JP2016124855A - 口腔用ハイドロゲル組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は、腐植土抽出物及び酸性ムコ多糖類から成る口腔用ハイドロゲル組成物で、歯垢や舌苔と特異的に吸着する性質を有するものであり、優れた歯垢除去効果および舌苔除去効果があり、さらには歯垢形成抑制効果、舌苔付着抑制効果にも優れるものであることから、歯周病の改善、口臭抑制作用のある口腔ケア用品を提供することを目的とする。
【解決手段】
腐植土抽出物及び酸性ムコ多糖類から成ることを特徴とする口腔用ハイドロゲル組成物、およびそれを含む口腔ケア用品で、更には亜塩素酸塩を含有することを特徴とする口腔ケア用品。
【選択図】 なし
本発明は、腐植土抽出物及び酸性ムコ多糖類から成る口腔用ハイドロゲル組成物で、歯垢や舌苔と特異的に吸着する性質を有するものであり、優れた歯垢除去効果および舌苔除去効果があり、さらには歯垢形成抑制効果、舌苔付着抑制効果にも優れるものであることから、歯周病の改善、口臭抑制作用のある口腔ケア用品を提供することを目的とする。
【解決手段】
腐植土抽出物及び酸性ムコ多糖類から成ることを特徴とする口腔用ハイドロゲル組成物、およびそれを含む口腔ケア用品で、更には亜塩素酸塩を含有することを特徴とする口腔ケア用品。
【選択図】 なし
Description
本発明は、腐植土抽出物と酸性ムコ多糖類により形成されたハイドロゲル組成物であって、優れた歯垢除去効果、舌苔除去効果、歯垢形成抑制効果を有するものであり、口腔内に適用した際に、歯垢や舌苔に効果的に吸着し除去されやすくすると共に、歯面へ歯垢の吸着さらには沈着を抑制し、舌苔付着も抑えることで、歯周病の予防と口臭抑制効果に優れた口腔用ハイドロゲル組成物に関する。
歯周病は、歯周病原菌が口腔内に定着することが原因となる炎症性疾患で、そもそも口腔清掃が不十分であることがきっかけとなり、口腔細菌およびその代謝産物が定着増殖した、いわゆる歯垢が原因して起こる。歯垢は水に溶けにくく、粘着性が高いことから歯の表面に強く吸着し、うがいでは簡単に除去できない性状を有する。そのため歯ブラシによる歯磨きでも充分に除去されないことが多い。炎症が進行し歯周病を起こした場合には、抗炎症剤や止血剤などの薬効成分による治療に頼らざるを得ない。
また舌苔は、舌の表面に付着している汚れで、その実体は舌の表面と舌乳頭間に付着した食べカスの一部や、細菌、粘膜細胞などであり、疲労やストレスが原因で舌苔が過度に増加した場合には、口臭の発生や味覚障害を起こすことがある。
歯垢や過剰な舌苔は、細菌の温床となるため、様々な口腔内トラブルの発生原因となっている。これらの原因物質を除去抑制し、日常的に有効な口腔ケアを実施することにより、歯周病などの口腔内トラブルを防止できることから、数々の口腔ケア技術が提案されている。
カチオン性殺菌剤とカチオン化セルロース、プロピレングリコール、エチレンオキサイドの平均付加モル数が60〜100モルのポリオキシエチレン硬化ひまし油、及びパラオキシ安息香酸エステルからなる組成物で、歯面への歯垢の付着を抑制すると共に歯垢中のミュータンス菌を殺菌して、歯垢形成を有効に抑制し、かつ製剤の防腐力及び外観安定性に優れ、低刺激で苦味がなく使用感も良好な液体口腔用組成物(特許文献1)、一般用歯周病薬(歯槽膿漏薬)として配合前例のあるクロルヘキシジン塩酸塩0.1質量%と同等以上の歯垢形成抑制効果を示す濃度(0.1質量%以上)の塩化セチルピリジニウムを含有し、油溶性香料が可溶化されて外観性状も好適で、かつ口腔適用時の苦み・刺激感が低減され使用感にも優れた歯周疾患治療用組成物(特許文献2)、(A)サイクロデキストリンと(B)ポリグルタミン酸のNa及び/又はK塩とを含有し、高い口臭の消臭効果を有し、