JP2010129691A - 太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性および発電効率に優れた太陽電池モジュールを得ることを目的とする。
【解決手段】太陽電池セルが形成された略四角形状を有する平板状の太陽電池パネル1に外枠6が取り付けられてなる太陽電池モジュールであって、前記外枠6が、前記太陽電池パネル1の外周端部が挿入される略コの字型形状の溝部接着領域6aと、前記太陽電池パネル1の受光面と反対側の面において、前記溝部接着領域6aの前記受光面と反対側の領域から前記太陽電池パネル1の面内方向における内側に延在する延在領域の少なくとも一部に設けられた平面接着領域6bと、を備え、前記外枠6と前記太陽電池パネル1とが前記溝部接着領域6aおよび前記平面接着領域6bにおいて接着剤7,8を介して接着されている。
【選択図】 図1−2
【解決手段】太陽電池セルが形成された略四角形状を有する平板状の太陽電池パネル1に外枠6が取り付けられてなる太陽電池モジュールであって、前記外枠6が、前記太陽電池パネル1の外周端部が挿入される略コの字型形状の溝部接着領域6aと、前記太陽電池パネル1の受光面と反対側の面において、前記溝部接着領域6aの前記受光面と反対側の領域から前記太陽電池パネル1の面内方向における内側に延在する延在領域の少なくとも一部に設けられた平面接着領域6bと、を備え、前記外枠6と前記太陽電池パネル1とが前記溝部接着領域6aおよび前記平面接着領域6bにおいて接着剤7,8を介して接着されている。
【選択図】 図1−2
Description
本発明は、太陽電池モジュールに関し、特に、太陽電池パネルが外周部において外枠にはめ込まれた太陽電池モジュールに関するものである。
太陽電池パネルは、その外周部において外枠にはめ込まれた太陽電池モジュールの状態で所定の場所に設置されて使用されている。従来の外枠を有する太陽電池モジュールでは、太陽電池パネルを外枠から抜け難くし、強風時の耐久性を向上させるために、外枠に挿入する太陽電池パネルの領域を広くしていた。この結果、太陽電池パネルの受光面の外周辺部領域が外枠へ挿入より遮光されることで受光面積が減少し、発電効率が低下する、という問題があった。
これに対して、受光面積が減少させずに太陽電池パネルを外枠から抜け難くし、強風時の耐久性を向上させるために、例えば光起電力素子の表面を充填材および被覆材で覆った太陽電池パネルと外枠とを有してなる太陽電池モジュールにおいて、充填材と被覆材との外枠内に挿入される領域における受光面上にテクスチャを形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば太陽電池パネルの外周に取付けられる外枠における太陽電池パネルが挿入される内面に一様な断面形状の溝を形成するとともに略U字型のガスケットにより太陽電池パネルの外側端部を覆って挟持し、このガスケットを該ガスケットのバネ機能により外枠の溝に嵌合させて組み付けることで外枠からの太陽電池パネルの脱落防止効果を実現する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、上記文献1の技術では、パネルサイズより大きい保護用の被覆部材を太陽電池パネルの受光面側に設けて外枠に挿入する構造のため、太陽電池パネル表面の被覆材により受光面における透過率低下が生じる、という問題があった。また、上記文献2の技術では、新たに脱落防止用のガスケットなどを追加する必要があるため、製造コストが増加する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、耐久性および発電効率に優れた太陽電池モジュールを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池モジュールは、太陽電池セルが形成された略四角形状を有する平板状の太陽電池パネルに外枠が取り付けられてなる太陽電池モジュールであって、前記外枠が、前記太陽電池パネルの外周端部が挿入される略コの字型形状の溝部接着領域と、前記太陽電池パネルの受光面と反対側の面において、前記溝部接着領域の前記受光面と反対側の領域から前記太陽電池パネルの面内方向における内側に延在する延在領域の少なくとも一部に設けられた平面接着領域と、を備え、前記外枠と前記太陽電池パネルとが前記溝部接着領域および前記平面接着領域において接着剤を介して接着されていること、を特徴とする。
