JP2016125149A - 中空ガイド軸体、空気紡績装置及び紡績機 - Google Patents
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Abstract
【課題】オペレータが状態を容易に把握することが可能な中空ガイド軸体、並びに、そのような中空ガイド軸体を備える空気紡績装置及び紡績機を提供する。【解決手段】中空ガイド軸体70は、繊維導入口73が設けられた中空の本体部71と、本体部71に設けられた表示部74と、を備える。【選択図】図4
Description
本発明は、中空ガイド軸体、空気紡績装置及び紡績機に関する。
旋回空気流によって繊維に撚りを与えて糸を生成する空気紡績装置には、繊維導入口が設けられた中空ガイド軸体が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
上述したような空気紡績装置においては、オペレータが中空ガイド軸体の状態を容易に把握することができないという問題があった。
そこで、本発明は、オペレータが状態を容易に把握することが可能な中空ガイド軸体、並びに、そのような中空ガイド軸体を備える空気紡績装置及び紡績機を提供することを目的とする。
本発明の中空ガイド軸体は、繊維導入口が設けられた中空の本体部と、本体部に設けられた表示部と、を備える。
この中空ガイド軸体によれば、オペレータが表示部を確認することで中空ガイド軸体の状態を容易に把握することができる。
本発明の中空ガイド軸体では、表示部は、文字及び記号から選ばれる1つ又は複数の組合せで表示を行ってもよい。これによれば、種々の情報を適切に表示することができる。
本発明の中空ガイド軸体では、表示部は、色で表示を行ってもよい。これによれば、種々の情報を適切に表示することができる。
本発明の中空ガイド軸体では、表示部は、繊維導入口の大きさを表示してもよい。これによれば、生成する糸の種類に応じた繊維導入口であるか否かを容易に把握することができる。
本発明の中空ガイド軸体では、表示部は、本体部の軸線方向に沿った線で表示を行ってもよい。これによれば、種々の情報を適切に表示することができる。
本発明の中空ガイド軸体では、表示部は、本体部における所定位置を表示してもよい。これによれば、空気紡績装置における中空ガイド軸体の組付け状態が適切であるか否かを容易に把握することができる。
本発明の中空ガイド軸体では、本体部は、繊維導入口が設けられた先端部分と、先端部分よりも外径が大きい拡径部分と、を有し、表示部は、本体部の外表面のうち、拡径部分の外表面に設けられていてもよい。これによれば、オペレータが表示部を容易に確認することができる。中空ガイド軸体が空気紡績装置に組み付けられた際に繊維が表示部に接触し難いため、表示部自体の劣化及び紡績品質の低下を抑制することができる。
本発明の空気紡績装置は、上記中空ガイド軸体と、中空ガイド軸体の繊維導入口が配置される紡績室、及び紡績室に旋回空気流を発生させるために噴射される空気が通過するノズルが設けられたノズルブロックと、を備える。
この空気紡績装置では、オペレータが中空ガイド軸体の状態を容易に把握することができる。
本発明の空気紡績装置では、表示部は、本体部の軸線方向に沿った線で、本体部における所定位置を表示し、線の数及びノズルの数は、それぞれ、複数であり、複数の線は、軸線方向から見た場合に、360度をノズルの数で除した角度の範囲内に配列されていてもよい。例えばカーボンを含んだ繊維等、繊維の種類によっては、複数のノズルのそれぞれに対応するように、中空ガイド軸体の繊維導入口に複数の溝が、紡績動作を行ったことに起因して形成される場合がある。そのような場合に備え、空気紡績装置の所定部品等、何らかの基準に対して、中空ガイド軸体の複数の線のそれぞれを合わせるように、定期的にメンテナンスを行うことで、紡績品質の低下を抑制しつつ、中空ガイド軸体の延命化を図ることができる。
本発明の空気紡績装置は、中空ガイド軸体を本体部の軸線回りに異なる組付け角度で支持可能な支持体を更に備えてもよい。これによれば、空気紡績装置の所定部品等、何らかの基準に対して、中空ガイド軸体の複数の線のそれぞれを容易に合わせることができる。
本発明の紡績機は、上記空気紡績装置と、空気紡績装置で生成された糸をパッケージに巻き取る巻取装置と、を備える。
この紡績機では、オペレータが中空ガイド軸体の状態を容易に把握することができる。
