JP2016121156A - 医薬組成物、治療のための方法およびその使用 - Google Patents

医薬組成物、治療のための方法およびその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】腎過剰濾過傷害を予防し、進行を遅らせ、遅延させ、または治療する方法の提供。【解決手段】代謝性障害および関連する状態と診断されている患者に、ナトリウム−グルコース輸送体2阻害剤である1−クロロ−4−(β−D−グルコピラノス−1−イル)−2−[4−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)−ベンジル]−ベンゼンを使用する腎機能障害および/または合併症の治療または予防。【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、代謝性障害および関連する状態と診断されている患者において、SGLT−2阻害剤を使用した、腎機能障害および/または合併症、例えば、ネフロパシーの治療または予防に関する。
腎臓は、背中の中央近くに位置するマメの形状をした器官である。それぞれの腎臓の内部には、約百万のネフロンと称される極めて小さな構造が血液を濾過している。これらは老廃物および余分な水を除去し、これは尿となる。ネフロンの損傷は、腎臓疾患の1つの形態を表す。この損傷は、腎臓が廃棄物を除去できないままとし得る。いくつかの損傷、例えば、過剰濾過に関する損傷は、何年にも亘ってゆっくりと起こることがあり、最初は明らかな症状がないことが多い。
「過剰濾過仮説」は、限られた腎予備力に対する過剰な要求が腎臓において適応性変化および究極的には病理学的変化を生じさせ、これは最終的に「ネフロン消耗」をもたらすことを意味する。単一のネフロンレベルで、過剰濾過は、糸球体内高血圧症からアルブミン尿症へと、続いて、糸球体濾過速度(GFR)の低減へとつながる一連の事象における早期のリンクであると仮定される。この仮説に基づいて、したがってこのような知見は、それに続く腎傷害についての危険性を表し、過剰濾過段階と称されることが多い腎損傷の早期の顕在化として分類することができる。このような腎過剰濾過は、早期の糸球体病変およびミクロアルブミン尿症をもたらし得、これ自体が、マクロアルブミン尿症および末期腎疾患をもたらし得る。
腎機能の低下に対する過剰濾過の影響は、腎臓移植レシピエントおよびドナーにおいて、ならびに後天性腎疾患のための一側性腎摘出された患者においてだけでなく、また真性糖尿病を有する患者において最も徹底的に評価されてきた(Magee et al. Diabetologia 2009; 52: 691-697)。理論的には、機能ネフロン数の低減は、遺伝的に、外科的に、または後天性腎疾患によって誘発されようと、適応性糸球体高血圧および過剰濾過をもたらす。さらに、過剰濾過は、例えば、糖尿病において腎量が損なわれていないときでさえ、特定の病態生理学的状態において起こることが示されてきた。
したがって、腎過剰濾過傷害に関して良好な有効性を伴う方法、医薬品および医薬組成物が医学的に必要とされている。
本発明は、SGLT2阻害剤を含む医薬組成物を、それを必要としている患者に投与することを特徴とする、患者において腎過剰濾過傷害を予防し、進行を遅らせ、遅延させ、または治療するための方法を提供し、SGLT2阻害剤は、1−クロロ−4−(β−D−グルコピラノス−1−イル)−2−[4−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)−ベンジル]−ベンゼンまたはそのプロドラッグである。一態様において、患者は、下記の状態
(a)真性糖尿病;
(b)先天性もしくは後天性の閉塞性尿路疾患/ネフロパシー;
(c)進行性慢性腎臓疾患(CKD);
(d)急性腎不全(ARF);
(e)腎移植レシピエント;
(f)腎移植ドナー;または
(g)片側の完全もしくは部分的腎摘出術を受けた患者
の1つ以上と診断されている、またはこれを示す個体である。
特に、一態様において、患者は、真性糖尿病と診断されている、またはこれを示す個体である。さらなる態様において、患者は、1型真性糖尿病または2型真性糖尿病と診断されている、またはこれを示す個体である。さらなる態様において、患者は、他のタイプの真性糖尿病、例えば、若年発症型成人型糖尿病(MODY)または成人潜在性自己免疫性糖尿病(LADA)と診断されている、またはこれを示す個体である。さらなる態様において、患者は、前糖尿病と診断されている、またはこれを示す個体である。
一態様において、患者は、125mL/分/1.73m2以上のGFRを有する。さらなる態様において、患者は、140mL/分/1.73m2以上のGFRを有する。
一態様において、患者は、
(1)過体重、肥満、内臓肥満および腹部肥満からなる群から選択される状態の1つ以上と診断された個体であり;または
(2)下記の状態:
(a)100mg/dL超、特に125mg/dL超の空腹時血中グルコースもしくは血清グルコース濃度;
(b)140mg/dL以上の食後血漿グルコース;
(c)6.0%以上、特に6.5%以上、特に8.0%以上のHbA1c値
の1つもしくは2つ以上を示す個体であり;または
(3)下記の状態:
(a)肥満、内臓肥満および/もしくは腹部肥満、
(b)≧150mg/dLのトリグリセリド血中レベル、
(c)女性患者において<40mg/dLおよび男性患者において<50mg/dLのHDL−コレステロール血中レベル、
(d)≧130mmHgの収縮期血圧および≧85mmHgの拡張期血圧、
(e)≧100mg/dLの空腹時血中グルコースレベル
の1つ、2つもしくは3つ以上が存在する個体であり;または
(4)病的肥満を有する個体である。
一態様において、医薬組成物は、1種以上の薬学的に許容される担体をさらに含む。一態様において、医薬組成物は、約10mg〜25mgの範囲のSGLT−2阻害剤を含む。一態様において、医薬組成物は、10mgまたは25mgのSGLT−2阻害剤を含む。
さらなる実施形態において、本発明は、SGLT2阻害剤を含む医薬組成物を、それを必要としている患者に投与することを特徴とする、患者において過剰濾過による糖尿病性腎症、腎過剰濾過、糸球体過剰濾過、腎同種移植過剰濾過、代償性過剰濾過(例えば、手術による腎量の低減の後)、過剰濾過による慢性腎臓疾患、過剰濾過による急性腎不全、閉塞性尿路疾患/ネフロパシーと関連する代償性過剰濾過、および病的肥満からなる群から選択される状態または障害を予防し、進行を遅らせ、遅延させ、または治療するための方法を提供し、SGLT2阻害剤は、1−クロロ−4−(β−D−グルコピラノス−1−イル)−2−[4−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)−ベンジル]−ベンゼンまたはそのプロドラッグである。一態様において、患者は、下記の状態
(a)真性糖尿病;
(b)先天性もしくは後天性の閉塞性尿路疾患/ネフロパシー;
(c)進行性慢性腎臓疾患(CKD);
(d)急性腎不全(ARF);
(e)腎移植レシピエント;
(f)腎移植ドナー;または
(g)片側の完全もしくは部分的腎摘出術を受けた患者
の1つ以上と診断されている、またはこれを示す個体である。
特に、一態様において、患者は、真性糖尿病と診断されている、またはこれを示す個体である。さらなる態様において、患者は、1型真性糖尿病または2型真性糖尿病と診断されている、またはこれを示す個体である。さらなる態様において、患者は、他のタイプの真性糖尿病、例えば、若年発症型成人型糖尿病(MODY)または成人潜在性自己免疫性糖尿病(LADA)と診断されている、またはこれを示す個体である。さらなる態様において、患者は、前糖尿病と診断されている、またはこれを示す個体である。
一態様において、患者は、125mL/分/1.73m2以上のGFRを有する。さらなる態様において、患者は、140mL/分/1.73m2以上のGFRを有する。
一態様において、患者は、
(1)過体重、肥満、内臓肥満および腹部肥満からなる群から選択される状態の1つ以上と診断されている個体であり、または
(2)下記の状態:
(a)100mg/dL超、特に、125mg/dL超の空腹時血中グルコースもしくは血清グルコース濃度;
(b)140mg/dL以上の食後血漿グルコース;
(c)6.0%以上、特に、6.5%以上、特に、8.0%以上のHbA1c値
の1つもしくは2つ以上を示す個体であり、
(3)下記の状態:
(a)肥満、内臓肥満および/もしくは腹部肥満、
(b)≧150mg/dLのトリグリセリド血中レベル、
(c)女性患者において<40mg/dLおよび男性患者において<50mg/dLのHDL−コレステロール血中レベル、
(d)≧130mmHgの収縮期血圧および≧85mmHgの拡張期血圧、
(e)≧100mg/dLの空腹時血中グルコースレベル
の1つ、2つもしくは3つ以上が存在する個体であり、または
(4)病的肥満を有する個体である。
一態様において、医薬組成物は、1種以上の薬学的に許容される担体をさらに含む。一態様において、医薬組成物は、約10mg〜25mgの範囲のSGLT−2阻害剤を含む。一態様において、医薬組成物は、10mgまたは25mgのSGLT−2阻害剤を含む。
さらに、本発明は、本明細書の上記および下記で記載されているような方法において使用するための本明細書に記載されているSGLT−2阻害剤、ならびに本明細書の上記および下記で記載されているような方法において使用するための医薬の製造のためのSGLT2阻害剤の使用に関する。
本発明はまた、本明細書の上記および下記で記載されているような方法において使用するための本発明による医薬組成物、ならびに本明細書の上記および下記で記載されているような方法において使用するための医薬の製造のための本発明による医薬組成物の使用に関する。
特に、一態様において、本発明は、腎過剰濾過傷害を予防し、進行を遅らせ、遅延させ、または治療することにおいて使用するための、本明細書に記載されているSGLT−2阻害剤または医薬組成物を提供する。さらなる態様において、本発明は、過剰濾過による糖尿病性腎症、腎過剰濾過、糸球体過剰濾過、腎同種移植過剰濾過、代償性過剰濾過(例えば、手術による腎量の低減の後)、過剰濾過による慢性腎臓疾患、過剰濾過による急性腎不全、閉塞性尿路疾患/ネフロパシーと関連する代償性過剰濾過、および病的肥満からなる群から選択される状態または障害を予防し、進行を遅らせ、遅延させ、または治療することにおいて使用するための、本明細書に記載されているSGLT−2阻害剤または医薬組成物を提供する。
さらなる態様において、本発明は、腎過剰濾過傷害を予防し、進行を遅らせ、遅延させ、または治療するための、本明細書に記載されているSGLT−2阻害剤または医薬組成物の使用を提供する。さらなる態様において、本発明は、過剰濾過による糖尿病性腎症、腎過剰濾過、糸球体過剰濾過、腎同種移植過剰濾過、代償性過剰濾過(例えば、手術による腎量の低減の後)、過剰濾過による慢性腎臓疾患、過剰濾過による急性腎不全、閉塞性尿路疾患/ネフロパシーと関連する代償性過剰濾過、および病的肥満からなる群から選択される状態または障害を予防し、進行を遅らせ、遅延させ、または治療するための、本明細書に記載されているSGLT−2阻害剤または医薬組成物の使用を提供する。
定義
本発明による医薬組成物の「活性成分」という用語は、本発明によるSGLT2阻害剤を意味する。活性成分はまた、本明細書において「活性物質」として称されることがある。
「過剰濾過」という用語は、腎糸球体の濾過速度の上昇と定義される。一態様において、過剰濾過は、本明細書の下記に記載されている方法を使用して測定した、125mL/分/1.73m2以上、特に、140mL/分/1.73m2以上の全腎臓濾過速度と定義される。過剰濾過はまた、性別、年齢、重量、身長、およびACE阻害剤またはARBの使用について調節した後で、研究集団における90th、または95thパーセンタイル超の絶対GFRに関すると定義し得る(Melsom et al. Diabetes Care 2011; DOI: 10.2337/dc11-0235を参照されたい)。
「糸球体濾過速度(GFR)」という用語は、単位時間当たりの腎(腎臓)糸球体毛細血管からボーマン嚢中に濾過された液体の容量として定義される。これは、全体的な腎臓機能を示す。糸球体濾過速度(GFR)は、血液中で安定したレベルを有し、かつ自由に濾過されるが、腎臓によって再吸収も分泌もされない任意の化学物質を測定することによって計算することができる。したがって、測定した速度は、計算可能な容量の血液に由来する尿中の物質の量である。GFRは典型的には、時間当たりの容量単位、例えば、ミリリットル毎分で記録し、下記の式を使用することができる。
GFR=(尿中濃度×尿量)/血漿濃度
GFRは、イヌリンを血漿中に注入することによって決定することができる。イヌリンは糸球体濾過後に腎臓によって再吸収も分泌もされないため、その排泄率は、糸球体フィルターを通る水および溶質の濾過速度と直接比例する。正常値は、GFR=90〜125mL/分/1.73m2、特に、GFR=100〜125mL/分/1.73m2である。
GFRを決定する他の原理は、51Cr−EDTA、[125I]イオタラメートまたはイオヘキソールを測定することを伴う。
「推定糸球体濾過速度(eGFR)」は、例えば、慢性腎臓疾患疫学共同研究(CKD−EPI)の等式、コッククロフト−ゴールト式、または腎疾患における食事の変更(MDRD)の式(全て当技術分野において公知である)に基づいた、血清クレアチニン値からのスクリーニングに由来すると定義される。
正常な腎機能を有する対象は、eGFR≧90ml/分と定義される。腎機能の軽度機能障害を有する対象は、eGFR≧60および<90ml/分と定義される。中等度機能障害を有する対象は、eGFR≧30および<60ml/分と定義される。重度機能障害を有する対象は、eGFR≧15および<30ml/分と定義される。
「腎過剰濾過傷害」という用語は、さらなる腎傷害への一連の事象における早期のリンクであることが多い、腎過剰濾過によって主にもたらされる腎損傷の顕在化として定義され、過剰濾過は、腎傷害の病理発生における他の慢性腎臓疾患危険因子と連携して作用することが多いことが認められる。
