JP2016121962A - 酸素センサ校正システム及び酸素センサの校正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸素センサが直接炉内に挿入された状態であっても、簡易に且つ正確に酸素センサからの出力を校正できる技術を提供する。【解決手段】酸素センサ校正システムは、ガスを用いた処理を行う浸炭炉10の内側に挿入され、両端にそれぞれ接触するガスの酸素濃度差に応じて起電力を発生させる固体電解質を有する酸素センサ1aと、この酸素センサ1aに接続され、浸炭炉10の炉内雰囲気ガスに直接接触するように配置された固体電解質の一端に校正用の基準となる酸素濃度とされた基準ガス(清浄空気)を供給すると共に、固体電解質の他端に基準ガスより低い酸素濃度とされたスパン調整用ガスを供給するガス供給ユニット13aと、酸素センサ1aに接続され、基準ガスとスパン調整用ガスとの接触により生じる起電力に、設定された補正量を加算して起電力の校正値を算出する電圧変換器(調整装置)20と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、酸素センサ校正システム及び酸素センサの校正方法に関する。
ガス浸炭処理炉等の炉内雰囲気を制御する方法として、ガス分析法、露点測定法、直接計測法などがあるが、現在、主にガス浸炭時の炉内雰囲気制御として利用されているのはガス分析法がほとんどである。
ガス分析法の中でも特に利用されているのが、二酸化炭素(CO)分圧測定方法と酸素(O)分圧測定方法である。CO分圧測定方法は、CO赤外線分析装置を用いて、CO濃度の変化による赤外線吸収エネルギ量の違いを利用したものである。CO赤外線分析装置でCO分圧を測定するためには、炉内雰囲気ガスを採取するためのポンプが必要であり、このポンプに不具合が生じたり、経路がつまり等により遮断されたりすると測定できなくなり結果として炉内雰囲気の制御が不可能となる。また、CO赤外線分析装置自体は非常に高価であるとともに、トラブル等によるメンテナンス費用も高額になる場合が多い。
一方、O分圧測定方法は、特許文献1に示したような酸素センサと呼ばれるセンサを直接炉内に挿入し、炉内雰囲気ガスに含まれる酸素の酸素(O)分圧を、酸素濃度を介して測定することにより炉内雰囲気を制御するものである。酸素センサの構造は、固体電解質の両側に酸素分圧(酸素濃度)の異なる2つの気体を接触させた時に、固体電解質内を酸素イオンが移動し、固体電解質の境界両端において、2つの気体の酸素分圧の比に応じた起電力が生じる。生じる起電力と酸素分圧の比との間には一定の関係があるため、生じた起電力の値から炉内雰囲気ガス中のO分圧を求めることができる。また求めたO分圧と炉内雰囲気中の一酸化炭素(CO)の反応式とから、炉内雰囲気ガスの炭素濃度(カーボンポテンシャル、CP)を求めることができる。酸素センサはCO赤外線分析計のように炉内雰囲気を吸入するためのポンプが必要なく、直接炉内に挿入できるなど取扱が簡単であるため、今日では多くの設備に利用されている。
浸炭処理炉等の熱処理炉で用いられる酸素センサは、炉内雰囲気ガスのCPを算出して表示するように構成されたCP変換器と共に、炭素濃度測定システムに組み込まれて用いられる場合が多く、算出されたCPの値を用いてワークに浸炭処理を施す際の浸炭度合を確認する為に用いられている。
酸素センサのセンサ部は炉内雰囲気ガス中に設置されているため、炉内雰囲気ガスの影響を非常に受けやすい。例えば熱処理炉などにおいて、CPの高い処理を連続して行った時や炉内のバーンアウトを一定期間行わない場合には、炉内雰囲中で発生した煤がセンサ部に付着する。また、熱処理を行う際、ワークの洗浄不足等により切削油、切削粉等の残留物や洗浄剤が単体あるいは混合状態で炉内に持ち込まれ、それが高温で加熱されると蒸気化してセンサ部に付着する。センサ部に異物が付着すると、酸素濃度の測定の際、真の酸素濃度とは異なる数値が表示されたり、あるいは応答感度が鈍くなったりして、測定精度が低下する。また、異物が付着した状態のままで使用を継続すると、測定精度はさらに低下する。
測定精度が低い状態で測定されると、測定された値を用いて算出されるCPの値にも影響が生じる。つまり、炉内雰囲気ガス中のCPが正しく演算されないため、適正に浸炭処理されるはずのワークが適正に処理されず品質を低下させるといった問題が生じる。このような問題を生じさせないための方法として、定期的に酸素センサとは異なる方法で、炉内雰囲気ガス中のCPを算出し、それが酸素センサで測定した酸素分圧から演算したCPと一致しているか確認する方法がある。
その方法として一つは炉内雰囲気ガス中のCO濃度を赤外線分析計によって測定しCP演算するものである。同一の炉内雰囲気ガスから測定されたものであれば、酸素分圧から演算されたCPと、CO分圧から演算されたCPとでは同一の値が得られるため、炉内のCPを知るためには酸素分圧又はCO濃度のどちらを用いてもよいからである。またCP変換器のインピーダンスをチェックし、内部抵抗がある一定以上の数値になったら酸素センサを交換するといった、内部抵抗の変化から簡易的に劣化度合いを知る方法も行われる。また他には、一定のCPとされた状態の炉内にそのCP以下の炭素を含有した鋼もしくは鉄等の試験片を挿入し、試験片の表面がその炭素濃度の値になるまでの時間保持した後、炉外で徐冷させた後、試験片の組織から炉内雰囲気のCPが正しいか確認する方法もある。
特開平09−138216号公報
