JP2016124818A - 転移性肝癌治療薬及び転移性肝癌の治療方法 - Google Patents

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英之 西尾福
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利洋 田中
公彦 吉川
Kimihiko Kichikawa
公彦 吉川
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Abstract

【課題】転移性肝癌の治療において副作用が低減でき、十分な治療効果が得られる転移性肝癌治療薬を提供する。【解決手段】一般式(I)で表されるカンプトテシン類の高分子誘導体から形成されるミセル調製物が経動脈経路により投与される。R1がメチル基であり、Aがトリメチレン基であり、R2がエチル基であり、R3が水素原子であり、R4がイソプロピルアミノカルボニルイソプロピルアミノ基であり、Pがアセチル基である。【選択図】図1

Description

本発明は、転移性肝癌治療薬及び転移性肝癌の治療方法に関する。
肝癌は悪性度が高く、2013年の癌(悪性新生物)死亡者数は357,815人で、そのうち肝癌による死亡者は31,867人、全癌死の8.9%を占めている。死亡数は、男性では肺癌、胃癌についで肝癌は第3位、女性では胃癌、肺癌、結腸癌、乳癌についで第5位である。肝癌には原発性のものと転移性のものとがあり、原発性肝癌はもともと肝臓にある細胞から発生したもので、転移性肝癌は大腸癌や胃癌をはじめとする他臓器の癌が肝臓に転移して発生したものである。
転移性肝癌の発生頻度は原発性肝癌より多いとされ、転移性肝癌の原発巣としては、臨床上頻度が高いのは大腸癌、胃癌、膵癌、胆管癌等の消化器癌であり、このほか乳癌、肺癌、頭頸部癌、乳癌、腎癌等のほか、平滑筋肉腫、カルチノイド、神経内分泌腫瘍の肝転移を認めることもある。
転移性肝癌では、大腸癌肝転移のように肝臓のみに病巣が限局している場合は手術療法が選択されるが、肝臓以外の臓器への遠隔転移を伴う場合もあり、化学療法の適応であることが多くなる(非特許文献1)。
化学療法では、抗癌剤を点滴で静脈投与する(静注療法)。第1選択の標準的化学療法はいくつかの抗癌剤を併用したFOLFOX(L-OHP+infusional 5-FU/LV併用)又はFOLFIRI(CPT-11+infusional 5-FU/LV併用)であり、生存期間中央値が20ヶ月を越える場合もある(非特許文献2)。
大腸癌研究会編:大腸癌治療ガイドライン―医師用(2005年版)p24〜27,金原出版,2005年. SF-101-4 FOLFOX時代の転移性肝癌に対する治療戦略、日本外科学会雑誌 109(臨時増刊2), 一般社団法人日本外科学会,2008年.
しかし、静注療法では全身の臓器に抗癌剤が流入するため、正常細胞まで抗癌剤の毒性が影響して一定の頻度で副作用が発生する上、静注療法では目標の癌細胞に達するまでに抗癌剤が低い濃度になってしまい治療効果が不十分なものとなる虞がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、副作用を低減するとともに十分な治療効果を有する転移性肝癌治療薬及び転移性肝癌の治療方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる転移性肝癌治療薬は下記式で表されるカンプトテシン類の高分子誘導体から形成されるミセル調製物を、経動脈経路により投与されることを特徴とする。
式中、R1は水素原子又は置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基を示し、tは5〜11500の整数を示し、Aは結合基を示し、d+e+fは3〜200の整数を示し、R2は水素原子、置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基又は置換基を有していてもよいシリル基を示し、R3は水素原子又は置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基を示し、R4は同一でも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルコキシル基、置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルキルアミノ基、置換基を有していてもよいジ(C1〜C20)アルキルアミノ基又は置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルキルアミノカルボニル(C1〜C20)アルキルアミノ基を示し、Pは水素原子、(C1〜C6)アシル基又は(C1〜C6)アルコキシカルボニル基を示す。
