JP2016119746A - モータ制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】モータ制御システムに関し、通信遅れによるモータ出力のオーバーシュートを抑制する。【解決手段】バッテリ12の電力で車両10を駆動するモータ11と、運転者の出力要求に基づきモータ11の要求トルクを算出する車両制御装置4と、車載通信網9を介して車両制御装置4と通信可能に接続され、モータ11が出力するトルクを制御するモータ制御装置1とを備える。モータ制御装置1には、算出部2,制御部3を設ける。算出部2には、バッテリ12の出力可能電力に基づきモータ11の出力可能トルクを算出させる。また、制御部3には、車載通信網9を介して車両制御装置4から伝達された要求トルク及び算出部2で算出されたモータ11の出力可能トルクのうち絶対値の小さい一方を用いて、モータ11の出力を制御させる。【選択図】図1

Description

本発明は、車両を駆動するモータの出力を制御するモータ制御システムに関する。
従来、バッテリ駆動のモータやモータジェネレータを搭載した電気自動車,ハイブリッド自動車等の車両では、バッテリの入出力電力が過大にならないようにモータ入出力を制限する制御が行われている。すなわち、バッテリのSOC(充電率)やバッテリ温度に基づいてバッテリの最大入出力を算出し、この最大入出力に基づいてモータの力行トルクや回生トルクを調節する制御である(特許文献1,2参照)。これにより、バッテリの過放電や過充電を防止して、バッテリの性能劣化を抑制している。
特許第3906925号公報 特許第4026013号公報
ところで、近年の車両制御システムは、車両に搭載される多種多様なコンポーネントのそれぞれに特化された、複数の電子制御装置(Electronic Control Unit)を組み合わせて構成される。これらの電子制御装置は、車載通信網を介して互いに通信可能に接続され、個々の電子制御装置が取得した情報や演算結果を共有しながら、車両全体を協調的に制御している。例えば、走行用モータを搭載した車両には、車両全体の出力要求を算出する車両制御装置,モータの入出力電力を制御するモータ制御装置,バッテリの状態を管理するバッテリ制御装置等が設けられ、これらが相互に情報を交換している。
一方、電子制御装置間の通信には、最短でも数ミリ秒から数百ミリ秒程度の時間がかかる。そのため、車両制御装置で算出された出力要求と、モータ制御装置で制御される実際のモータの作動状態との間に食い違いが発生し、バッテリの入出力電力が過大になる場合がある。
例えば、雪や雨の影響を受けて滑りやすくなった道路(低μ路)の走行中に駆動輪がスリップすると、駆動輪に連結された走行用モータの負荷が急激に減少し、モータ回転数が上昇する。一方、この時点ではまだ、駆動輪がスリップしたことを車両制御装置が把握していないため、スリップが発生する前と同様の出力要求がモータ制御装置へと伝達されることになる。したがって、モータ出力が目標値を超えてオーバーシュートしてしまい、バッテリの出力電力が上限値を超える可能性がある。
なお、モータ回転数が上昇した後、その情報がモータ制御装置から車両制御装置へと伝達されれば、車両制御装置からモータ制御装置に伝達される出力要求が減少するため、モータ出力は目標値に向かって収束することになる。しかし、モータ出力が収束するのは、少なくとも電子制御装置間の通信遅れ時間や制御遅れ時間が経過した後になってしまう。
本件は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、通信遅れによるモータ出力のオーバーシュートを抑制できるモータ制御システムを提供することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示するモータ制御システムは、バッテリの電力で車両を駆動するモータと、運転者の出力要求に基づき前記モータの要求トルクを算出する車両制御装置と、車載通信網を介して前記車両制御装置と通信可能に接続され前記モータを制御するモータ制御装置と、を具備した車両のモータ制御システムである。前記モータ制御装置は、前記バッテリの出力可能電力に基づき前記モータの出力可能トルクを算出する算出部と、前記車載通信網を介して前記車両制御装置から伝達された前記要求トルク及び前記算出部で算出された前記モータの出力可能トルクのうち絶対値の小さい一方を用いて、前記モータの出力を制御する制御部と、を備える。
