングモジュールに使用される半導体素子は、スイッチとして機能するものであればよい。例えば、SiC−MISFET素子を含む半導体スイッチを用いることにより、ワーク190に、立上り時間及び立下り時間が短い、高電圧且つ大電流のパルスを供給することができる。
SiC−MISFET素子を用いることにより、例えば、表1に示す特性の高電圧パルスを発生させることができる。
Figure 2016127704
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、一方の極性(負)の高電圧パルスを出力したのに対して、第2実施の形態では、正負の高電圧パルスを出力する。
図7を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る高電圧パルス発生装置170は、第1電源101、第3電源103、第1スイッチングモジュール111、第2スイッチングモジュール112、第3スイッチングモジュール113、第4スイッチングモジュール114、第5スイッチングモジュール115、第6スイッチングモジュール116、及び2つの電圧プローブ120、121を備えている。第1電源101、第1モジュール111、第2モジュール112及び電圧プローブ120は、図1と同じである。また、抵抗R2及びキャパシタC1を介したそれらの接続関係も、図1と同じである。
同様に、第3電源103、第3モジュール113、第4モジュール114及び第2電圧プローブ121は、抵抗R10及びキャパシタC10を介して接続されている。具体的には、第3電源103の出力端子は、第4モジュール114の一方の端子(D端子)に接続されている。第4モジュール114の他方の端子(S端子)は、抵抗R10を介して第3モジュール113の一方の端子(D端子)に接続されている。第3モジュール113の一方の端子(D端子)は、キャパシタC10により接地されている。第3モジュール113の一方の端子(S端子)、抵抗R10及びキャパシタC10の接続ノードNd1は、第2電圧プローブ121の入力端子に接続されている。第2モジュール112の他方の端子(D端子)、第3モジュール113の他方の端子(S端子)、第5モジュール115の一方の端子(S端子)及び第6モジュール116の一方の端子(D端子)は共に、出力端子Voutに接続されている。第5モジュール115の他方の端子(D端子)及び第6モジュール116の他方の端子(S端子)は、それぞれ抵抗R11及びR12を介して接地されている。
第1電源101は、例えば、−8kV、12kWの負のDC電圧を出力する。第3電源102は、例えば、8kV、12kWの正のDC電圧を出力する。第1〜第6モジュール111〜116は、例えば、DC電圧8kV、ピーク電流240Aをスイッチング可能なモジュールである。
抵抗R2、R10、R11及びR12の値はそれぞれ、例えば、5.6kΩ、5.6kΩ、51Ω及び51Ωである。キャパシタC1及びC2の値は、例えば、10000pF、10000pFである。
(制御系)
高電圧パルス発生装置170の制御系を図8に示す。図8は、図2と同様に構成されている。図8が図2と異なる点は、図2の第2電源102が第3電源103で代替され、第2電圧プローブ121が追加され、モジュールIF150が、第4〜第6モジュール114〜116の制御信号M4〜M6を出力する点だけである。図8のモジュールIF150の内部構成は、図3と同様に構成されている。図3と異なり、図8のモジュールIF150に含まれるFPGA160は、第1〜第6モジュール111〜116の制御信号M1〜M6を出力する。また、図8のモジュールIF150は、図3の第1DAコンバータ151、第2DAコンバータ152、第1コンパレータ153、及び第2コンパレータ154の構成を2組備えている。1組は、図3のように、電圧プローブ120の出力端子に接続されている。別の1組は、同様に、第2電圧プローブ121の出力端子に接続されている。これによって、FPGA160は、第1の実施の形態で説明したノードNdの電圧レベルの検出と同様に、ノードNd1の電圧レベルを検出することができる。
(制御タイミング)
以下、充電及びパルス出力時の制御に関して説明する。高電圧パルス発生装置170が高電圧パルスを出力するときの制御信号のタイミングチャートを図9に示す。
