JP2016123693A - 顔面保護用フィルム - Google Patents

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智 川村
西村 公孝
Kimitaka Nishimura
公孝 西村
柿沼 正康
Masayasu Kakinuma
正康 柿沼
寺嶋 英樹
Hideki Terajima
英樹 寺嶋
栄治 太田
Eiji Ota
栄治 太田
俊一 梶谷
Shunichi Kajitani
俊一 梶谷
佐々木 純
Jun Sasaki
純 佐々木
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Kiyoaki Tanifuji
清朗 谷藤
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Abstract

【課題】血液や体液の垂れ落ちを防止する機能を備えた顔面保護用フィルムを簡便な方法で低コストに提供する。
【解決手段】アイシールド20等として使用される、透明プラスチックで形成された顔面保護用フィルムが、該フィルムを顔面に着用した場合に下側となる縁部に、該フィルムの変形により形成された突条23を有し、突条23が突出しているフィルム面の水の接触角が70°以下である。アイシールド付きマスク1Aでは、この顔面保護用フィルムから形成されたアイシールド20がマスク10の上部に取り付けられ、アイシールド20の下縁部でマスク10に耐光するフィルム面20aと反対側のフィルム面20bから突条23が突出している。
【選択図】図1A

Description

本発明は、顔面への飛来物から顔面を保護しつつ必要な視界を確保する顔面保護用フィルムに関する。
従来、外科手術等に用いられるシールド付きマスクとして、透明なプラスチックフィルムをアイシールドとし、それを口及び鼻を覆うマスクに取り付けたものが知られている(特許文献1)。
また、このようなプラスチックフィルムに反射防止特性を付与すると共に、マスクの着用者の呼気によりプラスチックフィルムが曇ることを防止するため、プラスチックフィルムの表面に特定の塗料をコーティングすることが知られている(特許文献2)。
特許2939627号公報 特開2010−202881号公報
一方、外科手術等において、アイシールドを構成するフィルムに血液や体液が飛散してきた場合、フィルムに付着した血液や体液が患者に垂れ落ちたり、床や周辺機器を汚染したりすることが懸念され、感染予防の点から問題となるが、従来のアイシールドは、血液や体液の垂れ落ちを防止する機能を備えていない。
これに対し、本発明は、血液や体液の垂れ落ちを防止する機能を備えた顔面保護用フィルムを、簡便な方法で低コストに製造できるようにすることを目的とする。
本発明者は、透明プラスチックフィルムから形成したアイシールドおいて、そのフィルルムが特定の水の接触角を有し、血液や体液等の液体が飛散してくるフィルム面の下側縁部に突条があると、その突条の突出量が数十μm程度であっても、フィルムに飛散してきた液体が突条の存在により垂れ落ち難くなり、また、この程度の突出量は、フィルムの打ち抜き時の加工で容易に形成できることを見出し、本発明を想到した。
即ち、本発明は、透明プラスチックで形成された顔面保護用フィルムであって、該フィルムを顔面に着用した場合に下側となる縁部に、該フィルムの変形により形成された突条を有し、突条が突出しているフィルム面の水の接触角が70°以下である顔面保護用フィルムを提供する。
また本発明は、上述の顔面保護用フィルムから形成されたアイシールドが口及び鼻を覆うマスクの上部に取り付けられているアイシールド付きマスクであって、アイシールドの下縁部で、マスクに対向するフィルム面と反対側のフィルム面から突条が突出しているアイシールド付きマスクを提供し、上述の顔面保護用フィルムから形成されたアイシールドがメガネ型フレームに取り付けられ、アイシールドの下縁部で突条が外向きに突出しているメガネ式アイシールドを提供し、顔面保護用フィルムから形成されたマスクシールドがバイザー型フレームに取り付けられ、マスクシールドの下縁部で突条が外向きに突出しているバイザー式マスクシールドを提供する。
本発明の顔面保護用フィルムによれば、突条が形成されている側のフィルム面は、水の接触角が70°以下であるため、フィルムに飛散してきた液体が直ちにはじき返されることが無い。したがって、本発明の顔面保護用フィルムをアイシールドとして着用し、その場合に、突条を血液や体液が飛散してくる側のフィルム面で突出するようにすると、飛散してきた液体はフィルムに付着し、突条の上で留まり、フィルムから垂れ落ちにくくなる、もしくは飛散してきた液体を、定箇所で垂れ落ちるように誘導できる。また、大量の液体がフィルムに飛散してきた場合でも、液体がフィルムから垂れ落ちる前に拭き取り易くなる。したがって、本発明によれば、飛散してきた液体の垂れ落ちによる汚染を抑制し、感染予防を図ることができる。