しかし、CP変換器のインピーダンスをチェックする方法の場合、仮にインピーダンスの異常を発見したとしても、それがセンサ部の劣化によるものなのか、或いはリード線や抵抗といった炭素濃度測定システム中における他の素子の劣化によるものなのかを明確に区分けできない場合がある。また赤外線CO分析法を用いて校正する場合、新たに赤外線CO分析装置を用意する必要がある。また分析するためには炉内雰囲気をサンプリングポンプ等でサンプリングするため配管の詰まりや漏れなどがある場合には分析結果にずれが生じるため十分な管理を行う必要がある。また、組織から炉内CP値を確認する方法では、その組織が所定のCPになっているか判断するには相当の熟練が必要であり、精度良く判断するのは難しい。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであって、酸素センサが直接炉内に挿入された状態であっても、簡易に且つ正確に酸素センサからの出力を校正できる技術を提供することを目的とする。
本発明に係る酸素センサ校正システムのある態様は、ガスを用いた処理を行う炉の内側に挿入され、両端にそれぞれ接触するガスの酸素濃度差に応じて起電力を発生させる固体電解質を有する酸素センサと、この酸素センサに接続され、炉の炉内雰囲気ガスに直接接触するように配置された固体電解質の一端に校正用の基準となる酸素濃度とされた基準ガスを供給すると共に、固体電解質の他端に基準ガスより低い酸素濃度とされたスパン調整用ガスを供給するガス供給ユニットと、酸素センサに接続され、基準ガスとスパン調整用ガスとの接触により生じる起電力に、設定された補正量を加算して起電力の校正値を算出する調整装置と、を備えることを要旨とする。
また本発明に係る酸素センサの校正方法の形態は、両端にそれぞれ接触するガスの酸素濃度差に応じて起電力を発生させる固体電解質を内側に有する酸素センサの起電力を校正する方法であって、酸素センサを、ガスを用いた処理を行う炉の内側に挿入して炉の炉内雰囲気ガスに直接接触するように固体電解質の一端を配置し、この配置された一端に校正用の基準となる酸素濃度とされた基準ガスを接触させる工程と、固体電解質の他端に、基準ガスより低い酸素濃度とされたスパン調整用ガスを接触させる工程と、基準ガスとスパン調整用ガスとの接触により生じる起電力に、設定された補正量を加算して起電力の校正値を算出する工程と、を含むことを要旨とする。
従って、本発明に係る酸素センサ校正システム及び酸素センサの校正方法によれば、酸素センサが直接炉内に挿入された状態であっても、簡易に且つ正確に酸素センサからの出力を校正できる。
例えば、センサ部2に経年変化が略生じていない新品と同等の、図2に示したような酸素センサ1aを用意し、基準ガスとしての大気を外筒6と内筒7との間の隙間Sに流し、スパン調整用ガスは、隙間Sから隔離された内筒7へ導入する。この方法であれば、大気よりも酸素濃度の低いスパン調整用ガスは炉内の撹拌ファンや炉の構造に影響されることはない。そして酸素センサを取り付けた浸炭炉の炉内温度を例えば850℃に保持した状態で、酸素濃度100ppmの酸素を含有する窒素混合ガスを隙間Sに流し内管4に基準ガスを流した場合、酸素センサから出力される起電力は、120〜220mVとなり、非常に安定しない状況であった。一方、同種のガスを同温度で内管4に流し、基準ガスを隙間Sに流した場合の起電力は、安定的に約185mVであった。この値は、炉内温度850℃、酸素濃度100ppm時の理論上の起電力と合致する値である。よって炉内雰囲気ガスに影響されることなく、窒素混合ガスを安定的にセンサ部2の他端に接触させ、起電力を測定して校正に用いることができる。
本発明の実施の形態に係る酸素センサ校正システムの概略を、一部を切り欠いて模式的に示す構成図である。 本発明の実施の形態に係る酸素センサ校正システムで用いられる酸素センサの内側を模式的に示す一部断面図である。 本発明の実施の形態に係る酸素センサの校正方法を熱処理プロセスの進行とともに説明する図である。 図4(a)は酸素センサの校正方法においてゼロ値を求める際の校正ガスの流れを模式的に示す構成図であり、図4(b)はスパン値を求める際の校正ガスの流れを模式的に示す構成図である。 本発明の実施の形態に係る酸素センサの校正方法を説明する、表示の起電力と真の起電力との関係を示すグラフ図である(その1)。 本発明の実施の形態に係る酸素センサの校正方法を説明する、表示の起電力と真の起電力との関係を示すグラフ図である(その2)。 本発明の実施の形態に係る酸素センサの校正方法を説明する、表示の起電力と真の起電力との関係を示すグラフ図である(その3)。 本発明の他の実施の形態に係る酸素センサ校正システムの概略を、一部を切り欠いて模式的に示す構成図である。 本発明の他の実施の形態に係る酸素センサ校正システムで用いられる酸素センサの内側を模式的に示す一部断面図である。 図9におけるA−A線断面図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各装置や各部材の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。また以下の説明における「左右」や「上下」の方向は、単に説明の便宜上の定義であって、本発明の技術的思想を限定するものではない。よって、例えば、紙面を90度回転すれば「左右」と「上下」とは交換して読まれ、紙面を180度回転すれば「左」が「右」に、「右」が「左」になることは勿論である。
(酸素センサの構造)
本発明の実施の形態に係る酸素センサ1aは、図1に示すように、鋼製のワークの浸炭処理を行う浸炭炉10で用いられ、測定ガス導入部3aが設けられた先端を、炉内雰囲気ガスの温度を制御する熱電対18の先端と同位置となるように、浸炭炉10の炉壁12に直接挿入され取り付けられている。酸素センサ1aの取付角度は炉壁12の壁面に対して垂直にすることが推奨されるが、水平に配置しても良い。