第1の実施の形態と同様に、PC192には所定の操作画面が表示される。操作画面が操作され、パルス電圧、パルス幅、及びパルス周期が入力され、高電圧パルス出力の開始が指示されると、PC192からシーケンサ130に所定のデータ(出力開始コマンド、並びに、パルス電圧、パルス幅及びパルス周期のデータ)が送信される。出力開始コマンドを受信したシーケンサ130は、受信した、パルス電圧、パルス幅及びパルス周期のデータを、モジュールIF150に送信する。モジュールIF150は、受信した、パルス電圧、パルス幅、及びパルス周期のデータを、内部のメモリ(例えばFPGAのメモリ)に記憶する。ここでは、パルス電圧及びパルス幅は、正電圧及び負電圧に関してそれぞれ指定される。以下では、負電圧に関してパルス電圧−Vn及びパルス幅W1が設定され、正電圧に関してパルス電圧Vp及びパルス幅W2が指定されるとする。
シーケンサ130は、所定のタイミングで、制御信号CON1及びCON3をハイレベルに設置し(図9では、制御信号CON1及びCON3をまとめて1つの波形で示す)、第1電源101及び第3電源103をオンさせる。同時に、シーケンサ130は、モジュールIF150に、ハイレベルの制御信号STARTを出力する。
制御信号STARTがハイレベルに設定されると、モジュールIF150(FPGA160)は、第1モジュール111、第4モジュール114、第5モジュール115、及び第6モジュール116の制御信号M1、M4、M5及びM6をハイレベルに設定し、第2モジュール112及び第3モジュール113の制御信号M2及びM3をローレベルに設定する。これにより、第1モジュール111及び第4モジュール114がオンし、第2モジュール112及び第4モジュール114はオフする。したがって、キャパシタC1及びC10が出力端子Voutから切り離された状態で、キャパシタC1及びC10に、第1電源101及び第3電源103の出力電圧OUT1及びOUT3が印加され、キャパシタC1及びC10の充電が開始する(図9の「初期充電期間」参照)。この期間、出力端子Voutは、第5モジュール115及び第6モジュール116により、接地される。また、この期間、FPGA160は、充電状態を表す信号READYをローレベルに維持する。信号READYは、FPGA160の内部で使用される。
初期充電期間中、FPGA160は、第1コンパレータ153の出力信号IN1及び第2コンパレータ154の出力信号IN2のレベルを判定することにより、ノードNdの電圧を監視する。同様に、FPGA160は、ノードNd1の電圧を監視する。ノードNdの電圧は、負のパルス電圧−Vnから決定された基準と比較され、ノードNd1の電圧は、正のパルス電圧Vpから決定された基準と比較される。
ノードNd及びNd1の電圧(絶対値)が、所定の電圧以上になった場合、FPGA160は、キャパシタC1及びC10への充電が完了し、高電圧パルス発生装置170が高電圧パルスを出力可能な状態になったとして、信号READYをハイレベルに設定する。同時に、FPGA160は、制御信号M1及びM4をローレベルに設定すう。これにより、第1モジュール111及び第4モジュール114はオフし、キャパシタC1及びC10の充電は停止する。
充電完了後、FPGA160は、制御信号M5及びM6をローレベルに設定する。これにより、第5モジュール115及び第6モジュール116はオフし、出力端子Voutと接地との接続が開放される。
その後、予め設定されている時間t1(FPGA160のメモリに記憶されている)が経過すると、FPGA160は、制御信号M2をハイレベルに設定する。これにより、第2モジュール112がオンし、キャパシタC1と出力端子Voutとが接続され、出力端子Voutに負の高電圧−Vnが印加される。時間t1は、例えば、50nsである。
FPGA160は、制御信号M2をハイレベルに設定してから、負電圧パルスのパルス幅に対応する時間W1が経過したか否かを判定する。時間W1が経過した場合、FPGA160は、制御信号M2をローレベルに設定し、制御信号M5をハイレベルに設定する。これにより、第2モジュール112がオフし、キャパシタC1と出力端子Voutとの接続が開放され、出力端子Voutへの負の高電圧−Vnの印加が停止する。同時に、負の高電圧が印加されていた出力端子Voutは、第5モジュール115がオンすることにより速やかに接地電位になる。
その後、予め設定されている時間t2(FPGA160のメモリに記憶されている)が経過すると、FPGA160は、制御信号M3をハイレベルに設定する。これにより、第3モジュール113がオンし、キャパシタC10と出力端子Voutとが接続され、出力端子Voutに正の高電圧Vpが印加される。時間t2は、例えば、50nsである。
FPGA160は、制御信号M3をハイレベルに設定してから、正電圧パルスのパルス幅に対応する時間W2が経過したか否かを判定する。時間W2が経過した場合、FPGA160は、制御信号M3をローレベルに設定し、制御信号M5及びM6をハイレベルに設定する。これにより、第3モジュール113がオフし、キャパシタC10と出力端子Voutとの接続が開放され、出力端子Voutへの正の高電圧の印加が停止する。同時に、出力端子Voutは、第5モジュール115及び第6モジュール116により接地される。
