JP2016120625A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コックリングの発生を抑制したインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】本発明によるインクジェット記録装置(100)は、中間転写体(110)と、記録ヘッド(120)と、第一成膜助剤付与部材(130)と、加熱部材(180)と、転写部材(140)とを備える。中間転写体(110)は、所定の方向に回転する。記録ヘッド(120)は、中間転写体(110)にインクを吐出する。インクは、色材と樹脂と液体とを含有する。第一成膜助剤付与部材(130)は、中間転写体(110)に第一成膜助剤を付与する。加熱部材(180)は、中間転写体(110)に吐出されたインクを加熱する。転写部材(140)は、中間転写体(110)に吐出されたインクと第一成膜助剤とが反応して形成されるインク膜を記録媒体に転写して画像を形成する。【選択図】図1
Description
本発明は、インクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置は、小型かつ安価であるとともに、比較的静かに画像を形成できることから、プリンター、複写機、複合機のような画像形成装置に広く用いられている。インクジェット記録装置では、記録ヘッドに設けられた多数のノズルから、色材を含有するインクを吐出し、シートのような記録媒体上に画像を形成する。
一般に、インクジェット記録装置では、トナーを用いて画像を形成する電子写真式画像形成装置と比べて、シートにインクが浸透していまい、色材の着色効率が低くなることがある。そこで、インクを吐出する前又は吐出した後に、カチオン性高分子化合物を含んだ処理液を中間転写体に塗布するインクジェット記録装置が開発されている(特許文献1)。
特許文献1のインクジェット記録装置では、マイナスの電荷を有する色材は、記録ヘッド内において静電気的な反発力によって分散している。このインクジェット記録装置において、中間転写体に対してインク及び処理液が付与されると、色材は処理液内の高分子のカチオンとイオン的に結合及び/又は凝集し、色材は樹脂とともにシートに転写される。特許文献1のインクジェット記録装置では、樹脂に結合及び/又は凝集した色材がシートに転写されるため、シート上にある程度の割合で色材を存在させることができ、色材の着色効率を改善させている。
しかしながら、特許文献1のインクジェット記録装置では、静電気的に樹脂及び色材を結合及び/又は凝集させていることから、凝集物の作製に伴い、余剰な液体が生じる。凝集物とともに余剰な液体が記録媒体に転写され、記録媒体が余剰な液体を吸収し、コックリングが発生する。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、コックリングの発生を抑制したインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明によるインクジェット記録装置は、中間転写体と、記録ヘッドと、第一成膜助剤付与部材と、加熱部材と、転写部材とを備える。前記中間転写体は、所定の方向に回転する。前記記録ヘッドは、前記中間転写体に、インクを吐出する。前記インクは、色材と樹脂と液体とを含有する。前記第一成膜助剤付与部材は、前記中間転写体に第一成膜助剤を付与する。前記第一成膜助剤付与部材は、前記中間転写体の回転方向に対して前記記録ヘッドの上流側に配置されている。前記加熱部材は、前記中間転写体に吐出されたインクを加熱する。前記加熱部材は、前記中間転写体の回転方向に対して前記記録ヘッドの下流側であり、前記中間転写体の回転方向に対して前記転写部材の上流側である箇所に配置されている。前記転写部材は、前記中間転写体に吐出された前記インクと前記第一成膜助剤とが反応して形成されるインク膜を記録媒体に転写して画像を形成する。
本発明のインクジェット記録装置によれば、コックリングの発生を抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明によるインクジェット記録装置の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置100を示す。インクジェット記録装置100は、中間転写体(中間転写ベルト)110と、記録ヘッド120と、第一成膜助剤付与部材130と、加熱部材180とを備える。ここでは、中間転写体110は無端状のベルトである。
インクジェット記録装置100は、ベルトローラー112a、ベルトローラー112b及びベルトローラー112cを有しており、中間転写体110は、ベルトローラー112a、ベルトローラー112b及びベルトローラー112cに張設されている。ベルトローラー112a〜112cのうちのいずれかが駆動ローラーであり、他のローラーは従動ローラーである。駆動ローラーの回転に伴って中間転写体110を介して従動ローラーは従動して回転する。中間転写体110は所定の方向に回転する。ここでは、中間転写体110は、時計回り方向に回転する。
記録ヘッド120は、中間転写体110に対向するように配置される。記録ヘッド120は、中間転写体110のうちのベルトローラー112aとベルトローラー112bとの間の領域と対向する位置に配置されている。
記録ヘッド120は、中間転写体110にインクを吐出する。インクは、色材と、樹脂と、液体とを含有する。典型的には、樹脂は粒子形状である。色材は、顔料であってもよく、あるいは、染料であってもよい。例えば、色材は、樹脂粒子内に混合されているか、又は、樹脂粒子とともに液体内で懸濁している。また、インクは好適には水性インクであり、液体は水を含有している。
ここでは、記録ヘッド120は、複数の色のインクを吐出する複数の記録ヘッド120a、記録ヘッド120b、記録ヘッド120c及び記録ヘッド120dを有している。記録ヘッド120aはシアン色のインクを吐出し、記録ヘッド120bはマゼンタ色のインクを吐出し、記録ヘッド120cは黄色のインクを吐出し、記録ヘッド120dは黒色のインクを吐出する。典型的には、記録ヘッド120a〜120dから吐出されるインクは、色材が異なる点を除いて同様の組成を有している。
第一成膜助剤付与部材130は、中間転写体110の回転方向に対して、記録ヘッド120の上流側に配置されている。第一成膜助剤付与部材130は、記録ヘッド120が中間転写体110にインクを吐出する前に、中間転写体110に第一成膜助剤を付与する。成膜助剤は造膜助剤とも呼ばれる。第一成膜助剤付与部材130によって中間転写体110に付与される第一成膜助剤の厚さは、例えば、1μm以上10μm以下である。第一成膜助剤は、一般に樹脂のエマルションに対して最低造膜温度を下げる作用を有する。
加熱部材180は、中間転写体110の回転方向に対して記録ヘッド120の下流側であり、中間転写体110の回転方向に対して転写部材140の上流側である箇所に配置されている。加熱部材180は、記録ヘッド120が中間転写体110にインクを吐出した後で、インクと第一成膜助剤とが反応して形成されるインク膜を記録媒体(シート)上に転写する前に、中間転写体110に吐出されたインクを加熱する。
インクジェット記録装置100では、まず、第一成膜助剤付与部材130が中間転写体110に第一成膜助剤を付与し、その後、記録ヘッド120が中間転写体110の第一成膜助剤上にインクを吐出する。インクが第一成膜助剤上に吐出されると、インクは第一成膜助剤上で成膜する。具体的には、第一成膜助剤上にインクが吐出されると、インクと第一成膜助剤とが反応して、インク膜を形成する。より詳細には、インク内の樹脂はインクと第一成膜助剤との界面で膨潤し、樹脂と樹脂とが結着してインク膜を形成する。余剰液体はインク膜と相分離する。余剰液体は、インクの液体を含むが、膜形成しなかった第一成膜助剤も含むことがある。
インクジェット記録装置100は、転写部材140をさらに備える。転写部材140は、インク膜を記録媒体に転写して画像を形成する。また、転写部材140は記録媒体を搬送する。転写部材140は、搬送ベルト142と、転写ローラー144とを有する。転写ローラー144は、搬送ベルト142と接触する。転写ローラー144は、搬送ベルト142及び中間転写体110を介してベルトローラー112cと対向している。中間転写体110はインク膜を搬送ベルト142上の記録媒体に転写し、インク膜の転写された記録媒体は外部に搬送される。
本実施形態に係るインクジェット記録装置100は、コックリングの発生を抑制する。コックリングは、記録媒体が余剰液体を吸収することで、記録媒体の表面が凸凹した波打ち状になる現象をいう。コックリングが生じると、形成される画像の見栄えが悪くなるだけでなく、画像不良のような不具合が発生し易くなる。例えば、両面印刷において、記録ヘッド120から記録媒体への距離が不均一になりインク滴の着弾位置がずれ易くなる。また、記録ヘッド120に記録媒体が接触して記録ヘッド120にインクが付着することがある。また、記録媒体が詰まり搬送不良を起こすことがある。さらに、画像形成した複数の記録媒体を整えにくくなる。
本実施形態に係るインクジェット記録装置100がコックリングの発生を抑制する理由は、以下のように推測される。第一成膜助剤付与部材130が中間転写体110に第一成膜助剤を付与した後、記録ヘッド120は第一成膜助剤の上にインクを吐出する。その後、加熱部材180が中間転写体110に吐出されたインクを加熱する。インクが第一成膜助剤の上に到達すると、インクと第一成膜助剤とが反応し、インク膜が形成し、余剰液体が相分離する。余剰液体はインクの液体を含み、中間転写体110に吐出されたインクは加熱されている。このため、余剰液体は加熱されているため、気化し易い。その結果、転写部材140により記録媒体に転写される余剰液体の量が低減される。したがって、本実施形態に係るインクジェット記録装置100は、コックリングの発生を抑制することができる。
