JP2016118643A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Keitaro Shoji
圭太郎 正路
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豊 池淵
嘉紀 山口
Yoshinori Yamaguchi
嘉紀 山口
卓弥 瀬下
Takuya Seshimo
卓弥 瀬下
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Hirotada Takagi
啓正 高木
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一平 藤本
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Abstract

【課題】定着に伴う画像劣化を防止すると共に、安定した定着性を確保する。
【解決手段】定着装置20に、無端状の定着ベルト21と、弾性層22bを有し、定着ベルト21との間に定着ニップNを形成する加圧ローラ22と、定着ベルト21を介して加圧ローラ22と対向し、定着ニップNを形成するニップ形成部材24と、加熱源23とを設ける。ニップ形成部材24の定着ニップNを形成する領域に、互いに平行な第一の平坦面Aおよび第二の平坦面Cと、両平坦面A,Cを接続する接続面Bとを設ける。第二の平坦面Cを、第一の平坦面Aよりも定着ニップNの出口側で、かつ加圧ローラ22への接近側に配置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置、およびこれを備える画像形成装置に関する。
電子写真式の複写機、プリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置として、加熱ローラに代えて無端状の定着ベルトを使用するベルト定着装置が実用化されている。このベルト定着装置は、定着ベルトを加熱源で加熱すると共に、定着ベルトの内側に配置されたニップ形成部材を定着ベルトに押し付けて定着ベルトと加圧ローラとの間に定着ニップを形成するものであり、定着ベルトが熱容量の小さいフィルム材で形成されるため、省エネルギー性やクイックスタート性に優れるという特徴を有する。
このベルト定着装置の一例として、特許文献1(特許第4725018号公報)には、ニップ形成部材の定着ベルトとの接触面のうち、定着ベルトの移動方向上流部を加圧ロールの周面と同方向の曲率とし、定着ベルトの移動方向下流部を加圧ロールの周面と逆方向でかつ上流部よりも大きな曲率にした定着装置が開示されている。
また、特許文献2(特開2014−134701号公報)には、ニップ形成部材を、加熱ベルトの回転方向の上流側領域で曲面凸形状とし、下流側領域で曲面凸形状ではない形状(曲面凹形状、フラット形状等)に形成した定着装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1のように、定着ニップの入口側でニップ形成部材を加圧ローラの周面と同方向の曲率に形成すると、用紙と接する定着ベルト表面にしわを生じやすくなる。特に定着ニップの入口側はトナーが十分に溶融しておらず、用紙に対するトナーの付着力が不十分であるため、ベルト表面に生じたしわは、トナーの剥離あるいは欠損を招いて画像品質を劣化させる。
その一方で、特許文献2のように、特許文献1とは逆にニップ形成部材の上流側領域を曲面凸形状とすると、加圧ローラと定着ベルトとの間の線速差が大きくなる。また、定着ニップの上流側でニップ形成部材が加圧ローラに深く食い込む形となって、該領域での接触面圧が高くなる。そのため、トナーが十分に溶融していない領域でトナーに大きなずれ力が作用することになり、この点が、特許文献1と同様に画像を劣化させる要因となる。
そこで、本発明は、定着に伴う画像劣化を防止すると共に、安定した定着性を確保することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、可撓性を有し、回転可能な第一の定着部材と、弾性層を有し、前記第一の定着部材との間に定着ニップを形成する回転可能な第二の定着部材と、前記第一の定着部材を介して第二の定着部材と対向し、前記定着ニップを形成するニップ形成部材と、加熱源とを備え、前記定着ニップに供給された記録媒体上の未定着画像を定着させる定着装置において、前記ニップ形成部材の前記定着ニップを形成する領域に、互いに平行な第一の平坦面および第二の平坦面と、両平坦面を接続する接続面とを設け、第二の平坦面を、第一の平坦面よりも定着ニップの出口側で、かつ第二の定着部材への接近側に配置したことを特徴とするものである。