本発明によれば、オペレータが状態を容易に把握することが可能な中空ガイド軸体、並びに、そのような中空ガイド軸体を備える空気紡績装置及び紡績機を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示されるように、紡績機1は、複数の紡績ユニット2と、糸継台車3と、玉揚台車(図示省略)と、第1エンドフレーム4と、第2エンドフレーム5と、を備えている。複数の紡績ユニット2は、一列に配列されている。各紡績ユニット2は、糸Yを生成してパッケージPに巻き取る。糸継台車3は、ある紡績ユニット2で糸Yが切断されたり、何らかの理由で糸Yが切れたりした場合、当該紡績ユニット2で糸継動作を行う。玉揚台車は、ある紡績ユニット2でパッケージPが満巻になった場合、パッケージPを玉揚げし、新しいボビンBを当該紡績ユニット2に供給する。
第1エンドフレーム4には、紡績ユニット2で発生した繊維屑及び糸屑等を回収する回収装置等が収容されている。第2エンドフレーム5には、紡績機1に供給される圧縮空気(空気)の空気圧を調整して紡績機1の各部に空気を供給する空気供給部、及び紡績ユニット2の各部に動力を供給するための駆動モータ等が収容されている。第2エンドフレーム5には、機台制御装置41と、表示画面42と、入力キー43と、が設けられている。機台制御装置41は、紡績機1の各部を集中的に管理及び制御する。表示画面42は、紡績ユニット2の設定内容及び/又は状態に関する情報等を表示することができる。オペレータが入力キー43を用いて適宜の操作を行うことにより、紡績ユニット2の設定作業を行うことができる。
図1及び図2に示されるように、各紡績ユニット2は、糸Yの走行方向において上流側から順に、ドラフト装置6と、空気紡績装置7と、糸監視装置8と、テンションセンサ9と、糸貯留装置11と、ワキシング装置12と、巻取装置13と、を備えている。ユニットコントローラ10は、所定数の紡績ユニット2ごとに設けられており、紡績ユニット2の動作を制御する。
ドラフト装置6は、スライバ(繊維束)Sをドラフトする。ドラフト装置6は、スライバSの走行方向において上流側から順に、バックローラ対14と、サードローラ対15と、ミドルローラ対16と、フロントローラ対17と、を有している。各ローラ対14,15,16及び17は、ボトムローラと、トップローラと、を有している。ボトムローラは、第2エンドフレーム5に設けられた駆動モータ又は各紡績ユニット2に設けられた駆動モータにより回転駆動される。ミドルローラ対16のボトムローラに対しては、エプロンベルト18aが設けられている。ミドルローラ対16のトップローラに対しては、エプロンベルト18bが設けられている。
空気紡績装置7は、ドラフト装置6でドラフトされた繊維束Fに旋回空気流によって撚りを与えて糸Yを生成する。
糸監視装置8は、空気紡績装置7と糸貯留装置11との間において、走行する糸Yの情報を監視して、監視した情報に基づいて糸欠陥の有無を検出する。糸監視装置8は、糸欠陥を検出した場合、糸欠陥検出信号をユニットコントローラ10に送信する。糸監視装置8は、糸欠陥として、例えば、糸Yの太さ異常及び/又は糸Yに含有されている異物を検出する。糸監視装置8は、糸切れ等も検出する。テンションセンサ9は、空気紡績装置7と糸貯留装置11との間において、走行する糸Yのテンションを測定し、テンション測定信号をユニットコントローラ10に送信する。糸監視装置8及び/又はテンションセンサ9の検出結果に基づきユニットコントローラ10が異常有りと判断した場合、紡績ユニット2において、糸Yが切断される。具体的には、空気紡績装置7への空気の供給が停止されて、糸Yの生成が中断されることにより、糸Yが切断される。或いは、別途設けられたカッタにより糸Yが切断されるようにしてもよい。
ワキシング装置12は、糸貯留装置11と巻取装置13との間において、糸Yにワックスを付与する。
糸貯留装置11は、空気紡績装置7と巻取装置13との間において、糸Yの弛みを取る。糸貯留装置11は、空気紡績装置7から糸Yを安定して引き出す機能、糸継台車3による糸継動作時等に空気紡績装置7から送り出される糸Yを滞留させて糸Yが弛むのを防止する機能、及び糸貯留装置11よりも下流側の糸Yのテンションの変動が空気紡績装置7に伝わるのを防止する機能を有している。