効果の持続性が顕著に向上した低刺激でマイルドな使用感の口腔用組成物及び口臭抑制剤(特許文献3)、N−アシルアミノ酸又はその塩及びピロリン酸又はその塩を含有し、歯面に存在するタンパク質汚れを十分に除去できるとともに、タンパク質汚れの歯面への付着をも効果的に防止することができ、その清掃効果を口腔内で良好に実感することをも可能とする口腔用組成物(特許文献4)、オルトリン酸又はその塩、ピロリン酸又はその塩、ソルビトール、カルシウム塩を含有し、pHが7〜10である水含有口腔用ゲル組成物、歯垢への高い付着力と短時間での酸中和力を発現させ、効果的にう蝕を予防する(特許文献5)、脂肪酸の炭素数が8〜14のグリセリン脂肪酸エステルとポリグルタミン酸塩とを含有し、高い舌苔付着抑制効果を奏し、かつ味がよく口腔粘膜に対して低刺激で良好な使用感を有する口腔用組成物及び舌苔付着抑制剤(特許文献6)、不溶性繊維成分と発泡成分を含有し、舌上で作用させることを特徴とする口腔洗浄用発泡性固形製剤に関し、特に不溶性繊維成分がミカン科植物及び/又はバラ科リンゴ属植物及び/又はツバキ科植物由来であり、発泡成分が炭酸塩である口腔洗浄用発泡性固形製剤(特許文献7)などが報告されている。
口腔組成物や化粧品に用いられる成分のひとつとして腐植土抽出物が知られている。しかしその有効な応用例は少ない。腐植土は、数百万年以上以前、海草、藻類、植物などの有機質と、他の無機質が海底等に堆積し、微生物により分解と有機化を繰り返してできた特殊な土壌成分である。フルボ酸は、この腐植土に含まれる成分で、腐植土中、組織的に最も多く、カルボキシル基を多く含有し、水溶性で官能基に富むことから、高い生理活性を示す。また分子量(300〜800)が小さく優れた吸収効果があり、還元作用や抗菌作用を有する物質である。このフルボ酸を含む腐植土抽出物についても、以下のような幾つかの応用例が報告されている。
腐植土から水や希アルコール等により抽出される抽出液であって、そのpH値が4.0以下である抽出液を有効成分として含有する抗菌水(特許文献8)、抗菌・殺菌作用、ウイルス不活性化作用、抗酸化作用、防腐食作用、体内浄化作用、脂肪分解作用、アルコール分解作用、界面活性作用、コレステロール分解作用などを有する腐植土抽出物質含有水性液(特許文献9)、消炎鎮痛作用を有する天然素材フルボ酸を適量配合した化粧品(特許文献10)、腐植土に水を加えて得られた抽出液を0.1〜0.2μmのフィルタを用いて濾過することにより得られた濾液を精製した腐植土抽出物を含むことを特徴とした、使用感、保湿効果に優れた口腔用組成物(特許文献11)などの報告がある。
しかしながら、これら従来の技術は、歯垢中のミュータンス菌等を殺菌することで、歯垢を形成しにくくする性質を利用したものや、タンパク質汚れの再付着を防止するもの、洗浄成分と組み合わせて用いることによる洗浄力増強効果によるものが殆どで、歯垢や舌苔自体がうがいだけでは除去されにくかったり、歯垢が歯ブラシの届きにくい歯間に残りやすいなど、除去効果としては十分ではなかった。現状は、歯垢を落としやすくするために、ブラシの形状を工夫したものを使用したり、正しい磨き方を実践する方が効果的な場合が多い。また腐植土抽出物に関しては、その還元作用や抗菌作用を応用した例が報告されているが、pH4以下の酸性下で用いないと実効を得られにくく、製剤によっては使用しづらい性質を有する。
近年、高齢化が進み、介護において、介護者本人もしくは介護をされている方や介護士でも、通常のやり方で充分な口腔ケアが実施できる口腔ケア用品が望まれている。
