JP2016119765A - 電源装置および自動車 - Google Patents

電源装置および自動車 Download PDF

Info

Publication number
JP2016119765A
JP2016119765A JP2014257453A JP2014257453A JP2016119765A JP 2016119765 A JP2016119765 A JP 2016119765A JP 2014257453 A JP2014257453 A JP 2014257453A JP 2014257453 A JP2014257453 A JP 2014257453A JP 2016119765 A JP2016119765 A JP 2016119765A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
control mode
voltage
battery
ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014257453A
Other languages
English (en)
Inventor
亮次 佐藤
Ryoji Sato
亮次 佐藤
信二郎 芦田
Shinjiro Ashida
信二郎 芦田
敏和 大野
Toshikazu Ono
敏和 大野
将平 大井
Shohei Oi
将平 大井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2014257453A priority Critical patent/JP2016119765A/ja
Publication of JP2016119765A publication Critical patent/JP2016119765A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Abstract

【課題】第1,第2バッテリが過充電や過放電になるのを抑制する。
【解決手段】2つのモータの総電力Pmの変化量ΔPmが閾値ΔPmref以上のときに(S220)、第2バッテリの蓄電割合SOC2が許容上限/下限割合付近のときには(S270)、第1,第2昇圧コンバータの第1,第2制御モードにそれぞれ電圧,電力制御モードを設定し(S280)、第1,第2昇圧コンバータの制御に用いる第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α1,α2(α1<α2)を設定する(S290)。また、変化量ΔPmが閾値ΔPmref以上のときに(S220)、第1バッテリの蓄電割合SOC1が許容上限/下限割合付近のときには(S260)、第1,第2制御モードにそれぞれ電力,電圧制御モードを設定し(S300)、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α2,α1を設定する(S310)。
【選択図】図4

Description

本発明は、電源装置および自動車に関し、詳しくは、第1,第2バッテリと第1,第2昇圧コンバータとを備える電源装置およびこれを搭載する自動車に関する。
従来、この種の電源装置としては、第1蓄電装置と、第2蓄電装置と、第1コンバータと、第2コンバータと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。第1コンバータは、第1蓄電装置からの電力を昇圧してモータ側に供給する。また、第2コンバータは、第2蓄電装置からの電力を昇圧してモータ側に供給する。この電源装置では、第1蓄電装置から第1コンバータに供給される電流が目標電流となるように第1変調波を生成すると共に、モータ側の電圧が目標電圧となるように第2変調波を生成する。続いて、第1変調波と第1キャリア信号(三角波)との大小関係に応じて変化する第1信号を生成すると共に、第2変調波と第1キャリア信号に対して位相を180度シフトした第2キャリア信号(三角波)との大小関係に応じて変化する第2信号を生成する。第1,第2信号は、第1,第2コンバータのスイッチング素子のスイッチング用の信号である。このように第1,第2信号を生成することにより、第1コンバータの出力電流のリップルの位相と第2コンバータの出力電流のリップルの位相とが180度ズレる。これにより、第1,第2コンバータからモータ側に供給されるトータル電流のリップルのピークを抑制することができる。
特開2008−5625号公報
こうした電源装置では、近年、第1,第2キャリア信号の周波数(キャリア周波数)を比較的小さくすることが行なわれている。これは、第1,第2コンバータのスイッチング素子のスイッチングによる損失を小さくするためである。キャリア周波数を小さくすると、第1,第2コンバータのスイッチング素子のスイッチング周期が長くなることから、第1,第2コンバータの制御性は低下する。特に、第1,第2コンバータを介して第1,第2蓄電装置とモータ側との間でやりとりされるトータル電力の変動が大きいときには、第1,第2コンバータの制御性の低下の影響が顕著に表われやすい。このため、第1,第2蓄電装置のうち何れか一方のバッテリの蓄電割合が許容上限割合付近または許容下限割合付近で、トータル電力の変動が大きくなったときに、その一方のバッテリが過充電や過放電になる可能性がある。
本発明の電源装置および自動車は、第1,第2バッテリが過充電や過放電になるのを抑制することを主目的とする。
本発明の電源装置および自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の電源装置および自動車は、
第1バッテリと、
電気機器が接続された高圧側電力ラインと前記第1バッテリが接続された第1低圧側電力ラインとに接続され、複数のスイッチング素子のスイッチングによって、前記第1低圧側ラインの電力を昇圧して前記高圧側電力ラインに供給可能な第1昇圧コンバータと、
第2バッテリと、
前記高圧側電力ラインと前記第2バッテリが接続された第2低圧側電力ラインとに接続され、複数のスイッチング素子のスイッチングによって、前記第2低圧側電力ラインの電力を昇圧して前記高圧側電力ラインに供給可能な第2昇圧コンバータと、
前記第1,第2昇圧コンバータのうち、一方の昇圧コンバータについては、前記高圧側電力ラインの電圧が目標電圧となるようにする電圧制御モードで制御し、他方の昇圧コンバータについては、前記第1,第2低圧側電力ラインのうち対応する電力ラインと、前記高圧側電力ラインと、の間で前記他方の昇圧コンバータを介してやりとりされる電力が目標電力となるようにする電力制御モードで制御する制御手段と、
を備える電源装置であって、
前記制御手段は、前記第1,第2低圧側電力ラインの双方と前記高圧側電力ラインとの間で前記第1,第2昇圧コンバータを介してやりとりされる総電力の変化量が所定変化量以上になった所定時に、前記第1,第2バッテリのうち何れか一方のバッテリの蓄電割合が許容上限割合側または許容下限割合側の所定範囲内である場合には、前記電力制御モードで用いるキャリア周波数を前記所定時よりも前に比して大きくする、
ことを特徴とする。
この本発明の電源装置では、第1,第2昇圧コンバータのうち一方の昇圧コンバータについては、高圧側電力ラインの電圧が目標電圧となるようにする電圧制御モードで制御する。また、第1,第2昇圧コンバータのうち他方の昇圧コンバータについては、第1,第2低圧側電力ライン(第1,第2バッテリ側)のうち対応する電力ラインと、高圧側電力ライン(電気機器側)と、の間で他方の昇圧コンバータを介してやりとりされる電力(以下、電力制御モード側の電力という)が目標電力となるようにする電力制御モードで制御する。
そして、第1,第2低圧側電力ラインの双方と高圧側電力ラインとの間で第1,第2昇圧コンバータを介してやりとりされる総電力の変化量が所定変化量以上になった所定時に、第1,第2バッテリのうち何れか一方のバッテリの蓄電割合が許容上限割合側または許容下限割合側の所定範囲内である場合には、電力制御モードで用いるキャリア周波数を所定時よりも前に比して大きくする。こうした制御により、電力制御モードで制御する昇圧コンバータの制御性を向上させることができる。したがって、電力制御モード側の電力をより適切に調節することができる。電力制御モード側の電力を調節すると、電圧制御モードで制御する昇圧コンバータを介して、第1,第2低圧側電力ラインのうち対応する電力ラインと、高圧側電力ラインと、の間でやりとりされる電力(以下、電圧制御モード側の電力という)が調節され、総電力(電力制御モード側の電力と電圧制御モード側の電力との和)が調節される。これらより、第1,第2バッテリのうち蓄電割合が所定範囲内にあるバッテリの蓄電割合が許容上限割合を上回ったり許容下限割合を下回ったりするのを抑制することができる。この結果、第1,第2バッテリが過充電や過放電になるのを抑制することができる。また、電圧制御モードで用いるキャリア周波数を、所定時よりも前と同一とする(所定時よりも前に比して大きくしない)ものとすれば、スイッチング損失が大きくなるのを抑制することができる。
ここで、第1バッテリの許容上限割合側の所定範囲は、第1バッテリの許容上限割合以下で且つその許容上限割合よりも第1所定値だけ小さい値以上の範囲を意味する。第1バッテリの許容下限割合側の所定範囲は、第1バッテリの許容下限割合以上で且つその許容下限割合よりも第2所定値だけ大きい値以下の範囲を意味する。第2バッテリの許容上限割合側の所定範囲は、第2バッテリの許容上限割合以下で且つその許容上限割合よりも第3所定値だけ小さい値以上の範囲を意味する。第2バッテリの許容下限割合側の所定範囲は、第2バッテリの許容下限割合以上で且つその許容下限割合よりも第4所定値だけ大きい値以下の範囲を意味する。
