JP2016118367A - 極低温冷凍機 - Google Patents

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航司 山田
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Abstract

【課題】極低温冷凍機の圧縮機の効率を向上する技術を提供する。【解決手段】極低温冷凍機1において、圧縮機100は、低圧の作動ガスを圧縮して高圧の作動ガスを生成する。第1ディスプレーサ210aは、圧縮機100と第1流路を介して接続し、内部を作動ガスが流通する。第2ディスプレーサ210bは、圧縮機100と第2流路を介して接続し、内部を作動ガスが流通する。第1シリンダ220aは、第1ディスプレーサ210aを往復移動可能に収容する。第2シリンダ220bは、第2ディスプレーサ210bを往復移動可能に収容する。モータ330は、第1ディスプレーサ210aと第2ディスプレーサ210bとを同時に往復移動させる。第1流路と第2流路とは独立して形成されている。モータ330は、第1ディスプレーサ210aと第2ディスプレーサ210bとを、異なる位相で往復移動させる。【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮装置から供給される高圧の作動ガスを用いて、サイモン膨張を発生させて極低温の寒冷を発生する極低温冷凍機に関し、特に作動ガスを膨張させる膨張器を複数備える極低温冷凍機に関する。
極低温を発生する冷凍機の一例としてギフォードマクマホン(Gifford-McMahon;GM)冷凍機が知られている。GM冷凍機は、シリンダ内でディスプレーサを往復移動することにより、膨張空間の体積を変化させる。この体積変化に対応して膨張空間と圧縮機の吐出側又は給気側をバルブの開閉によって選択的に接続することで、作動ガスが膨張空間で膨張する。このとき発生する寒冷によって、冷却対象を冷却する。
圧縮機は、シリンダから戻ってきた低圧の作動ガスを圧縮して高圧の作動ガスを生成する。給気側のバルブが閉じている場合、圧縮機は生成した高圧の作動ガスをシリンダに供給することができない。このため、圧縮機は給気側のバルブが閉じている場合作動ガスをバイパスに流すことがあるが、これは圧縮機の運転効率を低下させる要因となり得る。
特開平5−312426号公報
本発明の目的は、極低温冷凍機の圧縮機の効率を向上する技術を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の極低温冷凍機は、低圧の作動ガスを圧縮して高圧の作動ガスを生成する圧縮機と、圧縮機と第1流路を介して接続し、内部を作動ガスが流通する第1ディスプレーサと、圧縮機と第2流路を介して接続し、内部を作動ガスが流通する第2ディスプレーサと、第1ディスプレーサを往復移動可能に収容する第1シリンダと、第2ディスプレーサを往復移動可能に収容する第2シリンダと、第1ディスプレーサと第2ディスプレーサとを同時に往復移動させるモータとを備える。第1流路と第2流路とは独立して形成されており、モータは、第1ディスプレーサと第2ディスプレーサとを、異なる位相で往復移動させる。
本発明によれば、極低温冷凍機の圧縮機の効率を向上する技術を提供することができる。
実施の形態に係る極低温冷凍機の全体構成を模式的に示す図である。 実施の形態に係る膨張器の内部構成を模式的に示す図である。 バルブ機構の概要を説明する模式図である。 スコッチヨーク機構を拡大して示す模式図である。 実施の形態に係るディスプレーサのストロークと、膨張器の給排気工程との関係を模式的に示す図である。 変形例に係る膨張器の給排気工程を示す図である。
本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1は、実施の形態に係る極低温冷凍機1の全体構成を模式的に示す図である。実施の形態に係る極低温冷凍機1は、GM冷凍機である。実施の形態に係る極低温冷凍機1は、圧縮機100、第1膨張器200a、第2膨張器200b、バルブ機構300、第1共通配管400a、および第2共通配管400bを備える。なお、第1膨張器200aと第2膨張器200bとは同様の構成を有するため、両者を特に区別しない場合には「膨張器200」と総称する。また、第1共通配管400aと第2共通配管400bとを特に区別しない場合には「共通配管400」と総称する。
