JP6809879B2 - 戸 - Google Patents

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本発明は、横方向に移動する戸に関する。
横方向へ移動する戸には、機能部品操作部を操作することにより、ブレーキや錠等の戸の機能を解除して開閉させるものがある。例えば特許文献1に示す門扉は、門扉の開閉方向と直交する方向に操作するレバー(機能部品操作部)を備えており、レバーを手指で握り門扉の制動を解除するとともに、門扉の開閉操作を行うものである。
特許第5237995号公報
しかしながら、このような従来の戸は、機能部品操作部を操作する方向と戸の開閉方向が一致しないので、操作し難いという問題があった。
本発明は上記実情に鑑み、開方向及び閉方向の何れの方向においても操作性の良い戸を提供することを目的とする。
本発明は、横方向に移動する戸であり、戸本体と、戸本体の戸先側に取手と、機能部品とを備え、取手は、戸操作部と機能部品操作部を有し、戸操作部は、戸本体に固定してあり、機能部品操作部は、戸操作部の開方向側で回動する部分と閉方向側で回動する部分から成り、戸操作部に手をかけて開方向側に操作したときに機能部品操作部の閉方向側を戸の開方向へ操作することにより、及び戸操作部に手をかけて閉方向側に操作したときに機能部品操作部の開方向側を、戸の閉方向へ操作することにより機能部品のオンオフを切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、取手に手をかけて機能部品操作部を戸の開方向へ操作することにより、及び戸の閉方向へ操作することにより機能部品のオンオフを切り替えることが可能であるので、操作者は、機能部品操作部を戸の移動方向と同じ方向へ操作することにより、容易に機能部品のオンオフを切り替えるとともに戸を開閉できるため、操作性が良い。
戸の正面図である。 (a)は戸本体を戸先側から見た側面図であり、(b)は戸本体の戸先部分を示す背面図である。 (a)(b)は取手における機能部品操作部の操作を示す正面図、(c)は取手を分解して機能部品操作具のみを示す正面図である。 戸先框と表裏の取手を示す図であり、図3のA―A断面図である。 取手を示す図であり、(a)(b)は正面から見た斜視図、(c)は背面から見た斜視図である。 取手の他の形態を示す図であり、(a)は正面から見た斜視図、(b)(c)は機能部品操作部の操作を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下において、左右とは、図1における正面視した際の左右であり、戸の閉方向及び開方向を示す。
図1に示すように、本発明は横方向へ移動する戸であり、戸本体1と地面Gに立設した門柱2とを備え、戸本体1の戸先側に設けられた取手3を押し引きして戸本体1を正面視した際の右方向へ移動させることにより戸本体1と門柱2との間口を開き、左方向へ移動させて戸本体1を門柱2に突き合わせることにより間口を塞ぐものである。また、戸本体1は、機能部品4を有し、取手3の押し引きの動作とともに後述する取手3の機能部品操作部36,36を操作することによって、機能部品4のオンオフを切り替えて戸本体1を開閉させることが可能なものである。なお、本実施形態においてブレーキ機構4を機能部品4とするが、特に限定されるものではなく、例えば機能部品4を錠としてもよい。
戸本体1は、門柱2に突き合わせる一端側に戸先框5を、他端側に戸尻框6を備え、戸先框5と戸尻框6との間は複数の縦桟が横桟によって連結された格子体で構成されており、少なくとも間口を塞ぐほどの長さを有している。戸本体1の下面には戸の開閉方向に複数のキャスター7を備え、戸本体1がキャスター7によって開閉方向へ走行可能としてある。複数のキャスター7のうち、戸先框5の下方に位置するキャスター7は、戸の機能部品4としてブレーキ機構4を備えるものである。このブレーキ機構4は、後述する軸8及びワイヤー9を介して機能部品操作具31と連結してあり、機能部品操作具31の機能部品操作部36,36を操作することによって、機能のオンオフ(戸の制動と解除)が切り替えられる。
戸先框5は、図2に示すように、上下方向の中間部より上方に、取手3と係止具操作部10と錠11を備える。取手3と係止具操作部10と錠11は、戸先框5の正面及び背面に同様の構成で設けてある。係止具操作部10と錠11は、戸先框5を門柱2へ突き合わせた際に操作するものであり、戸本体1を門柱2に係止して施錠を行う。
