JP2016125324A - 引戸用開閉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性に優れ、且つ引戸の開閉動作時に鎌部が突出することを確実に防止できる引戸用開閉装置を提供する。【解決手段】引戸に設けられたハンドル2の操作者による前方への押し込み、後方への引き込み操作に連動して、戸当たりに係止して施錠するための引戸錠の鎌部19が引戸の戸先7aよりも内側に自動的に退避するように構成する。【選択図】図12

Description

本発明は、引戸用開閉装置に関する。
従来、引戸門扉などの引戸には、戸先側に設けられた引戸開閉用のレバーハンドル(ハンドル)を操作者が押し引きするとブレーキが解除され、回動自在に制動された引戸走行用ローラーによって開閉動するように構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、この種の引戸には、戸先側に、引戸を閉状態にすると戸当たりに係止され、引戸を閉状態で保持する引戸錠が設けられている。このような引戸錠としては、戸先から突出したトリガーが戸当たりに当たると戸先から内側に退避し、これに連動してデッドボルトが回動し、デッドボルトの先端に設けられた鉤形状の鎌部が戸先から前方に突出し、戸当たりのストライク(掛止部材)に入り込んで係止され、引戸を閉状態で保持できるように構成したものがある(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)。
さらに、一般に、この種の引戸は、デッドボルトを手動で回動するための施錠用レバーを備え、引戸を開く際に施錠用レバーを操作して鎌部を退避させ、ストライク(掛止部材)との係止状態を解除しつつレバーハンドルを引き込むことによって、引戸を開動させることができるように構成されている。
特開2006−200142号公報 特開2012−219467号公報 特開2009−91723号公報 特開2006−152776号公報 特開2010−248750号公報
しかしながら、上記従来の引戸錠(及び引戸)においては、図13に示すように、引戸Aを開く際に、施錠用レバー1を開操作して鎌部を退避させながらレバーハンドル2を引き込むというツーアクション(2段階操作)が必要になり、手間がかかる。
なお、鎌部がストライクに入り込んで係止された状態でデッドボルトを固定保持し、引戸Aを閉じた状態で施錠固定するシリンダー錠などの錠(施錠固定部3)を備えた場合には、この錠3を開錠し、施錠用レバー1を開操作しながらレバーハンドル2を引き込むことになるため、スリーアクション(3段階操作)が必要になる。
さらに、引戸Aが開いた状態で施錠用レバー1を操作すると鎌部が突出してしまう。このため、このように鎌部が突出したままの状態で引戸Aを閉動させてしまい、戸当たり4に鎌部が衝突して錠や戸当たりが破損するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑み、操作性に優れ、且つ引戸の開閉動作時に鎌部が突出することを確実に防止できる引戸用開閉装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の引戸用開閉装置は、引戸に設けられたハンドルの操作者による前方への押し込み、後方への引き込み操作に連動して、戸当たりに係止して施錠するための引戸錠の鎌部が前記引戸の戸先よりも内側に自動的に退避するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明の引戸用開閉装置においては、前記引戸を閉じることにより区画される内側領域と外側領域の両側にそれぞれ配設され、一方が前方に移動すると他方が後方に移動し、一方が後方に移動すると他方が前方に移動するように連動する一対のハンドルと、