ヒト患者の「肥満度指数」または「BMI」という用語は、身長(メートル)の二乗で除した重量(キログラム)と定義され、BMIは、kg/m2の単位を有する。
「過体重」という用語は、白色人種の血統の成人個体が25kg/m2以上および30kg/m2未満のBMIを有する状態であると定義される。アジアの血統の対象において、「過体重」という用語は、成人個体が23kg/m2以上および25kg/m2未満のBMIを有する状態であると定義される。「過体重」および「前肥満」という用語は、互換的に使用される。
「肥満」という用語は、白色人種の血統の成人個体が30kg/m2以上のBMIを有する状態と定義される。WHOの定義によると、肥満という用語は、下記のように分類し得る。「クラスI肥満」という用語は、BMIが30kg/m2以上であるが35kg/m2未満である状態であり、「クラスII肥満」という用語は、BMIが35kg/m2以上であるが、40kg/m2未満である状態であり、「クラスIII肥満」という用語は、BMIが40kg/m2以上である状態である。アジアの血統の対象において、「肥満」という用語は、成人個体が25kg/m2以上のBMIを有する状態であると定義される。アジア人における肥満は、さらに下記のように分類し得る。「クラスI肥満」という用語は、BMIが25kg/m2以上であるが、30kg/m2未満である状態である。「クラスII肥満」という用語は、BMIが30kg/m2以上である状態である。
「内臓肥満」という用語は、男性において1.0以上および女性において0.8以上のウエストヒップ比が測定される状態と定義される。これは、インスリン抵抗性、および前糖尿病の発症の危険性を定義する。
「腹部肥満」という用語は、胴囲が男性において>40インチまたは102cm、および女性において>35インチまたは94cmである状態であると通常定義される(集団の正常範囲について、例えば、「Joint scientific statement」(IDF、NHLBI、AHA、WHO、IAS、IASO)。Circulation 2009; 120:1640-1645を参照されたい)。日本人の民族性または日本人患者に関して、腹部肥満は、男性において≧85cmおよび女性において≧90cmの胴囲と定義し得る(例えば、日本における代謝症候群の診断について調査委員会を参照されたい)。
「病的肥満」という用語は本明細書において、白色人種の血統の個体が>40のBMIを有し、または>35のBMIおよび併存疾患、例えば、真性糖尿病もしくは高血圧症を有する状態であると定義される(World Health Organization. Obesity: Preventing and Managing the Global Epidemic: Report on a WHO Consultation. World Health Organ Tech Rep Ser. 2000; 894: i-xii, 1-253を参照されたい)。
「正常血糖」という用語は、対象が正常範囲内である70mg/dL(3.89mmol/L)超および100mg/dL(5.6mmol/L)未満の、ならびに140mg/dl未満の食後2時間のグルコース濃度の空腹時血中グルコース濃度を有する状態と定義される。「空腹時」という語は、医学用語として通常の意味を有する。
「高血糖」という用語は、対象が正常範囲超である100mg/dL(5.6mmol/L)超の空腹時血中グルコース濃度を有する状態と定義される。「空腹時」という語は、医学用語として通常の意味を有する。
「低血糖」という用語は、対象が正常範囲未満、特に、70mg/dL(3.89mmol/L)未満の血中グルコース濃度を有する状態と定義される。
「食後高血糖」という用語は、対象が200mg/dL(11.11mmol/L)超である食後2時間の血中グルコースまたは血清グルコース濃度を有する状態と定義される。
「空腹時血中グルコース異常」または「IFG」という用語は、対象が100〜125mg/dl(すなわち、5.6〜6.9mmol/l)の範囲の空腹時血中グルコース濃度または空腹時血清グルコース濃度を有する状態と定義される。「正常空腹時グルコース」を有する対象は、100mg/dl未満、すなわち、5.6mmol/l未満の空腹時グルコース濃度を有する。
「グルコース耐性異常」または「IGT」という用語は、対象が140mg/dl(7.78mmol/L)超および200mg/dL(11.11mmol/L)未満の食後2時間の血中グルコースまたは血清グルコース濃度を有する状態と定義される。異常なグルコース耐性、すなわち、食後2時間の血中グルコースまたは血清グルコース濃度は、絶食後に75gのグルコースを摂取した2時間後の、グルコースの血糖レベル(mg)/dL(血漿)として測定することができる。「正常グルコース耐性」を有する対象は、140mg/dl(7.78mmol/L)未満の食後2時間の血中グルコースまたは血清グルコース濃度を有する。
「高インスリン血症」という用語は、インスリン抵抗性を有し、正常血糖を有するかもしくは有さない対象が、<1.0(男性について)または<0.8(女性について)のウエストヒップ比を有するインスリン抵抗性を有さない正常な痩せた個体のそれを超えて上昇した空腹時または食後の血清または血漿インスリン濃度を有する状態と定義される。
「インスリン増感作用」、「インスリン抵抗性改善」または「インスリン抵抗性低下」という用語は、同義語であり、互換的に使用される。
「インスリン抵抗性」という用語は、正常血糖状態を維持するのにグルコース負荷に対する正常な反応を超えた循環インスリンレベルが必要とされる状態であると定義される(Ford ES, et al. JAMA. (2002) 287:356-9)。インスリン抵抗性を決定する方法は、正常血糖高インスリンクランプ試験である。インスリン対グルコースの比は、合わせたインスリン−グルコース注入技術の範囲内で決定される。グルコース吸収が、調査した背景集団の25thパーセンタイル未満である場合、インスリン抵抗性が見出される(WHOの定義)。クランプ試験よりむしろ骨の折れないのは、静脈内グルコース耐性試験の間に、血液中のインスリンおよびグルコース濃度を一定の時間間隔で測定し、これらからインスリン抵抗性を計算する、いわゆる最小モデルである。この方法では、肝臓および末梢のインスリン抵抗性を区別することは可能ではない。
さらに、インスリン抵抗性、治療に対するインスリン抵抗性を有する患者の反応、インスリン感受性および高インスリン血症は、インスリン抵抗性の信頼のおける指標である「インスリン抵抗性に対する恒常性モデルアセスメント(HOMA−IR)」スコアをアセスメントすることによって定量化し得る(Katsuki A, et al. Diabetes Care 2001; 24: 362-5)。インスリン感受性についてのHOMA−インデックス(Matthews et al., Diabetologia 1985, 28: 412-19)、損なわれていないプロインスリン対インスリンの比(Forst et al., Diabetes 2003, 52(Suppl.1): A459)の決定のための方法、および正常血糖クランプ研究についてさらに参照する。さらに、血漿アディポネクチンレベルは、インスリン感受性の有望な代用としてモニターすることができる。恒常性アセスメントモデル(HOMA)−IRスコアによるインスリン抵抗性の推定は、式(Galvin P, et al. Diabet Med 1992;9:921-8):
HOMA−IR=[空腹時血清インスリン(μU/mL)]×[空腹時血漿グルコース(mmol/L)/22.5]
によって計算する。
一般に、他のパラメーターを毎日の診療において使用し、インスリン抵抗性をアセスメントする。好ましくは、例えば、上昇したトリグリセリドレベルは、インスリン抵抗性の存在と有意に相関するため、患者のトリグリセリド濃度を使用する。
IGTまたはIFGまたは2型糖尿病の発症についての素因を有する患者は、高インスリン血症と共に正常血糖を有するものであり、定義によると、インスリン抵抗性である。インスリン抵抗性を有する典型的な患者は通常、過体重または肥満である。インスリン抵抗性を検出することができる場合、これは、前糖尿病が存在することの特に強い徴候である。このように、グルコース恒常性を維持するために、人は、健康な人より2〜3倍高いインスリンを必要とする可能性があり、これがなければ何らかの臨床症状がもたらされる。
膵β細胞の機能を調査する方法は、インスリン感受性、高インスリン血症またはインスリン抵抗性に関して上記の方法と同様である。β細胞機能の改善は、例えば、β細胞機能についてのHOMA−インデックス(Matthews et al., Diabetologia 1985, 28: 412-19)、損なわれていないプロインスリン対インスリンの比(Forst et al., Diabetes 2003, 52(Suppl.1): A459)、経口グルコース耐性試験もしくは食物耐性試験の後のインスリン/C−ペプチド分泌を決定することによって、または高血糖クランプ研究、および/もしくは頻繁に試料採取する静脈内グルコース耐性試験の後の最小モデリングを用いることによって(Stumvoll et al., Eur J Clin Invest 2001, 31: 380-81)測定することができる。
「前糖尿病」という用語は、個体が2型糖尿病の発症の素因がある状態である。前糖尿病は、グルコース耐性異常の定義を、高い正常範囲内≧100mg/dLの空腹時血中グルコース、および空腹時高インスリン血症(上昇した血漿インスリン濃度)を有する個体を含むように拡張する(J. B. Meigs, et al. Diabetes 2003; 52:1475-1484)。重大な健康への脅威として前糖尿病を同定するための科学的および医学的基礎は、米国糖尿病協会および国立糖尿病消化器病腎臓病研究所によって共同で発行された「The Prevention or Delay of Type 2 Diabetes」と表題された見解に明確に述べられている(Diabetes Care 2002; 25:742-749)。
インスリン抵抗性を有する可能性が高い個体は、以下の特質:1)過体重または肥満、2)高血圧症、3)高脂血症、4)IGTまたはIFGまたは2型糖尿病の診断を有する1人以上の第一度近親の2つ以上を有するものである。インスリン抵抗性は、HOMA−IRスコアを計算することによって、これらの個体において確認することができる。本発明の目的のために、インスリン抵抗性は、個体が、>4.0のHOMA−IRスコア、またはグルコースおよびインスリンアッセイを行う実験室について定義されるような正常上限を超えるHOMA−IRスコア、または参照集団の75thパーセンタイル超の値を有する臨床状態と定義される。
「2型糖尿病」という用語は、最低でも2つの独立した機会において測定したときに、対象が125mg/dL(6.94mmol/L)超の空腹時(すなわち、8時間カロリー摂取なし)血中グルコースまたは血清グルコース濃度を有する状態であると定義される。血中グルコース値の測定は、通例の医学的分析において標準的手順である。2型糖尿病はまた、対象が6.5%以上のHbA1c、200g/dL(11.1mmol/L)以上の経口グルコース耐性試験(OGTT)の間の2時間血漿グルコース、または高血糖症もしくは高血糖緊急症の古典的症状と併せた、200mg/dL(11.1mmol/L)以上のランダムグルコース濃度を有する状態であると定義される。明白な高血糖症の非存在下で、大部分の診断試験と同様に、糖尿病の指標となる試験結果は、実験室でのエラーを除外するために繰り返すべきである。HbA1cのアセスメントは、全米グリコヘモグロビン標準化プログラム(NGSP)により認定され、糖尿病のコントロールおよび合併症トライアル(DCCT)参照アッセイに標準化または帰することができる方法を使用して行うべきである。OGTTを行う場合、糖尿病患者の血糖レベルは、75gのグルコースを空の胃に摂取した2時間後に、200mg超のグルコース/dL(血漿)(11.1mmol/l)である。グルコース耐性試験において、試験を受ける患者に最低8時間、典型的には10〜12時間の絶食の後に75gのグルコースを経口的に投与し、グルコースを摂取する直前、ならびにグルコースを摂取した1時間および2時間後に血糖レベルを記録する。健康的な対象において、グルコースを摂取する前の血糖レベルは60〜110mg/dL(血漿)、グルコース摂取の1時間後に200mg/dL未満、および2時間後に140mg/dL未満である。2時間後に値が140〜200mgである場合、これは異常なグルコース耐性と見なされる。
「後期2型真性糖尿病」という用語は、長期に亘る糖尿病、二次薬物無効、インスリン治療の適用、ならびに潜在的微小血管および大血管合併症、例えば、糖尿病性腎症、または冠動脈心疾患(CHD)への進行を伴う患者を含む。
「1型糖尿病」という用語は、対象が膵β細胞に対する自己免疫の存在下(すなわち、循環する島細胞自己抗体[「1A型真性糖尿病」]、すなわち、GAD65[グルタミン酸デカルボキシラーゼ−65]、ICA[島細胞細胞質]、IA−2[チロシンホスファターゼ様タンパク質IA−2の細胞質内ドメイン]、ZnT8[亜鉛輸送体8]または抗インスリンの少なくとも1つの検出;または典型的な循環する自己抗体の存在を伴わない[1B型糖尿病]自己免疫の他の徴候(すなわち、膵臓の生検もしくは画像診断によって検出されるもの))で、125mg/dL(6.94mmol/L)超の空腹時(すなわち、8時間カロリー摂取なし)血中グルコースまたは血清グルコース濃度を有する状態と定義される。1型糖尿病はまた、対象が膵β細胞に対する自己免疫の存在下で、6.5%以上のHbA1c、200g/dL(11.1mmol/L)以上の経口グルコース耐性試験(OGTT)の間の2時間血漿グルコース、または高血糖症もしくは高血糖緊急症の古典的症状と併せた、200mg/dL(11.1mmol/L)以上のランダムグルコースを有する状態であると定義される。明白な高血糖症の非存在下で、大部分の診断試験と同様に、糖尿病の指標となる試験結果は、実験室でのエラーを除外するために繰り返すべきである。血中グルコース値の測定は、通例の医学的分析において標準的手順である。HbA1cのアセスメントは、全米グリコヘモグロビン標準化プログラム(NGSP)により認定され、糖尿病のコントロールおよび合併症トライアル(DCCT)参照アッセイに標準化または帰することができる方法を使用して行うべきである。OGTTが行われる場合、糖尿病患者の血糖レベルは、膵臓β細胞に対する自己免疫の存在下で、75gのグルコースを空の胃に摂取した2時間後に、200mg超のグルコース/dL(血漿)(11.1mmol/l)である。グルコース耐性試験において、試験を受ける患者に最低8時間、典型的には10〜12時間の絶食の後に75gのグルコースを経口的に投与し、グルコースを摂取する直前、ならびにグルコースを摂取した1時間および2時間後に血糖レベルを記録する。典型的には、遺伝的素因が存在する(例えば、HLA、INS VNTRおよびPTPN22)が、これは必ずしもそうではない。