本発明の電源装置において、前記第1,第2昇圧コンバータは、いずれも、前記制御手段によって、前記電圧制御モードまたは前記電力制御モードで制御可能であり、前記制御手段は、前記所定時に、前記第1,第2バッテリのうち何れか一方のバッテリの蓄電割合が前記所定範囲内である場合には、前記第1,第2昇圧コンバータのうち、前記蓄電割合が前記所定範囲内のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電力制御モードとすると共に前記蓄電割合が前記所定範囲外のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電圧制御モードとし、前記電力制御モードで用いるキャリア周波数を前記所定時よりも前に比して大きくする、ものとしてもよい。こうすれば、第1,第2バッテリのうち蓄電割合が所定範囲内にあるバッテリに対応する昇圧コンバータの制御性を向上させることができる。これにより、第1,第2バッテリのうち蓄電割合が所定範囲内にあるバッテリの蓄電割合が許容上限割合を上回ったり許容下限割合を下回ったりするのをより十分に抑制することができる。この結果、第1,第2バッテリが過充電や過放電になるのをより十分に抑制することができる。
また、本発明の電源装置において、前記制御手段は、前記所定時に、前記第1,第2バッテリのうち一方のバッテリの前記蓄電割合が前記許容下限割合側の前記所定範囲内であると共に他方のバッテリの前記蓄電割合が前記許容上限割合側の前記所定範囲内である場合において、前記第1,第2低圧側電力ラインから前記高圧側電力ラインに電力を供給する場合には、前記蓄電割合が前記許容下限割合側の前記所定範囲内のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電力制御モードとすると共に前記蓄電割合が前記許容上限割合側の前記所定範囲内のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電圧制御モードとし、更に、前記電力制御モードで用いるキャリア周波数を前記所定時よりも前に比して大きくし、前記高圧側電力ラインから前記第1,第2低圧側電力ラインに電力を供給する場合には、前記蓄電割合が前記許容上限割合側の前記所定範囲内のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電力制御モードとすると共に前記蓄電割合が前記許容下限割合側の前記所定範囲内のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電圧制御モードとし、更に、前記電力制御モードで用いるキャリア周波数を前記所定時よりも前に比して大きくする、ものとしてもよい。
さらに、本発明の電源装置において、前記制御手段は、前記所定時に、前記高圧側電力ラインの電圧が所定電圧より高い場合には、前記電圧制御モードで用いるキャリア周波数を前記所定時よりも前に比して大きくする、ものとしてもよい。こうすれば、電圧制御モードで制御する昇圧コンバータの制御性を向上させることができる。これにより、高圧側電力ラインの電圧が所定値を大きく超えるのを抑制することができる。
本発明の自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の電源装置と、前記電気機器としての走行用のモータと、を備えることを特徴とする。
この本発明の自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の電源装置を備えるから、上述の電源装置が奏する効果、例えば、第1,第2バッテリが過充電や過放電になるのを抑制することができる効果などを奏することができる。
本発明の一実施例としての電源装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 モータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。 実施例のモータECU40により実行される昇圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のHVECU70により実行される所定設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のHVECU70により実行される所定設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のHVECU70により実行される所定設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての電源装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。図2は、モータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、第1,第2昇圧コンバータ54,55,第1,第2バッテリ50,51と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、HVECUという)70と、を備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により運転制御されている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートから入力されている。各種センサからの信号としては、以下のものを挙げることができる。エンジン22のクランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ23からのクランク角θcr。スロットルバルブのポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサからのスロットル開度TH。エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための種々の制御信号が出力ポートを介して出力されている。種々の制御信号としては、以下のものを挙げることができる。燃料噴射弁への駆動信号。スロットルバルブのポジションを調節するスロットルモータへの駆動信号。イグナイタと一体化されたイグニッションコイルへの制御信号。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。このエンジンECU24は、HVECU70からの制御信号によりエンジン22を運転制御する。また、エンジンECU24は、必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、エンジンECU24は、クランクポジションセンサ23により検出されたクランク角θcrに基づいて、クランクシャフト26の回転数、即ち、エンジン22の回転数Neを演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されている。プラネタリギヤ30のサンギヤには、モータMG1の回転子が接続されている。プラネタリギヤ30のリングギヤには、駆動輪38a,38bにデファレンシャルギヤ37を介して連結された駆動軸36が接続されている。プラネタリギヤ30のキャリヤには、エンジン22のクランクシャフト26が接続されている。
モータMG1は、永久磁石が埋め込まれた回転子と、三相コイルが巻回された固定子と、を有する同期発電電動機として構成されている。このモータMG1は、上述したように、回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2は、モータMG1と同様の同期発電電動機として構成されている。このモータMG2は、回転子が駆動軸36に接続されている。
図1や図2に示すように、インバータ41は、高圧側電力ライン46に接続されている。このインバータ41は、6つのトランジスタT11〜T16と、6つのダイオードD11〜D16と、を有する。トランジスタT11〜T16は、それぞれ、高圧側電力ライン46の正極母線と負極母線とに対して、ソース側とシンク側になるように、2個ずつペアで配置されている。6つのダイオードD11〜D16は、それぞれ、トランジスタT11〜T16に逆方向に並列接続されている。トランジスタT11〜T16の対となるトランジスタ同士の接続点の各々には、モータMG1の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、インバータ41に電圧が作用しているときに、モータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40によって、対となるトランジスタT11〜T16のオン時間の割合が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータMG1が回転駆動される。
インバータ42は、インバータ41と同様に、高圧側電力ライン46に接続されている。また、インバータ42は、インバータ41と同様に、6つのトランジスタT21〜T26と、6つのダイオードD21〜D26と、を有する。そして、インバータ42に電圧が作用しているときに、モータECU40によって、対となるトランジスタT21〜T26のオン時間の割合が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータMG2が回転駆動される。
第1昇圧コンバータ54は、高圧側電力ライン46と、第1バッテリ50が接続された第1低圧側電力ライン47と、に接続されている。この第1昇圧コンバータ54は、2つのトランジスタT31,T32と、2つのダイオードD31,D32と、リアクトルL1と、を有する。トランジスタT31は、高圧側電力ライン46の正極母線に接続されている。トランジスタT32は、トランジスタT31と、高圧側電力ライン46および第1低圧側電力ライン47の負極母線と、に接続されている。2つのダイオードD31,D32は、それぞれ、トランジスタT31,T32に逆方向に並列接続されている。リアクトルL1は、トランジスタT31,T32同士の接続点Cn1と、第1低圧側電力ライン47の正極母線と、に接続されている。第1昇圧コンバータ54は、モータECU40によって、トランジスタT31,T32のオン時間の割合が調節されることにより、第1低圧側電力ライン47の電力を昇圧して高圧側電力ライン46に供給したり、高圧側電力ライン46の電力を降圧して第1低圧側電力ライン47に供給したりする。