前記ハンドルの押し引き操作に連動する引戸錠とを備えており、前記引戸錠は、前後に進退自在に支持された連絡部材と、リンク部材を介して前記連絡部材に繋げられ、前記連絡部材の前後一方向への移動に応じて前記戸先から外側に突出し、前記連絡部材の他方向への移動に応じて前記戸先よりも内側に退避する前記鎌部と、前記ハンドルの押し引き操作に前記連絡部材を連動させるハンドルリンク機構部とを備え、前記ハンドルリンク機構部は、回動軸と、前記回動軸に取り付けられ、前方に移動した前記ハンドルに押圧されて前記回動軸を軸線周りの一方向に回転させるための回転部材と、前記回動軸に取り付けられ、前記回動軸の一方向の回転とともに前記連絡部材を前記他方向に押圧して移動させるための押圧部材とを備えて構成されていることが望ましい。
さらに、本発明の引戸用開閉装置においては、前記引戸を開閉動するための引戸走行用ローラーを制動する制動装置を備えるとともに、前記ハンドルの押し引き操作に連動して前記制動装置による前記引戸走行用ローラーの制動状態が解除されるように構成されていることがより望ましい。
本発明の引戸用開閉装置においては、引戸を開く際に、従来のように施錠用レバーを開操作しながらレバーハンドルを押し引きする必要がなく、レバーハンドルを押し引きするだけで自動的に鎌部を収容して開閉動することができる。
よって、本発明の引戸用開閉装置によれば、従来と比較し、操作性を大幅に向上させることができる。
また、レバーハンドルの押し引き操作を行うとともに自動的に鎌部が錠ケース内に収容されるため、従来のように鎌部が突出したままになることがない。これにより、引戸を閉める際に戸当たりに鎌部が衝突して錠や戸当たりに破損が生じることを確実に解消することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る引戸を示す正面図である。 図1のX1−X1線矢視図であり、本発明の一実施形態に係る引戸を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る引戸用開閉装置を示す図である。 本発明の一実施形態に係る引戸錠を示す図であり、鎌部を錠ケース内から突出させた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る引戸錠を示す図であり、鎌部を引き込んで錠ケース内に収容した状態を示す図である。 図4のX1−X1線矢視図である。 本発明の一実施形態に係る引戸用開閉装置を示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る引戸用開閉装置を示す図である。 本発明の一実施形態に係る引戸の制動装置を示す図である。 本発明の一実施形態に係る引戸の制動装置を示す図である。 本発明の一実施形態に係る引戸、レバーハンドルを開操作した際の引戸用開閉装置、引戸錠の状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る引戸、レバーハンドルを閉操作した際の引戸用開閉装置、引戸錠の状態を示す図である。 従来の引戸を示す斜視図である。
以下、図1から図12を参照し、本発明の一実施形態に係る引戸用開閉装置について説明する。ここで、本実施形態は、例えば門扉として敷地境界に設けられる引戸門扉(引戸)用の錠前、レバーハンドル、制動装置などからなる引戸用開閉装置に関するものである。
はじめに、本実施形態の引戸Bは、図1から図3に示すように、下端に複数の引戸走行用ローラー6を備えた引戸本体7と、引戸本体7の戸先7a側に設けられ、操作者が押し引きして引戸本体7を開閉動させるためのレバーハンドル(ハンドル、把手)2と、引戸本体7の戸先7a側に設けられ、戸当たり4のストライク(掛止部材)に係止させて施錠するための引戸錠8と、引戸走行用ローラー6を制御する制動装置9とを備えている。
また、本実施形態の引戸Bには、引戸本体7の戸先7a側に、操作者が引戸Bの開閉移動方向(スライド移動方向)に押し引きして引戸本体7を開閉動させるためのレバーハンドル2が取り付けられている。さらに、引戸本体7の戸先7aを形成する支柱10の両側面、すなわち、引戸Bを閉じることで区画される内側領域R1を向く支柱10の一側面側と、外側領域R2を向く他側面側とにそれぞれ、レバーハンドル2(一対のレバーハンドル2a、2b)が設けられており、内側領域R1、外側領域R2の両側から、各レバーハンドル2(2a、2b)を操作することで引戸Bを開閉できるように構成されている。