「MODY」(「若年発症型成人型糖尿病」)という用語は、遺伝子の影響によって、MODYバリアント、例えば、MODY1,2.3.4などに分けられる、糖尿病についての一遺伝子性形態を記載する。
「LADA」(「成人潜在性自己免疫性糖尿病」)という用語は、2型糖尿病の臨床診断を有するが、膵臓β細胞に対して自己免疫を有することが検出されている患者を指す。
「HbA1c」という用語は、ヘモグロビンB鎖の非酵素的糖化の産物を指す。その決定は、当業者に周知である。真性糖尿病の治療のモニタリングにおいて、HbA1c値は、非常に重要である。その産生は血糖レベルおよび赤血球の寿命によって本質的に決まるため、「血糖の記憶」という意味でのHbA1cは、その前の4〜6週間の平均血糖レベルを反映する。そのHbA1c値が糖尿病の集中治療によって一貫して良好に調節されている(すなわち、試料中の総ヘモグロビンの<6.5%)糖尿病患者は、糖尿病性微小血管障害から有意により良好に保護されている。例えば、メトホルミンはそれ自体、糖尿病患者において1.0〜1.5%に匹敵するHbA1c値の平均的改善を達成する。HbA1C値のこの低減は、全ての糖尿病患者において<6.5%、好ましくは<6%のHbA1cの所望の標的範囲を達成するのに十分ではない。
「不十分な血糖コントロール」または「不適切な血糖コントロール」という用語は、本発明の範囲内で、患者が6.5%超、特に、7.0%超、さらにより好ましくは7.5%超、特に8%超のHbA1c値を示す状態を意味する。
(代謝性障害との関連で使用されるとき)「症候群X」ともまた称され、「代謝異常症侯群」ともまた称される「代謝症候群」は、基本的な特色がインスリン抵抗性である症候群の複合である(Laaksonen DE, et al. Am J Epidemiol 2002;156:1070-7)。ATP III/NCEPガイドライン(Executive Summary of the Third Report of the National Cholesterol Education Program (NCEP) Expert Panel on Detection, Evaluation, and Treatment of High Blood Cholesterol in Adults (Adult Treatment Panel III) JAMA: Journal of the American Medical Association (2001) 285:2486-2497)によると、下記の危険因子の3つ以上が存在するとき、代謝症候群の診断が行われる。
1.腹部肥満(男性において胴囲>40インチもしくは102cmおよび女性において>35インチもしくは94cmとして定義される;または日本人の民族性もしくは日本人患者に関して、男性において胴囲≧85cmおよび女性において≧90cmとして定義される;または特定集団において定義される);
2.トリグリセリド:≧150mg/dL
3.HDL−コレステロールが男性において<40mg/dLおよび女性において<504.血圧が≧130/85mm Hg(SBP≧130またはDBP≧85)
5.空腹時血中グルコースが≧100mg/dL
NCEPの定義が検証されてきた(Laaksonen DE, et al. Am J Epidemiol. (2002) 156:1070-7)。血液中のトリグリセリドおよびHDLコレステロールはまた、医学的分析における標準的方法によって決定することができ、例えば、Thomas L (Editor): "Labor und Diagnose", TH-Books Verlagsgesellschaft mbH, Frankfurt/Main, 2000に記載されている。
一般に使用される定義によると、収縮期血圧(SBP)が140mm Hgの値を超え、拡張期血圧(DBP)が90mm Hgの値を超える場合、高血圧症と診断される。患者が顕在化した糖尿病を患っている場合、収縮期血圧を130mm Hg未満のレベルに低減させ、拡張期血圧を80mm Hg未満に低下させることが現在推奨されている。
NODAT(移植後の新たに発生した糖尿病)およびPTMS(移植後代謝症候群)の定義は、2型糖尿病についての米国糖尿病協会の診断基準の定義、ならびに代謝症候群についての国際糖尿病連合(IDF)および米国心臓協会/国立心肺血液研究所の定義に密接に従う。NODATおよび/またはPTMSは、微小血管および大血管の疾患および事象、移植片拒絶、感染症、ならびに死亡の危険性の増加と関連する。いくつかの予測の判断材料は、移植におけるより高い年齢、男性という性別、移植前の肥満度指数、移植前の糖尿病、および免疫抑制を含めた、NODATおよび/またはPTMSと関連する可能性のある危険因子として同定されてきた。
「妊娠糖尿病」(妊娠の糖尿病)という用語は、妊娠の間に発症し、出産直後に通常再び終わる糖尿病の形態を意味する。妊娠糖尿病は、妊娠の第24週および第28週の間に行われることが多いが、特に、以前に妊娠糖尿病が診断されている場合、妊娠の間の任意の時において行うことができるスクリーニング試験によって診断される。これは通常、血糖レベルを、例えば、50gのグルコース溶液の投与の1時間後に測定する単純な試験である。この1時間レベルが140mg/dl超である場合、妊娠糖尿病が疑われる。最終的な確認は、例えば、75gのグルコースによる標準的グルコース耐性試験(これは、50gの負荷の非存在下での診断試験としての役割をまた果たす)によって得てもよい。
「高尿酸血」という用語は、高い血清総尿酸値の状態を表す。ヒト血液において、3.6mg/dL(約214μmol/L)〜8.3mg/dL(約494μmol/L)の尿酸濃度は、米国医師会によって正常であると考えられる。高い血清総尿酸値、または高尿酸血は、いくつかの疾病と関連することが多い。例えば、高い血清総尿酸値は、痛風として公知である関節における関節炎の1タイプをもたらし得る。痛風は、血流における高濃度の総尿酸値による、関節の関節軟骨、腱および周辺組織上の尿酸ナトリウムまたは尿酸結晶の蓄積によって生じた状態である。これらの組織上のウレートまたは尿酸の蓄積は、これらの組織の炎症反応を誘発する。尿における飽和レベルの尿酸は、尿酸またはウレートが腎臓において結晶化するとき腎臓結石の形成をもたらし得る。さらに、高い血清総尿酸値は、いわゆる、心血管疾患および高血圧症を含めた代謝症候群と関連することが多い。
「SGLT2阻害剤」という用語は、本発明の範囲内で、ナトリウム−グルコース輸送体2(SGLT2)、特に、ヒトSGLT2(hSGLT2)に対して阻害作用を示す化合物、特に、グルコピラノシル誘導体、すなわち、グルコピラノシル部分を有する化合物に関する。IC50として測定するhSGLT2に対する阻害作用は、好ましくは1000nM未満、さらにより好ましくは100nM未満、最も好ましくは50nM未満である。hSGLT2に対する阻害作用は、特に、特許出願WO2005/092877またはWO2007/093610(23/24頁)(参照により本明細書中にその全体が組み込まれている)に記載されているように、文献において公知の方法によって決定することができる。「SGLT2阻害剤」という用語はまた、それぞれの結晶形態を含めた任意の薬学的に許容されるその塩、その水和物および溶媒和物を含む。
「治療」および「治療する」という用語は、特に、顕在化した形態の前記状態を既に発症している患者の治療的処置を含む。治療的処置は、特定の適応症の症状を緩和するための対症治療、または適応症の状態を逆転もしくは部分的に逆転させ、または疾患の進行を停止もしくは緩徐化するための原因治療でよい。このように、本発明の組成物および方法は、例えば、ある期間に亘る治療的処置として、および長期治療のために使用し得る。
「予防的に治療する」、「予防治療をする」および「予防する」という用語は互換的に使用され、本明細書の上記の状態を発症する危険性がある患者の治療を含み、このように前記危険性を低減させる。
「錠剤」という用語は、コーティングを有さない錠剤、および1つ以上のコーティングを有する錠剤を含む。さらに、錠剤という「用語」は、1つ、2つまたは3つ以上の層を有する錠剤、およびプレスコーティング錠剤を含み、上記のタイプの錠剤のそれぞれは、1つ以上のコーティングを有さなくてもよく、または有してもよい。「錠剤」という用語はまた、ミニ錠剤、溶融錠剤、咀嚼錠、発泡錠および経口的に崩壊する錠剤を含む。
「調剤書」および「薬局方」という用語は、標準的薬局方、例えば、「USP31-NF26 through Second Supplement」(米国薬局方協会)、または「欧州薬局方6.3」を指す(European Directorate for the Quality of Medicines and Health Care, 2000-2009)。
化合物(I.9)の結晶形態(I.9X)のX線粉末ディフラクトグラムを示す図である。 化合物(I.9)の結晶形態(I9.X)のDSCによる熱分析および融点の決定を示す図である。
本発明は、患者における腎過剰濾過傷害を予防し、進行を遅らせ、遅延させ、または治療するための方法を提供する。本発明は、過剰濾過による糖尿病性腎症、腎過剰濾過、糸球体過剰濾過、腎同種移植過剰濾過、代償性過剰濾過(例えば、手術による腎量の低減の後)、過剰濾過による慢性腎臓疾患、過剰濾過による急性腎不全および閉塞性尿路疾患/ネフロパシーと関連する代償性過剰濾過、または病的肥満からなる群から選択される状態または障害を予防し、進行を遅らせ、遅延させ、または治療するための方法をさらに提供する。本発明の方法において、SGLT−2阻害剤を、患者に投与する。特に、本発明の状況において使用されるSGLT−2阻害剤は、1−クロロ−4−(β−D−グルコピラノス−1−イル)−2−[4−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)−ベンジル]−ベンゼンまたはそのプロドラッグである。
SGLT2阻害剤は、2型糖尿病を有する患者において、血糖コントロールの治療または改善のために開発されている新規なクラスの薬剤を表す。
グルコピラノシル置換ベンゼン誘導体は、従来技術において、例えば、WO01/27128、WO03/099836、WO2005/092877、WO2006/034489、WO2006/064033、WO2006/117359、WO2006/117360、WO2007/025943、WO2007/028814、WO2007/031548、WO2007/093610、WO2007/128749、WO2008/049923、WO2008/055870、WO2008/055940において、SGLT2阻害剤として記載されている。グルコピラノシル置換ベンゼン誘導体は、尿の糖分排泄の誘発物質として、および糖尿病の治療における医薬品として提案されている。
グルコースの腎臓濾過および再取込みは、他の機序の中でも、定常状態の血漿グルコース濃度に寄与し、したがって抗糖尿病の標的としての役割を果たすことができる。腎臓の上皮細胞を通る濾過されたグルコースの再取込みは、細管中の刷子縁膜中に位置するナトリウム依存性グルコース共輸送体(SGLT)を介してナトリウム勾配に沿って進行する。それらの発現パターンおよびそれらの物理化学的特性が異なる少なくとも3種のSGLTアイソフォームが存在する。SGLT2は、腎臓においてほぼ例外なく発現しており、一方、SGLT1は、他の組織、例えば、腸、結腸、骨格筋および心筋においてさらに発現している。SGLT3は、輸送機能を有さない、腸の間質細胞におけるグルコースセンサーであることが見出されてきた。潜在的に、他の関連するがまだ特性決定されていない遺伝子は、腎グルコース再取込みのさらに一因となり得る。正常血糖下で、グルコースは、腎臓においてSGLTによって完全に再吸収され、一方、腎臓の再取込み能力は、10mM超のグルコース濃度で飽和し、糖尿をもたらす(「真性糖尿病」)。この閾濃度は、SGLT2阻害によって減少させることができる。SGLT阻害剤であるフロリジンによる実験において、SGLT阻害は、糸球体濾液から血液へのグルコースの再取込みを部分的に阻害し、これは血中グルコース濃度の減少および糖尿をもたらすことが示されてきた。
一態様において、本発明の状況における患者は、腎過剰濾過を示す、または腎過剰濾過を発症する危険性のある個体である。このような患者は、例えば、真性糖尿病と診断された、またはこれを示す個体である(例えば、Melsom et al. Diabetes Care 2011; DOI: 10.2337/dc11-0235を参照されたい)。このような患者は、例えば、1型真性糖尿病、2型真性糖尿病、MODY、LADA、前糖尿病、病的肥満、先天性または後天性の閉塞性尿路疾患/ネフロパシー、進行性慢性腎臓疾患(CKD)および/または急性腎不全(ARF)と診断された、またはこれを示す個体である。このような患者はまた、例えば、腎移植レシピエント、腎移植ドナー、または片側の完全もしくは部分的腎摘出術を受けた患者である。
別の態様において、本発明の状況における患者は、125ml/分/1.73m2以上の糸球体濾過速度(GFR)を有する個体である。さらなる態様において、本発明の状況における患者は、140ml/分/1.73m2以上のGFRを有する個体である。個体のGFRは、当技術分野において公知の方法によって、または本明細書に記載のように測定する。
1つの特定の態様において、患者は、1型真性糖尿病と診断されている個体である。