圧縮機100は、低圧配管110が接続された給気側から低圧の作動ガスを回収し、これを圧縮した後に吐出側に接続された高圧配管120に高圧の作動ガスを供給する。作動ガスとしては、ヘリウムガスを用いることができるがこれに限定されるものではない。なお、圧縮機100はバイパス流路130とバイパス弁132とを備える。バイパス流路130とバイパス弁132との詳細は後述する。
バルブ機構300は、第1給気バルブ310a、第1排気バルブ320a、第2給気バルブ310b、第2排気バルブ320b、およびモータ330を備える。以下、第1給気バルブ310aと第2給気バルブ310bとを特に区別しない場合には「給気バルブ310」と記載する。また、第1排気バルブ320aと第2排気バルブ320bとを特に区別しない場合には「排気バルブ320」と総称する。
第1給気バルブ310aは、一端が高圧配管120に接続され、他端が第1共通配管400aに接続されている。第1共通配管400aは、第1膨張器200aに出入りする作動ガスの流路である第1流路として機能する。第1給気バルブ310aは、開閉により第1膨張器200aへの作動ガスの供給を制御する。具体的に、第1給気バルブ310aは開状態と閉状態とが周期的に繰り返される。第1給気バルブ310aが開状態のとき、高圧の作動ガスが第1共通配管400aを介して第1膨張器200aに供給される。また第1給気バルブ310aが閉状態のとき、第1膨張器200aへの作動ガスの供給が停止する。第1給気バルブ310aは、第1共通配管400aに設けられた作動ガスの開閉バルブとして機能する。
第2給気バルブ310bは、一端が高圧配管120に接続され、他端が第2共通配管400bに接続されている。第2共通配管400bは、第2膨張器200bに出入りする作動ガスの流路である第2流路として機能する。第2給気バルブ310bは、開閉により第2膨張器200bへの作動ガスの供給を制御する。具体的に、第2給気バルブ310bは開状態と閉状態とが周期的に繰り返される。第2給気バルブ310bが開状態のとき、高圧の作動ガスが第2共通配管400bを介して第2膨張器200bに供給される。また第2給気バルブ310bが閉状態のとき、第2膨張器200bへの作動ガスの供給が停止する。第2給気バルブ310bは、第2共通配管400bに設けられた作動ガスの開閉バルブとして機能する。
モータ330は、給気バルブ310の開閉と排気バルブ320の開閉との駆動力となる。
第1膨張器200aは、低圧配管110、高圧配管120、および第1共通配管400aを含む流路を介して圧縮機100と接続する。第1膨張器200aは、第1ディスプレーサ210aと第1シリンダ220aとを備える。また第2膨張器200bは、低圧配管110、高圧配管120、および第2共通配管400bを含む流路を介して圧縮機100と接続する。第2膨張器200bは、第2ディスプレーサ210bと第2シリンダ220bとを備える。以下第1ディスプレーサ210aと第2ディスプレーサ210bとを特に区別しない場合には「ディスプレーサ210」と総称する。同様に、第1シリンダ220aと第2シリンダ220bとを特に区別しない場合には「シリンダ220」と総称する。
第1ディスプレーサ210aは、内部を作動ガスが流通する。第1シリンダ220aは、第1ディスプレーサ210aを往復移動可能に収容する。第1ディスプレーサ210aの底部と、第1シリンダ220aの内部との間に、作動ガスが膨張する第1膨張空間230aが形成される。
第2ディスプレーサ210bは、内部を作動ガスが流通する。第2シリンダ220bは、第2ディスプレーサ210bを往復移動可能に収容する。第2ディスプレーサ210bの底部と、第2シリンダ220bの内部との間に、作動ガスが膨張する第2膨張空間230bが形成される。以下、第1膨張空間230aと第2膨張空間230bとを特に区別しない場合には「膨張空間230」と総称する。