また、この突条はプラスチックフィルムの打ち抜きにより、打ち抜いたフィルムの縁辺に容易に形成することができる。したがって、この突条は、アイシールドの外形の打ち抜き時に簡便に低コストに製造することができる。よって、本発明の画面保護用フィリウムを用いたアイシールド付きマスク、メガネ式アイシールド及びバイザー式マスクシールドは安価に容易に製造することができ、かつこれらによって飛散してきた液体の垂れ落ちによる汚染を抑制して感染予防を図ることができる。
図1Aは、実施例のアイシールド付きマスク1Aの平面図である。 図1Bは、実施例のアイシールド付きマスク1Aの部分断面図である。 図2は、実施例のアイシールド付きマスク1Aの着用状態の斜視図である。 図3は、実施例のアイシールド付きマスク1Bの着用状態の斜視図である。 図4は、実施例のメガネ型アイシールド2の着用状態の斜視図である。 図5は、実施例のバイザー型マスクシールド3の着用状態の斜視図である。
以下、本発明を、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
<<シールド付きマスクの全体構成>>
図1Aは、本発明の一実施例のアイシールド付きマスク1Aの平面図であり、図2は、その着用状態の斜視図である。
このシールド付きマスク1Aは、口及び鼻を覆うマスク10の上部に、本発明の顔面保護用フィルムからなるアイシールド20を取り付け、また、マスク10の側縁部には、耳掛け用に一対の紐11をループ状に接合したものであり、左右対象に形成されている。
なお、アイシールド付きマスク1Aを顔面に保持させるために、紐11を結ぶようにしてもよく、紐11に代えてゴム紐を使用しても良い。紐による保持は一般にひも式、タイオン式と呼称されるものとなり、ゴム紐で耳にかけるものはゴム式、耳かけ式と呼称されるものになる。
<<マスク>>
マスク10としては、医療用のマスクとして使用されているものを使用することができ、例えば、通気性を有するが細菌の侵入を防止する多層構造の不織布を使用することができる。マスク10には、必要に応じて折りひだ13を形成し、着用時にマスク10が顔面の立体形状に沿うようにしても良く、また、防眩用に、マスク10の上部に濃色領域14を設けてもよい。
<<アイシールド>>
<アイシールドの外形>
アイシールド20は、本発明の顔面保護用フィルムを、マスク10にとりつけるアイシールドとして成形したものである。より具体的には、着用者の視界を遮ることなく、着用者の目に液体や飛散物が飛来することを防ぐため、アイシールド20は、熱可塑性又は熱硬化性プラスチックからなる平板状の透明フィルムからなり、マスク10の幅に対して十分に大きな幅を有し、着用者の目の周囲を広く覆うことのできる大きさを有している。また、アイシールド20は、下辺の幅方向中央部に凹部21を有している。この凹部21により、シールド付きマスク1Aの着用時に、図2に示すように、アイシールド20の下部を顔の立体形状に沿わせ、かつ、鼻の周囲でアイシールド20にしわがよることを防止することができる。
<アイシールドの突条>
このアイシールド20は、顔面に着用した場合に下側となる縁部に、該フィルムの変形により形成された突条23を有している。図1Bに示すように、アイシールド20において、突条23は、マスク10に対向するフィルム面20aと反対側のフィルム面20bにおいて突出する向き、即ち装着時に外向きとなるように設けられる。
突条23がフィルム面20bから突出する高さLaは、アイシールドを形成するフィルムの撥水性の程度に応じて定めることができ、通常、25μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。また、突条23で液体を保持しやすくする点からは突条23の高さLaに上限はないが、突条23を容易に成形する点、さらにはアイシールド20の下部を顔の立体形状に沿わせることができる柔軟性を確保する点で、突条23の高さLaは3000μm以下が好ましく、2000μm以下がより好ましい。