本発明は、腐植土抽出物及び酸性ムコ多糖類から成ることを特徴とする口腔用ハイドロゲル組成物であって、歯垢や舌苔と特異的に吸着する性質を利用したものであり、優れた歯垢除去効果および舌苔除去効果があり、さらには歯垢形成抑制効果、舌苔付着抑制効果にも優れることから、歯周病の改善、口臭抑制作用のある口腔ケア用品を提供することをその課題とするものである。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、腐植土抽出物及び酸性ムコ多糖類とで形成するハイドロゲル組成物が、歯垢や舌苔と特異的に吸着する性質を有することを発見し、本願発明を達成するに至った。
すなわち、本発明は腐植土抽出物及び酸性ムコ多糖類から成ることを特徴とする口腔用ハイドロゲル組成物、およびそれを含む口腔ケア用品で、更には亜塩素酸塩を含有することを特徴とする口腔ケア用品を提供するものである。
本発明の口腔用ハイドロゲル組成物は、歯垢や舌苔の除去効果および形成抑制効果があり、これを含む口腔ケア用品は、歯周病の改善効果と口臭の抑制効果に優れるものであった。
以下、本発明の構成について説明する。
本発明に用いられる腐植土抽出物は、数百万年以上以前、有機質と無機質が海底に堆積し、微生物による分解と、有機化を繰り返すことでできた特殊な土壌成分で、フルボ酸を多量に含むものである。腐植土壌に塩基性物質を加えて可溶化した分画に、さらに酸を加えて不溶化した成分を除去すると、フルボ酸を多量に含む分画が得られる。不溶化した分画には、フルボ酸より分子量の大きなフミン酸という成分が含まれる。
フルボ酸は化学構造が不明で、カルボキシル基、フェノール性水酸基を含む多価有機酸である。自然界では鉄などの金属と錯体を作る性質がある。腐植土抽出物は、有機酸であるフルボ酸を含むことで、抗菌殺菌作用を有することが知られている。口腔用として用いる場合、酸性領域ではミュータンス菌を殺菌する効果を発揮するが、中性領域においては抗菌殺菌作用は低下する。本発明においては、その効果がpHに影響されることはなく、この公知の性質を利用したものではない。
本発明者等は、この腐植土抽出物が酸性ムコ多糖類と相互反応により、粘弾性を示す強固なハイドロゲルを形成することを見出した。さらには、得られたこのハイドロゲル組成物が、口腔内の歯垢や舌苔と特異的に吸着しやすく、しかもそのゲルの優れた吸着性と親和性によって吸着物を掻き出し除去してくれることを見出したものである。
本発明に用いられる酸性ムコ多糖類は、ヒアルロン酸またはその塩、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、グリコサミノグリカン類、アルギン酸またはその塩から選ばれる一種または二種以上が好ましい。この中でもヒアルロン酸またはその塩、カラギーナン、アルギン酸またはその塩から選ばれる一種または二種以上と、腐植土抽出物によって形成されるハイドロゲルが、歯垢への吸着性と、歯垢との親和性に優れることから、特に好ましい。ヒアルロン酸は発酵法などにより、平均分子量10万の低分子タイプから200万近くの高分子タイプまで設計可能であるが、本発明のハイドロゲル組成物は、分子量に関係なく最適な状態のゲルを形成する。
本発明に用いられる腐植土抽出物は、いわゆる腐植土からの水抽出物であり、前述した操作にて得られるフルボ酸を多量に含む抽出物で、固形分としては0.25〜0.3質量%を含むものである。本発明のハイドロゲル組成物中の、酸性ムコ多糖類に対する腐植土抽出物の配合比は、固形分換算で質量比1:0.005〜0.5であることが好ましい。さらに好ましくは質量比1:0.01〜0.1であり、この領域で最も高いゲル構造を呈する。質量比が0.005未満では、十分なゲルが形成されず、歯垢や舌苔との吸着性も十分ではない。また質量比が0.5を超えてもゲル強度に大きな差はなく、歯垢との吸着性にも有意な差は見られない。
本発明の口腔用ハイドロゲル組成物は、マウスウォッシュ、練り歯磨き、液体歯磨き、うがい液等、必須成分として水分を含む様々な形態の口腔ケア用品に用いることができる。
