(パチンコ機の構成)
図1に示されるように、パチンコ機10の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り12が取り付けられている。
また、パチンコ機10の下飾り12の上部には、互いに平行、かつ奥行き方向に所定の間隔をおいて配置された一対のガラス板14を装着したガラス枠16が配置されており、ガラス枠16は左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。このガラス枠16の奥側には、着脱交換可能な遊技盤18がセットされており、遊技盤18は、ガラス枠16で閉塞された状態でガラス板14に対向するようになっている。
ガラス枠16の下部には、一体皿24が配置されている。一体皿24の図1の右端部には、鍵穴27が設けられ、この鍵穴27にキーを差し込み、左右の内、一方に回すとガラス枠16が開放し、他方に回すと一体皿24が開放する。
一体皿24には、上皿部28と、下皿部30とが設けられている。上皿部28を形成する周縁壁部32には、上皿球抜きレバー34が設けられ、この上皿球抜きレバー34を操作することで、上皿部28に貯留された遊技球を下皿部30へ送り出すことができるようになっている。また、下皿部30には、下皿球抜きボタン36が設けられ、この下皿球抜きボタン36を操作することで、下皿部30に貯留された遊技球PBを外部(例えば、所謂「ドル箱」)へ排出することができるようになっている。
上皿部28の周縁壁32における図1の右端部には、球貸ボタン42と、返却ボタン44が設けられている。
また、一体皿24の右側下部には打球の発射力(飛距離)を調整するためのグリップユニット(発射ハンドル)26が取り付けられ、左側下部には、灰皿46が取り付けられている。
一体皿24における下皿部30の図1の右側には受け皿スピーカ60Uが配置されている。
ここで、一体皿24における上皿部28の周縁壁32には、遊技者が操作可能な操作ボタン50が設けられている。この操作ボタン50は、遊技中において、操作有効期間中に操作することで、演出画像に対して介入することができるようになっており、それぞれの遊技仕様によって設定される。
ガラス枠16におけるガラス板14の周囲には、遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅するアーチ状の照明による視覚的効果や、音声等のスピーカによる聴覚的効果等の演出効果を生み出す上部演出部52が配置されている。この上部演出部52の下端部は、一体皿24の周囲に略U字型に配置された下部演出部54の上端部と連結するように配置されている。
この結果、上部演出部52と下部演出部54とで、遊技盤18の周囲を取り囲むように、(遊技機枠の)演出部56が形成されている。
この演出部56は、上演出部52及び下演出部54共に、照明部材(LED等の発光素子137(図4参照))が取り付けられた基板(図示省略)と、この基板を覆うように、所定の意匠で形成されたレンズカバー58が取り付けられている。
レンズカバー58は、前記照明部材が点灯する領域を区画するよう凹凸状にカットされており、区画された領域(以下、必要に応じて「レンズ部58」という)毎に照明部材の点灯制御がなされる。なお、照明部材は基本的にR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色に点灯するLEDが1組となっており、それぞれの点灯時の光量比により、様々な配色の点灯が可能となっている。また、ガラス枠の上部角部には、それぞれ三連表示部62が設けられ、前記演出部56と共に遊技状態の報知(エラー報知等を含む)に適用される。
また、前記上部演出部52における、ガラス枠16の上部円弧の約1/3に相当する領域の中央及び両端には、ガラス枠スピーカ60C、60L、60Rが内蔵され、照明と同時に、音声を出力する。
なお、以下では、前述した受け皿スピーカ60Uと、このガラス枠スピーカ60C、60L、60Rを総称して、「スピーカ60」という。
なお、詳細は後述するが、上記演出部56(三連表示部62を含む)による視覚を通じた視覚報知手段と、スピーカ60による聴覚を通じた聴覚報知手段とを用いて、予め定めた特定遊技状態において、遊技の進行に応じた変化を識別して報知する場合がある。
(遊技盤の構成)
図2に示される遊技盤18は、基板となるベニヤ板に樹脂製シート状のセルが貼着されてそのセルの表面が盤面となっており、盤面の外周端部付近に、円弧状の外レール102及び内レール104が取り付けられている。
前記外レール102及び内レール104との間は、一定の間隔を持って球案内流路197が形成されている。球案内流路197は、発射装置165(図3参照)から発射された遊技球PBを遊技盤18の円形状の領域(遊技領域)へ案内する役目を有している。なお、この球案内流路197の終端には、球逆流防止弁199が取り付けられている。球逆流防止弁199は、その基部が内レール104の先端部に取り付けられ、外レール102方向に延長されている。