別の特定の態様において、患者は、2型真性糖尿病、MODY、LADAまたは前糖尿病と診断されている個体である。一態様において、患者は、
(1)過体重、肥満、内臓肥満および腹部肥満からなる群から選択される状態の1つ以上と診断されている個体であり、または
(2)下記の状態:
(a)100mg/dL超、特に、125mg/dL超の空腹時血中グルコースもしくは血清グルコース濃度;
(b)140mg/dL以上の食後血漿グルコース;
(c)6.0%以上、特に、6.5%以上、特に、8.0%以上のHbA1c値
の1つもしくは2つ以上を示す個体であり、
(3)下記の状態:
(a)肥満、内臓肥満および/もしくは腹部肥満、
(b)≧150mg/dLのトリグリセリド血中レベル、
(c)女性患者において<40mg/dLおよび男性患者において<50mg/dLのHDL−コレステロール血中レベル、
(d)≧130mm Hgの収縮期血圧および≧85mm Hgの拡張期血圧、
(e)≧100mg/dLの空腹時血中グルコースレベル
の1つ、2つもしくは3つ以上が存在する個体であり、または
(4)病的肥満を有する個体である。
SGLT2阻害剤の例は、式(I)のグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体から選択され、
Figure 2016121156
(式中、R1は、Cl、メチルまたはシアノを表し、R2は、H、メチル、メトキシまたはヒドロキシを表し、R3は、エチル、シクロプロピル、エチニル、エトキシ、(R)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシまたは(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシを表す)からなる群G1、または上記のSGLT2阻害剤の1つのプロドラッグから選択される。
式(I)の化合物およびこれらの合成の方法は、例えば、下記の特許出願:WO2005/092877、WO2006/117360、WO2006/117359、WO2006/120208、WO2006/064033、WO2007/031548、WO2007/093610、WO2008/020011、WO2008/055870、WO2011/039107、およびWO2011/039108に記載されている。
式(I)の上記のグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体において、置換基の下記の定義が好ましい。
好ましくは、R1は、クロロまたはシアノ、特に、クロロを表す。
好ましくは、R2は、Hを表す。
好ましくは、R3は、エチル、シクロプロピル、エチニル、(R)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシまたは(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシを表す。さらにより好ましくは、R3は、シクロプロピル、エチニル、(R)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシまたは(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシを表す。最も好ましくは、R3は、エチニル、(R)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシまたは(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシを表す。
例えば、式(I)のグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体は、化合物(I.1)から(I.11)の群から選択される。
Figure 2016121156

Figure 2016121156

Figure 2016121156
式(I)の好ましいグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体は、化合物(I.9)である。
本発明によると、上記に一覧表示した式(I)のグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体の定義はまた、それらの水和物、溶媒和物、およびその多形形態、およびそのプロドラッグを含むことを理解すべきである。化合物(1.7)に関して、有利な結晶形態は、本明細書においてその全体が組み込まれている国際出願WO2007/028814に記載されている。化合物(I.8)に関して、有利な結晶形態は、本明細書においてその全体が組み込まれている国際出願WO2006/117360に記載されている。化合物(I.9)に関して、有利な結晶形態は、本明細書においてその全体が組み込まれている国際出願WO2006/117359およびWO2011/039107に記載されている。化合物(I.11)に関して、有利な結晶形態は、本明細書においてその全体が組み込まれている国際出願WO2008/049923に記載されている。これらの結晶形態は、良好な溶解度特性を有し、これは、SGLT2阻害剤の良好なバイオアベイラビリティーを可能とする。さらに、結晶形態は物理化学的に安定的であり、したがって医薬組成物の良好な保存寿命の安定性を実現する。
疑義を回避するために、特定のSGLT2阻害剤に関連した上記で引用した上記の文書のそれぞれの開示は、特に参照により本明細書中にその全体が組み込まれている。
化合物(I.9)の好ましい結晶形態(I.9X)は、18.84、20.36および25.21度の2θ(±0.1度の2θ)においてピークを含むX線粉末回折パターンによって特性決定することができ、前記X線粉末回折パターン(XRPD)は、CuKα1線を使用して作製する。
特に、前記X線粉末回折パターンは、14.69、18.84、19.16、19.50、20.36および25.21度の2θ(±0.1度の2θ)においてピークを含み、前記X線粉末回折パターンは、CuKα1線を使用して作製する。
特に、前記X線粉末回折パターンは、14.69、17.95、18.43、18.84、19.16、19.50、20.36、22.71、23.44、24.81、25.21および25.65度の2θ(±0.1度の2θ)においてピークを含み、前記X線粉末回折パターンは、CuKα1線を使用して作製する。
さらに具体的には、結晶形態(I.9X)は、表1に含有されているような、角度2θ(±0.1度の2θ)においてピークを含むCuKα1線を使用して作製するX線粉末回折パターンによって特徴付けられる。
Figure 2016121156
またさらに具体的には、結晶形態(I.9X)は、図1に示されるように、角度2θ(±0.1度の2θ)においてピークを含むCuKα1線を使用して作製するX線粉末回折パターンによって特徴付けられる。
さらに、結晶形態(I.9X)は、約149℃±5℃の融点(DSCによって決定;開始温度として評価;加熱速度10K/分)によって特徴付けられる。得られたDSC曲線は、図2に示される。
本発明の範囲内で、位置感受性検出器(OED)を取り付けた伝送モードのSTOE−STADI P−回折計、およびX線源としてCu−アノード(CuKα1線、λ=1,54056Å、40kV、40mA)を使用して、X線粉末回折パターンを記録する。上記の表1において、値「2θ[°]」は、回折の角度(度)を表し、値「d[Å]」は、格子面の間の特定の距離(Å)表す。図1に示される強度は、cps(毎秒カウント数)の単位で示される。
実験誤差を考慮に入れるために、上記の2θ値は、±0.1度の2θ、特に、±0.05度の2θまで正確であると考えるべきである。すなわち、化合物(I.9)の結晶の所与の試料が本発明による結晶形態であるかをアセスメントするとき、試料について実験的に観察される2θ値は、固有値の±0.1度の2θ内に入る場合、特に、固有値の±0.05度の2θ内に入る場合、上記の固有値と同一であると考えるべきである。
融点は、DSC821(Mettler Toledo)を使用したDSC(示差走査熱量測定)によって決定する。
一実施形態において、本発明による医薬組成物または剤形は、化合物(I.9)を含み、少なくとも50重量%の化合物(I.9)は、本明細書の上記に定義されているようなその結晶形態(I.9X)の形態である。好ましくは、前記組成物または剤形において、少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも90重量%の化合物(I.9)は、本明細書の上記に定義されているようなその結晶形態(I.9X)の形態である。
活性医薬成分に関して、医薬組成物および剤形の溶解特性は、とりわけ、それぞれの活性医薬成分の粒径および粒径分布によって影響されることを見出すことができる。
本発明による医薬組成物および医薬品剤形において、活性医薬成分は好ましくは、それぞれの活性医薬成分粒子の少なくとも90%が、容量による分布に関して、200μmより小さい粒径を有する(すなわち、X90<200μm)ような粒径分布を有する。
特に、式(I)のグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体、特に、化合物(I.9)またはその結晶形態(I.9X)に関して、粒径は製造しやすさに影響を与え、特に、小さすぎる粒子は、固着または被膜化によって製造しやすさに影響を与えることが見出された。他方、大きすぎる粒子は、医薬組成物および剤形の溶解特性、ならびにしたがってバイオアベイラビリティーに悪影響を与える。下記において、粒径分布の好ましい範囲を記載する。
したがって、一態様において、本発明による医薬組成物および医薬品剤形において、式(I)のグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体、特に、化合物(I.9)、好ましくはその結晶形態(I9.X)は好ましくは、それぞれの活性医薬成分の少なくとも90%が、200μmより小さい粒径を有する(すなわち、X90<200μm、好ましくはX90≦150μm)ような粒径分布(容量による)を有する。より好ましくは、粒径分布は、X90≦100μm、さらにより好ましくはX90≦90μmであるような粒径分布である。さらに、粒径分布は好ましくは、X90≧1μm、より好ましくはX90≧5μm、さらにより好ましくはX90≧10μmであるような粒径分布である。したがって、好ましい粒径分布は、1μm≦X90<200μm、特に1μm≦X90≦150μm、より好ましくは5μm≦X90≦150μm、さらにより好ましくは5μm≦X90≦100μm、さらにより好ましくは10μm≦X90≦100μmであるような粒径分布である。好ましい例は、X90≦75μmである。別の好ましい例は、20μm≦X90≦50μmである。
さらに、本発明による医薬組成物および医薬品剤形において、式(I)のグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体、特に、化合物(I.9)、好ましくはその結晶形態(I9.X)は好ましくは、X50≦90μm、より好ましくはX50≦75μm、さらにより好ましくはX50≦50μm、最も好ましくはX50≦40μmであるような粒径分布(容量による)を有する。さらに、粒径分布は好ましくは、X50≧1μm、より好ましくはX50≧5μm、さらにより好ましくはX50≧8μmであるような粒径分布である。したがって、好ましい粒径分布は、1μm≦X50≦90μm、特に1μm≦X50≦75μm、より好ましくは5μm≦X50≦75μm、さらにより好ましくは5μm≦X50≦50μmであるような粒径分布である。好ましい例は、8μm≦X50≦40μmである。
さらに、本発明による医薬組成物および医薬品剤形において、式(I)のグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体、特に、化合物(I.9)、好ましくはその結晶形態(I9.X)は好ましくは、X10≧0.1μm、より好ましくはX10≧0.5μm、さらにより好ましくはX10≧1μm、特に、X10≧2μmであるような粒径分布(容量による)を有する。
したがって、本発明による医薬組成物または医薬品剤形は好ましくは、上記で特定した粒径分布X90、X50および/もしくはX10または下記の実施形態の1つによって特性決定し得る。
Figure 2016121156
値X90は、レーザー回折計を使用して測定した、容量分布の90%値を指す。すなわち、本発明の目的のために、X90値は、容量分布に基づいて粒子の量の90%がこの粒径未満であることが見出される粒径を表す。類似して、値X50は、レーザー回折計を使用して測定した、容量分布の50%値(中央値)を指す。すなわち、本発明の目的のために、X50値は、容量分布に基づいて粒子の量の50%がこの粒径未満であることが見出される粒径を表す。類似して、値X10は、レーザー回折計を使用して測定した、容量分布の10%値を指す。すなわち、本発明の目的のために、X10値は、容量分布に基づいて粒子の量の10%がこの粒径未満であることが見出される粒径を表す。
好ましくは本明細書の上記および下記の全てのX90、X50、X10値は、容量によるものであり、レーザー回折法、特に、低角度レーザー光散乱、すなわち、フラウンホーファー回折により決定する。好ましい試験を、実験セクションに記載する。レーザー回折法は、粒子の容量に敏感であり、容量平均粒径を提供し、これは、密度が一定である場合、重量平均粒径と同等である。当業者は、1つの技術による粒径分布決定の結果が、例えば、通例の実験法による経験ベースで、別の技術からのものと相関することがあることを知っている。代わりに、医薬組成物または剤形の粒径分布は、顕微鏡観察、特に、電子顕微鏡観察または走査型電子顕微鏡観察によって決定することができる。
下記において、本発明による医薬組成物における適切な賦形剤および担体を、さらに詳細に記載する。
本発明による医薬組成物は典型的には、1種以上の希釈剤、1種以上の崩壊剤および任意選択で1種以上の結合剤を含む。賦形剤のいくつかは、同時に2つ以上の機能を有し、例えば、充填剤および結合剤として作用し得る。