酸素センサ1aは、図2に示すように、本体をなす略円筒状の外筒6と、外筒6の側壁の一端側(図2中の左側)の一部を円形状に貫通して形成された測定ガス導入部3aと、この測定ガス導入部3aと対向して、図2の紙面に垂直方向の手前側に図示を省略した測定ガス導入部とを備える。また酸素センサ1aは、外筒6の内側で、測定ガス導入部3aと、略重なる位置に設けられた棒状のセンサ部2を備える。センサ部2は、長手方向の両端部の酸素濃度の差に応じて起電力を発生させる固体電解質2aと、この固体電解質2aの一端に取り付けられた外部電極2bと、固体電解質2aの他端に取り付けられた内部電極2cとを有する。測定ガス導入部3a及びセンサ部2は、酸素センサ1aの内側の炉内側に配置される。
また酸素センサ1aは、外筒6の内側で外筒6の軸と同じ軸を有し、外筒6より小径とされた円筒状の内筒7を備える。内筒7のセンサ部2側の先端の内周面には、固体電解質2aの他端の外周面が接触して、センサ部2の他端側が内筒7に嵌合している。内筒7の内側は、固体電解質2a及び内部電極2cに、隙間Sに流通するガスが接触しないように、隙間Sから隔離されている。また図2中では図示が省略されているが、内筒7のセンサ部2と反対側の端部において、先端側と同様に内側が隙間Sから隔離されている。
酸素センサ1aの外筒6には、図1及び図2に示すように、炉外側に第1のガス導入口5が設けられている。図2中の2点鎖線で示すように、第1のガス導入口5を介して、ゼロ調整時に用いられる校正用の清浄空気及びスパン調整時に用いられる基準ガスとしての清浄空気がそれぞれ隙間Sに導入され、センサ部2の一端側に接触することとなる。
一方、酸素センサ1aの内筒7の内側には、センサ部2の内部電極2cの炉外側(図2中の右側)の端面に対向して、この端面の近傍に一定の間隔を設けて開口する略円筒状の内管4が設けられている。内筒7は、酸素センサ1aの中心軸に軸を重ねて配置されている。内管4のセンサ部2と反対側の端部は、図2中では図示が省略されているが、図1に示したように、酸素センサ1aの上部の第2のガス導入口21に連結されている。図2中の破線で示すように、第2のガス導入口21及び内管4を介して、通常の浸炭処理時に用いられる基準ガスとしての清浄空気、ゼロ調整時に用いられる校正用の清浄空気及びスパン調整時に用いられるスパン調整用ガスとしての低酸素濃度ガスが、それぞれ内筒7の内部に導入され、センサ部2の他端側に投射され接触することとなる。
酸素センサ1aは、真空、大気状態に限らずガスを用いる処理において、処理で用いられるガスを測定ガスとし、通常時には、この測定ガスに含まれる酸素の濃度を測定するために、測定ガスを固体電解質2aの一端側に接触させると共に、他端には基準ガスとしての清浄空気を接触させて、外部電極2bと内部電極2cとの間に生じた起電力を外部に出力する。また校正時には、ゼロ値及びスパン値を測定して校正するために、校正用の清浄空気を固体電解質2aの一端側に接触させると共に、他端には校正用の清浄空気又は低酸素濃度ガスを接触させて、外部電極2bと内部電極2cとの間に生じた起電力を外部に出力する。
尚、符号の付記を省略するが、図2に示すように、内部電極2cには内筒7の内部を通って炉外側まで伸びる導線が取り付けられている。また外部電極2bは金属製の外筒6に取り付けられている。そして導線の内部電極2cと反対側の端部と外筒6との間で、固体電解質2aで生じた起電力が取り出されると共に、図1中の酸素センサ1aの上部から左側に向かって伸びるように描かれた導線で示すように、取り出された起電力が酸素センサ1aの外部へ出力するように構成されている。
(酸素濃度校正システムの構造)
本発明の実施の形態に係る酸素濃度校正システムは、図1に示すように、酸素センサ1aと、図1中に破線囲みで示す、校正用のガスを供給するガス供給ユニット13aと、酸素センサ1aに接続された電圧変換器20と、を備える。尚、電圧変換器20の後段にCP変換器19を接続することによって、通常のガスを用いた処理中の炉内雰囲気ガスのCPを測定する炭素濃度測定システムを構成することができる。
ガス供給ユニット13aは、スパン調整用ガスラインL1と清浄空気ラインL2とを有する。スパン調整用ガスラインL1は、図示を省略するが、スパン調整用ガスが高圧で充填されたボンベが、図1中の右側に示す上流側に接続されて備えると共に、この高圧ボンベの下流に位置する第1の電磁弁23aを備える。第1の電磁弁23aの下流側には第1の流量計16aが設けられ、第1の流量計16aの下流側のラインは酸素センサ1aの第2のガス導入口21に接続されている。スパン調整用ガスラインL1からはスパン調整用ガスが供給される。
スパン調整用ガスとしては、清浄空気よりも低酸素濃度とされた酸素を含んだ不活性ガス、例えば10ppm以上〜1000ppm以下程度の酸素を含有する窒素(N)を用いることができる。酸素濃度が50ppm以上200ppm以下であると更に好ましい。酸素濃度が10ppm未満であると内部電極2cに接触する酸素が希薄になり、炉内雰囲気ガスの影響により正確な起電力の測定が困難となるためである。また酸素濃度が1000ppmを超えると、ゼロ値との間隔(スパン)が短くなり、校正精度が低くなるためである。
またスパン調整用ガスとして、低酸素濃度の混合ガスを生成することが困難である場合、一次的に、低濃度とされた水素(H)を不活性ガスに混合して、ガス供給ユニット13aから供給してもよい。このとき内管4内に導入された水素混合窒素は、センサ部2の他端側に接触する前に、内管4内の酸素と結合し、酸素濃度が低い状態となる。よって最終的にセンサ部2に接触する際には、スパン調整用ガスの酸素濃度を目標とする濃度に形成することが可能となる。