また、本実施形態に係るインクジェット記録装置100は、インクの着色効率を向上させることができる。その理由は以下のように推測される。記録ヘッド120が第一成膜助剤の上にインクを吐出し、インクが第一成膜助剤の上に到達すると、インクは第一成膜助剤上で面状に広がり、第一成膜助剤がインク内の樹脂と反応して、インクの成膜が進行する。このようにインクの樹脂が第一成膜助剤と反応することにより、樹脂のガラス転移温度が低下し、樹脂が第一成膜助剤を介して分子間力で結合すると考えられる。この現象は不可逆的な物理現象であり、形成されたインク膜は濡れや擦りのようなストレスに強くなり、記録媒体(例えば、用紙)に転写された後の記録媒体とも良好に結合する。インクの成膜は第一成膜助剤とインクとの接触によって進行するため、インクは、静電気的な結合及び/又は凝集に起因する等方的な集合体ではなく、膜状に形成される。
さらに、インクは加熱部材180により加熱されているので、インクの成膜が促進され、インク膜を安定して形成することができる。より具体的には、樹脂の分子レベルの動きが活発になり、インク及び第一成膜助剤の粘度が低下するため、樹脂と第一成膜助剤との接触回数が増加し易い。
なお、形成されるインク膜は、後から吐出される別のインクの浸透を阻めるほど緻密ではない。例えば、図1に示したインクジェット記録装置100のように、記録ヘッド120が異なる色のインクを吐出する複数の記録ヘッド120a〜120dを有する場合、色の異なるインクが中間転写体110の上に積層する。この場合でも、2番目以降に吐出されるインク(典型的には、記録ヘッド120b〜120dから吐出されるインク)も、1番目に吐出されるインク(典型的には、記録ヘッド120aから吐出されるインク)ほどではないものの、第一成膜助剤と接触して成膜する。この場合の成膜も等方的な結合及び/又は凝集とは異なるように進行して、積層膜が形成される。したがって、第一成膜助剤は、記録ヘッド120a〜120dから吐出されたインクに含まれる樹脂と反応して、インクは、第一成膜助剤とインクとの界面において広がるようにほぼ均一に、インク膜を形成する。このため、着色効率の良好なインク膜を形成でき、より少量の色材で彩度の高い画像を形成できる。したがって、本実施形態に係るインクジェット記録装置100は、インクの着色効率を向上させることができる。
また、第一成膜助剤はインクよりも先に中間転写体110に付与されており、インクが中間転写体110と直接接触しないため、記録媒体へのインクの転写効率を向上させることができる。
以下、図1を参照してインクジェット記録装置100の主な構成要素(中間転写体110、記録ヘッド120、第一成膜助剤付与部材130、加熱部材180)とインクと第一成膜助剤とを詳細に説明する。
[中間転写体110]
本実施形態のインクジェット記録装置100において、中間転写体110は、記録ヘッド120からインクが吐出される前に、第一成膜助剤付与部材130から第一成膜助剤を付与される。中間転写体110のうちの少なくとも第一成膜助剤と接触する表面は、第一成膜助剤に溶解しにくい材料から形成されることが好ましい。例えば、中間転写体110が、ベース部と、ベース部を覆う有機膜(樹脂膜)とを有するように構成される場合、有機膜は第一成膜助剤に溶解しにくい材料から形成されることが好ましい。あるいは、中間転写体110は金属から構成されてもよい。例えば、中間転写体110はベルト状のアルミニウムから形成されていてもよい。
本実施形態のインクジェット記録装置100において、中間転写体110は、記録ヘッド120からインクが吐出される前に、第一成膜助剤付与部材130から第一成膜助剤を付与される。中間転写体110のうちの少なくとも第一成膜助剤と接触する表面は、第一成膜助剤に溶解しにくい材料から形成されることが好ましい。例えば、中間転写体110が、ベース部と、ベース部を覆う有機膜(樹脂膜)とを有するように構成される場合、有機膜は第一成膜助剤に溶解しにくい材料から形成されることが好ましい。あるいは、中間転写体110は金属から構成されてもよい。例えば、中間転写体110はベルト状のアルミニウムから形成されていてもよい。
[記録ヘッド120]
特に図示しないが、記録ヘッド120a〜120dには多数のノズルが設けられており、ノズルの各々は記録ヘッド120a〜120d内に形成された加圧室を介してインク液室に連通している。インク液室はチューブを介してインク供給ポンプに連通接続されている。そして、インク供給ポンプはチューブを介してインクタンクに連通接続されている。インクは、インクタンクから記録ヘッド120a〜120dに供給される。
特に図示しないが、記録ヘッド120a〜120dには多数のノズルが設けられており、ノズルの各々は記録ヘッド120a〜120d内に形成された加圧室を介してインク液室に連通している。インク液室はチューブを介してインク供給ポンプに連通接続されている。そして、インク供給ポンプはチューブを介してインクタンクに連通接続されている。インクは、インクタンクから記録ヘッド120a〜120dに供給される。
[インク]
上述したように、インクは、色材と、樹脂と、液体とを含有する。
上述したように、インクは、色材と、樹脂と、液体とを含有する。
(液体)
インクに対する液体の含有量は、後述の他の成分の含有量に応じて適宜変更される。液体の含有量は、インクの全質量に対して20質量%以上70質量%以下であることが好ましく、25質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。液体は好適には水である。水の純度は、必要に応じて適宜選択される。
インクに対する液体の含有量は、後述の他の成分の含有量に応じて適宜変更される。液体の含有量は、インクの全質量に対して20質量%以上70質量%以下であることが好ましく、25質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。液体は好適には水である。水の純度は、必要に応じて適宜選択される。
また、水に、水溶性有機溶剤を添加してもよい。水溶性有機溶剤としては、例えば、グリコール類、グリセリン、多価アルコールのエーテル類、アセテート類、チオジグリコール、含窒素化合物類、又はジメチルスルホキシドが好適に用いられる。
グリコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ―ル、又はテトラエチレングルコールが挙げられる。多価アルコールのエーテル類としては、例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、ジエチルカルビトール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、又はプロピレングリコールモノメチルエーテルが挙げられる。含窒素化合物類としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ホルムアミド、又はジメチルホルムアミドが挙げられる。なお、水溶性有機溶媒は、液体として、水にかえて単独で用いてもよく、又は2種以上を混合して用いてもよい。
(樹脂)
樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、又はポリエステル−アクリル共重合体樹脂が好適に用いられる。
樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、又はポリエステル−アクリル共重合体樹脂が好適に用いられる。
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10,000以上40,000以下であることが好ましい。樹脂の重量平均分子量がこのような範囲であることで、長期間にわたり、記録ヘッド120からインクを良好に吐出でき、所望する画像濃度の画像を形成できる。
樹脂のガラス転移温度は、40℃以上90℃以下が好ましく、50℃以上80℃以下が好ましい。樹脂のガラス転移温度が40℃以上90℃以下であると、樹脂と第一成膜助剤とが反応した場合に、加熱部材180が低下した樹脂のガラス転移温度を超えた熱をインクに付与し易いからである。
樹脂の重量平均分子量は、樹脂を重合反応で得る際の重合開始剤の使用量、重合温度、又は重合時間を調整する公知の方法にしたがって調整できる。重合温度は、50℃以上70℃以下の範囲で調整することが好ましく、重合時間は、10時間以上24時間以内の範囲で調整することが好ましい。樹脂の重量平均分子量(Mw)はゲルろ過クロマトグラフィーを用いて測定できる。
(色材)
色材としては、例えば、顔料又は染料が挙げられる。例えば、顔料は、樹脂粒子内に混合された状態で液体内に分散されている。あるいは、顔料は、樹脂粒子とともに液体内で懸濁している。染料としては、例えば、直接染料、食用染料、酸性染料、反応染料、分散染料、又は建染染料が好適に用いられる。
色材としては、例えば、顔料又は染料が挙げられる。例えば、顔料は、樹脂粒子内に混合された状態で液体内に分散されている。あるいは、顔料は、樹脂粒子とともに液体内で懸濁している。染料としては、例えば、直接染料、食用染料、酸性染料、反応染料、分散染料、又は建染染料が好適に用いられる。
(顔料)
顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナクリドン系、金属錯体系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ベリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系の各顔料の他、例えば、ローダミンBレーキ顔料又はカーボンブラックが好適に用いられる。
顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナクリドン系、金属錯体系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ベリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系の各顔料の他、例えば、ローダミンBレーキ顔料又はカーボンブラックが好適に用いられる。
色材として顔料を用いる場合、顔料分散剤としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、又はポリエステル樹脂が好適に用いられる。アクリル樹脂としては、例えば、アルカリ可溶性樹脂であるスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸―(メタ)アクリル酸エステル(炭素原子数1以上4以下の低級アルキルエステル、以下同様)共重合体、メタクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メチルスチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−メタクリルスルホン酸共重合体、又はスチレン−(メタ)アクリル酸エステル−アリルスルホン酸共重合体が用いられる。特に、酸価が50mgKOH/g以上350mgKOH/g以下で且つ重量平均分子量が2,000以上20,000以下であるアルカリ可溶性樹脂が好適に使用される。なお、(メタ)アクリルは、メタクリル及びアクリルの包括的な総称である。
(染料)
色材として染料を用いてもよい。具体的には、例えば、色に応じて以下に示す染料が好適に用いられる。染料は、インク中の樹脂に含ませることが好ましい。樹脂が染料を含むと、第一成膜助剤によりインクが成膜して染料を記録媒体の表面に留め、インクの着色効率が向上し易くなる。
色材として染料を用いてもよい。具体的には、例えば、色に応じて以下に示す染料が好適に用いられる。染料は、インク中の樹脂に含ませることが好ましい。樹脂が染料を含むと、第一成膜助剤によりインクが成膜して染料を記録媒体の表面に留め、インクの着色効率が向上し易くなる。
黒色の染料としては、例えば、直接染料、食用染料、酸性染料、又は反応染料が挙げられる。具体的には、黒色の染料としては、C.I.ダイレクトブラック−4,−9,−11,−17,−19,−22,−32,−80,−151,−154,−168,−171,−194、−195、C.I.フードブラック−1,−2、C.I.アシッドブラック−1,−2,−7,−16,−24,−26,−28,−31,−48,−52,−63,−107,−112,−118,−119,−121,−172,−194,−208、C.I.リアクティブブラック−1、−3、−4、−5、−6、−8、−9、−10、−12、−13、−14、−18、又はプロジェットファストブラック2(Zeneca株式会社製)が挙げられる。
また、青色の染料としては、例えば、直接染料、酸性染料、又は反応染料が挙げられる。具体的には、青色の染料としては、C.I.ダイレクトブルー−1,−2,−6,−8,−22,−34,−70,−71,−76,−78,−86,−142,−199,−200,−201,−202,−203,−207,−218,−236,−287、C.I.アシッドブルー−1,−7,−9,−15,−22,−23,−27,−29,−40,−43,−55,−59,−62,−78,−80,−81,−90,−102,−104,−111,−185,−254、C.I.リアクティブブルー−1、−2、−3、−4、−5、−7、−8、−9、−13、−14、−15、−17、−18、−19、−20、−21、−25、−26、−27、−28、−29、−31、−32、−33、−34、−37、−38、−39、−40、−41、−43、−44、−46、又はプロジェットファストシアン2(Zeneca株式会社製)が挙げられる。これらのうち、プロジェットファストシアン2が好適に用いられる。
また、赤色の染料としては、例えば、直接染料、酸性染料、又は反応染料が挙げられる。具体的には、赤色の染料としては、C.I.ダイレクトレッド−1,−2,−4,−8,−9,−11,−13,−15,−20,−28,−31,−33,−37,−39,−51,−59,−62,−63,−73,−75,−80,−81,−83,−87,−90,−94,−95,−99,−101,−110,−189,−225,−227、C.I.アシッドレッド−1,−4,−8,−13,−14,−15,−18,−21,−26,−35,−37,−52,−249,−257、−289、又はC.I.リアクティブレッド−1、−2、−3、−4、−5、−6、−7、−8、−11、−12、−13、−15、−16、−17、19、−20、−21、−22、−23、−24、−28、−29、−31、−32、−33、−34、−35、−36、−37、−38、−39、−40、−41、−42、−43、−45、−46、−49、−50、−58、−59、−63、−64、−180、又はプロジェットファストマゼンタ2(Zeneca株式会社製)が挙げられる。これらのうち、プロジェットファストマゼンタ2が好適に用いられる。
また、黄色の染料としては、例えば、直接染料、酸性染料、又は反応染料が挙げられる。具体的には、黄色の染料としては、C.I.ダイレクトイエロー−1,−2,−4,−8,−11,−12,−26,−27,−28,−33,−34,−41,−44,−48,−86,−87,−88,−132,−135,−142,−144、C.I.アシッドイエロー−1,−3,−4,−7,−11,−12,−13,−14,−19,−23,−25,−34,−38,−41,−42,−44,−53,−55,−61,−71,−76,−79、又はC.I.リアクティブイエロー−1、−2、−3、−4、−6、−7、−11、−12、−13、−14、−15、−16、−17、−18、−22、−23、−24、−25、−26、−27、−37、−42が挙げられる。
なお、インクは、さらに、溶解安定剤、保湿剤、界面活性剤、及び浸透剤のいずれかを含有してもよい。溶解安定剤は、インクに含まれる成分を相溶化してインクの溶解状態を安定化させる成分である。保湿剤は、インクからの液体成分の揮発を抑制してインクの粘性を安定化させる成分である。界面活性剤は、記録媒体に対するインクの濡れ性を向上させる成分である。浸透剤は、記録媒体へのインクの浸透性を高める成分である。
(溶解安定剤)
溶解安定剤としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチローラークトンが挙げられる。これらの溶解安定剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。インクが溶解安定剤を含有する場合、溶解安定剤の含有量は、インクの全質量に対して1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、3質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。
溶解安定剤としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチローラークトンが挙げられる。これらの溶解安定剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。インクが溶解安定剤を含有する場合、溶解安定剤の含有量は、インクの全質量に対して1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、3質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。
(保湿剤)
保湿剤としては、例えば、ポリアルキレングリコール類、アルキレングリコール類、又はグリセリンが挙げられる。これらのうち、液体成分の揮発の抑制効果に優れることからグリセリンが好ましい。ポリアルキレングリコール類としては、例えば、ポリエチレングリコール、又はポリプロピレングリコールが挙げられる。アルキレングリコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、1,3−ブタンジオール、又は1,5−ペンタンジオールが挙げられる。
保湿剤としては、例えば、ポリアルキレングリコール類、アルキレングリコール類、又はグリセリンが挙げられる。これらのうち、液体成分の揮発の抑制効果に優れることからグリセリンが好ましい。ポリアルキレングリコール類としては、例えば、ポリエチレングリコール、又はポリプロピレングリコールが挙げられる。アルキレングリコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、1,3−ブタンジオール、又は1,5−ペンタンジオールが挙げられる。
