JP2016121315A - 低摩擦性樹脂組成物 - Google Patents

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順 森田
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順 森田
朋弥 小田
Tomoya Oda
朋弥 小田
林 達也
Tatsuya Hayashi
林  達也
吉田 光宏
Mitsuhiro Yoshida
光宏 吉田
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Abstract

【課題】低摩擦性に優れた熱可塑性樹脂組成物およびその成形品を提供する。
【解決手段】低摩擦性に優れ、さらには耐加水分解性および防汚性にも優れた熱可塑性樹脂組成物は、数平均分子量=750〜3000のポリカプロラクトンジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオールの少なくとも一種を含む高分子ジオール、数平均分子量=60〜300のジオールである鎖延長剤および有機ジイソシアネートを含む耐加水分解性に優れた熱可塑性ポリウレタン樹脂と、添加剤の併用によって得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ジオール成分と有機ジイソシアネート成分との反応によって得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂の組成を特定することによって耐加水分解性に優れ、それに対する添加剤として、ポリオレフィン系樹脂と「脂肪酸ビスアミドおよびまたはアルキル置換型の脂肪酸モノアミド」および界面活性剤を用いることによって低摩擦性に優れた熱可塑性樹脂組成物およびそれによって得られる低摩擦性に優れた熱可塑性成形品に関する。さらには、防汚性にも優れた熱可塑性樹脂組成物およびそれによって得られる熱可塑性成形品に関する。
滑性、すなわち低摩擦性に優れた技術が多数公開されているが、ポリエチレン系樹脂と脂肪酸アミドを用いることによって低摩擦性を向上する方法として、例えば特開2010−253782号公報(特許文献1)では、分子鎖両末端に光硬化性不飽和炭化水素基を有する水添共役ジエン−芳香族ビニル系共重合体と、滑り成分として超高分子量ポリエチレンパウダーまたは有機酸アミドを含む光硬化性液状樹脂組成物からなる、滑性に優れ低摩擦性で、金具との加締加工性に優れたゴムホースの技術が開示されている。有機酸アミドとしては、炭素数12〜22の長鎖脂肪酸アミド、特に脂肪族モノカルボン酸のアミドが好ましく、具体的には、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ラウリン酸アミド、オクタデセンアミド等が例示され、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、中でもステアリン酸アミド、エルカ酸アミドが特に好適に使用されると開示されている。
そして、水添共役ジエン−芳香族ビニル系共重合体/超高分子量ポリエチレンパウダーの配合比率は、70質量部/10〜30質量部であり、水添共役ジエン−芳香族ビニル系共重合体/有機酸アミドの配合比率は、70質量部/4〜25質量部である。
一方、熱可塑性ポリウレタン樹脂(以後、TPUという)を使用する技術に関しては、例えば特開2009−299026号公報(特許文献2)では、TPUとポリアミド樹脂と滑剤の組み合わせによって、滑性が大きく、摩擦係数の小さいTPU組成物に関する技術が開示されている。そのTPUは、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリカプロラクトン系ポリウレタン、ポリカーボネート系ポリウレタンまたはポリジメチルシロキサン構造を含む。
そしてポリアミド樹脂としては、6ナイロン、66ナイロン、11ナイロン、12ナイロンまたはアミド結合を有するポリアミドエラストマーである。
また滑剤としては、脂肪酸アミド系滑剤またはモンタン酸系滑剤の単独、あるいはそれらの混合物が使用できる。脂肪酸アミド系滑剤としては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドなどが使用できる。モンタン酸系滑剤としては、モンタン酸エステル、モンタン酸エステル部分ケン化物、モンタン酸ナトリウム塩、モンタン酸カルシウム塩などが使用できると開示されている。
そして、TPU/ポリアミド樹脂/滑剤の配合比率は、73〜98.9質量%/1〜25質量%/0.1〜2質量%である。
一方、界面活性剤に関しては、例えば特開2013−81941(特許文献3)において、防汚塗膜の形成方法に関して、オーバーコート塗料の主成分として、(a)水分散コロイダルシリカ(固形分換算)0.1〜10.0質量%と、(b)1種類以上のノニオン系界面活性剤(固形分換算)0.01〜1.0質量%と、(c)水89〜99質量%を含有し、有機系溶剤を含有しない塗料組成物を塗布する方法が開示されている。また、上記(b)成分であるノニオン系界面活性剤が、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルであることも開示されている。
さらに、例えば特開2007−138464(特許文献4)では、防滑性、防汚性および排水性に優れた建築用シートに関して、熱可塑性樹脂100重量部と架橋度15〜95%の合成樹脂製粒状体を5.0〜70重量部を含有して得られる熱可塑性樹脂層を表層とし、当該熱可塑性樹脂層に、熱可塑性樹脂100重量部に対して界面活性剤を0.3〜3.0重量部添加する技術が開示されている。
特開2010−253782号公報 特開2009−299026号公報 特開2013−81941号公報 特開2007−138464号公報
熱可塑性樹脂、とりわけTPUは、高強度、耐摩耗性、耐屈曲性などの強靭な特性を有し、それを用いた成形品は、耐圧チューブ・ホース、パッキン、コンベアベルトや靴底などの用途(分野)に使用されている。耐久性に関する特性である「耐加水分解性(耐水性)、耐熱性、耐変色性、防汚性、耐摩耗性、耐屈曲性、耐薬品性(耐アルカリ性など)、耐油性、耐候性、抗菌防カビ性、硬度・物性保持性など」を求められている。
しかしながら、従来の熱可塑性ポリウレタンは滑性が小さい、すなわち摩擦が大きいため、機器の可動部分に使用されるエアホースやケーブルにおいて、可動状態で機器の他の部分と接触した場合、滑性が小さいため摩擦によってポリウレタン部分が破壊されてしまう場合があった。
