JP2016127686A - スイッチング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】逆方向電流の導通時の損失を低減するスイッチング装置を提供する。【解決手段】順方向と逆方向に電流を導通可能なスイッチング素子1と、スイッチング素子に対して並列に接続され、逆方向に導通可能なダイオード2とを有する主回路と、スイッチング素子をオンにする期間をオン指令期間として設定し、オン指令期間を示す信号により、スイッチング素子を制御するコントローラ8とを備え、順方向の電流が主回路に流れている状態で、オン指令期間を所定期間とするスイッチング信号に基づき、スイッチング素子がオン状態になる場合には、スイッチング素子は、第1のオン期間、オン状態となり、逆方向の電流が主回路に流れている状態で、オン指令期間を所定期間と同じ長さにするスイッチング信号に基づき、スイッチング素子がオン状態になる場合には、スイッチング素子は、第2のオン期間、オン状態となり、第2のオン期間は第1のオン期間より長い。【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチング装置に関するものである。
従来より、半導体スイッチング素子の駆動制御装置として、特許文献1に開示されたものが知られている。この駆動制御装置は、半導体スイッチング素子とフリーホールダイオードとを並列に接続し、半導体スイッチング素子のターンオン指令時には、電流指令値に基づいて通電電流Icを推定するとともに、低電流領域での動作と推定されるときには低速スイッチングによりターンオンを開始する一方で、高電流領域での動作と推定されるときには高速スイッチングによりターンオンを実行する。また低電流領域では、ターンオン開始から所定時間が経過して、サージ電圧のピークが過ぎたと推定されると低速スイッチングから高速スイッチングへ切換える。この切換タイミングも、電流指令値に基づいて推定された通電電流に応じて設定される。
特開2009−27881号公報
しかしながら、上記従来の駆動制御装置では、半導体スイッチング素子に順方向の電流が流れている場合に、スイッチング速度を制御するものであって、フリーホールダイオードに逆方向の電流が流れている場合のスイッチング制御については特に規定されていない。そのため、当該駆動制御装置では、逆方向の電流がフリーホールダイオードのみに流れる時間が長くなる場合に、損失が大きいという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、逆方向電流の導通時の損失を低減するスイッチング装置を提供することである。
本発明は、順方向の電流が前記主回路に流れている状態で、オン指令期間を所定期間とするスイッチング信号に基づき、スイッチング素子をオン状態にする場合には、スイッチング素子のオン状態の期間を、第1のオン期間とし、逆方向の電流が主回路に流れている状態で、オン指令期間を当該所定期間と同じ長さにするスイッチング信号に基づき、スイッチング素子をオン状態にする場合には、スイッチング素子のオン状態の期間を、第2のオン期間とし、当該第2のオン期間を当該第1のオン期間より長くすることによって上記課題を解決する。
本発明は、主回路に含まれるダイオードに逆方向電流が導通する場合には、スイッチング素子のオン期間が長いため、ダイオードのみに逆方向電流が流れている期間が短くなり、その結果として、逆方向電流の導通時の損失を低減することができる。
図1は本実施形態に係るスイッチング装置の回路図である。 図2(a)はスイッチング信号のタイムチャートを示すグラフであり、図2(b)は順方向導通時のゲート電圧(V)のタイムチャートを示すグラフであり、図2(c)は逆方向導通時のゲート電圧(V)のタイムチャートを示すグラフである。 図3は、本発明の変形例に係るスイッチング装置の回路図である。 図4は、本発明の変形例に係るスイッチング装置の回路図である。 図5は他の実施形態に係るスイッチング装置の回路図である。 図6(a)はスイッチング信号のタイムチャートを示すグラフであり、図6(b)は順方向導通時のゲート電圧(V)のタイムチャートを示すグラフであり、図6(c)は逆方向導通時のゲート電圧(V)のタイムチャートを示すグラフである。 図7は他の実施形態に係るスイッチング装置の回路図である。 図8は他の実施形態に係るスイッチング装置の回路図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
図1は、本発明の実施形態に係るスイッチング装置の回路図である。本実施形態に係るスイッチング装置は、例えば電力変換装置を構成するインバータ回路の一部に用いられる。電力変換装置は、例えば直流電源の直流を交流に変換しつつ、負荷に出力する装置である。電力変換装置のインバータ回路は、例えば、IGBT等のスイッチング素子とダイオードとを並列に接続した並列回路をアーム状に接続し、アーム状に接続された複数の回路を三相に接続した回路である。スイッチング素子とダイオードは、電流の導通方向が互いに逆方向になるように、接続されている。スイッチング装置をインバータ回路に適用する場合には、図1に示すスイッチング装置は、上アーム又は下アームの回路に相当する。なお、スイッチング装置は、ACDCの電力変換装置に限らず、他の電力変換装置に適用されてもよく、また電力変換装置に限らず他の装置に適用されてもよい。