前記遊技盤18における、外レール102(並びに一部が内レール104)によって囲まれた円形状の領域は、発射装置165(図3参照)から発射されて、前記球案内流路197を介して打ち込まれた遊技球PBが自重落下により移動可能とされ、この領域が遊技を行う遊技領域とされている。
遊技盤18の遊技領域には、遊技釘及び風車21が点在して打ち込まれている。また、遊技領域におけるほぼ中央には、センター役物105が配置されている。センター役物105は、各種演出等の映像を表示する液晶表示部(LCD表示部)106を備えている。
LCD表示部106では、例えば、3列の図柄列が独立して変動し、最終的に3列の図柄列が同一図柄で停止した場合に特別図柄抽選の当選を報知するといった、図柄変動パターン演出が実行される。なお、3列の内、先に2列が同一図柄で停止(仮停止)して、残りの1列が変動中の場合を、「リーチ」という。
センター役物105の下辺部は、ステージ105Sが形成されている。ステージ105Sには、釘等で跳ね返えることで受け入れた遊技球PB、或いは図示しないワープ路に案内されて受け入れた遊技球PBが送り込まれるようになっている。
ステージ105Sは、傾斜面や突起部等が形成され、前記遊技球PBの移動が当該傾斜面や突起部等により不規則に変化し、最終的に下辺手前から遊技盤18へ戻されるようになっている。
図2に示される如く、センター役物105の図2に向かって左側には、普通図柄抽選の始動機能を持つ通過ゲート118が配置されている。
また、センター役物105の下部には、特別図柄始動入賞口(A)130と特別図柄始動入賞口(B)134とが縦列に配置されている。
特別図柄始動入賞口(A)130が常時入賞可能に上部が開口しており、一方、特別図柄始動入賞口(B)134の上部開口は、特別図柄始動入賞口(A)130が閉塞している。
この特別図柄始動入賞口(B)134には、電動チューリップ136が取り付けられている。電動チューリップ136は、遊技盤18の裏面側に配設された電チューソレノイド138(図3参照)の通電・非通電によって開閉する構成となっている。
ここで、電動チューリップ136が開放状態になると、特別図柄始動入賞口(B)の入賞開口部へのパチンコ球PBの受け入れが可能となり、パチンコ球PBの入賞が可能となる。
さらに、図2に示される如く、前記特別図柄始動入賞口(B)134のさらに下部には、遊技領域の下端部付近に位置してアタッカー112が配置されている。
アタッカー112には、開閉扉116が設けられている。この開閉扉116が、アタッカーソレノイド148(図3参照)の通電・非通電によって開放又は閉塞する。すなわち、開閉扉116の開放時には、開閉扉116上に落下した遊技球PBが開閉扉116に案内されてアタッカー112へ入賞する。
また、遊技領域の最下位置には、外れ球を遊技盤18の裏側へ排出するアウト口124が設けられている。
さらに、センター役物105よりも下、かつ特別図柄始動入賞口(A)130と特別図柄始動入賞口(B)134の左右には、複数の一般入賞口120(本実施の形態では、図2に向かって左側に2個の一般入賞口120A、120C、右側に1個の一般入賞口120Cとする。)が設けられている。なお、一般入賞口120は、3個に限られるものではなく、例えば、入賞率等の設計上の演算によってその数を決めればよい。
また、この遊技領域に設けられたセンター役物105や盤面周縁には、遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による演出効果を生み出す照明演出用の発光素子137(図3参照)が多数設けられている。
ここで、特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134に遊技球PBが入賞すると、特別図柄抽選が実行され、この特別図柄抽選に当選すると、前記アタッカー112の開閉扉116が所定のパターンで開閉動作し、これを所定回数(所定ラウンド)繰り返すようになっている(「特別遊技状態」又は「大役処理」等と言う場合がある)。
なお、前記特別図柄抽選の当選/落選は、主としてLCD表示部106の図柄変動表示演出において報知され、この図柄変動パターン演出中、或いは、前記大役処理中の場合は、抽選結果を保留し、順次報知していくようになっている。また、図柄変動表示演出と共に、動物などが擬人化されたキャラクタが表示され、抽選で当選した旨を暗示させることにより、遊技者に期待感を持たせるといった、視覚的な演出をすることがあり、その場合は効果音によって聴覚からも遊技者の興趣を増大させる。
なお、本実施の形態では、1個の特別図柄始動入賞口に対して最大4個(本実施の形態では、特別図柄始動入賞口(A)130及び特別図柄始動入賞口(B)134の2個の特別図柄始動入賞口なので、8個となる。)の保留が可能となっている。なお、この保留球数に限定されるものではない。
保留球数は、センター役物105における、図2に向かって右下に配置され、主として特図表示部を備えた遊技進行ガイドランプユニット109の一部である保留ランプによって報知される他、LCD表示部106の一部を用いて、遊技者に見易く表示するようになっている。