前記車両制御装置の具体例としては、EV-ECU(Electric Vehicle-ECU),HEV-ECU(Hybrid Electric Vehicle-ECU)等、車両に搭載されるエレクトロニクス装置全体を総合的に制御する電子制御装置が挙げられる。一方、前記モータ制御装置の具体例としては、MCU(Motor Control Unit),PDU(Power Drive Unit),パワートレーンECU等、モータの作動状態を制御する電子制御装置が挙げられる。
(2)前記バッテリの出力可能電力を算出するバッテリ制御装置を備えることが好ましい。この場合、前記算出部が、前記バッテリ制御装置で算出された前記バッテリの出力可能電力から前記車両の補機で消費される電力を減じて得られる前記モータの消費可能電力に基づき、前記モータの出力可能トルクを算出することが好ましい。
前記バッテリ制御装置の具体例としては、バッテリの充放電状態や劣化状態を管理するBMU(Battery Management Unit),BMS(Battery Management System)が挙げられる。
(3)前記算出部が、前記モータの消費可能電力と前記モータの回転速度とに基づき、前記モータの出力可能トルクを算出することが好ましい。
(4)前記モータ制御装置が、前記バッテリの出力可能電力と前記補機の作動状態とに基づき前記モータの消費可能電力を算出する第二算出部を備えることが好ましい。
(5)前記バッテリ制御装置が、前記バッテリの出力可能電力と前記補機の作動状態とに基づき前記モータの消費可能電力を算出する第三算出部を備えることが好ましい。
開示のモータ制御システムによれば、モータ制御装置でバッテリの出力可能電力に基づいてモータの出力可能トルクを算出し、出力可能トルクと要求トルクとのうち絶対値の小さい一方を用いて(すなわち、ミニマム取りの結果を用いて)モータの出力を制御することで、通信遅れによるモータ出力のオーバーシュートを抑制することができる。
実施形態のモータ制御システムが適用された車両を示す模式図である。 モータ制御システムを説明するためのブロック図である。 モータ制御システムの通信遅れ,制御遅れを説明するためのグラフであり、(A)はモータ制御装置が算出するモータ回転数NM,(B)は車両制御装置に伝達されたモータ回転数NM,(C)は車両制御装置が算出する要求トルクTB,(D)はモータ制御装置に伝達された要求トルクTBを示す。また、(E)は本実施形態の制御結果を示すモータ出力の経時変動グラフであり、(F)はその比較例である。 変形例としてのモータ制御システムを説明するためのブロック図である。
図面を参照して、実施形態としてのモータ制御システムについて説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
[1.システム構成]
本実施形態のモータ制御システムが適用された車両10を図1に例示する。この車両10は、バッテリ12の電力で車両10を駆動するモータ11を搭載した電気自動車又はハイブリッド自動車である。バッテリ12はモータ11の主電源装置であり、例えば複数のセルを内蔵するユニット型のリチウムイオン二次電池である。また、モータ11は、電動機としての機能と発電機としての機能とを兼ね備えた交流電動発電機(モータジェネレータ)である。モータ11の回転軸は、車両10の駆動輪に連結される。
バッテリ12とモータ11とを繋ぐ回路上にはインバータ13が介装される。インバータ13とは、バッテリ12側の直流電力とモータ11側の交流電力とを相互に変換する変換器(DC-ACインバータ)であり、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)モジュールを内蔵する。
モータ11の力行時には、インバータ13を介してバッテリ12側からモータ11側へと交流の駆動電力が供給される。一方、モータ11の回生時には、インバータ13を介してモータ11側からバッテリ12側へと直流の回生電力が供給される。インバータ13とモータ11との間は三相交流電力線(充放電回路)で接続され、インバータ13とバッテリ12との間は直流電力線で接続される。
バッテリ12とインバータ13とを繋ぐ回路上には、バッテリ12側の直流電力を降圧して補機類に供給するためのコンバータ14(DC-DCコンバータ),車載空調装置のコンプレッサ15(E-COMP,電動冷媒圧縮器),ヒータ16(HTR,加熱器)等が設けられる。バッテリ12の電圧は数百ボルトであり、降圧後の電圧は十二ボルト前後である。コンバータ14で変換された電力は、コンバータ14自身の駆動電力として用いられるほか、各種電装品や車載エレクトロニクス製品にも供給され、低電圧バッテリ(例えば鉛蓄電池)の充電にも用いられる。