巻取装置13は、糸YをボビンBに巻き取ってパッケージPを形成する。巻取装置13は、クレードルアーム21と、巻取ドラム22と、トラバースガイド23と、を有している。クレードルアーム21は、ボビンBを回転可能に支持する。クレードルアーム21は、支軸24によって揺動可能に支持されており、ボビンBの表面又はパッケージPの表面を巻取ドラム22の表面に適切な圧力で接触させる。第2エンドフレーム5に設けられた駆動モータ(図示省略)が、複数の紡績ユニット2の巻取ドラム22を一斉に駆動する。これにより、各紡績ユニット2において、ボビンB又はパッケージPが巻取方向に回転させられる。各紡績ユニット2のトラバースガイド23は、複数の紡績ユニット2で共有されるシャフト25に設けられている。第2エンドフレーム5の駆動モータがシャフト25を巻取ドラム22の回転軸方向に往復駆動することによって、回転するボビンB又はパッケージPに対してトラバースガイド23が糸Yを所定幅でトラバースする。
糸継台車3は、ある紡績ユニット2において糸Yが切断されたり、何らかの理由で糸Yが切れたりした場合、当該紡績ユニット2まで走行して、糸継動作を行う。糸継台車3は、糸継装置26と、サクションパイプ27と、サクションマウス28と、を有している。サクションパイプ27は、支軸31によって回動可能に支持されており、空気紡績装置7からの糸Yを捕捉して糸継装置26に案内する。サクションマウス28は、支軸32によって回動可能に支持されており、巻取装置13からの糸Yを捕捉して糸継装置26に案内する。糸継装置26は、案内された糸Y同士の糸継ぎを行う。糸継装置26は、圧縮空気を用いるスプライサ、種糸を用いるピーサー、又は糸Yを機械的に継ぐノッター等である。
糸継台車3が糸継ぎ動作を行うとき、パッケージPを反巻取方向に回転(逆回転)させる。このときには、パッケージPが巻取ドラム22から離間するようにクレードルアーム21がエアーシリンダ(図示省略)によって移動させられ、糸継台車3に設けられた逆回転用ローラ(図示省略)によってパッケージPが逆回転させられる。
上述した空気紡績装置7について、より詳細に説明する。以下、繊維束F及び糸Yの走行方向における上流側を単に「上流側」といい、繊維束F及び糸Yの走行方向における下流側を単に「下流側」という。
図3に示されるように、空気紡績装置7は、ノズルブロック50と、中空ガイド軸体ユニット60と、を備えている。
ノズルブロック50は、繊維案内部51と、旋回空気流発生部52と、を有している。繊維案内部51には、ドラフト装置6から供給された繊維束Fを案内する案内孔51aが設けられている。旋回空気流発生部52には、紡績室53、複数の第1ノズル(ノズル)54、及び開口部55が設けられている。紡績室53では、案内孔51aを介して導入された繊維束Fが旋回空気流によって旋回させられる。複数の第1ノズル54は、紡績室53の周囲に等角度間隔で配列されている。各第1ノズル54からは、紡績室53に旋回空気流を発生させるために空気が噴射される。つまり、紡績室53に旋回空気流を発生させるために噴射される空気が各第1ノズル54を通過する。開口部55は、紡績室53と一続きであり、下流側に向かって拡げられている。紡績室53内には、繊維案内部51によって保持されたニードル56の先端部56aが位置している。
中空ガイド軸体ユニット60は、中空ガイド軸体70と、案内パイプ61と、支持部材(支持体)62と、固定部材(支持体)63と、空気供給管64と、を有している。
中空ガイド軸体70は、例えばセラミックからなる中空の本体部71を有している。本体部71は、円錐台状の外形を有する先端部分71aと、円柱状の外形を有する基端部分(拡径部分)71bと、先端部分71aと基端部分71bとを接続する円錐台状の外形を有する中間部分(拡径部分)71cと、を含んでいる。本体部71は、外径が下流側に向かって大きくなるように形成されている。つまり、中間部分71c及び基端部分71bの外径は、先端部分71aの外径よりも大きい。先端部分71aには、上流側及び中間部分71cの内側に開口する繊維導入路72が設けられている。繊維導入路72の上流側の開口部は、繊維導入口73である。基端部分71bの下流側の端部には、フランジ71dが設けられている。
案内パイプ61は、円筒状の部材である。案内パイプ61には、上流側及び下流側に開口する糸通路61aが設けられている。糸通路61aの下流側の内径は、糸通路61aの上流側の内径よりも大きい。案内パイプ61の上流側の端部には、複数の第2ノズル65が設けられている。
支持部材62は、円柱状の部材である。支持部材62には、上流側に開口する収容孔62a、及び下流側に開口する糸導出路62bが設けられている。糸導出路62bの径は、案内パイプ61の糸通路61aの下流側の部分の径と略等しく、収容孔62aの径よりも小さい。糸導出路62bの上流側の端部は、収容孔62aの下流側の端部に接続されている。支持部材62には、収容孔62aに連通する空気供給管64が取り付けられている。支持部材62の上流側の端部には、雄ねじ62cが形成されている。
