以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(太陽電池モジュール)
図1は、本発明に実施の形態に係る太陽電池モジュール100を概略的に示す斜視図である。図2は、図1に示す太陽電池モジュール100の分解斜視図である。
太陽電池モジュール100は、太陽電池パネル110と、太陽電池パネル110の縁部(この例では外周部)を保持(この例では囲繞)する枠部材120とを備えている。具体的には、枠部材120は、太陽電池パネル110の縁部(この例では外周部)を太陽電池パネル110の受光面110aから突出するように保持(この例では囲繞)している。
太陽電池パネル110には、受光面110a側から図示しない透光性基材、封止樹脂、複数の太陽電池セルからなる太陽電池ストリング、封止樹脂、裏面側保護材がこの順で設けられている。この例では、透光性基材としてガラス基板を用い、封止樹脂としてEVA(エチレンビニルアセテート樹脂)を用い、太陽電池セルとして多結晶シリコンウエハから作製された太陽電池セルを用いている。また、裏面側保護材としてPET(ポリエチレンテレフタレート)シートを積層した多層シートを用いている。
複数の太陽電池セルは、太陽電池モジュール100として十分な出力電力を得るために、内部配線(図示せず)を用いて直列に電気的に接続され、ストリングを形成している。さらに、太陽電池モジュール100は正極側と負極側の2個の引出し電極(図示せず)を有しており、それぞれの引出し電極は、一端が太陽電池セルと電気的に接続され、他端が端子ボックス(図示せず)に電気的に接続されている。
太陽電池モジュール100は、平面視で多角形状(この例では長方形状)の太陽電池パネル110の外周部に枠部材120を保持し、太陽電池モジュールとしている。
太陽電池パネル110は、太陽光を受光する受光面110aと、受光面110aとは反対側の裏面110b(図2参照)とを有している。また、太陽電池パネル110は、短辺側を構成する一対の側面のうちの一方の第1側面110c(図2参照)と、短辺側を構成する一対の側面のうちの他方の第2側面110d(図2参照)と、長辺側を構成する一対の側面のうちの一方の第3側面110e(図2参照)と、長辺側を構成する一対の側面のうちの他方の第4側面110f(図2参照)とを有している。ここで、太陽電池パネル110は、略六面体形状とされている。この例では、太陽電池パネル110は、受光面110a及び裏面110bが平行又は略平行とされ、第1側面110cから第4側面110fが長方形状又は略長方形状とされている。
太陽電池パネル110は、例えば、相対する一対の辺(例えば長辺側又は短辺側)が高低差を有しかつ水平又は略水平とされ、相対するもう一対の辺(例えば短辺側又は長辺側)が傾斜した状態で、相対する一対の辺及び/又は相対するもう一対の辺が架台400(後述する図3及び図4参照)に設置される。
枠部材120は、太陽電池パネル110の一方の短辺側を保持する一方の短辺側枠部材(第1短辺側枠部材121)と、太陽電池パネル110の他方の短辺側を保持する他方の短辺側枠部材(第2短辺側枠部材122)と、太陽電池パネル110の一方の長辺側を保持する一方の長辺側枠部材(第1長辺側枠部材123)と、太陽電池パネル110の他方の長辺側を保持する他方の長辺側枠部材(第2長辺側枠部材124)とで構成されている。
第1短辺側枠部材121は、太陽電池パネル110の受光面110aの第1方向N(図示例では太陽電池パネル110の長手方向)における一端の縁、裏面110bの第1方向Nにおける一端の縁及び第1側面110cを保持する。第2短辺側枠部材122は、太陽電池パネル110の受光面110aの第1方向Nにおける他端の縁、裏面110bの第1方向Nにおける他端の縁及び第2側面110dを保持する。第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122は、太陽電池パネル110の受光面110aを保持しており、上端が太陽電池パネル110の受光面110aの一部を覆っている。この例では、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122は、同一構成の枠部材である。
第1長辺側枠部材123は、太陽電池パネル110の受光面110aの第2方向T(第1方向Nに直交又は略直交する方向、図示例では太陽電池パネル110の短手方向)における一端の縁、太陽電池パネル110の裏面110bの第2方向Tにおける一端の縁及び第3側面110eを保持する。第2長辺側枠部材124は、太陽電池パネル110の受光面110aの第2方向Tにおける他端の縁、太陽電池パネル110の裏面110bの第2方向Tにおける他端の縁及び第4側面110fを保持する。第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124は、太陽電池パネル110の受光面110aを保持しており、上端が太陽電池パネル110の受光面110aの一部を覆っている。この例では、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124は、同一構成の枠部材である。