この発明によれば、溝部接着領域の他に平面接着領域を設けることにより太陽電池パネルの裏面と外枠との接着領域を広く確保できるため、受光面側の溝部接着領域の面積を低減して、太陽電池パネルの発電領域(受光面)が外枠により遮光されることに起因した発電効率の低下を低減することが可能である。また、太陽電池パネルと外枠との接着領域を広く確保しているので、風圧などに起因した変形による太陽電池パネルの外枠からの外れ、脱落が生じ難い構造を実現できる。したがって、この発明によれば、強風時等における耐久性および発電効率に優れた太陽電池モジュールを得ることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる太陽電池モジュールの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1−1は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールにおける接着領域を説明するための図であり、太陽電池モジュールの裏面(受光面と反対側)から見た下面図である。図1−2は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの断面構成を示す図であり、図1−1におけるA−A’断面図である。図1−3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの分解斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの外枠の構造を説明するための要部斜視図である。
図1−1は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールにおける接着領域を説明するための図であり、太陽電池モジュールの裏面(受光面と反対側)から見た下面図である。図1−2は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの断面構成を示す図であり、図1−1におけるA−A’断面図である。図1−3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの分解斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの外枠の構造を説明するための要部斜視図である。
図1−1および図1−2に示すように、実施の形態1にかかる太陽電池モジュールは、面内方向が略長方形状とされた太陽電池パネル1の外周部に外枠6が取り付けられて構成されている。ここで、太陽電池パネル1の略長方形状における一対の長辺には、それぞれ外枠6−1が取り付けられている。また、太陽電池パネル1の略長方形状における一対の短辺には、それぞれ外枠6−2が取り付けられている。
太陽電池パネル1は、薄膜太陽電池セルが直列または並列に接続してなる太陽電池セル群(図示せず)が形成されたガラスなどの透光性を有する絶縁基板からなる透光性絶縁基板2、エチレンビニルアセテート(EVA)樹脂などからなり透光性絶縁基板2上に設けられた太陽電池セルを封止して保護する充填材3、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムやアルミ箔などを積層した低透湿で耐候性のある材料からなり充填材3上に設けられたバックシート4を備える。また、太陽電池パネル1においては、透光性絶縁基板2上に形成された太陽電池セル群から出力を取り出すために、取出し電極として正負両極となる2つのバスバー配線5が、太陽電池パネル1の長辺における外周縁部の太陽電池セル上または近傍に太陽電池パネル1の長辺方向(長手方向)に略平行な方向に形成されている。
また、太陽電池パネル1の裏面側のバックシート4上には、2つのバスバー配線5と電気的に接続した集配線11が設けられ、該集配線11は2極の端子ボックス10内部で外部接続可能なケーブル線(図示せず)と接続されている。端子ボックス10の内部および端子ボックス10とバックシート4との取付け界面は、必要に応じて絶縁のためのシーリング処理されている。ここでは、正負両極となる2つのバスバー配線5から集配線11を介して2極の端子ボックス10に配線する形態としているが、正負両極それぞれに個別の端子ボックスを設けることもできる。
外枠6(6−1、6−2)は、アルミなどの金属材料からなり、太陽電池パネル1に接着剤7、8により接着取付けされている。外枠6−1は、太陽電池パネル1の外周端部が挿入される略コの字型形状の溝部領域である溝部接着領域(接着領域A)6aを有し、該溝部接着領域(接着領域A)6aにおいて接着剤7により太陽電池パネル1の長辺の外周端部と接着取り付けされている。そして、外枠6−1は、受光面側における溝部接着領域(接着領域A)6aの短手方向(太陽電池パネル1の短辺方向)の寸法を短くした狭縁外枠とされ、溝部接着領域(接着領域A)6aの受光面側の接着面積が非常に小さく構成されており、太陽電池パネル1の受光面積を極力遮らないように構成されている。これにより、太陽電池パネル1の受光面が外枠6−1に遮光されることによる受光面積の減少が抑制されており、接着部に起因した発電効率の低下が抑制されている。したがって、太陽電池セルが溝部接着領域(接着領域A)6aに挿入される場合でも、受光面における外枠6−1による遮光に起因した受光面積の減少を抑制することができる。接着剤7には、太陽電池パネル1の端面保護のためにブチルゴムやシリコンゴムなどの低透湿性シーリング材を用いることが好ましい。
