JP2016123784A - 表示装置、遊技機 - Google Patents

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藤川 詔康
Noriyasu Fujikawa
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Abstract

【課題】簡単な構造で、基本構成を変えることなく複数の表示形態への変更が容易であり、取り付け位置の変更等に柔軟に対応するといった汎用性を高める。
【解決手段】パチンコ機10の意匠テーマとして、遊技盤18の裏面側に設けた構造体ユニットの1つであるビル構造体100の屋上部分に、大役処理中のラウンドを表示するための表示装置102を設けた。この表示装置102は、LED光源110からの光を意匠表示部材114に設けた貫通孔114によって、LED光源110の数よりも多い数のドットパターンで数字を表示することができる。この場合、基本構造部材113である光源基板108と案内部材112はそのままで、意匠表示部材114を交換することでパチンコ機10のテーマに合わせた意匠(ドットパターン及びドット単位の意匠形状)に変更することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、情報を報知するために発光する表示装置、及び表示装置を搭載した遊技機に関するものである。
遊技機、特にパチンコ機の遊技盤面には、役物装置や装飾部材が取り付けられている。これらの役物装置や装飾部材には、電飾効果を発揮するための発光装置や表示装置が具備され、視覚的な演出効果をもたらす、或いは、遊技進行中の情報を報知するようになっている。
ここで、市販されている表示器、例えば、7セグメント表示器に代えて、個体発光素子でオリジナルの7セグメント表示器を製作する場合がある。
特許文献1には、オリジナルの7セグメント表示器として、複数の透明区画部材を重ね合わせ、それぞれの透明区画部材が、7セグメントの内の一のセグメントを表示する表示形成部を備え、透明区画部材の側端面からの光を表示形成部へ導くことで、表示形成部の表示パターン制御により、重ね合わせ方向から見たときに、情報が表示されることが記載されている。なお、透明区画部材の表示形成部の形状(切欠形状)によっては文字を表示することが可能である。
また、参考として、特許文献2には、オリジナルの表示器として、スピーカの周囲に発光基板をリング状に形成し、第1LEDから光を前カバー体に向けて発光し、第2LEDから光を後カバー体に向けて発光し、スピーカの出力部を挟んで前後に位置する前カバー体と後カバー体の明輝状態を遊技者に見せることが開示されている。
特開2013−146393号公報 特開2013−183745号公報
しかしながら、特許文献1では、透明区画部材に形成される表示形成部によって、その用途が一意的となり、汎用性の乏しい構造となっている。特許文献2においても同様に、スピーカの周囲に特化した表示装置となっており、汎用性に乏しい。
また、特許文献1、特許文献2を含む従来のオリジナルの表示器は、取り付け位置に合わせて設計するため、部品点数が多く構造が複雑となる場合がある。すなわち、取り付け位置によって、基本構成から設計をし直さなければならない。
本発明は上記事実を考慮し、簡単な構造で、基本構成を変えることなく複数の表示形態への変更が容易であり、取り付け位置の変更等に柔軟に対応するといった汎用性を高めることができる表示装置、遊技機を得ることが目的である。
本発明は、複数の発光素子を、予め定めた基本形態で配列した基板と、前記基板に対峙して配置され、指示された報知情報に基づいて複数の発光素子から発光する光を、前記基本形態に合わせた領域毎に仕切った状態で案内する案内部材と、案内部材に対峙され、前記案内部材で案内された領域毎の光を、それぞれ複数の貫通孔で細分して基本形態を表示する表示部材と、を有している。
本発明によれば、基板に配列された発光素子が発光すると、その光は、案内部材によって仕切られて案内される。
