JP2016120964A - 注出キャップ - Google Patents
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Abstract
Description
とくに、ドレッシング等のように、サラダ等の対象物に少量を万遍なく振りかける場合には注出に時間がかかる。逆に、短時間に注出しようとして大量の液を部分的に振りかけてしまうと、対象物に万遍なく均一に注出することができないという問題があった。
また、くちばし形状部分を大きくとろうとすると、くちばし形状部分より下方の注出筒内面と上蓋のリング状シール部とで形成するシール部が下方まで延びてしまい、キャップ全体を大きくしてしまうという問題もあった。
容器本体Dには内容液eが収容され、内容液eの流出路となる筒状の口部1の外周には、環状に突出する係合突条2が設けられている。
外筒11の下端部外周と外周筒部8の下端部内周とは、ヒンジC側で破断可能な弱化片17を介して連設し、ヒンジCの反対側で破断不能な連結部18を介して連設している。
上壁13の上部には、蓋係合部20が環状に立設され、蓋係合部20の先端部には、外周側に膨出部21が突出し、内周側には斜め上方に向けて環状のシール突片22が突出している。
除去部26は、平面視でヒンジCの中央と注出キャップの軸心Pを通る中央注出線M−Mをはさんだ両側に、それぞれ中央注出線M−Mに平行な図中矢印Yで示す注出方向に延びる2つの長孔状の除去部26a,26bからなっている。
なお、本実施例では除去部26を2つに分かれた長孔状の除去部26a,26bとしたが、除去部26の注出方向先端部分である開口先端部31が中央注出線M−Mをはさんで両側に2つに分かれていればよく、ヒンジC側で連結して一体の除去部26であってもよい。
分流壁30の高さは、除去部26a,26bのヒンジCと反対側の(支柱29が設けられた)部位付近、すなわち、内容液を注出する注出口Sの注出方向先端部を形成する開口先端部31a,31b付近において、少なくとも注出する液が合流しない程度の高さが必要であり、注出リップ7に連設する連設部32では、注出リップ7と略同じかより高い高さかを有していることが望ましい。
また、分流壁30は隔壁6の一部としてほぼ同一の肉厚で形成され、その容器側は空洞となっている。
なお、本実施例の分流壁30は、キャップ軸心Pから立ち上がっているが、開口先端部31a,31b付近で注出する液が合流しない程度の高さがあれば、立ち上がり位置は必ずしもキャップ軸心Pに一致しなくともよい。
中心角θは、除去部26の形状により適宜決定され、通常の注出筒のように全周に設けられても良いが、本実施例では約240°の範囲に設定されている。
注出リップ7には、各開口先端部31a,31bの注出方向延長線上ないしは該注出方向延長線に近接して略V字状の流路断面を形成するくちばし部35a,35bが設けられ、両くちばし部35a,35bの間に分流壁30との連設部32が形成されている。
本実施例では、くちばし部35は分流壁30で隔てられた両側に一つずつ設けられているが、それぞれ複数設けられていてもよく、くちばし部35の流路断面のV字の角度も内容物等に応じて適宜決定できる。
外周壁41の下部内周には、キャップ本体Aの膨出部21に嵌合する係合凹部43が設けられ、係合凹部43の上方の外周壁41には、シール突片22に当接する環状のシール面45を外周面とするシール受け壁44が垂設されている。
外周壁41の下部外周には、ヒンジCと反対側に手指をかける摘み47が突設されている。
また、本実施例では、使用後に容器本体Dと分別廃棄するために、嵌合筒部5の外周に弱化片17および連結部18により間隔をおいて連結された外周筒部8を設けたが、これらの分別廃棄のための構造は必ずしも必要ではない。
本実施例の注出キャップは、キャップ本体A、上蓋B、ヒンジCが一体に成形された後閉蓋され、嵌合溝10が容器本体Dの口部1にあてがわれて上方から押圧され打栓される。
図2(a)に示されるように、打栓された注出キャップは、縮径部14が係合突条2に係合して口部1に装着固定される。
プルリング28を引き上げる力は支柱29を介して除去部26に伝わり、開口先端部31側の薄肉弱化部25が破断を始める。
さらに、プルリング28を引き上げていくと、薄肉弱化部25が完全に破断して除去部26が隔壁6から分離され、図3に示されるように注出口S(Sa,Sb)が開口する。