第2昇圧コンバータ55は、高圧側電力ライン46と、第2バッテリ51が接続された第2低圧側電力ライン48と、に接続されている。第2昇圧コンバータ55は、第1昇圧コンバータ54と同様に、2つのトランジスタT41,T42と、2つのダイオードD41,D42と、リアクトルL2と、を有する。そして、第2昇圧コンバータ55は、モータECU40によって、トランジスタT41,T42のオン時間の割合が調節されることにより、第2低圧側電力ライン48の電力を昇圧して高圧側電力ライン46に供給したり、高圧側電力ライン46の電力を降圧して第2低圧側電力ライン48に供給したりする。
高圧側電力ライン46の正極母線と負極母線とには、平滑用のコンデンサ46aが取り付けられている。第1低圧側電力ライン47の正極母線と負極母線とには、平滑用のコンデンサ47aが取り付けられている。第2低圧側電力ライン48の正極母線と負極母線とには、平滑用のコンデンサ48aが取り付けられている。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2や第1,第2昇圧コンバータ54,55を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。各種センサからの信号としては、以下のものを挙げることができる。モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2。モータMG1,MG2の各相に流れる電流を検出する電流センサからの相電流。コンデンサ46aの端子間に取り付けられた電圧センサ46bからのコンデンサ46a(高圧側電力ライン46)の電圧VH。コンデンサ47aの端子間に取り付けられた電圧センサ47bからのコンデンサ47a(第1低圧側電力ライン47)の電圧VL1。コンデンサ48aの端子間に取り付けられた電圧センサ48bからのコンデンサ48a(第2低圧側電力ライン48)の電圧VL2。第1昇圧コンバータ54のトランジスタT31,T32同士の接続点Cn1とリアクトルL1との間に取り付けられた電流センサ54aからのリアクトルL1の電流IL1(リアクトルL1側から接続点Cn1側に流れるときが正の値)。第2昇圧コンバータ55のトランジスタT41,T42同士の接続点Cn2とリアクトルL2との間に取り付けられた電流センサ55aからのリアクトルL2の電流IL2(リアクトルL2側から接続点Cn2側に流れるときが正の値)。モータECU40からは、モータMG1,MG2や第1,第2昇圧コンバータ54,55を駆動制御するための種々の制御信号が出力ポートを介して出力されている。種々の制御信号としては、以下のものを挙げることができる。インバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜T26へのスイッチング制御信号。第1,第2昇圧コンバータ54,55のトランジスタT31,T32,T41,T42へのスイッチング制御信号。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。このモータECU40は、HVECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2や第1,第2昇圧コンバータ54,55を駆動制御する。また、モータECU40は、必要に応じてモータMG1,MG2や第1,第2昇圧コンバータ54,55の駆動状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、モータECU40は、モータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいて、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を演算している。
第1バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、上述したように、第1低圧側電力ライン47に接続されている。第2バッテリ51は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、上述したように、第2低圧側電力ライン48に接続されている。第1,第2バッテリ50,51は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52により管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、第1,第2バッテリ50,51を管理するのに必要な信号が入力ポートを介して入力されている。各種センサからの信号としては、以下のものを挙げることができる。第1バッテリ50の端子間に設置された電圧センサからの電池電圧Vb1。第1バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ50aからの電池電流Ib1。第1バッテリ50に取り付けられた温度センサからの電池温度Tb1。第2バッテリ51の端子間に設置された電圧センサからの電池電圧Vb2。第2バッテリ51の出力端子に取り付けられた電流センサ51aからの電池電流Ib2。第2バッテリ51に取り付けられた温度センサからの電池温度Tb2。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。このバッテリECU52は、必要に応じて第1,第2バッテリ50,51の状態に関するデータをHVECU70に出力する。バッテリECU52は、第1,第2バッテリ50,51を管理するために、電池電流Ib1,Ib2の積算値に基づいて、蓄電割合SOC1,SOC2を演算している。蓄電割合SOC1,SOC2は、第1,第2バッテリ50,51の全容量に対する第1,第2バッテリ50,51から放電可能な電力の容量の割合である。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。各種センサからの信号としては、以下のものを挙げることができる。イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号。シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP。アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc。ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP。車速センサ88からの車速V。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されている。このHVECU70は、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
なお、実施例では、電源装置としては、主として、第1,第2バッテリ50,51と、第1,第2昇圧コンバータ54,55と、モータECU40と、HVECU70と、が該当する。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、ハイブリッド走行モード(HV走行モード),電動走行モード(EV走行モード)などの走行モードで走行する。HV走行モードは、エンジン22の運転を伴って走行する走行モードである。EV走行モードは、エンジン22を運転停止して走行する走行モードである。
HV走行モードでは、HVECU70は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに基づいて、走行に要求される(駆動軸36に出力すべき)要求トルクTr*を設定する。そして、設定した要求トルクTr*に駆動軸36の回転数Nrを乗じて、走行に要求される走行用パワーPdrv*を計算する。ここで、駆動軸36の回転数Nrとしては、モータMG2の回転数Nm2や車速Vに換算係数を乗じて得られる回転数を用いることができる。
続いて、第1,第2バッテリ50,51の蓄電割合SOC1,SOC2に基づいて、第1,第2バッテリ50,51の充放電要求パワーPb*(第1,第2バッテリ50から放電するときが正の値)を設定する。ここで、第1,第2バッテリ50,51の蓄電割合SOC1,SOC2は、電流センサ50a,51aにより検出された第1,第2バッテリ50,51の電池電流Ib1,Ib2に基づいて演算された値をバッテリECU52から通信により入力するものとした。また、実施例では、第1,第2バッテリ50,51の蓄電割合SOC1,SOC2から目標割合SOC1*,SOC2*を減じて差分ΔSOC1,ΔSOC2を計算し、その差分ΔSOC1,ΔSOC2の絶対値が小さくなるように充放電要求パワーPb*を設定するものとした。
そして、走行用パワーPdrv*から第1,第2バッテリ50,51の充放電要求パワーPb*(第1,第2バッテリ50から放電するときが正の値)を減じて、車両に要求される要求パワーPe*を設定する。続いて、要求パワーPe*がエンジン22から出力されると共に要求トルクTr*が駆動軸36に出力されるように、エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する。そして、エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*をエンジンECU24に送信する。また、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。
エンジンECU24は、エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*を受信すると、受信した目標回転数Ne*および目標トルクTe*に基づいてエンジン22が運転されるように、エンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを行なう。モータECU40は、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を受信すると、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるように、インバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜T26のスイッチング制御を行なう。