また、太陽電池パネル1と外枠6との接着領域を広く確保して、強風などによる風圧での太陽電池パネル1の変形などにより外枠6から外れにくくするために、外枠6−1では太陽電池パネル1の裏面を支持接着する部位を拡大した構造としている。すなわち、外枠6−1は、太陽電池パネル1の裏面側において溝部接着領域(接着領域A)6aの受光面と反対側の領域から太陽電池パネル1の面内方向における内側に延在する延在領域の少なくとも一部に平面接着領域(接着領域B)6bが設けられており、該外枠6−1の平面接着領域(接着領域B)6bにおいて接着剤8により太陽電池パネル1の裏面側のバックシート4と接着取り付けされている。この平面接着領域(接着領域B)6bが設けられていることにより、太陽電池パネル1の裏面を確実に支持接着することができ、太陽電池パネル1の外周部における受光面側の接着面積を小さくすることが可能となる。すなわち、受光面側における溝部接着領域(接着領域A)6aの短手方向(太陽電池パネル1の短辺方向)の寸法を短くすることが可能となる。接着剤8は、接着剤7と同じ材料でもよく、また異なる材料でもよい。
また、外枠6−2も外枠6−1と同様に図1−2に示すような断面構造を有し、該外枠6−2の溝部接着領域(接着領域A)6aにおいて接着剤7により太陽電池パネル1の短辺の外周端部と接着取り付けされている。そして外枠6−2も、受光面側における溝部接着領域(接着領域A)6aの短手方向(太陽電池パネル1の長辺方向)の寸法を短くした狭縁外枠とされ、溝部接着領域(接着領域A)6aの受光面側の接着面積が非常に小さく構成されており、太陽電池パネル1の受光面積を極力遮らないように構成されている。これにより、太陽電池パネル1の受光面が外枠6−2に遮光されることによる受光面積の減少が抑制されており、接着部に起因した発電効率の低下が抑制されている。
また、外枠6(6−1、6−2)は、強度を保つために図1−1に示す矢印Bの位置でネジ止めにより機械的に連結させている。なお、ここでは外枠6(6−1、6−2)の強度を保つためにネジ止めを行う場合について説明しているが、その他にも嵌め合せなどの手法を用いても良い。また、外枠6(6−1、6−2)の端部をいずれも45度カット形状とした組み合わせで説明したが、その他にも太陽電池パネル1の外周部を囲む枠が形成できる構造であれば端部形状、及びネジ止め位置はどの手法でも良い。
太陽電池パネル1と外枠6との接着により、太陽電池セルを形成した透光性絶縁基板2上に設けられたバスバー配線5がバックシート4の構成材であるアルミ箔や外枠6と接触する、またはこれらの部材とバスバー配線5間の距離が狭くなることで絶縁耐圧が低下する恐れがある。このため、バスバー配線5と集配線11上とに対応する領域を、太陽電池パネル1と外枠6との接着領域(平面接着領域(接着領域B)6b)から除外し、太陽電池パネル1と外枠6とが接着されていない未接着領域9を設けている。これにより、所定の耐電圧を確保できる。
また、未接着領域9を安定して形成するために、図1−2、図1−2、図3に示すようにバスバー配線5上に相対する外枠6−1の部位に凹部6cを設けている。図3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの外枠の断面構造を説明するための図であり、図1−3におけるC−C’断面図である。なお、接着剤8の厚みを厚くする、または接着剤8の塗布領域を分割塗布するなどにより、十分な未接着領域9が確保できる場合には、必ずしも外枠6に凹部6cを設ける必要はなく、図4に示すように凹部6cの無い構造としてもよい。図4は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの外枠の他の断面構造を説明するための図であり、図1−3におけるC−C’断面図に対応する断面図である。
また、未接着領域9を設けたことにより形成される、外枠6と太陽電池パネル1の裏面との間の空間領域に浸入した水(液体)または結露により溜まった水(液体)を除去するために、図1−2および図2に示すように外枠6の未接着領域9に対応した部分に角丸長方形の穴である開口部12を複数個設けている。開口部12の形状、個数は、外枠6の強度を考慮して、必要に応じて設けることができる。
また、図5に示すように太陽電池パネル1の裏面の外枠6に囲まれた内側領域に外枠補強部材13を外枠6に連結して設けてもよい。図5は、実施の形態1にかかる太陽電池モジュールの他の構成例を示す下面図である。この場合は、太陽電池パネル1の裏面と外枠補強部材13とを接着することで、外枠6からの太陽電池パネル1の脱落防止効果を高めることができる。また、端子ボックス10を外枠補強部材13に保持させる構造も可能である。