保湿剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。インクが保湿剤を含有する場合、保湿剤の含有量は、インクの全質量に対して2質量%以上30質量%以下であることが好ましく、10質量%以上25質量%以下であることがより好ましい。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、例えば、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、又は両性界面活性剤が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、例えば、特殊フェノール型非イオン界面活性剤、エステル型非イオン界面活性剤、アマイド型非イオン界面活性剤、アセチレングリコール、又はアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、又は両性界面活性剤が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、例えば、特殊フェノール型非イオン界面活性剤、エステル型非イオン界面活性剤、アマイド型非イオン界面活性剤、アセチレングリコール、又はアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
特殊フェノール型非イオン界面活性剤としては、例えば、多環フェノールエトキシレートが挙げられる。エステル型非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタンラウリルエステル、ソルビタンオレイルエステル、又はポリオキシエチレンソルビタンオレイルエステルが挙げられる。アマイド型非イオン界面活性剤としては、例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアマイド又はポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアマイドが挙げられる。
陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルコールサルフェートナトリウム塩、高級アルコールサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩、又はアルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウム塩が挙げられる。陽イオン界面活性剤としては、例えば、ノ長鎖アルキルカチオン、ジ長鎖アルキルカチオン、又はアルキルアミンオキサイドが挙げられる。両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミドプロピル酢酸ベタイン又はラウリルアミノ酢酸ベタインが用いられる。なお、両性界面活性剤として、上記界面活性剤を単独又は混合したものを用いることができる。
なお、界面活性剤の含有量は、インクの全体量に対して、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上1質量%以下内であることがより好ましく、0.2質量%以上0.5質量%以下であることがさらに好ましい。インクの全質量に対して界面活性剤の含有量が所定量以上あると、インクは記録媒体に対して適度な濡れ性を示すことになり、オフセットを抑制し、所望の画像濃度の画像を形成することができる。また、インクの全質量に対して界面活性剤の含有量が所定量以下であると、インクは記録媒体に対して適度な濡れ性を示すことになる。この場合、インクに含まれる水や有機溶媒とともに、インクに含まれる顔料が記録媒体内部に浸透してしまうことが抑制され、所望する画像濃度の画像を形成できる。
(浸透剤)
浸透剤としては、例えば、ジオール類又はグリコールエーテル類が挙げられる。ジオール類としては、例えば、1,2−へキシレングリコール、1,2−オクタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、又は2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールが挙げられる。グリコールエーテル類としては、例えば、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、又はジエチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。浸透剤として、2種以上の浸透剤を組み合わせて用いてもよい。
浸透剤としては、例えば、ジオール類又はグリコールエーテル類が挙げられる。ジオール類としては、例えば、1,2−へキシレングリコール、1,2−オクタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、又は2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールが挙げられる。グリコールエーテル類としては、例えば、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、又はジエチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。浸透剤として、2種以上の浸透剤を組み合わせて用いてもよい。
浸透剤の含有量は、浸透剤の種類に応じて適宜調整される。典型的には、浸透剤の含有量は、インクの全質量に対して0.5質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
[第一成膜助剤付与部材130]
第一成膜助剤付与部材130は、中間転写体110と直接接触して中間転写体110に第一成膜助剤を付与してもよい。あるいは、第一成膜助剤付与部材130は、中間転写体110と接触することなく中間転写体110とは離れた場所から中間転写体110に第一成膜助剤を付与してもよい。
第一成膜助剤付与部材130は、中間転写体110と直接接触して中間転写体110に第一成膜助剤を付与してもよい。あるいは、第一成膜助剤付与部材130は、中間転写体110と接触することなく中間転写体110とは離れた場所から中間転写体110に第一成膜助剤を付与してもよい。
また、第一成膜助剤付与部材130は、中間転写体110のうちの記録ヘッド120からインクの吐出される可能性のある全面に第一成膜助剤を付与してもよい。あるいは、第一成膜助剤付与部材130は、記録ヘッド120からインクの吐出される、選択された領域に第一成膜助剤を付与してもよい。これらのうち、中間転写体110の上の余剰液体を除去する観点から、インクが吐出される選択された領域に第一成膜助剤を付与することが好ましい。また、構成の簡易さ及び作業性の観点から、全面に第一成膜助剤を付与することが好ましい。
例えば、第一成膜助剤付与部材130はローラー形状であり、第一成膜助剤付与部材130は中間転写体110と直接接触するように配置されてもよい。この場合、第一成膜助剤付与部材130は、中間転写体110のうちの記録ヘッド120からインクの吐出される可能性のある全面に第一成膜助剤を塗布する。
あるいは、第一成膜助剤付与部材130は、記録ヘッド120と同様のヘッド形状であり、第一成膜助剤付与部材130は、中間転写体110と接触することなく中間転写体110とは離れた場所から中間転写体110に第一成膜助剤を付与してもよい。この場合、第一成膜助剤付与部材130は、記録ヘッドからインクの吐出されるべき領域に第一成膜助剤を吐出する。
[第一成膜助剤]
第一成膜助剤としては、有機溶剤が挙げられ、窒素原子又は硫黄原子を有する化合物が好ましい。具体的には、第一成膜助剤としては、環状溶剤、環状エステル溶剤、ジメチルスルフォキシド、グリコールエーテル、エステル類、又はアミド類が好適に用いられる。
第一成膜助剤としては、有機溶剤が挙げられ、窒素原子又は硫黄原子を有する化合物が好ましい。具体的には、第一成膜助剤としては、環状溶剤、環状エステル溶剤、ジメチルスルフォキシド、グリコールエーテル、エステル類、又はアミド類が好適に用いられる。
第一成膜助剤として、例えば以下のものを挙げることができる。窒素原子を有する環状化合物としては、例えば、環状アミド化合物が挙げられる。環状アミド化合物としては、例えば、5〜7員環を有する環状アミド化合物が好ましい。環状アミド化合物としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミドゾリジノン、ε−カプローラークタム、メチルカプローラークタム、又は2−アザシクロオクタノンが挙げられる。環状アミド化合物以外の窒素原子を有する環状化合物としては、例えば、ホルミルモルホリンが挙げられる。
また、硫黄原子を有する環状化合物としては、環状スルホン化合物が好ましく、スルホランのような5−7員環を有する環状スルホン化合物がより好ましい。環状エステル化合物としては、例えば、γ−ブチロラクトン又はε−カプロラクトンが挙げられ、乳酸エステルとしては、例えば、乳酸ブチル、又は乳酸エチルが挙げられる。
グリコールエーテルとしては、例えば、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、又はジエチレングリコールモノエチルモノアセテートが好ましい。なお、第一成膜助剤は、単独もしくは複数種を併用して用いてもよく、総量として、樹脂の1倍以上10倍未満の量を用いることができる。
第一成膜助剤の溶解パラメーター(SP値)は、樹脂の溶解パラメーターとの差が0.5以下となるように選択されることが好ましい。なお、第一成膜助剤の溶解パラメーター及び樹脂の溶解パラメーターのいずれが大きくてもよいが、両者の差が比較的小さいことが好ましい。樹脂の溶解パラメーターと第一成膜助剤の溶解パラメーターとの差が0.5以下であると、第一成膜助剤が充分に機能し、色材の記録媒体への浸透が抑制され、画像濃度の低下が抑制され易い。このため、樹脂の溶解パラメーターと第一成膜助剤の溶解パラメーターとの差が0.5以下であると、インクの着色効率を向上させ易い。ここで、第一成膜助剤の溶解パラメーターと樹脂の溶解パラメーターとの差は、その差の絶対値を意味する。以下、同様である。なお、第一成膜助剤付与部材130によって付与される第一成膜助剤は、蒸気圧差に起因する濃度変化によって生じる特性の変動を抑制するために、1種類の化合物から構成されることが好ましい。