本発明の口腔用ハイドロゲル組成物を含む口腔ケア用品には、ゲルの優れた歯垢除去効果および舌苔除去効果に加え、それら除去後の歯垢形成抑制効果および舌苔付着抑制効果を高めるために亜塩素酸塩を含有することが好ましい。亜塩素酸塩、特に亜塩素酸ナトリウムは、単体では食品添加剤や繊維などの漂白剤として殺菌剤、漂白剤として用いられており、口腔製品には、歯のブリーチングや殺菌効果を期待して配合されることがある。食品においては、多量に摂取すると下痢を発症するなど、その安全性の面で量的な制約がある。口腔ケア製品は基本的に吐き出すものであり、量的な制約は緩いが、誤飲などを考慮する必要である。好適な亜塩素酸金属塩としては、亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸バリウム、亜塩素酸マグネシウム、亜塩素酸リチウム、亜塩素酸ナトリウム、及び亜塩素酸カリウムが挙げられる。この中でも、亜塩素酸ナトリウム及び亜塩素酸カリウムなどのアルカリ金属塩が、歯垢と舌苔の再付着を防止する効果に優れることから、さらに好ましい。
亜塩素酸塩の配合量は、本発明のハイドロゲル組成物を含む口腔ケア製品中0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%が安定化効果に適した範囲であることから、さらに好ましい。0.01質量%未満では、歯垢と舌苔の再付着を防止する効果が得られにくく、10質量%を超えると、効果に差が見られないだけでなく、味に不快感があり好ましくない。
口腔ケア用品中の口腔用ハイドロゲル組成物の配合量は、腐植土抽出物の配合量にて、固形分換算で、0.001〜0.2質量%が好ましい。0.001質量%未満では、ゲルの影響が弱く、充分な歯垢および舌苔の除去効果を得られない。0.2質量%以上では、ゲルの影響が大きく、使用性が悪くなり好ましくない。
本発明の口腔用ハイドロゲル組成物、およびこれを含む口腔ケア用品には、上記必須成分以外に、他の成分としては、例えば、防腐剤、殺菌剤、香料、抗炎症剤、保存料、安定剤、緩衝剤、その他の有効成分等の添加成分を本発明の効果を損なわない範囲にて含有することができる。
次に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。表1に示す組成の口腔用ハイドロゲル組成物を常法により調製し、さらに表2に示すこれら口腔用ハイドロゲル組成物を含む口腔ケア用品を用いて下記試験を行い、歯垢除去効果、舌苔除去効果、歯垢形成抑制効果に関して評価した。試験に用いた腐植土抽出物は、市販の「腐植抽出液 LE−10H」(エンザイム株式会社製、固形分0.27質量%含有、pH2.5)を用いた。
[口腔用ハイドロゲル組成物]
[歯垢除去効果の評価]
被験者として、25〜60歳の男子5名女子5名の健常人10名に、表2に示す実施例6〜8及び比較例1、2の歯磨き剤を1回1.5g使用し、通常のやり方にて2分間ブラッシングを行った後、市販の歯垢染め出し剤にて染色し、その時に染め出された歯垢が付着した部分の分布を、歯面のどのくらい染め出されたかで下記の評価基準を用いてその平均値により評価した。
被験者として、25〜60歳の男子5名女子5名の健常人10名に、表2に示す実施例6〜8及び比較例1、2の歯磨き剤を1回1.5g使用し、通常のやり方にて2分間ブラッシングを行った後、市販の歯垢染め出し剤にて染色し、その時に染め出された歯垢が付着した部分の分布を、歯面のどのくらい染め出されたかで下記の評価基準を用いてその平均値により評価した。
[評価基準]染色状態
4:1割未満
3:1割以上2割未満
2:2割以上3割未満
1:3割以上
4:1割未満
3:1割以上2割未満
2:2割以上3割未満
1:3割以上