本発明によれば、定着ニップの入口側は、ニップ形成部材の第一の平坦面に倣った形状の平坦部となる。従って、第一の定着部材の表面にしわが生じにくくなる。また、この平坦部では、第二の定着部材の弾性層がそれほど圧縮されないため、第一の定着部材と第二の定着部材との間の線速差も小さくなる。加えて、この平坦部は低面圧の領域であるため、未定着現像剤に作用するずれ力が小さくなる。以上の理由から、現像剤の溶融が不十分となる定着ニップの入口側では、現像剤に作用するずれ力を小さくすることができ、このずれによる画像品質の劣化を防止することができる。その一方で、ニップ形成部材の接触面が第一の平坦面よりも弾性層をさらに圧縮するため、定着ニップの出口側を高面圧にすることができる。従って、現像剤に十分な熱と圧力を与えて記録媒体に確実に固着させることが可能となる。以上から、定着に伴う画像劣化の防止と安定した定着性の確保とを両立することができる。
本発明にかかる画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 本発明にかかる定着装置の断面図である。 本発明にかかる定着装置の主要部の概略構成を示す斜視図である。 本発明にかかる定着装置で使用するニップ形成部の断面図である。 本発明にかかる定着装置の主要部の概略構成を示す断面図である。 比較例にかかる定着装置の主要部の概略構成を示す断面図である。 本発明の他の実施形態にかかる定着装置の概略構成を示す断面図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
具体的に、各作像部4Y,4M,4C,4Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体5と、感光体5の表面を帯電させる帯電装置6と、感光体5の表面にトナーを供給する現像装置7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング装置8などを備える。なお、図1では、ブラックの作像部4Kが備える感光体5、帯電装置6、現像装置7、クリーニング装置8のみに符号を付しており、その他の作像部4Y,4M,4Cにおいては符号を省略している。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの下方には、感光体5の表面を露光する露光装置9が配設されている。露光装置9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体5の表面へレーザー光を照射するようになっている。
また、各作像部4Y,4M,4C,4Kの上方には、転写装置3が配設されている。転写装置3は、中間転写体としての中間転写ベルト30と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ31と、二次転写手段としての二次転写ローラ36と、二次転写バックアップローラ32と、クリーニングバックアップローラ33と、テンションローラ34と、ベルトクリーニング装置35とを備える。
中間転写ベルト30は、無端状のベルトであり、二次転写バックアップローラ32、クリーニングバックアップローラ33及びテンションローラ34によって張架されている。ここでは、二次転写バックアップローラ32を回転駆動することによって、中間転写ベルト30は図の矢印で示す方向に周回走行(回転)するようになっている。
4つの一次転写ローラ31は、それぞれ、各感光体5との間で中間転写ベルト30を挟み込んで一次転写ニップを形成している。また、各一次転写ローラ31には、図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が各一次転写ローラ31に印加されるようになっている。
二次転写ローラ36は、二次転写バックアップローラ32との間で中間転写ベルト30を挟み込んで二次転写ニップを形成している。また、上記一次転写ローラ31と同様に、二次転写ローラ36にも図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
ベルトクリーニング装置35は、中間転写ベルト30に当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードを有する。このベルトクリーニング装置35で回収された廃トナーは、廃トナー移送ホースを介して廃トナー収容器に収容される。
画像形成装置本体の上部には、ボトル収容部2が設けられており、ボトル収容部2には、補給用のトナーを収容する4つのトナーボトル2Y,2M,2C,2Kが着脱可能に装着されている。各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kと上記各現像装置7との間に設けた補給路を介して、各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kから各現像装置7にトナーが補給される。
一方、画像形成装置本体の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ10や、給紙トレイ10から用紙Pを搬出する給紙ローラ11等が設けられている。なお、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、図示しないが、手差し給紙機構が設けてあってもよい。
画像形成装置本体内には、用紙Pを給紙トレイ10から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向上流側には、搬送タイミングを計って用紙Pを二次転写ニップへ搬送するタイミングローラとしての一対のレジストローラ12が配設されている。