そして、本実施形態では、レバーハンドル2と引戸錠8と制動装置9を備えて引戸用開閉装置Cが構成され、レバーハンドル2の押し引き操作(引戸Bの開閉操作)に引戸錠8が連動するように構成されている。
且つ、本実施形態の引戸Bにおいては、制動装置9も、レバーハンドル2の押し引き操作(引戸Bの開閉操作)に連動して制動状態が解除されるように構成されている。すなわち、レバーハンドル2を開閉操作すると、これに連動して制動装置9による制動状態(引戸走行用ローラー6にブレーキをかけた状態)が解除され、引戸Bを開閉動できるように構成されている。
具体的に、まず、本実施形態の引戸錠8は、図4から図6(及び図1から図3)に示すように、引戸Bの引戸本体7の戸先7aに取り付けられた戸先板11と、開口する一側面を戸先板11に向けて戸先7aを形成する支柱10内に埋設された錠ケース12とを備えるとともに、戸当たり4に係止させて引戸Bを施錠するための施錠機構部13と、トリガー機構部14と、トリガーリンク機構部15と、ハンドルリンク機構部16と、引戸Bを施錠して閉状態で保持するための施錠固定部17とを備えて構成されている。
施錠機構部13は、錠ケース12に回動可能に支持されたデッドボルト18と、デッドボルト18の先端に配設されるとともに、戸先板11に貫通形成された鎌用開口11aからデッドボルト18の回動によって戸先板11の外側、内側の前後方向に出没/進退可能に設けられた鉤形状の鎌部19とを備えている。また、デッドボルト18は、ピン18aを一体に備え、このピン18aを錠ケース12に貫通形成されたピン孔12aに係合させることにより、ピン孔12aに沿って回動可能に支持されている。
トリガー機構部14は、戸先板11に貫通形成されたトリガー用開口11bを通じて戸先板11の外側、内側の前後方向に進退可能に支持された略棒状のトリガー軸20と、トリガー軸20を前後方向に進退自在に支持するトリガー補助部材21とを備えている。
トリガー補助部材21は、錠ケース12に前後方向に進退自在に支持されている。
トリガー軸20は、トリガー補助部材21に一体に固定され、トリガー補助部材21とともに前後方向に進退自在に支持されている。また、トリガー軸20は、トリガー用開口11bを通じて戸先板11を挟んで外側、内側に出没する先端側にローラー受け22とこのローラー受け22に回転自在に支持されたローラー23とが一体に設けられている。さらに、トリガー軸20には、例えばつる巻きバネの内部にトリガー軸20を挿通することにより、その外周に軸方向に弾性変形(伸縮)するバネ(弾性部材)24が取り付けられている。また、このバネ24はトリガー補助部材21に両端側を支持させて配設されている。
トリガーリンク機構部15は、略中央部を引戸Bの厚さ方向に延びる軸線O1周りに回動可能に錠ケース12に支持されたリンクアーム25と、トリガー機構部14とトリガーリンク機構部15を繋ぐための連絡部材26とを備えている。
連絡部材26は、トリガー補助部材21に前後方向に摺動可能に係合するとともにトリガー補助部材21に支持されたバネ24に繋げて設けられている。また、連絡部材26は、一体に設けられたピン26aを備え、このピン26aを錠ケース12に形成されたピン孔12bに係合させることによって、前後方向に進退自在に錠ケース12に支持されている。
そして、軸線O1周りに回動可能に支持されたリンクアーム25は、その一端をデッドボルト18に、他端を連絡部材26にそれぞれ回動自在に接続して設けられている。
ハンドルリンク機構部16は、図4、図5、図7及び図8に示すように、軸線O2方向を引戸Bの厚さ方向に向け、トリガー補助部材21よりも後方の所定位置で錠ケース12に軸線O2周りに回動可能に支持された回動軸30と、回動軸30に一体に取り付けられ、回動軸30が軸線O2周りの一方向に回転すると、これに従動し連絡部材26の後端側に当接して連絡部材26を前方に押圧し、回動軸30が軸線O2周りの他方向に回転すると、これに従動し連絡部材26の後端側から離間するように移動するレバーハブ(押圧部材)31を備えている。
さらに、ハンドルリンク機構部16は、錠ケース12の側面から厚さ方向外側に突出するとともに支柱10の側面から外側に延出した回動軸30の端部側に回転盤(回転部材)32を一体に取り付けて構成されている。また、各回転盤32には、各レバーハンドル2(2a、2b)に一体に取り付けて突設された連動ピン33が挿通する連動ピン挿通孔32aが設けられている。