本発明による適切な希釈剤は、例えば、ラクトース、特に、ラクトース一水和物、セルロースおよび誘導体、例えば、粉末セルロース、微結晶性もしくはケイ化微結晶性セルロース、酢酸セルロース、デンプンおよび誘導体、例えば、アルファ化デンプン、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、米デンプン、バレイショデンプン、滅菌適性トウモロコシ、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、特に、第二リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸二カルシウムもしくはリン酸三カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、糖および誘導体、例えば、粉末糖、フルクトース、スクロース、デキストレート、デキストリン、D−ソルビトールスルホブチルエーテルβ−シクロデキストリン、デキストロース、ポリデキストロース、トレハロース、マルトース、マルチトール、マンニトール、マルトデキストリン、ソルビトール、イヌリン、キシリトール、エリトリトール、イソマルト、カオリンおよびラクチトールである。好ましい希釈剤は、ラクトース一水和物および微結晶性セルロースである。
本発明による適切な崩壊剤は、例えば、粉末セルロース、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、ドクサートナトリウム、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、微結晶性セルロース、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプン、特に、アルファ化デンプンおよびトウモロコシデンプンである。好ましい崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムである。
医薬組成物において通常用いられる任意の結合剤は、本発明の状況において使用し得る。結合剤は、例えば、アカシア、寒天、アルギン酸、カルボマー、カルメロースナトリウム、カラギーナン、酢酸フタル酸セルロース、セラトニア、キトサン、粉末糖(confectionar’s sugar)、コポビドン、ポビドン、綿実油、デキストレート、デキストリン、デキストロース、ポリデキストロース、マルトデキストリン、マルトース、セルロースおよびその誘導体、例えば、微結晶性セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒプロメロース(セルロースヒドロキシプロピルメチルエーテル)、デンプンおよびその誘導体、例えば、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、トウモロコシデンプン、ゼラチン、ベヘン酸グリセリル、トラガカント、グアーガム、硬化植物性油、イヌリン、ポロキサマー、ポリカルボフィル、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、N−ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタクリレート、ポリエチレングリコール、アルギネート、例えば、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、スクロース、ヒマワリ油、ゼイン、および誘導体、ならびにこれらの混合物から選択される、天然または部分的もしくは完全合成ポリマーである。好ましい結合剤は、微結晶性セルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースである。
本発明による医薬組成物はまた、1種以上の滑沢剤を含み得る。本発明による適切な滑沢剤は、ステアリン酸およびその塩(タルク、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセリル、特に、ステアリン酸マグネシウムを含めた)、ポリエチレングリコール、特に、約4400〜約9000の範囲の分子量を有するポリエチレングリコール、水添ヒマシ油、脂肪酸、例えば、フマル酸、および脂肪酸の塩、特に、そのカルシウム、マグネシウム、ナトリウムまたはカリウム(pottasium)塩、例えば、ベヘン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリルフマル酸ナトリウムまたはステアリン酸マグネシウム(例えば、HyQual(登録商標)、Mallinckrodt)、グリセリド、例えば、ベヘン酸グリセリル(Compritol(登録商標)888)、Dynasan(登録商標)118またはBoeson(登録商標)VPである。
本発明による医薬組成物はまた、1種以上の流動促進剤を含み得る。本発明による適切な流動促進剤は、二酸化ケイ素、特に、コロイド状二酸化ケイ素(例えば、Aerosil(登録商標)、Cab−O−Sil(登録商標))、ステアリン酸およびその塩(ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムを含めた)、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、三ケイ酸マグネシウムおよびタルクである。好ましい流動促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素およびタルクである。
別の実施形態において、本発明による医薬組成物は、下記を含む。
Figure 2016121156
一態様において、活性成分は、式(I)、例えば、式(I.9)の化合物またはその結晶形態(I.9X)である。
別の実施形態において、本発明による医薬組成物は、下記を含む。
Figure 2016121156
活性成分は、式(I)、例えば、式(I.9)の化合物またはその結晶形態(I.9X)である。
別の実施形態において、本発明による医薬組成物は、下記を含む。
Figure 2016121156
一態様において、活性成分は、式(I)、例えば、式(I.9)の化合物またはその結晶形態(I.9X)である。
別の実施形態において、本発明による医薬組成物は、下記を含む。
Figure 2016121156
活性成分は、式(I)、例えば、式(I.9)の化合物またはその結晶形態(I.9X)である。
一実施形態において、本発明の医薬組成物における前記崩壊剤と前記結合剤の比は、1.5:3.5〜1:1である。
一実施形態において、活性成分は、医薬組成物の重量の25%以下を表す。好ましくは、活性成分は、医薬組成物の重量の0.5%〜25%を表す。より好ましくは、活性成分は、医薬組成物の重量の1.0%〜20%を表す。さらにより好ましくは、活性成分は、医薬組成物の重量の2.0%〜15%を表す。
下記において、本発明による医薬品剤形において用いるグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体の量の好ましい範囲を記載する。これらの範囲は、成人患者、特に、人間、例えば、概ね70kgの体重の人間に関して1日当たりに投与する量を指し、1日1回、2回、3回、4回またはそれ以上の回数の投与に関して、および他の投与経路に関して、および患者の年齢に関してそれに合うように適合させることができる。投与量範囲および量は、活性成分について計算する。
グルコピラノシル置換ベンゼン誘導体、特に、化合物(I.9)またはその結晶形態(I.9X)の好ましい量は、0.5〜100mg、好ましくは0.5〜50mg、さらにより好ましくは1〜25mg、さらにより好ましくは5〜25mg、特に10〜25mgの範囲である。グルコピラノシル置換ベンゼン誘導体の好ましい投与量は、例えば、1mg、2mg、2.5mg、5mg、7.5mg、10mg、12.5mg、15mg、20mg、25mgおよび50mg、特に、10mgおよび25mgである。
本発明による医薬組成物は、錠剤、カプセル剤またはフィルムコート錠に含まれていてもよい。
一実施形態において、本発明による医薬組成物を含む錠剤は、滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムを含む。このような滑沢剤は、前記錠剤において0.25〜2%の濃度で存在し得る。
一実施形態において、本発明による医薬組成物を含む錠剤は、流動促進剤、例えば、コロイド状二酸化ケイ素を含む。このような流動促進剤は、前記錠剤において0.25〜2%の濃度で存在し得る。
本発明による錠剤は、フィルムコーティングし得る。典型的には、フィルムコートは、全組成物の2〜5重量%を表し、好ましくは皮膜形成剤、可塑剤、流動促進剤、および任意選択で1種以上の色素を含む。例示的コート組成物は、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース(HPMC)、ポリエチレングリコール(PEG)、タルク、二酸化チタン、ならびに任意選択で酸化鉄(赤色酸化鉄および/または黄色酸化鉄を含めた)を含み得る。
一実施形態において、本発明による医薬品剤形は、45分後に少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも90重量%の医薬活性成分が溶解するような溶解特性を有する。別の実施形態において、30分後に少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも90重量%の医薬活性成分が溶解する。別の実施形態において、15分後に少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも90重量%の医薬活性成分が溶解する。溶解特性は、例えば、薬局方、例えば、USP31−NF26S2、チャプター711(溶解)において記載されているように、標準的溶解試験において決定することができる。
一実施形態において、本発明による医薬品剤形は、40分以内に、代わりに30分以内に、好ましくは20分以内に、より好ましくは15分以内に、医薬品剤形が崩壊するような崩壊特性を有する。崩壊特性は、例えば、薬局方、例えば、USP31−NF26S2、チャプター701(崩壊)において記載されているように、標準的崩壊試験において決定することができる。
一実施形態において、本発明による医薬品剤形は、医薬成分に関して、好ましくは85〜115重量%、より好ましくは90〜110重量%、さらにより好ましくは95〜105重量%の範囲内の高い含量均一性を有する。含量均一性は、例えば、薬局方において記載されているような、例えば、10のランダムに選択した医薬品剤形を使用して、標準的試験において決定することができる。
本発明による剤形、例えば、錠剤、カプセル剤またはフィルムコート錠は、当業者には周知の方法によって調製し得る。
錠剤を製造する適切な方法は、粉末の形態の医薬組成物の圧縮(すなわち、直接圧縮法)、または顆粒の形態の医薬組成物の圧縮(必要な場合は、さらなる賦形剤と共に)を含む。
本発明による医薬組成物の顆粒剤は、当業者に周知の方法によって調製し得る。賦形剤と一緒での活性成分の造粒のための好ましい方法は、湿式造粒、例えば、高剪断湿式造粒および流動床湿式造粒、乾式造粒(ローラー圧縮とまた称される)を含む。
湿式造粒工程において、造粒液は、溶媒単独、または溶媒もしくは溶媒の混合物中の1種以上の結合剤の調製物である。適切な結合剤は、本明細書の上記に記載されている。例は、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドンおよびコポビドンである。適切な溶媒は、例えば、精製水、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトン、好ましくは精製水(これらの混合物を含めた)である。溶媒は、最終生成物中には残らない揮発性構成要素である。1種以上の活性成分および他の賦形剤、特に、1種以上の希釈剤および1種以上の崩壊剤(通常、滑沢剤を除く)は、例えば、高剪断造粒機を使用して、造粒液と共に予備混合および顆粒化する。湿式造粒ステップの後に続いて、通常1種以上の乾燥および含量均一性ステップを行う。例えば、乾燥炉または流動床乾燥機を、次いで乾燥のために使用することができる。
乾燥した顆粒剤は、適当な篩を通して篩い分けする。滑沢剤を除いて、他の賦形剤、特に、崩壊剤、結合剤、充填剤および/または流動促進剤の任意選択の添加の後、混合物を、適切なブレンダー、例えば、フリーフォールブレンダー中でブレンドし、続いて1種以上の滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムを添加し、ブレンダー中で最終的にブレンドする。
本発明による医薬組成物を作製するための例示的湿式造粒工程は、
(1)活性成分、および結合剤を含めた賦形剤の主要部分をミキサー中で予備混合し、予備混合物を得るステップと、
(2)造粒液、好ましくは精製水を加えることによって、ステップ(1)の予備混合物を顆粒化するステップと、
(3)ステップ(2)の顆粒剤を流動床乾燥機または乾燥炉において乾燥させるステップと、
(4)ステップ(3)の乾燥した顆粒剤を任意選択で乾式篩い分けするステップと、
(5)ステップ(4)の乾燥した顆粒剤と、残りの賦形剤、例えば、充填剤、結合剤、崩壊剤および/または流動促進剤とをミキサー中で混合し、主要混合物を得るステップと、(6)ステップ(5)の主要混合物と、滑沢剤とをミキサー中で混合し、最終混合物を得るステップと、
(7)適切な錠剤機上で圧縮することによってステップ(6)の最終混合物を錠剤化し、錠剤コアを生成するステップと、
(8)ステップ(7)の錠剤コアを非機能性コートで任意選択でフィルムコーティングするステップと
を含む。
本発明はまた、上記の工程によって得ることができる医薬組成物を提供する。
医薬組成物を作製するための本発明による例示的直接圧縮工程は、
(1)活性成分、および賦形剤の主要部分をミキサー中で予備混合し、予備混合物を得るステップと、
(2)粘着性粒子を分離し、含量均一性を改善するために、予備混合物をスクリーンを通して任意選択で乾式スクリーニングするステップと、
(3)任意選択で残りの賦形剤を混合物に加え、混合し続けることによって、ステップ(1)または(2)の予備混合物をミキサー中で混合するステップと、