清浄空気ラインL2は、図示を省略するが、清浄空気を圧送するコンプレッサーが、図1中の右側に示す上流側に接続されて備えると共に、このコンプレッサーの下流側でコンプレッサーに接続された配管が2本に分岐するように構成され、分岐した2本のラインにそれぞれ第2の電磁弁23b及び第3の電磁弁23cが設けられている。第2の電磁弁23bの第3の電磁弁23cと反対側は、スパン調整用ガスラインL1の第1の電磁弁23aと第1の流量計16aとの間に、配管等を介して接続されている。第3の電磁弁23cの下流側には第2の流量計16bが設けられ、第2の流量計16bの下流側のラインは酸素センサ1aの第1のガス導入口5に接続されている。清浄空気ラインL2からは清浄空気が供給され、清浄空気は大気と略等価な酸素濃度の酸素を含む。
ガス供給ユニット13aにおいては、第1の電磁弁23a、第2の電磁弁23b及び第3の電磁弁23cのそれぞれの開閉を制御することにより、固体電解質2aの他端に供給するガスを、清浄空気とスパン調整用ガスとの間で切り替えることが可能となる。ガス供給ユニット13aは、第1の電磁弁23a、第2の電磁弁23b、第3の電磁弁23c及びこれらの電磁弁と酸素センサ1aとの間に接続された配管を、本発明の切替機構として備え、第1のガス導入口5と第2のガス導入口21に供給するガスを切り替えるように構成されている。
電圧変換器20は、酸素センサ1aから入力された起電力の値に所定の補正量を設定すると共に、入力された起電力の値に加算して校正値として算出する補正装置と、入力された起電力、補正量及び校正値をそれぞれ表示する表示装置とを備える。電圧変換器20が、本発明の調整装置に相当する。
電圧変換器20の補正装置は、校正前の酸素センサ1aの起電力の値を2点用いて、図5に示すような表示の起電力と真の起電力との対応関係を示す直線の方程式を算出し、グラフにおいて原点を通る傾きが1の直線(y=x)と比較して、算出に用いた2点の値以外の他の起電力の値についても、真の起電力から乖離した量を算出し、この算出した量に対応した補正量を自動的に設定する。電圧変換器20を用いた校正では、例えば操作者が、酸素センサ1aから起電力の信号が入力されている状態で、電圧変換器20の本体に設けられた図示を省略する調整用つまみを操作することで、入力された起電力の値を校正できるように構成することができる。電圧変換器20の表示装置は、電圧変換器20と一体である必要はなく、別の装置であってもよいし、或いはCP変換器19と一体的に構成されてもよい。
CP変換器19は、例えばCP変換器で構成することができる。またCP変換器19は熱電対18にも接続されており、CP変換器19には、電圧変換器20からの起電力の出力と共に熱電対18からの温度信号の出力も入力される。CP変換器19は、ガスを用いる処理中に測定される起電力及び温度信号を用いて炉内雰囲気ガスに含まれる炭素の濃度を算出する。算出されたCPの値は、例えば1〜5[V]の炭素濃度信号として出力される。またCP変換器19には、浸炭度合を調整するための調節計及びCPを記録する記録計が接続されている。
通常のワークの浸炭処理では、まず、図1に示した酸素センサ校正システムが構築された浸炭炉10内にワークが搬入される。浸炭炉10内の温度は予め浸炭処理用に所定の温度に設定されているが、炉内温度よりも低い温度のワークが搬入されることで、図3に示すように、炉内温度は一旦低下する。そこで、炉内温度を浸炭処理用の目標温度とするために、ワークの搬入時から、ラジアントチューブ等の加熱装置を操作して、炉内温度を750〜1100℃程度まで昇温させる処理が行われる。
ワークの加熱が開始されると、ワークに付着していた切削油や切削粉等の残留物や洗浄剤が蒸気化し、異物として炉内雰囲気ガスへ混入し始める。そして炉内雰囲気ガスが酸素センサ1aの測定ガス導入部3aを介して隙間Sに導入されることにより、異物がセンサ部2に付着することとなる。こうした異物の炉内雰囲気ガスへの混入は、熱処理プロセスでは、浸炭や焼入保持等の炉内温度を一定に保つ均熱処理よりも、熱処理の初期段階で炉内温度を大きく昇温させる昇温処理において促進されることが多い。炉内温度が目標温度に到達した後、炉内温度を一定に保ちながらワークに浸炭処理を施す。浸炭により、センサ部2に煤が付着することとなる。
次に、炉内雰囲気ガス中のCPを測定するために、図1に示した第2の電磁弁23bを開放し、第3の電磁弁23c及び第1の電磁弁23aを閉鎖する。これにより、スパン調整用ガスラインL1が閉鎖されると共に、清浄空気ラインL2からの清浄空気が第2の電磁弁23bのみを通過し酸素センサ1aの第2のガス導入口21を介して内管4内に送られる。内管4内に送られた清浄空気は、センサ部2の他端側に接触する。一方、浸炭炉10内に配置されたガス導入部3aを介して炉内雰囲気ガスがセンサ部2の一端側に接触する。これにより、固体電解質2aの両端に酸素濃度差が生じ、酸素センサ1aから起電力が出力される。
出力された起電力は、電圧変換器20を介してCP変換器19に入力されることで、炉内雰囲気ガスのCPが算出される。そして算出されたCPに基づいて、エンリッチガスの供給量等を調整して、ワークの浸炭度合を制御する。浸炭処理の終了後、図3に示すように、炉内温度を850℃程度に降温させ、降温させた炉内でワークに焼入処理を施すと共に、焼入処理の終了後、ワークを炉内から搬出して後続の処理を施す。
浸炭炉10内では、ワークの搬出後、酸素センサ1aに対してバーンアウト処理を行う。具体的には、例えば図1に示した第3の電磁弁23c及び第2の電磁弁23bを開放すると共に、第1の電磁弁23aを閉鎖する。これにより清浄空気ラインL2から、電磁弁23cを通過した清浄空気が酸素センサ1aの第1のガス導入口5を介して酸素センサ1aの隙間Sに送られ、浸炭によりセンサ部2に付着した煤を燃焼排気する。すなわちこのときの清浄空気はバーンアウトエアーをなす。
(酸素センサの校正方法)