そして、本実施形態では、ハンドルリンク機構部16が引戸Bの戸先7aを形成する支柱10の一側面側と他側面側にそれぞれ設けられ、これら一対のハンドルリンク機構部16が、支柱10の一側面側と他側面側に設けられる一対のレバーハンドル2(2a、2b)のそれぞれに連結し、各ハンドルリンク機構部16が各レバーハンドル2a、2bに連動するように構成されている。
ここで、本実施形態のレバーハンドル2(2a、2b)は、支柱10の一側面側と他側面側とにそれぞれ設けられている。また、本実施形態では、これら一対のレバーハンドル2(2a、2b)がそれぞれ、上下方向に延びて引戸Bの操作者が把持する棒状のハンドル本体部35と、ハンドル本体部35の上端部及び下端部にそれぞれ繋がってハンドル本体部35に略直交する方向に突出する一対の連結支持部36とを備えて略コ字状に形成されている。
また、支柱10の一側面側と他側面側とにそれぞれ設けられる一方のレバーハンドル2a(2b)と他方のレバーハンドル2b(2a)は、互いの上端部側の連結支持部36同士、下端部側の連結支持部36同士を、支柱10を貫通して配設される連結棒37によって一体に連結される。
さらに、一対のレバーハンドル2(2a、2b)は、支柱10の厚さ方向中央及び一対のハンドルリンク機構部16の回動軸30の軸線O2(軸線O2の延長線)上を通って上下方向に延びるハンドル回転中心軸O3周りに回動可能に設けられている(図8参照)。
これにより、引戸Bの厚さ方向に沿って連結支持部36や連結棒37が配されている初期姿勢の状態(引戸Bの開閉操作を行っていない状態)から、操作者が一対のレバーハンドル2の一方のレバーハンドル2a(2b)のハンドル本体部35を把持し引戸Bを閉じる方向に力を加えて押し込むと、この一方のレバーハンドル2a(2b)が引戸Bの前方側に向けて(他方のレバーハンドル2b(2a)が引戸Bの後方側に向けて)ハンドル回転中心軸O3周りの一方向に回動する。また、操作者が一対のレバーハンドル2の一方のレバーハンドル2a(2b)のハンドル本体部35を把持し引戸Bを開く方向に力を加えて引き込むと、この一方のレバーハンドル2a(2b)が引戸Bの後方側に向けて(他方のレバーハンドル2b(2a)が引戸Bの前方側に向けて)ハンドル回転中心軸O3周りの他方向に回動する。
すなわち、一対のレバーハンドル2が連結棒37で連結されているため、一方のレバーハンドル2a(2b)を前方に押し込めば、他方のレバーハンドル2b(2a)が後方に引き込み、他方のレバーハンドル2b(2a)を前方に押し込めば、一方のレバーハンドル2a(2b)が後方に引き込むように、一対のレバーハンドル2が連動して回動する。
また、本実施形態の一対のレバーハンドル2(2a、2b)にはそれぞれ、例えば上端部側の連結支持部36に、連結棒37と平行に突出する連動ピン33が設けられている。そして、一対のレバーハンドル2(2a、2b)を支柱10の一側面側と他側面側の所定位置に設置した状態で、各レバーハンドル2a、2bの連動ピン33は支柱10の一側面側と他側面側にそれぞれ設置された各ハンドルリンク機構部16の回転盤32の連動ピン挿通孔32aに挿通される。
このように一方のレバーハンドル2a(2b)の連動ピン33が一方のハンドルリンク機構部16の回転盤32の連動ピン挿通孔32aに、他方のレバーハンドル2b(2a)の連動ピン33が他方のハンドルリンク機構部16の回転盤32の連動ピン挿通孔32aにそれぞれ挿通されていることにより、レバーハンドル2と各ハンドルリンク機構部16とが連動するように構成されている。
施錠固定部17は、鎌用開口11aから鎌部19が外側に突出して戸当たり4のストライク(掛止部材)に係止された施錠状態を保持するためのものである。この施錠固定部17は、例えばシリンダー錠などであり、図4及び図5に示すように、ロックカム40、ロック用連動部材41、ロック用係止部材42とを備えて構成されている。