その低摩擦性については、例えば特許文献2の技術は、TPUとポリアミド樹脂と滑剤の組み合わせによって優れた滑性、すなわち低摩擦性が得られる技術で、滑剤として、脂肪酸アミド系滑剤またはモンタン酸系滑剤の単独、あるいはそれらの混合物を使用しているが、ポリオレフィン化合物を用いた低摩擦性向上に関する技術ではない。また、本発明の特長とする防汚性発現のための界面活性剤の効果については何ら開示されていない。さらに、TPUに関しては射出成形品の硬さ、100%モジュラス、引張強さ、伸びについての機械的性質の開示はあるものの本発明の段落0094に示すようなTPUに求められる機械的性質を満足する技術まで開示されていない。
そのポリオレフィン化合物を用いた技術としては、例えば特許文献1において、光硬化性樹脂として不飽和炭化水素基を有する水添共役ジエン−芳香族ビニル系共重合体を用いて滑り成分として超高分子量ポリエチレンパウダーまたは有機酸アミドを含む光硬化性液状樹脂組成物の技術が開示されているが、TPUに関する技術ではない。また、本発明の特長とする防汚性発現のための界面活性剤の効果については何ら開示されていない。
その界面活性剤について、特許文献3の技術は、本発明の特長とする防汚性発現のために界面活性剤を用いる技術であるが、その界面活性剤によって低摩擦性が付与できるか否かについては何ら開示されていない。また、本特許文献は、水系塗料に関するものであってTPUに関するものではなく、低摩擦性発現のための界面活性剤の効果については何ら開示されていない。
さらに、特許文献4の技術は、本発明の特長とする防汚性発現のために熱可塑性樹脂に界面活性剤を添加する技術であるが、その界面活性剤は、熱可塑性樹脂製建築用シートに親水性を付与し、水との接触角を小さくして排水性を良好にする目的で使用するものであり、さらには防滑性に関する技術であり、本発明の特長とする滑性、すなわち低摩擦性発現に対する技術ではない。
そこで、本発明者らは、TPUおよびそれを用いた成形品において、添加剤の使用によって前記の滑性、すなわち低摩擦性向上に取り組み、一方、機械的特性の面から実用に供することのできるTPU最適化に取り組むことによって前記の問題点を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。また、摩擦性の向上に効果のある添加剤を使用することにより、表面の摩擦力を小さくさせて防汚性向上に取り組み、さらにはTPUの組成を特定することによって耐加水分解性向上にも取り組んで前記の問題点を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、ジオール成分とジイソシアネート成分の反応により得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂と、添加剤を含む低摩擦性に優れた熱可塑性樹脂組成物であって、
前記熱可塑性ポリウレタン樹脂を構成するジオール成分として、高分子ジオール(A)である数平均分子量=750〜3000のポリカプロラクトンジオールとポリエーテルジオールとポリカーボネートジオールの少なくとも一種を含み、鎖延長剤(B)として数平均分子量=60〜300の活性水素化合物を含み、イソシアネート成分として有機ジイソシアネート(C)を含み、
さらに添加剤(D)として、ポリオレフィン系樹脂(D−1)および「脂肪酸ビスアミドとアルキル置換型の脂肪酸モノアミド」(D−2)を含み、
熱可塑性ポリウレタン樹脂と前記D−1との間の質量比([熱可塑性ポリウレンタン樹脂]/[前記D−1])が、90/10〜70/30で、
前記D−2が前記熱可塑性ポリウレタン樹脂に対して0.1〜2.0質量%で、
あることを特徴とする低摩擦性に優れた熱可塑性樹脂組成物である。
さらに、本発明は、前記Dとして、界面活性剤(D−3)を段落0013に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂に対して0.1〜2.0質量%を含むことを特徴とする段落0013に記載の低摩擦性に優れた熱可塑性樹脂組成物である。
さらに、本発明は、段落0013または段落0014に記載の低摩擦性に優れた熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる低摩擦性に優れた熱可塑性成形品である。
本発明によって、TPU組成の特定により実用上使用可能な機械的特性および耐加水分解性を達成し、さらに添加剤の使用により、耐久性に関する特性である低摩擦性および防汚性を達成することで、組成物全体として耐加水分解性、低摩擦性および防汚性を有した熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
特に、耐加水分解性についてはTPU組成の特定によってその特性を付与することができ、組成物全体として耐加水分解性を具備することが出来るので、耐加水分解性に優れる。また、添加剤添加による従来技術よりブリード等による成形品の外観や表面性等の不良が起こらず、外観や表面性等の良好な成形品が得られる。
本発明の低摩擦性樹脂組成物は、TPUを含む熱可塑性樹脂組成物から得られ、そのTPUは、構成成分として、ジオール成分と有機ジイソシアネート成分との組み合わせからなり、それを構成するジオール成分は、数平均分子量750〜3000の高分子ジオール(A)および数平均分子量=60〜300の鎖延長剤(B)を含む。
高分子ジオール(A)は、両末端にイソシアネート基と反応する水酸基を有するジオールであって、数平均分子量が750〜3000、好ましくは800〜2000、より好ましくは1000〜2000である。
高分子ジオール(A)の数平均分子量が750未満であると、TPUのウレタン基濃度が相対的に高くなり過ぎるために未溶融物が発生したり、TPU溶融物が高粘度化したりして加工時に成形不良を起こし、外観不良になるおそれがある。また、硬さ、100%モジュラス、引張強さ、引裂強さは高くなるものの、伸びが低下し、熱可塑性樹脂本来の特性である柔軟性や可とう性を生かすことができない。
一方、高分子ジオール(A)の数平均分子量が3000を超えると、ウレタン基濃度が相対的に低くなり過ぎるために、所期の物性が得られず、本発明の低摩擦性樹脂組成物の成形品の耐加水分解性、低摩擦性が不十分となる。
なお、高分子ジオール(A)の数平均分子量は、JIS K 7252−3(プラスチック―サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方―第3部:常温付近での方法)に準拠して測定することができる。
このような高分子ジオール(A)としては、耐加水分解性に優れた、ポリラクトンジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオールの少なくとも一種を含有する。
そして、これらのポリラクトンジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオールは、高分子ジオール(A)の好ましくは質量基準で90%以上、より好ましくは100%を占めることが好ましい。