詳細は後述するが、ディスプレーサ210には、モータ330の回転運動を往復運動に変換するスコッチヨーク機構が接続されている。モータ330は、第1ディスプレーサ210aと第2ディスプレーサ210bとを同時に往復移動させる動力源となる。
図2は、実施の形態に係る膨張器200内部構成を模式的に示す図である。膨張器200は、ディスプレーサ210と、ディスプレーサ210との間に膨張空間230を形成するシリンダ220と、膨張空間230に隣接するとともに外包するように位置する有底円筒状の冷却ステージ240を備える。冷却ステージ240は、冷却対象と作動ガスとの間の熱交換を行う熱交換器として機能する。
シリンダ220は、ディスプレーサ210を長手方向に往復移動可能に収容する。シリンダ220には強度、熱伝導率、ヘリウム遮断能などの観点から、例えばステンレス鋼が用いられる。
ディスプレーサ210は、本体部212と底部214とを含む。ディスプレーサ210の本体部212には、比重、強度、熱伝導率などの観点から、例えばフェノール樹脂等が用いられる。蓄冷材は例えば金網等により構成される。底部214は、本体部212と同一の部材で構成されてもよいし、例えば、銅、アルミニウム、ステンレスなど、少なくとも本体部212よりも熱伝導率の大きな材料が用いられてもよい。冷却ステージ240は、例えば銅、アルミニウム、ステンレス等により構成される。
ディスプレーサ210の高温端には、ディスプレーサ210を往復駆動するスコッチヨーク機構が設けられている。スコッチヨーク機構の詳細は後述する。ディスプレーサ210はシリンダ220の軸方向にそって、シリンダ220内において上死点UPと下死点LPとの間を往復移動する。なお、図2は、ディスプレーサ210が下死点LPに位置する様子を示す模式図である。
ディスプレーサ210は円筒状の外周面を有しており、ディスプレーサ210の内部には、蓄冷材が充填されている。このディスプレーサ210の内部空間は蓄冷器250を構成する。蓄冷器250の上端側および下端側には、それぞれヘリウムガスの流れを整流する上端側整流器252および下端側整流器254が設けられている。
ディスプレーサ210の高温端には、上部室260からディスプレーサ210に作動ガスを流通する上部開口216が形成されている。上部室260は、シリンダ220とディスプレーサ210の高温端により形成される空間であり、ディスプレーサ210の往復移動に伴い容積が変化する。
上部室260には、圧縮機100、給気バルブ310、排気バルブ320からなる給排気系統を相互に接続する配管のうち、給排共通配管が接続されている。また、ディスプレーサ210の高温端よりの部分とシリンダ220との間にはシール222が装着されている。
ディスプレーサ210の底部214には、ディスプレーサ210の内部空間と膨張空間230とを結ぶ作動ガスの吹き出し口218が形成されている。吹き出し口218は、ディスプレーサ210の内部空間から膨張空間230に作動ガスを導入する作動ガスの吹き出し口として機能する。また、膨張空間230の作動ガスをディスプレーサ210の内部空間に戻す作動ガスの吸入口としても機能する。
膨張空間230は、シリンダ220とディスプレーサ210により形成される空間であり、ディスプレーサ210の往復移動に伴い容積が変化する。作動ガスは、吹き出し口218を通って膨張空間230に流入する作動ガスにより膨張空間230に供給される。
次に、図3および図4を参照して、スコッチヨーク機構32について説明する。
図3は、スコッチヨーク機構32の概要を説明する模式図である。実施の形態に係る極低温冷凍機1は第1膨張器200aと第2膨張器200bとを備える。第1膨張器200aと第2膨張器200bとは、それぞれ第1スコッチヨーク機構32aと第2スコッチヨーク機構32bとを備える。以下、本明細書において、第1スコッチヨーク機構32aと第2スコッチヨーク機構32bとを特に区別しない場合には「スコッチヨーク機構32」と総称する。また、スコッチヨーク機構32を構成する各部材についても同様である。