取手3は、図3及び図5に示すように、戸操作部30と、機能部品操作具31を備える。
戸操作部30は、上下方向に伸びる横向きの略Z字形状をなし、その背面の中心部から突出する取手取付部32を備え、取手取付部32において戸先框5に固定されており、戸操作部30の一側面の上部及び他側面の下部には開口33,33が設けてある。また、戸操作部30の内部には中空部が形成されており、中空部には後述する機能部品操作具31を備え、機能部品操作具31の上下両端部に位置する二つの機能部品操作部36,36が戸操作部30の開口33,33から露出している。また、戸操作部30は中央内部に戸本体1の開閉方向に直交する方向に沿う軸8を有する。
軸8は角軸であり、図4に示すように、戸先框5の表裏にわたって挿通し、その両端部は、戸操作部30の取手取付部32内部において、機能部品操作具31の基部34と連結具37を介して連結してある。また軸8は、戸先框5の内部においてワイヤー9と連結してある。ワイヤー9は下方に誘導され、ブレーキ機構4に連結してある。
機能部品操作具31は、図3(c)に示すように、基部34と機能部品操作部36を有する二つの部材からなり、二つの部材の基部34,34を重ね合わせ、軸8を中心に対向するように組み立てたものである。基部34は、戸操作部30内部に納まるほどの大きさの矩形状であり、二つの部材の基部34,34を重ね合わせた中心部には軸受部35が設けてある。二つの基部34,34は内部に連結具37を挟み込んで固定してあり、軸受部35には連結具37の軸部が位置し、連結具37の軸部には軸8を取付ける角穴38が設けてある。基部34,34から上下方向に伸びる二つの機能部品操作部36,36は、一方が戸の開方向へ延出し、他方が戸の閉方向へ延出し、夫々戸操作部30の開口33,33から外部へ露出する。機能部品操作具31は軸8を中心に回動可能であり、機能部品操作部36が操作されて機能部品操作具31が回動すると、連結具37を介して軸8が回転する。詳しくは、機能部品操作具31は、機能部品操作部36,36が戸操作部30から露出した状態(図3(a),図5(a))と戸操作部30の内部へ沈み込んだ状態(図3(b),図5(b))との間で回動可能である。機能部品操作具31は、機能部品操作部36が図示しないバネ部材により戸操作部30の外部へ露出する方向へ付勢してあるため、初期状態(操作していない状態)では図3(a)及び図5(a)に示す位置にある。なお本実施形態において、機能部品操作具31は二つの部材が戸操作部30内部において連結具37を介して一体として軸8に取り付けてあるが、二つの部材が軸8に夫々取り付けてあり、二つの機能部品操作部36,36が連動しないような構成としてもよい。
次に、機能部品操作具31の操作とブレーキ機構(機能部品)4のオンオフの仕組みについて説明する。取手3は、図3(a)及び図5(a)に示す状態が、機能部品操作具31の初期状態であり、ブレーキ機構4が機能して、戸は制動状態(オン状態)にある。図3(b)及び図5(b)は操作状態であり、機能部品操作具31が回動して機能部品操作部36が戸操作部30の内部へ沈み込んでおり、この状態において機能部品であるブレーキ機構4の機能は解除された状態(オフ状態)にある。
図3(b)及び図5(b)に示すように、機能部品操作部36を押圧して戸操作部30の内部へ沈み込む方向へ回動させると、図示しないバネ部材の付勢力に抗して軸8が回転する。軸8が回転すると、軸8に連結されたワイヤー9が引っ張られてブレーキ機構4に作用し、ブレーキ機構4は戸の制動を解除する。そして、機能部品操作部36から手を放すと、バネ部材の付勢力により機能部品操作具31は自動的に図3(a)及び図5(a)に示す初期状態へ復帰するとともに、ワイヤー9が繰り出され、戸は再び制動状態となる。
