JP6340989B2 - 熱伝導式ガス分析計 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス濃度の測定を行う熱伝導式ガス分析計に関する。
熱伝導式ガス分析計は、二成分のガスの異なる熱伝導率を利用することにより、測定対象ガスのガス濃度を測定する。例えば、水素ガスのガス濃度を測定する熱伝導式ガス分析計は、鉄鋼,石油精製、水素精製、化学工業といったプラントにおけるプロセス制御用や、爆発危険防止のための水素ガス濃度検知用として用いられている。
続いて、熱伝導式ガス分析計の分析原理について説明する。図5は熱伝導式ガス分析計の分析原理を説明するための図で、ガスセンサユニットの概略を示している。熱伝導式ガス分析計のガスセンサユニット100の内部には、基準室101と測定室102とが設けられ、各々の内部に細い白金線103,104が張られ、かつ熱線素子105,106に接続されている。
ガスセンサユニット100の中央部分には、鉛直方向に長い流路であって、測定対象ガスを含むサンプルガスが流通するガス流通路107が設けられている。サンプルガスの一部はガス流通路107からバイパス108を通過して測定室102へ導入され、バイパス109を通過してガス流通路107へ戻される。また、基準室101の内部には基準ガスが封入されている。
熱線素子105,106には、それぞれ、外部固定抵抗110,111が接続されており、白金線・熱線素子と外部固定抵抗とを組合せてブリッジ回路を形成する。各白金線・熱線素子には定電流源112により一定の電流が流され、熱線素子105は基準室101および白金線103を所定温度まで加熱し、また、熱線素子106は測定室102および白金線104を同じ所定温度まで加熱する。ここに基準室101内の温度は一定値であり、白金線103および熱線素子105の電気抵抗値は一定値である。
そして、サンプルガスに含まれる測定対象ガスに濃度変化があるとサンプルガスの熱伝導率が変化し、測定室102の白金線104とサンプルガスとの間を伝導する熱の変化により白金線104の温度が変化する。この温度変化を白金線104の電気抵抗変化として取出し、DCアンプ113からの信号を経て測定対象ガスのガス濃度を算出する。つまり、測定対象ガスの濃度変化が白金線104の電気抵抗変化として検出される。
ガスセンサユニット100は、図6(a)に示すように筺体120の中に収容されている。筺体120の側壁には、導入側配管接続機構121が設けられている。また、導入側配管接続機構121とガスセンサユニット100との間はL字配管122で接続されており、サンプルガスがガスセンサユニット100に供給される。なお、センサユニット100内を通流したサンプルガスは不図示の排出側の配管接続機構を経由して外部の排気ラインへと排出される。
続いて具体的なガス分析について説明する。ここでは水素ガス濃度の測定について説明する。図7に示す各気体の中から熱伝導率の差が大きい水素と窒素という組み合わせを選択し、図5で示すガスセンサユニット100において、基準室101内に窒素ガスを封入し、また、測定対象ガスである水素ガスを含むサンプルガスを測定室102内に通流させてガス濃度の測定を行う。
基準室101内に封入された窒素ガスと、測定室102内を流れるサンプルガスと、の熱伝導率の差に起因して、白金線103と白金線104との間で温度差が生じ、この温度差が熱線素子・白金線の抵抗値変化に伴う電圧変化として現れ、ブリッジ回路に不平衡電圧を生じさせる。そしてサンプルガスに含まれる水素ガスの濃度が変化するとサンプルガスの熱伝導率が変化して白金線104の温度変化による抵抗値変化が起こり、ブリッジ回路の電圧変化として検出できる。この電圧変化をDCアンプ113により増幅することでサンプルガスに含まれる水素ガスのガス濃度測定信号を得ることができる。