(制御系の構成)
次に、図3を用いてパチンコ機10の制御系について説明する。
図3に示されるように、本実施形態に係るパチンコ機10の制御系は、主制御部150を中心として構成されており、この主制御部150には、演出制御部152と払出制御部154とが接続されている。主制御部150には、遊技に関する基本的なプログラムが記憶されており、この主制御部150からの命令信号に基づいて、各部の動作が制御されるようになっている。
主制御部150からは盤用外部端子190を介してホールコンピュータ(図示省略)へ遊技の進行状態を示す情報(始動入賞信号や大当たり信号、図柄確定回数信号)が送信される。
主制御部150には、入力系として、通過ゲート118を通過する遊技球PBを検出する通過ゲートセンサ118S、特別図柄始動入賞口(A)130への入賞球を検出する特図A始動口センサ130S、特別図柄始動入賞口(B)134への入賞球を検出する特図B始動口センサ134S、特別遊技状態の際に開放するアタッカー112への入賞球を検出するアタッカーセンサ112S、一般入賞口120A、120B、120Cへの入賞球を検出する一般入賞センサ120AS、120BS、120CSが接続されている。
また、主制御部150には、出力系として、遊技情報をランプの点灯状態で報知するガイドランプユニット109、電動チューリップ136を開閉する電チューソレノイド138、アタッカー112の開閉扉116を開閉するためのアタッカーソレノイド148が接続されている。
演出制御部152には、入力系として、操作ボタン50が接続されている。また、演出制御部152には、出力系として、パチンコ機10の各種遊技部品に設けられた照明演出用の発光素子137、スピーカ60が接続されている。なお、発光素子137は、図1に示すレンズカバー58に覆われており、遊技機10の正面から直接は見えず、発光した光のみがレンズカバー58を通過して視野に入ることになる。
さらに、演出制御部152には、図柄制御部156を介してLCD表示部106が接続されている。
払出制御部154には、払出装置160及び発射制御部164が接続され、発射制御部164には発射装置165が接続されている。この払出制御部154は、パチンコ機10内に設けられた払出装置160を作動させて、賞球又は貸し球の払い出し及び停止動作と払出数を制御する。また、発射制御部164は、遊技者によるグリップユニット26(図1参照)の操作により発射装置165を作動させて、遊技球PBの発射開始、及び、グリップユニット26の操作量に応じた発射力を制御する。
さらに、払出制御部154では、枠用外部端子191を介して払出情報をホールに設置されたホールコンピュータ(図示省略)へ送信するようになっている。
ここで、前記演出制御部152では、通常遊技中において、LCD表示部106を制御して、帯状に所定ピッチで図柄が配置された3列の図柄列と、その大当たり画像データ記憶部画像を表示し、特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134に遊技球PBが入賞したことにより実行される特別図柄抽選の結果を、前記3列の図柄列を独立して変動し、最終的に停止したときの3列の図柄列の種類によって報知している。前述の如く、3列の図柄列の停止図柄が全て同一図柄で停止した場合に特別図柄抽選は「当選」となり、特別遊技状態(大当たり処理)へ移行することになる。
前記演出制御部152では、特別遊技中において、LCD表示部106を制御して、一般的に、予め定めた当選を祝福し、遊技を盛り上げることを目的とした大当たり用画像が表示されるようになっている。大当たり用画像は、遊技機10のテーマに即して複数種類の画像が準備されており、自動的或いは遊技者の操作ボタン50による指定操作を絡めて特定され、実行されるようになっている。
(ベース値変更制御)
ここで、本実施の形態では、大当り処理後の通常遊技において、特図抽選の確率を通常確率よりも高くした状態(確変状態)、並びに、普図抽選に基づく電動チューリップ136の開放時間を延長した状態(時短状態)での通常遊技を行う場合がある。この場合、次の特図抽選の当選まで継続されることが多い。
一方、通常確率ではあるが時短状態を付与した通常遊技を行う場合がある。この場合、時短状態の通常遊技には回数制限がある。
以下、通常遊技に付与される、前記確変状態及び/又は時短状態をその組み合せに関わらず、「特典」と言う。
このように、大当り処理後の通常遊技においては、特典が付与されるため、遊技者はその特典により遊技を継続するか、止め時かを判断する。
ところが、前記特典が付与されていない通常遊技中(確変状態の通常遊技、大役処理の終了後の時短が付与された通常遊技を除く通常遊技中であり、以下、「一般通常遊技」という)では、遊技の仕様に大きな変化がなく、単長な遊技が継続されることになる。