案内部材には、表示部材が対峙されており、案内部材で案内された光は、表示部材に設けられた複数の貫通孔から細分されて出射される。
すなわち、案内部材で仕切られた光源の数よりも多い数の貫通孔のそれぞれから光が出力されることで、見掛け上、光源が貫通孔の数だけあるようにみせることができ、例えば、少ない発光素子の数で、ドットマトリクスパターンによる基本形態の表示を実現することができる。
また、基板及び案内部材を基本構造として汎用性を持たせ、表示部材の貫通孔の開口形状及びその集合であるドットマトリクスパターン(以下、「表示される意匠の態様」という場合がある)を様々な意匠の開口形状に構成することができ、設計変更や仕様変更、或いは取り付け位置の変更等に柔軟に対応することができる。
本発明において、それぞれ異なる意匠を成す貫通孔が設けられた複数の表示部材が、前記案内部材に選択的に対峙されることを特徴としている。
表示部材を選択的に配置することで、基板及び案内部材の基本構造の仕様を固定したまま、状況に合わせて、表示される意匠の態様を変更することができる。なお、基本構造の仕様の固定とは、基本構造が固定的に配置された状態で表示部材が移動する場合、並びに、表示部材が固定的に配置された状態で基本構造が移動する場合を含む。
本発明は、複数の発光素子を予め定めた基本形態で配列した基板と、前記基板に対峙して配置され指示された報知情報に基づいて複数の発光素子から発光する光を前記基本形態に合わせた領域毎に仕切った状態で案内する案内部材と、案内部材に対峙され前記案内部材で案内された領域毎の光をそれぞれ複数の貫通孔で細分して基本形態を表示する表示部材と、を備えた表示装置と、遊技の進行に応じて、表示部材による表示パターンを変更して情報を報知する情報報知手段と、を有している。
本発明によれば、基板に配列された発光素子が発光すると、その光は、案内部材によって仕切られて案内される。
案内部材には、表示部材が対峙されており、案内部材で案内された光は、表示部材に設けられた複数の貫通孔から細分されて出射される。
すなわち、案内部材で仕切られた光源の数よりも多い数の貫通孔のそれぞれから光が出力されることで、見掛け上、光源が貫通孔の数だけあるようにみせることができ、例えば、少ない発光素子の数で、ドットマトリクスパターンによる基本形態の表示を実現することができる。
また、基板及び案内部材を基本構造として汎用性を持たせ、表示部材の貫通孔の開口形状及びその集合であるドットマトリクスパターンを様々な意匠の開口形状に構成することができ、設計変更や仕様変更、或いは取り付け位置の変更等に柔軟に対応することができる。
さらに、本発明によれば、遊技の進行に応じて、表示パターンを変更して情報を報知することができる。このとき、単純な発光素子の配列による表示ではなく、分散された光のパターン(例えば、ドットパターン)で情報を報知することができる。
本発明において、それぞれ少なくとも開口形状が異なる意匠を成す貫通孔が設けられた複数の表示部材が、前記案内部材に選択的に対峙されることを特徴としている。
表示部材を選択的に配置することで、基板及び案内部材の基本構造の仕様を固定したまま、表示される意匠の態様を状況に合わせて変更することができる。なお、「少なくとも開口形状の意匠が異なる」とは、断面形状が異なることを包含している。
また、本発明において、通常遊技状態では閉鎖されている入賞口の開閉動作させることで、遊技者に有利な状態となる特別遊技状態において、前記入賞口の開閉動作回数を前記表示装置によって報知することを特徴としている。
入賞口の開閉動作回数を表示装置によって報知することで、例えば、7セグメント表示等の単純な表示形態ではなく、分散された光のパターンでラウンド表示することができる。
以上説明した如く本発明の表示装置及びこの表示装置を設けた遊技機では、簡単な構造で、基本構成を変えることなく複数の表示形態への変更が容易であり、取り付け位置の変更等に柔軟に対応するといった汎用性を高めることができるという優れた効果を有する。