この車両10には、モータ11の制御に関する電子制御装置(ECU,Electronic Control Unit)として、モータ制御装置1,車両制御装置4,バッテリ制御装置5が搭載される。これらの電子制御装置は、図1中に模式的に示す車載通信網9を介して、互いに通信可能となるように接続される。なお、車載通信網9には電子制御装置のほか、車両10に搭載されるあらゆるエレクトロニクス製品が接続される。例えば、コンバータ14,コンプレッサ15,ヒータ16等が接続される。
各々の電子制御装置には、例えばCPU(Central Processing Unit),MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサ(マイクロプロセッサ)やROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),不揮発メモリ等が実装される。プロセッサは、制御ユニット(制御回路)や演算ユニット(演算回路),キャッシュメモリ(レジスタ群)等を内蔵する演算処理装置である。また、ROM,RAM及び不揮発メモリは、プログラムや作業中のデータが格納されるメモリ装置である。各電子制御装置での制御内容は、例えばアプリケーションプログラムとして、それぞれのROM,RAM,不揮発メモリ,リムーバブルメディア内に記録される。また、プログラムの実行時には、プログラムの内容がRAM内のメモリ空間内に展開され、プロセッサによって実行される。
モータ制御装置1(MCU,Motor Control Unit)は、インバータ13を制御することでモータ11の作動状態を制御するものである。ここでは、車両10の出力要求やモータ回転数NMに応じたトルクがモータ11で発生するように、インバータ13で生成される交流電力の周波数や電圧が制御される。
バッテリ制御装置5(BMS,Battery Management System)は、バッテリ12の充電状態(SOC,State of charge)や劣化状態(SOH,State of Health)の判断,故障診断等を実施して、バッテリ12の状態を管理するものである。ここでは、バッテリ12のSOC,SOHに基づき、その時点のバッテリ12から取り出すことのできる電力(又は、その時点のバッテリ12に蓄えることのできる電力)の上限値が算出される。この電力のことを、バッテリ12の出力可能電力SOPと呼ぶ。
車両制御装置4(EV-ECU,Electric Vehicle-ECU)は、車両10に搭載される複数の電子制御装置を総合的に管理する電子制御装置である。ここでは、車両10の運転者による運転操作の情報が集約され、車両10の要求トルクやブレーキ装置の制動トルク,各種車載コンポーネントの作動量等が算出される。
[2.制御構成]
本実施形態では、モータ11の力行時の制御について詳述する。モータ11を駆動するために用いられる要求トルクTBは、基本的には運転者の出力要求に基づいて車両制御装置4で設定される。運転者の出力要求は、例えばアクセルペダルの踏み込み量や車速に基づいて算出される。また、運転者の出力要求以外にも、各種電装品や車載エレクトロニクス製品の負荷を考慮してもよい。ここで設定された要求トルクTBの情報は、車載通信網9を介してモータ制御装置1に伝達される。そしてモータ制御装置1では、その時点のモータ回転数NMで要求トルクTBが得られるように、モータ11の出力が制御される。
ここで仮に、車両制御装置4で算出された要求トルクTBのみを用いてモータ11を制御すると、例えば駆動輪のスリップによってモータ11の負荷が急変したような場合にモータ11の出力が急増し、バッテリ12から持ち出される電力が過大になる可能性がある。そこで本実施形態では、バッテリ12から持ち出すことのできる電力をバッテリ制御装置5で常に算出させ、これに基づいて要求トルクTBとは異なる第二のトルクTAの情報をモータ制御装置1に算出させる。また、モータ11の出力は、要求トルクTBと第二のトルク情報とを併用して制御することで、上記のようなモータ11の出力の急増を抑制する。
上記の制御を実施するための要素として、モータ制御装置1には算出部2,制御部3が設けられ、算出部2にはモータ回転数算出部2A,出力可能トルク算出部2B,最小値選択部2Cが設けられる。また、バッテリ制御装置5には、バッテリ消費可能電力算出部5A,モータ消費可能電力算出部5Bが設けられる。これらの各要素を図2に例示する。これらの各要素は、電子回路(ハードウェア)によって実現してもよく、ソフトウェアとしてプログラミングされたものとしてもよい。あるいは、これらの機能のうちの一部をハードウェアとして設け、他部をソフトウェアとしたものであってもよい。なお、ソフトウェアは、ROMや補助記憶装置に記録,保存してもよいし、各電子制御装置が読み取り可能な記録媒体に記録してもよい。
[2−1.バッテリ制御装置]