この単調な一般通常遊技を是正するべく、LCD表示部106による演出画像や、機械的役物装置の動作によって、遊技者の興趣を向上させている。
一方、本実施の形態では、前記一般通常遊技中(特典が付与された通常遊技中を含んでも良い)に、遊技機10に設定されるベース値を、所定の契機をもって変更するようにした。ベース値は、遊技球PBにおける遊技盤18面に到達する有効発射球数と、遊技盤18面に設けられた複数種類の入賞口(主として、特別図柄始動入賞口(A)130、特別図柄始動入賞口(B)134、一般入賞口120A〜120C)への入賞による賞球払出数との割合で決定する。例えば、ベース値20であれば、100個の遊技球PBを発射し、20個の賞球払出があったことを意味する。
本実施の形態では、このベース値を、特図抽選の乱数を併用して、特図抽選の当選乱数値を除く、乱数の何れかに対して、ベース値を設定しておき、特図抽選の外れ乱数であり、かつベース値設定乱数を取得したとき、ベース値を変更(更新登録)するように指示する。
また、ベース値の変更は、電動チューリップ136の開放時間によって調整している。図4は、目標とする各ベース値での複数種類の入賞口(主として、特別図柄始動入賞口(A)130、特別図柄始動入賞口(B)134、一般入賞口120A〜120C)毎の入賞個数の遷移を示している。
この図4のそれぞれのベース値毎には、電動チューリップ136の動作パターンA〜動作パターンEが設定されている(図5参照)。
図5に示される如く、動作パターンの違いは、電動チューリップ136の開放時間であり、動作パターンAにおける電動チューリップ136が最も開放時間が短く、ベース値20に対応する。動作パターンEにおける電動チューリップ136が最も開放時間が長く、ベース値100に対応する。動作パターンB、C、Dは、前記動作パターンAと動作パターンEの中間のベース値に設定されており、それぞれ動作パターンBはベース値40、動作パターンCはベース値60、動作パターンDはベース値80である。
図6は、主制御部150におけるベース値設定制御のための制御を機能別に示したブロック図である。このブロック図は、主制御部150のハード構成を限定するものではなく、機能別に分類したものであり、例えば、ハード構成としては、1又は複数のICチップ(CPU、RAM、ROM等)であり、機能ブロック図で示す一部又は全部の処理をソフトプログラムで実行させることを含む。
特図A始動口センサ130S、特図B始動口センサ134Sは、それぞれ入賞判定部200に接続されている。入賞判定部200には、後述する遊技状態制御部202からの遊技情報が入力されており、この遊技情報に基づいて、特図A始動口センサ130S、特図B始動口センサ134Sからの信号の入賞判定を実行する。
入賞判定部200は乱数取得部204に接続されており、特図A始動口センサ130S、特図B始動口センサ134Sからの入賞検出信号が、抽選に有効である入賞と判定された場合は、この乱数取得部204に対して、有効入賞信号を出力する。なお、図示は省略したが、特図A始動口センサ130S、特図B始動口センサ134Sに入賞すれば、抽選有効/無効に関わらず、所定数(例えば、3個)の賞球払出は実行される。
乱数取得部204には、特図抽選用乱数カウンタ206が接続され、前記有効入賞信号の入力に基づいて、乱数を取得し、特図抽選部208及びベース値選択抽選部210へ送出される。
特図抽選部208及びベース値選択抽選部210では、それぞれ前記取得した乱数に基づいて抽選が実行される。
ここで、特図抽選部208からベース値選択抽選部210へは、特図抽選の結果が落選のとき、落選信号が送出されるようになっており、ベース値選択抽選部210は、乱数取得後、この落選信号の入力を契機としてベース値選択抽選が実行されるようになっている。
特図抽選部208は遊技状態制御部202に接続されている。遊技状態制御部202では、遊技仕様プログラムに基づいて、遊技の進行を制御しており、前記特図抽選部208から入力される抽選結果情報により、遊技の状態を変更する。すなわち、特図抽選に当選した場合には、大役処理が実行されることになる。
遊技状態制御部202には、演出コマンド生成部212が接続されている。演出コマン生成部212では、演出制御部152(図3参照)へ送出するコマントを生成しており、例えば、特図抽選の結果を、特図と対となる演出図柄で報知するための当選/落選情報、図柄変動演出時間情報等をコマンドとして生成し、コマンド出力部214へ送出する。コマンド出力部214では、演出コマント生成部212からのコマンドを演出制御部152へ送出する。
また、遊技状態制御部202には、駆動系制御部216を介してアタッカソレノイド148が接続されており、大役処理中は、アタッカー112の開閉を制御する。
前記ベース値選択抽選部210において、乱数の取得後、特図抽選部208から落選信号が入力されると、ベース値選択抽選が実行されるようになっている。
ベース値選択抽選部210は、ベース値表示コマンド生成部218及び動作パターン読出部220に接続されている。