このガス濃度測定信号は、基準ガスと測定対象ガスの熱伝導率の差に比例する。図7でも示すように、他の一酸化炭素、酸素やメタン等と比較しても熱伝導率比が大きい窒素ガスと水素ガスというような基準ガス・測定対象ガスを選択することで強度の大きい測定信号を得ることができる。その結果、良好なS/N比を確保してガス濃度、特に水素ガスのガス濃度の測定を精度良く行うことが可能となる。
また、熱伝導式ガス分析計の従来技術として、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。図5,図6を用いて説明した従来技術は、ガス流通路107内で圧力が高いサンプルガスがバイパス108へも流れる現象を利用するものであったが、特許文献1に記載の装置は、加熱による自然対流現象を利用してガスを上昇させて取得するというものであり、構成の簡素化を実現し、特に流量変動による影響を減らして計測できる。
特開昭62−259049号公報(第3頁右下欄の2行から最終行まで、第9図)
従来の熱伝導式ガス分析計では、二成分のガスの組み合わせにより、流路の開口径などの形状・寸法が決定されるため、汎用性がないという問題があった。この点について説明する。図6(a),(b)に示した熱伝導式ガス分析計では、サンプルガスは導入側配管接続機構121から導入され、L字配管122を経て、ガス拡散口122aからガス流通路107内に導入される。ガス拡散口122aから導入されたサンプルガスは拡散し、その一部がバイパス108を通過して測定室102内へ到達する。
これらガス拡散口122aとバイパス108との位置関係は一定である。したがって、各々の内径が特定の寸法であり、かつガス流量が一定である場合、バイパス108を通して測定室102に流入するガス流量は一定となる。しかしながら、ガス濃度の濃度域が高濃度域や低濃度域というように相違する場合、測定室102に流入するガス流量が一定であってもガスの濃度が変化し、このため、白金線・熱線素子によるセンサの応答特性も異なる特性を示す。また、ガスの種類が異なる場合でも、白金線・熱線素子によるセンサの応答特性も異なる特性を示す。
センサの応答特性は、白金線・熱線素子へ到達するサンプルガスの置換時間で異なるというものであり、応答特性をある一定水準に保つため、従来は、ガス拡散口122aの内径寸法やバイパス108の内径寸法を変えた部品を組合せ、ある一定内の応答時間となるようにするため、評価試験を実施し、最終的にガス拡散口122aの内径寸法やバイパス108の内径寸法が決定されていた。ガス濃度の濃度域や、測定対象ガスの種類により、この組合せはさらに多様になるため、寸法の異なる部品を数多く用意しなければならないという問題があった。
また、特許文献1に記載の従来技術でも同様であり、ガス濃度の濃度域や、測定対象ガスの種類により、組合せは多様になるため、寸法の異なる部品を数多く用意しなければならないという問題を内包するものであった。
そこで、本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、測定対象ガスを含むサンプルガスの測定室への流入量を調整可能として、測定対象ガスの種類や、測定対象ガスの濃度域が異なる場合においても応答特性を一定にし、多数種類の部品を用意する必要性を無くした熱伝導式ガス分析計を提供することにある。
本発明の請求項1に係る発明は、
基準ガスが封入された基準室と、
測定対象ガスを含むサンプルガスを所定方向に噴射するガス噴射方向調整部と、
ガス噴射方向調整部により噴射方向が調整されたサンプルガスが流通するガス流通路と、
ガス流通路と連通するバイパスと、
バイパスを介して連通する測定室と、
を有し、基準室の基準ガスと測定室のサンプルガスとの熱伝導率の差を利用してガス濃度を測定する熱伝導式ガス分析計であって、
ガス噴射方向調整部は、その噴射方向がバイパスへ近づく方向、または、遠ざかる方向へ調整可能であり、測定対象ガスの種類や濃度域が異なる場合でも応答特性を一定の特性にすることを特徴とする熱伝導式ガス分析計とする。
また、本発明の請求項2に係る発明は、
請求項1に記載の熱伝導式ガス分析計において、