[加熱部材180]
加熱部材180は、例えば、発熱体を有するローラーのように、中間転写体110と直接接触して中間転写体110に吐出したインクを加熱してもよい。ローラーの内部又は外部に発熱体を設けてもよい。あるいは、加熱部材180は、例えば、赤外線の照射又は熱風の送風のように、中間転写体110と接触することなく中間転写体110とは離れた場所から中間転写体110に吐出されたインクを加熱してもよい。
加熱部材180は、例えば、発熱体を有するローラーのように、中間転写体110と直接接触して中間転写体110に吐出したインクを加熱してもよい。ローラーの内部又は外部に発熱体を設けてもよい。あるいは、加熱部材180は、例えば、赤外線の照射又は熱風の送風のように、中間転写体110と接触することなく中間転写体110とは離れた場所から中間転写体110に吐出されたインクを加熱してもよい。
また、加熱部材180は、中間転写体110のうちの記録ヘッド120からインクの吐出される可能性のある全面を加熱してもよい。あるいは、加熱部材180は、吐出されたインクを選択的に加熱してもよい。これらのうち、記録ヘッド120が安定的にインクを吐出する観点から、吐出されたインクを選択的に加熱することが好ましい。吐出されたインクを選択的に加熱すれば、中間転写体110が加熱されにくく、中間転写体110が記録ヘッド120の下部へ再度位置した際に、中間転写体110によって記録ヘッド120が加熱されることが抑制されやすい。このため、記録ヘッド120が吐出不良を発生しにくい。また、構成の簡易さ及び作業性の観点から、全面を加熱することが好ましい。
加熱部材180は、第二成膜助剤付与部材であってもよい。第二成膜助剤付与部材は、中間転写体110に第二成膜助剤を付与する。第二成膜助剤は、例えば、発熱体により加熱される。第二成膜助剤付与部材が第二成膜助剤を付与すると、第二成膜助剤とインクが接触し、第二成膜助剤からインクへ熱が伝わる。例えば、後述の第1実施形態において説明するように、第二成膜助剤付与部材がローラー形状である場合、第二成膜助剤付与部材は、中間転写体110のうちの記録ヘッド120からインクが吐出される可能性のある全面に、第二成膜助剤を付与する。第二成膜助剤は、上述の第一成膜助剤と同様である。第二成膜助剤は、第一成膜助剤と同一の種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。
あるいは、後述の第2実施形態において説明するように、第二成膜助剤付与部材が、記録ヘッド120と同様のヘッド形状である場合、第二成膜助剤付与部材は、中間転写体110と接触することなく中間転写体110とは離れた場所から中間転写体110に第二成膜助剤を付与する。
[第1実施形態]
ここで、図2を参照して本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置100の好適な構成を説明する。図2は、第1実施形態に係るインクジェット記録装置100を示す。第1実施形態に係るインクジェット記録装置100は、第一成膜助剤付与部材、加熱部材、及び中間転写体の構成が異なる点を除いて本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
ここで、図2を参照して本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置100の好適な構成を説明する。図2は、第1実施形態に係るインクジェット記録装置100を示す。第1実施形態に係るインクジェット記録装置100は、第一成膜助剤付与部材、加熱部材、及び中間転写体の構成が異なる点を除いて本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
第1実施形態に係るインクジェット記録装置100は、第一成膜助剤付与部材として塗布ローラー130aを備えている。塗布ローラー130aは中間転写体110と直接接触し、塗布ローラー130aが第一成膜助剤を中間転写体110に塗布する。塗布ローラー130aは、中間転写体110のうちの記録ヘッド120からインクの吐出される可能性のある全面に、第一成膜助剤を付与する。塗布ローラー130aは、作業性に優れ、第一成膜助剤の付与を簡便に実現できる。
また、第1実施形態に係るインクジェット記録装置100は、加熱部材として第二成膜助剤付与部材を備える。第1実施形態に係るインクジェット記録装置100は、第二成膜助剤付与部材として塗布ローラー180aを備える。塗布ローラー180aは、中間転写体110と直接接触する。塗布ローラー180aは、中間転写体110に第二成膜助剤を付与する。第二成膜助剤は、加熱されている。第二成膜助剤が塗布されると、インクと第一成膜助剤と第二成膜助剤とが反応し、インク膜が形成される。塗布ローラー180aは、塗布ローラー180aの内部に発熱体を有する。発熱体は、塗布ローラー180a上の第二成膜助剤を加熱する。第二成膜助剤の温度は、40℃以上60℃以下が好ましく、43℃以上57℃以下がより好ましく、45℃以上55℃以下が特に好ましい。第二成膜助剤の温度が40℃以上60℃以下であると、余剰液体を気化し易く、記録ヘッド120の吐出不良の発生が抑制され易い。塗布ローラー180aは、作業性に優れ、第二成膜助剤の付与を簡便に実現できる。
中間転写体110は、ベース部110aと、ベース部110aを覆う有機膜110bとを有している。有機膜110bは樹脂から構成されることが好ましい。この場合、中間転写体110の径を比較的に自由に設計することができる。
ただし、有機膜110bが第一成膜助剤及び/又は第二成膜助剤に溶解しない材料から構成されていることが好ましい。有機膜110bの溶解パラメーターと第一成膜助剤の溶解パラメーターとの差は1.0以上であることが好ましく、上記差は2.0以上であることがさらに好ましい。ここで、有機膜の溶解パラメーターと第一成膜助剤の溶解パラメーターとの差は、その差の絶対値を意味する。以下、同様である。また、有機膜110bの溶解パラメーターと第二成膜助剤の溶解パラメーターとの差は1.0以上であることが好ましく、上記差は2.0以上であることがさらに好ましい。
なお、第一成膜助剤及び/又は第二成膜助剤の溶解パラメーターと有機膜110bの溶解パラメーターとは、いずれが大きくてもよいが、両者の差が比較的大きいことが好ましい。両者の差が大きいと、第一成膜助剤及び/又は第二成膜助剤が付与されても有機膜110bの膨潤を抑制でき、中間転写体110の耐久性を向上できる。例えば、有機膜110bは、ポリエチレンテレフタラート(polyethylene terephthalate:PET)、ナイロン、又はポリプリピレン(Polypropylene:PP)から形成されることが好ましい。
なお、第1実施形態に係るインクジェット記録装置100は給紙カセットからピックアップされた記録媒体に対して適切にインクを転写可能である。
[第2実施形態]
また、図3を参照して本発明の実施形態のインクジェット記録装置100の別の好適な構成を説明する。図3は、第2実施形態に係るインクジェット記録装置100を示す。第2実施形態に係るインクジェット記録装置100は、第一成膜助剤付与部材及び第二成膜助剤付与部材の構成が異なる点を除いて第1実施形態に係るインクジェット記録装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。なお、第2実施形態に係るインクジェット記録装置100では、ベルトローラー112aとベルトローラー112bとの離間距離を、説明の便宜上大きくしている。
また、図3を参照して本発明の実施形態のインクジェット記録装置100の別の好適な構成を説明する。図3は、第2実施形態に係るインクジェット記録装置100を示す。第2実施形態に係るインクジェット記録装置100は、第一成膜助剤付与部材及び第二成膜助剤付与部材の構成が異なる点を除いて第1実施形態に係るインクジェット記録装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。なお、第2実施形態に係るインクジェット記録装置100では、ベルトローラー112aとベルトローラー112bとの離間距離を、説明の便宜上大きくしている。
第2実施形態に係るインクジェット記録装置100は、第一成膜助剤付与部材として第一成膜助剤付与ヘッド130bを備えている。第一成膜助剤付与ヘッド130bは中間転写体110と接触することなく、第一成膜助剤を中間転写体110に付与する。第一成膜助剤付与ヘッド130bは、中間転写体110の選択された領域に第一成膜助剤を付与する。選択された領域は、記録ヘッド120がインクを吐出する領域であって、中間転写体110の選択された領域を意味する。
また、第2実施形態に係るインクジェット記録装置100は、第二成膜助剤付与部材として第二成膜助剤付与ヘッド180bを備えている。第二成膜助剤付与ヘッド180bは中間転写体110と接触することなく、第二成膜助剤付与ヘッド180bが中間転写体110に加熱された第二成膜助剤を吐出する。第二成膜助剤付与ヘッド180bは、中間転写体110の選択された領域に加熱された第二成膜助剤を付与する。選択された領域は、記録ヘッド120がインクを吐出した領域であって、中間転写体110の上の選択された領域を意味する。