本発明によれば、転移性肝癌の治療において副作用が低減でき、十分な治療効果が得られる。
ヘマトキシリン・エオジン染色(HE染色)による腫瘍壊死率の評価を示す図であり、そのうち(a)はNK012静注後24時間後のHE染色(X40)による図であり、(b)はNK012動注後24時間後のHE染色(X40)による図である。 TUNEL(TdT-mediated dUTP nick end labeling)染色によるアポトーシスの評価を示す図であり、そのうち(a)はNK012静注後2時間後のTUNEL染色(X100)による図であり、(b)はNK012動注後2時間後のTUNEL染色(X100)による図である。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明するが、当該実施形態は本発明の原理の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲は、下記の実施形態に限られるものではなく、当業者が以下の実施形態の構成を適宜置換した他の実施形態も、本発明の範囲に含まれる。
本実施形態にかかる転移性肝癌治療薬は式(I)で表されるカンプトテシン類の高分子誘導体から形成されるミセル調製物を、経動脈経路により投与されることを特徴とする。
カンプトテシン類の高分子誘導体は、抗癌剤であるカンプトテシン類化合物と、ポリエチレングリコール類と側鎖にカルボキシル基を有するポリマーとのブロック共重合体と、が結合した高分子誘導体である。カンプトテシン類化合物はフェノール性カンプトテシン類化合物であり、そのフェノール性カンプトテシン類化合物の水酸基と、ポリエチレングリコール類部分及び側鎖のカルボキシル基を有するポリマーのカルボキシル基とが、フェニルエステル結合した構造である。
式(I)において、R1は水素原子又は置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基を示し、tは5〜11500の整数を示し、Aは結合基を示し、d+e+fは3〜200の整数を示し、R2は水素原子、置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基又は置換基を有していてもよいシリル基を示し、R3は水素原子又は置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基を示し、R4は同一でも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルコキシル基、置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルキルアミノ基、置換基を有していてもよいジ(C1〜C20)アルキルアミノ基又は置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルキルアミノカルボニル(C1〜C20)アルキルアミノ基を示し、Pは水素原子、(C1〜C6)アシル基又は(C1〜C6)アルコキシカルボニル基を示す。
一般式(I)のR1における置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基としては、置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖の(C1〜C6)アルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖の(C1〜C4)アルキル基が好ましく、具体的には例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ベンジル基、2,2−ジメトキシエチル基、2,2−ジエトキシエチル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。
一般式(I)のAで表される結合基は、生理活性を阻害しない限り特に限定されないが、(C2〜C6)アルキレン基が好ましく、具体的には、例えば、エチレン基、トリメチレン基、ブチレン基等が挙げられ、特にトリメチレン基が好ましい。
一般式(I)のR2における置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基のアルキル基としては、直鎖又は分岐鎖の(C1〜C6)アルキル基が挙げられ、直鎖又は分岐鎖の(C1〜C4)アルキル基が好ましく、具体的には例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。また、置換基としては、アミノ基、(C1〜C3)アルキルアミノ基、ジ(C1〜C3)アルキルアミノ基等が挙げられる。