図1に示すように、スイッチング装置は、スイッチング素子1、ダイオード2、トランジスタ3A、3B、信号発生器4、駆動電源5A、5B、可変抵抗6A、6B、ダイオード7A、7B、制御回路8、及び電圧センサ9を備えている。スイッチング素子1とダイオード2との並列回路が主回路Mである。
スイッチング素子1は、順方向と逆方向に電流を導通可能な半導体素子である。スイッチング素子1は、MOSFET等のトランジスタである。スイッチング素子1には、Si、SiC、GaN等のワイドバンドギャップ半導体材料を用いた逆耐圧機能のないユニポーラまたはバイポーラ構造をもつ素子としてもよい。スイッチング素子1は、例えばIGBT等のトランジスタでもよい。スイッチング素子1は、複数のトランジスタを、互いの電流の導通方向を逆向きにしつつ、並列に接続した回路であってもよい。
ダイオード2は、スイッチング素子1の逆方向と同方向に電流を導通可能な素子である。ダイオード2はスイッチング素子1に対して並列に接続されている。ダイオード2は、スイッチング素子1に対して並列に接続されている。スイッチング素子1のドレインがダイオード2のカソードに接続され、スイッチング素子1のソースがダイオード2のアノードに接続されている。
なお、スイッチング素子1に含まれる寄生ダイオードを、スイッチング素子1に並列に接続されるダイオード2としてもよい。すなわち、スイッチング素子1及びダイオード2を有する主回路Mは、ダイオード機能を有した半導体素子で構成されていてもよい。
また、主回路Mは、スイッチング素子1及びダイオード2をそれぞれ複数並列に接続した回路であってもよい。これにより、主回路Mの電流経路に大電流を流すことができるため、主回路Mの容量を高めることができる。
トランジスタ3Aは、スイッチング素子1をターンオンするために、スイッチング素子1のゲートに駆動電圧又は駆動電流を供給するための素子である。トランジスタ3Aはnpn側のトランジスタである。トランジスタ3Aのベースは信号発生器4に接続され、トランジスタ3Aのコレクタは駆動電源5Aに接続され、トランジスタ3Aのエミッタはトランジスタ3Bのエミッタ及びダイオード7Aのアノードに接続されている。
トランジスタ3Bは、スイッチング素子1をターンオフするために、スイッチング素子1のゲート電圧又はゲート電流を制御するための素子である。トランジスタ3Bはpnp側のトランジスタである。トランジスタ3Bのベースは信号発生器4に接続され、トランジスタ3Bのコレクタはトランジスタ3Aのエミッタ及びダイオード7Bのカソードに接続され、トランジスタ3Bのエミッタは駆動電源5Bに接続されている。
信号発生器4は、スイッチング素子1のオン、オフを切り換えるスイッチング信号を発生し、当該スイッチング信号をトランジスタ3A、3Bにそれぞれ出力する。スイッチング信号には、スイッチング素子をオンにするオン指令期間が設定されている。オン指令期間は、スイッチング素子1のゲート電圧の立ち上がりのタイミングと、ゲート電圧の立ち下がりのタイミングを定めている。
駆動電源5A、5Bは、トランジスタ3A、3Bに対して、駆動電圧を供給するための電源である。駆動電源5A、5Bは出力電圧を変更可能な電源である。駆動電源5A、5Bの出力電圧は制御回路8により制御される。
ダイオード7Aは、電流をトランジスタ3Aのエミッタから可変抵抗6Aに電流を流すように整流作用もつ素子である。ダイオード7Bは、電流を可変抵抗6Bからトランジスタ3Bのエミッタに流すように整流作用をもつ素子である。ダイオード7Aはトランジスタ3Aと可変抵抗6Aとの間に接続されている。ダイオード7Bはトランジスタ3Bと可変抵抗6Bとの間に接続されている。
可変抵抗6Aは、スイッチング素子1がターンオンする際に、スイッチング素子1のゲート電圧の立ち上がり時間を変更するための抵抗である。主回路Mに順方向電流が導通している状態で、スイッチング素子1をターンオンさせる場合には、可変抵抗6Aは、基準抵抗に設定されている。そして、主回路Mに逆方向電流が導通している状態で、スイッチング素子1をターンオンさせる場合には、可変抵抗6Aは、基準抵抗より抵抗の低い抵抗(低抵抗)に設定されている。可変抵抗6Aの抵抗は、制御回路8の制御信号によって切り替わる。
可変抵抗6Bは、スイッチング素子1がターンオフする際に、スイッチング素子1のゲート電圧の立ち下がり時間を変更するための抵抗である。主回路Mに順方向電流が導通している状態で、スイッチング素子1をターンオフさせる場合には、可変抵抗6Bは、基準抵抗に設定されている。そして、主回路Mに逆方向電流が導通している状態で、スイッチング素子1をターンオフさせる場合には、可変抵抗6Bは、基準抵抗より抵抗の高い抵抗(高抵抗)に設定されている。可変抵抗6Bの抵抗は、制御回路8の制御信号によって切り替わる。
制御回路8は、電圧センサ9の検出値に基づき、主回路Mに順方向電流が流れるか、逆方向電流が流れるかを判定する。制御回路8は、主回路Mの電流の導通方向の判定結果に基づき、駆動電源5A、5B及び可変抵抗6A、6Bを制御する。また、制御回路8は、電圧センサ9の検出電圧と、外部から入力される電流指令値に基づき、検出電流を電流指令値に追随するよう、スイッチング素子1のオン、オフを切り換えるための制御信号を生成し、信号発生器4に出力する。