本実施の形態に係るパチンコ機の正面図である。 本実施の形態に係る遊技盤の正面図である。 (A)は本実施の形態に係るビル構造体の正面図、(B)はビル構造体の分解斜視図である。 (A)は本実施の形態に係る表示装置の基本構造物の正面図、(B)は図4(A)の側面図である。 本実施の形態の表示装置による表示形態(0〜19)を示す正面図である。 変形例1に係るビル構造体であり、(A)は側面図、(B)は表示装置の斜視図である。 変形例2に係り、遊技仕様に応じたビル構造体の斜視図である。 (A)は変形例3に係るビル構造体の斜視図、(B)は変形例4に係るビル構造体の正面図、(C)は変形例5に係るビル構造体の斜視図である。
(パチンコ機の構成)
図1に示されるように、パチンコ機10の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り12が取り付けられている。
また、パチンコ機10の下飾り12の上部には、ガラス板14を装着したガラス枠16が配置されており、ガラス枠16は左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。このガラス枠16の奥側には、着脱交換可能な遊技盤18がセットされており、遊技盤18は、ガラス枠16で閉塞された状態でガラス板14に対向するようになっている。
ガラス枠16の下部には、一体皿24が配置されている。一体皿24の図1の右端部には、鍵穴27が設けられている。
一体皿24には、上皿部28U、下皿部28Dが設けられている。上皿部28Uの周縁壁部32における図1の右端部には、球貸ボタン42と、返却ボタン44が設けられている。
また、上皿部28Uの周縁壁部32の左右方向中央部には、遊技者が押圧操作及び、又は回転操作可能な操作部50が設けられている。この操作部50は、遊技中において、操作有効期間中に操作することで、演出(画像表示、機構動作)に対して介入することができるようになっており、それぞれの遊技仕様によって設定される。
一方、下皿部28Dには、球抜きボタン36が設けられ、この球抜きボタン36を操作することで、下皿部28Dに貯留された遊技球を外部(例えば、所謂「ドル箱」)へ排出することができるようになっている。
また、一体皿24の右側下部には打球の発射力(飛距離)を調整するためのグリップユニット26(「(発射ハンドル26」という場合がある)が取り付けられている。
一体皿24における下皿部28Dの図1の左側には低音用のスピーカ60Uが配置されている。また、ガラス枠16の上部角部には、中高音用のガラス枠スピーカ60L、60Rが内蔵されている。なお、スピーカ60L、60R、60Uを総称して、スピーカ60という場合がある。スピーカ60は、例えば、照明演出に同期して、聴覚を通じた演出(音楽、音声、効果音の出力)を実行する。
(遊技盤の構成)
図2に示される遊技盤18は、基板となる透明のアクリル板の表面が遊技盤面となっている。
遊技盤18は、その盤面の外周端部付近に、円弧状の外レール103及び内レール104が取り付けられている。これらの外レール103及び内レール104によって囲まれた円形状の領域は、図示しない発射装置から発射されて打ち込まれた遊技球PBが自重落下により移動可能とされ、この領域が遊技を行う遊技領域とされている。
遊技盤18の遊技領域には、釘19及び風車21が点在して打ち込まれている(図2では、一部の釘19及び風車21を図示)。
また、遊技領域におけるほぼ中央には、センター役物105(役物装置)が配置されている。ここで、遊技盤18において、センター役物105の周囲の遊技盤面が通常遊技領域とされ、センター役物105の内側の領域は、この通常遊技領域とは区画された特定遊技部となる。
センター役物105の下部には、センター特定入賞口118Cが設けられ、その左右に一対のサイド特定入賞口118L、118Rが設けられている。なお、センター特定入賞口118C、サイド特定入賞口118L、118Rを総称する場合、単に、特定入賞口118という。
特定入賞口118は、それぞれ入賞すると、所定数(1〜5球)の賞球払い出しが実行されると共に、前記羽根部材112を所定期間開放する契機となる。
また、遊技盤18の通常遊技領域18Aの最下位置には、何れの入賞口にも入賞しない球を遊技盤18の裏側へ排出するアウト口123が設けられている。