一般式(I)のR2として具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、ジメチルアミノメチル基、2−[(1−メチルエチル)アミノ]エチル基、2−(トリメチルシリル)エチル基、(4−メチル−1−ピペリジニル)メチル基、[(2,3−ジデオキシ−α−D−エリスロヘキシ−2−エノピラノシル)オキシ]メチル基等が挙げられる。R2として好ましくはエチル基である。一般式(I)のR2における置換基を有していてもよいシリル基としては、例えば、(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル基等が挙げられる。
一般式(I)のR3における置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基のアルキル基としては、上記R2における(C1〜C6)アルキル基と同じ基が挙げられる。また、置換基としては、上記R2の置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基におけるのと同じ置換基が挙げられる。
一般式(I)のR3として具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、ジメチルアミノメチル基、2−[(1−メチルエチル)アミノ]エチル基等が挙げられる。R3として好ましくは水素原子である。
一般式(I)のR4における置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルコキシル基として、好ましくは置換基を有していてもよい(C1〜C8)アルコキシル基が挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等が挙げられる。
一般式(I)のR4における置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルキルアミノ基として、好ましくは置換基を有していてもよい(C1〜C8)アルキルアミノ基が挙げられ、具体的には、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ベンジルアミノ基、アセチルアミノ基等が挙げられる。又、カルボキシル基を保護したアミノ酸基でもよい。
一般式(I)のR4における置換基を有していてもよいジ(C1〜C20)アルキルアミノ基として、好ましくは置換基を有していてもよいジ(C1〜C8)アルキルアミノ基が挙げられ、具体的には、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基、N−メチル−N−ベンジルアミノ基等が挙げられる。
一般式(I)のR4における置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルキルアミノカルボニル(C1〜C20)アルキルアミノ基は、N(R5)CONHR6[R5及びR6は同一でも異なっていてもよい(C1〜C20)のアルキル基]であり、好ましくは置換基を有していてもよい(C1〜C8)アルキルアミノカルボニル(C1〜C8)アルキルアミノ基が挙げられ、具体的には、メチルアミノカルボニルメチルアミノ基、エチルアミノカルボニルエチルアミノ基、イソプロピルアミノカルボニルイソプロピルアミノ基、シクロヘキシルアミノカルボニルシクロヘキシルアミノ基等が挙げられる。
一般式(I)のPにおける(C1〜C6)アシル基としては、特に限定されないが、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基等が挙げられ、アセチル基が好ましい。
一般式(I)のPにおける(C1〜C6)アルコキシルカルボニル基としては、特に限定されないが、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等が挙げられる。
一般式(I)のd、e及びfはそれぞれ整数であって、d+e+fとしては、3〜200の整数であるが、好ましくは6〜60の整数、更に好ましくは6〜40の整数である。また、d+e+fに対するdの割合は好ましくは0〜60%、より好ましくは5〜50%、更に好ましくは15〜40%であり、eの割合は好ましくは0〜60%、より好ましくは0〜40%であり、fの割合は1〜100%、好ましくは10〜90%、より好ましくは30〜70%である。d+e+fは上記のポリマー1分子中のカルボキシル基の総数であり、原料の仕込み量や中和滴定から求められる。
一般式(I)のtは、通常5〜11500程度の整数であるが、好ましくは8〜2300程度の整数であり、更に好ましくは16〜1200程度の整数、特に好ましくは100〜300程度の整数である。