固定部材63は、フランジ63aが設けられたキャップ状のナットである。中空ガイド軸体ユニット60では、案内パイプ61が支持部材62の収容孔62a内に配置され、中空ガイド軸体70が案内パイプ61の上流側の端部を覆うように支持部材62の上流側の端部に配置されている。これにより、中空ガイド軸体70の繊維導入路72と案内パイプ61の糸通路61aとが接続され、案内パイプ61の糸通路61aと支持部材62の糸導出路62bとが接続されている。この状態で、固定部材63は、中空ガイド軸体70のフランジ71dに係合しつつ、支持部材62の雄ねじ62cに螺合している。
中空ガイド軸体70は、支持部材62の雄ねじ62cに対する固定部材63の螺合を緩めることで、本体部71の軸線回りに回転する。つまり、支持部材62及び固定部材63は、中空ガイド軸体70を本体部71の軸線回りに異なる組付け角度で支持可能である。なお、固定部材63が支持部材62に対して着脱可能であるため、中空ガイド軸体70を容易に交換することができる。
中空ガイド軸体ユニット60においては、中空ガイド軸体70の本体部71のうち、先端部分71a、及び中間部分71cの上流側の部分が、旋回空気流発生部52の開口部55内に隙間を介して配置され、中空ガイド軸体70の繊維導入口73が、紡績室53に配置されている。空気紡績装置7の紡績動作中は、固定部材63のフランジ63aが、ノズルブロック50を支持する枠状のホルダ57に当接することで、紡績室53に対して中空ガイド軸体70が位置決めされている。
以上のように構成された空気紡績装置7の紡績動作について説明する。紡績動作の開始時には、複数の第1ノズル54から紡績室53に空気が噴射されると共に、複数の第2ノズル65から案内パイプ61の糸通路61aに空気が噴射される。これにより、ドラフト装置6から案内孔51aを介して紡績室53に導入された繊維束Fは、案内パイプ61の糸通路61a及び支持部材62の糸導出路62bを通って、下流側に導出される。なお、各第2ノズル65から噴射される空気は、空気供給管64、支持部材62の収容孔62a内における案内パイプ61の外側の空間、中空ガイド軸体70の基端部分71b及び中間部分71cの内側における案内パイプ61の外側の空間を介して、供給される。
その後、複数の第1ノズル54から紡績室53への空気の噴射が継続され、複数の第2ノズル65から案内パイプ61の糸通路61aへの空気の噴射が停止される。これにより、旋回空気流によって繊維束Fの繊維端が中空ガイド軸体70の先端部分71a周囲で反転されて旋回させられ、紡績室53において繊維束Fに実撚りが掛けられる。繊維束Fに実撚りが掛けられた糸Yは、案内パイプ61の糸通路61a及び支持部材62の糸導出路62bを通って、下流側に導出される。この紡績動作中、複数の第1ノズル54から紡績室53に噴射された空気は、中空ガイド軸体70と旋回空気流発生部52の開口部55との間の隙間を介して、ホルダ57に設けられた減圧室58に流入し、糸Yにならなかった繊維と共に排出される。
なお、中空ガイド軸体ユニット60は、例えば空気紡績装置7のクリーニング動作時及び/又は紡績動作の停止時等に、固定部材63のフランジ63aがホルダ57から離間するように、エアーシリンダ等のアクチュエータによって移動させられる。
上述した中空ガイド軸体70について、より詳細に説明する。図4に示されるように、中空ガイド軸体70は、本体部71に設けられた表示部74を更に備えている。表示部74は、中空ガイド軸体70の種類を表示する第1表示部74aと、本体部71における所定位置を表示する第2表示部74bと、を有している。表示部74は、本体部71の外表面(本体部71の軸線方向における両端面を除く外側の表面)に設けられている。より具体的には、第1表示部74aは、中間部分71cの外表面に設けられている。第2表示部74bは、基端部分71bから中間部分71cの一部にかけて、基端部分71b及び中間部分71cの外表面に設けられている。このような表示部74の形成は、例えばレーザマーキングによって実施される。
第1表示部74aは、文字及び記号から選ばれる1つ又は複数の組合せで、繊維導入口73の大きさ(径)及び/又は本体部71の材質を表示している。例えば、F,M,C,X等のアルファベットによって、繊維導入口73の大きさが示される。1,2,3等の数字によって、本体部71の材質が示される。