ポリラクトンジオール類としては、段落0029から段落0032に記載の低分子ジオール、低分子アミノアルコール、二官能タイプの低分子グリコールエーテル類等の単独又は2種以上の混合物を開始剤として、カプロラクトン、バレロラクトンなどのラクトン類を開環重合して得られる、ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール、さらには、それらに段落0023、段落0024に記載のポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオールを共重合した変性タイプのポリラクトン系ジオールなどを挙げることが出来る。
上記の中でも特に、ポリカプロラクトンジオールが好ましい。
ポリエーテルジオール類としては、鎖延長剤として使用し得る、段落0029から段落0032に記載の低分子ジオール類、低分子アミノアルコール類、二官能タイプの低分子グリコールエーテル類等の単独又は2種以上の混合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、アミレンオキサイド等のアルキレンオキサイド、メチルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のアリールグリシジルエーテル、テトラヒドロフラン等の環状エーテルモノマー単品又は混合物を公知の方法により付加重合することで得られるものを挙げることが出来る。
上記の中でも、ポリテトラメチレンエーテルグリコールが好ましい。
ポリカーボネートジオール類としては、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール等のジオ−ル類と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジエチレンカーボネート等との脱アルコール反応、脱フェノール反応等で得られるものを挙げることが出来る。さらには、それらに段落0023、段落0024に記載のポリラクトンジオール、ポリエーテルジオールを共重合した変性タイプのポリカーボネート系ジオールなどを挙げることが出来る。上記の中でも、ジオール類として1,6−ヘキサンジオールから得られるものが好ましい。
また、本発明の趣旨を損なわない範囲であれば、ポリ(エチレンアジペート)ジオール、ポリ(プロピレンアジペート)ジオール、ポリ(ブチレンアジペート)ジオール、ポリ(ヘキサメチレンアジペート)ジオール、ポリ(ブチレンイソフタレート)ジオールなどのポリエステルジオールを併用しても構わない。
本発明の鎖延長剤(B)は、両末端にイソシアネート基と反応する水酸基を有する活性水素含有化合物であって、以下に説明するように、数平均分子量が60〜300、好ましくは60〜200である。
鎖延長剤の数平均分子量が60未満であると、TPUのウレタン基濃度が相対的に高くなり過ぎるために未溶融物が発生したり、TPU溶融物が高粘度化したりして加工時に成形不良を起こし、外観不良になるおそれがある。また、硬さ、100%モジュラス、引張強さ、引裂強さは高くなるものの、伸びが低下し、熱可塑性樹脂本来の特性である柔軟性や可とう性を生かすことができにくくなる。
一方、鎖延長剤の数平均分子量が300を超えると、ウレタン基濃度が相対的に低くなり過ぎるために、所期の物性が得られず、そのTPUを用いて得られる本発明の低摩擦性樹脂組成物の成形品の特長である耐加水分解性が不足し、摩擦が大きくなる。
本発明の鎖延長剤(B)としては、例えば低分子ジオール類、低分子アミノアルコール類、二官能タイプの低分子グリコールエーテル類を用いることができる。
低分子ジオール類としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の単品又は2種以上の混合物が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂の特性を損なわない範囲であれば、1−デカノール、1−ドデカノール、ステアリルアルコール、1−ドコサノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等のような官能基数が1の活性水素化合物やグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ソルビトール等のような官能基数が2より大きい活性水素化合物も併用することができる。
低分子アミノアルコール類としては、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン等の単品又は2種以上の混合物が挙げられる。また、熱可塑性樹脂の特性を損なわない範囲であれば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−n−ブチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)イソプロパノールアミン等も使用することができる。
二官能タイプの低分子グリコールエーテル類としては、例えば、1,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−ポリオキシエチレン−オキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ポリオキシプロピレン−オキシフェニル)プロパン、ジメチロールヘプタンエチレンオキサイド付加物、ジメチロールヘプタンプロピレンオキサイド付加物のようなグリコールエーテル等の単品又は2種以上の混合物が挙げられる。
本発明のジオール成分における「鎖延長剤(B)」と高分子ジオール(A)の配合割合は、高分子ジオール(A)の活性水素基モル数に対する鎖延長剤(B)の活性水素基モル数」の比([鎖延長剤(B)の活性水素基モル数]/[高分子ジオール(A)の活性水素基モル数]=R′値)が、TPUのハードセグメント量の指標であり、物性発現を左右するという観点から、R′値は、好ましくは0.1〜15、より好ましくは0.3〜12である。
また、本発明の低摩擦性樹脂組成物は、TPUを構成するイソシアネート成分として、熱可塑性樹脂本来の特性である柔軟性や可とう性を生かすために有機ジイソシアネート(C)を含む。
具体的には、ジフェニルメタンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート等およびこれらの異性体からなる芳香族ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート等を用いることができる。また、これらの化合物と活性水素基含有化合物との反応によるイソシアネート基末端化合物、あるいは、これらの化合物自体の反応、例えばウレトジオン化反応、イソシアヌレート化反応、カルボジイミド化反応等によるポリイソシアネート変成体等も用いることができる。