また、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置20が配設されている。さらに、定着装置20よりも搬送路Rの用紙搬送方向下流側には、用紙を装置外へ排出するための一対の排紙ローラ13が設けられている。また、装置本体の上面部には、装置外に排出された用紙をストックするための排紙トレイ14が設けてある。
続いて、図1を参照して、本実施形態に係るプリンタの基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が図の時計回りに回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体5の表面には、露光装置9からレーザー光がそれぞれ照射されて、各感光体5の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体5に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体5上に形成された静電潜像に、各現像装置7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、二次転写バックアップローラ32が図の反時計回りに回転駆動し、中間転写ベルト30を図の矢印で示す方向に周回走行させる。また、各一次転写ローラ31に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加されることによって、各一次転写ローラ31と各感光体5との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体5の回転に伴い、感光体5上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体5上のトナー画像が中間転写ベルト30上に順次重ね合わせて転写される。かくして、中間転写ベルト30の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、中間転写ベルト30に転写しきれなかった各感光体5上のトナーは、クリーニング装置8によって除去される。そして、各感光体5の表面が図示しない除電装置によって除電され、表面電位が初期化される。
プリンタの下部では、給紙ローラ11が回転駆動を開始し、給紙トレイ10から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ12によって搬送が一旦停止される。
その後、所定のタイミングでレジストローラ12の回転駆動を開始し、中間転写ベルト30上のトナー画像が二次転写ニップに達するタイミングに合わせて、用紙Pを二次転写ニップへ搬送する。このとき、二次転写ローラ36には、中間転写ベルト30上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。そして、この転写電界によって、中間転写ベルト30上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト30上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置35によって除去され、廃トナー収容器へと搬送される。
その後、用紙Pは定着装置20へと搬送され、定着装置20によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ13によって装置外へ排出され、排紙トレイ14上にストックされる。
以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
図2は、本実施形態の定着装置の断面図である。
以下、図2に基づき、定着装置20の構成について説明する。
図2に示すように、定着装置20は、第一の定着部材としての定着ベルト21と、定着ベルト21の外周面に当接する第二の定着部材としての加圧ローラ22と、定着ベルト21を加熱する加熱源としてのハロゲンヒータ23と、定着ニップNを形成するニップ形成部材24と、ニップ形成部材24を支持する支持部材としてのステー25と、ハロゲンヒータ23からの熱を定着ベルト21へ反射する反射部材26と、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽する遮蔽部材27と、定着ベルト21の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ28とを備える。
上記定着ベルト21は、可撓性を有するフィルム状の無端ベルトで形成される。詳しくは、定着ベルト21は、ニッケルもしくはSUS等の金属材料又はポリイミド(PI)などの樹脂材料で形成された内周側の基材と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などで形成された外周側の離型層によって構成されている。基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。