ベース値表示コマンド生成部218では、ベース値選択抽選部210から、当該ベース値選択抽選部210によって選択されたベース値情報が入力されると、ベース値表示コマンドが生成され、コマンド出力部214を介して、演出制御部152へ送出される。
一方、動作パターン読出部220には、ベース値−動作パターンテーブルメモリ222が接続されている。ベース値−動作パターンテーブルメモリ222には、図5に示すようなベース値−動作パターンテーブルが記憶されている。
動作パターン読出部220では、前記ベース値選択抽選部210から選択抽選されたベース値情報が入力されると、ベース値−動作パターンテーブル(図5参照)から、当該ベース値(本実施の形態では、ベース値20、40、60、80、100)に対応する動作パターン(本実施の形態では、動作パターンA、B、C、D、E)を選択し、動作パターン設定部224へ送出する。
動作パターン設定部224は、電チューソレノイド138の駆動を制御する電動チューリップ駆動制御部226に接続されており、この電動チューリップ駆動制御部226へ、設定された動作パターン情報を送出する。
この電動チューリップ駆動制御部226による電チューソレノイド138の駆動制御は、普図抽選部228の抽選の結果に依存する。
普通図柄抽選は、通過ゲート118に遊技球PBが通過することを契機として実行される。すなわち、通過ゲートセンサ118Sは、入賞判定部230に接続されている。入賞判定部230には、遊技状態制御部202からの遊技情報が入力されており、この遊技情報に基づいて、通過ゲートセンサ118Sからの信号の入賞判定を実行する。
入賞判定部230は乱数取得部232に接続されており、通過ゲートセンサ138Sからの通過検出信号が、抽選に有効である入賞と判定された場合は、この乱数取得部232に対して、有効入賞信号を出力する。
乱数取得部232には、普図抽選用乱数カウンタ234が接続され、前記有効入賞信号の入力に基づいて、乱数を取得し、前記普図抽選部228へ送出される。普図抽選部228では、前記取得した乱数に基づいて抽選が実行される。この抽選において、当選した場合に、前記電動チューリップ駆動制御部226に対して、1単位の電チューソレノイド138の動作を指示する。なお、1単位とは、電動チューリップ138の動作パターンとして、例えば、所定の開放時間を1回の開放で行う場合や、複数回の開閉動作で行う場合等を全て含み、総開放時間によって所定の開放時間が得られる動作の単位である。
ここで、電動チュ−リップ制御部226では、1単位の動作指示を受けると、前記動作パターン設定部224で設定される動作パターン(開放時間)を前記所定の開放時間として、1単位の動作の実行を制御する。
(第1の報知制御(ベース値案内表示「LCD表示部適用」))
ところで、遊技者は、電動チューリップ138の動作パターンを目視すれば、現在のベース値を認識することは可能である。しかし、LCD表示部106での演出画像や、役物の動作に気をとられている状態で、視線の異なる電動チューリップ138の動作パターンを見極めるのは困難であり、現実的には、ベースの判定が難しい。
そこで、本実施の形態では、この一般通常遊技中に登録されているベース値を報知するようにした。具体的には、LCD表示部106の一部にベース値を文字で表示(例えば、ベース値20であり、「現在のベース値は20です」等)している。
なお、以下(図7参照)では、報知する対象をLCD表示部106、表示を文字として説明するが、報知する対象や表示形態は、これに限定されるものではなく、ベース値を報知する特別や役物等を設置してもよい。また、表示形態は文字に限らず、レベルメータ等の指標表示でもよいし、色別にしてもよい。さらには、聴覚、嗅覚、触覚等の視覚以外の五感を適用、或いは併用してもよい。
図7には、LCD表示部106におけるベース値表示の例が示されている。
一般通常遊技中のLCD表示部106には、特別図柄抽選の結果を報知するために、特別図柄と対となる演出図柄の変動表示、並びに、この演出図柄の変動表示の背景画像(静止画、動画)が表示されるようになっている。なお、保留球数表示等、他の情報を表示する場合もある。
このLCD表示部106の表示画面内の上端には、ベース値表示領域106Aが設けられており、現在のベース値(図4に示す設定された目標値)が文字表示されるようになっている。
なお、本実施の形態では、常時表示するようにしているが、定期的或いは不定期に表示するようにしてもよいし、表示するか否かを遊技者に委ね、操作ボタン50(図1、図3参照)の操作によって表示又は非表示させるようにしてもよい。さらには、抽選(特図抽選、普図抽選、或いは別抽選)に基づいて表示するか否かを判定してもよい。
(第2の報知制御(ベース値案内表示「演出部、スピーカ適用」))
本実施の形態では、前記一般通常遊技中に登録されているベース値を報知するようにした。具体的には、遊技機枠に設けられている演出部56(図2参照)の点灯パターンと、スピーカ60から出力される楽曲等のテンポをベース値に応じて変化させるようにしている。
