JP2016124588A - シュリンク装置とシュリンク方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、例えば、熱風ブロワーを用いて、シュリンク材を容器の底部に巻き込んで、仮包装(予備シュリンク)された容器が、コンベアに戻され、その後シュリンクトンネル等に移送されシュリンク包装体(本シュリンク)が完成する記載がある。
シュリンクフィルムなどのシュリンク材は、容器の底部にフィルムを巻き込んで密着させることが望ましいのであるが、従来ではシュリンク材を容器の底部に収縮させるために、上述した熱風ブロア、ライスター(ライスター・テクノロジーズ社の商品名)などの熱風発生装置によって、シュリンク材で覆った容器の底部を無理やり、熱風発生装置に近づけて、底部にシュリンク材を収縮させるのが一般的な方法であった。
こうした欠点により、底部への収縮が本来必要であったものが、底部への収縮を省略して、容器の胴部のみシュリンクするスリーブ状のもので代用しているものが、一般の商品に多々見られる。
また、従来の熱風の吹出しでは、容器の底部の収縮させる部位に均等に熱風を当てることは、熟練の技術を要し、シュリンク材の底部収縮に片収縮や不必要な胴部までの収縮、ばらつきが発生し、不良品が出やすく、コストや手間がかかっているのが実情であった。
しかしながら、人手で仕上げる場合は、シュリンク材の袋を持って行うので、シュリンク材に十分に空気が入らないこともある。また、人手に熱風が吹きかかることもある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされ、容器底部における安定したシュリンク材の収縮を行い、省エネによる生産コストの軽減が可能でかつ包装状態が美麗なシュリンク装置及びシュリンク方法を提供することを目的とする。
上記シュリンク装置は、前記ポンプの送風を制御し、前記吹出し口から空気を間欠的に吹出すことができる。
上記シュリンク装置の前記本体は、前記ポンプから空気が供給される吸入口を備えた基台と、基台の上に配設され前記供給口と連通する流通路及びヒータが配設されるヒータ部と、該ヒータ部の上に配設され前記流通路と連通する吹出し口を有する吹出し部とを備えることが望ましい。
また、本発明は、前記シュリンク装置を用いた容器のシュリンク方法であって、容器に前記袋状若しくは筒状のシュリンク材を被せるとともに前記シュリンク材の裾部を容器の底部から下方に突出させる工程と、前記シュリンク装置の載置部に容器を直立させたまま容器の底部を載せる工程と、前記容器の底部に向けて加熱空気を吹出し、前記シュリンク材の裾部を前記容器の底部に巻き付ける工程と、前記載置部から容器を取り出す工程とを含むシュリンク方法によって達成される。
容器の底部に均一にタイトな収縮が行われるため、また、シュリンク材の内部に大量の空気を送り込むことができ、その後容器全体をシュリンクトンネルに通過させると、シュリンク材が容器に均一に密着し美麗な仕上がりとなる。
美麗に仕上がるとともに、必要なときにのみ熱風の吹き出し、環境にも優しく、環境上にも良く、省力化を図れる。
容器の底部のみシュリンク材を密着させる予備シュリンク、シュリンクトンネルでの本シュリンクの両者の自動化による生産方式も可能になる。
図1は、シュリンク装置を正面方向から見た断面図、図2はシュリンク装置の側面図、図3はシュリンク装置のヒータ部と吹出し部の拡大断面図、図4はヒータ部の平面図である。
図1及び図2を参照にして、本発明に係るシュリンク装置1は、主として台座2、シリンダ部3、本体4、送風部5、制御部6を備えている。
なお、コスト削減のため、シリンダ部3は、二点鎖線に示すボルト10によって昇降ロッド9の高さ位置を固定してもよい。
基台12は、横断面が円又は矩形のステンレスなどの耐熱性素材の厚板で形成され、下面は昇降ロッド9の上端部に載せるよう連結される。基台12の一側面には、本体4への空気取入れ口となる吸入口16が形成されている。吸入口16は、上記一側面から中央側に向かう中央通路を介して円環状の底通路18に接続されている。底通路18の上端は、基台12をそのまま上方へ貫通し、後述する下環状溝21に連通する円環状の開口が形成されている。