この施錠固定部17においては、戸先板11から前方に突出して鎌部19が戸当たりのストライクに係止された施錠状態で、キー操作してロックカム40を一方向に回動させると、ロックカム40に繋がるロック用連動部材41が戸先7a側に移動する。そして、ロック用連動部材41に繋がるロック用係止部材42がロック用連動部材41と同じ方向に移動し、このロック用係止部材42がデッドボルト18の回動軌道上で止まる。これにより、施錠固定部17によって施錠状態を保持することができる。また、キー操作してロックカム40を他方向に回動させれば、ロック用連動部材41、ロック用係止部材42が逆方向に移動し、施錠の保持状態を解除することができる。
次に、本実施形態の制動装置9は、例えば戸先7a側に位置する引戸走行用ローラー6に設置したドラムブレーキであり、図3、図9、図10に示すように、引戸走行用ローラー6のブレーキドラム43と、ブレーキ基板44にそれぞれ一端を軸支して配置した一対のブレーキシュー45と、一対のブレーキシュー45の間に配置して一対のブレーキシュー45をブレーキドラム43から離す方向に付勢する離間用バネ部材(不図示)と、ブレーキ基板44に軸支されて回動自在に配設されたクランクレバー46と、クランクレバー46に一体に設置されるとともに一対のブレーキシュー45の間に配設されたブレーキカム47と、ブレーキ基板44とクランクレバー46の間に配設され、離隔用バネ部材の付勢力に抗して一対のブレーキシュー45をブレーキドラム圧接方向に付勢するブレーキシュー圧接用バネ部材48とを備えている。
また、この制動装置9では、ブレーキ基板44及びクランクレバー46とレバーハンドル2とがワイヤーケーブル(引寄せ部材)49で接続されている。
上記のように構成した本実施形態の引戸用開閉装置Cにおいては、まず、レバーハンドル2が初期姿勢の状態(引戸Bの開閉操作を行っていない状態)で、制動装置9のブレーキドラム43に一対のブレーキシュー45が圧接し、引戸走行用ローラー6にブレーキをかけた状態となる。
そして、操作者がレバーハンドル2を前方や後方に押し引き操作すると、ワイヤーケーブル49が引っ張られ、このワイヤーケーブル49によってブレーキカム47が回動してブレーキドラム43から離れる。これにより、引戸Bを開閉するために操作者がレバーハンドル2を押し引き操作すると、これに連動して制動装置9による制動状態(ブレーキをかけた状態)が自動的に解除されて引戸Bが走行移動可能/開閉動可能な状態になる。
また、レバーハンドル2を押し引きして引戸Bを開閉動させている途中でレバーハンドル2の押し引きをやめると、レバーハンドル2が初期姿勢の状態に戻り、制動装置9が自動的に働いてブレーキがかかって引戸Bが停止する。
一方、本実施形態の引戸用開閉装置Cにおいては、図1、図4、図5、図11及び図12に示すように、レバーハンドル2が初期姿勢の状態、且つ、トリガー軸20のローラー23が戸先板11から外側に進出した状態で、トリガー補助部材21とともに連絡部材26が前方に配され、鎌部19が錠ケース12内に収容されている。
そして、操作者が、引戸Bを閉じることで区画される内側領域R1のレバーハンドル2(2a)、あるいは外側領域R2のレバーハンドル2(2b)を前方に押し込んで引戸Bを閉じるように移動させると、ローラー23が戸当たり4に当たり、且つ操作者がレバーハンドル2の押し込み操作をやめてレバーハンドル2が初期姿勢の状態に戻るとともに、トリガー軸20及びトリガー補助部材21が後方に退避し、バネ24に付勢されて連絡部材26が後方にスライド移動する。
また、これに伴い、リンクアーム25、さらにデッドボルト18が一方向に回動し、鎌用開口11aから鎌部19が戸先7aの外側に突出する。これにより、鎌部19が戸当たり4のストライクに入り込んで係合し、引戸Bが戸当たり4に当たって閉じるとともに自動的に引戸錠8によって施錠される。また、自動的に制動装置9によってブレーキがかかる。
ここで、本実施形態の引戸用開閉装置Cにおいては、内側領域R1あるいは外側領域R2の一方のレバーハンドル2(2a(2b))を前方に押し込むと、外側領域R2あるいは内側領域R1の他方のレバーハンドル2(2b(2a))が連動して後方に移動する。