第2表示部74bは、本体部71の軸線回りに沿って(本体部71の軸線Lを中心線とする周方向に沿って)配列された複数の線で、本体部71における複数の所定位置を表示している。各線は、本体部71の軸線方向(軸線Lに平行な方向)に延在している。複数の線は、本体部71の軸線方向から見た場合に、360度を第1ノズル54の数で除した角度の範囲内に配列されている。隣り合う線の角度間隔は等しい。例えば、線の数が3本であり、第1ノズル54の数が4つである場合には、3本の線は、本体部71の軸線方向から見た場合に90度の範囲内に配列されており、隣り合う線の角度間隔は、本体部71の軸線方向から見た場合に30度である(図6参照)。
以上、説明したように、中空ガイド軸体70では、本体部71の外表面に表示部74が設けられている。したがって、オペレータが表示部74を容易に確認することができ、中空ガイド軸体70の状態を容易に把握することができる。特に、図5及び図6に示されるように、中空ガイド軸体70が空気紡績装置7に組み付けられた状態においても、表示部74が固定部材63によって完全に隠されることがないため、オペレータが中空ガイド軸体70の状態を容易に把握することができる。
中空ガイド軸体70では、第1表示部74aが、文字及び記号から選ばれる1つ又は複数の組合せで、繊維導入口73の大きさを表示している。これにより、繊維導入口73の大きさが適切に表示されるので、生成する糸Yの種類に応じた繊維導入口73であるか否かを容易に把握することができる。
中空ガイド軸体70では、第2表示部74bが、本体部71の軸線方向に沿った線で、本体部71における所定位置を表示している。これにより、本体部71における所定位置が適切に表示されるので、空気紡績装置7における中空ガイド軸体70の組付け状態が適切であるか否かを容易に把握することができる。
中空ガイド軸体70では、表示部74が、先端部分71aよりも外径が大きい中間部分71c及び基端部分71bの外表面に設けられていている。これにより、空気紡績装置7の紡績動作中に繊維が表示部74に接触し難いため、表示部74自体の劣化及び紡績品質の低下を抑制することができる。
空気紡績装置7では、第2表示部74bが、複数の線で、本体部71における複数の所定位置を表示しており、複数の線は、本体部71の軸線方向から見た場合に、360度を第1ノズル54の数で除した角度の範囲内に配列されている。例えばカーボンを含んだ繊維等、繊維の種類によっては、本体部71の繊維導入口73に、摩耗に起因する複数の溝が形成される場合がある。このような溝は、紡績動作を行ったことに起因して複数の第1ノズル54に対応するように形成され、紡績品質を低下させる原因となる。そのような場合に備え、図7の(a)及び(b)に示されるように、例えば空気供給管64に対して、中空ガイド軸体70の各線を合わせるように、定期的にメンテナンスを行うことで、紡績品質の低下を抑制しつつ、中空ガイド軸体70の延命化を図ることができる。
空気紡績装置7では、支持部材62及び固定部材63が、中空ガイド軸体70を本体部71の軸線回りに異なる組付け角度で支持可能である。これにより、空気紡績装置7の所定部品(例えば空気供給管64)等、何らかの基準に対して、中空ガイド軸体70の各線を容易に合わせることができる。なお、360度を第1ノズル54の数で除した角度の範囲内に複数の線が配列されているため、中空ガイド軸体70を本体部71の軸線回りに回転させて位置合わせした際に、本体部71の繊維導入口73において摩耗に起因する溝が形成される位置が重なることがない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、表示部74が、文字及び記号から選ばれる1つ又は複数の組合せ(以下、「文字等」という)で、繊維導入口73の大きさを表示したが、表示部74は、複数種の色で、繊維導入口73の大きさを表示してもよい。この場合にも、繊維導入口73の大きさが適切に表示されるので、生成する糸Yの種類に応じた繊維導入口73であるか否かを容易に把握することができる。なお、この場合、表示部74は、予め定められた色を有する図形(例えば、丸又は多角形)で繊維導入口73の大きさを表示する。
表示部74は、文字等で、繊維導入口73の大きさ以外の情報の表示、又は繊維導入口73の大きさを含む情報の表示を行ってもよい。表示部74は、色で、繊維導入口73の大きさ以外の情報の表示、又は繊維導入口73の大きさを含む情報の表示を行ってもよい。表示部74は、文字等と色との組合せで、繊維導入口73の大きさ以外の情報の表示、又は繊維導入口73の大きさを含む情報の表示を行ってもよい。このように、表示部74は、種々の情報を適切に表示することができる。
表示部74は、本体部71の軸線方向に沿った線で、本体部71における所定位置以外の情報の表示、又は本体部71における所定位置を含む情報の表示を行ってもよい。このように、表示部74は、種々の情報を適切に表示することができる。