[歯垢形成抑制効果の評価]
表2に示す実施例6〜8及び比較例1、2の歯磨き剤を下記の手順にて、4名のパネラーを用いてについて歯垢形成抑制効果の評価を行った。歯垢形成抑制効果は下記に説明する歯垢付着抑制率を用いた。評価結果を表2に示す
(1)まず歯科衛生士が、歯垢が無くなるまでパネラーの歯をブラッシングした。
(2)歯磨き剤1.5gを歯ブラシに付け、歯科衛生士が2分間ブラッシングを行った。
(3)24時間後に、歯に付着した歯垢の量を測定した。その際24時間は、歯磨き、洗口液、ガムなどは使用しないこととした。
(4)歯垢の測定は、上下左右4本ずつの歯について市販の歯垢染め出し剤にて染色し、歯に歯垢が付着している領域の歯肉からの高さによって定量した。各歯磨き剤の歯垢量は4名のパネラーの合計量とした。歯磨剤を用いずに歯垢が無くなるまで歯をブラッシングを行った場合の、24時間後の歯垢量を100とし、各歯磨き剤を用いて得られた歯垢量との差(減少量)を歯垢付着抑制率(%)とし算出した。
表2に示す実施例6〜8及び比較例1、2の歯磨き剤を下記の手順にて、4名のパネラーを用いてについて歯垢形成抑制効果の評価を行った。歯垢形成抑制効果は下記に説明する歯垢付着抑制率を用いた。評価結果を表2に示す
(1)まず歯科衛生士が、歯垢が無くなるまでパネラーの歯をブラッシングした。
(2)歯磨き剤1.5gを歯ブラシに付け、歯科衛生士が2分間ブラッシングを行った。
(3)24時間後に、歯に付着した歯垢の量を測定した。その際24時間は、歯磨き、洗口液、ガムなどは使用しないこととした。
(4)歯垢の測定は、上下左右4本ずつの歯について市販の歯垢染め出し剤にて染色し、歯に歯垢が付着している領域の歯肉からの高さによって定量した。各歯磨き剤の歯垢量は4名のパネラーの合計量とした。歯磨剤を用いずに歯垢が無くなるまで歯をブラッシングを行った場合の、24時間後の歯垢量を100とし、各歯磨き剤を用いて得られた歯垢量との差(減少量)を歯垢付着抑制率(%)とし算出した。
[歯磨き剤]
[舌苔除去効果の評価]
朝食及び歯磨きを行わない状態のパネラー4名により、表3に示す実施例9、10及び比較例3、4の洗口液の舌苔除去効果について試験を行なった。舌苔量は、舌を写真撮影して視覚により下記の評価基準にて評価した。評価データはパネラー4名の平均値を用いた。結果を表3に示す。
朝食及び歯磨きを行わない状態のパネラー4名により、表3に示す実施例9、10及び比較例3、4の洗口液の舌苔除去効果について試験を行なった。舌苔量は、舌を写真撮影して視覚により下記の評価基準にて評価した。評価データはパネラー4名の平均値を用いた。結果を表3に示す。
[評価基準]
4:非常によく除去されている
3:よく除去されている
2:若干除去されている
1:変化なし
4:非常によく除去されている
3:よく除去されている
2:若干除去されている
1:変化なし
[舌苔付着抑制効果の評価]
専門評価者により、軟質歯ブラシを用いてパネル4名の舌苔をきれいに除去した後、実施例9、10及び比較例3、4の洗口液を用いて口を濯いだ。洗口液は1日3回、2日間使用した。試験中は歯磨きや他の洗口液、ガム等の使用を中止した。終了後に評価者がパネルの舌を観察して、舌苔の付着状態を評価した。舌苔の付着状態は、覆われた面積の割合(%)を算出し、パネル4名の平均値を用いて、下記基準で◎〜×の評価を行った。
専門評価者により、軟質歯ブラシを用いてパネル4名の舌苔をきれいに除去した後、実施例9、10及び比較例3、4の洗口液を用いて口を濯いだ。洗口液は1日3回、2日間使用した。試験中は歯磨きや他の洗口液、ガム等の使用を中止した。終了後に評価者がパネルの舌を観察して、舌苔の付着状態を評価した。舌苔の付着状態は、覆われた面積の割合(%)を算出し、パネル4名の平均値を用いて、下記基準で◎〜×の評価を行った。