このように、第一成膜助剤付与ヘッド130b及び第二成膜助剤付与ヘッド180bは、中間転写体110の上の選択された領域に、それぞれ第一成膜助剤及び加熱された第二成膜助剤を付与する。このため、第2実施形態に係るインクジェット記録装置100は、コックリングの発生を抑制することができる。この理由は、以下のように推測される。
中間転写体110に第二成膜助剤が付与されると、インクと第一成膜助剤及び第二成膜助剤とが反応し、インク膜を形成し、余剰液体が相分離する。余剰液体は、インクの液体に加え、インク膜を形成しなかった未反応の第一成膜助剤及び第二成膜助剤も含むことがある。第一成膜助剤及び第二成膜助剤は、インクの吐出される領域に付与されるため、第一成膜助剤及び第二成膜助剤がインクと効率よく反応し、未反応の第一成膜助剤及び第二成膜助剤が生じにくい。このため、インク膜と分離して生じる余剰液体の量を、軽減することができる。
また、第二成膜助剤付与ヘッド180bは、加熱された第二成膜助剤を中間転写体110に付与する。第二成膜助剤が加熱されているため、生じた余剰液体が熱を有し気化し易い。このため、記録媒体上の余剰液体の量を軽減することができる。以上から、第2実施形態に係るインクジェット記録装置100は、コックリングの発生を抑制することができると考えられる。
加えて、第二成膜助剤は第一成膜助剤及びインク上に付与される。第二成膜助剤は中間転写体110の上に直接付与されないため、第二成膜助剤の有する熱が中間転写体110に伝わりにくい。このため、インク膜が記録媒体に転写された後に、インクが吐出された中間転写体110の領域が記録ヘッド120の下部に位置しても、中間転写体110から記録ヘッド120へ伝達される熱量は少ない。したがって、記録ヘッド120の加熱に起因する吐出不良の発生を抑制することができる。よって、第2実施形態に係るインクジェット記録装置100は、吐出不良の発生を抑制することもできる。
上述の第1実施形態及び第2実施形態では、第一成膜助剤付与部材130及び第二成膜助剤付与部材180がともに、塗布ローラー又は成膜助剤付与ヘッドである場合について説明した。この他に、第一成膜助剤付与部材及び第二成膜助剤付与部材から選択される一方が塗布ローラーであり、他方が成膜助剤付与ヘッドであってもよい。
[第3実施形態]
ここで、図4を参照して本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置100の好適な構成を説明する。図4は、第3実施形態に係るインクジェット記録装置100を示す。第3実施形態に係るインクジェット記録装置100は、液体除去部材160をさらに備える構成以外で第1実施形態に係るインクジェット記録装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
ここで、図4を参照して本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置100の好適な構成を説明する。図4は、第3実施形態に係るインクジェット記録装置100を示す。第3実施形態に係るインクジェット記録装置100は、液体除去部材160をさらに備える構成以外で第1実施形態に係るインクジェット記録装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
[液体除去部材160]
液体除去部材160は、中間転写体110の回転方向に対して塗布ローラー180aの下流側であり、中間転写体110の回転方向に対して転写部材140の上流側である箇所に配置されている。液体除去部材160は、記録ヘッド120が中間転写体110にインクを吐出した後で、中間転写体110の上に形成された画像を記録媒体上に転写する前に、中間転写体110上でインクと第一成膜助剤及び第二成膜助剤とが反応してインク膜を形成し、インク膜と相分離した余剰液体を除去する。第3実施形態に係るインクジェット記録装置100は、コックリングの発生及び画像乱れの発生を抑制する。この理由は、以下のように推測される。
液体除去部材160は、中間転写体110の回転方向に対して塗布ローラー180aの下流側であり、中間転写体110の回転方向に対して転写部材140の上流側である箇所に配置されている。液体除去部材160は、記録ヘッド120が中間転写体110にインクを吐出した後で、中間転写体110の上に形成された画像を記録媒体上に転写する前に、中間転写体110上でインクと第一成膜助剤及び第二成膜助剤とが反応してインク膜を形成し、インク膜と相分離した余剰液体を除去する。第3実施形態に係るインクジェット記録装置100は、コックリングの発生及び画像乱れの発生を抑制する。この理由は、以下のように推測される。
液体除去部材160は、中間転写体110の上の余剰液体に接触して、余剰液体を除去することができる。これは、インク膜は膜状であるため、静電気的に結合及び/又は凝集して形成される等方的な集合体に比べ、インク膜は、中間転写体110の表面からインク膜を剥離しにくく、液内に再分散及び細分化しにくい。よって、中間転写体110の上の余剰液体を効率よく除去することができると考えられる。したがって、中間転写体110の上に形成されたインク膜を記録媒体に転写し定着しても、コックリングの発生が抑制されると考えられる。このように、第3実施形態に係るインクジェット記録装置100は、コックリングの発生を抑制できる。
さらに、上述のようにインク膜は剥離しにくく、再分散及び細分化しにくいため、液体除去部材160による中間転写体110の余剰液体の除去に伴う画像乱れが発生しにくいと考えられる。このように、第3実施形態に係るインクジェット記録装置100は、画像乱れの発生も抑制できる。
液体除去部材160は、例えば、吸収体を有することができる。この場合、液体除去部材160は、吸収体が中間転写体110の上の余剰液体と接触し、吸収体が余剰液体を吸収することで、中間転写体110の上の余剰液体を除去することができる。
吸収体は、例えば、複数の開口と各々の開口に連通する貫通孔とを含むことができる。このような吸収体としては、例えば、繊維の集合体(例えば、織物又は編物)、又は多孔質物質(例えば、スポンジ)を挙げることができる。かかる場合、吸収体は、中間転写体110の上の余剰液体と接触し、毛細管現象を利用して開口及び貫通孔を介して中間転写体110の上の余剰液体を吸収することができる。吸収体は、均一な開口を有することが好ましい。吸収体が均一な開口を有すると、中間転写体110上の余剰液体をムラなく除去できる。均一な開口としては、例えば、開口径の大きさ及び開口の形状が均一であり、等間隔で配置されている開口を挙げることができる。均一な開口を有する構造としては、例えば、メッシュ構造を挙げることができる。
吸収体の開口の形状としては、例えば、円状、正方形状、直方形状を挙げることができる。吸収体の開口径は、記録ヘッド120の吐出可能な最小定着ドット径より小さいことが好ましい。ここで、記録ヘッド120の吐出可能な最小定着ドット径とは、任意の画像形成条件(例えば、記録媒体の性質、インクの性質、インクジェット記録装置100の解像度)で、記録ヘッド120からインク滴を吐出して、孤立したドットを記録媒体上に形成したときに得られるドットのドット径のうち、最小のドット径を意味する。孤立したドットとは、記録媒体上で他のドットと重なり合うことなく形成されるドットを意味する。
また、吸収体の開口径は、吸収体の開口の最大の長さを意味する。例えば、吸収体の開口が円状である場合には、吸収体の開口の最大の長さは円の直径に相当する。吸収体の開口が円状以外の形状である場合、吸収体の開口径について、以下、メッシュ状の織物Aを例に挙げ説明する。
図5は、メッシュ状の織物Aの拡大図である。織物Aは、略正方形(W×W)の開口を有する。織物Aの開口は、二組の線状部材が略垂直に交差して形成される。一組の線状部材は、2つの線状部材から構成される。2つの線状部材は、幅Wで平行に隣接する。織物Aの複数の開口は、幅dの線状部材を介して配置されている。織物Aの開口の有する最大の長さは織物Aの開口の対角線の長さに相当するため、織物Aの開口径はW×√2となる。
吸収体の開口径は、具体的には、18μm以下であることが好ましく、14μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。吸収体の開口径が20μm未満であると、インク膜が吸収体の開口に入り込みにくく、画像乱れが発生しにくい。一方、吸収体の開口径は、1μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。吸収体の開口径が1μm以上であると、吸収体が余剰液体を効率的に吸収することができる。
吸収体は、吸収する余剰液体と濡れがよいことが好ましい。例えば、水溶性の余剰液体(例えば、水、アルコール)を吸収する場合、吸収体は親水性であることが好ましい。親水性の吸収体の材料としては、例えば、ポリビニルアルコールを挙げることができる。簡易な構造としては、例えば、支持部材にスリットを設けた構造を挙げることができる。
吸収体の膜厚は、30μm以上4mm以下であることが好ましく、50μm以上2mm以下であることがより好ましく、100μm以上1mm以下であることがさらに好ましい。吸収体の膜厚が30μm以上4mm以下であると、中間転写体110の上の余剰液体を十分に吸収して除去することができる。また、大きな応力を吸収体に付与しなくても吸収した余剰液体を除去できるため、中間転写体110の上に形成されたインク膜に不要な機械的ストレスを与えることを抑制できる。
[第4実施形態]