例えば、図1のように正面視した右方向を開方向とする戸を開く場合の操作方法としては、図3(a)に示すように、戸操作部30の上側面に設けた開口33から左側へ延出する機能部品操作部36を、操作者が矢印で示すように右方向(開方向)へ操作することにより、機能部品操作具31が回動し、機能部品操作具31に連動して軸8が回転し、ブレーキ機構4のオンオフが切り替えられて戸の制動が解除される。操作者は、そのまま機能部品操作部36を右方向(開方向)へ操作することにより、同時に戸操作部30を右方向(開方向)へ操作することができる。操作者が機能部品操作部36から手を放せば、機能部品操作具31は自動的に図3(a)の状態へ復帰し、戸は再び制動状態となる。戸を閉める操作は、この逆方向の操作をすればよく、図3(a)において、戸操作部30の下側面に設けた開口33から右側へ延出する機能部品操作部36を操作者が左方向(閉方向)へ操作し戸の制動を解除した状態で、そのまま戸操作部30を左方向(閉方向)へ操作することにより戸を閉める。要するに、操作者が、取手3の上部又は下部において、取手3に手をかけ、又は取手3を握ると、機能部品操作部36とともに戸操作部30にも手指が添えられ、機能部品操作部36と戸操作部30を同時に操作可能となるため、一つの動作によって戸の制動の解除操作と戸の移動操作を連続的に行うことができる。
以上のように、戸本体1に取り付けた取手3において、戸操作部30は戸本体1に固定してあり、取手3に手をかけて機能部品操作部36を、戸の開方向及び戸の閉方向へ操作可能に構成してあるため、機能部品操作部36を操作することによりブレーキ機構4のオンオフを切り替えるとともに戸操作部30を操作し、戸の開閉操作を容易に行うことができる。
詳しくは、取手3は戸操作部30と二つの機能部品操作部36を有し、一方の機能部品操作部36は、戸の開方向へ操作することによりブレーキ機構4のオンオフを切替え、他方の機能部品操作部36は、戸の閉方向へ操作することによりブレーキ機構4のオンオフを切替えることのできる構成であるため、戸の閉方向及び開方向のいずれの方向へも機能部品操作部36を操作可能であり、戸の開閉操作の方向と、機能部品操作部36の操作の方向が一致するので、戸の操作性に優れる。
図6は、取手3の他の実施形態を示している。この取手3は、戸操作部40と、二つの機能部品操作部41,41を備える。上下方向に伸びる戸操作部40が、下方背面から突出する取手取付部42において戸先框5に取り付けられており、戸操作部40の上方の両側面には、開口43,43が設けてある。開口43,43からは左右異なる方向へ向けて機能部品操作部41,41が露出している。機能部品操作部41は先に説明した実施形態と同様に、図示しないバネ部材に付勢され、軸8を中心に回動可能に取り付けてある。また、軸8から機能部品4への構成も先の実施形態と同様である。この取手3は、図6(b)(c)に示すように、機能部品操作部41,41の一方を右方向へ、他方を左方向へ操作することができる。左右方向、言い換えれば、戸の閉方向及び開方向のいずれの方向へも機能部品操作部41を操作可能であり、戸の開閉移動の方向と機能部品操作部41の操作の方向が一致するため、操作性が良い。
本発明は、上記の実施形態に限定されない。取手は機能部品操作部を戸の閉方向及び開方向に操作することにより機能部品のオンオフを切り替えるものであれば形状は問わず、機能部品操作部を1つ以上備えるものであってもよい。また、機能部品操作部によってオンオフが操作される機能部品はブレーキ機構に限られない。機能部品を複数備える場合は、機能部品操作部によって一つ以上の機能部品のオンオフを操作できるものとしてもよい。門柱は、本実施形態においては戸本体の戸先側に設けられた柱状のものであるが、戸本体の両側端に設けてもよい。そして、戸は片開きの戸以外に、二つの戸本体を召し合わせる両開きの戸であってもよく、戸本体は伸縮するものや、折り畳み可能なものを使用することもできる。
1 戸本体
2 門柱
3 取手
4 ブレーキ機構(機能部品)
30 戸操作部
31 機能部品操作具
36 機能部品操作部
40 戸操作部
41 機能部品操作部

Claims (1)

  1. 横方向に移動する戸であり、戸本体と、戸本体の戸先側に取手と、機能部品とを備え、取手は、戸操作部と機能部品操作部を有し、戸操作部は、戸本体に固定してあり、機能部品操作部は、戸操作部の開方向側で回動する部分と閉方向側で回動する部分から成り、戸操作部に手をかけて開方向側に操作したときに機能部品操作部の閉方向側を、戸の開方向へ操作することにより、及び戸操作部に手をかけて閉方向側に操作したときに機能部品操作部の開方向側を戸の閉方向へ操作することにより機能部品のオンオフを切り替えることを特徴とする戸。
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