詳しくは、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122の第1長辺側枠部材123側の端部には、貫通孔HL,HL(図2参照)がそれぞれ設けられている。第1長辺側枠部材123の第1方向Nにおける両端部には、雌ネジ孔部14a1,14a1(図2参照)がそれぞれ設けられている。第1長辺側枠部材123は、太陽電池パネル110の一方の長辺側において受光面110a及び裏面110bを挟持する。第1長辺側枠部材123は、第3側面110eを保持した状態で、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122の第1長辺側枠部材123側の端部を、それぞれ、ネジ等の固定部材SC,SCが第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122の第1長辺側枠部材123側の端部に設けられた貫通孔HL,HLに挿通して第1長辺側枠部材123の第1方向Nにおける両端部に設けられた雌ネジ孔部14a1,14a1に螺合することで固定している。第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122の第2長辺側枠部材124側の端部には、貫通孔HL,HL(図2参照)がそれぞれ設けられている。第2長辺側枠部材124の第1方向Nにおける両端部には、雌ネジ孔部14a1,14a1(図2参照)がそれぞれ設けられている。第2長辺側枠部材124は、太陽電池パネル110の他方の長辺側において受光面110a及び裏面110bを挟持する。第2長辺側枠部材124は、第4側面110fを保持した状態で、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122の第2長辺側枠部材124側の端部を、それぞれ、ネジ等の固定部材SC,SCが第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122の第2長辺側枠部材124側の端部に設けられた貫通孔HL,HLに挿通して第2長辺側枠部材124の第1方向Nにおける両端部に設けられた雌ネジ孔部14a1,14a1に螺合することで固定している。
そして、枠部材120(この例では121〜124)には、枠部材120(この例では121〜124)の外側面120a(この例では121a〜124a)を開口する切欠溝30が設けられている。この例では、切欠溝30は、太陽電池パネル110の受光面110aに通じるように枠部材120(この例では121〜124)の外側面120a(この例では121a〜124a)を開口している。なお、切欠溝30については、後ほど詳しく説明する。
(枠部材の具体的構成)
図3は、図1に示す太陽電池モジュール100のA1−A1線に沿った(第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122において切欠溝30が設けられていない部分の)断面図である。なお、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122は、同一構成の枠部材であるため、実質的に同じ構成部材には同一符号を付し、図3において、一つの図で示している。
第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122は、太陽電池パネル110を支持する第1枠部11と、第1枠部11を支持する第2枠部12とを有している。第1枠部11は、第2枠部12の上部に設けられている。第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122は、第1枠部11及び第2枠部12を一体成型した枠部材である。
第1枠部11は、断面略U字状に形成されている。第1枠部11は、太陽電池パネル110の外周部を保持する保持片(この例では第1保持片11a、第2保持片11b及び第3保持片11c)を備えている。詳しくは、第1枠部11は、太陽電池パネル110の受光面110aの縁を保持する第1保持片11aと、太陽電池パネル110の第1側面110c、第2側面110dを保持する第2保持片11bと、太陽電池パネル110の裏面110bの縁を保持する第3保持片11cとを備えている。第1枠部11は、第1保持片11a、第2保持片11b及び第3保持片11cを、第2保持片11bに対して第1保持片11a及び第3保持片11cが直角又は略直角になるように一体形成した枠部である。また、第1枠部11における第1保持片11aは、太陽電池パネル110の受光面110aに沿って内側に延び、先端部が受光面110a側に屈曲して受光面110aに当接している。
第2枠部12は、断面略U字状に形成されている。詳しくは、第2枠部12は、高さ方向Sにおける一端部で第1枠部11の下部の短手方向(この例では第1方向N)における両端部をそれぞれ支持する一対の板状の縦枠部12a,12bと、短手方向(この例では第1方向N)における両端部で一対の縦枠部12a,12bの高さ方向Sにおける他端部をそれぞれ支持する板状の横枠部12cとを備えている。第2枠部12は、一対の縦枠部12a,12b及び横枠部12cを、これらが直角又は略直角になるように一体形成した枠部である。また、第2枠部12は、第1枠部11における第3保持片11cと一体形成されており、第3保持片11cと共に箱型形状を構成している。第2枠部12は、例えば、架台400に固定される。
第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122は、この例では、アルミニウムの押出加工により成型された枠部材である。
太陽電池パネル110と第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122における第1枠部11との間には、接着層20が配設されている。
詳しくは、接着層20は、第1枠部11と太陽電池パネル110との間において切欠溝30の部分を除いて連続的に設けられている。こうすることで、太陽電池パネル110と第1枠部11との接着面積を広くすることができ、これにより、太陽電池パネル110と第1枠部11との間の接着強度を向上させることが可能となる。