前記ガス噴射方向調整部は、前記ガス流通路と垂直に連通するガス導入流路内に挿通されて回転可能な円筒体であって先端の開口がこの円筒体の中心軸に対して略垂直に形成され、前記ガス噴射方向調整部を回転させることで先端の開口をバイパスの開口へ近づく方向、または、遠ざかる方向へ調整することを特徴とする熱伝導式ガス分析計とする。
本発明によれば、測定対象ガスを含むサンプルガスの測定室への流入量を調整可能として、測定対象ガスの種類や、測定対象ガスの濃度域が異なる場合においても応答特性を一定にし、多数種類の部品を用意する必要性を無くした熱伝導式ガス分析計を提供することができる。
本発明を実施するための形態の熱伝導式ガス分析計の外観図である。 本発明を実施するための形態の熱伝導式ガス分析計の主要部であるガスセンサユニットと配管接続機構の詳細を示す断面図である。 本発明を実施するための形態の熱伝導式ガス分析計のガスセンサユニットのA−A線断面による主要部構成の説明図である。 ガス噴射方向調整部による噴射方向調整の説明図であり、図4(a)はバイパスの開口へ近づける噴射方向を示す図、図4(b)はバイパスの開口から遠ざける噴射方向を示す図、図4(c)は通常の噴射方向を示す図である。 熱伝導式ガス分析計の分析原理を説明するための図である。 従来技術の熱伝導式ガス分析計の主要部であるガスセンサユニットと配管接続機構の詳細を示す断面図であり、図6(a)はその主要構成図、図6(b)はバイパス周囲の拡大図である。 気体の熱伝導率の説明図である。
続いて、本発明を実施するための形態に係る熱伝導式ガス分析計について、図を参照しつつ以下に説明する。本形態の熱伝導式ガス分析計は、ガスセンサユニットを含む電気機器が耐圧防爆容器の内部に収容される防爆形の熱伝導式ガス分析計である。熱伝導式ガス分析計1は、図1で示すように、耐圧防爆容器10、表示部20、窓30、操作部40、導入側配管接続機構50、排出側配管接続機構60を備え、また、図2で示すように、内部にガスセンサユニット70を備える。
耐圧防爆容器10は、その内部にガスセンサユニット70やその制御回路、表示部20等を収納する耐圧防爆構造の容器である。特に水素計としての熱伝導式ガス分析計1は可燃性ガス雰囲気下で使用されることが多く、制御回路や表示部20という内部の電気機器で生じた火花の引火に起因する爆発事故を防止する防爆仕様を満たしている。内部の電気機器を耐圧防爆容器10内に収納することにより、内部の電気機器において生じた火花の引火による爆発は耐圧防爆容器10の内部に止められ、大規模な爆発事故を防止することができる。
表示部20は、耐圧防爆容器10の窓30を臨む位置に配置され、図示しない演算処理部がDCアンプ113からの検出信号に基づいてガス濃度の測定結果を算出したときに、この演算処理部が表示部20に出力表示させる。
操作部40は、耐圧防爆容器10の前面下部に設けられ、ゼロ調整、スパン校正、リニアライズ校正などの各種操作設定を行うことができる。
耐圧防爆容器10は、図2で示すように、一方の側壁に2つの取付孔11,12を有しており、この取付孔11,12に、外部のガス配管からガスセンサユニット70へサンプルガスを導入するための導入側配管接続機構50、及び、ガスセンサユニット70を通流したサンプルガスを外部のガス配管へ排出するための排出側配管接続機構60が配設固定されている。導入側配管接続機構50、及び、排出側配管接続機構60は、火炎の逸走も防止する耐圧防爆構造となっており、耐圧防爆容器10の耐圧防爆機能を維持している。
導入側配管接続機構50は、配管継手本体51と、連結部材52と、袋ナット53を備えている。配管継手本体51は、大径穴部51aと小径穴部51bを有し、これらの穴部によって形成された段付部にその端面周縁を当接させるようにしてフレームアレスタ54が大径穴部51a内に遊嵌状態で挿入収容されている。Cリング55は、フレームアレスタ54の軸方向の移動を抑制する。