その後、予め設定されている時間t1が経過すると、FPGA160は、制御信号M1及びM4をハイレベルに設定する。これにより、上記と同様に、第1モジュール111及び第4モジュール114がオンし、キャパシタC1及びC10の充電が再度開始される(図9の「再充電期間」参照)。再充電期間中、FPGA160は、信号READYをローレベルに維持する。
その後、上記と同様に、ノードNd及びノードNd1の電圧が所定の電圧以上になり、充電が完了した場合、FPGA160は、制御信号M1及びM4をローレベルにして第1モジュール111及び第4モジュール114をオフし、キャパシタC1及びC10の充電を停止する(図9の「待機期間」参照)。
FPGA160は、制御信号M5及びM6をハイレベルからローレベルに変化させてからの経過時間を監視し、パルス周期に対応する時間Tが経過したか否かを判定する。時間Tが経過すれば、FPGA160は、制御信号M5及びM6をローレベルに設定する。
その後、上記と同様に、予め設定されている時間t1が経過すると、FPGA160は、制御信号M2をハイレベルに設定し、この状態を時間W1の間維持する。これにより、第2モジュール112がオンし、出力端子Voutに、パルス幅W1の負の高電圧−Vnが印加される。時間W1が経過した場合、FPGA160は、制御信号M3をローレベルに設定し、制御信号M5をハイレベルに設定し、この状態を所定時間t2維持した後、制御信号M3をハイレベルに設定し、制御信号M5をローレベルに設定し、この状態を時間W2の間維持する。これにより、第3モジュール113がオンし、出力端子Voutに、パルス幅W2の正の高電圧Vpが印加される。
以降、制御信号STARTがローレベルに設定されるまで、上記した再充電、待機及び放電の処理が、順次繰返される。これにより、高電圧パルス発生装置170は、図9の最下段に示すような波形の出力電圧Voutを出力する。即ち、指定された負電圧−Vn及び幅W1の高電圧パルスと、指定された正電圧Vp及び幅W2の高電圧パルスとが、周期Tで出力電圧Voutから出力される。上記したように、第2モジュール112をオンさせて負の高電圧−Vnを出力した後、所定時間t2の間第5モジュール115をオンさせて、出力端子Voutを強制的に接地電位にするので、第3モジュール113をオンさせて正の高電圧Vpを印加するときの、出力端子Voutの電圧の立上りを速くすることができる。
上記では、負電圧パルス、正電圧パルスの順で出力する場合を説明したが、正電圧パルス、負電圧パルスの順で出力することも可能である。その場合には、制御信号M2のオン/オフタイミングと、制御信号M3のオン/オフタイミングとを入れ替えればよい。即ち、放電期間の開始時に、制御信号M3をハイレベルに設定し、正電圧パルス幅に対応する時間W2が経過した後に、制御信号M2をハイレベルに設定し、この状態を負電圧パルス幅の時間W1維持すればよい。なお、制御信号M3をローレベルに設定するとき、制御信号M5を時間t2の間ハイレベルに設定する代わりに、制御信号M6を時間t2の間ハイレベルに設定する。このようにすれば、正の高電圧Vpが印加されていた出力端子Voutを、第6モジュール116をオンさせることにより、速やかに接地電位にすることができる。したがって、第2モジュール112をオンさせて負の高電圧−Vnを印加するときの、出力端子Voutの電圧の立上りを速くすることができる。
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更して実施することができる。
上記した高電圧パルス発生装置100及び170に関して具体的に示した設定値は、一例であり、種々変更することができる。例えば、第1〜第3電源101〜103の能力(出力電圧、出力電流)は、ワーク190に供給すべき電力に応じた値であればよい。抵抗R1〜R6及びR10〜R12の抵抗値、並びに、キャパシタC1、C2及びC10の容量値は、上記した値以外の値であってもよい。また、時間t1及びt2は、50ns以外の値であってもよく、t1=0であってもよい。また、第1基準電圧データSET1及び第2基準電圧データSET2はそれぞれ、パルス電圧V0の100%及び103%以外の値に設定されてもよい。
図1において、プラズマ源191をオンするタイミングは、プラズマ源191がオンしてから実際にイオンが放出されるまでの遅延時間を考慮して、上記したタイミングよりも早くプラズマ源191をオンさせてもよい。プラズマ源191をオフするタイミグに関しても、同様に、プラズマ源191がオフしてから実際にイオンが放出されなくなるまでの遅延時間を考慮して、上記したタイミングよりも早くプラズマ源191をオフさせてもよい。