(4)適切な錠剤機上で圧縮することによってステップ(3)の最終混合物を錠剤化し、錠剤コアを生成するステップと、
(5)ステップ(4)の錠剤コアを非機能性コートで任意選択でフィルムコーティングするステップと
を含む。
本発明はまた、上記の工程によって得ることができる医薬組成物を提供する。
医薬組成物を作製するための本発明による例示的乾式造粒工程は、
(1)ミキサー中で活性成分または薬学的に許容されるその塩と賦形剤の全てまたは一部とを混合するステップと、
(2)適切なローラーコンパクター上でステップ(1)の混合物を圧縮するステップと、(3)適切な微粉砕または篩い分けステップによって、ステップ(2)の間に得たリボンを小さな顆粒剤に縮小させるステップと、
(4)ミキサー中でステップ(3)の顆粒剤と残りの賦形剤とを任意選択で混合し、最終混合物を得るステップと、
(5)適切な錠剤機上でこれを圧縮することによって、ステップ(3)の顆粒剤またはステップ(4)の最終混合物を錠剤化し、錠剤コアを生成するステップと、
(6)ステップ(5)の錠剤コアを非機能性コートで任意選択でフィルムコーティングするステップと
を含む。
一実施形態において、本発明による顆粒剤のサイズは、25〜800μm、例えば、40μm〜500μmの範囲内である。顆粒剤のサイズは、篩分析によって、例えば、ソニックシフターによって測定し得る。一実施形態において、顆粒剤の少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%は、所与の範囲内である。
本発明が治療または予防を必要としている患者を指すとき、これは主にヒトにおける治療および予防に関するが、医薬組成物はまた、哺乳動物における獣医学においてそれ相応に使用し得る。本発明の範囲において、成人患者は好ましくは、18歳以上のヒトである。また本発明の範囲において、患者は、青年期のヒト、すなわち、6〜17歳、例えば、10〜17歳、好ましくは13〜17歳のヒトである。
本明細書の上記に記載のように、本発明による医薬組成物の投与によって、特に、その中のSGLT2阻害剤の高いSGLT2阻害活性を考慮して、過剰な血中グルコースは、患者の尿を通して排泄され、その結果、重量の増加がないこと、またはそれどころか体重の低減をもたらし得る。したがって、本発明による治療または予防法は、過体重および肥満、特に、クラスI肥満、クラスII肥満、クラスIII肥満、病的肥満、内臓肥満および腹部肥満からなる群から選択される状態の1つ以上と診断されている、このような治療または予防法を必要としているそれらの患者において有利に適している。さらに、本発明による治療または予防法は、重量増加を好ましくは回避すべきであるそれらの患者において有利に適している。本発明による医薬組成物および方法は、相当する単独療法または組合せパートナーの2つのみを使用した治療と比較して、より多くの数の患者について、およびより長い時間の治療的処置について、所望の標的範囲、例えば、<7%、好ましくは<6.5%へのHbA1c値の低減を可能にする。
本発明による医薬組成物、特に、その中のSGLT2阻害剤は、血糖コントロールに関して、特に、空腹時血漿グルコース、食後血漿グルコースおよび/またはグリコシル化ヘモグロビン(HbA1c)の低減を考慮して、非常に良好な有効性を示す。本発明による医薬組成物を投与することによって、好ましくは0.5%以上、さらにより好ましくは1.0%以上のHbA1cの低減を達成することができ、低減は、特に、1.0%〜2.0%の範囲である。
さらに、本発明による方法および/または使用は、下記の状態
(a)100mg/dL超、特に、125mg/dL超の空腹時血中グルコースまたは血清グルコース濃度;
(b)140mg/dL以上の食後血漿グルコース;
(c)6.0%以上、6.5%以上、7.0%以上、7.5%以上、または8.0%以上のHbA1c値
の1つまたは2つ以上を示すそれらの患者において有利に適用可能である。
下記において、本発明による医薬組成物および方法および使用において用いられるSGLT2阻害剤の量の好ましい範囲を記載する。これらの範囲は、成人患者、特に、例えば、概ね70kgの体重の人間に関して1日当たりに投与される量を指し、1日1回、2回、3回または4回以上の回数の投与に関して、および他の投与経路に関して、および患者の年齢に関して、それに合うように適応させることができる。
本発明の範囲内で、医薬組成物は好ましくは、経口的に投与される。投与の他の形態が可能であり、本明細書の下記に記載されている。好ましくは、SGLT2阻害剤を含む1種以上の剤形は、経口であり、または通常周知である。
一般に、本発明による医薬組成物および方法におけるSGLT2阻害剤の量は好ましくは、前記SGLT2阻害剤を使用した単独療法について通常推奨される量である。
SGLT2阻害剤の好ましい投与量範囲は、一日当たり0.5mg〜200mg、さらにより好ましくは1〜100mg、最も好ましくは1〜50mgの範囲である。経口投与が好ましい。したがって、医薬組成物は、本明細書の上記の量、特に、1〜50mgまたは1〜25mgを含み得る。特定の投与量強度(例えば、錠剤またはカプセル剤毎)は、例えば、1mg、2.5mg、5mg、7.5mg、10mg、12.5mg、15mg、20mg、25mgまたは50mg、特に、10mgまたは25mgのSGLT2阻害剤、例えば、式(I)の化合物、特に、化合物(I.9)またはその結晶形態(I.9X)である。活性成分の適用は、1日3回まで、好ましくは1日1回または2回、最も好ましくは1日1回で行ってもよい。
本明細書の上記および下記の方法および使用は、SGLT2阻害剤、特に、化合物(I.9)を患者に投与することによって用いる。最も好ましくは、SGLT2阻害剤、特に、化合物(I.9)を含む医薬組成物を投与する。経口投与が好ましい。
本発明による方法および使用の一実施形態において、SGLT2阻害剤、特に、化合物(I.9)は、患者に投与される唯一の活性医薬成分である。このように、方法および使用は、単独療法に関する。
本発明による方法および使用の別の実施形態において、SGLT2阻害剤、特に、化合物(I.9)を、1種以上の他の活性医薬成分と組み合わせて患者に投与する。このように、方法および使用は、併用療法に関する。好ましくは、他の活性医薬成分は、真性糖尿病、特に、1型真性糖尿病または2型真性糖尿病の治療のための医薬品である。したがって、本発明による方法および使用はまた、1種以上の他の抗糖尿病剤との併用療法に関する。
真性糖尿病の治療のための医薬品としての他の活性医薬成分は好ましくは、メトホルミン、DPPIV阻害剤、インスリン、PPARγアゴニスト、GLP−1受容体アゴニスト、グリニド、スルホニル尿素またはα−グルコシダーゼ遮断剤(これらの組合せを含めた)からなる群から選択される。他の医薬成分の具体例は、メトホルミン、リナグリプチン、レパグリニド、リラグルチド、ピオグリタゾンおよびグリメピリド(glimepirid)である。SGLT2阻害剤および抗糖尿病性活性医薬成分の組合せは、例えば、WO2008/055940に記載されている。
本発明による方法および使用は、抗糖尿病性医薬品で従前治療されており、過剰濾過を発症する危険性を有し、または過剰濾過を有すると診断されているそれらの患者において特に有利であり得る。他の抗糖尿病薬と組み合わせたSGLT2阻害剤、特に、化合物(I.9)の同時の投与は、尿によるグルコースの排泄によって血液グルコースレベルを低下させ、したがって他の抗糖尿病性医薬品の投与量を低下させる機会を有する一方で、過剰濾過を発症する危険性を低下させることを含めて、過剰濾過を治療することを可能にし得る。SGLT2阻害剤の同時の投与のさらなる利点は、重量低下および/もしくは体脂肪の低減を達成し得、または他の抗糖尿病薬によって誘発される重量および/もしくは体脂肪の増加を防止または減衰し得ることである。さらに、SGLT2阻害剤を使用することによって、血圧は低下し得、これは、高血圧の危険性の増大を有し、または高血圧を有すると診断されている患者において特に有利である。
SGLT2阻害剤、特に、化合物(I.9)、および他の活性医薬成分、特に、抗糖尿病薬は、合わせた投与のために1つの医薬組成物中に製剤してもよく、または合わせたもしくは別々の投与のために別々の医薬組成物に製剤してもよい。
メトホルミンという用語は、その塩、例えば、メトホルミン塩酸塩を含む。さらに、メトホルミンは、即時放出、調節放出、持続放出または持続性放出のための医薬組成物に含まれてもよい。メトホルミンは、従来技術において公知のような医薬組成物、投与量および投与スキームを使用して、経口的に投与し得る。メトホルミンについての好ましい投与量範囲は、1日1回または2回で500〜2000mg、例えば、好ましくは1日1回または2回で500mg、850mgまたは1000mgである。本発明による方法および使用において、SGLT2阻害剤、特に、化合物(I.9)、およびメトホルミンは、組み合わせて、例えば、同時に投与され、それらが交互に投与されるとき、例えば、別々の製剤中で連続的に投与し得る。SGLT2阻害剤およびメトホルミンの合わせた投与のための方法は、例えば、WO2008/055940に記載されている。SGLT2阻害剤、特に、化合物(I.9)、およびメトホルミンを含む医薬組成物は、WO2011/039337に記載されている。組合せ化合物(I.9)/メトホルミンの好ましい投与量は、例えば、5mg/500mg、12.5mg/500mg、5mg/850mg、12.5mg/850mg、5mg/1000mgおよび12.5mg/1000mgである。
DPPIV阻害剤は、リナグリプチン、シタグリプチン、サクサグリプチン、ビルダグリプチン、アログリプチン、デナグリプチン、メログリプチン、カルメグリプチン、デュトグリプチン、テネグリプチン、ゴソグリプチン、アナグリプチン、ゲミグリプチンおよびビセグリプチンからなる群から選択し得る。DPPIV阻害剤は、従来技術において公知のような医薬組成物、投与量および投与スキームを使用して経口的に投与し得る。好ましいDPPIV阻害剤は、リナグリプチンである。リナグリプチンは胆汁および腸によって主に排泄されるため、腎症状または機能障害を有する患者においてより高い安全性が見出される。したがって、化合物(I.9)とリナグリプチンとの組合せは、本発明による方法および使用において特に重要である。リナグリプチンについての好ましい投与量範囲は、1日1回または2回で0.5〜20mg、例えば、好ましくは1日1回で0.5mg、1mg、2.5mg、5mgまたは10mgである。本発明による方法および使用において、SGLT2阻害剤、特に、化合物(I.9)、およびDPPIV阻害剤、例えば、リナグリプチンは、組み合わせて、例えば、同時に投与され、それらが交互に投与されるとき、例えば、別々の製剤中で連続的に投与し得る。SGLT2阻害剤およびDPPIV阻害剤の合わせた投与のための方法は、例えば、WO2009/022007に記載されている。SGLT2阻害剤、特に、化合物(I.9)、およびDPPIV阻害剤、例えば、リナグリプチンを含む医薬組成物は、WO2010/092124に記載されている。組合せ化合物(I.9)/リナグリプチンの好ましい投与量は、例えば、10mg/5mg、12.5mg/5mgおよび25mg/5mgである。
さらに、本発明による方法および使用は、真性糖尿病の治療のための別の活性医薬成分と組み合わせた、またはこれらと交互の、SGLT2阻害剤、特に、化合物(I.9)、およびDPPIV阻害剤、例えば、リナグリプチンの投与に関する。別の活性医薬成分の一例は、メトホルミンである。SGLT2阻害剤、DPPIV阻害剤および第3の活性医薬成分の組合せは、WO2010/092125に記載されている。
PPARγアゴニストは好ましくは、チアゾリジンジオン(thiazolidindione)、特に、ピオグリタゾンまたはロシグリタゾンである。「ピオグリタゾン」という用語は、本明細書において用いられるように、ピオグリタゾン(そのエナンチオマー、これらの混合物およびそのラセミ化合物を含めた)、または薬学的に許容されるその塩、例えば、塩酸塩を指す。「ロシグリタゾン」という用語は、本明細書において用いられるように、ロシグリタゾン(そのエナンチオマー、これらの混合物およびそのラセミ化合物を含めた)、または薬学的に許容されるその塩、例えば、マレイン酸塩を指す。
「インスリン」という用語は、本発明の範囲内で、患者、特に、ヒトの治療において使用されるインスリンおよびインスリン類似体に関し、正常インスリン、ヒトインスリン、インスリン誘導体、亜鉛インスリンおよびインスリン類似体(特にヒトの治療において使用されているような調節放出プロファイルを有するその製剤を含めた)を含む。「インスリン」という用語は、本発明の範囲内で、下記のタイプのインスリン:
− 速効型インスリン、
− 短時間作用型インスリン、
− 中等度作用型インスリン、
− 長時間作用型インスリン、
およびこれらの混合物、例えば、短時間作用型または速効型インスリンと長時間作用型インスリンとの混合物を包含する。「インスリン」という用語は、本発明の範囲内で、注射による、注入(ポンプを含めた)による、吸入による、経口による、経皮的または他の投与経路による、患者に投与されるインスリンを包含する。インスリンの例は、レギュラーインスリンまたはヒトインスリン、NPHインスリン(Humulin N、Novolin N、Novolin NPHおよびイソフェンインスリンとしてまた公知である)、レンテインスリン、例えば、SemilenteまたはMonotard、インスリングラルギン、インスリンデテミルまたはインスリンデグルデク、ペグ化インスリンリスプロ、アミド化インスリングラルギンである。
「GLP−1受容体アゴニスト」という用語は、本発明の範囲内で、これらに限定されないが、外因性GLP−1(天然または合成)、GLP−1類似体および他の物質(ペプチド性または非ペプチド性、例えば、小分子)を含み、これは、GLP−1受容体によるシグナル伝達を促進する。外因性GLP−1は、天然および合成のGLP−1、特に、ヒトGLP−1を含む。GLP−1類似体は、例えば、DPP−4および/またはNEP24.11による酵素分解にまた抵抗性であり、または低減した感受性を有するより長時間作用型類似体を含む。GLP−1類似体の例は、エキセナチド(エキセンディン−4);エキセナチドLAR(エキセナチドの長時間作用型放出製剤);リラグルチド;タスポグルチド;セマグルチド;アルビグルチド;リキシセナチド;デュラグルチド;ならびにWO2006/124529(この開示は、本明細書において組み込まれている)の請求項1によるアミノ酸配列を含むペグ化GLP−1化合物、およびWO2009/020802(この開示は、本明細書において組み込まれている)に開示されているような配列番号21によるアミノ酸配列を含むGLP−1誘導体からなる群から選択される。