このフレームアレスタ54は、例えばステンレス鋼又は真鍮等を所定の温度で焼き固めて円柱状部材として成形した焼結金属である。このフレームアレスタ54はガス導入流路72及びガス排出流路74の途中に位置し、大径穴部51aの内周面とフレームアレスタ54の外周面との間に耐圧防爆に必要な大きさに設定された間隙を形成してガス流通路とすることにより耐圧防爆構造を実現し、火炎の逸走を防止し、またサンプルガスの圧力損失を小さくする。
配管継手本体51の中央部外周面には第1の雄ねじ部56が形成されており、この第1の雄ねじ部56を取付孔11の内周面に形成された雌ねじ部と螺合させ、配管継手本体51のフランジ部51cが耐圧防爆容器10の側壁に当接するまでねじ込むことにより、配管継手本体51が耐圧防爆容器10に固定される。なお、耐圧防爆容器10の気密を確保するため、配管継手本体51の外周面と耐圧防爆容器10の内周面との間にはOリング57が介挿されている。耐圧防爆容器10の外側に位置する配管継手本体51のフランジ部51cにはガス配管接続口51dが設けられ、サンプルガスを供給するガス配管(図示せず)が接続される。
連結部材52は、配管継手本体51とガスセンサユニット70との間を連結する部材である。この円筒形状の連結部材52は、貫通孔52aを有するとともに、一方の端部に鍔部52bが形成され、他方の端部の外周に雄ねじ部52cが形成されている。連結部材52は、袋ナット53をその鍔部52bに係止した状態で、ガスセンサユニット70の装着部71に螺合装着される。
そして、耐圧防爆容器10の内部に突出する配管継手本体51の端面を、ガスセンサユニット70の装着部71に取り付けられた連結部材52の鍔部52bと付き合わせるとともに、袋ナット53の内周面に形成されている雌ねじ部を配管継手本体51の第2の雄ねじ部58と螺合させ、配管継手本体51と連結部材52とを相互に固定する。このとき、配管継手本体51の大径穴部51a、小径穴部51b、連結部材52の貫通孔52a、及び、ガスセンサユニット70のガス導入口72が直線的に連通し、外部のガス配管からガスセンサユニット70に至るサンプルガス流路が構成されることになる。
ここで連結部材52の貫通孔52aおよびガス導入口72にはガス噴射方向調整部73が挿入されている。ガス噴射方向調整部73内には先端の開口73aまで通じる流路が形成されており、サンプルガスをガスセンサユニット70内へ導入する。このガス噴射方向調整部73の機能等については後述する。
また、排出側配管接続機構60も導入側配管接続機構50と同様に構成されるが、ガス噴射方向調整部は除かれている。そして、排出側配管接続機構60をガスセンサユニット70のガス排出流路74と接続することにより、ガスセンサユニット70のガス流通路107と連通させることができる。
このような熱伝導式ガス分析計1によれば、導入側配管継手本体51及び排出側配管継手本体61の内部に圧損の小さい焼結金属からなるフレームアレスタ54,64を収容していることに加え、外部のガス配管からガスセンサユニット70に至るガス導入流路72、及び、ガスセンサユニット70から外部へ排出されるガス排出流路74を、直線的かつ最短経路のものとしているので、圧損が少なく、サンプルガスの流量変動を抑えて精度の高いガス濃度の測定を行うことが可能となる。
また、フレームアレスタ54,64の採用により、防爆性能を確保しつつサンプルガス供給側の圧力を大幅に増加させてサンプルガスを供給可能であり、流路断面積が極端に少なく、耐圧損失が大幅に増加するようなガス流通路107を採用する場合でも、所定の流量を確保でき、その結果、熱伝導式ガス分析計1の小型化に寄与する。
そして、導入側配管接続機構50及び排出側配管接続機構60の耐圧防爆容器10への着脱が容易な構成であり、フレームアレスタ54,64に目詰まりが生じた場合でも、メンテナンスや交換作業を簡単に行うことができる。
また、耐圧防爆容器10には2つの取付孔11,12を設けるだけであり、耐圧防爆容器10に対する構造上の制約もなく、耐圧防爆容器10を安価に製作することができるので、防爆形の熱伝導式ガス分析計1の低価格化を図ることができる。