電圧センサ9は、主回路Mに流れる電流の導通方向を検出するためのセンサであって、スイッチング素子1のドレイン−ソース間の電圧を検出する。ダイオード2のバイアス電圧(Vf)の特性、スイッチング素子1のオン抵抗の影響によって、順方向の電流が主回路Mに流れている場合には、スイッチング素子1のドレイン電位がスイッチング素子1のソース電位より高くなる。一方、逆方向の電流が主回路Mに流れている場合には、スイッチング素子1のドレイン電位がスイッチング素子1のソース電位より低くなる。すなわち、電圧センサ9により、スイッチング素子1のドレインとソースの電位差を検出することで、主回路Mの電流導通方向を検出することができる。
次に、本実施形態に係るスイッチング装置の回路動作を、図2を用いて説明する。図2は、スイッチング信号(図2(a))、順方向導通時のゲート電圧(Vg)(図2(b))、逆方向導通時のゲート電圧(V)(図2(c))のタイムチャートを示すグラフである。スイッチング信号は、トランジスタ3A、3Bの入力信号に相当する。図2(a)において、Vsig1は、トランジスタ3Aをオフにトランジスタ3Bをオンにする入力信号であり、Vsig2は、トランジスタ3Aをオンにトランジスタ3Bをオフにする入力信号である。そして、図2(a)のTonからToffまでが、オン指令期間となる。
スイッチング素子1には、オン、オフを切り換える閾値電圧(Vth)が予め設定されている。スイッチング素子1のゲート電圧が閾値電圧以上である場合には、スイッチング素子1はオン状態になり、ゲート電圧が閾値電圧未満である場合には、スイッチング素子1はオフ状態になる。
スイッチング素子1のオフ状態のゲート電圧(ゲートオフ電圧:VgL)は、閾値電圧(Vth)よりも低く、スイッチング素子1のオン状態のゲート電圧(ゲートオン電圧:VgH)は、閾値電圧(Vth)よりも高い。スイッチング素子のゲート電圧(VgL、VgH)は、スイッチング素子の閾値電圧特性に応じて、予め調整されている。
まず、順方向の電流が主回路Mに流れている状態で、スイッチング信号に基づき、スイッチング素子がオン状態になる場合(以下、「順方向の場合」とも称する)の回路動作を、図2(a)及び図2(b)を参照しつつ説明する。
可変抵抗6A、6Bは、基準抵抗に設定されている。
時間0から時間tまでは、トランジスタ3Aはオフ状態で、トランジスタ3Bはオン状態になる。スイッチング素子1のゲート電圧は、VgL(<VgH)である。ゲート電圧(VgL)は閾値電圧(Vth)より低いため、スイッチング素子1はオフ状態となる。
時間tの時点で、トランジスタ3A、3Bのオン、オフの状態が切り替わり、トランジスタ3Aはオン状態に、トランジスタ3Bはオフ状態になる。トランジスタ3Aがオンになることで、スイッチング素子1のゲート電圧が所定の傾きで上昇し、スイッチング素子1のターンオンが開始する。なお、ゲート電圧(V)が閾値電圧(Vth)未満であるため、スイッチング素子1の状態はオフ状態である。
時間ta1で、ゲート電圧(V)が閾値電圧(Vth)に達するため、スイッチング素子1はオフからオンに切り替わる。ゲート電圧(V)は、時間tから時間ta1までの傾きと同じ傾きで上昇を続ける。そして、時間tで、ゲート電圧(V)がVgHに達すると、スイッチング素子1のターンオン動作が終了する。すなわち、スイッチング素子1のターンオン期間は、時間tから時間tまでの期間である。またターンオン期間中、スイッチング素子1が実際にオフからオンに切り替わるタイミング(スイッチング素子1のオン期間の開始時間)は、時間ta1である。
時間tから時間tまでの間は、トランジスタ3Aのオン状態、トランジス3Bのオフ状態が継続され、スイッチング素子1のオン状態が継続する。
時間tの時点で、トランジスタ3A、3Bのオン、オフの状態が切り替わり、トランジスタ3Aはオフ状態に、トランジスタ3Bはオン状態になる。トランジスタ3Bがオンになることで、スイッチング素子1のゲート電圧が所定の傾きで下降し、スイッチング素子1のターンオフが開始する。なお、ゲート電圧(V)は閾値電圧(Vth)以上であるため、スイッチング素子1はオン状態である。
時間ta2の時点で、ゲート電圧(V)が閾値電圧(Vth)未満まで下がるため、スイッチング素子1はオンからオフに切り替わる。ゲート電圧(V)は、時間tから時間ta2までの傾きと同じ傾きで下降を続ける。そして、時間tの時点で、ゲート電圧(V)がVgLまで下がると、スイッチング素子1のターンオフ動作が終了する。すなわち、スイッチング素子1のターンオフ期間は、時間tから時間tまでの期間である。またターンオフ期間中、スイッチング素子1が実際にオンからオフに切り替わるタイミング(スイッチング素子1のオン期間の終了時間)は、時間ta2である。そして、スイッチング素子1のオン期間の長さは、時間ta1から時間ta2までの期間の長さである。
次に、逆方向の電流が主回路Mに流れている状態で、スイッチング信号に基づき、スイッチング素子がオン状態になる場合(以下、「逆方向の場合」とも称する。)の回路動作を、図2(a)及び図2(c)を参照しつつ説明する。
可変抵抗6Aは低抵抗に設定され、可変抵抗6Bは高抵抗に設定されている。
時間0から時間tまでは、トランジスタ3Aはオフ状態で、トランジスタ3Bはオン状態になる。スイッチング素子1のゲート電圧(VgL)は閾値電圧(Vth)より低いため、スイッチング素子1はオフ状態となる。
時間tで、トランジスタ3A、3Bのオン、オフの状態が切り替わり、トランジスタ3Aはオン状態に、トランジスタ3Bはオフ状態になる。トランジスタ3Aがオンになることで、スイッチング素子1のゲート電圧が上昇する。このとき、可変抵抗6Aは低抵抗に設定されているため、スイッチング素子1のゲートに流れる電流が、順方向の場合と比べて高くなり、ゲート電圧が上昇する際の傾きが、順方向の場合よりも大きくなる。