舌苔付着抑制効果の評価基準;
◎ 15%未満
○ 15%以上30%未満
△ 30%以上40%未満
× 40%以上
◎ 15%未満
○ 15%以上30%未満
△ 30%以上40%未満
× 40%以上
[洗口液]
表2の結果から、本発明において、歯垢除去効果及び歯垢形成抑制効果については、pHの影響はほとんどないことが確認された。実施例6〜8の歯磨き剤は、本発明のハイドロゲルを用いなかった比較例1、2と比較して、明らかに歯垢除去効果及び歯垢形成抑制効果に優れていることが確認された。また、表3の結果から、実施例9、10の洗口液は、本発明のハイドロゲルを用いなかった比較例3、4と比較して、明らかに舌苔除去効果及び舌苔付着抑制効果に優れていることが確認された。さらに、亜塩素酸塩を配合することで、歯垢形成抑制効果および舌苔付着抑制効果を高めることが確認された。
これらのことから、本発明の口腔用ハイドロゲル組成物を含有する口腔ケア用品は、優れた歯垢除去効果と舌苔除去効果があり、さらには歯垢形成抑制効果、舌苔付着抑制効果にも優れることが確認された。これにより本発明の口腔用ハイドロゲル組成物を利用した口腔ケア用品は、歯周病の改善や口臭抑制が期待できるものである。
Claims (4)
- 腐植土抽出物及び酸性ムコ多糖類から成ることを特徴とする口腔用ハイドロゲル組成物。
- 酸性ムコ多糖類が、ヒアルロン酸またはその塩、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、グリコサミノグリカン類、アルギン酸またはその塩から選ばれる一種または二種以上である請求項1記載の口腔用ハイドロゲル組成物。
- 請求項1または2記載の口腔用ハイドロゲル組成物を含む口腔ケア用品。
- 更に亜塩素酸塩を含有することを特徴とする請求項3記載の口腔ケア用品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015002701A JP2016124855A (ja) | 2015-01-08 | 2015-01-08 | 口腔用ハイドロゲル組成物 |
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Publications (1)
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ID=56357517
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2016124855A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021172620A (ja) * | 2020-04-27 | 2021-11-01 | A Lavender.Com株式会社 | 口腔ケア剤 |
JP2022526682A (ja) * | 2019-04-10 | 2022-05-25 | ブラック チューリップ マネージメント、インコーポレイテッド | イヌにおける歯周病及び口臭の基礎をなす病原菌を低減し、歯周病及び口臭を治療するための口すすぎ用組成物 |
CN116077355A (zh) * | 2022-09-21 | 2023-05-09 | 安乐唯医疗科技(北京)有限公司 | 氟防龋组合物、氟防龋剂及其在矫正牙齿中的应用 |
-
2015
- 2015-01-08 JP JP2015002701A patent/JP2016124855A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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