スコッチヨーク機構32は、クランク33とスコッチヨーク34等を有している。スコッチヨーク機構32は、モータ330の駆動回転軸332と接続されており、モータ330を動力として駆動する。
クランク33は、駆動回転軸332に固定される。クランク33は、駆動回転軸332の取り付け位置から偏心した位置にクランクピン31を設けた構成とされている。したがって、クランク33を駆動回転軸332に取り付けると、駆動回転軸332に対しクランクピン31は偏心した状態となる。この意味で、クランクピン31は、偏心回転体として機能する。クランクピン31は、転がり軸受37によって指示される。詳細は後述するが、クランクピン31が転がり軸受け37に軸受けされて偏心回転すると、スコッチヨーク34が往復移動する。
なお、実施の形態に係る極低温冷凍機1では、バルブ機構300として、既知のロータリーバルブ40を用いている。ロータリーバルブ40は、ステータバルブ41とロータバルブ42とを備える。ロータリーバルブ40の構成は既知であるため、詳細な説明は省略するが、ロータリーバルブ40は、上述した給気バルブ310および排気バルブ320として機能する。なお、図3においては、第1ステータバルブ41aと第1ロータバルブ42aとを備える第1ロータリーバルブ40aが、第1給気バルブ310aおよび第1排気バルブ320aとして機能する。同様に、第2ステータバルブ41bと第2ロータバルブ42bとを備える第2ロータリーバルブ40bが、第2給気バルブ310bおよび第2排気バルブ320bとして機能する。
図4は、スコッチヨーク機構32を拡大して示す模式図である。スコッチヨーク34は、駆動軸36、ヨーク板35、および転がり軸受37等を有している。駆動軸36は、ヨーク板35から上方(Z1方向)および下方(Z2方向)に延出している。この駆動軸36は、図示しない摺動軸受によって支持されている。このため駆動軸36は、図中上下方向(図4中矢印Z1、Z2方向)に移動可能な構成となっている。ゆえに、スコッチヨーク34も上下方向(図中矢印Z1、Z2方向)に移動可能となっている。
なお、極低温冷凍機の構成要素の位置関係を分かりやすく表すために、「軸方向」という用語を使用することがある。軸方向は駆動軸36が延在する方向を表し、ディスプレーサ210が移動する方向とも一致する。便宜上、軸方向に関して膨張空間230または冷却ステージ240に相対的に近いことを「下」、相対的に遠いことを「上」と呼ぶことがある。つまり、低温側端部から相対的に遠いことを「上」、相対的に近いことを「下」と呼ぶことがある。なお、こうした表現は極低温冷凍機1が取り付けられたときの配置とは関係しない。例えば、極低温冷凍機1は鉛直方向に膨張空間を上向きにして取り付けられてもよい。
ヨーク板35は、横長窓38が形成されている。この横長窓38は、駆動軸36の延出する方向に対して交差する方向、例えば直交する方向(図4中、矢印X1、X2方向)に延在している。
転がり軸受37は、この横長窓38内に配設されている。転がり軸受37は、横長窓38内で転動可能な構成とされている。また、クランクピン31と係合する孔39は、転がり軸受37の中心位置に形成されている。横長窓38は、クランクピン31および転がり軸受37の横方向の移動を許容する。
モータ330が駆動し駆動回転軸332が回転すると、クランクピン31は円弧を描くように回転する。これにより、スコッチヨーク34は図中矢印Z1、Z2方向に往復移動する。この際、転がり軸受37は、横長窓38内を図中矢印X1、X2方向に往復移動する。
ディスプレーサ210は、スコッチヨーク34の駆動軸36に接続されている。よって、スコッチヨーク34が図中矢印Z1、Z2方向に往復移動することにより、ディスプレーサ210もシリンダ220内で矢印Z1、Z2方向に往復移動する。
次に、実施の形態に係る極低温冷凍機1の動作を説明する。