弾性層が無い場合は、熱容量が小さくなり定着性の向上を達成できるが、未定着トナーを押しつぶして定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラを生じる可能性がある。これを防止するには、厚さ100μm以上の弾性層を設けることが望ましい。厚さ100μm以上の弾性層を設けることで、弾性層の弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができるようになる。
本実施形態では、定着ベルト21の低熱容量化を図るために、定着ベルト21を薄くかつ小径化している。具体的には、定着ベルト21を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、20〜50μm、100〜300μm、10〜50μmの範囲に設定し、全体としての厚さを1mm以下に設定している。また、定着ベルト21の直径は、20〜40mmに設定している。さらに低熱容量化を図るためには、望ましくは、定着ベルト21全体の厚さを0.2mm以下にするのがよく、さらに望ましくは、0.16mm以下の厚さとするのがよい。また、定着ベルト21の直径は、30mm以下とするのが望ましい。
なお、本実施形態では、加圧ローラ22の直径を20〜40mmに設定しており、定着ベルト21の直径と加圧ローラ22の直径を同等となるように構成している。ただし、この構成に限定されるものではなく、例えば定着ベルト21の直径が加圧ローラ22の直径よりも小さくなるように構成してもよい。
図3に示すように、定着ベルト21の両端部の内周には、ベルト保持部材40が挿入されている。定着ベルト21は、両端部のベルト保持部材40で回転自在に支持されており、基本的にベルト保持部材40以外に定着ベルト21を支持する部材は存在しない。つまり、定着ベルト21は、ローラ等に架け渡されていない無張架の状態にある。ベルト保持部材40は、ハロゲンヒータ23、およびステー25と共に、定着装置20の軸方向両側に設けられた一対の側板に固定されている。
図2に示すように、加圧ローラ22は、芯金22aと、芯金22aの表面に設けられた発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、又はフッ素ゴムといったゴム材料等から成る弾性層22bと、弾性層22の表面に設けられたPFA又はPTFE等から成る離型層22cとによって構成されている。加圧ローラ22は、切り替え機構によって定着ベルト21側へ加圧され、定着ベルト21を介してニップ形成部材24に当接している。この加圧ローラ22と定着ベルト21とが圧接する箇所では、加圧ローラ22の弾性層22bが押しつぶされることで、所定の幅の定着ニップNが形成されている。
また、加圧ローラ22は、装置本体に設けられた図示しない定着モータ等の駆動源によって回転駆動するように構成されている。加圧ローラ22が回転すると、その駆動力が定着ニップNで定着ベルト21に伝達され、定着ベルト21が従動回転するようになっている。
本実施形態では、加圧ローラ22を中実のローラとしているが、中空のローラであってもよい。その場合、加圧ローラ22の内部にハロゲンヒータ等の加熱源を配設してもよい。また、弾性層22bはソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ22の内部に加熱源が無い場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルト21の熱が奪われにくくなるのでより望ましい。
ハロゲンヒータ23は、定着ベルト21の定着ニップN以外の箇所を加熱できるように、定着ベルト21の内周側で、かつ、定着ニップNの用紙搬送方向の上流側に配設されている。ハロゲンヒータ23は、装置本体に設けられた電源部により出力制御されて発熱するように構成されており、その出力制御は、温度センサ28による定着ベルト21の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなヒータ23の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。なお、定着ベルト21の温度を検知する温度センサの代わりに、加圧ローラ22の温度を検知する温度センサ(図示省略)を設け、その温度センサで検知した温度により、定着ベルト21の温度を予測するようにしてもよい。
本実施形態では、ハロゲンヒータ23は2本設けられているが、プリンタで使用する用紙のサイズ等に応じて、ハロゲンヒータ23の本数を1本又は3本以上としてもよい。また、定着ベルト21を加熱する加熱源として、ハロゲンヒータ以外に、IH、抵抗発熱体、又はカーボンヒータ等を用いることも可能である。
反射部材26は、ハロゲンヒータ23と対向するようにステー25に固定支持されている。この反射部材26によって、ハロゲンヒータ23からの輻射熱を定着ベルト21へ反射することで、熱がステー25等に伝達されるのを抑制し、定着ベルト21を効率良く加熱できるようにして省エネルギー化を図っている。反射部材26の材料としては、アルミニウムやステンレス等が用いられる。特に、アルミニウム製の基材に輻射率の低い(反射率の高い)銀を蒸着したものを用いた場合、定着ベルト21の加熱効率を向上させることが可能である。