まず、演出部56では、複数の発光素子137に対して、ベース値に基づく点灯パターン(点滅を含む)を設定しておく。この場合、発光素子137はRGBの各色のLED素子が組み合わされているため、点灯パターンの中には、色の変化も含むことになる。
例えば、色、光量、点滅の有無等を組み合わせて、予めベース値に基づいて設定しておき(図11参照)、ベース値20の場合は青色で点滅させるといった視覚的な変化でベース値を報知する。
また、スピーカ60から出力される楽曲において、ベース値に基づくテンポ(例えば、BPM「ビット・パー・ミニッツ」)を設定しておく(図11参照)。例えば、ベース値の場合は100BPM、ベース値40の場合は110BPMといった聴覚的な変化でベース値を報知する。なお、BPM値は数値が大きいほどテンポが速くなり、例えば、前記演出部56の点滅周期に同期させるようにしてもよい。
(報知制御)
図8は、演出制御部152において、主として現在遊技している遊技者を対象としてLCD表示部106へベース値を表示する第1の報知(表示)制御、並びに、主として遊技機10の周辺で遊技台を選択している遊技者を対象として演出部156及びスピーカ60を用いてベース値を表示する第2の報知制御のそれぞれを実行するための機能ブロック図が示されている。このブロック図は、演出制御部150のハード構成を限定するものではなく、機能別に分類したものであり、例えば、ハード構成としては、1又は複数のICチップ(CPU、RAM、ROM等)であり、機能ブロック図で示す一部又は全部の処理をソフトプログラムで実行させることを含む。
演出制御部152には、コマンド解析部250が設けられており、前記主制御部150のコマンド出力部214(図6参照)で出力されたコマンドを受信するようになっている。
コマンド解析部250では、受信したコマンドを解析し、特図抽選結果報知に関するコマンドの場合は、図柄変動演出実行部252へ送出され、指定された演出時間に基づいて、LCD表示部106を用いて特図抽選の結果(当選/落選)を図柄変動演出を交えて報知するための画像情報(背景画像を含む)が生成され、表示画像合成部254へ送出される。
また、コマンド解析部250で解析したコマンドが、ベース値表示コマンドの場合は、ベース値表示実行部256に送出される。ベース値表示実行部256には、文字情報記憶部258が接続されており、設定されたベース値に対応する文字情報を読み出し、表示画像合成部254へ送出される。
表示画像合成部254では、各所から入力される画像を合成し、LCD表示制御部260を介して、LCD表示部106へ合成画像を表示する。なお、本実施の形態では、LCD表示部106の画面の上端部に、ベース値表示領域106A(図7参照)が設けられ、このベース値表示領域106Aに現在のベース値(図4に示す設定された目標値)が文字表示されるようになっている。
また、コマンド解析部250で解析したコマンドが、ベース値表示コマンドの場合、前記ベース値表示実行部256に加え、発光素子点灯パターン設定部262及びスピーカ出力テンポ(BPM)設定部264に送出されるようになっている。
発光素子点灯パターン設定部262及びスピーカ出力テンポ(BPM)設定部264には、それぞれ、ベース値−点灯パターン・テンポ(BPM)テーブル記憶部266が接続されている。
このベース値−点灯パターンテーブル・テンポ(BPM)テーブル記憶部266には、図11に示すベース値−点灯パターンテーブル266Tが記憶されている。
発光素子点灯パターン設定部262では、入力されたベース値に基づいて、前記ベース値−点灯パターンテーブル・テンポ(BPM)テーブル記憶部266に記憶されたベース値−点灯パターンテーブル・テンポ(BPM)テーブル266Tから点灯パターン情報を読み出し、演出表示制御部268へ送出する。演出表示制御部268では、発光素子点灯パターン設定部262から入力した点灯パターン情報に基づいて、演出部56の各発光素子137の点灯(点滅を含む)を制御する。
一方、スピーカ出力テンポ(BPM)設定部264では、入力されたベース値に基づいて、前記ベース値−点灯パターンテーブル・テンポ(BPM)テーブル記憶部266に記憶されたベース値−点灯パターンテーブル・テンポ(BPM)テーブル266TからBPM値と音源情報を読み出し、ベース値報知音出力制御部270へ送出する。ベース値報知音出力制御部270では、スピーカ出力テンポ(BPM)設定部264から入力したBPM値と音源情報に基づいて、スピーカ60からの出力(音源を含む)を制御する。なお、図11に示す音源番号(No.1〜No.5)は、同じ音源であってもよいし、同じメロディであるが演奏楽器が異なっていてもよいし、楽曲自体が異なっていてもよい。例えば、同じ楽曲で、ベース値20のときは最小種類の楽器(例えば、単一の楽器)で演奏され、ベース値が上がるにつれて楽器を増やしたり、ベース値が下がるにつれて楽器を減らすといった変化を音源で実現することができる。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