ヒータ部13の中央部には貫通孔27が形成されている。
そして、シュリンク材46は、容器47よりも径(幅)が大きく、高さも大きく形成される。図5のBに示すようにシュリンク材46を容器47に被せたときは、シュリンク材の下端側の開口端部、すなわち裾部46aが容器47よりも若干長く、底部から裾部46aが下方に垂れ下がる位置となる。この裾部46aが容器47の底部に巻きつくようにして収縮・密着する。上述した載置台の大きさは、裾部46aが容器47の底部に巻き付く部分よりも内側で、容器47の底部を支持できる大きさで形成される。シュリンク材46には、シュリンク材46が容器47の首部に対応する部分にミシン目の切取線48が周方向に形成される。また、シュリンク材46の上部には直径が1mm程度の空気抜き孔49が形成されている。
制御部6は、制御装置38、電源39、熱センサー40及び光電センサー50が備えられている。制御装置38は、ヒータの電源39、熱センサー40、送風部5のポンプ42、光電センサー50と電気的に接続されている。
熱センサー40は、ヒータコイル24若しくはヒータ部13が所定温度以上になると、制御装置38を介して、電源39をOFFし、所定温度以下になると電源をONにする。熱センサー40は熱電対やサーモスタットなどが使用できる。
光電センサー50は、シュリンク材46の有無を検出し、制御装置38にその結果を出力する。また、制御装置38は、ポンプ42の電源をON/OFFすることができる。ポンプ42は、内部圧力が大きくなると停止するタイプのものを使用することが好ましい。
先ず、シュリンク装置1をONし、ヒータコイルを加熱し、所定温度を超えたらポンプ42を可動させ、遮断弁43を開放する。ポンプ42から圧送される空気は、配管41、吸入口16、底通路18、流通路22を通る。ヒータ部13における流通路22では、ヒータコイル24によって流通路22が加熱され、流通路22を通る空気は加熱される。ヒータコイル24の温度は、熱センサー40によって180℃〜300℃の範囲に調整される。流通路22を通って加熱された空気は、連通路32をとおり吹出し孔33から直上方へ吹出される。
また、載置台36に載せた容器47の底部は、環状に並設された吹出し孔33から直接シュリンク材46の裾部46aの近傍のみ熱風が当てられるので、裾部46aは効率よく巻き込み、密着作業ができる。
シュリンク材46の裾部46aの密着が完了したら、載置台36から容器47を取り出す。連続的に作業を行う場合は、次の容器47にシュリンク材46を被せて同様の動作を順次行う。
上述したように、シュリンク材の全体の製品仕上がりについては、シュリンク材を全体に風船のように膨らませてからエアーを抜くと美麗に仕上がる。こうするには、シュリンクトンネルの前行程に、本実施形態のように、シュリンク装置1によって、容器47の底部にシュリンク材46の裾部46aを密着させる前、あるいはほぼ同時に本発明のシュリンク装置1の吹出し孔33からシュリンク材と容器47の間に空気を送り込む。
シュリンク材46の底部への巻き込み・密着はほぼ1秒で終了するので、作業者は巻き込み、密着が終了した状態で容器47を載置台36から抜き取る。この際、光電センサー50は、シュリンク材46の裾部46aの有無を判断する。すなわち、容器47が載置台36に置かれると、光電センサー50は裾部46aの存在を検出する。すると、光電センサー50は、制御装置38に信号を出力し、制御装置38は遮断弁38を開状態にする。ポンプ42は、常時、ON状態とする。これによって、熱風が吹出し孔33から吹出され、シュリンク材46の裾部46aが容器底部に密着すると、光電センサー50は裾部46aを検知しないことを制御装置38に信号を出力し、制御装置38は遮断弁43を閉状態にする。すると、吹出し孔33からの空気が遮断される。ポンプ42は、遮断弁43が閉じられたことにより内部圧力が上がると停止する。こうして、シュリンク作業を1分間に約16サイクル程度行うことができる。そして、容器47を載置台36に置くと、光電センサー50は、裾部46aの存在を検出し、遮断弁43を開き、同様の動作が繰り返される。