アイシールド20のフィルム厚Lbについては突条23を成形できる厚みであれば制限はないが、打ち抜き成形による加工のし易さ、及び打ち抜き加工により形成した突条形状の維持の点から、フィルム厚Lbは好ましくは100μm以上、より好ましくは150μm以上とする。即ち、平板状のフィルムをアイシールド20の外形に2枚の刃で打ち抜くことでアイシールド20を形成する場合に、2枚の刃の間隔を調整することで切断されたフィルムの縁辺を屈曲させることにより突条23を形成することができる。このような打ち抜き時の曲げ加工で突条23を形成すると、アイシールド20の製造工程において、突条23を形成するための曲げ加工による工程を格別設けること無く、簡便に低コストに突条23を形成することが可能となる。
突条23で液が保持される作用をさらに高めるため、図1Bに示すように、突条23が突出しているフィルム面20bに、突条23沿って吸水性層24を帯状に形成してもよい。吸水性層24は、吸水性樹脂粉末と樹脂バインダーとの混合等から作られる吸水性塗料の塗布により、または吸水不織布、吸水紙等の吸水性テープの貼着により形成することができる。
<アイシールドの構成フィルム>
アイシールド20を構成する透明プラスチックフィルムを形成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類、ポリスチレン、シクロオレフィン、ポリエチレン、又はその共重合体等のポリオレフィン類、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルアクリレート、又はその共重合体等のポリアクリル酸エステル類、ポリスルホン、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体などをあげることができる。
アイシールド20を形成する透明プラスチックフィルムにおいて、突条23が突出しているフィルム面20bの水の接触角は70°以下とする。これにより、アイシールド20に飛散してきた血液、体液等の液体がフィルム面ではじかれて直ちにアイシールド20から垂れ落ちることを防止することができる。
一方、突条23が突出しているフィルム面の水の接触角の下限については、汚れた際に視界を確保するための拭き取り性の点から、好ましくは26°以上である。
このため、突条23が突出しているフィルム面には、フッ素系撥水剤及びシリコーン系撥水剤等により撥水処理を施すことが好ましい。
なお、この水の接触角は、協和界面科学社製CA−V型または同等の性能を有する測定装置を用いて1μLの水をサンプル表面に滴下後11秒で行う水の接触角の測定をサンプルに水を滴下する位置を変えて3回実施し、それらの平均により得られる数値である。
一方、突条23が突出しているフィルム面20b又はその反対側のフィルム面20aには、反射防止層を設ける等の反射防止処理を施すことが好ましい。反射防止層としては、例えば、表面の凹部又は凸部からなる複数の構造体が可視光の波長以下のピッチで2次元的に複数配設された、所謂モスアイ構造を有するものを使用することができる。
また、突条23が突出しているフィルム面20bと反対側のフィルム面20aには、防曇処理を施すことが好ましい。これにより、シールド付きマスク1の着用者の呼気に含まれる水分の凝縮によってアイシールド20が曇ることを防止することができる。
防曇処理としては、公知の防曇剤を塗布してもよく、また、モスアイ構造を有する反射防止層を、親水性官能基を有する紫外線硬化樹脂で形成することにより防曇処理としてもよい。
<アイシールドとマスクの接合>
アイシールド20は、接合領域22a、22bでマスク10と固着している。
接合領域22a、22bは、アイシールド20シールド付きマスク1Aの左右両端部であって、着用時に鼻の側方となる部分に設けられている。接合領域22a、22bにおけるアイシール20とマスク10との接合方法としては、超音波溶着、熱接着、鋲等の機械的接合などをあげることができる。接合領域22a、22bの大きさは、アイシールド20を固定できればよく、例えば、幅3〜15mm、長さ5〜30mmとすることができる。これにより、アイシールド20を紐11で顔面に押さえつけることが不要となり、シールド付きマスク1Aを簡便に着脱することができる。
こうして得られるシールド付きマスクは、口及び鼻を覆うマスクと、目を保護するアイシールドの双方が必要とされる種々の用途で有用である。例えば、外科手術等を行う医療現場、食肉加工、食品製造ライン等で使用することができる。
<<変形態様>>)
本発明の顔面保護用フィルムは、種々の形態で用いることができる。
例えば、図3に示すシールド付きマスク1Bは、図1Aに示したシールド付きマスク1Aに対し、アイシールド20の左右両側の下端の角部25を下方に突出させ、アイシールド20に飛散した液体が角部25に誘導されるようにしたものである。この態様においては、角部25における液保持性を、角部25における突条23の突出高さを大きくすることにより、あるいは吸水不織布、吸水紙等の貼着により、高めておくことが好ましい。