これらのジイソシアネートのうち、硬さや物性、耐熱性等の向上の面からジフェニルメタンジイソシアネートが、耐候性、柔軟性の向上の面からは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
本発明において、ジオール成分の全活性水素基モル数に対するイソシアネート成分の全イソシアネート基モル数の比([全イソシアネート基モル数]/[全活性水素基モル数]=R値)は、TPUの分子量や粘度を好ましい範囲に調整するという観点から、好ましくは0.7〜1.3、より好ましくは0.8〜1.2である。
本発明に用いることができる添加剤(D)のうち、ポリオレフィン系樹脂(D−1)としては、例えばポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂が挙げられる。本発明においては、これらのポリオレフィン系樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
代表例としては、高密度、中密度、低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体などのポリエチレン類、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体やランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ジエン化合物共重合体などのポリプロピレン類、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1などを挙げることができる。
ポリエチレン系樹脂としては、エチレン系重合体は、エチレン単独重合体、または、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体で、α−オレフィン含有量が10重量%以下であるエチレン・α−オレフィン共重合体である。
ここで、エチレン単独重合体とは、モノマー原料としてエチレンのみを反応器に供給することによって製造された重合体をいう。また、エチレンとα−オレフィンとの共重合体であるエチレン・α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィンは、炭素数が3〜20、好ましくは3〜15、より好ましくは3〜10のα−オレフィンであり、具体的には、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、ペンテン−1、デセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコセン−1等が挙げられ、特に、ブテン−1、ヘキセン−1が好ましい。これらα−オレフィンは、1種のみでもよく、また2種以上が併用されていてもよい。更に、ビニルシクロヘキサンあるいはスチレンおよびその誘導体などのビニル化合物も使用することができる。
エチレン・α−オレフィン共重合体中におけるα−オレフィンの含有量は、10重量%以下が好ましい。α−オレフィンの含有量がこれより多くなると、エチレン・α−オレフィン共重合体の剛性が低下するなどして好ましくない。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、又は、プロピレンと炭素原子数が2個以上のα−オレフィン(ただし、プロピレンは除く。)との共重合体が好ましく、共重合体は、ランダム共重合体であってもよく、ブロック共重合体であってもよい。該炭素原子数が2個以上のα−オレフィンとしては、たとえば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−デセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどがあげられ、好ましくは、エチレンである。プロピレンと炭素原子数が2個以上のα−オレフィンとの共重合体としては、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体などが挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂(D−1)の数平均分子量は2万〜500万である。また、デュロメーターD硬さは50以上である。
なお、ポリオレフィン系樹脂(D−1)の数平均分子量は、JIS K 7252−3(プラスチック―サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方―第3部:常温付近での方法)に準拠して測定することができる。また、デュロメーターD硬さは、JIS K7215に従って測定することができる。
ポリオレフィン系樹脂(D−1)の融点は120℃以上であり、耐熱性の観点から、好ましくは、130℃以上である。また、該融点は、通常、200℃以下である。
なお、融点は、示差走査熱量計により測定される昇温時の示差走査熱量測定曲線(融解曲線)より、ピーク高さが最も大きい融解ピークの頂点の温度である。
ポリオレフィン系樹脂(D−1)のメルトフローレート(MFR)は、100g以下/10分が好ましい。
該MFRは、JIS K7210にしたがって、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
ポリオレフィン系樹脂(D−1)の配合量については、TPUとポリオレフィン系樹脂(D−1)との間の質量比(TPU/D−1)は、90/10〜70/30であり、好ましくは85/15〜70/30である。
TPU/D−1の配合比において、D−1の配合比が10未満(配合比)の場合は、滑性が低下する、すなわち摩擦が大きくなることが懸念され、30(配合比)を超えると硬度低下や物性低下、TPUとの相溶性低下による成形品の外観不良、表面性不良等の問題や成形加工性が低下するという問題が発生する。
本発明に用いることができる添加剤(D)のうち、「脂肪酸ビスアミドとアルキル置換型の脂肪酸モノアミド」(D−2)としては、具体的には、特開2004−204365号公報で開示された「脂肪酸ビスアミドとアルキル置換型の脂肪酸モノアミド」から選ばれた少なくとも一種を含む。
「脂肪酸ビスアミドとアルキル置換型の脂肪酸モノアミド」(D−2)の配合量は、TPUに対して、0.1〜2.0質量%であり、好ましくは0.1〜1.8質量%である。
D−2の添加量が0.1質量%未満の場合は、低摩擦性を達成することができず、耐水性が不足するため本発明の特長とする耐加水分解性が不足し、2.0質量%を超えると硬度低下や物性低下、TPUとの相溶性低下による成形品の外観不良、表面性不良等の問題や成形加工性が低下するという問題が発生する。