EV走行モードでは、HVECU70は、まず、HV走行モードと同様に、要求トルクTr*を設定する。続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する。そして、要求トルクTr*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する。そして、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。
モータECU40は、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を受信すると、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるように、インバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜T26のスイッチング制御を行なう。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、第1,第2昇圧コンバータ54,55を制御する際の動作について説明する。図3は、実施例のHVECU70により実行される昇圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
昇圧制御ルーチンが実行されると、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*および回転数Nm1,Nm2,第1,第2バッテリ50,51の差分ΔSOC1,ΔSOC2,第1,第2昇圧コンバータ54,55の第1,第2制御モード,第1,第2昇圧コンバータ54,55の制御に用いる第1,第2キャリア周波数fc1,fc2などのデータを入力する(ステップS100)。
ここで、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*は、上述の駆動制御によって設定された値をHVECU70から通信により入力するものとした。モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいて演算された値をモータECU40から通信により入力するものとした。第1,第2バッテリ50,51の差分ΔSOC1(=SOC1−SOC1*),SOC2(=SOC2−SOC2*)は、上述の駆動制御によって設定された値を入力するものとした。
第1,第2制御モードおよび第1,第2キャリア周波数fc1,fc2は、後述の所定設定ルーチンによって設定された値を入力するものとした。なお、実施例では、第1,第2昇圧コンバータ54,55のうち、一方の昇圧コンバータについては電圧制御モードで制御し、他方の昇圧コンバータについては電力制御モードで制御するものとした。電圧制御モードは、高圧側電力ライン46の電圧VHを調節する制御である。電力制御モードは、第1,第2低圧側電力ライン47,48(第1,第2バッテリ50,51側)のうち対応する電力ラインと、高圧側電力ライン46(モータMG1,MG2側)と、の間でやりとりされる電力を調節する制御である。以下、第1昇圧コンバータ54を介して第1低圧側電力ライン47(第1バッテリ50側)と高圧側電力ライン46(モータMG1,MG2側)との間でやりとりされる電力を第1伝達電力Pc1という。また、第2昇圧コンバータ55を介して第2低圧側電力ライン48(第2バッテリ51側)と高圧側電力ライン46(モータMG1,MG2側)との間でやりとりされる電力を第2伝達電力Pc2という。
こうしてデータを入力すると、モータMG1の電力Pm1(消費側が正の値)とモータMG2の電力Pm2(消費側が正の値)との和として、モータMG1,MG2の総電力Pmを計算する(ステップS110)。モータMG1,MG2の電力Pm1,Pm2は、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*と回転数Nm1,Nm2との積として計算することができる。このモータMG1,MG2の総電力Pmは、第1伝達電力Pc1と第2伝達電力Pc2との和に相当する。
続いて、入力したモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*および回転数Nm1,Nm2に基づいて、高圧側電力ライン46の目標電圧VH*を設定する(ステップS120)。高圧側電力ライン46の目標電圧VH*は、実施例では、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*の絶対値が大きいほど大きくなる傾向で、且つ、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2の絶対値が大きいほど大きくなる傾向に設定するものとした。
次に、第1,第2制御モードを判定する(ステップS130)。第1,第2制御モードがそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードのときには、第2目標伝達電力Pc2*を設定する(ステップS140)。第2目標伝達電力Pc2*は、実施例では、モータMG1,MG2の総電力Pmに第2目標分配比Dr2*を乗じて計算するものとした。第2目標分配比Dr2*は、第1,第2伝達電力Pc1,Pc2の和に対する第2伝達電力Pc2の割合の目標値である。この第2目標分配比Dr2*は、実施例では、差分ΔSOC1と差分ΔSOC2とが大きく乖離しないように設定するものとした。
そして、第1,第2制御モードと、高圧側電力ライン46の目標電圧VH*と、第2目標伝達電力Pc2*と、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2と、をモータECU40に送信して(ステップS150)、本ルーチンを終了する。
モータECU40は、第1,第2制御モードと、高圧側電力ライン46の目標電圧VH*と、第2目標伝達電力Pc2*と、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2と、を受信すると、これらを用いて第1,第2昇圧コンバータ54,55を制御する。いま、第1,第2制御モードがそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードのときを考えている。したがって、第1昇圧コンバータ54については、高圧側電力ライン46の電圧VHが目標電圧VH*となるように、第1キャリア周波数fc1を用いて、第1昇圧コンバータ54のトランジスタT31,T32のスイッチング制御を行なう。高圧側電力ライン46の電圧VHは、電圧センサ46bにより検出された値を用いることができる。また、第2昇圧コンバータ55については、第2伝達電力Pc2が第2目標伝達電力Pc2*となるように、第2キャリア周波数fc2を用いて、第2昇圧コンバータ55のトランジスタT41,42のスイッチング制御を行なう。第2伝達電力Pc2は、電圧センサ48bにより検出された第2低圧側電力ライン48の電圧VL2と、電流センサ55aにより検出されたリアクトルL2の電流IL2と、の積として計算した値を用いることができる。
ステップS130で、第1制御モードが電力制御モードで且つ第2制御モードが電圧制御モードのときには、第1目標伝達電力Pc1*を設定する(ステップS160)。第1目標伝達電力Pc1*は、実施例では、モータMG1,MG2の総電力Pmに第1目標分配比Dr1*を乗じて計算するものとした。第1目標分配比Dr1*は、第1,第2伝達電力Pc1,Pc2の和に対する第1伝達電力Pc1の割合の目標値である。この第1目標分配比Dr1*は、実施例では、ステップS140で第2目標分配比Dr2*を設定する際と同様に、差分ΔSOC1と差分ΔSOC2とが大きく乖離しないように設定するものとした。
そして、第1,第2制御モードと、高圧側電力ライン46の目標電圧VH*と、第1目標伝達電力Pc1*と、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2と、をモータECU40に送信して(ステップS170)、本ルーチンを終了する。
モータECU40は、第1,第2制御モードと、高圧側電力ライン46の目標電圧VH*と、第1目標伝達電力Pc1*と、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2と、を受信すると、これらを用いて第1,第2昇圧コンバータ54,55を制御する。いま、第1,第2制御モードがそれぞれ電力制御モード,電圧制御モードのときを考えている。したがって、第1昇圧コンバータ54については、第1伝達電力Pc1が第1目標伝達電力Pc1*となるように、第1キャリア周波数fc1を用いて、第1昇圧コンバータ54のトランジスタT31,32のスイッチング制御を行なう。第1伝達電力Pc1は、電圧センサ47bにより検出された第1低圧側電力ライン47の電圧VL1と、電流センサ54aにより検出されたリアクトルL1の電流IL1と、の積として計算した値を用いることができる。また、第2昇圧コンバータ55については、高圧側電力ライン46の電圧VHが目標電圧VH*となるように、第2キャリア周波数fc2を用いて、第2昇圧コンバータ55のトランジスタT41,T42のスイッチング制御を行なう。高圧側電力ライン46の電圧VHは、電圧センサ46bにより検出された値を用いることができる。
次に、第1,第2昇圧コンバータ54,55の第1,第2制御モードと、第1,第2昇圧コンバータ54,55の制御に用いる第1,第2キャリア周波数fc1,fc2と、を設定する際の処理について説明する。図4は、実施例のHVECU70により実行される所定設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、図3の昇圧制御ルーチンと並行して、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
所定設定ルーチンが実行されると、HVECU70は、まず、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*および回転数Nm1,Nm2,第1,第2バッテリ50,51の蓄電割合SOC1,SOC2,高圧側電力ライン46の電圧VHなどのデータを入力する(ステップS200)。