パチンコ機10による遊技では、遊技者がグリップユニット26を操作すると、一球ずつ発射装置165によって上方へ発射される。発射された遊技球PBは、外レール102に沿って遊技盤18の遊技領域19に打ち込まれ、遊技釘や風車に当たり方向を変えながら遊技領域19内を落下する。そして、入賞せずに遊技領域19の下端部に至った遊技球PBはアウト口40からパチンコ機10内に回収される。
また、遊技球PBが遊技領域19内に設けた特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134に入賞したり、通過ゲート118を通過すると、それぞれの遊技仕様に基づく処理(例えば、抽選等)が実行されると共に、LCD表示部106への画像表示演出、スピーカ60を用いた音演出等が実行される。また、図示は省略したが、普通入賞口に入賞すると、予め定めた賞球(払い出し)が実行される。
(遊技仕様の概要)
まず、主制御部150における抽選処理を中心とした遊技制御について説明する。
特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134に、遊技球PBが入賞すると、有効始動入賞か否かが判断される。この有効始動入賞とは、保留球が満杯(例えば、1個の始動口に対して4個)ではなく、かつ特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(A)134へ遊技球PBが入賞したことを言い、これによって抽選権利を得ることになる。なお、無効始動入賞時は、抽選の権利は与えられないが、所定数(3〜5個程度)の賞球払出しがなされる場合もある。
上記始動入賞が有効始動入賞であった場合には、乱数を取得し、予め記憶されている当り値を読み出し、双方を比較して、抽選が当りか外れかを判定する。
なお、現在の遊技状態が大当たり処理中、或いは図柄変動パターン演出中の場合は、抽選の権利を保留にするべく、保留数を1つ加算(+1)し、現在の遊技状態が大当たり処理中ではなく、或いは図柄変動パターン演出中でもなくなったときに、保留数を1つ減算して抽選処理が実行される。
この抽選の当り/外れに基づいて、図柄変動パターン演出時間を設定し、抽選結果、図柄変動パターン時間を含むコマンドを演出制御部152へ送出する。
演出制御部152では、抽選の結果を、設定された演出時間を使って報知する。
この報知後、抽選の結果が当たりの場合には、特別遊技状態(大当たり処理)が実行される。通常遊技状態では常に閉止状態のアタッカー112を所定のラウンド数(例えば4〜16Rの内、特別図柄抽選の当選時に決定されるラウンド数)だけ開閉する。なお、アタッカー112の開放時間は最大30秒であり、アタッカー112が開放中に所定数(例えば、8〜10個)の遊技球の入賞があった時点で閉止し、所定の閉止時間をおいて、次のラウンド(開放)に移行する。これにより、遊技者は短時間で多くの遊技球の賞球を受けることができる。
ここで、本実施の形態では、一般通常遊技中に、遊技機10に設定されるベース値を、所定の契機をもって変更するようにした。また、このベース値の変更と共に、当該一般通常遊技中に登録されているベース値を報知するようにした。
図9は本実施の形態に係る、主制御部における、特図、普図抽選処理制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ300では、ベース値初期設定を行い(例えば、標準べーす値として「20」を設定する)、次いでステップ302へ移行して特図抽選の有効始動入賞があったか否かが判断され、肯定判定されるとステップ304へ移行して特図抽選用乱数を取得し、次いで、ステップ306へ移行して特図抽選処理を実行する。特図抽選処理の中には、演出制御部152に対する図柄変動演出指示を含む。
次のステップ308では、特図抽選に当選したか否かが判断される。このステップ308で肯定判定されると、ステップ310へ移行して大当り処理(すなわち、大役処理)が実行され、このルーチンは終了する。なお、この大当り処理後の通常遊技においては、確変や時短等の特典が付与され、特典が付与されていない一般通常遊技とは遊技仕様が異なる通常遊技が実行される場合ある。
また、前記ステップ308で否定判定されると、ステップ312へ移行してベース値変更抽選が実行される。すなわち、本実施の形態では、特図抽選時の乱数を利用して、当該特図抽選の結果が落選の場合に、ベース値変更抽選を実行するようにしている。
なお、ベース値変更抽選は、特図抽選時の乱数を利用せず、独自の乱数カウンタ等を準備してもよい。
ステップ312でのベース値変更抽選が終了すると、ステップ314へ移行してベース値の変更があったか否かが判断され、否定判定された場合は、このルーチンは終了する。
また、ステップ314で肯定判定されると、ステップ316へ移行して、設定されたベース値に基づいて、電動チューリップ138の動作パターンを読み出す(図4、図5に基づく)。次のステップ318では、動サパターンを変更(更新登録)し、このルーチンは終了する。