接着層20としては、例えば、シリコーン樹脂等の接着樹脂材料を用いることができる。接着層20としてシリコーン樹脂を用いることにより、第1枠部11と太陽電池パネル110との高い接着強度を維持することが可能となる。また、シリコーン樹脂は、耐候性が高く、高い接着強度を維持することが可能であるため、太陽電池モジュール100の長期信頼性も確保することができる。なお、接着層20は、シリコーン樹脂に限定されるものではない。
図4は、図1に示す太陽電池モジュール100のB1−B1線に沿った(第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124において切欠溝30が設けられていない部分の)断面図である。なお、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124は、同一構成の枠部材であるため、実質的に同じ構成部材には同一符号を付し、図4において、一つの図で示している。
第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124は、太陽電池パネル110を支持する第1枠部13と、第1枠部13を支持する第2枠部14とを有している。第1枠部13は、第2枠部14の上部に設けられている。第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124は、第1枠部13及び第2枠部14を一体成型した枠部材である。
第1枠部13は、断面略U字状に形成されている。第1枠部13は、太陽電池パネル110の外周部を保持する保持片(この例では第1保持片13a、第2保持片13b及び第3保持片13c)を備えている。詳しくは、第1枠部13は、太陽電池パネル110の受光面110aの縁を保持する第1保持片13aと、太陽電池パネル110の第3側面110e、第4側面110fを保持する第2保持片13bと、太陽電池パネル110の裏面110bの縁を保持する第3保持片13cとを備えている。第1枠部13は、第1保持片13a、第2保持片13b及び第3保持片13cを、第2保持片13bに対して第1保持片13a及び第3保持片13cが直角又は略直角になるように一体形成した枠部である。また、第1枠部13における第1保持片13aは、太陽電池パネル110の受光面110aに沿って内側に延び、先端部が受光面110a側に屈曲して受光面110aに接触している。
第2枠部14は、断面略U字状に形成されている。詳しくは、第2枠部14は、高さ方向Sにおける一端部で第1枠部13の下部の短手方向(この例では第2方向T)における両端部をそれぞれ支持する一対の板状の縦枠部14a,14bと、短手方向(この例では第2方向T)における両端部で一対の縦枠部14a,14bの高さ方向Sにおける他端部をそれぞれ支持する板状の横枠部14cとを備えている。第2枠部14は、一対の縦枠部14a,14b及び横枠部14cを、これらが直角又は略直角になるように一体形成した枠部である。また、第2枠部14は、第1枠部13における第3保持片13cと一体形成されており、第3保持片13cと共に箱型形状を構成している。第2枠部14は、例えば、架台400に固定される。
他方の縦枠部14bの一方の縦枠部14a側の高さ方向Sにおける両端部には、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122に設けられた貫通孔HL,HLに挿通される固定部材SC,SCと螺合する雌ネジ孔部14a1,14a1が形成されている。
第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124は、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122と同様、この例では、アルミニウムの押出加工により成型された枠部材である。
太陽電池パネル110と第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124における第1枠部13との間には、接着層20が配設されている。
詳しくは、接着層20は、第1枠部13と太陽電池パネル110との間において切欠溝30の部分を除いて連続的に設けられている。こうすることで、太陽電池パネル110と第1枠部13との接着面積を広くすることができ、これにより、太陽電池パネル110と第1枠部13との間の接着強度を向上させることが可能となる。
接着層20は、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122に設けられる接着層と同様の接着層であり、ここでは説明を省略する。
図3及び図4に示すように、太陽電池パネル110の厚みh1は、この例では、4.5mm程度とされており、第1短辺側枠部材121、第2短辺側枠部材122、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124の厚みh2は、この例では、1.2mm程度とされている。また、太陽電池パネル110と第1枠部11,13における第2保持片11b,13bとの間の距離h3は、この例では、1mm程度とされている。
<太陽電池モジュールの枠部材における切欠溝について>
次に、本実施の形態に係る太陽電池モジュール100における枠部材120の切欠溝30について図5から図7を参照しながら以下に説明する。
図5及び図6は、図1に示す太陽電池モジュール100における枠部材120の切欠溝30部分を示す図である。図5(a)は、図1に示すA2−A2線に沿った拡大断面図であり、図5(b)は、図1に示すB2−B2線に沿った拡大断面図である。また、図6(a)は、図5(a)に示す切欠溝30に物50が当たった状態を示す拡大断面図であり、図6(b)は、図5(b)に示す切欠溝30に物50が当たった状態を示す拡大断面図である。なお、図5(a)及び6(a)において、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122を一つの図で示しており、図5(b)及び図6(b)において、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124を一つの図で示している。