バーンアウト処理の終了後、浸炭炉10に酸素センサ1aを直接挿入したまま、酸素センサ1aの校正を行う。酸素センサ1aの校正方法は、電圧変換器20に表示される起電力が本来ゼロとなるべきゼロ値を1点目に測定して調整するゼロ調整処理と、表示される起電力がゼロ以外の値であるスパン値を2点目に測定して調整するスパン調整処理とを含む。
すなわち、ゼロ値とは起電力が生じないように固体電解質2a両端において同酸素濃度のガスを接触させたときに酸素センサ1aから生じる起電力であり、スパン値とは、互いに異なる酸素濃度のガスを接触させたときに酸素センサ1aから生じるゼロ値以外の起電力である。このゼロ値及びスパン値の2点が、真の起電力とずれている場合、酸素センサ1aから生じる起電力を表示する値が真の起電力に一致するように、酸素センサからの出力の表示を校正することになる。尚、ゼロ値及びスパン値の2点の測定は必須ではなく、スパン値の測定のみであっても校正可能ではあるが、2点を用いて校正することにより、校正精度を高めることができる。
まず、ゼロ調整処理では、図4(a)に示すように、第3の電磁弁23c及び第2の電磁弁23bを開放すると共に、第1の電磁弁23aを閉鎖する。これにより、スパン調整用ガスラインL1からのスパン調整用ガスの供給が閉鎖され、清浄空気ラインL2からの清浄空気のみが酸素センサ1aに供給される。第2の電磁弁23b側を通過した清浄空気は、酸素センサ1aの第2のガス導入口21を介して酸素センサ1aの内管4内に送られると共に、第3の電磁弁23c側を通過した清浄空気は、酸素センサ1aの第1のガス導入口5を介して酸素センサ1aの隙間Sに送られる。隙間Sに送られた清浄空気はセンサ部2の固体電解質2aの露出している一端側に接触すると共に、内管4内に送られた清浄空気はセンサ部2の他端側に接触する。
ゼロ調整処理においてセンサ部2の他端側に接触する清浄空気はゼロ値を求めるための基準ガスをなしており、その酸素濃度は大気と同程度の、21×10ppm程度である。このときの基準ガスの導入ガス量としては、内管4に対しては管内の容積が十分に小さいため50〜300cc/min程度であればいくらでも構わない。一方、起電力を求めるために基準ガスと対になるガスとして、外筒6と内筒7の間の隙間Sに流す清浄空気のガス量については、固体電解質2aが雰囲気ガスの影響を受けない量のガス量が必要なため内管4に導入するガスよりも多い2〜10L/min程度のガス量が必要となる。
隙間Sに送られた清浄空気と内管4内に送られた清浄空気とは、いずれも同じ酸素濃度であるので、固体電解質2a中の酸素イオンの移動が無くなるためにセンサ部2の両端部間で起電力は発生せず、真の起電力は0Vのはずである。よって、このとき酸素センサ1aから出力され電圧変換器20に表示される起電力が0Vでない場合、この酸素センサ1aのゼロ値が、真の起電力からずれていることが確認できる。
次に、隙間Sと内管4内にそれぞれ清浄空気を流した状態のまま、電圧変換器20の調整用つまみを操作して、電圧変換器20の表示起電力が「−20mV」から「0V」となるように調整する。これにより、酸素センサ1aからの出力が「−20mV」のときには、電圧変換器20において、この「−20mV」に「20mV」の補正量を加算して、「0V」の校正値が算出されるように設定される。
ゼロ調整終了時点では、ゼロ値以外の点については校正のための補正量が設定されていないので、校正としては十分ではない。酸素センサ1aの校正精度をより高めるために、続けてスパン調整処理を行う。スパン調整ではまず、図4(b)に示すように、第3の電磁弁23c及び第1の電磁弁23aを開放すると共に、第2の電磁弁23bを閉鎖する。これにより、清浄空気ラインL2からの清浄空気が、電磁弁23cを通過して酸素センサ1aの第1のガス導入口5を介して隙間Sに送られ、スパン値を求めるための基準ガスとして、センサ部2の一端側に接触する。このときの基準ガスとしての清浄空気は、ゼロ調整処理時に隙間Sに導入したガスと同様に、酸素濃度が大気と同程度の、21×10ppm程度であり、2〜10L/min程度のガス量で導入されることとなる。
またスパン調整用ガスラインL1から、スパン値を求めるための基準ガスより低酸素濃度、例えば10ppm以上1000ppm以下とされたスパン調整用ガスが、起電力を求めるために基準ガスと対になるガスとして第1の電磁弁23aを通過して酸素センサ1aの第2のガス導入口21を介して内管4内に送られ、センサ部2の他端側に接触する。スパン調整用ガスは、ゼロ調整処理時に内管4内に導入したガスと同様に50〜300cc/min程度の流量で、内管4内に導入される。内管4が配置される内筒7内は隙間Sと隔離され、炉内雰囲気ガスからも隔離されているため、スパン調整用ガスは基準ガスより酸素濃度が低くても、安定的に内部電極2cに接触することが可能となる。
スパン調整時には、センサ部2の基準ガスが接触する端部が通常の浸炭処理時とは反対となるため、スパン調整時に測定される起電力の値は、そのままでは電圧変換器20に表示される起電力の値が負となる。よってスパン調整用ガスを導入する際には、酸素センサ1aと電圧変換器20の途中の配線経路において正負が逆転するように予め電磁リレーを設けておけば、スパン調整時に、この電磁リレーを用いて酸素センサ1aから電圧変換器20に出力される配線を切り替えるように構成することで、浸炭処理中の測定時と同様に起電力を正の値で表示することが可能となる。
隙間Sに送られた基準ガスとしての清浄空気と、内管4内に送られたスパン調整用ガスとは、それぞれ酸素濃度が異なり、センサ部2の両端部間で一定の値、例えば約185mVの真の起電力が生じるように構成されている。よって電圧変換器20に表示される起電力が185[mV]でない場合、この酸素センサ1aのスパン値が、真の起電力からずれていることが確認できる。