このとき、くちばし部35(35a,35b)の流路断面は略V字状をなしているので、少量ずつ注出するように容器の傾きを容易に調節することができる。
また、注出口Sは注出方向に長い長孔形状をなしているので、開口先端部31の反対側(ヒンジC側)が空気置換を速やかに行い、脈動なく円滑に少量の内容液を注出することができる。
そのため、本実施例の注出キャップを装着した容器を使用すれば、少量づつ、かつ万遍なく内容液を広い範囲に注出することができる。
このとき、シール突片22の先端部とシール受け壁44のシール面45が当接し、注出キャップはリシールされて容器内部が密閉される。
本実施例では、シール部がキャップ本体Aと上蓋Bとの係合構造をなす蓋係合部20と係合凹部43に近接した部位にコンパクトにまとめられているため、注出筒等の設計自由度が高く、コンパクトで安価な注出キャップとすることができる。
開蓋し上蓋Bを引き上げることにより、ヒンジCを介して外周筒部8が引き上げられ、外筒11との間の弱化片17が破断する。
さらに上蓋Bを引き上げると、連結部18によって外周筒部8と一体に連結しているヒンジCと反対側の外筒11がめくれ上がって変形し、ついには容器本体Dの口部1から離脱して注出キャップを分別廃棄することができる。
B 上蓋
C ヒンジ
D 容器本体
P キャップの軸心
S(Sa,Sb) 注出口
e 内容液
1 口部
2 係合突条
5 嵌合筒部
6 隔壁
7 注出リップ
8 外周筒部
10 嵌合溝
11 外筒
12 内筒
13 上壁
14 縮径部
17 弱化片
18 連結部
20 蓋係合部
21 膨出部
22 シール突片
25 薄肉弱化部
26(26a,26b) 除去部
28 プルリング
29 支柱
30 分流壁
31(31a,31b) 開口先端部
32 連設部
35(35a,35b) くちばし部
40 頂壁
41 外周壁
43 係合凹部
44 シール受け壁
45 シール面
47 摘み
Claims (6)
- 容器本体の口部に装着され、注出される内容液を案内する注出リップを有するキャップ本体と、注出リップを覆ってキャップ本体に開閉可能な上蓋とからなる注出キャップであって、
キャップ本体は、口部に嵌合固定される嵌合筒部と、嵌合筒部の内周縁に連設され容器内部を密閉する隔壁と、隔壁に注出口を形成すべく破断可能に設けられた薄肉弱化部によって画成された除去部と、除去部周囲の隔壁に立設され内容液を案内する注出リップとを具え、
除去部は、平面視でキャップの軸心を通る注出方向に重なる中央注出線をはさんで両側にそれぞれ注出方向に延びる開口先端部を有し、
注出リップには、各開口先端部の略注出方向延長線上に略V字状の流路断面を形成するくちばし部が設けられ、
両開口先端部の間には、中央注出線の両側にまたがって配置され注出リップに連設する分流壁が隔壁に立設されていることを特徴とする注出キャップ。 - 除去部は、各開口先端部から注出方向と反対側に延びる長孔形状を有する2つの部分からなることを特徴とする請求項1記載の注出キャップ。
- 各開口先端部には、単一のプルリングに連設される支柱が立設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の注出キャップ。
- 分流壁は、キャップの軸心付近から注出方向に略扇状に広がり、両くちばし部の間で注出リップと略同じ高さを有して注出リップに連設していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の注出キャップ。
- 上蓋がヒンジを介してキャップ本体に連設されているヒンジキャップであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の注出キャップ。
- キャップ本体の嵌合筒部の上部に立設された蓋係合部に外周側に突出する膨出部が設けられ、上蓋には頂壁の周縁から垂設される外周壁の下部内周面に、閉蓋時に膨出部に嵌合する係合凹部が設けられており、
蓋係合部の内周側に突出する環状のシール突片と、シール突片に当接する環状のシール面を外周面とし、係合凹部の上方の外周壁に垂設されたシール受け壁とが設けられていることを特徴とする請求項5記載の注出キャップ。
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