本発明でいう脂肪酸ビスアミドとは、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミド、芳香族系ビスアミド等の1分子中にアミド結合を2つ有する化合物を指し、例えば、メチレンビスカプリル酸アミド、メチレンビスカプリン酸アミド、メチレンビスラウリン酸アミド、メチレンビスミリスチン酸アミド、メチレンビスパルミチン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスイソステアリン酸アミド、メチレンビスベヘニン酸アミド、メチレンビスオレイン酸アミド、メチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスカプリル酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスミリスチン酸アミド、エチレンビスパルミチン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスイソステアリン酸アミド、エチレンビスベヘニン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ブチレンビスステアリン酸アミド、ブチレンビスベヘニン酸アミド、ブチレンビスオレイン酸アミド、ブチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘニン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスエルカ酸アミド、m−キシリレンビスステアリン酸アミド、m−キシリレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、p−キシリレンビスステアリン酸アミド、p−フェニレンビスステアリン酸アミド、p−フェニレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’−ジステアリルセバシン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミド、N,N’−ジステアリルテレフタル酸アミド、メチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ブチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド等が挙げられる。
また、本発明でいうアルキル置換型の脂肪酸モノアミドとは、飽和脂肪酸モノアミドや不飽和脂肪酸モノアミド等のアミド水素をアルキル基で置き換えた構造の化合物を指し、例えば、N−ラウリルラウリン酸アミド、N−パルミチルパルミチン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ベヘニルベヘニン酸アミド、N−オレイルオレイン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、N−オレイルパルミチン酸アミド等が挙げられる。該アルキル基は、その構造中にヒドロキシル基等の置換基が導入されていても良く、例えば、メチロールステアリン酸アミド、メチロールベヘニン酸アミド、N−ステアリル−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N−オレイル12ヒドロキシステアリン酸アミド、N,N−ジエタノールラウリン酸アミド等も本発明のアルキル置換型の脂肪酸モノアミドに含めることができる。
また、特開2004−204365号公報によれば、脂肪酸ビスアミドとアルキル置換型の脂肪酸モノアミドは、一般の脂肪酸モノアミドに比べてアミドの反応性が低く、さらに高分子量のものが多いために耐熱性が高く、溶融成形で昇華しにくいため滑剤としての機能を損なうことなく、優れた滑性を発揮すると開示されている。
その滑性、すなわち低摩擦性は、本発明の低摩擦性樹脂組成物に関しては、成形加工時の離型のしやすさや、押出成形機からのストランドをペレット化のためカットする際のカットのしやすさや、射出成形機から得られるシートやフィルム同士の付着のしにくさなどを総称する「耐ブロッキング性」と同義である。
また、特開2004−204365号公報によれば、特に、脂肪酸ビスアミドは、アミドの反応性がさらに低いため、より好ましく用いることができ、エチレンビスステアリン酸アミドがさらに好ましいと開示されているが、本発明においてもそれが好ましく、他にエチレンビスオレイン酸アミドも好ましい。
また、アルキル置換型の脂肪酸モノアミドを用いる場合は、N−ステアリルステアリン酸モノアミドが好ましい。
本発明の低摩擦性樹脂組成物は、これら脂肪酸ビスアミドやアルキル置換型の脂肪酸モノアミドの融点は、20〜180℃であることが好ましく、より好ましくは50〜150℃である。
20℃未満の場合には、通常、室温では液状となるため、本発明の樹脂組成物およびそれを用いて得られる成形品の摩擦が大きくなり、一方、180℃を超える場合には、本発明の樹脂組成物の成形加工時に融解せず分散が不均一となり、また表面へのブリードが不十分となる。その結果、成形によって得られる固形物の粉砕品によって得られるフレークが固着したり、押出機によりペレットから得られるストランドがカットしにくくなったりする問題も発生する。
脂肪酸ビスアミドとしては、日本油脂株式会社製の「アルフローH−50シリーズ」(エチレンビスステアリン酸アミド、融点=140〜145℃)、「アルフローAD−281シリーズ」(エチレンビスオレイン酸アミド、融点=115℃)や日本化成株式会社製のスリパックスL(エチレンビスラウリン酸アミド、融点=157℃)、スリパックスC(エチレンビスカプリン酸アミド、融点=161℃)を挙げることができる。
また、アルキル置換型の脂肪酸モノアミドとしては、日本油脂株式会社製のアルフローE−10(オレイン酸モノアミド、融点=72〜76℃)、アルフローP−10(エルカ酸モノアミド、融点=79〜84℃)や日本化成株式会社製のニッカアマイドS(N−ステアリルステアリン酸モノアミド、融点=95℃)、ニッカアマイドSO(N−ステアリルオレイン酸モノアミド、融点=67℃)、ニッカアマイドOS(N−オレイルステアリン酸モノアミド、融点=74℃)を挙げることができる。
本発明に用いることができる添加剤(D)のうち、界面活性剤(D−3)としては、カチオン性、アニオン性、両性及びノニオン性のいずれの界面活性剤でも良いが、本発明の低摩擦性樹脂組成物の安定性、耐久性の面から、ノニオン性の界面活性剤が好ましい。
界面活性剤(D−3)の配合量は、TPUに対して、0.1〜2.0質量%であり、好ましくは0.1〜1.8質量%である。
D−3の添加量が0.1質量%未満の場合は、摩擦が大きくなるだけでなく、親水性が不足する故に防汚性が不足し、2.0質量%を超えると本発明の特長とする耐加水分解性の低下だけでなく、硬度低下や物性低下、TPUとの相溶性低下による成形品の外観不良、表面性不良等の問題や成形加工性が低下するという問題が発生する。