図4に示したタイミングチャートでは、FPGA160は、第1電源101の制御信号CON1をハイレベルに維持しているが、制御信号M1をローレベルに設定するときに、第1電源101の制御信号CON1をローレベルに設定してもよい。同様に、制御信号M3をローレベルに設定するときに、第2電源102の制御信号CON2をローレベルに設定してもよい。図9に示したタイミングチャートの制御信号CON1及びCON3に関しても同様である。
図1において、キャパシタC1の充電時に、ワーク190との接続を切断することができればよく、用途によっては、キャパシタC1の充電時に、ワーク190を所定の電位に維持するための第2電源102はなくてもよい。
上記では、図1において、ワーク190に負の高電圧を印加する場合を説明したが、これに限定されない。図1において、ワーク190に正の高電圧を印加する場合、ノードNdの電位が正になるように、第1電源101は正電圧を出力するようにすればよい。Si−MISFETを用いて第1〜第3モジュール111〜113を構成する場合、上記したD端子は、直列接続されたSi−MISFETのドレイン側の端子(グローバルドレイン端子D(+))とし、上記したS端子は、直列接続されたSi−MISFETのソース側の端子(グローバルソース端子S(−))とすればよい。
また、FPGA160内部で使用される信号READYを、高電圧パルス発生装置100のモニターのために使用してもよい。例えば、信号READYをFPGA160から、シーケンサ130を介して外部のPC192に伝送し、PC192において信号READYのレベルに応じた情報(所定のランプの点灯/消灯等)を提示するようにしてもよい。
同様に、図2の第1電源101の出力電圧OUT1及び第2電源102の出力電圧OUT2を、高電圧パルス発生装置100のモニターに使用してもよい。これらの電圧が正常な範囲でなければ、シーケンサ130は、高電圧パルス発生装置100の動作を停止させる、又は、PC192に警告信号を送信してもよい。図8に示した回路においても同様である。
(スイッチングモジュール)
上記したように、スイッチングモジュールに使用される半導体素子は、スイッチング機能を有する素子であればよい。図10に、スイッチングモジュールの一例を示す。
図10に示す疑似高電圧FETモジュール1は、図11に示すFET並列回路セル10をn段直列接続したスイッチング回路4と、複数のFET並列回路セル10(j=1〜n)にそれぞれ光ファイバーケーブル18(j=1〜n)を介して接続される複数のEO変換器22(j=1〜n)と、バッファ回路21とを備える。モジュールIF150(FPGA160)からの制御信号M1〜M6(図2、図3及び図8参照)は、バッファ回路21の入力端子Gに入力される。光ファイバーケーブル18(j=1〜n)は、光ファイバーケーブル束180としてバンドル化可能である。
図11のFET並列回路セル10は、並列接続されたk個のSi−MISFET QMjと、複数のSi−MISFET QMj(j=1〜k)の各々のゲートに接続された複数のゲートドライブ回路12(j=1〜k)と、複数のゲートドライプ回路12(j=1〜k)にゲート駆動信号を供給するOE変換器14、複数のゲートドライブ回路12(j=1〜k)とOE変換器14に所定の電圧を印加する絶縁型DC/DC変換器16とを備える。OE変換器14には、光ファイバーケーブル18を介してON/OFF信号が供給される。絶縁型DC/DC変換器16には、ゲートドライブ電圧供給線20を介して、所定のDC電圧(例えば、+24V)が供給される。Si−MISFET QMj(j=1〜k)のドレインは、正側電力端子P(+)に共通接続され、Si−MISFET QMj(j=1〜k)のソースは、負側電力端子N(−)に共通接続されている。
OE変換器14は、光電変換素子であり、例えば、フォトカプラ、又はファイバーカプラ等を適用可能である。
ここで、6個(k=6)のSi−MISFET QMj(j=1〜6)を並列接続したものを8段直列接続して、疑似高電圧FETモジュール1を構成する場合、各Si−MISFET QMjに、例えば、定格スイッチング電圧700V、定格スイッチング電流100AのSi−MISFETを使用すれば、疑似高電圧FETモジュール1としては、定格電圧5.6kV、定格電流600Aのスイッチング性能を実現することができる。