図5及び図6に示すように、切欠溝30は、高低差を有する一対の枠部材120,120のうち少なくとも低い方の枠部材120に設けられている。この例では、切欠溝30は、第1短辺側枠部材121、第2短辺側枠部材122、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124のうちの全ての枠部材に設けられている。切欠溝30は、太陽電池パネル110の受光面110aと、枠部材120の外側面120a(この例では第1短辺側枠部材121の外側面121a、第2短辺側枠部材122の外側面122a、第1長辺側枠部材123の外側面123a及び第2長辺側枠部材124の外側面124a)に沿った空間とを連通している。
そして、切欠溝30は、底面30aの少なくとも一部(この例では底面30aの全体)が太陽電池パネル110の受光面110aよりも高くなるように形成されている。詳しくは、切欠溝30は、底面30aが太陽電池パネル110の受光面110aを超えており、受光面110aを超えた底面30aの下部が太陽電池パネル110の側面(この例では側面110c〜110f)全体を覆うように(露出させないように)形成されている。切欠溝30の底面30aの少なくとも一部の高さ(底面30aの深さ)が太陽電池パネル110の受光面110aの高さよりも高くなっている。
言い換えると、切欠溝30は、底面30aの少なくとも一部が受光面110aよりも予め定めた突出量d1(図5(a)及び図5(b)参照)だけ突出するように形成されている。ここで、底面30aの高さ及び受光面110aの高さは、太陽電池パネル110の厚み方向の高さであり、太陽電池パネル110の受光面110aに沿った基準面(例えば、太陽電池パネル110の裏面110bや、第2枠部12における横枠部12c(図3参照)の底面、第2枠部14における横枠部14c(図4参照)の底面などの基準面)を基準とした高さである。
具体的には、切欠溝30の底面30aは、高さが一定又は略一定とされている。切欠溝30の底面30aは、太陽電池パネル110の受光面110aと平行又は略平行とされている。切欠溝30は、底面30aと切欠溝30の壁面30b,30c(図2参照)との間が予め定めた所定の角度(この例では直角又は略直角)の角形状に形成されている。
この例では、枠部材120は、第1枠部11,13において、切欠溝30は第1保持片11a,13aが長手方向における途切れた部分で構成されており(図1及び図2参照)、切欠溝30の底面30aは第2保持片11b,13bの頂面で構成されている。切欠溝30は、枠部材120の長手方向に直交又は略直交する方向(短手方向)に沿って延びている。
以上説明したように、本実施の形態では、枠部材120には、枠部材120の外側面120aを開口する切欠溝30が設けられているので、太陽電池パネル110の受光面110aに雨や雪解け水といった水を溜まり難くすることが可能となる。しかも、切欠溝30は、底面30aの少なくとも一部が太陽電池パネル110の受光面110aよりも高くなるように形成されているので、物50(図6(a)及び図6(b)参照)が太陽電池パネル110の受光面110a側の受光角部110gに直接当たることなく、その手前の切欠溝30に当たるようすることができる。従って、太陽電池パネル110の受光角部110gに物50が直接当たることを効果的に防止することができ、これにより太陽電池パネル110の損傷を抑制することができる。例えば、受光角部110gが欠けしまう、或いは、受光角部110gにひびや亀裂等のクラックが入ってしまうことを抑制することができ、ひいては太陽電池パネル110全体の損傷を有効に回避することが可能となる。このことは、太陽電池パネル110の受光角部110gを構成する部材としてガラスを用いる場合に、特に有効となる。ここで、切欠溝30の底面30aの少なくとも一部が太陽電池パネル110の受光面110aよりも高くなっていることから、太陽電池パネル110の受光面110aに水が若干溜まり易いものの、実用上支障のないレベルとすることができる。太陽電池パネル110の受光面110aに対する切欠溝30の底面30a(この例では第2保持片11b,13bの頂面)の突出量d1(図5(a)及び図5(b)参照)は、予め定めた値とされている。ここで、突出量d1は、たとえ太陽電池パネル110の受光面110aに水が若干溜まり、水に含まれていた塵や埃等の不純物が受光面110a上に残ったとしても、この不純物が太陽光を遮断することがない値或いは太陽光を遮断することがあっても実用上支障のないレベルとなる値とすることができ、この例では、0.3mm程度とされている。すなわち、切欠溝30の底面30aの少なくとも一部は、太陽電池パネル110の受光面110aよりも0.3mm程度高くなっている。
このように、本実施の形態によれば、太陽電池パネル110の受光面110aに水を溜まり難くすることができる上、太陽電池パネル110の損傷を抑制することができる。
なお、本実施の形態に係る太陽電池モジュール100では、図1及び図2に示すように、切欠溝30は、枠部材120に対して2つ設けられているが、1つ又は3つ以上設けられていてもよい。