遮蔽部材27は、厚さ0.1mm〜1.0mmの金属板を、定着ベルト21の内周面に沿った円弧状の断面形状に形成して構成されている。また、遮蔽部材27は、定着ベルト21とハロゲンヒータ23の間を周方向に移動可能となっている。本実施形態では、図2に示すように、定着ベルト21の周方向領域に、ハロゲンヒータ23と対向し、ハロゲンヒータ23に直接加熱される被加熱領域αと、ハロゲンヒータ23との間に、側板等に固定された他部材(反射部材26、ステー25、ニップ形成部材24等)が介在し、ハロゲンヒータ23に直接加熱されない非加熱領域βとが形成される。熱遮蔽の必要がない場合は、図2に示すように、遮蔽部材27を非加熱領域β側に移動させ、熱遮蔽する必要がある場合は、遮蔽部材27を被加熱領域α側に移動させることが可能となっている。
このように遮蔽部材27を回転させることで、定着ベルト21の被加熱領域αの面積を変更して、ハロゲンヒータ23から定着ベルト21に照射される輻射熱の熱量を調整するようになっている。これにより、連続通紙時の定着ベルト21の非通紙領域における過剰な温度上昇を抑制することができ、定着ベルト21の熱による劣化や損傷を防止することができる。遮蔽部材27は耐熱性を要するため、その素材には、アルミニウム、鉄、ステンレス等の金属材料、又はセラミックを用いることが好ましい。
ニップ形成部材24は、定着ベルト21の内側でかつ定着ベルト21を介して加圧ローラ22と対向する位置に配置されている。このニップ形成部材24は、ベース241と、ベース241の定着ベルト21側に固定した薄板状のニップ形成部242とを有する。ベース241とニップ形成部242は何れも耐熱性に富む樹脂材料、例えばポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等で形成されている。この他、金属やセラミックでベース241およびニップ形成部242を形成することもできる。ベース241とニップ形成部242は、別材料で形成する他、同種の材料で形成することもできる。後者の場合には、ベース部241とニップ形成部242とを一体化して一部品にすることも可能である。
ニップ形成部材24のベース241はステー25で支持される。これにより、加圧ローラ22による加圧力でニップ形成部242に撓みが生じるのを防止し、定着ベルト21と加圧ローラ22の対向領域の軸方向全体で均一なニップ幅を形成することができる。ステー25は、ニップ形成部材24の撓み防止機能を満足するために、ステンレス等の鋼材をはじめとする金属材料で形成されるが、撓み防止に十分な効果があれば樹脂材料でステー25を形成することもできる。
ニップ形成部242の定着ベルト21と摺動する面には、低摩擦シート243が取り付けられている。定着ベルト21が回転すると、この低摩擦シート243に対して定着ベルト21の内面が摺動することで、定着ベルト21に作用する摩擦抵抗の低減が図られる。
図4に、ニップ形成部242の断面を拡大して表す。
図4に示すように、ニップ形成部242の加圧ローラ22と対向する面242a(前面)は、用紙搬送方向で定着ニップNよりも大きい幅寸法を有する。この前面242aには、定着ニップNの入口側(図面下方)から、第一の平坦面A、接続面B、第二の平坦面C、およびガイド面Dが形成されている。
このうちの二つの平坦面A,Cは、互いに平行となるように形成されている。一方の平坦面A(第一の平坦面)は定着ニップNの入口側に配置され、他方の平坦面C(第二の平坦面)は、第一の平坦面Aよりも定着ニップNの出口側に配置されている。また、第二の平坦面Cは、第一の平坦面Aよりも加圧ローラ22への接近側(図面右方)に位置している。第一および第二の平坦面A,Cは、定着ニップNの入口部N1に対する用紙Pの突入方向と平行となるように形成するのが好ましい。具体的に、本実施形態では、定着ベルト21の回転中心O1(図3に示すベルト保持部材40の中心)と加圧ローラ22の回転中心O2とを結ぶ仮想線m(図4参照)に対してほぼ直交する方向に沿って第一の平坦面Aおよび第二の平坦面Cを配置している。
第一の平坦面Aと第二の平坦面Cは、接続面Bを介して滑らかに接続される。接続面Bの形状は任意であり、平面や曲面、あるいはこれらを組み合わせた複合面で形成することができる。図4は、接続面Bを定着ニップNの入口側の第一曲面部B1と、定着ニップNの出口側の第二曲面部B2とからなる複合曲面で形成した場合を例示している。
この実施形態において、第一曲面部B1および第二曲面部B2は、曲率の向きを逆としている。具体的には、第一曲面部B1は単一の曲率半径R1を有する、加圧ローラ22側から見て凹状の円筒面であり、第二曲面部B2は単一の曲率半径R2を有する、加圧ローラ22側から見て凸状の円筒面である。
ガイド面Dの形状は任意であり、例えば平面や曲面、あるいはこれらを組み合わせた複合面で形成することができる。本実施形態のガイド面Dは、単一の曲率半径R3を有する、加圧ローラ22側から見て凹状の円筒面である。ガイド面Dと第二の平坦面Cは、境界部に共通接線を持つようにして接続されている。