各Si−MISFET QMjの代わりに、SiC−MISFETを使用してもよい。その場合には、全てのSiC−MISFETのオン/オフ制御タイミングが実質的に同時になるように、各EO変換器22(j=1〜n)の入力側にディレー回路を設けることが好ましい。
SiC−MISFETを使用する場合、各FET並列回路セル10(j=1〜k)において、正側電力端子P(+)及び負側電力端子N(−)の間に、サージ電圧を吸収するためのサージ吸収回路を接続することが好ましい。サージ吸収回路は、例えば、直列接続された複数のダイオード(アバランシェダイオード(ABD:Avalanche Breakdown Diode)等)で構成される。直列接続されたダイオード(サージ吸収回路)の両端子のうち、アノード側の端子は負側電力端子N(−)に接続され、カソード側の端子は正側電力端子P(+)に接続される。直列接続されたABDを設けることで、各並列FET回路セル10(j=1〜n)が突発的に同時にオン/オフしなくても、プラスマイナス数10ns以内、例えば、プラスマイナス20ns以内でオン/オフさせることで、疑似高電圧FETモジュール1を正常に動作させることができる。
また、スイッチングモジュールは、AC負荷をスイッチング可能なバイポーラ型(以下、Si−MISFET AC負荷回路という)であってもよい。例えば、図11の各Si−MISFET QMjを、ソースが共通に接続され、直列接続された2個のSi−MISFET及び2個のダイオードで構成されたSi−MISFET AC負荷回路で置き換えることができる。Si−MISFET AC負荷回路において、2個のSi−MISFETのゲートは、共通接続され、ゲートドライブ回路12の出力端子に接続されている。また、直列接続された2個のSi−MISFETの各々のソース及びドレイン間には、ダイオードが接続される。ダイオードのアノードは、対応するSi−MISFETのソースに接続され、カソードは、同じSi−MISFETのドレインに接続される。このようなSi−MISFET AC負荷回路により、スイッチングモジュールは、AC負荷をスイッチング可能な双方向スイッチとして機能する。
上記のAC負荷スイッチング回路(Si−MISFET AC負荷回路)を搭載したスイッチングモジュールを用いた場合、図7の高電圧パルス発生装置170は、図12の高電圧パルス発生装置180ように構成できる。即ち、第5モジュール115及び第6モジュール116を1つのACスイッチングモジュール182に置き換えることができ、高電圧パルス発生装置を小型化することができ、且つ安価に構成することができる。ACスイッチングモジュール182のT1端子及びT2端子は、内部の2つのFETの各々のドレインに接続されている。
100、170、180 高電圧パルス発生装置
101 第1電源
102 第2電源
103 第3電源
111 第1スイッチングモジュール
111A サブスイッチングモジュール
112 第2スイッチングモジュール
113 第3スイッチングモジュール
114 第4スイッチングモジュール
115 第5スイッチングモジュール
116 第6スイッチングモジュール
120、121 電圧プローブ
130 シーケンサ
131 制御部
132 第1デジタル出力部(DO1)
133 第2デジタル出力部(DO2)
134 アナログ入力部(AI)
140 バス
150 モジュールIF
151 第1DAコンバータ(DAC1)
152 第2DAコンバータ(DAC2)
153 第1コンパレータ
154 第2コンパレータ
155 第3DAコンバータ(DAC3)
156 第3コンパレータ
160 FPGA
190 ワーク(負荷)
191 プラズマ源
192 PC

Claims (8)

  1. 外部装置からパルス電圧、パルス幅及びパルス周期を受信する受信手段と、
    所定電圧を出力する第1電源と、
    一方の端子が接地されたキャパシタの他方の端子、及び前記第1電源の出力端子を接続する第1スイッチと、
    前記キャパシタの前記他方の端子及び負荷を接続する第2スイッチと、
    前記第1電源、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをオン/オフ制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    初期充電期間において、前記第1電源をオンさせ且つ前記第2スイッチをオフさせた状態で、前記第1スイッチをオンさせて前記キャパシタを前記パルス電圧まで充電し、
    前記初期充電期間の後の放電期間において、前記パルス幅の時間、前記第1スイッチをオフさせ且つ前記第2スイッチをオンさせた状態を維持し、
    前記パルス幅の時間が経過した後、再充電期間において、前記第2スイッチをオフさせ且つ前記第1スイッチをオンさせて前記キャパシタを前記パルス電圧まで充電し、