バッテリ消費可能電力算出部5Aは、バッテリ12の出力可能電力SOPを算出するものである。出力可能電力SOPは、バッテリ12のSOC,SOH,バッテリ温度,充放電電流,充放電電圧,端子間電圧等に基づいて算出される。ここで算出された出力可能電力SOPの情報は、モータ消費可能電力算出部5Bに伝達されるとともに、車載通信網9を介して車両制御装置4にも伝達される。
モータ消費可能電力算出部5B(第三算出部)は、バッテリ12の出力可能電力SOPのうち、モータ11で消費することができる電力を算出するものである。この電力のことを、モータ11の消費可能電力MSOPと呼ぶ。消費可能電力MSOPは、出力可能電力SOPから車両10の補機類で消費される電力を減じた値とされる。対象となる補機類は任意に設定することができ、例えば全ての補機類で消費されている電力を算出してもよいし、主要な補機類で消費されている電力のみを算出してもよい。
本実施形態では、コンバータ14,コンプレッサ15,ヒータ16の作動状態を考慮してモータ11の消費可能電力MSOPを算出する。コンバータ14の消費電力(コンバータ出力)をPAとし、コンプレッサ15の消費電力(コンプレッサ出力)をPBとし、ヒータ16の消費電力(ヒータ出力)をPCとすれば、消費可能電力MSOPは、数式「MSOP=SOP−PA−PB−PC」で算出される。ここで算出された消費可能電力MSOPの情報は、車載通信網9を介してモータ制御装置1に伝達される。
[2−2.車両制御装置]
車両制御装置4は、運転者の出力要求とモータ回転数NMとに基づいてモータ11の要求トルクTBを算出する。要求トルクTBの算定に際し、バッテリ制御装置5から伝達された出力可能電力SOP,バッテリ12のSOC,SOH,バッテリ温度,補機類で消費されている電力等を考慮してもよい。ここで算出された要求トルクTBの情報は、車載通信網9を介してモータ制御装置1に伝達される。
[2−3.モータ制御装置]
モータ回転数算出部2Aは、実際のモータ回転数NM(モータ回転速度,単位時間当たりの回転数)を算出するものである。ここでは、例えばモータ11自体に付設された回転数センサの検出値に基づいて、モータ回転数NMが算出される。また、駆動輪に車輪速センサが付設されている場合には、その検出値に基づいてモータ回転数NMを算出してもよい。ここで算出されたモータ回転数NMの情報は、出力可能トルク算出部2B及び制御部3に伝達されるとともに、車載通信網9を介して車両制御装置4にも伝達される。
出力可能トルク算出部2Bは、バッテリ制御装置5から伝達されたモータ11の消費可能電力MSOPに基づき、モータ11で発生させることのできる最大のトルクを算出するものである。このトルクは前述の「第二のトルク」であり、以下、出力可能トルクTAと呼ぶ。出力可能トルクTAは、消費可能電力MSOPをモータ回転数NMで除した値に比例する。消費可能電力MSOPの単位を[W]([J/s])とし、モータ回転数NMの単位を[rpm]としたとき、出力可能トルクTA[Nm]は、数式「TA=MSOP/(2πNM/60)」で算出される。ここで算出された出力可能トルクTAの情報は、最小値選択部2Cに伝達される。
最小値選択部2Cは、車両制御装置4で算出された要求トルクTBと出力可能トルク算出部2Bで算出された出力可能トルクTAとのうち、絶対値が小さい一方をモータ11の指示トルクTCとして選択するものである。ここで要求トルクTBが出力可能トルクTA以下であれば、要求トルクTBがそのままモータ11の指示トルクTCとなる。一方、例えば駆動輪のスリップにより要求トルクTBが出力可能トルクTAを超えたような場合には、出力可能トルクTAがモータ11の指示トルクTCとなる。これにより、モータ11の指示トルクTCの上限がクリップされることになり、モータ11の出力のオーバーシュートが抑制される。ここで算出された指示トルクTCの情報は、制御部3に伝達される。
制御部3は、最小値選択部2Cで選択された指示トルクTCがモータ11で発生するように、インバータ13を制御するものである。ここでは、モータ回転数NMと指示トルクTCとに基づいてモータ11の目標出力が算出され、モータ11の実際の出力が目標出力に一致するように、インバータ13での交流電力の周波数,電圧が制御される。
[3.作用]
図3(A)〜(F)は、駆動輪のスリップ前後におけるモータ回転数NM,要求トルクTB,モータ出力の経時変化を示すグラフである。まず、時刻t0にスリップが発生した場合、モータ11の負荷が急激に減少し、モータ回転数NMが上昇する。このとき、モータ制御装置1のモータ回転数算出部2Aでは、図3(A)に示すようなモータ回転数NMの変化が把握される。