センター役物105は、左右対称形状とされ、その左右には、遊技盤18の表面から突出するように、それぞれ縦壁部122が形成され、前記遊技盤18の通常遊技領域とは区画されている。
また、センター役物105の天井部は、遊技盤18の表面から突出するように、装飾部材124が取り付けられている。
一対の縦壁部122の上端部と、前記装飾部材124との間は開口しており、前記羽根部材112が回転可能に取り付けられている。羽根部材112は、図示しない羽根部材ソレノイドへの励磁制御によって回転される。
一対の羽根部材112は、前記センター特定入賞口118C、サイド特定入賞口118L、118Rに遊技球PBが入賞すると開放するようになっている。
一例として、遊技球PBが、一対のサイド特定入賞口118L、118Rの何れかに入賞すると、羽根部材112が1回、所定時間(約0.5秒〜1.0秒間)開放する。また、遊技球PBがセンター特定入賞口118Cに入賞すると、羽根部材112が2回、所定時間(約0.5秒〜1.0秒間)開放する。
前記一対の羽根部材112の開放中に、遊技球PBが特定遊技部に流入し、予め設定されたV入賞口に到達すると大当たりとなり、大役処理が実行される。
大役処理とは、例えば、前記羽根部材112を通常遊技状態よりも長い期間(開放時間×開放回数)開放する動作を1ラウンドとして、その後のセンター役物105内での遊技球の動向によって、予め定められた最大ラウンドを限度として、複数ラウンド繰り返す(ラウンド更新する)遊技を言う。なお、大当たり用のアタッカーを別途設けてもよい。
一方、遊技盤18の裏面側には、パチンコ機10のテーマに合わせた構造体ユニットが配置されている。構造体ユニットは、遊技球PBの移動に影響を与えることなく、かつ、遊技者の視線を遊技盤18からそらすことなく、目視可能である。
この構造体ユニットの1つとしてのビル構造体100の上端部(ビルの屋上)には、表示装置102が設けられている。ビル構造体100は、センター役物105の図2の右側に位置している。このため、表示装置102は、遊技者からいつでも目視確認可能な状態となる。
(ビル構造体100の構成)
図3に示される如く、ビル構造体100は、矩形の第1の箱体104と第2の箱体106とが上下に重ね合わされるように組み付けられている。第1の箱体104は、表示装置102が組み込まれた第2の箱体106を支持する役目を有している。
第1の箱体104の外周は、意匠装飾として、ビルの窓枠等の凹凸が形成され、必要に応じて窓画像が表現されている。なお、窓画像は直接描画してもよいし、シール等を貼り付けてもよい。また、意匠装飾の凹凸形状は、3Dプリンタ等で切削加工するようにしてもよい。
第2の箱体106は、第1の箱体104と同様に、外周が意匠装飾(ここでは、屋上看板形状)され、内部に設けられた空間に、表示装置102が収容されている。
表示装置102は、光源基板108を備えている。光源基板108には、複数のLED光源110が取り付けられ、それぞれ独立、或いは、複数の組み合わせ毎に、発光状態が制御されるようになっている。
光源基板108の発光面側には、案内部材112が配置されている。案内部材112は、矩形ブロック状で光源基板108に対峙する面(第1面)とその反対側の面(遊技者に対峙する表面である第2面)との間に複数の貫通孔112Aが設けられている。なお、以下において、光源基板108と案内部材112とのサブアッセンブリを、基本構成部材113という場合がある。
貫通孔112Aは、光源基板108上のLED光源110と対向するようになっており、当該対向したLED光源110から発光した光を第1面から第2面へ案内する役目を有している。言い換えれば、案内部材112は、それぞれの貫通孔112Aが、対向しないLED光源110の光を排除する役目を有する。
図4に示される如く、本実施の形態に適用される光源基板108のLED光源110、案内部材112の貫通孔112Aは、後述するように、一桁又は二桁の数字を表示することが可能な配置形態となっている。