上述のカンプトテシン類の高分子誘導体の製造は、ポリエチレングリコール類−ポリグルタミン酸ブロック共重合体と、副反応を起こす可能性のある活性基を有する場合はその活性基を保護したカンプトテシン類とを、両者が溶解する溶媒中、好ましくは有機溶媒中、より好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、N−メチルピロリドン(NMP)等の水溶性極性溶媒中、通常0〜180℃、好ましくは5〜50℃の温度で、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC)、1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキシキノリノン(EEDQ)、二炭酸ジ−tert−ブチル等の縮合剤を用いた反応に付すことにより実施することができる。上記縮合反応の際に、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)等の反応補助剤を用いてもよい。反応後、必要に応じて脱保護を行い、通常の分離等のための操作を行うことにより、カンプトテシン類の高分子誘導体を取得することができる。
式(I)の化合物中にR4を導入する方法としては、共重合体のカルボキシル基を活性化してから、添加したい量のアルコール、アミン等を塩基性条件下に反応させる方法、アルコールやアミンの方を活性化させてからポリマーに反応させる方法等も挙げられる。また、ポリマーを精製した後に、同様の反応でポリマー中の未反応のカルボキシル基を再活性化させることができ、ここにカンプトテシン類を縮合してもよいし、あるいは別のアルコール、アミン等を繰り返し反応させれば、R4の種々の置換基の混成体を合成することができるので、最後に水酸基を有するカンプトテシン類を縮合してもよい。
本発明のミセル調製物に含まれるポリエチレングリコール類−ポリグルタミン酸ブロック共重合体とカンプトテシン類化合物との重量比は、特に限定されるものではないが例えば1000:1〜1:1であり、100:1〜1.5:1が好ましく、20:1〜2:1が特に好ましい。
ミセル調製物は、例えば、以下の方法によって調製される。
a法:攪拌による薬物の封入法
カンプトテシン類化合物を、必要により水混和性の有機溶媒に溶解して、ブロック共重合体分散水溶液と攪拌混合する。なお、攪拌混合時に加熱してもよい。
b法:溶媒揮散法
カンプトテシン類化合物の水非混和性の有機溶媒溶液をブロック共重合体分散水溶液中に混和し、攪拌しながら有機溶媒を揮散させる。
c法:透析法
水混和性の有機溶媒にカンプトテシン類化合物及びブロック共重合体を溶解した後、得られる溶液を、透析膜を用いて緩衝液及び/又は水中にて透析する。
d法:その他の方法
水非混和性の有機溶媒にカンプトテシン類化合物及びブロック共重合体を溶解し、得られる溶液を水と混合し、攪拌して水中油(O/W)型エマルジョンを形成し、次いで有機溶媒を揮散させる。
ミセル調製物においてカンプトテシン類化合物とブロック共重合体の総重量当たりのカンプトテシン類化合物の濃度は0.1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、特に好ましくは5〜35重量%であり、ミセル調製物の水溶液1mL当たり、薬物量を約0.01mg以上、好ましくは約0.1mg以上、特に好ましくは約1mg以上とすることができる。
本発明のミセル調製物は、水性媒体中でポリエチレングリコール構造部分を外側にするミセルとなり、そのミセルの内側の疎水性部分にカンプトテシン類化合物を包含するものである。ミセルの粒径は市販の光散乱粒度測定装置で測定可能であり、平均粒径として好ましくは10〜200nmであり、特に好ましくは20〜120nmである。
本発明においては、上記ミセル調製物が経動脈経路により投与されることを特徴とする。
経動脈経路による投与療法(動注療法)は、腫瘍が存在する臓器に直接ミセル調製物を注入する方法である。癌の栄養血管へ直接ミセル調製物を注入することで、目的の癌である転移性肝癌に最初に到達するため、癌に注入されるミセル調製物の量が多くなる。更にその部分で抗癌剤が代謝される、あるいは癌に入り込むことから全身に循環してくる抗癌剤の量を低減させることができる。
更に本発明では、EPR(enhanced permeability and retention)効果により、癌罹患部に抗癌剤を到達させて治療効果を高め、且つ同時に抗癌剤に伴う副作用を低減させることができる。即ち、固形腫瘍においては一般的に新生腫瘍血管が増生している一方で、それに見合うリンパ回収系の増生がなく、腫瘍局所においては著しい血管透過性の亢進が起きていることによって、正常血管では血管外に漏出しにくい高分子物質も腫瘍血管からは漏出しやすく、且つ、腫瘍局所でいったん漏出した高分子物質はその場に停滞しやすい。ミセル調製物はその場で内包薬剤を長時間に渡って放出する。