    前記再充電期間において前記キャパシタが前記パルス電圧まで充電された後、前記放電期間の開始を基準として前記パルス周期の時間が経過するまでの待機期間において、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチをオフさせた状態を維持し、
    所定の期間、前記再充電期間、前記放電期間及び前記待機期間における前記第1スイッチ及び第2スイッチの制御を順次繰返し、
    前記第1スイッチ及び前記第2スイッチはそれぞれ、FETを含み、前記FETがオン/オフ制御されることにより、オン/オフ制御され、
    前記パルス電圧は、前記第1電源が出力する前記所定電圧と同じ極性であり、前記所定電圧よりも絶対値が小さい電圧であり、
    前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの各々は、
    並列接続された複数のFETと、
    複数の前記FETのゲートにそれぞれ接続された複数のゲートドライブ回路と、
    複数の前記ゲートドライブ回路にゲート駆動信号を供給するOE変換器と、
    複数の前記ゲートドライブ回路及び前記OE変換器に電力を供給する絶縁型DC/DC変換器とを備えることを特徴とする、高電圧パルス発生装置。
  2. 所定の第2電圧を出力する第2電源と、
    前記第2電源の出力端子及び前記負荷を接続し、前記制御手段によりオン/オフ制御される第3スイッチとをさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記初期充電期間、前記再充電期間及び前記待機期間において、前記第3スイッチをオンさせ、
    前記放電期間において、前記第3スイッチをオフさせ、
    前記第2電圧は、前記第1電源の前記所定電圧と、反対の極性の電圧であることを特徴とする、請求項1に記載の高電圧パルス発生装置。
  3. 前記制御手段は、前記初期充電期間及び前記再充電期間において、前記キャパシタの前記他方の端子の電圧と、前記パルス電圧とを比較する比較手段を備え、
    前記比較手段により、前記キャパシタの前記他方の端子の電圧が前記パルス電圧よりも大きくなったと判定されたことを受けて、前記制御手段は、前記第1スイッチをオフすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の高電圧パルス発生装置。
  4. 前記制御手段は、前記放電期間において、前記キャパシタの前記他方の端子の電圧が、所定の基準電圧よりも小さいか否かを判定する判定手段を備え、
    前記判定手段により、前記キャパシタの前記他方の端子の電圧が、所定の基準電圧よりも小さいと判定されたことを受けて、前記制御手段は、異常放電が発生したことを表すデータを前記外部装置に出力し、
    前記所定の基準電圧は、前記放電期間において前記負荷と前記接地との間で異常放電が発生したときの前記キャパシタの前記他方の端子の電圧よりも大きく、前記放電期間において前記負荷と前記接地との間で異常放電が発生していないときの前記キャパシタの前記他方の端子の電圧よりも小さい値であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の高電圧パルス発生装置。
  5. 前記第1スイッチと前記キャパシタとの間に直列接続された第1抵抗を備え、
    前記第1電源と前記キャパシタとの間に、前記第1スイッチ及び前記第1抵抗と並列に、直列接続されたサブスイッチ及び第2抵抗を備え、
    前記第2抵抗は、前記第1抵抗の抵抗値よりも小さく、
    前記制御手段は、
    前記キャパシタの前記他方の端子の電圧が所定値未満であれば、前記第1スイッチをオンさせて前記キャパシタを充電し、
    前記キャパシタの前記他方の端子の電圧が、前記所定値以上であれば、前記第1スイッチ及びサブスイッチをオンさせて前記キャパシタを充電することを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の高電圧パルス発生装置。
  6. 前記FETは、SiC−MISFETであり、
    前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの各々は、前記SiC−MISFETと並列接続され、サージ電圧を吸収するサージ吸収回路を備えることを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の高電圧パルス発生装置。