ノニオン性の界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、オレイルアルコールエトキシレート、ラウリルアルコールアルコキシレート、ラウリルアルコールエトキシレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、グリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド、ステアリルジエタノールアミンモノステアレート、エチレンジアミンのポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマーリバースタイプ等が挙げられる。
本発明の低摩擦性樹脂組成物は、TPUと添加剤を適当な比率にてニーダやヘンシェルミキサー等で混合した後、押出機に供給して、通常のTPUを押し出す温度(約150〜220℃)で溶融混練後、ストランドカットまたは水中カットでペレット形状にして調製することができる。
また、添加剤を、前記TPUを製造する際の原料、例えば高分子ジオール成分およびまたはジフェニルメタンジイソシアネート成分に配合し均一に混合した後、反応させて本発明の低摩擦性樹脂組成物を調製することもできる。
添加剤(D)の添加方法としては、TPUに対して、それぞれ前記記載の量を直接添加する方法以外に、予め高濃度のマスターバッチを作成しておき、そのマスターバッチを濃度換算してTPUに混合する方法も用いることができる。
一方、耐加水分解性を発現に関して、本発明のTPUを構成する高分子ジオール(A)は耐加水分解性に優れているが、添加剤(D)についても耐水性、すなわち水への溶解度の低いタイプが好ましい。
具体的には、ポリオレフィン系樹脂(D−1)において、例えばポリエチレン系樹脂は岩波理化学辞典(1973年8月20日発行の第3版第4刷)で開示されるように耐水性、防湿性があり、水分吸収率が低い。
さらに具体的には、本発明の「脂肪酸ビスアミドとアルキル置換型の脂肪酸モノアミド」(D−2)は、特開2002−240424号公報で開示されるように水に溶解せず、例えばアルフローAD−281P(エチレンビスオレイン酸アミド、日本油脂株式会社製)は水に対して不溶である(同社の2007年10月1日付製品安全データシートによる)。
上記のように、本発明で用いる添加剤(D)のうち、ポリオレフィン系樹脂(D−1)と「脂肪酸ビスアミドとアルキル置換型の脂肪酸モノアミド」(D−2)は、水への溶解度が低いため有機性のTPUに吸着され、水への溶出も少ないことから、本発明で得られる耐加水分解性を有する樹脂組成物には好適である。
一方、界面活性剤(D−3)は、低摩擦性と、親水性を付与して防汚性を発現させるために用いるが、前記の通り、その使用量が本発明で開示する量より多くなると本発明の特長とする耐加水分解性を損なうおそれがあるので好ましくない。
本発明でいう「低摩擦性」は、JIS K 7311(ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの試験方法)で規定する摩耗試験の摩擦量によって判定する。
本発明の低摩擦性樹脂組成物を構成するTPUは、公知のTPUの製造方法、例えば、ワンショット法、プレポリマー法、バッチ反応法、連続反応法、ニーダによる方法、押出機による方法等により得ることができる。特に、押出機による方法では、単軸〜多軸スクリュー型押出機を用いると生産性が高くなり好ましい。
そして、本発明の低摩擦性樹脂組成物は、前記製造方法によって、フレーク、ペレット、パウダー、グラニュール、ロッド、シート、ブロック等の形状として個々に得られる。
例えば、上記のようにして得られた粉末状またはブロック状のような固形物を粉砕してフレーク状のものを得たり、それを押出機に供給して、通常のTPUを押し出す温度(約150〜220℃)で溶融混練後、ストランドカットまたは水中カットによりペレット形状のものを得ることができる。
また、ニーダによる方法では、ニーダに高分子ジオール(A)と鎖延長剤(B)と添加剤(D)を仕込み、撹拌下、100℃に加温後、有機ジイソシアネート(C)を投入し、10〜120分反応させ、冷却することにより粉末状またはブロック状のTPUを製造することができる。なお、これらの方法においては、必要に応じ触媒や添加剤を添加することができる。
前記のTPU製造時の触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルイミダゾール、N−エチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ−5,4,0−ウンデセン−7(DBU)等のアミン類、酢酸カリウム、スタナスオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート等の有機金属類、トリブチルホスフィン、ホスフォレン、ホスフォレンオキサイド等のリン系化合物が挙げられる。なお、これらの化合物はそれぞれ単独で用いることができ、また、2種以上を混合して使用することもできる。
特に、スズ系触媒については、高分子ジオール(A)の質量に対して0.5〜30ppmの割合で用いるとTPUを比較的短時間で製造することができる。
また、本発明の低摩擦性樹脂組成物の重合過程または重合後に、本発明で開示している以外に、必要に応じて、TPUを製造する際に通常使用されている熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、加水分解防止剤、耐熱性向上剤、耐候性改良剤、反応性遅延剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、導電付与剤、抗菌剤、防カビ剤、着色剤、無機および有機充填剤、繊維系補強材、結晶核剤などの各種添加剤を適宜加えることもできる。
本発明の低摩擦性樹脂組成物の成形は、一般に用いられているTPUの成形方法が適用でき、例えば、押出成形、射出成形、インフレーション成形、ブロー成形、真空成形、遠心成形、回転成形、カレンダー加工、ロール加工、プレス加工等の成形方法で成形できる。
本発明の低摩擦性樹脂組成物の成形品は、例えば家屋の内装材、通信ケーブル、工業用ケーブル、自動車、各種車両内装材、家電用品、装飾品等屋内外の幅広い分野に用いることができる。
例えば、押出成形関係では、高圧ホース、塗装用ホース、消防ホース、医療用チューブ、油・空圧チューブ、散水用チューブなどのホース・チューブ類;コンベアーベルト、エアーマット、ダイヤフラム、キーボードシート、合成皮革、ライフジャケット、ウェットスーツ、ホットメルト、フレキシブルコンテナーなどのフィルム類;電力、通信ケーブル、コンピュータ配線、自動車配線、各種カールコードなどの電線・ケーブル類;各種ロープ、丸ベルト・Vベルトなどの各種駆動ベルト、スリップ止め、タイミングベルト、視線誘導標などのその他の分野に用いることができる。