ここで、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*は、上述の駆動制御によって設定された値をHVECU70から通信により入力するものとした。モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいて演算された値をモータECU40から通信により入力するものとした。第1,第2バッテリ50,51の蓄電割合SOC1,SOC2は、電流センサ50a,51aにより検出された第1,第2バッテリ50,51の電池電流Ib1,Ib2に基づいて演算された値をバッテリECU52から通信により入力するものとした。高圧側電力ライン46の電圧VHは、電圧センサ46bにより検出された値をモータECU40から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*および回転数Nm1,Nm2を用いて、上述のステップS110の処理と同様に、モータMG1,MG2の総電力Pmを計算する(ステップS210)。そして、計算した総電力Pmから前回に本ルーチンを実行したときに計算した総電力(前回Pm)を減じた値の絶対値として総電力Pmの変化量ΔPmを計算する(ステップS212)。
続いて、総電力Pmの変化量ΔPmの絶対値を閾値ΔPmrefと比較する(ステップS220)。ここで、閾値ΔPmrefは、モータMG1,MG2の総電力Pmが大きく変化したか否かを判定するために用いられるものである。
ステップS220で、総電力Pmの変化量ΔPmが閾値ΔPmrefより小さいときには、第1,第2制御モードにそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードを設定する(ステップS230)。そして、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2に共に所定周波数α1を設定して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。ここで、所定周波数α1としては、例えば、3kHzや5kHzなどが用いられる。基本的に、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2が比較的小さいときには、第1,第2昇圧コンバータ54,55のトランジスタT31,T32,T41,T42のスイッチングによる損失(スイッチング損失)を小さくすることができる。また、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2が比較的大きいときには、第1,第2昇圧コンバータ54,55の制御性を向上させることができる。
この場合、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を共に比較的小さい所定周波数α1とすることにより、第1,第2昇圧コンバータ54,55のスイッチング損失を小さくすることができる。
ステップS220で、総電力Pmの変化量ΔPmが閾値ΔPmref以上のときには、高圧側電力ライン46の電圧VHを閾値VHrefと比較する(ステップS250)。ここで、閾値VHrefとしては、コンデンサ46aの耐圧より若干低い(数十V程度低い)電圧が用いられる。
ステップS250で、高圧側電力ライン46の電圧VHが閾値VHref以下のときには、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が第1バッテリ50の許容上限割合付近または許容下限割合付近であるか否かを判定する(ステップS260)。そして、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合付近でも許容下限割合付近でもないと判定されたときには、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が第2バッテリ51の許容上限割合付近または許容下限割合付近であるか否かを判定する(ステップS270)。
ここで、第1バッテリ50の許容上限割合付近は、第1バッテリ50の許容上限割合Shi1以下で且つ許容上限割合Shi1よりも所定値ΔShi1だけ小さい値(Shi1−ΔShi1)以上の範囲を意味する。許容上限割合Shi1としては、例えば、75%や80%などが用いられる。所定値ΔShi1としては、例えば、3%や5%などが用いられる。
第1バッテリ50の許容下限割合付近は、第1バッテリ50の許容下限割合Slo1以上で且つ許容下限割合Slo1よりも所定値ΔSlo1だけ大きい値(Slo1+ΔSlo1)以下の範囲を意味する。許容下限割合Slo1としては、例えば、35%や40%などが用いられる。所定値ΔSlo1としては、例えば、3%や5%などが用いられる。
第2バッテリ51の許容上限割合付近は、第2バッテリ51の許容上限割合Shi2以下で且つ許容上限割合Shi2よりも所定値ΔShi2だけ小さい値(Shi2−ΔShi2)以上の範囲を意味する。許容上限割合Shi2としては、例えば、75%や80%などが用いられる。所定値ΔShi2としては、例えば、3%や5%などが用いられる。
第2バッテリ51の許容下限割合付近は、第2バッテリ51の許容下限割合Slo2以上で且つ許容下限割合Slo2よりも所定値ΔSlo2だけ大きい値(Slo2+ΔSlo2)以下の範囲を意味する。許容下限割合Slo2としては、例えば、35%や40%などが用いられる。所定値ΔSlo2としては、例えば、3%や5%などが用いられる。
なお、実施例では、上述の図3の昇圧制御ルーチンで、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合付近または許容下限割合付近で且つ第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合付近または許容下限割合付近の所定状態にならないように、第1目標伝達電力Pc1*または第2目標伝達電力Pc2*を設定して、第1,第2昇圧コンバータ54,55の制御に用いるものとした。
ステップS260で、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合付近でも許容下限割合付近でもないと判定され、且つ、ステップS270で、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合付近でも許容下限割合付近でもないと判定されたときには、第1,第2制御モードにそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードを設定する(ステップS230)。そして、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2に共に所定周波数α1を設定して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。
この場合、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を比較的小さい所定周波数α1とすることにより、第1,第2昇圧コンバータ54,55のスイッチング損失を小さくすることができる。
ステップS260で、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合付近でも許容下限割合付近でもないと判定され、且つ、ステップS270で、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合付近または許容下限割合付近であると判定されたときには、第1,第2制御モードにそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードを設定する(ステップS280)。そして、第1キャリア周波数fc1に所定周波数α1を設定すると共に第2キャリア周波数fc2に所定周波数α1より大きい所定周波数α2を設定して(ステップS290)、本ルーチンを終了する。ここで、所定周波数α2としては、例えば、10kHzや12kHzなどが用いられる。
この場合、第2キャリア周波数fc2を比較的大きい所定周波数α2とすることにより、第2昇圧コンバータ55の制御性を向上させることができる。そして、第1,第2制御モードをそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードとして第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を所定周波数α1,α2(α1<α2)とすることにより、第2伝達電力Pc2をより適切に調節することができると共に、第1昇圧コンバータ54のスイッチング損失を小さくすることができる。前者の効果は、以下の3つの場合に比して大きい。(1)第1,第2制御モードをそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードとして第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を所定周波数α2,α1とする場合。(2)第1,第2制御モードをそれぞれ電力制御モード,電圧制御モードとして第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を所定周波数α2,α1とする場合。(3)第1,第2制御モードをそれぞれ電力制御モード,電圧制御モードとして第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を所定周波数α1,α2とする場合。そして、第2伝達電力Pc2をより適切に調節することができることにより、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合Shi2を上回ったり許容下限割合Slo2を下回ったりするのをより十分に抑制することができる。この結果、第2バッテリ51が過充電や過放電になるのをより十分に抑制することができる。なお、第2伝達電力Pc2を調節することにより、第1伝達電力Pc1が調節され、総電力Pm(=Pc1+Pc2)が調節される。