また、切欠溝30は、枠部材120の長手方向における両端部に設けているが、枠部材120の任意の位置に設けることができる。例えば、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122において、切欠溝30の第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124側の壁面30bが第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124における第1保持片13aの先端13a1(内側端)に揃うように設けられていてもよい。また、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124において、切欠溝30の第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122側の壁面30bが第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122における第1保持片11aの先端11a1(内側端)に揃うように設けられていてもよい。
図7は、図1に示す太陽電池モジュール100における枠部材120において、切欠溝30の一方の壁面30bが第1保持片11a,13aの先端11a1,13a1(内側端)に揃うように設けられている例を拡大して示す斜視図である。
図7に示す例では、第2長辺側枠部材124における第2短辺側枠部材122側の切欠溝30の一方の壁面30bが第2短辺側枠部材122における第1保持片11aの先端11a1(内側端)に揃うように設けられている。また、第2短辺側枠部材122における第1長辺側枠部材123側の切欠溝30の一方の壁面30bが第1長辺側枠部材123における第1保持片13aの先端13a1(内側端)に揃うように設けられている。なお、図7に示す構成では、第2短辺側枠部材122における第2長辺側枠部材124側の切欠溝30、及び、第1長辺側枠部材123における第2短辺側枠部材122側の切欠溝30が設けられていない例を示している。
このように、切欠溝30,30の壁面30b,30bが第1保持片11a,13aの先端11a1,13a1(内側端)に揃うように設けられていることで、第1保持片11a,13aの先端11a1,13a1(内側端)に沿って流れる水をスムーズに切欠溝30に向けて流すことができる。
[第1実施形態から第4実施形態]
次に、第1実施形態から第4実施形態に係る太陽電池モジュール100について図8から図12を参照しながら以下に説明する。
(第1実施形態)
図8は、第1実施形態に係る太陽電池モジュール100を説明するための説明図である。図8(a)は、切欠溝30の底面30aと壁面30b,30cとの間が傾斜面形状とされている例を外側面120a側から視た拡大側面図であり、図8(b)は、切欠溝30の底面30aと壁面30b,30cとの間が曲面形状とされている例を外側面120a側から視た拡大側面図である。
第1実施形態に係る太陽電池モジュール100において、図8(a)に示す切欠溝30は、底面30aと壁面(両壁面30b,30cのうち少なくとも一方の壁面、この例では両壁面30b,30c)との間が傾斜面形状(所謂C面形状)に形成されている。切欠溝30は、底面30aと壁面30b,30cとが所定の角度(この例では直角又は略直角)とされており、底面30aと壁面30b,30cとの間の傾斜面α1,α1が底面30aに対して予め定めた所定の傾斜角度(この例では45°)に傾斜している。
図8(a)に示す切欠溝30の底面30aと壁面30b,30cとの間の傾斜面α1,α1の傾斜面形状は、切削加工や型抜きのプレス加工によりC面加工することで得ることができる。図8(a)において、切欠溝30は、底面30aの幅a(幅方向Wにおける距離)が壁面30b,30c間の幅b(幅方向Wにおける距離)よりも小さくなっており、この例では、傾斜面α1,α1の幅方向Wにおける距離d2,d2は、0.5mm程度とされている。
第1実施形態に係る太陽電池モジュール100において、図8(b)に示す切欠溝30は、底面30aと壁面(両壁面30b,30cのうち少なくとも一方の壁面、この例では両壁面30b,30c)との間が曲面形状(所謂R面形状)に形成されている。切欠溝30は、底面30aと壁面30b,30cとが所定の角度(この例では直角又は略直角)とされており、底面30aと壁面30b,30cとの間の曲面α2,α2が底面30aと壁面30b,30cとの間で次第に湾曲するように形成されている。
図8(b)に示す切欠溝30の底面30aと壁面30b,30cとの間の曲面α2,α2の曲面形状は、切削加工や型抜きのプレス加工によりR面加工することで得ることができる。図8(b)において、切欠溝30は、底面30aの幅a(幅方向Wにおける距離)が壁面30b,30c間の幅b(幅方向Wにおける距離)よりも小さくなっており、この例では、曲面α2,α2の幅方向Wにおける距離d3,d3は、0.5mm程度とされている。
第1実施形態では、切欠溝30は、底面30aと壁面30b,30cとの間が傾斜面形状(図8(a)参照)又は曲面形状(図8(b)参照)とされていることで、切欠溝30の底面30aと切欠溝30の壁面30b,30cとの間の強度を向上させることができる。また、切欠溝30をプレス加工で形成する場合、切欠溝30の底面30aと切欠溝30の壁面30b,30cとの間を角形状にする場合に比べて、切欠溝30を型抜きするプレス型の寿命を向上させることができる。
(第2実施形態)
図9及び図10は、第2実施形態に係る太陽電池モジュール100を説明するための説明図である。図9は、切欠溝30の底面30aに突起30dが設けられている例を外側面120a側から視た拡大側面図である。図10(a)は、図5(a)に示す構成において、切欠溝30の底面30aに図9に示す突起30dが設けられている例を示す断面図であり、図10(b)は、図5(b)に示す構成において、切欠溝30の底面30aに図9に示す突起30dが設けられている例を示す断面図である。