上記の構成とされた極低温冷凍機1において、モータ330の回転駆動力が駆動回転軸332を介してスコッチヨーク機構32に伝達されてスコッチヨーク機構32が駆動されると、スコッチヨーク34はZ1、Z2方向に往復移動する。このスコッチヨーク34の動作により、第1ディスプレーサ210aおよび第2ディスプレーサ210bは、それぞれ第1シリンダ220aおよび第2シリンダ220b内を、下死点LPと上死点UPとの間で往復移動する。
実施の形態に係る極低温冷凍機1においては、モータ330は、第1ディスプレーサ210aと第2ディスプレーサ210bとを、異なる位相で往復移動させる。より具体的には、第1ディスプレーサ210aの往復移動の位相と、第2ディスプレーサ210bの往復移動の位相とは、実質的に逆位相となるように構成されている。
第1膨張器200aにおける作動ガス供給工程のある時点においては、第1ディスプレーサ210aは、第1シリンダ220aの下死点LPに位置する。それと同時、またはわずかにずれたタイミングで第1給気バルブ310aが開き、第1給気バルブ310aを介して高圧の作動ガスが第1共通配管400aから第1シリンダ220a内に供給される。この結果、第1ディスプレーサ210aの上部に位置する第1上部開口216aから、高圧の作動ガスが第1ディスプレーサ210aの内部の第1蓄冷器250aに流入する。第1蓄冷器250aに流入した高圧の作動ガスは、蓄冷材により冷却されながら第1ディスプレーサ210aの下部に位置する第1吹き出し口218aを介して、第1膨張空間230aに供給される。
第1膨張空間230aが高圧の作動ガスで満たされると、第1給気バルブ310aは閉じられる。この時、第1ディスプレーサ210aは第1シリンダ220a内の上死点UPに位置する。第1ディスプレーサ210aが第1シリンダ220a内の上死点UPに位置すると同時、またはわずかにずれたタイミングで第1排気バルブ320aを開くと、第1膨張空間230aの作動ガスは減圧され、膨張する。膨張により低温になった第1膨張空間230aの作動ガスは、第1冷却ステージ240aの熱を吸収する。
第1ディスプレーサ210aは下死点LPに向けて移動し、第1膨張空間230aの容積は減少する。第1膨張空間230a内の作動ガスは、第1吹き出し口218aを通って第1ディスプレーサ210a内に回収される。このとき、作動ガスは第1冷却ステージ240aの熱を吸収する。第1膨張空間230aから第1蓄冷器250aに戻った作動ガスは、第1蓄冷器250a内の蓄冷材も冷却する。第1ディスプレーサ210aに回収された作動ガスはさらに、第1蓄冷器250a、第1上部開口216aを介して圧縮機100の吸入側に戻される。
第1ディスプレーサ210aが作動ガス供給工程にあるとき、第2膨張器200bは作動ガス排気工程となっている。第2膨張器200bにおける作動ガス供給工程のある時点においては、第2ディスプレーサ210bは、第2シリンダ220bの上死点UPに位置する。それと同時、またはわずかにずれたタイミングで第2排気バルブ320bが開き、第2膨張空間230bの作動ガスは減圧され、膨張する。膨張により低温になった第2膨張空間230bの作動ガスは、第2冷却ステージ240bの熱を吸収する。
第2ディスプレーサ210bは下死点LPに向けて移動し、第2膨張空間230bの容積は減少する。第2膨張空間230b内の作動ガスは、第2吹き出し口218bを通って第2ディスプレーサ210b内に回収される。このとき、作動ガスは第2冷却ステージ240bの熱を吸収する。第2膨張空間230bから第2蓄冷器250bに戻った作動ガスは、第2蓄冷器250b内の蓄冷材も冷却する。第2ディスプレーサ210bに回収された作動ガスはさらに、第2蓄冷器250b、第2上部開口216bを介して圧縮機100の吸入側に戻される。