このように本発明においては、動注療法に加えてEPR効果により、副作用を低減するとともに十分な治療効果を期待できる。
上記ミセル調製物の投与量は患者の年齢、体重、症状、治療目的等により異なるが、例えば10〜500mg/body/日であり、好ましくは50〜400mg/body/日であり、より好ましくは100〜300mg/body/日である。投与するミセル調製物には薬理学的に許容される添加剤が付加されても良い。
投与態様の一例として、肝臓の動脈にカテーテルを留置し、リザーバーに接続させて皮膚の下に埋め込み、皮膚下に埋め込まれたリザーバーに注射針を穿刺することにより、ミセル調製物が経動脈経路により投与される。大半の場合は腹部の大動脈から肝臓に入る血管は1本であるが、この血管が2本又は3本みられる場合があり、このような場合は全部の動脈にカテーテルを留置するのは困難であるので、1本の動脈から肝臓全体に抗癌剤が入るように、金属コイル等で他の動脈を塞ぐ手法も可能である。カテーテルを置く肝臓の動脈は特に限定されるものではないが、例えば胃十二指腸動脈、肝動脈末梢、脾動脈等である。上記同様に肝臓以外の臓器への血管は金属コイル等で塞ぐことで副作用の出現を抑えることが可能である。
リザーバーを留置しておこなう肝動注療法には、例えば、(i)週に1回5時間かけてインフューザーポンプ(携帯ポンプ)を用いて半年間投与を繰り返す方法、(ii)1週間に5日間(120時間)連続で、インフューザーポンプを用いて投与する方法、(iii)4週間連続で行い、2週間休むという繰り返し(1コース)で、6カ月程度継続する方法、(iv)週に1回15分程度で投与し、これを4週間繰り返し(1コース)、半年程度継続する方法、(v)週に1回30分かけて投与し、3週間繰り返し、1週間休む(1コース)という繰り返しで半年間継続する方法、がある。
本発明において用いられるリザーバーの種類は特に限定されない。
一方、リザーバーを留置しない動注療法としては、(i)カテーテルを肝動脈に挿入し、40分ほどかけてゆっくり動注し、これを4週間に一度繰り返す方法等がある。
ただし、本発明における投与態様(投与スケジュール及び投与時間)は上記動注療法に限定されるものではない。また、公知の化学療法や他剤との併用を妨げるものではない。
1)VX2の移植方法
VX2腫瘍(日本SLC社製)を大腿部に移植した日本白色ウサギ(体重3−4kg)から腫瘍を摘出し、3mm角に切り出した。それを直視下に開腹したウサギの肝臓(左葉)に移植した。移植2週間後に超音波で腫瘍を確認し、8mm〜10mm大になっている個体を試験に使用した。
2)NK012の調製方法
NK012は、SN-38として30mg/kgを投与量として設定した。NK012は下記の式2にて示されるカンプトテシン類の高分子誘導体から形成されるミセル調製物である。
ここでRはイソプロピルアミノカルボニルイソプロピルアミノ基であり、d+e+fは3〜200の整数であり、tは5〜11500の整数である。
NK012の1バイアル(SN-38(7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン)として20mg)に、5%ブドウ糖液を3.6mL加え、軽く振り混ぜた(薬液はおよそ5mg/mL)。なお、SN-38はイリノテカンの活性代謝物である。
3)NK012の動注・静注方法
動注方法:右大腿動脈からイントロデューサーを挿入してカテーテルを左肝動脈まで選択的に挿入した。その部位からNK012溶液をゆっくり5分ほどかけて注入した。
静注方法:右大腿静脈に注射針を留置し、NK012溶液をゆっくり5分ほどかけて注入した。
4)NK012のための血漿及び組織試料の調製方法
血漿:以下の通り調製した。
i)ヘパリン含有真空採血管に2mL採血し、直ちに氷冷し速やかに冷却遠心し、血漿を分離した。
ii)得られた血漿を正確に0.5mL分取し、予め氷冷しておいた0.1mol/L塩酸0.5mL入りチューブに加え、ボルテックスで約10秒間混和した。
iii)検体は-80℃で凍結保存した。
組織:組織を採取後、洗浄し速やかに-80℃で凍結保存した。
5)抹消血、肝腫瘍内、肝実質部の試料の調製方法
末梢血:耳の静脈から血液2mLを採取した。
肝腫瘍内、肝実質部:肝臓を摘出後、すぐに氷上で腫瘍を摘出し、液体窒素で凍結させ、-80℃で凍結保存した。肝実質についても動注した区域である肝左葉をメスで切り出し、液体窒素で凍結させ、-80℃で凍結保存した。
6)分析手順
i)血漿試料用の検量線(血漿中換算濃度0.2-40μg/ml)の作成
検量線用標準試料は氷冷下で調製した。40μLの水、60μLメタノール/水/過塩素酸(10:9:1, 容積比)、20μLの標準溶液及び20μLの希釈済みブランク血漿をチューブに順次添加し良く撹拌した。遠心分離後、HPLCにて測定した。