なお、ここでは、第一曲面部B1、第二曲面部B2、およびガイド面Dを、それぞれ単一の曲率半径R1,R2,R3を有するものとして説明したが、第一曲面部B1、第二曲面部B2、およびガイド面Dの各々を、曲率の異なる複数の曲面で構成してもよい。
以上に述べたニップ形成部242に定着ベルト21を介して加圧ローラ22を押し当てると、加圧ローラ22の弾性層22bが弾性変形して、定着ベルト21と加圧ローラ22の間に定着ニップNが形成される。この時、定着ベルト21はニップ形成部242の前面242aの形状に倣って変形する。
定着ニップNのうち、ニップ形成部242の第一の平坦面Aおよび第二の平坦面Cで形成される部分は、何れも両平坦面A,Cの形状に対応する平面形状となる。また、ニップ形成部242の接続面Bで形成される部分は、接続面Bの形状に対応する形状(本実施形態では曲面形状)となる。以下の説明では、定着ニップNのうち、ニップ形成部242の第一の平坦面Aで形成される領域を第一の平坦部Naと称し、接続面Bで形成される領域を接続部Nbと称し、第二の平坦面Cで形成される領域を第二の平坦部Ncと称する。
この定着ニップNにおいて、入口部N1は第一の平坦部Naで構成され(ニップ形成部242の第一の平坦面Aが入口部N1を形成する)、出口部N2は第二の平坦部Ncで構成されている(ニップ形成部242の第二の平坦面Cが出口部N2を形成する)。また、第二の平坦部Ncの長さは、第一の平坦部Naの長さよりも短い。
図5は、以上に述べたニップ形成部242で形成される定着ニップNを概略図示した断面図である。
なお、図5では、定着ニップNの形状を明確に表すため、ニップ形成部材24の第一の平坦面Aと第二の平坦面Cの間の段差を誇張して描いている。そのため、ニップ形成部242の前面242aや定着ニップNの形状は実際とは異なる。また、図5では、図面を簡略化するために定着ベルト21の図示を省略している。
用紙Pは、トナーTを定着ベルト21側に向けた状態で定着ニップNの入口部N1に到達し、第一の平坦部Naに進入する。この第一の平坦部Naでは、その下流側ほど加圧ローラ22の弾性層22bの圧縮率Xaが大きくなり、これに伴って用紙Pに作用する面圧が徐々に増加する。次いで、用紙Pは接続部Nbに進入する。接続部Nbでは、弾性層22bの圧縮率Xbが急激に増大して最大値をとり、用紙Pに作用する面圧が最大となる。その後、用紙Pが接続部Nbを経て第二の平坦部Ncを移動する間は、下流側ほど弾性層22bの圧縮率Xbが小さくなるため、用紙Pに作用する面圧も徐々に小さくなる。従って、トナーの定着プロセス(溶融・流動・合体・浸透・固化)は、主として接触部Nbから第二の平坦部Ncに至るまでの領域で進行する。
定着ニップNの出口部N2に達した用紙Pは、ニップ形成部材24のガイド面Dにより、第二の平坦部Ncの延長方向に対して僅かに加圧ローラ22側に傾いた方向Fに排出され、さらに分離爪と当接して定着ベルト21から分離される。ニップ形成部242の前面242aの搬送方向下流側の端部には、曲率半径の小さい曲面部242bが設けられており、定着ベルト21は、この曲面部242bに沿って大きな曲率で加圧ローラ22から離反する方向に曲げられる。そのため、定着ニップNから排出された用紙Pの分離性が良好なものとなる。
このように本発明では、定着ニップNにおける高面圧領域を定着ニップNの出口側に設けている。この面圧分布を実現するため、定着ニップNのうち、弾性層22の圧縮率が最大となる部分(本実施形態では接続部Nb)は、加圧ローラ22の回転中心O2よりも定着ニップNの出口側、つまり加圧ローラ22の回転中心O2からニップ形成部242の第一の平坦面A(もしくはその延長線)に垂線を降ろした時の交点よりも定着ニップNの出口側に設ける。本実施形態では、図4に示すように、定着ベルト21の回転中心O1と加圧ローラ22の回転中心O2を結ぶ直線m付近に第一の平坦部Naと接続部Nbの境界部を配置しているため、弾性層22の最大圧縮部分を確実に上記の条件下に配置することができる。
以下、以上の構成の定着装置が奏する作用効果を説明する。
定着ニップNの第一の平坦部Naでは、これを加圧ローラ22側から見て凹曲面形状にする場合に比べて、定着ベルト21の表面にしわが生じにくい。また、第一の平坦部Naでは、加圧ローラ22の弾性層22bの圧縮量Xaが小さいため、定着ベルト21と加圧ローラ22の間の線速差も小さくなる。さらに、未定着トナーに作用するずれ力を考えても、第一の平坦部Naが低面圧領域であるため、当該ずれ力の影響は小さい。以上の理由から、定着ニップNの上流側での未定着トナーのずれを抑制し、定着に伴う画像品質の劣化を防止することが可能となる。
その一方で、ニップ形成部材24の第二の平坦面Cが第一の平坦面Aよりも加圧ローラ22への接近側に配置されているため、第一の平坦部Naよりも下流側の少なくとも接続部Nb(あるいは接続部Nbと第二の平坦部Ncの双方)で、第一の平坦部Naにおける弾性層22bの圧縮量Xaよりも大きな圧縮量を得ることができる。これにより、定着ニップNの出口側を高面圧領域にすることができ、トナーに十分な熱と圧力を与えて未定着画像を確実に定着させることができる。また、このように定着ニップの接触面圧を局所的に高めることで、加熱源23による加熱量を抑えて省エネルギー化を図ることも可能となる。