次に、隙間Sへ清浄空気を、また内管4内へスパン調整用ガスをそれぞれ流した状態のまま、電圧変換器20の調整用つまみを操作して、電圧変換器20の表示起電力が「200mV」から「185mV」となるように、酸素センサ1aの出力を補正する。これにより、酸素センサ1aからの出力が「200mV」のときには、電圧変換器20において、この「200mV」に「−15mV」の補正量を加算して、「185mV」の校正値が算出されるように設定される。
また電圧変換器20では、調整前に測定したゼロ値及びスパン値の2点から、校正前の酸素センサ1aの、「表示の起電力」と「真の起電力」との対応関係を表す直線の方程式を算出する。そして、グラフにおいて原点を通る傾きが1の直線(y=x)と比較して、ゼロ値及びスパン値の2点以外の他の表示の起電力の値についても、真の起電力との間の乖離した量を算出し、この算出した量を補正量として設定する。
図5〜図7に、上記した校正の流れを「表示の起電力」と「真の起電力」との対応関係を表す直線の変化で示す。図5中の、表示の起電力の変数軸をx軸とし、真の起電力の変数軸をy軸とするxy軸において、実線で示した直線は、「表示の起電力」と「真の起電力」とが一致している本来の状態を示す直線(y=x)である。一方、図5中に破線で示した直線は、センサ部2が経年変化等で、「表示の起電力」と「真の起電力」との間でずれが生じている状態を示す直線である。
図5中のA点(−20,0)で例示される、ずれが生じた酸素センサ1aの調整前のゼロ値は、原点O(0,0)から20mV負の方向へずれていると共に、調整後のゼロ値は、図6に示すように原点Oと一致する。すなわちゼロ調整では、直線のy切片がゼロとなるように酸素センサ1aを調整する。
また図5中のB点(200,185)で例示される、センサ部2が劣化した酸素センサ1aの調整前のスパン値は、C点(185,185)から15mV正の方向へずれていると共に、調整後のスパン値は、図7に示すようにC点(185,185)と一致する。また調整後のゼロ値とスパン値の2点を通る直線が、y=xのグラフと一致する。すなわちゼロ調整に加えてスパン調整を行うことにより、直線の傾きが1となるように酸素センサ1aを調整する。
一方、比較例にかかる酸素センサの校正方法として、上記した本発明の実施の形態に係る校正方法のスパン調整処理において、基準ガスを内管4に送ると共に、基準ガスより低酸素濃度のスパン調整用ガスを2〜10L/min程度のガス量で隙間Sに導入して校正を行った場合、スパン調整用ガスが固体電解質2aの一端に安定的に接触せず、電圧変換器20に表示される起電力が大きく変動して、校正ができなかった。この理由として通常、炉には炉内の雰囲気を均一にするために、例えば炉内撹拌ファンがついており常に回転して炉内雰囲気を攪拌しているため、浸炭処理中でなくても酸素センサ1aの内外を流通する炉内雰囲気ガスの流れが形成されている。スパン調整用ガスを内管4内ではなく隙間Sに導入した場合、この炉内雰囲気ガスの流れにスパン調整用ガスが対抗するには酸素濃度が低すぎて、ゼロ値と同様の2〜10L/min程度のガス量では流量が足りず、十分に固体電解質2aの回りを覆うことが阻害されたためである。
本発明の実施の形態に係る酸素センサ1aによれば、スパン調整時に、基準ガスを外筒6と内筒7との間の隙間Sに流し、基準ガスよりも低酸素濃度のスパン調整用ガスは、隙間Sから隔離された内筒7内へ導入される。スパン調整用ガスは、酸素濃度が極めて低くても、内筒7の内側が隙間Sと隔離されているため、炉内雰囲気ガスに影響されることなく、安定的にセンサ部2の他端に接触するので、確実にスパン値を測定して校正に用いることができる。よって酸素センサ1aを浸炭炉10に直接挿入した状態のまま、簡易に且つ正確に酸素センサ1aを校正することができる。
また低酸素濃度のスパン調整用ガスを固体電解質2aの周辺で炉内雰囲気ガスと十分に置換できる能力を有する装置を別途設ける必要がないため、酸素センサ1aや浸炭炉10に大がかりな改造を施す必要がなく、コスト及び負担を抑制して、炉内撹拌ファンや炉内構造の影響を受けずに、きわめて低い酸素濃度のスパン調整用ガスであっても安定して導入することができる。
また本発明の実施の形態に係る酸素センサの校正方法では、スパン調整用ガスとして、大気中の酸素濃度(21×10ppm程度)よりも極めて低い濃度(10ppm〜1000ppm程度)の酸素を含有する窒素を用いることにより、ゼロ値以外の2点目の起電力を測定するので、ゼロ値との間の間隔(スパン)を長く形成し、ゼロ値との間の間隔(スパン)が短い場合に比べて非常に有利となる。なぜなら、実際の校正作業においては、ゼロ値及びスパン値において表示の起電力を調整して、真の起電力の値に校正したとしても、寸分の違い無く完全に一致させることは非常に困難であるため、例えば傾きの値が「1」ではなく、厳密には「0.9999」や「1.0002」等の僅かな誤差を含む場合も生じる。このとき、ゼロ値とスパン値との間隔(スパン)が短い場合、スパンに含まれる範囲から遠い値になるほど、図5に示したように、真の起電力(y値)からのx方向の長さで示される表示の起電力(x軸)の離間距離(乖離量)が大きくなる。そのため、ゼロ値とスパン値との間隔(スパン)が長い程、より校正精度を高めることが可能となる。
本発明は上記のとおり開示した実施の形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになると考えられるべきである。
(本発明の他の実施の形態)
例えば、本発明の他の実施の形態として、図8〜図10に示すような酸素センサ1b及びこの酸素センサ1bを用いた酸素濃度校正システムを構成して、酸素センサ1bを校正してもよい。また図8に示すように、酸素センサ1bに電圧変換器20及びCP変換器19を接続して、炭素濃度測定システムを構成できる。尚、図1〜図7に示した構成と共通する部分については説明を省略し、相違する部分を中心として、以下説明する。