さらに、定期的な校正作業や交換作業が必要となるガスセンサユニット70に関しても、袋ナット53,63を回動させるだけで簡単に着脱できるので、保守性を向上させることができる。このようにセンサの特性を損なわない形で防爆対策が施されている。
続いて、ガスセンサユニット70について図2,図3を参照しつつ説明する。ここで図3のガスセンサユニット70は、図2のガスセンサユニット70のA−A線断面を図示したものである。ガスセンサユニット70の基本的構造については、先に図5を用いて説明したガスセンサユニット100とほぼ同じであるがガス噴射方向調整部73が追加された点が相違するものであり、同じ構成については同じ符号を付して重複する説明を省略することとし、相違点について重点的に説明する。
本発明のガスセンサユニット70では、図2に示すように、特にガスセンサユニット70の長手方向(上下方向)に沿って形成されたガス流通路107の上下両端に、ガス流通路107と直交するように耐圧防爆容器10の側壁に向けて開口するガス導入流路72とガス排出流路74が設けられている。そして、ガスセンサユニット70は、さらにガス噴射方向調整部73が追加されている。
本実施形態のガス噴射方向調整部73は、図2,図3で示すように、連結部材52の直線孔である貫通孔52aおよびガス導入流路72内に挿通されたときに回転可能となるように円筒体として形成されており、先端の開口73aがこの円筒体の中心軸に対して略垂直となるように形成されている。先端の開口73aは、ガス流通路107の上側に位置し、下側のガス流通路107へ向くようになされている。ガス噴射方向調整部73を貫通孔52aおよびガス導入流路72内で回転させることで先端の開口73aをバイパス108の開口へ近づける方向(図4(a)参照)、遠ざける方向(図4(b)参照)、または、中間にある標準位置(図4(c)参照)に調整することができ、所定方向にサンプルガスを噴射することができる。
このガス噴射方向調整部73は、図4(a)では、開口73aの向きがバイパス108の開口へ近づくため、多量のサンプルガスが測定室102内に導入される。例えば測定対象ガスが低濃度域のガス濃度の分析で使用される。図4(b)では、開口73aの向きがバイパス108の開口から遠ざかるため、少量のサンプルガスが測定室102内に導入される。例えば測定対象ガスが高濃度域のガス濃度の分析で使用される。図4(c)では、開口73aの向きが中間位置となるため、普通量のサンプルガスが測定室102内に導入される。例えば測定対象ガスが標準濃度域のガス濃度の分析で使用される。このようにガス噴射方向調整部73の回転だけで測定室102へ到達するガス流量が調節されるため、ガス別や濃度域別の調節が容易である。
続いてガス噴射方向調整部73による調整について説明する。ここで、ガスセンサユニット70を用いて予め実験がなされており、ガス噴射方向調整部73の回転位置が既に決定されているものとする。
調整方法であるが、例えば図2に示すガスセンサユニット70に連結部材52のみを連結し、このガスセンサユニット70および連結部材52により形成される貫通孔52aおよびガス導入流路72に、ガス噴射方向調整部73を予め決定されている所定角度となるように挿入すれば調整が完了であり、その後の工程の製造を行うことで、測定対象ガスの種類や濃度域が異なる場合でも応答特性を一定の特性とした熱伝導式ガス分析計とすることができる。
また、定期的な校正作業時や交換作業時でも、袋ナット53,63を回動させるだけでガスセンサユニット70を簡単に取り外しでき、貫通孔52aおよびガス導入流路72にガス噴射方向調整部73を予め決定されている所定角度となるように調整し、再度袋ナット53,63を回動させるだけでガスセンサユニット70を固定することができるので、保守性を向上させることもできる。
これにより、製造時、校正時、交換時等においてバイパス内に流入するガス量を調節することが可能となり、結果として、ガス検出応答時間を一定にすることが可能となる。そして、従来ではノズル径や、拡散口の内径の異なる部品を組合せ、最適な応答特性となるよう調整していた作業を削減できるだけでなく、部品の種類も大幅に削減できる効果がある。