ステップS260で、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合付近または許容下限割合付近であると判定されたときには、第1,第2制御モードにそれぞれ電力制御モード,電圧制御モードを設定する(ステップS300)。そして、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α2,α1(α2>α1)を設定して(ステップS310)、本ルーチンを終了する。
この場合、第1キャリア周波数fc1を比較的大きい所定周波数α2とすることにより、第1昇圧コンバータ54の制御性を向上させることができる。そして、第1,第2制御モードをそれぞれ電力制御モード,電圧制御モードとして第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を所定周波数α2,α1(α2>α1)とすることにより、第1伝達電力Pc1をより適切に調節することができると共に、第2昇圧コンバータ55のスイッチング損失を小さくすることができる。前者の効果は、以下の3つの場合に比して大きい。(1)第1,第2制御モードをそれぞれ電力制御モード,電圧制御モードとして第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を所定周波数α1,α2とする場合。(2)第1,第2制御モードをそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードとして第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を所定周波数α1,α2とする場合。(3)第1,第2制御モードをそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードとして第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を所定周波数α2,α1とする場合。そして、第1伝達電力Pc1をより適切に調節することができることにより、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合Shi1を上回ったり許容下限割合Slo1を下回ったりするのをより十分に抑制することができる。この結果、第1バッテリ50が過充電や過放電になるのをより十分に抑制することができる。なお、第1伝達電力Pc1を調節することにより、第2伝達電力Pc2が調節され、総電力Pm(=Pc1+Pc2)が調節される。
なお、実施例では、上述したように、ステップS220で総電力Pmの変化量ΔPmが閾値ΔPmrefより小さいときには、第1,第2制御モードをそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードとして第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を共に所定周波数α1とする。したがって、総電力Pmの変化量ΔPmが閾値ΔPmref以上に至ったときに、高圧側電力ライン46の電圧VHが閾値VHref以下で且つ第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合付近または許容下限割合付近であるときには、第1制御モードを電圧制御モードから電力制御モードに切り替えると共に第2制御モードを電力制御モードから電圧制御モードに切り替え、第1キャリア周波数fc1を所定周波数α1から所定周波数α2に大きくすることにより、上述の効果を奏する。
ステップS250で、高圧側電力ライン46の電圧VHが閾値VHrefより高いときには、第1,第2制御モードにそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードを設定する(ステップS320)。そして、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α2,α1(α2>α1)を設定して(ステップS330)、本ルーチンを終了する。
この場合、第1キャリア周波数fc1を比較的大きい所定周波数α2とすることにより、第1昇圧コンバータ54の制御性を向上させることができる。そして、第1,第2制御モードをそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードとして第1,第2キャリア周波数fc1,fc2を所定周波数α2,α1(α2>α1)とする、即ち、電圧制御モードで制御する昇圧コンバータ側のキャリア周波数を大きくすることにより、高圧側電力ライン46の電圧VHをより適切に調節することができると共に、第2昇圧コンバータ55のスイッチング損失を小さくすることができる。そして、高圧側電力ライン46の電圧VHをより適切に調節することができることにより、高圧側電力ライン46の電圧VHがコンデンサ46aの耐圧を超えるのをより十分に抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20に搭載される電源装置では、モータMG1,MG2の総電力Pmの変化量ΔPmが閾値ΔPmref以上になったときにおいて、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合付近または許容下限割合付近であるときには、第1,第2昇圧コンバータ54,55の第1,第2制御モードにそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードを設定し、第1,第2昇圧コンバータ54,55の制御に用いる第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α1,α2(α1<α2)を設定する。したがって、第2伝達電力Pc2をより適切に調節することができる。これにより、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合Shi2を上回ったり許容下限割合Slo2を下回ったりするのをより十分に抑制することができる。この結果、第2バッテリ51が過充電や過放電になるのをより十分に抑制することができる。また、第1キャリア周波数fc1を所定周波数α2とするものに比して、第1昇圧コンバータ54のスイッチング損失を小さくすることができる。
また、モータMG1,MG2の総電力Pmの変化量ΔPmが閾値ΔPmref以上になったときにおいて、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合付近または許容下限割合付近であるときには、第1,第2昇圧コンバータ54,55の第1,第2制御モードにそれぞれ電力制御モード,電圧制御モードを設定し、第1,第2昇圧コンバータ54,55の制御に用いる第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α2,α1を設定する。したがって、第1伝達電力Pc1をより適切に調節することができる。これにより、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合Shi1を上回ったり許容下限割合Slo1を下回ったりするのをより十分に抑制することができる。この結果、第1バッテリ50が過充電や過放電になるのをより十分に抑制することができる。また、第2キャリア周波数fc2を所定周波数α2とするものに比して、第2昇圧コンバータ55のスイッチング損失を小さくすることができる。
実施例のハイブリッド自動車20に搭載される電源装置では、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合付近または許容下限割合付近で且つ第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合付近または許容下限割合付近の所定状態にならないようにするものとした。しかし、所定状態のうち、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合付近で且つ第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容下限割合付近の第1所定状態,第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容下限割合付近で且つ第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合付近の第2所定状態になり得るものとしてもよい。この場合、図4の所定設定ルーチンに代えて、図5の所定設定ルーチンを実行するものとしてもよい。図5の所定設定ルーチンは、図4の所定設定ルーチンにステップS400〜S470の処理を加えた点を除いて、図4の所定設定ルーチンと同一である。したがって、同一の処理については同一のステップ番号を付すか図示を省略し、その詳細な説明は省略する。
図5の所定設定ルーチンでは、ステップS260で、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が第1バッテリ50の許容上限割合付近または許容下限割合付近であると判定されたときには、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が第2バッテリ51の許容上限割合付近または許容下限割合付近であるか否かを判定する(ステップS400)。
ステップS400で、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合付近でも許容下限割合付近でもないと判定されたときには、第1,第2制御モードにそれぞれ電力制御モード,電圧制御モードを設定する(ステップS300)。そして、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α2,α1(α1<α2)を設定して(ステップS310)、本ルーチンを終了する。この場合の効果については上述した。