図8に示すように、酸素センサ1bを用いた酸素濃度校正システムのガス供給ユニット13bには、第3の電磁弁23cと流量計16bとの間に、第4の電磁弁23d及び配管等を介して接続された保護ガスラインL3が設けられている。保護ガスラインL3は、図示を省略するが、スパン調整用ガスラインL1と同様に、保護ガスが高圧で充填されたボンベを、図8中の右側に示す上流側に備える。保護ガスラインL3は、酸素センサ1bに、センサ部2を異物の付着から保護するための保護ガスを供給するものである。また酸素センサ1bには、上記した第1のガス導入口に対応するものとして、2個の第1のガス導入口5a,5bが、外筒6にそれぞれのガス導入口の軸中心が同一直線上に位置するように設けられている。
ガス供給ユニット13bにおける切替機構においては、第1の電磁弁23a、第2の電磁弁23b及び第3の電磁弁23cに加え、更に第4の電磁弁23dが設けられ、4個の電磁弁のそれぞれの開閉を制御することにより、固体電解質2aの一端に供給するガスを、清浄空気と保護ガスとバーンアウトエアーとの間で切り替えることが可能となる。
また酸素センサ1bは、図9中の上側に位置する第1のガス導入口5aの内壁面に一方の端部の外壁面が接して嵌合すると共に、他方の端部が隙間S中に吊り下げられるように取り付けられたガス誘導管15aを備える。図9中の上側に示すガス誘導管15aは、管状或いは管状に近似した形状であり、第1のガス導入口5a側の端部から内筒7側へ延びると共に、隙間Sにおける外筒6の径方向の略中央位置でセンサ部2側へ略90度屈曲して延びるように形成されている。ガス誘導管15aの屈曲部よりセンサ部2側の箇所は、外筒6の内壁面及び内筒7の外壁面に沿って平行に配置されている。ガス誘導管15aの第1のガス導入口5a側と反対側の端部の端面の位置は、内筒7の端面の位置と略同じである。
また酸素センサ1bは、図9中の上側に示したガス誘導管15aと同様に、図9中の下側に位置する第1のガス導入口5bの内壁面に一方の端部の外壁面が接して嵌合すると共に、他方の端部が隙間S中に吊り下げられるように取り付けられたガス誘導管15bを備える。2本のガス誘導管15a,15bは、第1のガス導入口5a,5bと固体電解質2aとの間に架け渡されるように設けられると共に、内筒7を挟み込むように配置されている。
2本のガス誘導管15a,15bは、図9中の実線矢印で示すように、酸素センサ1bの隙間Sに、清浄空気や、センサ部2を保護するための保護ガスを導入し、センサ部2に投射するために用いられる。尚、ガス誘導管の本数は2本に限定されることなく、1本であっても3本以上であってもよい。またガス誘導管の形状も円筒状に限定されず、角筒等他の形状であってもよい。
2本のガス誘導管15a,15bは、図10に示すように、酸素センサ1bの隙間Sにおいて、外筒6に同一直線上に形成された2個の測定ガス導入部3a,3bと重ならない位置で、外筒6の中心軸を通って同一直線上に形成されている。これにより、2本のガス誘導管15a,15bが、図10中の点線矢印で示すような、測定ガス導入部3a,3bと隙間Sとの間で流通する炉内雰囲気ガスの流れに干渉することがない。そのため2本のガス誘導管15a,15bが設けられていても、通常の浸炭処理中の炉内雰囲気ガスの流れが阻害されることなく、浸炭処理中のCPを適切に測定できる。
上記したように、異物の炉内雰囲気ガス中への混入は、炉内の昇温時に活発になるため、保護ガスは昇温時に、炉内雰囲気ガスよりも高圧とされた上で、2本のガス誘導管15a,15bを介してセンサ部2に投射される。保護ガスとしては窒素(N)を用いることができる。窒素が用いられるのは、昇温時の炉内温度における高温領域が、通常750〜980℃程度であり、この温度領域における窒素は浸炭処理に対して略不活性とみなすことができるため、後続する浸炭処理中に炉内雰囲気ガスに混じったとしても、ワークへの影響を殆ど考慮する必要がないからである。
また一般の熱処理設備においては、窒素の供給設備が既に設けられていることが多いため、保護ガスとして窒素を選択する場合、既存の窒素供給設備を流用して、新たな設備投資コストを抑えることができる。尚、本発明に係る保護ガスとしては窒素に限定することなく、例えばアルゴン(Ar)、ヘリウム(He)等のいわゆる不活性ガスを用いてもよい。また炉内雰囲気ガスのCPを制御する必要性が低いときには、窒素の代わりに空気あるいは酸素、CO等の酸化性ガスであっても、これらを保護ガスとして導入することができる。
保護ガスの導入は、例えば、図8中の第3の電磁弁23cを閉鎖すると共に、第4の電磁弁23dを開放することにより保護ガスラインから供給することができる。保護ガスは、電磁弁23dを通過して酸素センサ1bの2個の第1のガス導入口5a,5bを介して2本のガス誘導管15a,15bにそれぞれ送られ、センサ部2に投射される。
このとき保護ガスは、炉内雰囲気ガスより高圧とされているため、周囲に炉内雰囲気ガスが存在していても、炉内雰囲気ガスと置換してセンサ部2を覆うことができる。そしてセンサ部2の一端側において、固体電解質2aの表面及び外部電極2bに、炉内雰囲気ガス中の異物が付着することを抑制し、校正精度を高めることができる。
尚、この2本のガス誘導管15a,15bを用いて、センサ部2のバーンアウト処理を効率的に行うこともできる。具体的には、例えば、第3の電磁弁23cを開放すると共に、第4の電磁弁23dを閉鎖することにより、清浄空気ラインL2からの清浄空気を、電磁弁23cを通過させ酸素センサ1bの2個の第1のガス導入口5a,5bを介して2本のガス誘導管15a,15bにそれぞれ送ることができる。2本のガス誘導管15a,15bに送られた清浄空気はセンサ部2に投射され、特に内筒7に覆われていないセンサ部2の一端側に付着した煤を燃焼除去するので、センサ部2の劣化を更に効率的に抑制することができる。この2本のガス誘導管15a,15bを用いたバーンアウト処理は、図3に示した通常のバーンアウト処理と同様に、ワークの搬出後に行えばよい。