時間tb1で、ゲート電圧(V)が閾値電圧(Vth)に達するため、スイッチング素子1はオフからオンに切り替わる。ゲート電圧(V)が上昇する際の傾きが、順方向の場合よりも大きいため、ゲート電圧(V)は、順方向の場合よりも早く閾値電圧(Vth)に達する。そのため、スイッチング素子1が実際にオフからオンに切り替わるタイミング(時間tb1:スイッチング素子1のオン期間の開始時間)は、順方向の場合のタイミング(ta1)よりも早くなる。そして、時間tの時点で、ゲート電圧(V)がVgHに達すると、スイッチング素子1のターンオン動作が終了する。スイッチング素子1のターンオン期間は、時間tから時間tまでの期間である。
すなわち、逆方向の場合のターンオン期間(時間tから時間tまでの時間)は、順方向の場合のターンオン時間(時間tから時間tまでの時間)よりも短くなる。スイッチング素子1がターンオンする際に、スイッチング素子1の逆方向に電流が流れ出すタイミングが、順方向の場合と比較して、逆方向の方が早くなる。そのため、オン指令期間が、順方向の場合と、逆方向の場合とで同じ長さにして、スイッチング動作を行うと、逆方向の場合のオン期間が、順方向の場合のオン期間よりも長くなり、逆方向の場合には、ダイオード2のみに電流が流れる期間が、順方向の場合より短くなる。その結果として、本実施形態は損失を低減できる。
時間tから時間tまでの間は、トランジスタ3Aのオン状態、トランジス3Bのオフ状態が継続され、スイッチング素子1のオン状態が継続する。
時間tの時点で、トランジスタ3A、3Bのオン、オフの状態が切り替わり、トランジスタ3Aはオフ状態に、トランジスタ3Bはオン状態になる。トランジスタ3Bがオンになることで、スイッチング素子1のゲート電圧の降下が開始する。このとき、可変抵抗6Bは高抵抗に設定されているため、スイッチング素子1のゲート−ソース間に蓄積された電荷が、順方向の場合と比べて、可変抵抗6Bに放出されにくくなる。そのため、ゲート電圧が下降する際の傾きが、順方向の場合よりも小さくなる。
時間tb2で、ゲート電圧(V)が閾値電圧(Vth)未満まで下がるため、スイッチング素子1はオンからオフに切り替わる。ゲート電圧(V)は、時間tから時間tb2までの傾きと同じ傾きで下降を続ける。
逆方向の場合には、ゲート電圧(V)が下降する際の傾きが、順方向の場合よりも小さいため、ゲート電圧(V)は、順方向の場合よりも遅いタイミングで、閾値電圧(Vth)に達する。そのため、スイッチング素子1が実際にオンからオフに切り替わるタイミング(時間tb2:スイッチング素子1のオン期間の終了時間)は、順方向の場合のタイミング(ta2)よりも遅くなる。そして、時間tの時点で、ゲート電圧(V)がVgLまで下がると、スイッチング素子1のターンオフ動作が終了する。スイッチング素子1のターンオフ期間は、時間tから時間tまでの期間である。
すなわち、逆方向の場合のターンオフ期間(時間tから時間tまでの時間)は、順方向の場合のターンオン時間(時間tから時間tまでの時間)よりも長くなる。スイッチング素子1がターンオフする際に、スイッチング素子1の逆方向への電流が停止するタイミングが、順方向の場合と比較して、逆方向の方が遅くなる。そのため、オン指令期間が、順方向の場合と、逆方向の場合とで同じ長さにして、スイッチング動作を行うと、逆方向の場合のオン期間が、順方向の場合のオン期間よりも長くなり、逆方向の場合には、ダイオード2のみに電流が流れる期間が、順方向の場合より短くなる。その結果として、本実施形態では損失を低減できる。
順方向の場合に、スイッチング素子1をオンにする際には、通常、オン時に主回路Mに加わるサージ電圧を抑制するために、スイッチング速度の高速化には限界がある。一方、逆方向の場合には、オン時に主回路Mに加わるサージ電圧の影響が少ないため、スイッチング速度の高速が可能である。そのため、本実施形態では、逆方向の場合に、スイッチング素子1をターンオンする際には、スイッチング速度を、順方向の場合と比較して高速にすることができる。
上記のように、本実施形態では、順方向の電流が主回路Mに流れている状態で、オン指令期間を所定期間(時間tから時間tまでの間)とするスイッチング信号に基づき、スイッチング素子1をオン状態にする場合には、スイッチング素子1のオン状態の期間を、時間ta1から時間ta2までのオン期間とし、逆方向の電流が主回路に流れている状態で、オン指令期間を当該所定期間と同じ長さにするスイッチング信号に基づき、スイッチング素子1をオン状態にする場合には、スイッチング素子1のオン状態の期間を、時間tb1から時間tb2までのオン期間とし、逆方向の場合のオン時間を、順方向の場合のオン時間より長くする。これにより、逆方向の場合には、ダイオード2のみを介して電流が流れる期間が短くなるため、主回路Mで発生する損失を低減できる。
また本実施形態では、スイッチング素子1は、スイッチング素子1をターンオンさせるスイッチング信号の入力時からターンオン期間を経て、オフからオンに切り替わり、逆方向の場合のターンオン期間は、順方向の場合のターンオン期間より短い。これにより、逆方向の場合には、ダイオード2のみを介して電流が流れる期間が短くなるため、主回路Mで発生する損失を低減できる。