以上、本発明の熱伝導式ガス分析計について説明した。なお、本形態では防爆型の熱伝導式ガス分析計1を例示して説明した。しかしながら、防爆型に限定する趣旨ではなく、通常型の熱伝導式ガス分析計としても良い。また、本形態では、ガス噴射方向調整部73が長尺であって、貫通孔52aおよびガス導入流路72の両者に挿通するものとして説明したが、ガス噴射方向調整部73が短尺であってガス導入流路72のみに挿通するものとしても良い。この場合でもドライバなどを利用して調整を行うことができる。ガス噴射方向調整部73が、少なくともガス導入流路72内にあれば良い。また、本形態では水素のガス分析を行うものとして説明したが、他のガスを分析するものであっても良い。
このような本発明によれば以下のような利点がある。
(1)開口73aの噴射方向を変えることで、バイパス108に流入するサンプルガスの量を変えることができ、測定対象ガスの種類や、測定濃度範囲が異なる場合においても応答特性が一定の特性となるような調整が可能となり、測定対象ガスの種類や、濃度域で寸法の異なる部品を複数用意することなく部品の種類を作成することを可能とした。
(2)本発明は、特に火炎逸走防止効果の得られる耐圧防爆構造であっても、ガス噴射方向調整部73を設置し、また、調整することを可能とした。さらに耐圧防爆容器のガス導入部及びガス排出部について、耐圧防爆性能が得られ保守性の向上が図られた接続構造を提供するとともに、フレームアレスタによりサンプルガスの圧力損失が少なく圧力変動や、流量変動の影響が少なく応答特性に優れており、ガス噴射方向調整部73が設置されたとしても影響は軽微であり、所定の応答特性を確保できる。
本発明の熱伝導式ガス分析計は、例えば、プロセス用途、保安用途などに好適である。
1:熱伝導式ガス分析計
10:耐圧防爆容器
11,12:取付孔
20:表示部
30:窓
40:操作部
50:導入側配管接続機構
51:配管継手本体
51a:大径穴部
51b:小径穴部
51c:フランジ部
52:連結部材
52a:貫通孔
52b:鍔部
52c:雄ねじ部
53:袋ナット
54:フレームアレスタ
55:Cリング
56:雄ねじ部
57:Oリング
58:雄ねじ部
60:排出側配管接続機構
61:配管継手本体
62:連結部材
63:袋ナット
64:フレームアレスタ
70:ガスセンサユニット
71:装着部
72:ガス導入流路
73:ガス噴射方向調整部
73a:開口
74:ガス排出流路
101:基準室
102:測定室
103,104:白金線
105,106:熱線素子
107:ガス流通路
108,109:バイパス
110,111:外部固定抵抗
112:定電流源
113:DCアンプ

Claims (2)

  1. 基準ガスが封入された基準室と、
    測定対象ガスを含むサンプルガスを所定方向に噴射するガス噴射方向調整部と、
    ガス噴射方向調整部により噴射方向が調整されたサンプルガスが流通するガス流通路と、
    ガス流通路と連通するバイパスと、
    バイパスを介して連通する測定室と、
    を有し、基準室の基準ガスと測定室のサンプルガスとの熱伝導率の差を利用してガス濃度を測定する熱伝導式ガス分析計であって、
    ガス噴射方向調整部は、その噴射方向がバイパスへ近づく方向、または、遠ざかる方向へ調整可能であり、測定対象ガスの種類や濃度域が異なる場合でも応答特性を一定の特性にすることを特徴とする熱伝導式ガス分析計。
  2. 請求項1に記載の熱伝導式ガス分析計において、
    前記ガス噴射方向調整部は、前記ガス流通路と垂直に連通するガス導入流路内に挿通されて回転可能な円筒体であって先端の開口がこの円筒体の中心軸に対して略垂直に形成され、前記ガス噴射方向調整部を回転させることで先端の開口をバイパスの開口へ近づく方向、または、遠ざかる方向へ調整することを特徴とする熱伝導式ガス分析計。
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