そして、バーンアウト処理の終了後、上記(酸素センサの校正方法)のように、酸素センサ1bの校正を行う。図8〜図10に示した酸素センサ1bでは、ゼロ調整時及びスパン調整時に、2本のガス誘導管15a,15bを用いて、センサ部2の一端側に清浄空気を投射することが可能となる。そのため、清浄空気がセンサ部2に近傍から投射されるので、センサ部2の周囲を効率よく清浄空気で覆い、酸素センサ1bの校正を行うことができる。また圧送する清浄空気の流量を、図1及び図2で示した酸素センサ1aの場合より小さくしても、炉内雰囲気ガスの影響を抑えて、十分にセンサ部2に接触させることができる。
以上のとおり、本発明に係る酸素センサの複数の実施の形態を説明したが、本発明においては、図1〜図12で示したそれぞれの実施の形態中の技術的思想を互いに組み合わせて構成してもよい。また本発明の実施の形態に係る酸素センサは浸炭処理で用いられるものであるが、これに限定されることなく、他の各種熱処理において酸素濃度を測定する酸素センサにも適用することができる。また本発明の酸素センサは、熱処理炉における使用に限定されず、熱処理炉以外の例えば内燃機関や測定室等で、酸素濃度を測定するために使用される酸素センサに適用することができる。以上のように、本発明は、本明細書及び図面に記載していない様々な実施の形態等を含むとともに、本発明の技術的範囲は、上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1a,1b 酸素センサ
2 センサ部
2a 固体電解質
2b 外部電極
2c 内部電極
3a,3b 測定ガス導入部
4 内管
5,5a,5b 第1のガス導入口
6 外筒
7 内筒
10 浸炭炉
12 炉壁
13a,13b ガス供給ユニット
15a,15b ガス誘導管
18 熱電対
19 CP変換機
20 電圧変換器(調整装置)
21 第2のガス導入口
23a 第1の電磁弁
23b 第2の電磁弁
23c 第3の電磁弁
23d 第4の電磁弁
16a,16b 流量計
L1 スパン調整用ガスライン
L2 清浄空気ライン
L3 保護ガスライン
S 隙間

Claims (8)

  1. ガスを用いた処理を行う炉の内側に挿入され、両端にそれぞれ接触するガスの酸素濃度差に応じて起電力を発生させる固体電解質を有する酸素センサと、
    該酸素センサに接続され、前記固体電解質の一端に校正用の基準となる酸素濃度とされた基準ガスを供給すると共に、前記固体電解質の他端に前記基準ガスより低い酸素濃度とされたスパン調整用ガスを供給するガス供給ユニットと、
    前記酸素センサに接続され、前記基準ガスと前記スパン調整用ガスとの接触により生じる起電力に、設定された補正量を加算して前記起電力の校正値を算出する調整装置と、
    を備えることを特徴とする酸素センサ校正システム。
  2. 前記スパン調整用ガスの酸素濃度は、10ppm以上1000ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の酸素センサ校正システム。
  3. 前記酸素センサの炉外側には、前記基準ガスを導入する第1のガス導入口が設けられ、
    該第1のガス導入口と前記固体電解質との間に架け渡されるように設けられると共に、前記固体電解質の近傍に開口するガス誘導管を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の酸素センサ校正システム。
  4. 前記ガス供給ユニットは、前記固体電解質の他端に供給するガスを、前記基準ガスと前記スパン調整用ガスとの間で切り替える切替機構を更に有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の酸素センサ校正システム。
  5. 前記ガス供給ユニットは、更に、前記固体電解質の一端に前記炉内雰囲気ガス中の異物が付着することを抑制する保護ガスを供給することを特徴とする請求項4に記載の酸素センサ校正システム。
  6. 前記ガス供給ユニットは、更に、前記固体電解質の一端に付着した前記炉内雰囲気ガス中の煤を燃焼させるバーンアウトエアーを供給することを特徴とする請求項5に記載の酸素センサ校正システム。
  7. 前記切替機構は、更に、前記固体電解質の一端に供給するガスを、前記基準ガスと前記保護ガスと前記バーンアウトエアーとの間で切り替えるように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の酸素センサ校正システム。
  8. 両端にそれぞれ接触するガスの酸素濃度差に応じて起電力を発生させる固体電解質を内側に有する酸素センサの前記起電力を校正する方法であって、
    前記酸素センサを、ガスを用いた処理を行う炉の内側に挿入して前記炉の炉内雰囲気ガスに直接接触するように前記固体電解質の一端を配置し、該配置された一端に校正用の基準となる酸素濃度とされた基準ガスを接触させる工程と、
    前記固体電解質の他端に、前記基準ガスより低い酸素濃度とされたスパン調整用ガスを接触させる工程と、
    前記基準ガスと前記スパン調整用ガスとの接触により生じる起電力に、設定された補正量を加算して前記起電力の校正値を算出する工程と、
    を含むことを特徴とする酸素センサの校正方法。
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