また本実施形態では、スイッチング素子1は、スイッチング素子1をターンオフさせるスイッチング信号の入力時からターンオフ期間を経て、オンからオフに切り替わり、逆方向の場合のターンオフ期間が、順方向の場合のターンオフ期間より長い。これにより、逆方向の場合には、ダイオード2のみを介して電流が流れる期間が短くなるため、主回路Mで発生する損失を低減できる。
また本実施形態では、逆方向の場合のターンオン期間における制御電圧(ゲート電圧:V)の傾きは、順方向の場合のターンオン期間における制御電圧(ゲート電圧:V)の傾きより大きい。これにより、逆方向の場合には、ダイオード2のみを介して電流が流れる期間が短くなるため、主回路Mで発生する損失を低減できる。
また本実施形態では、逆方向の場合のターンオフ期間における制御電圧(ゲート電圧:V)の傾きは、順方向の場合のターンオフ期間における制御電圧(ゲート電圧:V)の傾きより小さい。これにより、逆方向の場合には、ダイオード2のみを介して電流が流れる期間が短くなるため、主回路Mで発生する損失を低減できる。
また本実施形態では、可変抵抗6A、6Bの抵抗を切り換えることで、スイッチング素子1の制御電圧を調整し、スイッチング素子1のターンオン期間、及び、スイッチング素子1のターンオフ期間を設定する。これにより、逆方向の場合には、ダイオード2のみを介して電流が流れる期間が短くなるため、主回路Mで発生する損失を低減できる。
また本実施形態では、可変抵抗6A、6Bの抵抗を切り換えることで、スイッチング素子1の制御電圧を調整し、スイッチング素子1のターンオン期間における制御電圧の傾き、及び、スイッチング素子1のターンオフ期間における制御電圧の傾きを設定する。これにより、逆方向の場合には、ダイオード2のみを介して電流が流れる期間が短くなるため、主回路Mで発生する損失を低減できる。
なお、本実施形態では、スイッチング素子1のゲート電圧に限らず、スイッチング素子1のゲート電流を調整することで、ターンオン期間及びターンオフ期間をそれぞれ設定してもよい。また、本実施形態では、ターンオン期間及びターンオフ期間のうちいずれか一方の期間を設定することで、逆方向の場合のオン時間を順方向の場合のオン時間より長くしてもよい。
なお、本発明の変形例として、スイッチング装置は、電圧センサ9の代わりに、電流センサ10を備えてもよい。図3は、変形例に係るスイッチング装置の回路図である。電流センサ10はスイッチング素子1のソース端子に接続されている。電流センサ10は、スイッチング素子1のソース電流を検出する。制御回路8は、電流センサ10の検出電流に基づき、主回路Mに順方向の電流が流れているか、逆方向の電流が流れているか判定する。これにより、ダイオード2のバイアス電圧(Vf)が低い場合や、スイッチング素子1のON抵抗が低い条件で、電圧でのセンシング困難な場合でも、電流センサ10により電流の導通方向を判定できる。
なお、本発明の変形例として、スイッチング装置は、電圧センサ9の代わりに、信号発生器4で発生したスイッチング信号に基づいて、主回路Mに順方向の電流が流れているか、逆方向の電流が流れているか判定してもよい。図4は、変形例に係るスイッチング装置の回路図である。信号発生器4は、制御回路8以外の制御部(図示しない)からの信号に基づき、スイッチング素子1のオン、オフを切り換えるスイッチング信号を生成し、トランジスタ3A、3B及び制御回路8に出力する。制御回路8は、スイッチング信号からスイッチング素子1のオン、オフの切り替えのタイミングを把握することができるため、スイッチング信号に基づき、主回路Mに順方向の電流が流れているか、逆方向の電流が流れているか判定する。これにより、主回路Mの電流の導通方向を判定するために、センサを設ける必要性がないため、コストを抑制できる。
上記の信号発生器4及び制御回路8が本発明に係る「コントローラ」に相当する。
《第2実施形態》
本発明の他の実施形態に係るスイッチング装置を説明する。図5は、他の実施形態に係るスイッチング装置のブロック図である。本実施形態では、第1実施形態に対して、駆動電源5A、5Bの電圧を変更することで、スイッチング素子1のオン期間を調整する点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであり、第1実施形態の記載を適宜、援用する。
図5に示すように、制御回路8は、電圧センサ9の検出値を用いて、主回路Mに流れている電流を検出する。また制御回路8は、外部から入力される電流指令値と、主回路Mの検出電流から、スイッチング素子1のオン、オフを切り替えるタイミングを管理している。例えば、スイッチング素子1がオフからオンに切り替わる場合に、制御回路8は、スイッチング素子1が実際に切り替わる前に、スイッチング素子1の切替タイミングを把握している。
制御回路8は、主回路Mに逆方向の電流が流れている状態で、スイッチング素子1がオフからオンに切り替わる場合には、スイッチング素子1の切り替わるタイミングよりも前に、スイッチング素子1のゲート電圧が電圧(Vg1)になるように、駆動電源5Bの電圧を設定する。電圧(Vg1)は、スイッチング素子1のゲートオフ電圧(VgL)よりも高く、かつ、閾値電圧(Vth)よりも低い電圧である。