インスリンおよびGLP−1受容体アゴニスト、特に、GLP−1類似体の組合せは、また本発明による方法および使用において、SGLT−2阻害剤、特に、化合物(I.9)と組み合わせて使用し得る。
グリニドの例は、レパグリニドおよびナテグリニドである。スルホニル尿素の例は、グリベンクラミド、トルブタミド、グリメピリド、グリピジド、グリブリド、グリクラジドである。α−グルコシダーゼ遮断剤の例は、ミグリトール、アカルボースおよびボグリボースである。
第1の実施形態によると、製造物は、(a)本発明によるSGLT2阻害剤を含む医薬組成物、および(b)医薬品が投与される説明書を含むラベルまたは添付文書を含む。
本発明による医薬組成物の所望の用量は、1日1回の用量で、または例えば、1日当たり2回もしくは3回以上の用量として適当な間隔で投与される分割用量として便利に提示し得る。
医薬組成物は、液体もしくは固体形態で、または吸入もしくは吹送による投与に適した形態で、経口、直腸、経鼻、局所(口腔内頬側および舌下を含めた)、経皮、膣または非経口(筋内、皮下および静脈内を含めた)投与のために製剤し得る。経口投与が好ましい。製剤は、適切な場合には、別個の投与単位で好都合に示してもよく、製剤分野で周知の方法のいずれかによって調製し得る。全ての方法は、活性成分と1種以上の薬学的に許容される担体、例えば、液体担体または微粉化した固体担体または両方とを会合させ、次いで、必要に応じて、生成物を所望の製剤に成形するステップを含む。
医薬組成物は、錠剤、顆粒剤、細顆粒剤、散剤、カプセル剤、カプレット剤、軟カプセル剤、丸剤、経口液剤、シロップ剤、乾燥シロップ剤、チュアブル錠、トローチ剤、発泡錠、ドロップ剤、懸濁剤、高速溶解錠剤、経口高速分散錠剤などの形態で製剤し得る。好ましくは、SGLT2阻害剤の医薬組成物は、錠剤の形態である。
医薬組成物および剤形は好ましくは、製剤の他の成分と適合性であり、そのレシピエントに対して有害ではないという意味で「許容され」なくてはならない、1種以上の薬学的に許容される担体を含む。薬学的に許容される担体の例は、当業者には公知である。
経口投与に適した医薬組成物は、個別単位、例えば、カプセル剤(軟質ゼラチンカプセル剤を含めた)、カシェ剤または錠剤(それぞれは所定の量の活性成分を含有する)として;散剤または顆粒剤として;溶液剤、懸濁剤として、または乳剤として、例えば、シロップ剤、エリキシル剤または自己乳化送達系(SEDDS)として便利に提示し得る。活性成分はまた、ボーラス、舐剤またはペースト剤として提示し得る。経口投与のための錠剤およびカプセル剤は、従来の賦形剤、例えば、結合剤、充填剤、滑沢剤、崩壊剤、または湿潤剤を含有し得る。錠剤は、当技術分野で周知の方法によってコーティングし得る。経口液体調製物は、例えば、水性もしくは油性懸濁剤、溶液剤、乳剤、シロップ剤もしくはエリキシル剤の形態でよく、または水もしくは他の適切なビヒクルとの使用前の構成のための乾燥生成物として提示し得る。このような液体調製物は、従来の添加物、例えば、懸濁化剤、乳化剤、非水性ビヒクル(食用油を含み得る)、または保存剤を含有し得る。
本発明による医薬組成物はまた、非経口投与(例えば、注射、例えば、ボーラス注射もしくは持続注入による)のために製剤してもよく、単位用量形態(アンプル剤、事前充填したシリンジ、小容量注入)で、または加えた保存剤を有する複数用量容器で示してもよい。組成物は、油性もしくは水性ビヒクル中の懸濁剤、溶液剤、または乳剤などの形態をとってもよく、調合剤、例えば、懸濁化剤、安定化剤および/または分散化剤を含有し得る。代わりに、活性成分は、使用前に適切なビヒクル、例えば、無菌の発熱物質なしの水と構成するための、無菌固体の無菌的単離によって、または溶液からの凍結乾燥によって得る粉末形態でよい。
担体が固体である直腸投与に適した医薬組成物は最も好ましくは、単位用量の坐剤として提示される。適切な担体は、カカオバターおよび当技術分野で一般に使用される他の材料を含み、坐剤は、活性化合物(複数可)と軟化または溶融した担体(複数可)とを混合し、それに続いてモールド中で冷やし、成形することによって便利に形成し得る。
本発明による医薬組成物および方法は、本明細書の上記に記載のそれらの疾患および状態の治療および予防において有利な作用を示す。有利な作用は、例えば、有効性、投与量強度、投与頻度、薬力学的特性、薬物動態特性、より少ない有害作用、便利さ、服薬遵守などに関して見ることができる。
本発明によるSGLT2阻害剤およびそのプロドラッグの製造のための方法は、当業者には公知である。有利なことには、本発明による化合物は、本明細書において上記で引用したような特許出願を含めた文献に記載されているように、合成法を使用して調製することができる。好ましい製造の方法は、WO2006/120208およびWO2007/031548に記載されている。化合物(I.9)に関して、有利な結晶形態は、本明細書においてその全体が組み込まれている国際出願WO2006/117359およびWO2011/039108に記載されている。
上記の医薬組成物および方法のいずれかは、本発明の範囲内で、当技術分野において公知の動物モデルで試験し得る。
本発明による医薬組成物および方法は、遺伝的に高インスリン性または糖尿病の動物、例えば、db/dbマウス、ob/obマウス、Zucker脂肪(fa/fa)ラットまたはZucker糖尿病性脂肪(ZDF)ラットにおいて試験することができる。さらに、本発明による方法は、実験的に誘発された糖尿病を有する動物、例えば、ストレプトゾトシンで事前処理したHanWistarまたはSprague−Dawleyラットにおいて試験することができる。
薬理学的例
下記の例は、本発明による医薬組成物の、血糖コントロールおよび過剰濾過に対する有益な作用を示す。好ましくは、SGLT−2阻害剤は、1−クロロ−4−(β−D−グルコピラノス−1−イル)−2−[4−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)−ベンジル]−ベンゼン、好ましくは結晶形態のもの(I.9X)である。
例1:過剰濾過の治療
異なる期間(例えば、1日から24カ月)で行った臨床試験において、過剰濾過を有する患者における治療の成功は、制御された状態の正常血糖および高血糖下にて、SGLT−2阻害剤による治療の後に、糸球体濾過速度(GFR)の変化を決定することによってチェックする。対象に、25mgのSGLT−2阻害剤を1日1回投与する。
研究の間または終わりにおける、初期値と比較した、またはプラセボ群もしくは異なる治療を与えられる群と比較した、過剰濾過を有する患者におけるGFRの有意な変化は、過剰濾過の治療における本発明による医薬組成物の有効性を証明する。GFRは、本明細書に記載のように決定する。
腎機能のさらなるパラメーターをまた測定し得る。これらには、
− 腎血行動態機能:有効腎血漿流量(ERPF)、腎血流量(RBF)、濾過比(FF)および腎血管抵抗(RVR)の変化;
− 全身血液動態機能:平均動脈圧(MAP)および動脈の硬さの変化;
− レニン−アンジオテンシン−アルドステロン系(RAAS)活性化に関与するメディエーター、および交感神経性活性のマーカーの循環レベルの変化;
− 一酸化窒素、プロスタノイドおよびアルブミン排泄の尿測定の変化
が含まれる。
パラメーターは、当技術分野で公知の技術を使用して決定する。
製剤の例
当技術分野において公知の方法と同じように得てもよい製剤の下記の例は、これらの例の内容に制限することなしに、本発明をより十分に例示する役割を果たす。「活性物質」という用語は、本発明によるSGLT−2阻害剤、特に、式(I)の化合物、例えば、式(I.9)の化合物またはその結晶形態(I.9X)を意味する。
活性医薬成分または活性物質、すなわち、化合物(I.9)、好ましくは結晶形態の化合物(I.9X)を、医薬組成物または剤形を製造する前に所望の粒径分布を得るために、適切なミル、例えば、ピンまたはジェットミルで粉砕する。
本発明による好ましい活性医薬成分についての典型的な粒径分布値X90、X50およびX10の例を、下記の表に示す。
Figure 2016121156
(例1)
10ml毎に50mgの活性物質を含有する乾燥アンプル剤
組成:
活性物質 50.0mg
マンニトール 50.0mg
注射のための水 10.0mlまで
調製:
活性物質およびマンニトールを、水に溶解する。パッケージングの後、溶液を凍結乾燥させる。直ぐに使える溶液を生成するために、生成物を注射のための水に溶解する。
(例2)
2ml毎に25mgの活性物質を含有する乾燥アンプル剤
組成:
活性物質 25.0mg
マンニトール 100.0mg
注射のための水 2.0mlまで
調製:
活性物質およびマンニトールを、水に溶解する。パッケージングの後、溶液を凍結乾燥させる。直ぐに使える溶液を生成するために、生成物を注射のための水に溶解する。
(例3)
50mgの活性物質を含有する錠剤
組成:
(1)活性物質 50.0mg
(2)マンニトール 98.0mg
(3)コーンスターチ 50.0mg
(4)ポリビニルピロリドン 15.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
215.0mg
調製:
(1)、(2)および(3)を一緒に混合し、(4)の水溶液と共に顆粒化する。(5)を、乾燥し顆粒化した材料に加える。この混合物から、錠剤をプレスする(2平面、両側上に面が刻まれ、片側上に分割用切り込みを有する)。
錠剤の直径:9mm。
(例4)
50mgの活性物質を含有するカプセル剤
組成:
(1)活性物質 50.0mg
(2)乾燥コーンスターチ 58.0mg
(3)マンニトール 50.0mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
160.0mg
調製:
(1)を、(3)と粉砕する。この粉砕を、激しく混合しながら(2)および(4)の混合物に加える。この粉末混合物を、カプセル充填機器でサイズ3硬質ゼラチンカプセル中にパックする。
(例5)
2.5mg、5mg、10mg、25mg、50mgの活性物質を含有する錠剤
Figure 2016121156
(例6)
錠剤についての製造工程
Figure 2016121156

Figure 2016121156
(例7)
他の充填剤を含有する医薬組成物
コポビドンを周囲温度で精製水に溶解し、造粒液を生成する。本発明によるグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体、マンニトール、アルファ化デンプンおよびトウモロコシデンプンを、適切なミキサー中でブレンドし、予備混合物を生成する。予備混合物を造粒液で湿らせ、引き続いて顆粒化する。湿った顆粒を、適切な篩を通して篩い分けする。顆粒を、1〜4%の乾燥減量値が得られるまで流動床乾燥機中で約60℃の吸気温度で乾燥させる。乾燥した顆粒を1.0mmのメッシュサイズを有する篩を通して篩い分けする。
ステアリン酸マグネシウムの塊をほぐすために篩に通し、顆粒に加える。引き続いて、適切なブレンダー中で3分間の最終ブレンディングによって最終ブレンドを生成し、錠剤コアに圧縮する。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、タルク、二酸化チタンおよび酸化鉄を、適切なミキサー中で周囲温度にて精製水に懸濁させ、コーティング懸濁液を生成する。錠剤コアを約3%の重量増加までコーティング懸濁液でコーティングし、フィルムコート錠を生成する。下記の製剤の変形を得ることができる。
Figure 2016121156
(例8)
他の崩壊剤を含有する医薬組成物
コポビドンを周囲温度で精製水に溶解し、造粒液を生成する。本発明によるグルコピラノシル置換ベンゼン誘導体、マンニトール、アルファ化デンプンおよびトウモロコシデンプンを、適切なミキサー中でブレンドし、予備混合物を生成する。予備混合物を、造粒液で湿らせ、引き続いて顆粒化する。湿った顆粒を、適切な篩を通して篩い分けする。顆粒を、1〜4%の乾燥減量値が得られるまで流動床乾燥機中で約60℃の吸気温度で乾燥させる。乾燥した顆粒を1.0mmのメッシュサイズを有する篩を通して篩い分けする。
クロスポビドンを乾燥した顆粒に加え、5分間混合し、主要ブレンドを生成する。ステアリン酸マグネシウムの塊をほぐすために篩に通し、主要ブレンドに加える。引き続いて、適切なブレンダー中で3分間の最終ブレンディングによって最終ブレンドを生成し、16kNの圧縮力で8mmの円形錠剤コアに圧縮する。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、タルク、二酸化チタンおよび酸化鉄を、適切なミキサー中で周囲温度にて精製水に懸濁させ、コーティング懸濁液を生成する。錠剤コアを約3%の重量増加までコーティング懸濁液でコーティングし、フィルムコート錠を生成する。下記の製剤の変形を得ることができる。
Figure 2016121156
錠剤硬度、脆弱性、内容物の均一性、崩壊時間および溶解特性を、本明細書の上記に記載のように決定する。
(例9)
直接圧縮製剤
1.活性成分、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウムと、ヒドロキシプロピルセルロースまたはポリエチレングリコール粉末とを、20メッシュのハンドスクリーンを通してスクリーニングする。
2.上記のものを高剪断ミキサー中に加え、2分間混合する。
3.ラクトースおよびコロイド状二酸化ケイ素の予備混合物(約1/1)を作製する。
4.予備混合物を20メッシュのハンドスクリーンを通してスクリーニングし、ミキサーに加える。
5.残りのラクトースを20メッシュのハンドスクリーンを通してスクリーニングし、ミキサーに加える。
6.ミキサー中で構成要素を2分間混合する。