以上のように構成された実施の形態1にかかる太陽電池モジュールによれば、溝部接着領域(接着領域A)6aの他に平面接着領域(接着領域B)6bを設けることにより、太陽電池パネル1の裏面と外枠6との接着領域を広く確保して、風圧などに起因した変形による太陽電池パネル1の外枠6からの外れ、脱落が生じ難い構造を実現している。これにより、狭縁外枠を使用して溝部接着領域(接着領域A)6aの接着面積を小さくすることにより、外枠6により太陽電池パネル1の発電領域(受光面)が遮光されることによる発電効率の低下を低減することができる。また、実施の形態1にかかる太陽電池モジュールは、太陽電池パネル1の透光性絶縁基板2の受光面側には他部材を配置しないため、受光面における光透過率の低下が生じない。また、実施の形態1にかかる太陽電池モジュールは、脱落防止用のガスケットなどの部材が不要であり、安価に製造することができる。したがって、実施の形態1にかかる太陽電池モジュールによれば、強風時等における耐久性および発電効率に優れた太陽電池モジュールが実現されている。
また、実施の形態1にかかる太陽電池モジュールによれば、バスバー配線5上と集配線11上とに対応する領域を、太陽電池パネル1と外枠6との接着領域(平面接着領域(接着領域B)6b)から除外し、太陽電池パネル1と外枠6とが接着されていない未接着領域9を設けている。太陽電池パネル1と外枠6との接着により、太陽電池セルを形成した透光性絶縁基板2上に設けられたバスバー配線5がバックシート4の構成材であるアルミ箔や外枠6と接触する、またはこれらの部材とバスバー配線5間の距離が狭くなることで絶縁耐圧が低下することを防止して、所定の耐電圧を確保できる。
実施の形態2.
実施の形態2では、太陽電池モジュールの外枠の他の構成について説明する。なお、以下の図面および説明においては、実施の形態1と同じ部材については同じ符号を伏すことで詳細な説明は省略する。
実施の形態2では、太陽電池モジュールの外枠の他の構成について説明する。なお、以下の図面および説明においては、実施の形態1と同じ部材については同じ符号を伏すことで詳細な説明は省略する。
図6は、本発明の実施の形態2にかかる太陽電池モジュールにおける接着領域を説明するための図であり、太陽電池モジュールの裏面(受光面と反対側)から見た下面図である。図7は、本発明の実施の形態2にかかる太陽電池モジュールの外枠を示す平面図である。図8は、本発明の実施の形態2にかかる太陽電池モジュールの外枠26の断面構造を説明するための図であり、図7におけるE1−E1’断面図である。図9は、本発明の実施の形態2にかかる太陽電池モジュールの外枠26の断面構造を説明するための図であり、図7におけるE2−E2’断面図である。
太陽電池パネル1においては、実施の形態1の場合と同様に透光性絶縁基板2上に形成された太陽電池セル群から出力を取り出すために、取出し電極として正負両極となる2つのバスバー配線25が、太陽電池パネル1の長辺における外周縁部の太陽電池セル上または近傍に太陽電池パネル1の長辺方向(長手方向)に略平行な方向に形成されている。
図6および図7に示すように実施の形態2にかかる太陽電池モジュールの外枠26は、外枠26−1と外枠26−2により構成される。外枠26(26−1、26−2)は、アルミなどの金属材料からなり、太陽電池パネル1に接着剤7、8により接着取付けされている。また、外枠26(26−1、26−2)は、強度を保つために図7に示す矢印Dの位置でネジ止めにより機械的に連結させている。
外枠26−1は、該外枠26−1の溝部接着領域(接着領域A)6aにおいて接着剤7により太陽電池パネル1の長辺の外周端部と接着取り付けされている。外枠26−1は、受光面側における溝部接着領域(接着領域A)6aの短手方向(太陽電池パネル1の短辺方向)の寸法を短くした狭縁外枠とされ、溝部接着領域(接着領域A)6aの受光面側の接着面積が非常に小さく構成されており、太陽電池パネル1の受光面積を極力遮らないように構成されている。これにより、太陽電池パネル1の受光面が外枠26−1に遮光されることによる受光面積の減少が抑制されており、接着部に起因した発電効率の低下が抑制されている。
接着剤7には、実施の形態1と同様に太陽電池パネル1の端面保護のためにブチルゴムやシリコンゴムなどの低透湿性シーリング材を用いることが好ましい。また、外枠26−1では、太陽電池パネル1の裏面側において該太陽電池パネル1の裏面と略平行に延在した平面接着領域(接着領域B)6bが設けられていない。