すなわち、LED光源110は、図4の正面に向かって、縦割りに4分割されており、左端の列(第1列)が3個のLED光源110、左から2番面の列(第2列)が5個のLED光源110、左から3番面の列(第3列)が3個のLED光源110、右端の列(第4列)が5個のLED光源110となっている。
第1列の3個のLED光源110は、1個の貫通孔112A(縦長)が対向し、二桁の数字の10の位の「1」を表示する役目を有している。なお、一桁数字の場合は、第1列のLED光源110は消灯される。
一方、第1列の3個のLED光源110以外の第2列〜第4列のLED光源110は、それぞれ個別の貫通孔112Aが対向し、二桁の数字の1の位の「0」〜「9」を表示する役目を有している。本実施の形態では、表示装置102では、LED光源110の発光制御により、0〜19までの数字を表示する機能を備えている。
また、本実施の形態では、前述した大役処理におけるラウンド表示を行っている。すなわち、大役処理が開始されることで、1ラウンドのときは「1」が表示され、ラウンド更新毎に順次数字がインクリメントされ、最大ラウンド(例えば、16ラウンド)になると、「16」が表示される。なお、本実施の形態では遊技中にラウンド数表示として「17」〜「19」が表示されることはない。
ここで、案内部材112の第2面には、意匠表示部材114が配置されている。
意匠表示部材114は、前記光源基板108及び案内部材112で構成された基本構造部材113を変更せずそのまま適用して、表示される意匠の態様を取り替えることが可能となっている。
意匠表示部材114は、各貫通孔112Aの第2の面から出射される光を、細かく分散するための複数の貫通孔114A(図5参照)が設けられ、貫通孔114Aのそれぞれは少なくとも開口形状が所定の意匠に形成され、それらの集合によって形成されるドットマトリクスパターンにより多彩な意匠構成されている。このため、表示装置102では、見掛け上、LED光源110の数よりも多い数の点光源の集合で形成された情報(本実施の形態では、図5に示すように、二桁の数字)を表示することが可能となっており、各点光源の形状は上記意匠の形状に依存する。
意匠表示部材114の出射面(遊技者対峙側)には、必要に応じて、光拡散シート116、フィルタシート118が配置され、色変化、濃度変化、屈折等の光学的に処理が施されるようになっている。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
(遊技仕様の一例)
パチンコ機10による遊技では、遊技者がグリップユニット26を操作すると、投入された遊技球PBが一球ずつ発射装置によって上方へ発射される。発射された遊技球PBは、外レール103に沿って遊技盤18の遊技領域に打ち込まれ、遊技釘19や風車21に当たり方向を変えながら遊技領域内を落下する。そして、入賞せずに遊技領域の下端部に至った遊技球PBはアウト口123からパチンコ機10内に回収される。
また、遊技球PBが遊技領域内に設けたセンター特定入賞口118C、或いはサイド特定入賞口118L、118Rに入賞すると、遊技仕様に基づく処理(例えば、羽根部材112の開閉動作等)が実行される。
ここで、羽根部材112の開放によって、センター役物105内に遊技球PBが入賞した場合は、その後の遊技球PBの動向により、V入賞するか否かが決定し、V入賞となった場合に、大役処理が実行される。
大役処理は、通常遊技状態の羽根部材112の開放期間(開放時間×開放回数)よりも多くの開放期間で開閉処理(ラウンド処理)が繰り返される大役処理が予め定めた最大ラウンドを限度して、複数ラウンド実行される。
ここで、本実施の形態では、遊技盤18の裏面側に配置された構造体ユニットの中の1つであるビル構造体100の屋上に、表示装置102を設け、当該表示装置102によって、大役処理中のラウンド表示(例えば、経過表示、残りラウンド数表示等)を行うようにした。
すなわち、表示装置102を、ビルの屋上に設置された宣伝用看板に見立てることで、パチンコ機10のテーマに準じた意匠として、違和感なくラウンド表示を行うことができる。