ここで、図6を参照して第4実施形態に係るインクジェット記録装置100の好適な構成を説明する。図6は、第4実施形態に係るインクジェット記録装置100を示す。第4実施形態に係るインクジェット記録装置100は、液体除去部材が液体除去ローラー160aである構成、及び液体除去部材が中間転写体に押し当てられ当接する構成以外で第3実施形態に係るインクジェット記録装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
ここで、図6を参照して第4実施形態に係るインクジェット記録装置100の好適な構成を説明する。図6は、第4実施形態に係るインクジェット記録装置100を示す。第4実施形態に係るインクジェット記録装置100は、液体除去部材が液体除去ローラー160aである構成、及び液体除去部材が中間転写体に押し当てられ当接する構成以外で第3実施形態に係るインクジェット記録装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
第4実施形態に係るインクジェット記録装置100は、液体除去部材として液体除去ローラー160aを備えている。液体除去ローラー160aは、中間転写体の有機膜110bに押し当てられ当接している。このように液体除去ローラー160aを中間転写体110に所定の圧力で押し当てて当接させることは、液体除去の効率を向上させる観点から、好ましい。なお、すでに述べたように、インク膜は、等方的な集合体に比べ、機械的ストレスに強い。このため、中間転写体110に対する液体除去ローラー160aの当接する力、及び中間転写体110と液体除去ローラー160aとの接触面積を増加させることができる。このようにして、効率的に余剰液体を除去できる。液体除去ローラー160aの巻付角により、上記当接する力及び上記接触面積を調整できる。
図7を参照して、第4実施形態における液体除去ローラー160aの動作を説明する。図7は、第4実施形態における液体除去ローラー160aの部分拡大図である。液体除去ローラー160aは、吸収体162aと、支持部材164aと、液体回収部材168aと、空気供給部材170aとを備える。支持部材164aには、スリット部166aが形成されている。
吸収体162aは、スリーブ形状である。吸収体162aは、中間転写体110に当接して回転し、中間転写体110と支持部材164aとに挟まれた領域で、中間転写体110及び支持部材164aから圧力を受ける。そして、吸収体162aは、スリット部166a上を摺動する。具体的には、吸収体162aの内周面と、支持部材164aとは摺動する。このようにして、吸収体162aは、スリット部166aと摺動し、余剰液体を支持部材164aに受け渡す。より具体的には、吸収体162aは、スリット部166aに余剰液体を受け渡す。スリット部166aは弧状であり、支持部材164aの一部に形成されている。支持部材164aにおいてスリット部166aは、中間転写体110と液体除去ローラー160aとが対向する部分に対応するように、形成されている。スリット部166aには、複数のスリットが形成されている。なお、インク膜への機械的ストレスを軽減する観点から、吸収体162aの回転速度は、中間転写体110(中間転写ベルト)の回転速度と実質的に等速であることが好ましい。ここで、実質的に等速とは、吸収体162aの回転速度と中間転写体110の回転速度との差の絶対値が1%未満であることである。
余剰液体は、スリット部166aを介して液体回収部材168aに回収される。液体回収部材168aは、スリット部166aに連結する。スリット部166aに受け渡された余剰液体は、液体回収部材168aとの連結部まで移動し、液体回収部材168aに回収される。このように、インクジェット記録装置100は、吸収体162aから余剰液体を回収するため、中間転写体110上の余剰液体を連続的に除去することができ、インクジェット記録装置100は連続的な画像形成が可能となる。
液体除去ローラー160aは、さらに、空気供給部材170aを有する。液体除去ローラー160aにおいて空気供給部材170aは、支持部材164aを介して中間転写体110と対向するように設けられている。空気供給部材170aは、吸収体162a及びスリット部166aを介して所定の領域に空気を供給する。所定の領域は、中間転写体110のうち、吸収体162a及び中間転写体110の回転に伴い吸収体162aが中間転写体110から離間する領域である。所定の領域に空気を供給することで、例えば、インク膜が吸収体162aに付着することを抑制し、インク膜を中間転写体110上に固定させている。
[第5実施形態]
また、図8を参照して第5施形態のインクジェット記録装置100の別の好適な構成を説明する。図8は、第5実施形態に係るインクジェット記録装置100を示す。第5実施形態に係るインクジェット記録装置100は、液体除去部材の構成が異なる点を除いて第4実施形態に係るインクジェット記録装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
また、図8を参照して第5施形態のインクジェット記録装置100の別の好適な構成を説明する。図8は、第5実施形態に係るインクジェット記録装置100を示す。第5実施形態に係るインクジェット記録装置100は、液体除去部材の構成が異なる点を除いて第4実施形態に係るインクジェット記録装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する記載を省略する。
第5実施形態に係るインクジェット記録装置100は、液体除去部材160bを備える。液体除去部材160bは、第4実施形態に係る液体除去ローラー160aに比べ、中間転写体110との接触面積が大きく、また、容易に接触面積を調整することができる。さらに、中間転写体110へ当接する力を大きくすることなく接触面積を増加することができる。さらに、上記接触面積の増加に合わせて、スリット部166bの長さを増加することができるため、吸収体から余剰液体を効率よく受け取ることができる。
図9を参照して第5実施形態における液体除去部材160bの動作を説明する。図9は、第5実施形態における液体除去部材160bの部分拡大図を示す。液体除去部材160bは、吸収体162bと、支持部材164bと、液体回収部材168bと、空気供給部材170bと、ローラー172と、ローラー174とを備える。吸収体162bは、ローラー172及びローラー174と、支持部材164bとに張設されている。吸収体162bは、ベルト形状である。ローラー172及びローラー174のうち少なくとも一方が駆動ローラーである。
支持部材164bにおいてスリット部は、中間転写体110と液体除去部材160bとが対向する部分に対応するように、配置されている。図9及び図10を参照して、第5実施形態における液体除去部材160bの動作の詳細について説明する。図10は、第5実施形態における液体除去部材160bのスリット部を示す。図10は、弧状のスリット部を展開した、スリット部の展開平面図であり、中間転写体110側から見た図である。図10に示すスリット部166bは、支持部材164bの囲まれた一部を示すものであり、支持部材164bは、スリット部166bが形成されていない部分で固定されている。
スリット部166bは、複数のスリット165と、線状部材167、169とを有する。複数のスリット165は、例えば、線状部材167、169で挟まれて形成される。スリット部166bでは、複数のスリット165は、中間転写体110の搬送方向と平行な中央線(CL)に対し略対称に配置されている。このため、記録媒体の蛇行、偏り、ズレを防止することができる。また、複数のスリット165は中間転写体110の搬送方向に対して斜めに、配置されている。この配置は、吸収体162bの開口の少なくとも一部が、中間転写体110の搬送方向に沿って移動し、一つのスリット165上を一度通過するように設計されている。例えば、破線(L)で示すように、吸収体162bの開口が中間転写体110の搬送方向に移動すると、スリット165一つ分だけずれる。スリット165の幅が吸収体の開口径より大きい。このため、液体除去部材160bでは、吸収体162bにより除去された余剰液体がスリット165を介して回収されやすい。
スリット165の幅は、吸収体162bの開口径よりも大きく、具体的には、0.5mm以上4mm以下が好ましく、1mm以上2mm以下がより好ましい。
また、スリット165の幅は、中間転写体110と接触する側からスリット部166bの厚さ方向に沿って広がっている。すなわち、スリット165を構成する支持部材164bの断面形状は、中間転写体110側から液体除去部材160bの内側に向かって、断面積が小さくなっている。具体的には、スリット部166bを構成する線状部材167を一例として挙げると、線状部材167の断面形状は二等辺三角形である。二等辺三角形の底辺が中間転写体110に接触する面である。この二等辺三角形の底辺と高さとの比は、1:2(=底辺:高さ)である。
線状部材の幅(スリット165と、スリット165に隣接するスリットとの幅)は、0.5mm以上4mm以下が好ましく、1mm以上2mm以下がより好ましい。
スリット部166bは、領域a、連結部、及び領域cを有する。連結部は、図10において、線bで表わされる。領域aでは、吸収体162bが中間転写体110の搬送方向に沿って移動すると、まず、吸収体162bが中間転写体110の上の余剰液体と接触し、余剰液体を除去する。続いて、吸収体162bは領域aにおいて中間転写体110とスリット部166bとに挟まれて、圧力を受ける。このため、吸収体162bに蓄えられた余剰液体は、スリット部166bに受け渡される。