ii)遊離SN-38の測定
検体は十分攪拌し、氷冷下で調製した。40μLの水,60μLのメタノール/水/過塩素酸(10:9:1, 容積比),20μLの1 mmol/Lリン酸/メタノール(1:1, 容積比)及び20μLの検体(希釈済み血漿)を1.5 mLのP.P.チューブに順次添加しよく攪拌した。遠心分離(約12000 × g,4℃,10分間)し、上清をHPLCに注入し測定した。
iii)総SN-38の測定
検体は十分攪拌し、黄色灯下室温で調製した。20μLの50%メタノール、20μLの0.3mol/L水酸化ナトリウム及び20μLの検体(希釈済み血漿)を1.5mLのP.P.チューブに順次添加しよく攪拌した。室温で15分間静置した後に20μLの0.3mol/L塩酸及び60μLのメタノール/水/過塩素酸(10:9:1, 容積比)を添加しよく攪拌した。遠心分離(約12000 × g,4℃,10分間)し、上清をHPLCにて測定した。
iv)肝及び腫瘍サンプルの調製
<組織用の検量線>
検量線用標準試料は組織中0.04-40μg/gになるように氷冷下で調製した。40μLの水,60μLのメタノール/水/過塩素酸(10:9:1, 容積比),20μLの標準溶液及び100μLのブランク組織ホモジネートを1.5mLのP.P.チューブに順次添加しよく攪拌した。遠心分離(約12000 × g,4℃,10分間)し、上清をHPLCにて測定した。
<肝及び腫瘍試料の調製>
組織重量を基に19倍容の0.1mol/Lグリシン-塩酸緩衝液(pH3.0)/メタノール混液(1:1, 容積比)を加え、氷冷下で機械式ホモジナイザを用いてホモジネート調製した。
<組織中の遊離SN-38>
検体は十分攪拌し,氷冷下で調製した。40μLの水,60μLのメタノール/水/過塩素酸(10:9:1, 容積比),20μLの1 mmol/Lリン酸/メタノール(1:1, 容積比)及び100μLの検体(組織ホモジネート)を1.5mLのP.P.チューブに順次添加しよく攪拌した。遠心分離(約12000 × g,4℃,10分間)し、上清をHPLCにて測定した。
<組織中の総SN-38>
検体は十分攪拌し、黄色灯下室温で調製した。20μLの50%メタノール,20μLの0.7mol/L水酸化ナトリウム及び100μLの検体(組織ホモジネート)を1.5mLのP.P.チューブに順次添加しよく攪拌した。室温で15分間静置した後に20μLの0.7mol/L塩酸及び60μLのメタノール/水/過塩素酸(10:9:1,容積比)を添加しよく攪拌した。遠心分離(約12000 × g,4℃,10分間)し、上清をHPLCにて測定した。
7)末梢血、肝実質及び肝腫瘍内の濃度評価
VX2腫瘍を肝内に移植したウサギ18匹を9匹ずつの2群に分けて、動注群・静注群とした。SN-38として30mg/kgのNK012をそれぞれ左肝動脈、大腿静脈から5分間かけてゆっくり注入した。注入直後から3分、2時間、24時間後に末梢血、肝実質、肝腫瘍内のSN-38の濃度を測定した。末梢血及び肝実質におけるSN-38の濃度を表1に、肝腫瘍におけるSN-38の濃度を表2に示す。末梢血、肝実質内の濃度に有意な差は認められなかったが、肝腫瘍内において動注群は静注群と比較して有意にSN-38濃度が高いという結果が得られた。NK012のEPR効果により、癌罹患部に選択的にSN-38が到達していると理解される。
8)壊死率・アポトーシスの評価方法
<HE染色による壊死率の評価>
HE染色で腫瘍の壊死率を評価した。動注方法及び静注方法ともに、3分後の壊死率(%)は自然致死のみであった。しかしながら2時間後の壊死率(%)は静注方法では約10%である一方、動注方法では約30%であった。
図1はHE染色による腫瘍壊死率の評価を示す図であり、そのうち(a)はNK012静注後24時間後のHE染色(X40)による図であり、(b)はNK012動注後24時間後のHE染色(X40)による図である。図1(a)(b)において、<印は腫瘍壊死を示し、矢印は生存しているVX2腫瘍を示す。図1(a)(b)に示されるように、24時間後の壊死率(%)は静注方法では約60%であったが、動注方法では約80%であった。このように2時間後から腫瘍壊死が出現したが、動注方法を使用した動注群において顕著な壊死効果が得られた。
<TUNEL染色によるアポトーシスの評価>
TUNEL染色でアポトーシス細胞を検出し評価した。動注群の2時間後で既に壊死が出現しているが、TUNEL染色ではアポトーシスの発現を評価した。
図2はTUNEL染色によるアポトーシスの評価を示す図であり、そのうち(a)はNK012静注後2時間後のTUNEL染色(X100)による図であり、(b)はNK012動注後2時間後のTUNEL染色(X100)による図である。図2(b)において、矢印はアポトーシスが誘導されている核を示している。図2(a)(b)に示されるように、静注群の2時間後ではアポトーシスがほとんど誘導されていないのに対して、動注群の2時間後ではアポトーシスがすでに誘導されていた。このように、アポトーシスが誘導されることによって腫瘍壊死が顕著に描出されていることが理解される。