図5は、表示装置102における、0から19までの数字の表示形態を示している。この表示形態からもわかるように、光源基板108に取り付けられたLED光源110の数(16個)よりも多いドット数の擬似発光点(表示点)によって、数字を表示することができる。
ところで、ラウンド表示等の表示形態は、例えば、数字であれば7セグメントの発光素子を適宜発光制御することで、予め定めた固定の意匠でしか表現することができなかった。このため、意匠としての演出効果は乏しいものであった。一方、演出効果を高めるためには、パチンコ機のテーマに合わせて、専用の意匠を基本構成から設計し直す必要があった。
これに対して、本実施の形態の表示装置102では、意匠表示部材114に、細かく分散して出射するための複数の意匠形状の貫通孔114Aを設けることで、見掛け上、LED光源110の数よりも多い、点光源で情報(本実施の形態では、一桁及び二桁の数字)を表示することができる。
また、基本構造部材113である光源基板108及び案内部材112はそのまま適用し、本実施の形態の貫通孔114A(矩形)ではなく、パチンコ機10の異なるテーマに合わせた意匠形状の貫通孔114A(例えば、少なくとも開口形状が星型やハート型等)が設けられた意匠表示部材114に交換することができる。
以上説明した如く本実施の形態では、パチンコ機10の意匠テーマとして、遊技盤18の裏面側に設けた構造体ユニットの1つであるビル構造体100の屋上部分に、大役処理中のラウンドを表示するための表示装置102を設けた。この表示装置102は、LED光源110からの光を意匠表示部材114に設けた貫通孔114によって、LED光源110の数よりも多い数のドットパターンで数字を表示することができる。この場合、基本構造部材113である光源基板108と案内部材112はそのままで、意匠表示部材114を交換することでパチンコ機10のテーマに合わせた意匠(ドットパターン及びドット単位の意匠形状)に変更することができる。
すなわち、図3(B)において、意匠表示部材114に設けた貫通孔114Aは矩形であるが、貫通孔114Aは矩形に限定されるものではなく、円、楕円、多角形、星型、トランプの種類(ハート型、スペード型、ダイヤ型、クラブ型)といった線形の形状はもちろん、雲形といった非線形な形状であってもよい。また、貫通孔114Aを1つの形状に統一する必要はなく、意匠表示部材114上に複数の異なる形状の貫通孔114Aを組み合わせてもよい。この組み合わせは、規則性を持たせて整列させてもよいし、不規則(ランダム)に配列してもよい。
なお、本実施の形態では、所謂二種遊技仕様に基づく、大役処理のラウンド表示に用いたが、所謂一種遊技仕様に基づく、大役処理のラウンド表示に用いてもよい。また、ラウンド表示に限定されるものではなく、様々な遊技進行上の情報の報知や、宣伝報知のための表示であってもよい。
本実施の形態では、ビル構造体100の屋上の看板を模して、表示装置102を設けたが、表示装置102の位置、構造はこれに限らず、以下の変形例に示す実施形態を含む、様々形態を取り得る。
(変形例1)
図6は、ビル構造体100の第1の箱体104に設けたスクロール式の表示装置120である。
第1の箱体104の前面には、矩形孔104Aが設けられている。この矩形孔104Aの上端部及び下端部には、それぞれローラ122、124が配置され、無端のベルト126が巻き掛けられている。このベルト126が、本実施の形態に係る、意匠表示部材114に相当する部材であり、複数の分割された領域毎に、異なる形状の貫通孔126A(ドットパターン)が設けられている。
下端部のローラ124は、駆動装置128から回転駆動力を受けており、このため、ベルト126は、一対のローラ124、126に巻き掛けられながら周回することができる。
周回するベルト126の内側には、基本構造部材113である光源基板108及び案内部材110が配置されている。
この変形例1によれば、駆動装置128の回転駆動力に基づき、ベルト126に設けられた区画毎のドットパターンを前面に位置決めすることで、基本構造部材113を変えることなく、様々なドットパターンの発光制御を実現することができる。