図9及び図10に示すように、第2実施形態に係る太陽電池モジュール100は、切欠溝30の底面30aの幅方向Wにおける一部において、突起30dが設けられている。突起30dは、切欠溝30の底面30aと一体的に形成されている。突起30dは、切欠溝30の底面30aの幅方向Wにおける一方側端又は他方側端に設けられていてもよいし、切欠溝30の底面30aの幅方向Wにおける両側を空けて設けられていてもよく、また、切欠溝30の底面30aの幅方向Wにおける中間位置を含むように設けられていてもよい。この例では、突起30dは、切欠溝30の底面30aの幅方向Wにおける両側を空けて中央部に設けられている。
突起30dの切欠溝30の幅方向Wにおける距離c(図9参照)は、切欠溝30において突起30dをすり抜ける水の流れ易さと切欠溝30において物50が突起30dに当たり易さとを両立させるという観点から、底面30aの幅a(幅方向Wにおける距離)の1/4〜3/4程度、より好ましくは1/3〜2/3程度とすることができ、例えば、1/3程度とすることができる。突起30dの高さd4(図10(a)及び図10(b)参照)は、枠部材120の頂面の高さと同じか低くなる程度の値(この例では第1保持片11a,13aの厚みと同じか小さい値)とすることができる。突起30dの短手方向における距離d5(図10(a)及び図10(b)参照)は、枠部材120の短手方向の長さ(この例では第2保持片11b,13bの厚み)と同じか小さい値とすることができる。
第2実施形態では、切欠溝30の底面30aの幅方向Wにおける一部において、突起30dが設けられていることで、受光面110aに溜まった水を受光面110aから切欠溝30を通じて外部に排出させ易くした状態で、物50が切欠溝30の底面30aに設けられた突起30dに当たるようすることができる。従って、太陽電池パネル110の損傷をさらに抑制することができる。
(第3実施形態)
図11は、第3実施形態に係る太陽電池モジュール100を説明するための説明図である。図11(a)は、図5(a)に示す構成において、太陽電池パネル110の側面110c,110dの切欠溝30に対応する部分が被覆されている例を示す断面図であり、図11(b)は、図5(b)に示す構成において、太陽電池パネル110の側面110e,110fの切欠溝30に対応する部分が被覆されている例を示す断面図である。
図11に示すように、第3実施形態に係る太陽電池モジュール100において、太陽電池パネル110は、側面の少なくとも切欠溝30に対応する部分が被覆されている。この例では、太陽電池パネル110の第1側面110cから第4側面110fの切欠溝30に対応する部分が露出しないように被覆部材40により被覆されている。
ここで、太陽電池パネル110の側面を被覆する被覆部材40としては、例えば、接着層と耐紫外線層との2層構造の被覆部材とすることができる。接着層としては、ブチルゴム等の粘着性の樹脂材料を例示でき、耐紫外線層としては、アルミニウム等の耐食性の金属材料を例示できる。また、太陽電池パネル110の側面を被覆する被覆部材40として、前記した接着層20を用いてもよい。この場合、接着層20は、第1枠部11,13と太陽電池パネル110との間において切欠溝30の部分を含めて連続的に設けることができ、切欠溝30の部分の接着層20を被覆部材40とすることができる。
この例では、被覆部材40は、接着層と耐紫外線層(保護層)との2層構造の被覆部材(シート部材)とされており、太陽電池パネル110の第1側面110cから第4側面110fの厚み方向における両端から受光面110a側及び裏面110b側に少しはみ出して設けられている。ここで、接着層としては、それには限定されないが、例えば、両面粘着テープを使用することができる。耐紫外線層(保護層)としては、それには限定されないが、例えば、耐候性の樹脂(例えばPET樹脂:ポリエチレンテレフタレート樹脂)を使用することができ、その他、フィルム材料、バックフィルムと同様の部材等も用いることができる。
第3実施形態では、太陽電池パネル110は、側面(この例では第1側面110cから第4側面110f)の少なくとも切欠溝30に対応する部分が被覆されていることで、たとえ物50が切欠溝30に当たったとしても、太陽電池パネル110の被覆された切欠溝30に対応する部分を保護することができ、それだけ太陽電池パネル110の損傷を抑制することができる。
(第4実施形態)
図12は、第4実施形態に係る太陽電池モジュール100を説明するための説明図であって、切欠溝30が傾斜部31を有している例を拡大して示す斜視図である。なお、図12では、第2長辺側枠部材124及び第2短辺側枠部材122において、切欠溝30が傾斜部31と平行部32とを有している例を示している。
図12に示すように、第4実施形態に係る太陽電池モジュール100において、切欠溝30は、太陽電池モジュール100の内側の端部から外側に向けて幅b(壁面30b,30c間の幅)が次第に狭くなくなるように傾斜する傾斜部31を有している。この例では、切欠溝30は、傾斜部31の外側から連続して外側の端部に向けて幅bが等しく又は略等しくなるように平行又は略平行に延びる平行部32をさらに有している。
傾斜部31は、切欠溝30の幅方向Wにおける片側に設けられていてもよいが、この例では、両側に設けられている。傾斜部31と平行部32との境目の位置は、枠部材120の短手方向において切欠溝30の予め定めた所定の位置(例えば中間位置又は中間位置よりも外側の位置)とされている。傾斜部31の枠部材120の長手方向に対する傾斜角度は、例えば、予め定めた所定の角度(例えば45°程度)とされている。
第4実施形態では、切欠溝30は、傾斜部31を有していることで、傾斜部31の幅bの小さい側で太陽電池パネル110を保護する面積をできるだけ大きくした状態で、傾斜部31の幅bの大きい側で太陽電池パネル110の受光面110a上の水を集めることができ、それだけ受光面110aに溜まった水を受光面110aから切欠溝30を通じて外部に排出させ易くすることができる。