そして、前方に押し込んだ一方のレバーハンドル2a(2b)の連動ピン33がこれに対応する一方のハンドルリンク機構部16の回転盤32を前方に押圧し、回動軸30が回転してレバーハブ31が連絡部材26を前方に押圧する。また、後方に移動した他方のレバーハンドル2b(2a)の連動ピン33がこれに対応する他方のハンドルリンク機構部16の回転盤32を後方に押圧し、回動軸30が回転してレバーハブ31が連絡部材26から離間する方向に回動する。
これにより、鎌部19が戸先7aから外側に突出した状態で内側領域R1あるいは外側領域R2の一方のレバーハンドル2a(2b)を前方に押し込むと、一方のハンドルリンク機構部16のレバーハブ31に連絡部材26が押圧されて前方に移動し、リンクアーム25、デッドボルト18が回動して、自動的に鎌用開口11aから鎌部19が戸先7aの内側に退避する。
また、内側領域R1あるいは外側領域R2の一方のレバーハンドル2a(2b)を後方に引き込むと、外側領域R2あるいは内側領域R1の他方のレバーハンドル2b(2a)が連動して前方に移動する。
そして、後方に引き込んだ一方のレバーハンドル2a(2b)の連動ピン33がこれに対応する一方のハンドルリンク機構部16の回転盤32を後方に押圧し、回動軸30が回転してレバーハブ31が連絡部材26から離間する方向に回動する。また、前方に移動した他方のレバーハンドル2b(2a)の連動ピン33がこれに対応する他方のハンドルリンク機構部16の回転盤32を前方に押圧し、回動軸30が回転してレバーハブ31が連絡部材26を前方に押圧する。
これにより、鎌部19が戸先7aから外側に突出した状態で内側領域R1あるいは外側領域R2の一方のレバーハンドル2a(2b)を後方に引き込むと、他方のハンドルリンク機構部16のレバーハブ31に連絡部材26が押圧されて前方に移動し、リンクアーム25、デッドボルト18が回動して、自動的に鎌用開口11aから鎌部19が戸先7aの内側に退避する。
よって、本実施形態の引戸用開閉装置Cにおいては、引戸Bを閉じ、引戸錠8によって施錠された状態から引戸Bを開く際に、内側領域R1あるいは外側領域R2からレバーハンドル2a(2b)を後方に引き込むと、自動的に鎌部19がストライクから外れて開錠され、且つ鎌部19が戸先7aから錠ケース12の内側に退避することになる。また、このとき、トリガー軸20がバネ24の付勢力で自動的に戸先7aから突出し、さらに自動的に制動装置9による制動状態が解除される。
すなわち、レバーハンドル2を操作するワンアクション(1段階操作)で開錠され、引戸Bの開動が行えることになる。
なお、施錠固定部17でデッドボルト18が固定状態にある場合には、この施錠固定部17を開操作してデッドボルト18の固定状態を解除し、レバーハンドル2を操作するツーアクション(2段階操作)で引戸Bの開動が行えることになる。
一方、引戸Bを開いた状態でローラー23(トリガー軸20)を手などで押し込んでしまうと、これに連動して鎌部19が戸先7aから突出する。そして、このように鎌部19が突出していると、引戸Bを閉じる際に鎌部19が戸当たり7に当たってしまい、鎌部19や戸当たり7が損傷するおそれがある。
これに対し、本実施形態の引戸用開閉装置Cにおいては、各レバーハンドル2(2a、2b)を押し引き操作すれば、自動的に鎌部19が戸先7aから錠ケース12の内側に退避する。このため、引戸Bを開いた状態でローラー23を手などで押し込み、鎌部19が戸先7aから突出していても、この状態で引戸Bを閉じるように、また、さらに開くようにレバーハンドル2を押し引き操作するとともに自動的に鎌部19が錠ケース12内に収容される。これにより、鎌部19が突出したままになって戸当たり4に当たってしまうことが確実に回避される。
したがって、本実施形態の引戸用開閉装置Cにおいては、引戸Bを開く際に、従来のように施錠用レバー1を開操作しながらレバーハンドル2を押し引きする必要がなく、レバーハンドル2を押し引きするだけで自動的に鎌部19を収容して開閉動することができる。
また、引戸Bを閉じることにより区画される内側領域R1と外側領域R2の両側に互いに連結して連動するレバーハンドル2(2a、2b)が設けられ、これら一対のレバーハンドル2(2a、2b)の一方を押し引き操作することによって、自動的に鎌部19を戸先7aから退避させて錠ケース12内に収容するように連動させることができる。