モータ回転数NMの情報は、車載通信網9を介して車両制御装置4に伝達される。一方、モータ制御装置1が情報を送信するタイミングや車両制御装置4が情報を受信するタイミングは、車載通信網9の通信規格に則ったタイミングに制限されている。そのため、モータ回転数NMの情報が車両制御装置4に伝達されるのは、図3(B)に示すように、少なくとも時刻t0から所定の通信遅れ時間が経過した時刻t1以降となる。
また、車両制御装置4では、運転者の出力要求とモータ回転数NMとに基づいて要求トルクTBが算出される。ここでは、車両制御装置4の演算能力に依存する所定の演算遅れが生じる。したがって、モータ回転数NMの上昇が要求トルクTBに反映され始めるのは、図3(C)に示すように、少なくとも時刻t1から所定の演算遅れ時間が経過した時刻t2以降となる。
車両制御装置4で算出された要求トルクTBの情報は、車載通信網9を介してモータ制御装置1に伝達される。ここでも、時刻t0〜t1間と同様に所定の通信遅れ時間が発生することになる。したがって、モータ制御装置1が要求トルクTBの情報を受信するのは、図3(D)に示すように、時刻t2から所定の通信遅れ時間が経過した時刻t3以降となる。
上記の通り、要求トルクTBが減少し始める時刻t3は、通信遅れや演算遅れによって、モータ回転数NMが急変した時刻t0から大きく遅延する。モータ制御装置1が要求トルクTBのみに基づいてモータ11の作動状態を制御した場合、図3(F)に示すように、モータ回転数NMが増加するに連れてモータ出力も増加し、バッテリ12の出力電力が上限値を超える可能性が生じる。
しかしながら、上記のモータ制御システムでは、バッテリ12の出力可能電力SOPに基づいてモータ11の消費可能電力MSOPが算出され、これとその時点のモータ回転数NMとに基づいてモータ11の出力可能トルクTAが算出される。また、要求トルクTBと出力可能トルクTAとのうち絶対値の小さい一方が指示トルクTCに設定されて、インバータ13が制御される。
バッテリ12の出力可能電力SOPは、バッテリ12の状態を表すパラメータであって、時刻t0〜時刻t3程度の短時間では変化せず、かつ、駆動輪のスリップ状態に左右されない値である。また、モータ11の消費可能電力MSOPも同様に、出力可能電力SOPや補機類の作動状態に応じて算出される値であり、変動速度が比較的小さい。したがって、出力可能電力SOPに基づいて算出されるモータ11の出力可能トルクTAは、スリップの有無に関わらず、モータ11で発生するトルクの上限値として機能しうる。これにより、モータ11の出力は最大でも図3(E)中に破線で示す出力を超えないように抑制される。
[4.効果]
(1)上記のモータ制御システムでは、バッテリ12の出力可能電力SOPに基づいてモータ制御装置1でモータ11の出力可能トルクTAが算出され、この出力可能トルクTAと要求トルクTBとのうち絶対値の小さい一方がモータ11の指示トルクTCに選択される。出力可能トルクTAの値は、バッテリ12の状態に応じて徐々に変化するものであり、変動速度が比較的小さく、駆動輪の回転状態に左右されない。そのため、スリップの有無に関わらず、モータ11で発生するトルクの上限値を制限することができ、車載通信網9の通信遅れによるモータ11の出力のオーバーシュートを抑制することができ、バッテリ12の劣化を抑制することができる。
(2)上記のモータ制御システムでは、バッテリ制御装置5で算出されたバッテリ12の出力可能電力SOPから車両10の補機類で消費される電力が減じられたものが、モータ11の消費可能電力MSOPとなる。これにより、モータ11で消費可能な電力の上限値を精度よく把握することができ、モータ11の出力のオーバーシュートが生じない範囲でバッテリ12の電力を最大限活用することができる。
(3)上記のモータ制御システムでは、モータの消費可能電力MSOPとモータ回転数NMとに基づいて、出力可能トルクTAが算出される。このように、モータ回転数NMを参照することで、実際のモータ11の回転状態に応じた駆動トルクを発生させることができ、モータ11の出力の制御性を高めることができる。
(4)上記のモータ制御システムでは、モータ11の消費可能電力MSOPがバッテリ制御装置5のモータ消費可能電力算出部5Bで算出される。これにより、モータ制御装置1の構成を簡素化することができる。
[5.変形例]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