(その他の実施形態)
本実施の形態に係る太陽電池モジュール100は、前記した構成のうち少なくとも2つを組み合わせた太陽電池モジュールであってもよい。
また、本実施の形態では、太陽電池パネル110は、平面視で長方形状の太陽電池パネルとされているが、平面視で正方形の太陽電池パネルとされていてもよい。また、本実施の形態では、相対する二対の枠部材(121,122),(123,124)の双方(合計4辺の枠部材121〜124)に切欠溝30が設けられているが、相対する二対の枠部材(121,122),(123,124)のうち高低差を有する一対の枠部材のみに切欠溝30が設けられていてもよい。また、枠部材121〜124の少なくとも1つの枠部材のみに切欠溝30が設けられてもいてよい。
(太陽電池モジュールの配置構成について)
次に、太陽電池モジュール100の配置構成について図13から図16を参照しながら以下に説明する。
図13は、複数の太陽電池モジュール100〜100を水平方向H及び傾斜方向Vでマトリクス状にして第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124が高低差を有するように第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122を傾斜させた太陽電池モジュールアレイ210の一例を示す平面図である。図14は、複数の太陽電池モジュール100〜100を水平方向H及び傾斜方向Vでマトリクス状にして第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122が高低差を有するように第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124を傾斜させた太陽電池モジュールアレイ220の一例を示す平面図である。
また、図15は、複数の太陽電池モジュール100〜100を水平方向Hで千鳥状にして第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124が高低差を有するように第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122を傾斜させた太陽電池モジュールアレイ310の一例を示す平面図である。図16は、複数の太陽電池モジュール100〜100を水平方向Hで千鳥状にして第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122が高低差を有するように第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124を傾斜させた太陽電池モジュールアレイ320の一例を示す平面図である。
太陽電池モジュール100は、例えば、水平方向H及び/又は傾斜方向Vに沿って架台400(図3及び図4参照)に複数並設されて太陽電池モジュールアレイ210(図13参照),220(図14参照),310(図15参照),320(図16参照)を構成する。
太陽電池モジュールアレイ210,220,310,320における各太陽電池モジュール100〜100において、相対する2つの枠部材120,120(図13及び図15に示す例では第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124、図14及び図16に示す例では第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122)が高低差を有しかつ水平又は略水平とされる。残り2つの枠部材120,120(図13及び図15に示す例では第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122、図14及び図16に示す例では第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124)が傾斜される。
そして、切欠溝30は、高低差を有する隣り合う太陽電池モジュール100,100間の隣り合う2つの辺の枠部材120,120(図13及び図15に示す例では隣り合う第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124、図14及び図16に示す例では隣り合う第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122)において水平方向(枠部材120の長手方向)で揃うように設けることができる。また、高低差を有する隣り合う太陽電池モジュール100,100間で隣り合う切欠溝30,30の幅を同じ幅にすることができる。
(マトリクス状の太陽電池モジュールアレイ)
図13及び図14に示すマトリクス状の太陽電池モジュールアレイ210,220は、架台400に対して、太陽電池モジュール100をm段(mは2以上の整数)、n列(nは2以上の整数)に隣り合う第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122同士及び隣り合う第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124同士が揃うように並べてm段×n列に設けた太陽電池モジュールアレイである。太陽電池モジュールアレイ210,220は、この例では、長方形状とされている。