上述したように、本発明にかかるミセル調製物の動注療法は静注療法と比較して十分な治療効果を示唆するものであり、しかも動注療法は静注療法と比較して薬剤投与量を低減させることが可能であるため、副作用の低減も可能であることが示唆された。
転移性肝癌の治療に利用できる。

Claims (5)

  1. 一般式(I)

    [式中、R1は水素原子又は置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基を示し、tは5〜11500の整数を示し、Aは結合基を示し、d+e+fは3〜200の整数を示し、R2は水素原子、置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基又は置換基を有していてもよいシリル基を示し、R3は水素原子又は置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基を示し、R4は同一でも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルコキシル基、置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルキルアミノ基、置換基を有していてもよいジ(C1〜C20)アルキルアミノ基又は置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルキルアミノカルボニル(C1〜C20)アルキルアミノ基を示し、Pは水素原子、(C1〜C6)アシル基又は(C1〜C6)アルコキシカルボニル基を示す]で表されるカンプトテシン類の高分子誘導体から形成されるミセル調製物が、経動脈経路により投与されることを特徴とする、転移性肝癌治療薬。
  2. R1が置換基を有していてもよい(C1〜C4)アルキル基であり、tが100〜300の整数であり、Aが(C2〜C6)アルキレン基であり、d+e+fが6〜60の整数であり、d+e+fに対するdの割合が0〜60%、eの割合が0〜60%、fの割合が1〜100%であり、R2が水素原子又は置換基を有していてもよい(C1〜C4)アルキル基であり、R3が水素原子又は無置換の(C1〜C4)アルキル基であり、R4が同一でも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい(C1〜C8)アルコキシル基、置換基を有していてもよい(C1〜C8)アルキルアミノ基、置換基を有していてもよいジ(C1〜C8)アルキルアミノ基又は置換基を有していてもよい(C1〜C8)アルキルアミノカルボニル(C1〜C8)アルキルアミノ基であり、Pが(C2〜C4)アシル基である請求項1に記載の転移性肝癌治療薬。
  3. R1がメチル基であり、Aがトリメチレン基であり、R2がエチル基であり、R3が水素原子であり、R4がイソプロピルアミノカルボニルイソプロピルアミノ基であり、Pがアセチル基である請求項2に記載の転移性肝癌治療薬。
  4. 投与量が10〜500mg/body/日である請求項1乃至3の何れか1項に記載の転移性肝癌治療薬。
  5. 一般式(I)

    [式中、R1は水素原子又は置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基を示し、tは5〜11500の整数を示し、Aは結合基を示し、d+e+fは3〜200の整数を示し、R2は水素原子、置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基又は置換基を有していてもよいシリル基を示し、R3は水素原子又は置換基を有していてもよい(C1〜C6)アルキル基を示し、R4は同一でも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルコキシル基、置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルキルアミノ基、置換基を有していてもよいジ(C1〜C20)アルキルアミノ基又は置換基を有していてもよい(C1〜C20)アルキルアミノカルボニル(C1〜C20)アルキルアミノ基を示し、Pは水素原子、(C1〜C6)アシル基又は(C1〜C6)アルコキシカルボニル基を示す]で表されるカンプトテシン類の高分子誘導体から形成されるミセル調製物を、経動脈経路にて投与することを特徴とする、転移性肝癌の治療方法。
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