上述の実施形態では、モータ11の力行時の制御について詳述したが、バッテリ12の放電時だけでなく充電時にも同様に制御を実施することが可能である。すなわち、モータ11の回生発電で発生するトルクを負の値で表現し、バッテリ12の出力可能電力SOP,出力可能トルクTA,要求トルクTB等も負の値とする。また、出力可能トルク算出部2Bでは、力行時と同様に、出力可能トルクTA,要求トルクTBのうち絶対値の小さい一方が指示トルクTCとして選択されるものとする。これにより、バッテリ12の充電可能電力を超えない範囲で発電量の上限値をクリップすることができる。したがって、モータ11の出力が負の方向にオーバーシュートすることを抑制できる。
上述の実施形態では、バッテリ12の出力可能電力SOP,モータ11の消費可能電力MSOPをバッテリ制御装置5で算出するものを例示したが、これらの値をモータ制御装置1内で算出するような制御構成としてもよい。例えば、上述の実施形態におけるモータ消費可能電力算出部5Bをモータ制御装置1に内蔵させることが考えられる。
この場合、図4に示すように算出部2にモータ消費可能電力算出部2D(第二算出部)を設け、バッテリ制御装置5で算出されたバッテリ12の出力可能電力SOPや補機類で消費される電力の情報をモータ制御装置1に入力する。モータ消費可能電力算出部2Dは、これらの情報に基づいてモータ11の消費可能電力MSOPを算出し、この情報を出力可能トルク算出部2Bに伝達する。このような制御構成により、バッテリ制御装置5の構成を簡素化することができる。また、上述の実施形態と比較して、最新の状態により近い消費可能電力MSOPを用いて出力可能トルクTAを算出することができ、オーバーシュートをより確実に解消することができる。
なお、図4に示すモータ制御装置1と図2に示すバッテリ制御装置5とを組み合わせて、モータ制御装置1及びバッテリ制御装置5の両方でモータ11の消費可能電力MSOPを算出するような制御構成としてもよい。この場合、モータ制御装置1と高電圧補機の何れかとの通信が途絶したとしても、バッテリ制御装置5との通信が確保されていれば、バッテリ制御装置5内で算出された消費可能電力MSOPを用いてモータ11の出力を制御することができ、上述の実施形態と同様の効果を獲得することができる。また、消費可能電力MSOPがモータ消費可能電力算出部2D,5Bの二箇所で個別に算出されることから、演算結果の照合,検算が可能となり、制御の信頼性を向上させることができる。
1 モータ制御装置
2 算出部
2D モータ消費可能電力算出部(第二算出部)
3 制御部
4 車両制御装置
5 バッテリ制御装置
5B モータ消費可能電力算出部(第三算出部)
9 車載通信網
11 モータ
12 バッテリ
SOP バッテリ12の出力可能電力
MSOP モータ11の消費可能電力
NM モータ回転数
TA 出力可能トルク
TB 要求トルク
TC 指示トルク

Claims (5)

  1. バッテリの電力で車両を駆動するモータと、
    運転者の出力要求に基づき前記モータの要求トルクを算出する車両制御装置と、
    車載通信網を介して前記車両制御装置と通信可能に接続され、前記モータを制御するモータ制御装置とを具備した車両のモータ制御システムにおいて、
    前記モータ制御装置が、
    前記バッテリの出力可能電力に基づき前記モータの出力可能トルクを算出する算出部と、
    前記車載通信網を介して前記車両制御装置から伝達された前記要求トルク及び前記算出部で算出された前記モータの出力可能トルクのうち絶対値の小さい一方を用いて、前記モータの出力を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする、モータ制御システム。
  2. 前記バッテリの出力可能電力を算出するバッテリ制御装置を備え、
    前記算出部が、前記バッテリ制御装置で算出された前記バッテリの出力可能電力から前記車両の補機で消費される電力を減じて得られる前記モータの消費可能電力に基づき、前記モータの出力可能トルクを算出する
    ことを特徴とする、請求項1記載のモータ制御システム。
  3. 前記算出部が、前記モータの消費可能電力と前記モータの回転速度とに基づき、前記モータの出力可能トルクを算出する
    ことを特徴とする、請求項2記載のモータ制御システム。
  4. 前記モータ制御装置が、前記バッテリの出力可能電力と前記補機の作動状態とに基づき前記モータの消費可能電力を算出する第二算出部を備える
    ことを特徴とする、請求項2又は3記載のモータ制御システム。
  5. 前記バッテリ制御装置が、前記バッテリの出力可能電力と前記補機の作動状態とに基づき前記モータの消費可能電力を算出する第三算出部を備える
    ことを特徴とする、請求項2〜4の何れか1項に記載のモータ制御システム。
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