射出成形関係では、ボールジョイント、ダストカバー、ペダルストッパー、ドアーロックストライカー、ブッシュ、スプリングカバー、軸受、防振部品、内・外装部品などの自動車部品;各種ギアー、シール材、パッキン類、防振部品、ピッカー、ブッシュ、軸受、キャップ、コネクター、ラバースクリーン、印字ドラムなどの機械・工業部品;野球・ゴルフ・サッカーシューズ等のスポーツシューズのソール及びポイント、婦人靴トップリフト、スキー靴、安全靴などの靴関連部品;ローラー、キャスター、グリップ、時計バンド、イヤータッグ、スノーチェーン、シュノーケル、足ヒレなどのその他の分野に用いることができる。
カレンダー加工関係では、コンベアーベルト、フレキシブルコンテナー、フィルム、ラミネート品などの分野に用いることが出来る。ブロー成形関係では、各種自動車・車両用ブーツ、各種容器類に、インフレーション成形関係では、薄肉・広幅フィルム類に用いることが出来る。
さらに、TPUを溶剤に溶解して溶液として使用するタイプとしては、バインダー、接着剤、合成皮革、ロープ・ワイヤ・手袋等の各種コーティングなどの分野にも用いることができる。
実施例および比較例
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1〜15,比較例1〜13
(試料の作製)
撹拌機と温度計の付いた反応容器に、高分子ジオール(A)、鎖延長剤(B)、添加剤(D)、酸化防止剤(イルガノックス1010、BASF社製)および紫外線吸収剤(チヌビンP、BASF社製)を表1〜表5に記載の量を均一に混合した。
得られた混合液を100℃に加熱した後、有機ジイソシアネート(C)を表1〜表5に記載の量を加え、ウレタン化反応を行った。反応物が90℃になったところでバット上に流し込み固化させた。得られた固形物を80℃の電気炉で16時間熟成させ、冷却した後、固形物を粉砕しフレーク状のTPUを得た。
得られたフレーク状のTPUを押出機でストランドを押出し、カッターを用いてペレットを作製した。得られたペレットを220〜230℃で射出成形して厚さ2mmのシートを作製し、これを105℃で16時間、アニール後、実施例1〜15および比較例1〜14の試料とした。
また、表1〜表5の使用原料は以下のとおりである。
<A(高分子ジオール)>
*PTMG650:
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(数平均分子量=650)、三菱化学株式会 社製
*PTMG850:
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(数平均分子量=850)、三菱化学株式会 社製
*PTMG1000:
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(数平均分子量=1000)、三菱化学株式 会社製
*PTMG2000:
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(数平均分子量=2000)、三菱化学株式 会社製
*プラクセル220UA
ポリ−カプロラクトンジオール(数平均分子量=2000)、株式会社ダイセル製
*ニッポラン980:
ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(数平均分子量=2000)、東ソー株式 会社製
*ニッポラン4009
ポリ(ブチレンアジペート)ジオール(数平均分子量=1000)、東ソー株式会社 製
*サンニックスPP−4000
ポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量=4160)、三洋化成工業株式会 社製
<B(鎖延長剤)>
*1,4−BG:
1,4−ブタンジオール(数平均分子量=90)、三菱化学株式会社製
*1,6−HG:
1,6−ヘキサンジオール(数平均分子量=118)三菱化学株式会社製
*サンニックスPP−200
ポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量=200)、三洋化成工業株式会社 製
*サンニックスPP−400
ポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量=400)、三洋化成工業株式会社 製
<C(有機ジイソシアネート)>
*MDI:
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、東ソー株式会社製
*HDI:
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、東ソー株式会社製
<D(添加剤)>
*ノバテックHD HE321E:
高密度ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製、MFR=0.14g/10mm、デュロメーターD硬さ=67)
*ノバテックHD HJ590N:
高密度ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製、MFR=40g/10mm、デュロメーターD硬さ=66)
*アルフローAD−281P:
エチレンビスオレイン酸アミド(日本油脂株式会社製、融点=115℃)
*ニッカアマイドS:
N−ステアリルステアリン酸モノアミド(日本化成株式会社製、融点=95℃)
*アデカトールLA−975:
ラウリルアルコールエトキシレート(ノニオン系)(株式会社ADEKA製)
*ニューコール1004:
ポリオキシエチレン−2−エチルヘキシルエーテル(ノニオン系)(第一工業製薬株式会社製)
<安定剤>
*イルガノックス1010:
酸化防止剤(BASF社製)
*チヌビンP:
紫外線吸収剤(BASF社製)
Figure 2016121315
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Figure 2016121315
Figure 2016121315
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(特性試験)
上記手順で作製した成形品としての射出成形シートについて、以下に説明するように各種特性を試験評価した。得られた結果を表6〜表9に示す。
(1)機械的性質
[硬さ(JIS−A硬度)]
[100%モジュラス(引張応力、MPa)]
[引張強さ(MPa)]
[伸び(%)]
[引裂強さ(kN/m)]
射出成形シートを用いて、JIS K 7311(ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの試験方法)に記載の測定方法に従って測定した。実用上備えるべき性質は以下のとおりである。
[硬さ(JIS−A硬度)]
JIS−A硬度は、実用上、56以上であることが望ましい。