ステップS400で、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合付近または許容下限割合付近であると判定されたときには、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1,SOC2に基づいて、第1所定状態か第2所定状態かを判定する(ステップS410)。上述したように、第1所定状態は、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合付近で且つ第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容下限割合付近の状態である。また、第2所定状態は、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容下限割合付近で且つ第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合付近の状態である。
ステップS410で、第1所定状態であると判定されたときには、モータMG1,MG2の総電力Pmを値0と比較する(ステップS420)。この処理は、第1,第2低圧側電力ライン47,48(第1,第2バッテリ50,51側)から高圧側電力ライン46(モータMG1,MG2側)に電力を供給するか、高圧側電力ライン46から第1,第2低圧側電力ライン47,48に電力を供給するか、を判定する処理である。
ステップS420で、モータMG1,MG2の総電力Pmが値0以上のときには、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合Shi1を上回るよりも第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容下限割合Slo2を下回りやすいと判断する。そして、第1,第2制御モードにそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードを設定する(ステップS430)。そして、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α1,α2(α1<α2)を設定して(ステップS440)、本ルーチンを終了する。
これにより、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容下限割合Slo2を下回るのを抑制することができる。この結果、第2バッテリ51が過放電になるのをより十分に抑制することができる。また、第1昇圧コンバータ54のスイッチング損失を小さくすることができる。
ステップS420で、モータMG1,MG2の総電力Pmが値0未満のときには、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容下限割合Slo2を下回るよりも第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合Shi1を上回りやすいと判断する。そして、第1,第2制御モードにそれぞれ電力制御モード,電圧制御モードを設定する(ステップS460)。そして、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α2,α1(α2>α1)を設定して(ステップS470)、本ルーチンを終了する。
これにより、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合Shi1を上回るのを抑制することができる。この結果、第1バッテリ50が過充電になるのをより十分に抑制することができる。また、第2昇圧コンバータ55のスイッチング損失を小さくすることができる。
ステップS410で、第2所定状態であると判定されたときには、モータMG1,MG2の総電力Pmを値0と比較する(ステップS450)。モータMG1,MG2の総電力Pmが値0以上のときには、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合Shi2を上回るよりも第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容下限割合Slo1を下回りやすいと判断する。そして、第1,第2制御モードにそれぞれ電力制御モード,電圧制御モードを設定する(ステップS460)。そして、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α2,α1(α2>α1)を設定して(ステップS470)、本ルーチンを終了する。
これにより、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容下限割合Slo1を下回るのを抑制することができる。この結果、第1バッテリ50が過放電になるのをより十分に抑制することができる。また、第2昇圧コンバータ55のスイッチング損失を小さくすることができる。
ステップS450で、モータMG1,MG2の総電力Pmが値0未満のときには、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容下限割合Slo1を下回るよりも第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合Shi2を上回りやすいと判断する。そして、第1,第2制御モードにそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードを設定する(ステップS430)。そして、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α1,α2(α1<α2)を設定して(ステップS440)、本ルーチンを終了する。
これにより、第2バッテリ51の蓄電割合SOC2が許容上限割合Shi2を上回るのを抑制することができる。この結果、第2バッテリ51が過充電になるのをより十分に抑制することができる。また、第1昇圧コンバータ54のスイッチング損失を小さくすることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、電流センサ54a,55aを備え、第1,第2昇圧コンバータ54,55をいずれも電力制御モードまたは電圧制御モードで制御可能であるものとした。しかし、電流センサ54a,55aのうちの何れか一方の電流センサだけを備え、第1,第2昇圧コンバータ54,55のうち、電流センサを備える側の昇圧コンバータについては電力制御モードで制御し、電流センサを備えない側の昇圧コンバータについては電圧制御モードで制御するものとしてもよい。図6は、電流センサ55aを備えると共に電流センサ54aを備えない場合、即ち、第1,第2制御モードをそれぞれ電圧制御モード,電力制御モードとする場合、の所定設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。図6の所定設定ルーチンは、図4の所定設定ルーチンのステップS230,S280,S300,S320の処理(第1,第2制御モードを設定する処理)を実行しない点,ステップS310の処理に代えてステップS500の処理を実行する点を除いて、図4の所定設定ルーチンと同一である。したがって、同一の処理については同一のステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。
図6の所定設定ルーチンでは、ステップS260で、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が第1バッテリ50の許容上限割合付近または許容下限割合付近であると判定されたときには、第1,第2キャリア周波数fc1,fc2にそれぞれ所定周波数α1,α2(α1<α2)を設定して(ステップS500)、本ルーチンを終了する。この場合、実施例のように、第1制御モードを電力制御モードとして第1キャリア周波数fc1を比較的大きい所定周波数α2とするのが好ましい。しかし、この変形例では、第1制御モードを電力制御モードとすることができない場合を考えている。この場合、電力制御モードで制御する昇圧コンバータの制御用のキャリア周波数を大きくすることにより、第2伝達電力Pc2をより適切に調節することができる。すると、第1伝達電力Pc1が調節され、モータMG1,MG2の総電力Pm(=Pc1+Pc2)が調節される。このようにして、第1伝達電力Pc1をある程度適切に調節することができる。これにより、第1バッテリ50の蓄電割合SOC1が許容上限割合Shi1を上回ったり許容下限割合Slo1を下回ったりするのを抑制することができる。この結果、第1バッテリ50が過充電や過放電になるのを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータECU40とHVECU70とは、別体の電子制御ユニットとして構成されるものとしたが、単一の電子制御ユニットとして構成されるものとしてもよい。
実施例では、エンジン22とプラネタリギヤ30とモータMG1,MG2と第1,第2バッテリ50,51と第1,第2昇圧コンバータ54,55とを備えるハイブリッド自動車20の構成とした。しかし、エンジンと1つのモータと第1,第2バッテリと第1,第2昇圧コンバータとを備えるいわゆる1モータハイブリッド自動車の構成としてもよい。また、エンジンを備えず、モータと第1,第2バッテリと第1,第2昇圧コンバータとを備える電気自動車の構成としてもよい。