受け渡された余剰液体は、スリット部166bの線状部材を伝い、液体回収部材168bとの連結部(線b)まで移動する。そして、連結部において、余剰液体は、液体回収部材168bにより回収される。液体回収部材168bは、スリット部166bを有する支持部材164bと略垂直に連結している。液体回収部材168bは、連結部において、支持部材164bと複数の箇所で連結している。これらの連結部がV字型に配置しているため、回収した余剰液体を一か所に集め易い。
領域cは、スリット部166bの領域であり、中間転写体110及び吸収体162bの回転に伴い、吸収体162bが中間転写体から離間する領域に対応する領域である。空気供給部材170bは、離間に伴いインク膜が吸収体162bに付着することを抑制するため、空気供給部材170bが吸収体162b及び複数のスリット165を介して、領域cを介して所定の領域に空気を供給する。液体回収部材168bは、スリット部166bとの連結部で、吸収体162bからの余剰液体を回収する。また、吸収体162bは、領域cに到達する前に、余剰液体をスリット部166bに受け渡している。このため、空気供給部材170bが吸収体162b及び複数のスリット165を介して空気を供給しても、余剰液体を再度中間転写体110に与えにくくなっている。
[第6実施形態]
以下、図11を参照して第6実施形態に係るインクジェット記録装置100の構成を説明する。図11は、第6実施形態に係るインクジェット記録装置全体を示す。インクジェット記録装置100は、例えば複合機(MFP:Multi Function Peripheral)である。インクジェット記録装置100は、スキャナー、複写機、プリンター、及びファクシミリ(FAX)の各機能を有する。
以下、図11を参照して第6実施形態に係るインクジェット記録装置100の構成を説明する。図11は、第6実施形態に係るインクジェット記録装置全体を示す。インクジェット記録装置100は、例えば複合機(MFP:Multi Function Peripheral)である。インクジェット記録装置100は、スキャナー、複写機、プリンター、及びファクシミリ(FAX)の各機能を有する。
図11に示すように、インクジェット記録装置100は、給紙カセット150と、給紙ローラー152とを備える。また、第6実施形態に係るインクジェット記録装置100では、転写部材140が、図1〜4、図6、及び図8を参照して上述した搬送ベルト142及び転写ローラー144に加えて、レディーストローラー141a、141b、吸着ローラー143、ベルトローラー145a、145b、145c、145d、搬送ローラー146a、146b、排出ローラー147a、147b、及び吸引部148a、148bを備える。
搬送ベルト142は、ベルトローラー145a、145b、145c及び145dに張設されている。吸着ローラー143は、吸引部148aに対して搬送ベルト142の上流端部に配置される。吸着ローラー143は、シートSを搬送ベルト142に押し付けつつ、シートSを搬送方向の上流から下流に搬送する。吸着ローラー143は、吸引部148aによってシートSが均等に吸引されるように、シートSのカールを軽減する。その結果、シートSの搬送ベルト142への密着性を高めることができる。
吸引部148a、148bは、搬送ベルト142を介してシートSを吸引する。具体的には、吸引部148aは、ベルトローラー145aと転写ローラー144との間に配置されており、搬送ベルト142のうちベルトローラー145aと転写ローラー144との間の領域を吸引する。また、吸引部148bは、転写ローラー144とベルトローラー145bとの間に配置されており、搬送ベルト142のうち転写ローラー144とベルトローラー145bとの間の領域を吸引する。
インクジェット記録装置100は以下のようにしてシートSに画像を形成する。まず、塗布ローラー130aが中間転写体110に第一成膜助剤を塗布した後、記録ヘッド120は画像データに基づいてインクを中間転写体110に吐出する。その後、塗布ローラー180aが中間転写体110に加熱された第二成膜助剤を塗布する。その後、液体除去部材160で中間転写体110の上の余剰液体を除去する。画像データとしては、例えば、画像読取装置が原稿を読み取って生成した画像データ又は通信ネットワークを介して外部のコンピューターから受信した画像データが用いられる。
給紙ローラー152は、給紙カセット150に積載されたシートSからシートSを1枚ずつピックアップする。給紙ローラー152によってピックアップされたシートSは、レディーストローラー141a、141bまで搬送される。
シートSは、吸引部148aに吸引された状態でベルトローラー112cと転写ローラー144との間まで搬送される。転写ローラー144は給紙カセット150から搬送されてきたシートSに中間転写体110の上のインクを転写する。その後、シートSは、吸引部148bに吸引された状態でベルトローラー112cと転写ローラー144との間からベルトローラー145bまで搬送される。その後、シートSは、搬送ローラー146a、146bを介して排出ローラー147a、147bまで搬送され、排出ローラー147a、147bによって外部に排出される。
なお、図1〜4、図6、及び図8に示したインクジェット記録装置100では、記録ヘッド120として異なる色のインクを吐出する記録ヘッド120a〜120dが設けられていたが、本発明はこれに限定されない。インクジェット記録装置100では、記録ヘッド120として1種類のインクを吐出する記録ヘッドが設けられていてもよい。この場合、ローラー径を比較的小さくできるため、中間転写体110として金属ベルトを好適に用いることができる。
本発明によるインクジェット記録装置は印刷の分野で好適に用いられる。
100 インクジェット記録装置
110 中間転写体
120 記録ヘッド
130 第一成膜助剤付与部材
180 加熱部材
110 中間転写体
120 記録ヘッド
130 第一成膜助剤付与部材
180 加熱部材
Claims (11)
- 所定の方向に回転する中間転写体と、
前記中間転写体に、色材と樹脂と液体とを含有するインクを吐出する記録ヘッドと、
前記中間転写体に第一成膜助剤を付与する第一成膜助剤付与部材と、
前記中間転写体に吐出された前記インクを加熱する加熱部材と、
前記中間転写体に吐出された前記インクと前記第一成膜助剤とが反応して形成されるインク膜を記録媒体に転写して画像を形成する転写部材と
を備えたインクジェット記録装置であって、
前記第一成膜助剤付与部材は、前記中間転写体の回転方向に対して前記記録ヘッドの上流側に配置されており、
前記加熱部材は、前記中間転写体の回転方向に対して前記記録ヘッドの下流側であり前記中間転写体の回転方向に対して前記転写部材の上流側である箇所に配置されている、インクジェット記録装置。 - 前記加熱部材は、第二成膜助剤付与部材であり、
前記第二成膜助剤付与部材は、前記中間転写体に加熱した第二成膜助剤を付与し、
前記インク膜は、前記インクと前記第一成膜助剤と前記第二成膜助剤とが反応して形成される、請求項1に記載のインクジェット記録装置。 - 前記第二成膜助剤付与部材は、塗布ローラー又は第二成膜助剤付与ヘッドである、請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- さらに、液体除去部材を備え、
前記液体除去部材は、前記インク膜と相分離して生じる余剰液体を除去し、
前記液体除去部材は、前記中間転写体の回転方向に対して前記第二成膜助剤付与部材の下流側であり前記中間転写体の回転方向に対して前記転写部材の上流側である箇所に配置されている、請求項2又は請求項3に記載のインクジェット記録装置。 - 前記液体除去部材は、複数の開口と前記開口に連通する貫通孔とが形成された吸収体を有し、
前記吸収体は、前記中間転写体上の前記余剰液体と接触し、前記貫通孔を介して前記余剰液体を吸収し、
前記貫通孔の開口径は、前記記録ヘッドの吐出可能なインクの最小定着ドット径より小さい、請求項4に記載のインクジェット記録装置。 - 前記中間転写体は中間転写ベルトであり、
前記吸収体は前記中間転写ベルトに当接して回転し、
前記吸収体の回転速度は前記中間転写ベルトの回転速度と実質的に等速である、請求項5に記載のインクジェット記録装置。 - 前記液体除去部材は、スリット部が形成された支持部材をさらに有し、
前記吸収体は、前記スリット部上を摺動し、
前記スリット部は複数のスリットを有する、請求項5又は請求項6に記載のインクジェット記録装置。 - 前記スリットの幅は、前記開口径よりも大きく、前記中間転写体と接触する側から前記スリット部の厚さ方向に沿って広がる、請求項7に記載のインクジェット記録装置。
- 前記複数のスリットは、前記中間転写体の搬送方向と平行な中央線に対し略対称に、かつ前記中間転写体の搬送方向に対して斜めに配置され、
前記配置は、前記吸収体の前記開口が前記中間転写体の搬送方向に沿って移動し一つのスリット上を一度通過する配置である、請求項8に記載のインクジェット記録装置。 - 前記液体除去部材は、前記支持部材を介して前記中間転写体と対向する空気供給部材をさらに有し、
前記空気供給部材は、前記吸収体及び前記スリットを介して所定の領域に空気を供給し、
前記所定の領域は、前記中間転写体のうち、前記吸収体及び前記中間転写体の回転に伴い前記吸収体が前記中間転写体から離間する領域である、請求項7〜9のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。 - 前記吸収体はスリーブ形状又はベルト形状である、請求項5〜10のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
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