外枠26−2も溝部接着領域(接着領域A)6aにおいて接着剤7により太陽電池パネル1の短辺の外周端部と接着取り付けされている。そして外枠6−2も、受光面側における溝部接着領域(接着領域A)6aの短手方向(太陽電池パネル1の長辺方向)の寸法を短くした狭縁外枠とされ、溝部接着領域(接着領域A)6aの受光面側の接着面積が非常に小さく構成されており、太陽電池パネル1の受光面積を極力遮らないように構成されている。これにより、太陽電池パネル1の受光面が外枠26−2に遮光されることによる受光面積の減少が抑制されており、接着部に起因した発電効率の低下が抑制されている。
また、太陽電池パネル1と外枠26との接着領域を広く確保して、強風などによる風圧での太陽電池パネル1の変形などにより外枠26から外れにくくするために、外枠26−2では太陽電池パネル1の裏面を支持接着する部位を拡大した構造としている。すなわち、外枠26−1は、太陽電池パネル1の裏面側において溝部接着領域(接着領域A)6aの受光面と反対側の領域から太陽電池パネル1の面内方向における内側に延在する延在領域の少なくとも一部に平面接着領域(接着領域B)6bが設けられており、該外枠26−2の平面接着領域(接着領域B)6bにおいて接着剤8により太陽電池パネル1の裏面側のバックシート4と接着取り付けされている。図10は、実施の形態2にかかる太陽電池モジュールの外枠26−2の構造を説明するための斜視図である。この平面接着領域(接着領域B)6bが設けられていることにより、太陽電池パネル1の裏面を確実に支持接着することができ、太陽電池パネル1の外周部における接着面積を小さくすることが可能となる。すなわち、受光面側における溝部接着領域(接着領域A)6aの短手方向(太陽電池パネル1の長辺方向)の寸法を短くすることが可能となる。
上記のように、図8および図9に示すように外枠26−1と26−2とは、取り付けられる太陽電池パネル1の辺におけるバスバー配線25の有無により異なる断面構造を有している。これにより、実施の形態2にかかる太陽電池モジュールは、太陽電池パネル1の四辺のうち、バスバー配線25が設けられていない二辺において、外枠26−2と太陽電池パネル1の裏面とが広い面積で接着されている構造を有する。
以上のように構成された実施の形態2にかかる太陽電池モジュールによれば、実施の形態1の場合と同様に溝部接着領域(接着領域A)6aの接着面積を小さくすることにより、外枠26により太陽電池パネル1の発電領域(受光面)が遮光されることによる発電効率の低下を低減することができる。また、平面接着領域(接着領域B)6bを設けることにより、太陽電池パネル1の裏面と外枠26との接着領域を広く確保して、風圧などに起因した変形による太陽電池パネル1の外枠26からの外れ、脱落が生じ難い構造を実現している。したがって、実施の形態1にかかる太陽電池モジュールによれば、強風時等における耐久性および発電効率に優れた太陽電池モジュールが実現されている。
また、実施の形態2にかかる太陽電池モジュールによれば、外枠26−2のみに平面接着領域(接着領域B)6bを設けた構成としている。そして、外枠26−2が取り付けられる太陽電池パネル1の略長方形状における一対の短辺はバスバー配線25が形成されていないため、外枠26−2においては未接着領域9を設ける必要が無く、溝部接着領域(接着領域A)6aと平面接着領域(接着領域B)6bとを連続した領域として同じ接着剤を用いることができる。このような構成とすることにより、外枠26−2においては凹部6cや開口部12が不要となり、外枠26−2の製造が簡単になる。また、外枠26への接着剤の塗布作業も簡単になり、太陽電池モジュールの製造が簡単になる。
なお、外枠26−2の平面接着領域(接着領域B)6bは、太陽電池パネル1との接着強度が確保できる範囲で、図11に示すように平面接着領域(接着領域B)6bに相当する部位を分割した構造としてもよい。図11は、実施の形態2にかかる外枠26−2の他の構成例を示す斜視図である。これにより、外枠26−2に用いる金属材料を削減し、低コスト化を図ることができる。また、領域分割は図11に示すような2分割に限定されるものではなく、さらに多分割することも可能である。
なお、上記においては太陽電池セルが薄膜太陽電池セルである場合を例に説明したが、本発明は太陽電池セルがバルク型の太陽電池セルである場合においても適用可能である。
以上のように、本発明にかかる太陽電池モジュールは、耐久性が要求される環境での使用に有用である。
1 太陽電池パネル
2 透光性絶縁基板
3 充填材
4 バックシート
5 バスバー配線
6、6−1、6−2 外枠
6a 溝部接着領域(接着領域A)
6b 平面接着領域(接着領域B)
6c 凹部
7 接着剤
8 接着剤
9 未接着領域
10 端子ボックス
11 集配線
12 開口部
13 外枠補強部材
25 バスバー配線
26、26−1、26−2 外枠
2 透光性絶縁基板
3 充填材
4 バックシート
5 バスバー配線
6、6−1、6−2 外枠
6a 溝部接着領域(接着領域A)