このように、本発明は、定着ニップのうち、トナーTが十分に加熱されておらず、未定着画像のずれが生じやすい領域では、定着ニップNを加圧ローラ22の弾性層22bに対する食い込み量の小さい平坦面状にして未定着画像のずれを抑える一方で、トナーTが十分に加熱された際に、ニップ形成部材24を弾性層22bに深く食い込ませて確実にトナーの定着を行うものである。これにより、定着に伴う画像劣化の防止と安定した定着性の確保とを両立することが可能となる。
ところで、ローラ同士を圧接させて定着ニップNを形成する既存の定着装置では、定着ニップが凹状曲面もしくは凸状曲面であるため、用紙Pとして封筒を用いると、表裏面の線速差から封筒にしわを生じることが多い。これに対し、本発明の定着装置では、定着ニップNの入口側と出口側を互いに平行な段違いの平坦部Na,Ncで形成しているため、第一の平坦部Naから接続部Nbに至るまでの封筒の湾曲方向と、接続部Nbから第二の平坦部Ncに至るまでの封筒の湾曲方向が逆となり、両方向の湾曲が相殺される。また、定着ニップN中には、これ以外に封筒を湾曲させるような領域が存在しない。従って、封筒しわの発生を防止することができる。
また、上記のように定着ニップNの出口部N2をニップ形成部材24の第二の平坦面Cで形成することにより、定着ニップNの幅が僅かに変動した場合でも、用紙の排出方向を一定にすることができる。すなわち、図6に示すように、出口部N2が第二の平坦部Ncに対して傾斜している場合(例えば出口部N2がニップ形成部242のガイド面Dで形成されている場合)には、定着ニップNの幅変動に伴って、用紙の排出方向F’にばらつきを生じ、デカール効果が低下する、等の不具合を招くが、図5に示すように、出口部N2を第二の平坦部Ncで構成することで、用紙Pが第二の平坦部Ncの方向に真っ直ぐ排出されるようになるので、かかる不具合を防止することができる。
図4に示す実施形態では、第二の平坦面Cの下流端で定着ニップの出口部N2を形成しているが、上述した定着ニップNの幅変動による排出方向F’のばらつきの防止を重視する場合には、第二の平坦面Cの下流端を出口部N2よりも下流側(定着ニップNの外部)に配置するのが好ましい。
図7に本発明の他の実施形態を示す。以上に述べた実施形態(図2、図4、図5)では、ニップ形成部材24のガイド面Dを加圧ローラ22側から見て凹となる円筒面状に形成した場合を例示したが、図7に示す実施形態では、ガイド面Dを第二の平坦面Cと面一の平坦面状に形成している。かかる構成であれば、定着ニップNの幅の変動範囲が大きく、ガイド面Dが定着ニップNに入り込むことが予想される状況下でも、用紙Pの排出方向を安定させることが可能となる。
本発明の構成とその作用効果をまとめて説明すると以下のとおりである。
本発明にかかる定着装置20は、可撓性を有し、回転可能な定着ベルト21と、弾性層22bを有し、定着ベルト21との間に定着ニップNを形成する回転可能な加圧ローラ22と、定着ベルト21を介して加圧ローラ22と対向し、定着ニップNを形成するニップ形成部材24と、加熱源23とを備え、定着ニップNに供給された用紙P上の未定着画像を定着させるものである。
この定着装置20において、ニップ形成部材24の定着ニップNを形成する領域に、互いに平行な第一の平坦面Aおよび第二の平坦面Cと、両平坦面A,Cを接続する接続面Bとを設け、第二の平坦面Cを、第一の平坦面Aよりも定着ニップNの出口側で、かつ加圧ローラ22への接近側に配置する。
この他、ニップ形成部材24の定着ニップNを形成する領域に、互いに平行な第一の平坦面Aおよび第二の平坦面Cと、両平坦面A,Cを接続する接続面Bとを設け、第二の平坦面Cを第一の平坦面Aよりも定着ニップの出口側に配置し、かつ接続面Bで弾性層22bを第一の平坦面Aで圧縮した弾性層22bの最大圧縮率よりも大きな圧縮率で圧縮してもよい。
また、定着ニップNに、互いに平行な第一の平坦部Naおよび第二の平坦部Ncと、両平坦部Na,Ncを接続する接続部Nbとを設け、第二の平坦部Ncを第一の平坦部Naよりも定着ニップNの出口側に配置し、かつ接続部Nbで弾性層22bを第一の平坦部Naでの弾性層22bの最大圧縮率よりも大きな圧縮率で圧縮してもよい。
これらの構成により、定着に伴う画像劣化の防止と安定した定着性の確保とを両立し、また封筒のしわを防止することが可能となる。
かかる効果は、定着ニップNの入口部N1を、ニップ形成部材24の第一の平坦面Aで形成することにより(定着ニップNの入口部N1を第一の平坦部Naに設けることにより)、より確実に得ることができる。
また、定着ニップNの出口部N2を、ニップ形成部材24の第二の平坦面Cで形成することにより(定着ニップNの出口部N2を第二の平坦部Ncに設けることにより)、上記の効果に加えて、定着ニップの幅が変動した場合も定着ニップNからの用紙の排出方向のばらつきを抑えて分離性を向上させる、との効果が得られるようになる。