図13に示す太陽電池モジュールアレイ210は、各太陽電池モジュール100〜100において、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124で高低差がつけられ、かつ、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124が水平又は略水平に設けられ、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122が傾斜している。そして、高低差を有する隣り合う太陽電池モジュール100,100の隣り合う第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124間で切欠溝30,30が揃っている。
また、図14に示す太陽電池モジュールアレイ220は、各太陽電池モジュール100〜100において、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122で高低差がつけられ、かつ、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122が水平又は略水平に設けられ、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124が傾斜している。そして、高低差を有する隣り合う太陽電池モジュール100,100の隣り合う第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122間で切欠溝30,30が揃っている。
こうすることで、マトリクス状の太陽電池モジュールアレイ210,220において、各太陽電池モジュール100〜100上の水を隣り合う太陽電池モジュール100,100間の切欠溝30,30を介してスムーズに下方に流すことができる。
(千鳥状の太陽電池モジュールアレイ)
図15及び図16に示す千鳥状の太陽電池モジュールアレイ310,320は、架台400に対して、太陽電池モジュール100を水平方向Hに予め定めた所定の距離(この例では隣り合う太陽電池モジュール100,100間のピッチの半分の距離)だけずらして交互に設けた太陽電池モジュールアレイである。太陽電池モジュールアレイ310,320は、この例では、略三角形状とされている。
図15に示す太陽電池モジュールアレイ310は、各太陽電池モジュール100〜100において、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124で高低差がつけられ、かつ、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124が水平又は略水平に設けられ、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122が傾斜している。そして、高低差を有する隣り合う太陽電池モジュール100,100の隣り合う第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124間で切欠溝30,30が揃っている。
また、図16に示す太陽電池モジュールアレイ320は、各太陽電池モジュール100〜100において、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122で高低差がつけられ、かつ、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122が水平又は略水平に設けられ、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124が傾斜している。そして、高低差を有する隣り合う太陽電池モジュール100,100の隣り合う第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122間で切欠溝30,30が揃っている。
こうすることで、千鳥状の太陽電池モジュールアレイ310,320において、各太陽電池モジュール100〜100上の水を隣り合う太陽電池モジュール100,100間の切欠溝30,30を介してスムーズに下方に流すことができる。
なお、図13から図16に示す構成において、枠部材120を共通部品にする観点から、枠部材120において、切欠溝30を水平方向(枠部材120の長手方向)で中央位置を基準にした線対称(左右対称)に設けることができる。
例えば、図13及び図15に示す例では、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124を共通部品にする観点から、第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124において、切欠溝30(この例では両端部に2つの切欠溝30,30)を水平方向(枠部材120の長手方向)において互いに同じ位置でかつ互いに同じ幅となるように中央位置を基準にした線対称に設けることができる。さらに、図15に示す例では、隣り合う太陽電池モジュール100,100の隣り合う第1長辺側枠部材123及び第2長辺側枠部材124の重複(オーバーラップ)する部分の中央部に切欠溝30を設けることができる。或いは/さらに、図14及び図16に示す例では、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122を共通部品にする観点から、第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122において、切欠溝30(この例では両端部に2つの切欠溝30,30)を水平方向(枠部材120の長手方向)において互いに同じ位置でかつ互いに同じ幅となるように中央位置を基準にした線対称に設けることができる。さらに、図16に示す例では、隣り合う太陽電池モジュール100,100の隣り合う第1短辺側枠部材121及び第2短辺側枠部材122の重複(オーバーラップ)する部分の中央部に切欠溝30を設けることができる。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。