一方、前記ステップ302で否定判定されると、ステップ320へ移行して有効通過ゲート通過があったか否かが判断され、否定判定された場合はこのルーチンは終了する。
また、ステップ320で肯定判定されると、ステップ322へ移行して普図抽選用乱数を取得し、次いでステップ324で普図抽選処理を実行する。普特図抽選処理の中には、演出制御部152に対する図柄変動演出指示を含む。
次のステップ326では、特図抽選に当選したか否かが判断される。このステップ326で否定判定された場合は、このルーチンは終了し、肯定判定されると、ステップ326へ移行して登録されている電動チューリップ138の動作パターンを読み出し、次いですて328へ移行して、当該動作パターンに基づいて、駆動系制御部218に対して電動チューリップ138の開閉制御を指示し、このルーチンは終了する。
図10は、演出制御部における、ベース値報知制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ350では、電源投入時か否かが判断される。なお、この電源投入時とは、例えば、停電からの復帰、意図的にリセット操作がなされた後等、朝一番の電源投入時と同じ状態にする動作も同じ動作に含むものとする。
このステップ350肯定判定された場合は、ステップ352へ移行して、初期設定を行い、ステップ354へ移行する。この初期設定は、図9のステップ300において実行したベース値の初期設定に依存する。また、この初期設定において、初期設定時のベース値を表示してもよいし、表示しなくてもよい。前記ステップ350で否定判定された場合は、ステップ354へ移行する。
ステップ354では、主制御部150からコマンドを受信したか否かが判断され、否定判定された場合は、このルーチンは終了し、肯定判定された場合は、ステップ356へ移行してベース値変更情報か否かが判断される。このステップ356で否定判定された場合は、ステップ358へ移行して、その他の処理を実行し、このルーチンは終了する。
また、ステップ356で肯定判定された場合は、ステップ360へ移行して情報解析により判明した、変更後のベース値を認識し、次いでステップ362へ移行してベース値報知制御を実行して、このルーチンは終了する。
ここで、本実施の形態では、ベース値報知制御として、第1の報知制御(LCD表示部106を用いたベース値案内表示形態)と、第2の報知制御(演出部56及びスピーカ60を用いたベース値案内表示形態)とがあり、これらは、何れか一方であってもよいし、両方併用してもよい。
第1の表示形態は、図7に示される如く、LCD表示部106の表示画面の上端に設けた、ベース値表示領域106Aに設定されたベース値の文字情報を表示し、主として、現在遊技機10の前に着座して遊技を実行している遊技者を対象に案内報知するものである。
第2の表示形態は、図1に示される如く、演出部56及びスピーカ60を用いて、主として、遊技機10の周辺で、遊技機を選択している遊技者を対象に案内報知するものである。
以上説明したように本実施の形態では、一般通常遊技で、遊技の仕様に大きな変化がなく、単長な遊技が継続されることの回避手段として、演出画像や、役物装置の動作とは別に、ベース値を、所定の契機をもって変更するようにした。すなわち、ベース値を、特図抽選の乱数を併用して、ベース値を変更(更新登録)するように指示し、ベース値の変更手段として、電動チューリップ136の開放時間によって調整する。
電動チューリップ138の動作パターンを目視すれば、現在のベース値を認識することは可能であるが、動作パターンを見極めるのは困難である。
そこで、LCD表示部106の一部にベース値を文字で表示した(第1の報知制御)。これにより、遊技者は、通常の視線(特に、LCD表示部106の演出画像)の視野の範囲で、ベース値を認識することができるので、安心して遊技を継続することができる。或いは、遊技の止め時を判別するための、情報として利用ことができる。
また、演出部56の点灯状態(色、光量、点滅等の組み合せ)でベース値を視覚を通じて報知すると共に、スピーカ60から出力される楽曲等のテンポでベース値を聴覚を通じて報知した(第2の報知制御)。これにより、遊技者に対してはLCD表示部106の演出を注視していてもベース値を認識することができることはもちろん、遊技者が不在の遊技機10の周囲で遊技機10を選択している遊技者に対して、現在のベース値が有利か否かを確実に報知することができる。
なお、本実施の形態では、第2の報知制御に用いる対象演出部56の表示対象として、図1に示す遊技機10の演出部56及びスピーカ60を適用したが、遊技機10の枠の構造が変われば、当然制御対象も変わる。例えば、図12に示されるような遊技機10Aの場合は、ガラス枠16の周囲に複数分割(例えば5分割)された演出部56Sと、右上の演出部56Sの内側(ガラス板14よりも外側)に配置された略ハート型の演出部56H、ガラス枠16の上部に設けられた1対のスピーカ60A、60Bを制御対象とすればよい。