さらに、ニップ形成部材24の接続面Bのうち、第二の平坦面Cに隣接する部分を、加圧ローラ22側を凸とする円筒面状に形成することにより(定着ニップNの接続部Nbのうち、第二の平坦部Ncに隣接する部分を、加圧ローラ22側を凸とする円筒面状に形成することにより)、定着ニップNの接続部を確実に高面圧領域にすることが可能となる。
また、加圧ローラ22の弾性層22bを、加圧ローラ22の回転中心O2よりも定着ニップNの出口側で最大に圧縮させることにより、定着ニップNの下流側に高面圧領域を形成することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。例えば、本発明に係る定着装置を搭載する画像形成装置は、図1に示すようなカラープリンタに限らず、モノクロプリンタとすることもできる。また、プリンタに限らず、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等とすることが可能である。
20 定着装置
21 定着ベルト(第一の定着部材)
22 加圧ローラ(第二の定着部材)
22b 弾性層
23 ハロゲンヒータ(加熱源)
24 ニップ形成部材
A 第一の平坦面
B 接続面
C 第二の平坦面
D ガイド面
N 定着ニップ
N1 入口部
N2 出口部
Na 第一の平坦部
Nb 接続部
Nc 第二の平坦部
O2 加圧ローラの回転中心
P 用紙(記録媒体)
T トナー(現像剤)
特許第4725018号公報 特開2014−134701号公報

Claims (12)

  1. 可撓性を有し、回転可能な第一の定着部材と、弾性層を有し、前記第一の定着部材との間に定着ニップを形成する回転可能な第二の定着部材と、前記第一の定着部材を介して第二の定着部材と対向し、前記定着ニップを形成するニップ形成部材と、加熱源とを備え、前記定着ニップに供給された記録媒体上の未定着画像を定着させる定着装置において、
    前記ニップ形成部材の前記定着ニップを形成する領域に、互いに平行な第一の平坦面および第二の平坦面と、両平坦面を接続する接続面とを設け、第二の平坦面を、第一の平坦面よりも定着ニップの出口側で、かつ第二の定着部材への接近側に配置したことを特徴とする定着装置。
  2. 可撓性を有し、回転可能な第一の定着部材と、弾性層を有し、前記第一の定着部材との間に定着ニップを形成する回転可能な第二の定着部材と、前記第一の定着部材を介して第二の定着部材と対向し、前記定着ニップを形成するニップ形成部材と、加熱源とを備え、前記定着ニップに供給された記録媒体上の未定着画像を定着させる定着装置において、
    前記ニップ形成部材の前記定着ニップを形成する領域に、互いに平行な第一の平坦面および第二の平坦面と、両平坦面を接続する接続面とを設け、第二の平坦面を第一の平坦面よりも定着ニップの出口側に配置し、かつ前記接続面で前記弾性層を前記第一の平坦面で圧縮した弾性層の最大圧縮率よりも大きな圧縮率で圧縮したことを特徴とする定着装置。
  3. 前記定着ニップの入口部を、前記ニップ形成部材の第一の平坦面で形成した請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記定着ニップの出口部を、前記ニップ形成部材の第二の平坦面で形成した請求項1〜3の何れか1項に記載の定着装置。
  5. 前記ニップ形成部材の接続面のうち、前記第二の平坦面に隣接する部分を、第二の定着部材側を凸とする円筒面状に形成した請求項1〜4の何れか1項に記載の定着装置。
  6. 可撓性を有し、回転可能な第一の定着部材と、弾性層を有し、前記第一の定着部材との間に定着ニップを形成する回転可能な第二の定着部材と、前記第一の定着部材を介して第二の定着部材と対向し、前記定着ニップを形成するニップ形成部材と、加熱源とを備え、前記定着ニップに供給された記録媒体上の未定着画像を定着させる定着装置において、
    前記定着ニップに、互いに平行な第一の平坦部および第二の平坦部と、両平坦部を接続する接続部とを設け、第二の平坦部を第一の平坦部よりも定着ニップの出口側に配置し、かつ前記接続部で前記弾性層を前記第一の平坦部での弾性層の最大圧縮率よりも大きな圧縮率で圧縮したことを特徴とする定着装置。
  7. 前記定着ニップの入口部を、前記第一の平坦部に設けた請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記定着ニップの出口部を、前記第二の平坦部に設けた請求項6または7に記載の定着装置。
  9. 前記定着ニップの接続部のうち、前記第二の平坦部に隣接する部分を、第二の定着部材側を凸とする円筒面状に形成した請求項6〜8の何れか1項に記載の定着装置。
  10. 前記第二の定着部材の弾性層を、第二の定着部材の回転中心よりも定着ニップの出口側で最大に圧縮させる請求項1〜9の何れか1項に記載の定着装置。
  11. 前記第一の定着部材を無端ベルトで構成し、第一の定着部材の内側に、前記ニップ形成部材を配置した請求項1〜10の何れか1項に記載の定着装置。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載した定着装置を有する画像形成装置。
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