制御回路8は、主回路Mに逆方向の電流が流れている状態で、スイッチング素子1がオンからオフに切り替わる場合には、ゲート電圧が段階的に減少するように、駆動電源5Bの電圧を設定する。具体的には、ゲート電圧が、ゲートオン電圧(VgH)から電圧(Vg2)に下がり、電圧の一定な期間を経過した後に、電圧(Vg2)からゲートオン電圧(VgL)に下がる。電圧(Vg2)は、スイッチング素子1のゲートオン電圧(VgH)よりも低く、かつ、閾値電圧(Vth)よりも低い電圧である。
次に、本実施形態に係るスイッチング装置の回路動作を、図6を用いて説明する。図6は、スイッチング信号(図6(a))、順方向導通時のゲート電圧(Vg)(図6(b))、逆方向導通時のゲート電圧(V)(図6(c))のタイムチャートを示すグラフである。スイッチング信号は、トランジスタ3A、3Bの入力信号に相当する。図6(a)において、Vsig1は、トランジスタ3Aをオフにトランジスタ3Bをオンにする入力信号であり、Vsig2は、トランジスタ3Aをオンにトランジスタ3Bをオフにする入力信号である。そして、図6(a)のTonからToffまでが、オン指令期間となる。
順方向の電流が主回路Mに流れている状態で、スイッチング信号に基づき、スイッチング素子がオン状態になる場合(以下、「順方向の場合」とも称する)の回路動作は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
次に、逆方向の電流が主回路Mに流れている状態で、スイッチング信号に基づき、スイッチング素子がオン状態になる場合(以下、「逆方向の場合」とも称する。)の回路動作を、図6(a)及び図6(c)を参照しつつ説明する。
時間tの時点で、制御回路8は、駆動電源5Bの電圧を調整して、スイッチング素子1のゲート電圧を、ゲートオフ電圧(VgL)から上昇させる。時間tは、スイッチング信号で示されるスイッチング素子1のオフからオンへの切替タイミング(時間t)より所定時間前の時間である。
時間tで、スイッチング素子1のゲート電圧が電圧(Vg1)に達する。
時間tで、トランジスタ3A、3Bのオン、オフの状態が切り替わり、トランジスタ3Aはオン状態に、トランジスタ3Bはオフ状態になる。トランジスタ3Aがオンになることで、スイッチング素子1のゲート電圧が上昇する。順方向の場合には、時間tで、ゲート電圧はゲートオフ電圧(VgL)から立ち上がった。一方、逆方向の場合には、時間tで、ゲート電圧は、ゲートオフ電圧(VgL)より高い電圧(Vg1)から立ち上がる。
時間tb1の時点で、ゲート電圧(V)が閾値電圧(Vth)に達するため、スイッチング素子1はオフからオンに切り替わる。時間(t)で、ゲート電圧(V)は、順方向の場合よりも逆方向の場合の方が高いため、ゲート電圧(V)は、順方向の場合よりも早く閾値電圧(Vth)に達する。そのため、スイッチング素子1が実際にオフからオンに切り替わるタイミング(時間tb1:スイッチング素子1のオン期間の開始時間)は、順方向の場合のタイミング(ta1)よりも早くなる。そして、時間tの時点で、ゲート電圧(V)がVgHに達すると、スイッチング素子1のターンオン動作が終了する。スイッチング素子1のターンオン期間は、時間tから時間tまでの期間である。
このように、本実施形態では、逆方向の場合のターンオン期間(時間tから時間tまでの時間)は、順方向の場合のターンオン時間(時間tから時間tまでの時間)よりも短くなる。そして、オン指令期間が、順方向の場合と、逆方向の場合とで同じ長さにして、スイッチング動作を行うと、逆方向の場合のオン期間が、順方向の場合のオン期間よりも長くなり、逆方向の場合には、ダイオード2のみに電流が流れる期間が、順方向の場合より短くなる。その結果として、損失を低減することができる。
時間tから時間tまでの間は、トランジスタ3Aのオン状態、トランジス3Bのオフ状態が継続され、スイッチング素子1のオン状態が継続する。時間tの時点で、トランジスタ3A、3Bのオン、オフの状態が切り替わり、トランジスタ3Aはオフ状態に、トランジスタ3Bはオン状態になる。
時間tで、制御回路8は、スイッチング素子1のゲート電圧がゲート電圧(Vg2)になるように、駆動電源5Bの電圧を設定する。時間tから時間t10までの間、スイッチング素子1のゲート電圧は、閾値電圧(Vth)よりも高い電圧(Vg2)で維持される。時間t10で、制御回路8は、スイッチング素子1のゲート電圧がゲート電圧(Vg2)から所定の傾きで下降するように、駆動電源5Bの電圧を、基準電圧に戻す。基準電圧は、順方向の場合に、トランジスタ3Bを駆動した際の電圧である。
時間tb2の時点で、ゲート電圧(V)が閾値電圧(Vth)未満まで下がるため、スイッチング素子1はオンからオフに切り替わる。ゲート電圧(V)は、時間t10から時間tb2までの傾きと同じ傾きで下降を続ける。時間tで、ゲート電圧が電圧(VgL)に達する。
逆方向の場合には、ゲート電圧(V)が、閾値電圧(Vth)よりも高い電圧(Vg2)となった状態で、ゲート電圧が、所定時間維持される。当該所定時間の経過後に、ゲート電圧(V)が電圧(Vg2)から下降する。そして、ゲート電圧(V)は、順方向の場合よりも遅いタイミングで、閾値電圧(Vth)に達する。そのため、スイッチング素子1が実際にオンからオフに切り替わるタイミング(時間tb2:スイッチング素子1のオン期間の終了時間)は、逆方向の場合のタイミング(ta2)よりも遅くなる。