その後、第1膨張器200aが作動ガス排気工程となるとき、第2膨張器200bは作動ガス給気工程となる。第2膨張器200bにおける作動ガス供給工程のある時点においては、第2ディスプレーサ210bは、第2シリンダ220bの下死点LPに位置する。それと同時、またはわずかにずれたタイミングで第2給気バルブ310bが開き、第2給気バルブ310bを介して高圧の作動ガスが第2共通配管400bから第2シリンダ220b内に供給される。この結果、第2ディスプレーサ210bの上部に位置する第2上部開口216bから、高圧の作動ガスが第2ディスプレーサ210bの内部の第2蓄冷器250bに流入する。第2蓄冷器250bに流入した高圧の作動ガスは、蓄冷材により冷却されながら第2ディスプレーサ210bの下部に位置する第2吹き出し口218bを介して、第2膨張空間230bに供給される。以上の工程を1サイクルとし、極低温冷凍機1はこの冷却サイクルを繰り返すことで、第1冷却ステージ240aおよび第2冷却ステージ240bが冷却される。
図5は、実施の形態に係るディスプレーサ210のストロークと、膨張器200の給排気工程との関係を模式的に示す図である。図5に示すグラフにおいて、縦軸はディスプレーサ210のストローク、横軸はディスプレーサ210の位相を示す。ディスプレーサ210は上死点UPと下死点LPとの間を往復する。ディスプレーサ210が上死点UPから下死点LPに至るまでを半周期(すなわち180度の位相)とし、再度上死点UPに戻るとき1周期(すなわち360度の位相)とする。図5に示す例では、ディスプレーサ210のストロークが2周期分示されている。また図5には、ディスプレーサ210の位相と、そのときの膨張器200の給排気工程とが示されている。
図5に示すグラフにおいて、実線は第1ディスプレーサ210aのストロークを示し、破線は第2ディスプレーサ210bのストロークを示している。図5に示すように、第1ディスプレーサ210aのストロークの位相と、第2ディスプレーサ210bのストロークの位相とは逆位相となっており、180度ずれている。例えば、第1ディスプレーサ210aが上死点UPにあるとき、第2ディスプレーサ210bは下死点LPにある。その逆も同様である。
実施の形態に係る極低温冷凍機1においては、第1給気バルブ310aが開となるタイミングと第2給気バルブ310bが開となるタイミングとは異なる。具体的には、図5に示すように、第1ディスプレーサ210aのストロークの位相が0度となるタイミングで第1給気バルブ310aが閉、第1排気バルブ320aが開となり、第1膨張器200aは排気工程となる。このとき、第2給気バルブ310bが開、第2排気バルブ320bが閉となり、第2膨張器200bは給気工程となる。その後、第1ディスプレーサ210aのストロークの位相が180度となるタイミングで第1給気バルブ310aが開、第1排気バルブ320aが閉となり、第1膨張器200aは給気工程となる。このとき、第2給気バルブ310bが閉、第2排気バルブ320bが開となり、第2膨張器200bは排気工程となる。
上述したように、ディスプレーサ210はモータ330を動力として駆動する。このため、モータ330の回転周期と、第1ディスプレーサ210aの往復移動の周期、および第2ディスプレーサ210bの往復移動の周期とは連動している。より具体的には、モータ330の駆動回転軸332が一回転するとき、ディスプレーサ210が一往復する。図5に示すように、モータ330の回転周期の1周期内において、第1膨張器200aと第2膨張器200bとの少なくともいずれか一方は、給気工程となっている。これはすなわち、モータ330の回転周期の1周期内において、第1給気バルブ310aと第2給気バルブ310bとの少なくともいずれか一方は、開状態となっていることを示している。
実施の形態に係る圧縮機100は、バイパス流路130とバイパス弁132とを備えている。圧縮機100は、生成した高圧な作動ガスを膨張器200に供給できない場合、バイパス弁132を開にして作動ガスをバイパス流路130に流す。バイパス流路130を流れる作動ガスは再び圧縮機100に流入する。これにより、生成した高圧な作動ガスの供給先がない期間があっても、圧縮機100を継続的に運転することが可能となる。
例えば、圧縮機100に膨張器200が1台だけ接続されている場合を考える。この場合、膨張器200が排気工程にあるときは、圧縮機100は生成した作動ガスを膨張器200に供給することができない。このため、圧縮機100は、膨張器200が排気工程となっている期間は、バイパス弁132を開にして作動ガスをバイパス流路130に流す。