[100%モジュラス(引張応力、MPa)]
実用上、3.0MPa以上であることが望まれる。
[引張強さ(MPa)]
実用上、12MPa以上であることが望まれる。
[伸び(%)]
実用上、400%以上であることが望まれる。
[引裂強さ(kN/m)]
実用上、60kN/m以上であることが望まれる。
(2)耐加水分解性
射出成形シートを用いて、JIS K7311(ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの試験方法)で規定されているダンベル形状に打ち抜き、試験片とした。試験片を70℃の温水に60日間浸漬し、引張試験機を使用して引張強さを測定した。試験前のシート物性(100%モジュラス)と比較し、その保持率によって耐加水分解性を以下の基準で評価し、AAおよびAを合格とし、BおよびCを不合格とした。
ランク:内容
AA:保持率90%以上
A:保持率90%未満70%以上
B:保持率70%未満50%以上
C:保持率50%未満
(3)低摩擦性(動摩擦係数)
射出成形シート(長さ110mm、幅55mm、厚み2mm)を用いて、JIS K 7125(プラスチックフィルム及びシートの摩擦係数試験方法)で規定する動摩擦係数によって低摩擦性を以下の基準で評価し、AAおよびAを合格とし、BおよびCを不合格とした。なお、リング滑り片の質量は200gとし、その上に500グラムの分銅を載せて(荷重をかけて)、100mm/分の速度で測定した。。
ランク:内容
AA:動摩擦係数が0.4以下
A:動摩擦係数が0.4以上0.5未満
B:動摩擦係数が0.5以上0.6未満
C:動摩擦係数が0.6以上
(4)防汚性
(i)汚染性試験I(油性ペン)
射出成形シート上に、油性マーカーのマッキー極細の黒色(ゼブラ株式会社製)の「細」側のペンにて線を引き、10秒間静置後にキムワイプ(日本製紙クレシア株式会社製)で水拭きをする。色が拭き取れるまでの回数によって以下の基準で評価し、AAおよびAを合格とし、BおよびCを不合格とした。
ランク:内容
AA:拭き取れるまでの回数が5回以下
A:拭き取れるまでの回数が10回以下
B:拭き取れるまでの回数が20回以下
C:拭き取れるまでの回数が20回を超える
(ii)汚染性試験II(水性ペン)
射出成形シート上に、水性マーカーの筆ペンの黒色(株式会社 呉竹社製)にて線を引き、5分間整置後にキムワイプ(日本製紙クレシア株式会社製)で水拭きをする。
色が拭き取れるまでの回数によって以下の基準で評価し、AAおよびAを合格とし、BおよびCを不合格とした。
ランク:内容
AA:拭き取れるまでの回数が5回以下
A:拭き取れるまでの回数が10回以下
B:拭き取れるまでの回数が20回以下
C:拭き取れるまでの回数が20回を超える
(5)耐ブロッキング性
射出成形シートから10cm角の10枚のシートを切り出した。その10枚のシートを重ね合わせて測定用サンプルとし、同じ面積の底部を有する金属製おもり(1kg)を乗せて、40℃、90%RHに調整された湿熱オーブン中で1週間保管した。以下の基準で評価し、AAおよびAを合格とし、BおよびCを不合格とした。
ランク:内容
AA:取り出したサンプルにシート同士の貼り付きが全く見られない。
A:取り出したサンプルにシート同士の貼り付きがわずかに見られる。
B:取り出したサンプルの一部にシート同士の貼り付きが過半に見られる。
C:取り出したサンプルの全体に(全枚数が全面にわたり)シート同士の貼り付き が見られる。
(6)外観
射出成形シート表面の状態を目視および触感によって、気泡、塊、異物、クラック、膨潤、ブリード等の有無の程度によって良否を評価し、AAおよびAを合格とし、BおよびCを不合格とした。
ランク:内容
AA:良好
A:わずかに不良
B:不良部分が過半
C:ほぼ全面が不良
Figure 2016121315
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本発明の低摩擦性樹脂組成物は、ジオール成分と有機ジイソシアネート成分の反応によって得られるTPUおよび添加剤から構成される。
そのTPUの組成を、構成するジオール成分の種類と分子量を限定し、鎖延長剤の分子量を特定し、イソシアネート成分として有機ジイソシアネートを用い、特にジオール成分として耐加水分解性に優れた高分子ジオールを用いているので耐加水分解性に優れている。
また、添加剤として、ポリオレフィン樹脂と「脂肪酸ビスアミドとアルキル置換型の脂肪酸モノアミド」と界面活性剤を用いているので、低摩擦性および防汚性に優れている。
従って、本発明の低摩擦性樹脂組成物は、射出成形、押出成形、カレンダー成形等によって成形される屋内外の各種分野における耐加水分解性、低摩擦性、防汚性が必要となる用途に有用であり、それに適する成形品を提供することができる。

Claims (3)

  1. ジオール成分とジイソシアネート成分の反応により得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂と、添加剤を含む低摩擦性に優れた熱可塑性樹脂組成物であって、
    前記熱可塑性ポリウレタン樹脂を構成するジオール成分として、高分子ジオール(A)である数平均分子量=750〜3000のポリカプロラクトンジオールとポリエーテルジオールとポリカーボネートジオールの少なくとも一種を含み、鎖延長剤(B)として数平均分子量=60〜300の活性水素化合物を含み、イソシアネート成分として有機ジイソシアネート(C)を含み、
    さらに添加剤(D)として、ポリオレフィン系樹脂(D−1)および「脂肪酸ビスアミドとアルキル置換型の脂肪酸モノアミド」(D−2)を含み、
    熱可塑性ポリウレタン樹脂と前記D−1との間の質量比([熱可塑性ポリウレンタン樹脂]/[前記D−1])が、90/10〜70/30で、
    前記D−2が前記熱可塑性ポリウレタン樹脂に対して0.1〜2.0質量%で、
    あることを特徴とする低摩擦性に優れた熱可塑性樹脂組成物。
  2. さらに前記Dとして、界面活性剤(D−3)を請求項1に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂に対して0.1〜2.0質量%を含むことを特徴とする請求項1に記載の低摩擦性に優れた熱可塑性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の低摩擦性に優れた熱可塑性樹脂組成物を用いて得られる低摩擦性に優れた熱可塑性成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019214661A (ja) * 2018-06-12 2019-12-19 精工化学株式会社 易滑性組成物及びこれを用いたゴム組成物

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