このように、本実施形態では、逆方向の場合のターンオフ期間(時間tから時間tまでの時間)は、順方向の場合のターンオン時間(時間tから時間tまでの時間)よりも長くなる。そして、オン指令期間が、順方向の場合と、逆方向の場合で同じ長さにして、スイッチング動作を行うと、逆方向の場合のオン期間が、順方向の場合のオン期間よりも長くなり、逆方向の場合には、ダイオード2のみに電流が流れる期間が、順方向の場合と短くなる。その結果として、損失を低減することができる。
《第3実施形態》
本発明の他の実施形態に係るスイッチング装置を説明する。図7は、他の実施形態に係るスイッチング装置のブロック図である。本実施形態では、第1実施形態に対して、可変抵抗6A、6Bの代わりに固定抵抗11A、11Bを接続しつつ、固定抵抗11C、11Dを備えている点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであり、第1実施形態の記載を適宜、援用する。
図7に示すように、固定抵抗11Aは、ダイオード7Aのカソードとスイッチング素子1のゲートとの間に接続されている。固定抵抗11Bは、ダイオード7Bのアノードとスイッチング素子1のゲートとの間に接続されている。
固定抵抗11Cは、信号発生器4とトランジスタ3Aのベースとの間に接続されている。固定抵抗11Dは、信号発生器4とトランジスタ3Bのベースとの間に接続されている。
信号発生器4は、順方向の場合に、スイッチング素子1をオフからオンに切り換える際には、信号線fを介して、トランジスタ3Aをオンにする信号を発信する。また、信号発生器4は、逆方向の場合に、スイッチング素子1をオフからオンに切り換える際には、信号線bを介して、トランジスタ3Aをオンにする信号を発信する。順方向の場合には、オン信号が固定抵抗11Cを介して、トランジスタ3Aのベースに入力されるため、ベース電流が制限され、スイッチング素子1のゲート電圧は、小さな傾きで上昇する。一方、逆方向の場合には、オン信号が抵抗を介することなく、トランジスタ3Aのベースに入力されるため、ベース電流が制限されず、スイッチング素子1のゲート電圧は、順方向の場合よりも大きな傾きで上昇する。これにより、逆方向の場合には、スイッチング素子1をターンオンする際のスイッチング速度を、順方向の場合と比較して、高速にすることができる。
信号発生器4は、順方向の場合に、スイッチング素子1をオフからオンに切り換える場合には、信号線fを介して、トランジスタ3Bをオンにする信号を発信する。また、信号発生器4は、逆方向の場合に、スイッチング素子1をオフからオンに切り換える場合には、信号線bを介して、トランジスタ3Bをオンにする信号を発信する。トランジスタ3Bは、pnp型のトランジスタであるため、オン信号の入力に対して、トランジスタ3A(npn型のトランジスタ)とは逆の特性となる。そのため、順方向の場合には、スイッチング素子1のゲート電圧は、大きな傾きで下降する。一方、逆方向の場合には、スイッチング素子1のゲート電圧は、順方向の場合よりも小さな傾きで下降する。これにより、逆方向の場合には、スイッチング素子1をターンオフする際のスイッチング速度を、順方向の場合と比較して、低速にすることができる。
《第4実施形態》
本発明の他の実施形態に係るスイッチング装置を説明する。図8は、他の実施形態に係るスイッチング装置のブロック図である。本実施形態では、第1実施形態に対して、可変抵抗6A、6Bの代わりに固定抵抗11A、11Bを接続しつつ、トランジスタ3C、3D、ダイオード7C、7D及び固定抵抗11C、11Dを備えている点が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであり、第1実施形態の記載を適宜、援用する。
図8に示すように、固定抵抗11Aは、ダイオード7Aのカソードとスイッチング素子1のゲートとの間に接続されている。固定抵抗11Bは、ダイオード7Bのアノードとスイッチング素子1のゲートとの間に接続されている。
トランジスタ3Cはnpn型のトランジスタであり、トランジスタ3Dはpnp型のトランジスタである。トランジスタ3Cとトランジスタ3Dは直列に接続されている。またトランジスタ3A、3Bの直列回路と、トランジスタ3C、3Dの直列回路が並列に接続されている。
固定抵抗11Cは、ダイオード7Cのカソードとスイッチング素子1のゲートとの間に接続されている。固定抵抗11Dは、ダイオード7Dのアノードとスイッチング素子1のゲートとの間に接続されている。固定抵抗11Aの抵抗は固定抵抗11Cの抵抗よりも高く、固定抵抗11Bの抵抗は固定抵抗11Dよりも低い。
信号発生器4は、順方向の場合に、スイッチング素子1をオフからオンに切り換える際には、信号線fを介して、トランジスタ3Aをオンにする信号を発信する。また、信号発生器4は、逆方向の場合に、スイッチング素子1をオフからオンに切り換える際には、信号線bを介して、トランジスタ3Cをオンにする信号を発信する。順方向の場合には、ゲート電流は、高抵抗である固定抵抗11Aを介して、供給される。そのため、スイッチング素子1のゲート電圧は、小さな傾きで上昇する。一方、逆方向の場合には、ゲート電流は、低抵抗である固定抵抗11Cを介して、供給される。そのため、逆方向の場合のスイッチング素子1のゲート電圧は、順方向の場合よりも大きな傾きで上昇する。これにより、逆方向の場合には、スイッチング素子1をターンオンする際のスイッチング速度を、順方向の場合と比較して、高速にすることができる。