7.ステアリン酸マグネシウムを30メッシュのハンドスクリーンを通してスクリーニングし、ミキサーに加える。
8.1分30秒間混合し、最終ブレンドを得る。
9.適切な打錠プレスでの最終ブレンドの打錠。
10.錠剤コアの任意選択のフィルムコーティング。
Figure 2016121156
(例10)
0.5mg、5mg、25mg、100mgの活性物質を含有する錠剤
Figure 2016121156
活性物質、例えば、化合物(I.9)、好ましくは結晶形態の化合物(I.9X)、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクロスカルメロースナトリウムを、ブレンダー中で混合する。この予備混合物を、ラクトース一水和物、および微結晶性セルロースの一部と混合する。このように得られたブレンドを、精製水と共に顆粒化する。複数の造粒物のサブ部分を、バッチサイズおよび使用する装置によって、必要に応じて個々の錠剤バッチのために生成し得る。
造粒物を乾燥機トレイ上に排出し、乾燥させる。次いで、造粒物を粉砕する。微結晶性セルロースの残部を、(0.5mg以外の全ての強度についてコロイド状二酸化ケイ素との予備混合物として)粉砕した造粒物に加え、混合する。ステアリン酸マグネシウムを、ブレンドの一部と予備混合し、造粒物の残部中にスクリーニングし、混合する。
最終錠剤ブレンドを、錠剤機を使用して錠剤に圧縮する。完成した錠剤を、適切な容器閉鎖システムを使用してパッケージする。
(例11)
1mg、5mg、25mgの活性物質を含有する錠剤
Figure 2016121156
活性物質、例えば、化合物(I.9)、好ましくは結晶形態の化合物(I.9X)を、スクリーンを通過させ、ブレンダーまたは高剪断造粒機に加える。ヒドロキシプロピルセルロースおよびクロスカルメロースナトリウムをスクリーンに通過させ、薬物原料に加え、混合する。微結晶性セルロースの顆粒内部分を、高剪断造粒機中へとスクリーンを通過させ、薬物原料予備混合物と混合する。次いで、材料を造粒機中へとスクリーンを通過させ、混合することによって、ラクトースを加える。このように得られたブレンドを、精製水と共に顆粒化する。より大きなバッチのために、複数の造粒物のサブ部分を、バッチサイズおよび使用する装置によって、必要に応じて個々の錠剤バッチのために生成し得る。
造粒物を乾燥機トレイ上に排出し、乾燥させる。次いで、造粒物を、ブレンダー中へとミルを通過させる。コロイド状二酸化ケイ素を、顆粒外微結晶性セルロースの一部と予備混合する。この予備混合物、続いて残りの顆粒外微結晶性セルロースを、ブレンダー中へとミルを通過させ、粉砕した造粒物と混合する。ステアリン酸マグネシウムをブレンドの部分と予備混合し、造粒物の残部へとミルを通過させ、混合する。
最終錠剤ブレンドを、錠剤機を使用して錠剤に圧縮する。完成した錠剤を、適切な容器閉鎖システムを使用してパッケージする。
医薬組成物および医薬品剤形の特性に関する試験の例
1.崩壊試験
崩壊試験を、USP31−NF26S2、チャプター701(崩壊)において記載されているように行った。
2.溶解試験
標準的溶解試験は、USP31−NF26S2、チャプター711(溶解)に記載されている。50rpmの撹拌スピードを伴うパドル法(器具2)を使用した。溶解媒体は、37℃の温度の900mLのリン酸カリウム緩衝液(pH6.8)(0.05M)である。試料は、10分後、15分後、20分後、30分後および45分後に取り出す。試料は、HPLCによって分析する。
3.レーザー回折による粒径分布測定
粒径分布測定を、例えば、光散乱またはレーザー回折技術によって行う。粒径を決定するために、粉末を、例えば、分散ユニットによってレーザー回折分光計に供給する。試験法を、下記で詳細に記載する。装置:レーザー回折分光計Sympatec HELOS粒径測定器レンズ:R31(0.5/0.9μm〜175μm)
試料分散ユニット:乾式分散器RODOS/M
真空:Nilfisk
フィーダー:ASPIROS
供給速度:60.00mm/s
一次圧:2.00バール
インジェクター減圧:最大化(ミリバール)2
参照測定:10秒
サイクル時間:100ミリ秒
トリガー条件:光学濃度≧1%後に0.0秒で開始、常時有効
光学濃度≦1%で5.0秒後、または30秒の実時間後に停止
光学濃度:概ね3〜12%の範囲
評価:HRLD
試料サイズ:概ね100mg
測定数:2(二連)
機器は、メーカーの推奨によって、メーカーが提供したソフトウェアを使用して設定する。試料の一部を取り出す前に、試料容器を徹底的に混合し、回転し、代表的な試料を試験することを確実にする。2連の試料を、スパチュラを使用することによって調製し、概ね100mgの試料をASPIROSガラス製バイアル中に移し、バイアルをキャップする。キャップしたバイアルをフィーダー中に入れる。
4.錠剤の硬度および破砕性
錠剤の硬度および破砕性試験を、USP31−NF26S2、チャプター1217(錠剤破断力)において記載されているように行った。
例:化合物(I.9)およびリナグリプチンの医薬組成物
下記において、化合物(I.9)(API1)およびリナグリプチン(API2)を含む医薬組成物、ならびにこれらの製造の一例を提供する。活性医薬成分であるAPI1およびAPI2を、1つの造粒ステップにおいて処理し、一層錠剤をプレスする。最初に、コポビドンを精製水に周囲温度(約20℃)にて溶解し、造粒液を生成する。API1、API2、マンニトール、アルファ化デンプンおよびトウモロコシデンプンを、適切なミキサー中でブレンドし、予備混合物を生成する。予備混合物を、造粒液で湿らせ、引き続いて顆粒化する。湿った顆粒を、適切な篩を通して篩い分けする。顆粒を、1〜4%の乾燥減量値が得られるまで流動床乾燥機中で約60℃の吸気温度で乾燥させる。乾燥した顆粒を、1.0mmのメッシュサイズを有する篩を通して篩い分けする。
クロスポビドンおよびタルクを、乾燥した顆粒に加え、5分間混合し、主要ブレンドを生成する。ステアリン酸マグネシウムの塊をほぐすために篩に通し、主要ブレンドに加える。引き続いて、適切なブレンダー中で3分間の最終ブレンディングによって最終ブレンドを生成し、16kNの圧縮力で8mmの円形錠剤コアに圧縮する。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、タルク、二酸化チタン、マンニトールおよび酸化鉄を、適切なミキサー中で周囲温度にて精製水に懸濁させ、コーティング懸濁液を生成する。錠剤コアを約3%の重量増加までコーティング懸濁液でコーティングし、フィルムコート錠を生成する。下記の製剤の変形を得ることができる。
Figure 2016121156

Claims (18)

  1. SGLT2阻害剤を含む医薬組成物を、それを必要としている患者に投与することを特徴とする、前記患者において、腎過剰濾過傷害を予防し、進行を遅らせ、遅延させ、または治療するための方法であって、前記SGLT2阻害剤が、1−クロロ−4−(β−D−グルコピラノス−1−イル)−2−[4−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)−ベンジル]−ベンゼンまたはそのプロドラッグである、方法。
  2. 前記患者が、下記の状態:
    (a)真性糖尿病;
    (b)先天性もしくは後天性の閉塞性尿路疾患/ネフロパシー;
    (c)進行性慢性腎臓疾患(CKD);
    (d)急性腎不全(ARF);
    (e)腎移植レシピエント;
    (f)腎移植ドナー;または
    (g)片側の完全もしくは部分的腎摘出術を受けた患者
    の1つ以上と診断されている、またはこれを示す個体である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記患者が、真性糖尿病と診断されている、またはこれを示す個体である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記患者が、1型真性糖尿病、2型真性糖尿病、若年発症型成人型糖尿病(MODY)、成人潜在性自己免疫性糖尿病(LADA)または前糖尿病と診断されている、またはこれを示す個体である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記患者が、125mL/分/1.73m2以上のGFRを有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記患者が、140mL/分/1.73m2以上のGFRを有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記患者が、
    (1)過体重、肥満、内臓肥満および腹部肥満からなる群から選択される状態の1つ以上と診断された個体であり;または
    (2)下記の状態:
    (a)100mg/dL超、特に125mg/dL超の空腹時血中グルコースもしくは血清グルコース濃度;
    (b)140mg/dL以上の食後血漿グルコース;
    (c)6.0%以上、6.5%以上、もしくは8.0%以上のHbA1c値
    の1つもしくは2つ以上を示す個体であり;または
    (3)下記の状態:
    (a)肥満、内臓肥満および/もしくは腹部肥満、
    (b)≧150mg/dLのトリグリセリド血中レベル、
    (c)女性患者において<40mg/dLおよび男性患者において<50mg/dLのHDL−コレステロール血中レベル、
    (d)≧130mmHgの収縮期血圧および≧85mmHgの拡張期血圧、
    (e)≧100mg/dLの空腹時血中グルコースレベル
    の1つ、2つもしくは3つ以上が存在する個体であり;または
    (4)病的肥満を有する個体である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記医薬組成物が、1種以上の薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記医薬組成物が、約10mg〜25mgの範囲の前記SGLT−2阻害剤を含む、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. SGLT2阻害剤を含む医薬組成物を、それを必要としている患者に投与することを特徴とする、前記患者において、過剰濾過による糖尿病性腎症、腎過剰濾過、糸球体過剰濾過、腎同種移植過剰濾過、代償性過剰濾過(例えば、手術による腎量の低減の後)、過剰濾過による慢性腎臓疾患、過剰濾過による急性腎不全、閉塞性尿路疾患/ネフロパシーと関連する代償性過剰濾過、および病的肥満からなる群から選択される状態または障害を予防し、進行を遅らせ、遅延させ、または治療するための方法であって、前記SGLT2阻害剤が、1−クロロ−4−(β−D−グルコピラノス−1−イル)−2−[4−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ)−ベンジル]−ベンゼンまたはそのプロドラッグである、方法。
  11. 前記患者が、下記の状態:
    (a)真性糖尿病;
    (b)先天性もしくは後天性の閉塞性尿路疾患/ネフロパシー;
    (c)進行性慢性腎臓疾患(CKD);
    (d)急性腎不全(ARF);
    (e)腎移植レシピエント;
    (f)腎移植ドナー;または
    (g)片側の完全もしくは部分的腎摘出術を受けた患者
    の1つ以上と診断されている、またはこれを示す個体である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記患者が、真性糖尿病と診断されている、またはこれを示す個体である、請求項10に記載の方法。
  13. 前記患者が、1型真性糖尿病、2型真性糖尿病、若年発症型成人型糖尿病(MODY)、成人潜在性自己免疫性糖尿病(LADA)または前糖尿病と診断されている、またはこれを示す個体である、請求項10に記載の方法。
  14. 前記患者が、125mL/分/1.73m2以上のGFRを有する、請求項10から13までのいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記患者が、140mL/分/1.73m2以上のGFRを有する、請求項10から14までのいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記患者が、
    (1)過体重、肥満、内臓肥満および腹部肥満からなる群から選択される状態の1つ以上と診断されている個体であり、または
    (2)下記の状態:
    (a)100mg/dL超、特に、125mg/dL超の空腹時血中グルコースもしくは血清グルコース濃度;
    (b)140mg/dL以上の食後血漿グルコース;
    (c)6.0%以上、6.5%以上、もしくは8.0%以上のHbA1c値
    の1つもしくは2つ以上を示す個体であり、または
    (3)下記の状態:
    (a)肥満、内臓肥満および/もしくは腹部肥満、
    (b)≧150mg/dLのトリグリセリド血中レベル、
    (c)女性患者において<40mg/dLおよび男性患者において<50mg/dLのHDL−コレステロール血中レベル、
    (d)≧130mmHgの収縮期血圧および≧85mmHgの拡張期血圧、
    (e)≧100mg/dLの空腹時血中グルコースレベル
    の1つ、2つもしくは3つ以上が存在する個体であり、または
    (4)病的肥満を有する個体である、請求項10から15までのいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記医薬組成物が、1種以上の薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項10から16までのいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記医薬組成物が、約10mg〜25mgの範囲の前記SGLT−2阻害剤を含む、請求項10から17までのいずれか1項に記載の方法。
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