  7. 前記FETは、Si−MISFET AC負荷回路であり、
    前記Si−MISFET AC負荷回路は、
    第1のSi−MISFETと、
    前記第1のSi−MISFETと直列に接続され、前記第1のSi−MISFETの第1ソースと第2ソースが接続され、前記第1のSi−MISFETの第1ゲートと第2ゲートが共通に接続された第2のSi−MISFETと、
    前記第1のSi−MISFETの主電極間に逆並列接続された第1ダイオードと、
    前記第2のSi−MISFETの主電極間に逆並列接続された第2ダイオードとを備え、
    前記第1のSi−MISFETの第1ドレインと前記第2のSi−MISETの第2ドレインとの間のAC電流を制御可能であることを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の高電圧パルス発生装置。
  8. 外部装置から、負電圧パルスに関する第1パルス電圧及び第1パルス幅、正電圧パルスに関する第2パルス電圧及び第2パルス幅、並びにパルス周期を受信する受信手段と、
    負の電圧を出力する第1電源と、
    正の電圧を出力する第2電源と、
    一方の端子が接地された第1キャパシタと、
    前記第1キャパシタの他方の端子及び前記第1電源の出力端子を接続する第1スイッチと、
    前記第1キャパシタの前記他方の端子及び負荷への最後終出力端子を接続する第2スイッチと、
    一方の端子が接地された第2キャパシタと、
    前記第2キャパシタの前記他方の端子及び前記最後終出力端子を接続する第3スイッチと、
    前記第2キャパシタの他方の端子及び前記第2電源の出力端子を接続する第4スイッチと、
    前記最後終出力端子を接地する、相互に並列接続された第5スイッチ及び第6スイッチと、
    前記第1電源、前記第2電源、前記第1〜第6スイッチをオン/オフ制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    初期充電期間において、前記第1電源及び前記第2電源をオンさせ且つ前記第2スイッチ及び前記第3スイッチをオフさせた状態で、前記第1スイッチ及び前記第4スイッチをオンさせて、前記第1キャパシタを前記第1パルス電圧まで充電し、且つ前記第2キャパシタを前記第2パルス電圧まで充電し、
    前記初期充電期間の後の放電期間において、
    前記第1パルス幅の時間、前記第1スイッチをオフさせ且つ前記第2スイッチをオンさせた状態を維持し、
    前記第1パルス幅の時間が経過した後、所定時間、前記第5スイッチをオンさせて、前記最終出力端子を接地し、且つ、
    前記所定時間が経過した後、前記第2パルス幅の時間、前記第4スイッチをオフさせ且つ前記第3スイッチをオンさせた状態を維持する、
    又は、
    前記第2パルス幅の時間、前記第4スイッチをオフさせ且つ前記第3スイッチをオンさせた状態を維持し、
    前記第2パルス幅の時間が経過した後、所定時間、前記第6スイッチをオンさせて、前記最終出力端子を接地し、
    前記所定時間が経過した後、前記第1パルス幅の時間、前記第1スイッチをオフさせ且つ前記第2スイッチをオンさせた状態を維持し、
    前記第1パルス幅の時間及び前記第2パルス幅の時間が経過した後、再充電期間において、前記第1電源及び前記第2電源をオンさせ且つ前記第2スイッチ及び前記第3スイッチをオフさせた状態で、前記第1スイッチ及び前記第4スイッチをオンさせて、前記第1キャパシタを前記第1パルス電圧まで充電し、且つ前記第2キャパシタを前記第2パルス電圧まで充電し、
    前記再充電期間において、前記第1キャパシタが前記第1パルス電圧まで充電され、前記第2キャパシタが前記第2パルス電圧まで充電された後、前記放電期間の開始を基準として前記パルス周期の時間が経過するまでの待機期間において、前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチをオフさせた状態を維持し、
    所定の期間、前記再充電期間、前記放電期間及び前記待機期間における前記第1〜第6スイッチの制御を順次繰返し、
    前記第1〜第6スイッチはそれぞれ、FETを含み、前記FETがオン/オフ制御されることにより、オン/オフ制御され、
    前記第5スイッチは、ソースが前記最終出力端子に接続され、ドレインが接地され、
    前記第6スイッチは、ドレインが前記最終出力端子に接続され、ソースが接地されることを特徴とする、高電圧パルス発生装置。
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