(変形例2)
前記変形例1では、ベルト126を区画したそれぞれの領域に、数字に特化した複数種類のドットパターンを設定したが、図7(A)に示される如く、例えば、始動入賞口への入賞に基づく特別図柄抽選の結果が当たりのときに、通常は閉鎖されている大当たり用のアタッカーを所定ラウンド開放して通常よりも多く賞球する大役処理を実行すると共に、大役処理後に前記特別図柄抽選の当選確率を高める確変状態とする特典を付与する場合がある所謂一種遊技仕様に適用してもよい。
この場合、遊技の進行に応じてベルト126を周回させ、例えば、「大当たり」を示す表示→ラウンド表示→「確変」を示す表示を順次切り替えて表示するようにしてもよい。
また、図7(B)に示される如く、本実施の形態で説明した所謂二種遊技仕様においても、遊技の進行に応じてベルト126を周回させ、例えば、特定入賞口118に入賞したことを示す「チャンス」表示、「V入賞」を示す表示、ラウンド表示を適宜切り替えて表示してもよい。
(変形例3)
本実施の形態では、ビル構造体100の屋上に第2の箱体106を設け、当該第2の箱体106に表示装置102を固定的に収容したが、図8(A)に示される如く、円筒状の第2の箱体106Aに表示装置102を収容し、第2の箱体106Aを回転させるようにしてもよい。この場合、基本構造部材113は固定配置し、第2の箱体106側に意匠表示部材114を設けることで、第2の箱体106の回転に応じて表示されるドットパターンを変更することができる。
(変形例4)
また、図8(B)に示される如く、第1の箱体104の階数毎に異なるドットパターンの意匠表示部材114を設け、単一の基本構造体113(光源基板108、案内部材112)を上下動させるようにしてもよい。また、複数の基本構造体を固定的に重ねてもよい。
(変形例5)
さらに、図8(C)に示される如く、ビル構造体100に垂れ幕状の意匠表示部材114を設けるようにしてもよい。
PB 遊技球
10 パチンコ機
18 遊技盤
19 釘
21 風車
105 センター役物
100 ビル構造体
104 第1の箱体
106 第2の箱体
108 光源基板(基板)
110 LED光源
112 案内部材
112A 貫通孔(領域)
113 基本構成部材
114 意匠表示部材(表示部材)
114A 貫通孔

Claims (5)

  1. 複数の発光素子を、予め定めた基本形態で配列した基板と、
    前記基板に対峙して配置され、指示された報知情報に基づいて複数の発光素子から発光する光を、前記基本形態に合わせた領域毎に仕切った状態で案内する案内部材と、
    案内部材に対峙され、前記案内部材で案内された領域毎の光を、それぞれ複数の貫通孔で細分して基本形態を表示する表示部材と、
    を有する表示装置。
  2. それぞれ少なくとも開口形状が異なる意匠を成す貫通孔が設けられた複数の表示部材が、前記案内部材に選択的に対峙されることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 複数の発光素子を予め定めた基本形態で配列した基板と、前記基板に対峙して配置され指示された報知情報に基づいて複数の発光素子から発光する光を前記基本形態に合わせた領域毎に仕切った状態で案内する案内部材と、案内部材に対峙され前記案内部材で案内された領域毎の光をそれぞれ複数の貫通孔で細分して基本形態を表示する表示部材と、を備えた表示装置と、
    遊技の進行に応じて、表示部材による表示パターンを変更して情報を報知する情報報知手段と、
    を有する遊技機。
  4. それぞれ異なる意匠を成す貫通孔が設けられた複数の表示部材が、前記案内部材に選択的に対峙されることを特徴とすることを特徴とする請求項3記載の遊技機。
  5. 通常遊技状態では閉鎖されている入賞口の開閉動作させることで、遊技者に有利な状態となる特別遊技状態において、前記入賞口の開閉動作回数を前記表示装置によって報知することを特徴とする請求項3又は請求項4記載の遊技機。
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