このような作業によって、ポンプ42が間欠的に作動するので、その分だけ電力の省力化となる。勿論、連続的に吹出し孔33から熱風を連続的に吹出して作業をすることも可能である。
図7はヒータ部の平面図、図8はヒータ部の断面図である。
本実施形態のヒータ部51は、上記第1の実施形態のヒータ部13と同様に、アルミニウムによる鋳造によって形成され、全体が中空円柱体であり、ヒータ部51の周方向に配設された流通路22の形状が上記第1の実施形態と異なり、周方向に細長いスリット孔52が形成されている。スリット孔52は、中空のヒータ部51の最内側の内周面に配置され、周方向に配置されている。
ヒータ部51は、ヒータ電圧220V、ヒータ電力1.5kW、絶縁抵抗は使用時2MΩ以上、最大温度350℃、常用温度300℃である。ヒータ電力が、上記第1の実施形態の2.6kWに比べて、1.5kWと少ない。
ヒータ部51の中央部には貫通孔27が形成されている。
なお、説明を省略した部分は上記第1の実施形態と同じ構成である。
本実施形態のシュリンク装置についても上記実施形態と同様の手順で実施し、同様の効果を奏する。
ただし、本実施形態では、上記実施形態に比べて、スリット形状にし、小さなヒータ電力1.5kWで高圧空気を吹出すことができる。また、スリット状に形成されているので、狭い範囲に局所的熱を集中できる。
例えば、上記第1の実施形態では、空気の吹出し口については、円形断面の複数の吹出し孔を形成し、第2の実施形態では、スリット状の吹出し口を間隔を空けて形成したが、吹出し口の形状については、熱風が環状に吹出せばよく、例えば、円環状の孔のように他の形状であってもよい。
4 本体
12 基台
13,51 ヒータ部
14 吹出し部
15 容器支持部
16 吸入口
22,52 流通路
24 ヒータコイル
36 載置台
38 制御装置
39 電源
42 ポンプ
43 遮断弁
46 シュリンク材
46a 裾部
47 容器
48 孔
Claims (4)
- 容器の上方から被せた袋状若しくは筒状のシュリンク材の裾部を熱によって収縮させて容器の底部外周に巻き付けるシュリンク装置であって、
空気を供給するポンプと、空気を加熱するヒータと、前記ヒータ及び空気の流通路を有する本体と、底部を下にして容器を載せる載置台とを備え、
前記流通路は前記ヒータに沿って配設され、前記流通路からの空気の吹出し口が上方に向けて環状若しくは円周上に複数配設され、
前記載置台は、前記吹出し口よりも上方に間隔を空けて配設され、該載置台が前記シュリンク材の底部への巻き付け部よりも内側に配設されているシュリンク装置。 - 前記シュリンク材の裾部の有無を検知するセンサーと、内部圧力が上昇すると停止若しくは電力を落とすタイプのポンプと、該ポンプの送風を遮断する遮断弁とを有し、
前記シュリンク材の裾部を検出したときのみに、遮断弁を開状態にするようにした請求項1に記載のシュリンク装置。 - 前記本体は、前記ポンプから空気が供給される吸入口を備えた基台と、基台の上に配設され前記供給口と連通する流通路及びヒータが配設されるヒータ部と、該ヒータ部の上に配設され前記流通路と連通する吹出し口を有する吹出し部とを備えた請求項1又は2に記載のシュリンク装置。
- 請求項1〜3のいずれかのシュリンク装置を用いた容器のシュリンク方法であって、
容器に前記袋状若しくは筒状のシュリンク材を被せるとともに前記シュリンク材の裾部を容器の底部から下方に突出させる工程と、
前記シュリンク装置の載置部に容器を直立させたまま容器の底部を載せる工程と、
前記容器の底部に向けて加熱空気を吹出し、前記シュリンク材の裾部を前記容器の底部に巻き付けて密着させる予備加熱工程と、
前記載置部から容器を取り出す工程と、
予備加熱工程を終えた容器をシュリンクトンネルに供給する工程とを含むシュリンク方法。
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