圧縮機100が作動ガスをバイパス流路130に流している期間は、生成した作動ガスは関連を発生させる仕事に関与しない。すなわち、圧縮機100が作動ガスをバイパス流路130に流している期間は、圧縮機100が作動ガスを圧縮して高圧な作動ガスを生成するために要した仕事を寒冷発生のために用いることができない。このため、圧縮機100が作動ガスをバイパス流路130に流すことは、圧縮機100の運転効率を低下させる要因となり得る。
上述したように、実施の形態に係る極低温冷凍機1においては、モータ330の回転周期の1周期内において、第1給気バルブ310aと第2給気バルブ310bとの少なくともいずれか一方は、開状態となっている。このため、圧縮機100が作動ガスをバイパス流路130に流す必要がないか、流す場合であっても膨張器200が1台だけ接続されている場合と比較して期間を短くすることが可能となる。
第1共通配管400aは、圧縮機100と第1ディスプレーサ210aの内部空間とを接続する作動ガスの流路である。同様に、第2共通配管400bは、圧縮機100と第2ディスプレーサ210bの内部空間とを接続する作動ガスの流路である。図1に示すように、実施の形態に係る極低温冷凍機1においては、第1共通配管400aと第2共通配管400bとは独立して形成されている。
ここで「独立して形成されている」とは、具体的には、第1共通配管400aと第2共通配管400bとが直接連通することが規制されていることを意味する。このため、第1膨張器200aから排気されて第1共通配管400aを流れる作動ガスは、圧縮機100を経由してのみ、第2共通配管400bに流通することが可能となる。同様に、第2膨張器200bから排気されて第2共通配管400bを流れる作動ガスは、圧縮機100を経由してのみ、第1共通配管400aに流通することが可能となる。
これは、第1ディスプレーサ210aの内部空間における作動ガスの圧力と、第2ディスプレーサ210bの内部空間における作動ガスの圧力とが独立していることを意味する。実施の形態に係る極低温冷凍機1は第1膨張器200aと第2膨張器200bとの給排気工程が時間的にずれている。仮に、第1共通配管400aと第2共通配管400bとが直接連通していると、一方の膨張器200の高圧の作動ガスが、他方の膨張器200に流入し、圧力損失が発生するかもしれない。第1共通配管400aと第2共通配管400bとを独立して形成することにより、二つの膨張器200を備える極低温冷凍機1における圧力損失の発生要因を減らすことができる。
以上説明したように、実施の形態に係る極低温冷凍機1によれば、圧縮機100の効率を向上することができ、ひいては極低温冷凍機1の冷凍効率を向上することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
上記の説明では、第1膨張器200aの給気工程と、第2膨張器200bの給気工程とが相補的に交互に出現する場合について説明した。これに代えて、第1膨張器200aの給気工程と、第2膨張器200bの給気工程とが、モータ330の回転周期の1周期内において重複する期間があってもよい。
図6は、変形例に係る膨張器200の給排気工程を示す図であり、第1膨張器200aの給排気工程と、第2膨張器200bの給排気工程との関係を示す図である。図6において、破線は排気の期間を示し、実線は給気の期間を示している。
図6に示すように、第1膨張器200aの給気工程は、1周期のうち半分以上が給気工程となっている。具体的には、第1膨張器200aは、位相が180度に至る前に給気工程が開始され、360度に至るまで給気工程が継続する。同様に、第2膨張器200bの給気工程も、1周期のうち半分以上が給気工程となっている。例えば、第2膨張器200bの給気工程は位相が0度のとき開始され、180度を超えるまで継続する。このため、第1膨張器200aと第2膨張器200bとが同時に給気工程となる期間が存在する。その他の期間は、第1膨張器200aと第2膨張器200bとの少なくともいずれか一方は給気工程となっている。ゆえに、変形例に係る極低温冷凍機1においても、第1給気バルブ310aと第2給気バルブ310bとの少なくともいずれか一方は開状態となる。