また、本発明の顔面保護用フィルムからなるアイシールド20は、上述のようにマスク10に取り付けて使用できる他、図4に示すように、突条23を外向きにしてアイシールド20を耳掛け式のフレーム27に取り付けることによりメガネ型シールド2として使用してもよい。
さらに、本発明の顔面保護フィルムは、顔面を保護する種々の形態で使用することができる。例えば、図5に示すように、顔面保護用フィルムからなるマスクシールド20’を、突条23を外向きにしてバイザー型かぶり物28に取り付けることにより、バイザー型シールド3としてもよい。
このように、本発明の顔面保護用フィルムを取り付ける対象は、顔面保護用シールドの形態に応じて、マスク、フレーム、かぶり物など適宜選択することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1〜5及び比較例1
フィルムの液保持性に及ぼす水接触角と突条の高さLaの影響を調べるために、次のようにシールド付きマスクを製造し、評価した。
(1)シールド付きマスクの製造
図1Aに示すアイシールド付きマスク1Aを、マスク10として市販の不織布製マスクを使用し、アイマスク20として、PETから形成した透明フィルム(厚さ125μm)を打ち抜いたものを使用し、双方を接合領域22a、22bで熱溶着することにより製造した。
この場合、アイマスク20の下側縁には、アイマスク20を透明フィルムから打ち抜く際の2枚の刃の間隔の調整によりエッジ部分に曲げ加工を施し、表1に示す高さLaの突条23を形成した。
また、突条23が突出する側のフィルム面に予め親水性官能基を有する紫外線硬化樹脂で親水膜層を形成し、一般的なフッ素系撥水スプレー及び市販のシリコーン系撥水剤(スーパーレインX、株式会社錦之堂)を塗布することにより、その透明フィルムの水の接触角を表1に示すように調整した。
なお、水の接触角は、協和界面科学社製CA−V型により計測した。
(2)評価
各実施例のアイシールド付きマスクを、アイシールドのフィルム面が床面に対して垂直になるように載置し、そのアイシールドに、赤インクを純水で希釈したインク希釈液をシリンジにて3cmの距離で0.1mL吹きつけ、10秒後にインク希釈液による不織布製マスクの汚れ状態及び床面の汚れ状態を次の以下の方法で評価した。これは、アイシールド20に血液、体液等の液体が飛散してきた場合の緊急対応として、血液、体液等の液体を拭き取ることが出来る対応時間が約10秒程であると想定されることによる。結果を表1に示す。
不織布製マスクの汚れの評価
目視にてマスクの表面に視認される汚れ付着箇所の総数により次の基準で評価した。
A:付着箇所無し
B:付着箇所3箇所未満
C:付着箇所3箇所以上
床面の汚れの評価
マスク下部より30cm下の床面へ白紙を敷き、30cm×30cmの範囲で目視にて視認される汚れの付着箇所の総数により次の基準で評価した。
A:付着箇所無し
B:付着箇所3箇所未満
C:付着箇所3箇所以上













































Figure 2016123693
表1から、アイシールドを構成する透明フィルムの突条側のフィルム面の水の接触角が70°以下であると、アイシールドに付着した液体が垂れることによる床面の汚れを防止できること、特に、突条の高さが25μm以上であると透明フィルムに液が保持される効果が顕著であることがわかる。
試験例1〜6
透明フィルムが液の付着で汚れたときには視界を確保するために拭き取りが行われるが、この拭き取り性に及ぼす水の接触角の影響を次のようにして調べた。
即ち、表2に示す水接触角のフィルムに、赤インクを純水で希釈したインク希釈液をシリンジにて3cmの距離で0.1mL吹きつけ、10秒後に_千代田株式会社製不織布で3回拭き取った後の拭き残りの状態を次の基準で評価した。結果を表2に示す。
拭き取り性の評価基準
不織布にて拭き取り後のフィルム表面の汚れを目視にて視認される拭き残り汚れを判断。
A:赤色の汚れが視認されないレベル
B:赤色の汚れは視認されるが透過視にて色が視認されないレベル
C:赤色の汚れが視認され透過視においても色が視認されるレベル
Figure 2016123693
表2からフィルム面が汚れた際の拭き取り性としてはフィルム面の水接触角として26°以上が好ましく、さらに好ましくは40°以上であることがわかる。
試験例7〜10
打ち抜き成形による加工性に及ぼすフィルム厚の影響を次のようにして調べた。