信号発生器4は、逆方向の場合に、スイッチング素子1をオンからオフに切り換える際には、信号線fを介して、トランジスタ3Bをオンにする信号を発信する。また、信号発生器4は、逆方向の場合に、スイッチング素子1をオンからオフに切り換える際には、信号線bを介して、トランジスタ3Dをオンにする信号を発信する。順方向の場合には、ゲート電流は、低抵抗である固定抵抗11Bを介して、供給される。そのため、スイッチング素子1のゲート電圧は、大きな傾きで下降する。一方、逆方向の場合には、ゲート電流は、高抵抗である固定抵抗11Aを介して、供給される。そのため、逆方向の場合のスイッチング素子1のゲート電圧は、順方向の場合よりも小さな傾きで下降する。これにより、逆方向の場合には、スイッチング素子1をターンオフする際のスイッチング速度を、順方向の場合と比較して、低速にすることができる。
1…スイッチング素子
2…ダイオード
3A トランジスタ
3A、3B、3C、3D…トランジスタ
4…信号発生器
5A、5B…駆動電源
6A、6B…可変抵抗
7A、7B…ダイオード
8…制御回路
9…電圧センサ
10…電流センサ
11A、11B、11C、11D…固定抵抗
M…主回路

Claims (7)

  1. 順方向と逆方向に電流を導通可能なスイッチング素子と、前記スイッチング素子に対して並列に接続され、前記逆方向に導通可能なダイオードとを有する主回路と、
    前記スイッチング素子を、一定の時間、オンにする期間をオン指令期間として設定し、前記オン指令期間を示すスイッチング信号により、前記スイッチング素子を制御するコントローラとを備え、
    前記順方向の電流が前記主回路に流れている状態で、前記オン指令期間を所定期間とするスイッチング信号に基づき、前記スイッチング素子がオン状態になる場合(以下、「順方向の場合」と称す)には、前記スイッチング素子は、第1のオン期間、オン状態となり、
    前記逆方向の電流が前記主回路に流れている状態で、前記オン指令期間を前記所定期間と同じ長さにするスイッチング信号に基づき、前記スイッチング素子がオン状態になる場合(以下、「逆方向の場合」と称す)には、前記スイッチング素子は、第2のオン期間、オン状態となり、
    前記第2のオン期間は前記第1のオン期間より長い
    スイッチング装置。
  2. 前記スイッチング素子は、前記スイッチング素子をターンオンさせるスイッチング信号の入力時からターンオン期間を経て、オフからオンに切り替わり、
    前記逆方向の場合の前記ターンオン期間は、前記順方向の場合の前記ターンオン期間より短い
    請求項1記載のスイッチング装置。
  3. 前記スイッチング素子は、前記スイッチング素子をターンオフさせるスイッチング信号の入力時からターンオフ期間を経て、オンからオフに切り替わり、
    前記逆方向の場合の前記ターンオフ期間は、前記順方向の場合の前記ターンオフ期間より長い
    請求項1又は2記載のスイッチング装置。
  4. 前記コントローラは前記スイッチング素子の制御電圧又は制御電流を制御し、
    前記スイッチング素子は、前記スイッチング素子をターンオンさせるスイッチング信号の入力時からターンオン期間を経て、オフからオンに切り替わり、
    前記逆方向の場合の前記ターンオン期間における前記制御電圧の傾きは、前記順方向の場合の前記ターンオン期間における前記制御電圧の傾きより大きく、又は、
    前記逆方向の場合の前記ターンオン期間における前記制御電流の傾きは、前記順方向の場合の前記ターンオン期間における前記制御電流の傾きより大きい
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のスイッチング装置。
  5. 前記コントローラは前記スイッチング素子の制御電圧又は制御電流を制御し、
    前記スイッチング素子は、前記スイッチング素子をターンオフさせるスイッチング信号の入力時からターンオフ期間を経て、オンからオフに切り替わり、
    前記逆方向の場合の前記ターンオフ期間における前記制御電圧の傾きは、前記順方向の場合の前記ターンオフ期間における前記制御電圧の傾きより小さく、又は、
    前記逆方向の場合の前記ターンオフ期間における前記制御電流の傾きは、前記順方向の場合の前記ターンオフ期間における前記制御電流の傾きより小さい
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のスイッチング装置。
  6. 前記コントローラは、
    前記スイッチング素子の制御電圧又は制御電流の少なくともいずれか一方の値を調整することで、前記スイッチング素子のターンオン期間、又は、前記スイッチング素子のターンオフ期間を設定する
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のスイッチング装置。
  7. 前記コントローラは、
    前記スイッチング素子の制御電圧又は制御電流の少なくともいずれか一方の値を調整することで、前記スイッチング素子のターンオン期間における前記制御電圧の傾き、前記スイッチング素子のターンオン期間における前記制御電流の傾き、前記スイッチング素子のターンオフ期間における前記制御電圧の傾き、及び、前記スイッチング素子のターンオフ期間における前記制御電流の傾きのうち、少なくとも一つの傾きを設定する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のスイッチング装置。
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