上記実施形態では、表示部74が第1表示部74a及び第2表示部74bを有していたが、第1表示部74a及び第2表示部74bのいずれか1つが省略されてもよい。第1表示部74aに用いられる文字は、大文字のアルファベットに限らず、小文字のアルファベットでもよい。第1表示部74aに用いられる文字は、漢字等、所定の国の文字でもよい。第1表示部74aに用いられる文字の数は、3文字以上でもよい。第1表示部74aは、繊維導入口73の径以外の情報を表示してもよい。例えば、第1表示部74aは、推奨される繊維の種類、及び/又は、生成する糸の番手を表示してもよい。
上記実施形態では、表示部74が、複数の線で、本体部71における所定位置を表示したが、表示部74は、1本の線で、本体部71における所定位置を表示してもよい。この場合にも、当該1本の線を指標として、本体部71の繊維導入口73において摩耗に起因する溝が形成される位置が重ならないように、中空ガイド軸体70を本体部71の軸線回りに回転させて位置合わせすることができる。表示部74は、線の他、点、或いは三角形等の多角形の頂点で、本体部71における所定位置を表示してもよい。
表示部74は、本体部71の軸線方向から見た場合に、繊維導入口73の両側に設けられていてもよい。この場合には、例えば、中空ガイド軸体70が本体部71の軸線回りにどのような向きで組み付けられていても、オペレータが中空ガイド軸体70の状態を容易に把握することができる。
糸継装置26がピーサーである場合、第2ノズル65は省略されてもよい。第1ノズル54の数は、4つに限定されず、3つ又は5つ等でもよい。
上記実施形態では、繊維束Fの撚りが空気紡績装置7の上流側に伝わるのを防止するために、先端部56aが紡績室53内に位置するように繊維案内部51によってニードル56が保持されていたが、当該構成は必須ではない。一例として、空気紡績装置7は、ニードル56に代えて、繊維案内部51の下流側端部によって、繊維束Fの撚りが空気紡績装置7の上流側に伝わるのを防止する構成を採用してもよい。
紡績ユニット2では、糸貯留装置11が空気紡績装置7から糸Yを引き出す機能を有していたが、デリベリローラとニップローラとで空気紡績装置7から糸Yが引き出されてもよい。デリベリローラとニップローラとで空気紡績装置7から糸Yを引き出す場合、糸貯留装置11の代わりに、吸引空気流で糸Yの弛みを吸収するスラックチューブ又は機械的なコンペンセータ等を設けてもよい。
紡績機1では、機台高さ方向において、上側で供給された糸Yが下側で巻き取られるように各装置が配置されていた。しかし、下側で供給された糸Yが上側で巻き取られるように各装置が配置されていてもよい。
紡績機1では、ドラフト装置6のボトムローラの少なくとも一つ及びトラバースガイド23が、第2エンドフレーム5からの動力によって(すなわち、複数の紡績ユニット2共通で)駆動されていた。しかし、紡績ユニット2の各部(例えば、ドラフト装置6、空気紡績装置7、巻取装置13等)が紡績ユニット2ごとに独立して駆動されてもよい。
糸Yの走行方向において、テンションセンサ9が糸監視装置8の上流側に配置されてもよい。ユニットコントローラ10は、紡績ユニット2ごとに設けられてもよい。紡績ユニット2において、ワキシング装置12、テンションセンサ9及び糸監視装置8は、省略されてもよい。
図1では、紡績機1は、チーズ形状のパッケージPを巻き取るように図示されているが、コーン形状のパッケージPを巻き取ることも可能である。コーン形状のパッケージPの場合、糸Yのトラバースにより糸Yの弛みが発生するが、当該弛みは、糸貯留装置11で吸収することができる。各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。
1…紡績機、7…空気紡績装置、13…巻取装置、50…ノズルブロック、54…第1ノズル(ノズル)、62…支持部材(支持体)、63…固定部材(支持体)、70…中空ガイド軸体、71…本体部、71a…先端部分、71b…基端部分(拡径部分)、71c…中間部分(拡径部分)、73…繊維導入口、74…表示部、S…スライバ(繊維束)、F…繊維束、Y…糸、P…パッケージ。
Claims (11)
- 繊維導入口が設けられた中空の本体部と、
前記本体部に設けられた表示部と、を備える、中空ガイド軸体。 - 前記表示部は、文字及び記号から選ばれる1つ又は複数の組合せで表示を行う、請求項1記載の中空ガイド軸体。
- 前記表示部は、色で表示を行う、請求項1又は2記載の中空ガイド軸体。