実施例では、ハイブリッド自動車20に搭載される電源装置の形態として説明した。しかし、自動車以外の車両,船舶,航空機などの移動体に搭載される電源装置の形態としてもよい。また、建設設備などの移動しない設備に搭載される電源装置の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、第1バッテリ50が「第1バッテリ」に相当し、第1昇圧コンバータ54が「第1昇圧コンバータ」に相当し、第2バッテリ51が「第2バッテリ」に相当し、第2昇圧コンバータ55が「第2昇圧コンバータ」に相当する。図3の昇圧制御ルーチンや図4の所定設定ルーチンを実行するHVECU70と、HVECU70からの信号に基づいて第1,第2昇圧コンバータ54,55を制御するモータECU40と、が「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、電源装置および自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクポジションセンサ、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、46 高圧側電力ライン、46a,47a,48a コンデンサ、46b,47b,48b 電圧センサ、47 第1低圧側電力ライン、48 第2低圧側電力ライン、50 第1バッテリ、50a,51a 電流センサ、51 第2バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 第1昇圧コンバータ、54a,55a 電流センサ、55 第2昇圧コンバータ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、Cn1,Cn2 接続点、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32,D41,D42 ダイオード、L1,L2 リアクトル、MG1,MG2 モータ、T11〜T16,T21〜T26,T31,T32,T41,T42 トランジスタ。

Claims (5)

  1. 第1バッテリと、
    電気機器が接続された高圧側電力ラインと前記第1バッテリが接続された第1低圧側電力ラインとに接続され、複数のスイッチング素子のスイッチングによって、前記第1低圧側ラインの電力を昇圧して前記高圧側電力ラインに供給可能な第1昇圧コンバータと、
    第2バッテリと、
    前記高圧側電力ラインと前記第2バッテリが接続された第2低圧側電力ラインとに接続され、複数のスイッチング素子のスイッチングによって、前記第2低圧側電力ラインの電力を昇圧して前記高圧側電力ラインに供給可能な第2昇圧コンバータと、
    前記第1,第2昇圧コンバータのうち、一方の昇圧コンバータについては、前記高圧側電力ラインの電圧が目標電圧となるようにする電圧制御モードで制御し、他方の昇圧コンバータについては、前記第1,第2低圧側電力ラインのうち対応する電力ラインと、前記高圧側電力ラインと、の間で前記他方の昇圧コンバータを介してやりとりされる電力が目標電力となるようにする電力制御モードで制御する制御手段と、
    を備える電源装置であって、
    前記制御手段は、前記第1,第2低圧側電力ラインの双方と前記高圧側電力ラインとの間で前記第1,第2昇圧コンバータを介してやりとりされる総電力の変化量が所定変化量以上になった所定時に、前記第1,第2バッテリのうち何れか一方のバッテリの蓄電割合が許容上限割合側または許容下限割合側の所定範囲内である場合には、前記電力制御モードで用いるキャリア周波数を前記所定時よりも前に比して大きくする、
    ことを特徴とする電源装置。
  2. 請求項1記載の電源装置であって、
    前記第1,第2昇圧コンバータは、いずれも、前記制御手段によって、前記電圧制御モードまたは前記電力制御モードで制御可能であり、
    前記制御手段は、前記所定時に、前記第1,第2バッテリのうち何れか一方のバッテリの蓄電割合が前記所定範囲内である場合には、前記第1,第2昇圧コンバータのうち、前記蓄電割合が前記所定範囲内のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電力制御モードとすると共に前記蓄電割合が前記所定範囲外のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電圧制御モードとし、前記電力制御モードで用いるキャリア周波数を前記所定時よりも前に比して大きくする、
    ことを特徴とする電源装置。
  3. 請求項1または2記載の電源装置であって、
    前記制御手段は、
    前記所定時に、前記第1,第2バッテリのうち一方のバッテリの前記蓄電割合が前記許容下限割合側の前記所定範囲内であると共に他方のバッテリの前記蓄電割合が前記許容上限割合側の前記所定範囲内である場合において、
    前記第1,第2低圧側電力ラインから前記高圧側電力ラインに電力を供給する場合には、前記蓄電割合が前記許容下限割合側の前記所定範囲内のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電力制御モードとすると共に前記蓄電割合が前記許容上限割合側の前記所定範囲内のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電圧制御モードとし、更に、前記電力制御モードで用いるキャリア周波数を前記所定時よりも前に比して大きくし、
    前記高圧側電力ラインから前記第1,第2低圧側電力ラインに電力を供給する場合には、前記蓄電割合が前記許容上限割合側の前記所定範囲内のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電力制御モードとすると共に前記蓄電割合が前記許容下限割合側の前記所定範囲内のバッテリに対応する昇圧コンバータの制御モードを前記電圧制御モードとし、更に、前記電力制御モードで用いるキャリア周波数を前記所定時よりも前に比して大きくする、
    ことを特徴とする電源装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つの請求項に記載の電源装置であって、
    前記制御手段は、前記所定時に、前記高圧側電力ラインの電圧が所定電圧より高い場合には、前記電圧制御モードで用いるキャリア周波数を前記所定時よりも前に比して大きくする、
    ことを特徴とする電源装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つの請求項に記載の電源装置と、
    前記電気機器としての走行用のモータと、
    を備えることを特徴とする自動車。
JP2014257453A 2014-12-19 2014-12-19 電源装置および自動車 Pending JP2016119765A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014257453A JP2016119765A (ja) 2014-12-19 2014-12-19 電源装置および自動車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014257453A JP2016119765A (ja) 2014-12-19 2014-12-19 電源装置および自動車

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016119765A true JP2016119765A (ja) 2016-06-30

Family

ID=56244545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014257453A Pending JP2016119765A (ja) 2014-12-19 2014-12-19 電源装置および自動車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016119765A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107662500A (zh) * 2016-07-28 2018-02-06 长城汽车股份有限公司 纯电动汽车上电控制方法及纯电动汽车
US10177662B2 (en) 2017-03-07 2019-01-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Boost converter apparatus

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107662500A (zh) * 2016-07-28 2018-02-06 长城汽车股份有限公司 纯电动汽车上电控制方法及纯电动汽车
CN107662500B (zh) * 2016-07-28 2020-09-04 长城汽车股份有限公司 纯电动汽车上电控制方法及纯电动汽车
US10177662B2 (en) 2017-03-07 2019-01-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Boost converter apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018152954A (ja) 駆動装置
CN108933518B (zh) 汽车
JP6725409B2 (ja) ハイブリッド自動車
JP5320988B2 (ja) 電源システムおよびその電力収支制御方法
JP2017154637A (ja) 自動車
JP2021084537A (ja) ハイブリッド車両
JP6575544B2 (ja) ハイブリッド自動車
JP2018154237A (ja) ハイブリッド自動車
US10814862B2 (en) Hybrid vehicle
JP2018184133A (ja) ハイブリッド自動車
JP2009227080A (ja) 動力出力装置やこれを備える車両および駆動装置並びにこれらの制御方法
JP5299166B2 (ja) 電源システムおよびそれを備える電動車両、ならびに電源システムの制御方法
JP2016119765A (ja) 電源装置および自動車
JP5412839B2 (ja) 電源装置およびその制御方法並びに車両
JP6451725B2 (ja) ハイブリッド自動車
JP2017093057A (ja) 電源装置
JP2011239495A (ja) 電源装置およびその制御方法
JP2018144687A (ja) ハイブリッド自動車
JP6930363B2 (ja) 駆動装置
JP6607217B2 (ja) ハイブリッド自動車
JP2013005582A (ja) 電動車両
JP2013017299A (ja) 電動機駆動装置
JP2017093252A (ja) 自動車
JP2018039463A (ja) ハイブリッド自動車
JP6751498B2 (ja) モータ装置