このように、変形例に係る極低温冷凍機1においては、原理的に圧縮機100は作動ガスをバイパス流路130に流す必要がなくなる。このため、圧縮機100の効率を向上することができ、ひいては極低温冷凍機1の冷凍効率を向上することができる。
上記の説明では、モータ330が駆動回転軸332を直接駆動する場合について説明した。このほか、例えばチェーン、ベルト等を介してチェーンドライブ、ベルトドライブで駆動回転軸332を駆動してもよい。モータ330の設置場所の自由度が増加する点で有利である。
上述した極低温冷凍機1においては段数が一段である場合を示したが、この段数は二段以上に適宜選択することが可能である。
1 極低温冷凍機、 31 クランクピン、 32 スコッチヨーク機構、 33 クランク、 34 スコッチヨーク、 35 ヨーク板、 36 駆動軸、 37 転がり軸受、 38 横長窓、 39 孔、 40 ロータリーバルブ、 41 ステータバルブ、 42 ロータバルブ、 100 圧縮機、 110 低圧配管、 120 高圧配管、 130 バイパス流路、 132 バイパス弁、 200 膨張器、 210 ディスプレーサ、 212 本体部、 214 底部、 216 上部開口、 218,220 シリンダ、 222 シール、 230 膨張空間、 240 冷却ステージ、 250 蓄冷器、 252 上端側整流器、 254 下端側整流器、 260 上部室、 300 バルブ機構、 310 給気バルブ、 320 排気バルブ、 330 モータ、 332 駆動回転軸、 400 共通配管。

Claims (5)

  1. 低圧の作動ガスを圧縮して高圧の作動ガスを生成する圧縮機と、
    前記圧縮機と第1流路を介して接続し、内部を作動ガスが流通する第1ディスプレーサと、
    前記圧縮機と第2流路を介して接続し、内部を作動ガスが流通する第2ディスプレーサと、
    前記第1ディスプレーサを往復移動可能に収容する第1シリンダと、
    前記第2ディスプレーサを往復移動可能に収容する第2シリンダと、
    前記第1ディスプレーサと前記第2ディスプレーサとを同時に往復移動させるモータとを備え、
    前記第1流路と前記第2流路とは独立して形成されており、
    前記モータは、前記第1ディスプレーサと前記第2ディスプレーサとを、異なる位相で往復移動させることを特徴とする極低温冷凍機。
  2. 前記第1流路に設けられ、開閉により前記第1ディスプレーサへの作動ガスの供給を制御する第1給気バルブと、
    前記第2流路に設けられ、開閉により前記第2ディスプレーサへの作動ガスの供給を制御する第2給気バルブとをさらに備え、
    前記第1給気バルブが開となるタイミングと前記第2給気バルブが開となるタイミングとは異なることを特徴とする請求項1に記載の極低温冷凍機。
  3. 前記モータの回転周期と、前記第1ディスプレーサの往復移動の周期および前記第2ディスプレーサの往復移動の周期とは連動しており、
    前記モータの回転周期の1周期内において、前記第1給気バルブと前記第2給気バルブとの少なくともいずれか一方は開状態となっていることを特徴とする請求項2に記載の極低温冷凍機。
  4. 前記第1ディスプレーサの往復移動の位相と前記第2ディスプレーサの往復移動の位相とは、実質的に逆位相であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の極低温冷凍機。
  5. 前記第1流路と前記第2流路とが直接連通することが規制されており、
    前記第1流路を流れる作動ガスおよび前記第2流路を流れる作動ガスは、前記圧縮機を経由してのみ、それぞれ前記第2流路および前記第1流路に流通することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の極低温冷凍機。
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