表3に示す厚みのフィルムを使用し、打ち抜き加工でフィルムを切断することによりフィルムエッジが屈曲して突条となったフィルム片を製造した。この場合、突条の高さLaが50μmとなるように、打ち抜き加工時の2枚の刃の間隔を調整した。このフィルム片の製造後、一般環境下で24時間放置した。打ち抜き加工直後及び放置後の突条の高さを求め、次の基準で評価した。結果を表3に示す。
加工性の評価基準
A:24時間後の突条高さが打ち抜き直後の50%超80%以内
B:24時間後の突条高さが打ち抜き直後の50%以内
C:24時間後の突条高さが打ち抜き直後の50%未満




Figure 2016123693
表3から、打ち抜き加工により形成した突条の高さを維持する点から、フィルム厚は100μm以上が好ましく、150μm以上がより好ましいことがわかる。
試験例11〜15
アイシールドの下部を顔の立体形状に沿わせるためには、フィルムの突条が曲げに対して柔軟性を有することが必要となる。そこで、突条の柔軟性に及ぼす突条の高さLaの影響を次のようにして調べた。
フィルムエッジに、表4に示す高さの突条を有するフィルム片を打ち抜き加工により製造した。この場合、突条の高さが表4に示す高さとなるように、打ち抜き加工時の2枚の刃の間隔を調整した。得られたフィルム片のエッジ部を、顔のR形状に近いR78mmで湾曲させた。この湾曲の前後の突条の高さLaの変化と湾曲部の座屈程度を目視観察し、次の基準で評価した。結果を表4に示す。
フィルムエッジ曲げ柔軟性の評価基準
A:湾曲部に座屈が無く、湾曲前と湾曲後で突条の高さLaが変化しない
B:湾曲部に座屈が無く、湾曲前と湾曲後の突条の高さLaの変化が80%以内
C:湾曲部に座屈が認められる
Figure 2016123693
表4から突条の高さLaはフィルムエッジの曲げに対する柔軟性の点で3000μm以下が好ましく、さらに好ましくは2000μm以下であることがわかる。
1A、1B アイシールド付きマスク
2 メガネ型シールド
3 バイザー型シールド
10 マスク
11 紐
13 折りひだ
14 濃色領域
20 アイシールド
20’ マスクシールド
20a、20b フィルム面
21 凹部
22a、22b 接合領域
23 突条
24 吸水性層
25 角部
27 耳掛け式フレーム
28 バイザー型かぶり物
La 突条の高さ
Lb フィルム厚

Claims (10)

  1. 透明プラスチックで形成された顔面保護用フィルムであって、該フィルムを顔面に着用した場合に下側となる縁部に、該フィルムの変形により形成された突条を有し、突条が突出しているフィルム面の水の接触角が70°以下である顔面保護用フィルム。
  2. 突条が突出しているフィルム面の水の接触角が26°以上である請求項1に記載の顔面保護用フィルム。
  3. 突条が、フィルムの打ち抜き加工により形成されている請求項1又は2記載の顔面保護用フィルム。
  4. 突条がフィルム面から突出する高さが25μm以上である請求項1〜3のいずれかに記載の顔面保護用フィルム。
  5. 突条が突出しているフィルム面と反対側のフィルム面に、表面の凹部又は凸部からなる構造体が可視光の波長以下のピッチで複数設けられている透明樹脂層(以下、モスアイ層という)を有する請求項1〜4のいずれかに記載の顔面保護用フィルム。
  6. 前記モスアイ層が、親水性官能基を有する紫外線硬化樹脂で形成されている請求項5記載の顔面保護用フィルム。
  7. 突条が突出しているフィルム面に、吸水性層が突条に沿って帯状に設けられている請求項1〜6のいずれかに記載の顔面保護用フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の顔面保護用フィルムから形成されたアイシールドが口及び鼻を覆うマスクの上部に取り付けられているアイシールド付きマスクであって、アイシールドの下縁部で、マスクに対向するフィルム面と反対側のフィルム面から突条が突出しているアイシールド付きマスク。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の顔面保護用フィルムから形成されたアイシールドがメガネ型フレームに取り付けられ、アイシールドの下縁部で突条が外向きに突出しているメガネ式アイシールド。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の顔面保護用フィルムから形成されたマスクシールドがバイザー型フレームに取り付けられ、アイシールドの下縁部で突条が外向きに突出しているバイザー式マスクシールド。
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