さらに、レバーハンドル2を押し引き操作するとともに、引戸Bの引戸走行用ローラー6の制動状態を自動的に解除でき、且つ、レバーハンドル2の操作をやめるとともに自動的に引戸走行用ローラー6を制動状態にすることができる。
よって、本実施形態の引戸用開閉装置Cによれば、従来と比較し、操作性を大幅に向上させることができる。
また、レバーハンドル2の押し引き操作を行うとともに自動的に鎌部19が錠ケース12内に収容されるため、従来のように鎌部19が突出したままになることがない。これにより、引戸Bを閉める際に戸当たり4に鎌部19が衝突して錠や戸当たりに破損が生じることを確実に解消することが可能になる。
以上、本発明に係る引戸用開閉装置の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、本発明に係るハンドルがコ字状のレバーハンドル2であるものとして説明を行ったが、本発明に係るハンドルを本実施形態のように限定する必要はない。
1 施錠用レバー
2 レバーハンドル(ハンドル)
2a 一方のレバーハンドル
2b 他方のレバーハンドル
3 施錠固定部
4 戸当たり
6 引戸走行用ローラー
7 引戸本体
7a 戸先
8 引戸錠
9 制動装置
10 支柱
11 戸先板
11a 鎌用開口
11b トリガー用開口
12 錠ケース
13 施錠機構部
14 トリガー機構部
15 トリガーリンク機構部
16 ハンドルリンク機構部
17 施錠固定部
18 デッドボルト
19 鎌部
20 トリガー軸
21 トリガー補助部材
22 ローラー受け
23 ローラー
24 バネ(弾性部材)
25 リンクアーム
26 連絡部材
30 回動軸
31 レバーハブ(押圧部材)
32 回転盤(回転部材)
32a 連動ピン挿通孔
33 連動ピン
35 ハンドル本体部
36 連結支持部
37 連結棒
40 ロックカム
41 ロック用連動部材
42 ロック用係止部材
43 ブレーキドラム
44 ブレーキ基板
45 ブレーキシュー
46 クランクレバー
47 ブレーキカム
48 ブレーキシュー圧接用バネ部材
49 ワイヤーケーブル(引寄せ部材)
A 従来の引戸
B 引戸
C 引戸用開閉装置
O1 軸線
O2 軸線
O3 ハンドル回転中心軸

Claims (3)

  1. 引戸に設けられたハンドルの操作者による前方への押し込み、後方への引き込み操作に連動して、戸当たりに係止して施錠するための引戸錠の鎌部が前記引戸の戸先よりも内側に自動的に退避するように構成されていることを特徴とする引戸用開閉装置。
  2. 請求項1記載の引戸用開閉装置において、
    前記引戸を閉じることにより区画される内側領域と外側領域の両側にそれぞれ配設され、一方が前方に移動すると他方が後方に移動し、一方が後方に移動すると他方が前方に移動するように連動する一対のハンドルと、
    前記ハンドルの押し引き操作に連動する引戸錠とを備えており、
    前記引戸錠は、前後に進退自在に支持された連絡部材と、リンク部材を介して前記連絡部材に繋げられ、前記連絡部材の前後一方向への移動に応じて前記戸先から外側に突出し、前記連絡部材の他方向への移動に応じて前記戸先よりも内側に退避する前記鎌部と、前記ハンドルの押し引き操作に前記連絡部材を連動させるハンドルリンク機構部とを備え、
    前記ハンドルリンク機構部は、回動軸と、前記回動軸に取り付けられ、前方に移動した前記ハンドルに押圧されて前記回動軸を軸線周りの一方向に回転させるための回転部材と、前記回動軸に取り付けられ、前記回動軸の一方向の回転とともに前記連絡部材を前記他方向に押圧して移動させるための押圧部材とを備えて構成されている引戸用開閉装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の引戸用開閉装置において、
    前記引戸を開閉動するための引戸走行用ローラーを制動する制動装置を備えるとともに、
    前記ハンドルの押し引き操作に連動して前記制動装置による前記引戸走行用ローラーの制動状態が解除されるように構成されている引戸用開閉装置。
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