- 前記表示部は、前記繊維導入口の大きさを表示する、請求項2又は3記載の中空ガイド軸体。
- 前記表示部は、前記本体部の軸線方向に沿った線で表示を行う、請求項1〜4のいずれか一項記載の中空ガイド軸体。
- 前記表示部は、前記本体部における所定位置を表示する、請求項5記載の中空ガイド軸体。
- 前記本体部は、前記繊維導入口が設けられた先端部分と、前記先端部分よりも外径が大きい拡径部分と、を有し、
前記表示部は、前記本体部の外表面のうち、前記拡径部分の外表面に設けられている、請求項1〜6のいずれか一項記載の中空ガイド軸体。 - 請求項1〜7のいずれか一項記載の中空ガイド軸体と、
前記中空ガイド軸体の前記繊維導入口が配置される紡績室、及び前記紡績室に旋回空気流を発生させるために噴射される空気が通過するノズルが設けられたノズルブロックと、を備える、空気紡績装置。 - 前記表示部は、前記本体部の軸線方向に沿った線で、前記本体部における所定位置を表示し、
前記線の数及び前記ノズルの数は、それぞれ、複数であり、
複数の前記線は、前記軸線方向から見た場合に、360度を前記ノズルの数で除した角度の範囲内に配列されている、請求項8記載の空気紡績装置。 - 前記中空ガイド軸体を前記本体部の軸線回りに異なる組付け角度で支持可能な支持体を更に備える、請求項9記載の空気紡績装置。
- 請求項8〜10のいずれか一項記載の空気紡績装置と、
前記空気紡績装置で生成された糸をパッケージに巻き取る巻取装置と、を備える、紡績機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2014264380A JP2016125149A (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 中空ガイド軸体、空気紡績装置及び紡績機 |
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JP2014264380A JP2016125149A (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 中空ガイド軸体、空気紡績装置及び紡績機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2016125149A true JP2016125149A (ja) | 2016-07-11 |
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ID=56356733
Family Applications (1)
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JP2014264380A Pending JP2016125149A (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 中空ガイド軸体、空気紡績装置及び紡績機 |
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JP (1) | JP2016125149A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3428330A1 (en) | 2017-07-12 | 2019-01-16 | Murata Machinery, Ltd. | Air spinning device |
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2014
- 2014-12-26 JP JP2014264380A patent/JP2016125149A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3428330A1 (en) | 2017-07-12 | 2019-01-16 | Murata Machinery, Ltd. | Air spinning device |
CN109252258A (zh) * | 2017-07-12 | 2019-01-22 | 村田机械株式会社 | 空气纺纱装置及空气精纺机 |
CN109252258B (zh) * | 2017-07-12 | 2022-06-21 | 村田机械株式会社 | 空气纺纱装置及空气精纺机 |
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