6b 平面接着領域(接着領域B)
6c 凹部
7 接着剤
8 接着剤
9 未接着領域
10 端子ボックス
11 集配線
12 開口部
13 外枠補強部材
25 バスバー配線
26、26−1、26−2 外枠
Claims (6)
- 太陽電池セルが形成された略四角形状を有する平板状の太陽電池パネルに外枠が取り付けられてなる太陽電池モジュールであって、
前記外枠が、
前記太陽電池パネルの外周端部が挿入される略コの字型形状の溝部接着領域と、
前記太陽電池パネルの受光面と反対側の面において、前記溝部接着領域の前記受光面と反対側の領域から前記太陽電池パネルの面内方向における内側に延在する延在領域の少なくとも一部に設けられた平面接着領域と、
を備え、
前記外枠と前記太陽電池パネルとが前記溝部接着領域および前記平面接着領域において接着剤を介して接着されていること、
を特徴とする太陽電池モジュール。 - 前記太陽電池パネルが、透光性絶縁基板の一面上に薄膜太陽電池セルが形成され、前記薄膜太陽電池セルが保護部材で覆われてなる薄膜太陽電池パネルであり、
前記平面接着領域と前記保護部材とが前記接着剤を介して接着されていること、
を特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。 - 前記太陽電池パネルは、前記受光面と反対側の面に配線部を有し、
前記太陽電池パネルの前記受光面と反対側の面における前記配線部に対応する領域が、前記平面接着領域と接着されない未接着領域であること、
を特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。 - 前記延在領域における前記未接着領域に対応する領域に開口部が設けられていること、
を特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュール。 - 前記配線部は、前記太陽電池パネルの前記受光面と反対側の面における前記太陽電池パネルの略四角形状の四辺のうち相対する一対の辺と略平行な方向に延在して二本設けられ、
前記延在領域および前記平面接着領域が、前記太陽電池パネルの略四角形状の四辺のうち相対する他の一対の辺に対応して設けられ、前記平面接着領域と前記溝部接着領域とが一体とされていること、
を特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュール。 - 前記延在領域および前記平面接着領域が、前記他の一対の辺と略平行な方向において複数に分割されていること、
を特徴とする請求項5に記載の太陽電池モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008301345A JP2010129691A (ja) | 2008-11-26 | 2008-11-26 | 太陽電池モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008301345A JP2010129691A (ja) | 2008-11-26 | 2008-11-26 | 太陽電池モジュール |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101299535B1 (ko) * | 2012-10-11 | 2013-08-23 | 손인수 | 건물 일체형 태양광발전 모듈, 그리고 그의 마운트 조립체 |
JP2015142049A (ja) * | 2014-01-29 | 2015-08-03 | 京セラ株式会社 | 太陽電池モジュール |
US9327597B2 (en) | 2014-02-27 | 2016-05-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Solar battery mounting structure |
JP2017011953A (ja) * | 2015-06-25 | 2017-01-12 | ソーラーフロンティア株式会社 | フレーム及びそれを備える太陽電池モジュール |
-
2008
- 2008-11-26 JP JP2008301345A patent/JP2010129691A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101299535B1 (ko) * | 2012-10-11 | 2013-08-23 | 손인수 | 건물 일체형 태양광발전 모듈, 그리고 그의 마운트 조립체 |
JP2015142049A (ja) * | 2014-01-29 | 2015-08-03 | 京セラ株式会社 | 太陽電池モジュール |
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