JP2016117639A - グラフェンナノプレートレット水分散液の製造方法 - Google Patents

グラフェンナノプレートレット水分散液の製造方法 Download PDF

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朋史 古川
Tomofumi Furukawa
朋史 古川
良幸 寺島
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良幸 寺島
祐基 玉川
Yuki Tamagawa
祐基 玉川
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Abstract

【課題】本発明は、ナノカーボンの1種であるグラフェンナノプレートレットに関するものである。グラフェンナノプレートレットを水に高濃度に分散でき、分散安定性に優れたグラフェンナノプレートレット水分散液の製造方法を課題とする。【解決手段】本発明の課題は、分散剤としてセルロースナノファイバー水分散液を用いてグラフェンナノプレートレットを水に分散させることにより解決される。【選択図】なし

Description

本発明は、ナノカーボンの1種であるグラフェンナノプレートレット(以下、「GNPs」と略記する場合がある)を水に分散させた水分散液の製造方法に関するものである。
GNPsは複数のグラフェンシートが積み重なった構造をしており、導電性、熱伝導性等に優れた素材である。
GNPsの平均厚さ、平均直径については明確な規定はないが、平均厚さは1〜30nm程度、平均直径1〜50μm程度の微粒子である。比表面積が大きく凝集しやすいため、溶媒へ高濃度に分散させ、分散安定化させることは難しい。更に、GNPs表面の大部分は疎水性のため、水への高濃度安定分散は特に難しいとされている。
特許文献1では、分散剤としてポリビニルピロリドンを用いて複層の酸化グラフェンを水に分散させた後、還元してGNPsとした水分散液が提案されている。しかしながら、実施例では水分散液中のGNPs濃度は最高でも63.5mg/g(6.35質量%)である。また、水分散液中のポリビニルピロリドンの濃度は10質量%と高いものである。当該文献では、分散安定性について評価しており、1ヶ月静置した後の分散安定性を目視評価し、凝集沈殿物は見られず、濁りも見られないと記載している。
また、特許文献2の実施例によると、合成高分子分散剤でGNPsを水/ブチルジグリコール(BDG)混合溶媒中(水:BDG=75質量%:25質量%)に分散させ、GNPs濃度10質量%の分散液を作製している。この分散液中の合成高分子分散剤の含有量は10質量%と高いものである。当該文献では、GNPsについては、分散液の経時での分散安定性は評価していない。
ナノ物質としては、GNPsの他にナノファイバーが挙げられる。セルロースナノファイバー(以下、「CNF」と略記する場合がある)は天然物由来の繊維であり、ナノレベルの細い繊維であるため、従来の繊維と比較して比表面積が大きい特徴を有する。また、強度や弾性に優れることから、これまでにない素材として期待されている。
CNFは木質パルプなどを原材料とし、リファイナーや高圧ホモジナイザーなどによる機械処理、あるいはTEMPO酸化などの薬品処理によって得られる繊維状物質である。平均幅、平均長さについては明確な規定はないが、平均幅は数〜20nm程度、平均長さは0.5〜数μm程度である。
CNFの応用例として、特許文献3では、CNFの水分散液を増粘剤として用いることが提案されている。用途としては、化粧品や医薬品(塗布剤)への使用を想定したものである。当該文献には、CNFの水分散液に機能性添加剤を配合できることが記載されており、無機微粒子の一例としてカーボンブラックの記載はあるが、ナノカーボンは記載されていない。また、実施例には機能性添加剤の配合例はない。
CNFの応用例として、特許文献4では、CNFを導電性物質の導電補助剤として用いることが提案されている。導電性物質の一例としてナノカーボンの記載はあるが、実施例では検討していない。
一方、ナノカーボンでもカーボンナノチューブの分散については従来より種々検討されてきている。特許文献5及び6はカーボンナノチューブに関する特許文献である。
特許文献5ではカーボンナノチューブの分散剤として水溶性キシランを用いている。特許文献6ではカーボンナノチューブの分散剤としてCNFを用いた水分散液が開示されている。
特開2014−9104号公報 特開2013−75795号公報 特開2012−126788号公報 特開2013−216766号公報 特開2007−217684号公報 国際公開第2014/115560号
本発明は分散安定性に優れたグラフェンナノプレートレット水分散液の製造方法を課題とするものである。
本発明は、分散剤としてセルロースナノファイバー水分散液を用いてグラフェンナノプレートレットを水に分散させることを特徴とするグラフェンナノプレートレット水分散液の製造方法である。
(1)CNFにGNPsの水分散能があり、GNPs水分散液の経時での分散安定性に優れている。
(2)本発明のGNPs水分散液を用いて加工した加工製品には、GNPsの特性(導電性、熱伝導性)だけでなく、CNFの特性(強度、柔軟性)も同時に付与できる。
以下、本発明を順に説明して行く。
本発明に用いるGNPsはナノカーボンの1種であり複数のグラフェンシートが積み重なった構造をしている。GNPsは厚さ1〜12nm程度、粒径1〜25μm程度の微粒子である。
具体的には、例えば、XG Sciences社の商品名xGnP(グレードにより平均厚さ1〜12nm、平均直径0.3〜25μm)等を挙げることができる。
本発明に用いるCNFはセルロース繊維を化学的・機械的に解きほぐすことによって得られる繊維状物質であり、幅は数〜20nm程度、長さは0.5〜数μm程度の、ナノレベルの細い繊維である。
本発明では分散剤としてCNF水分散液を水に分散させた後、GNPsを水に分散させる。
CNFの配合量としては、GNPs100重量部に対してCNFのCNF含有量として概ね5重量部以上である。CNFの含有量が低いとGNPs水分散液の分散が不十分となる。一方、CNFの含有量が高いと粘度が高くなりGNPsの水分散には適さなくなる。
分散剤として用いるCNF水分散液としては。具体的には、例えば、第一工業製薬株式会社のCNF含有量2質量%の商品名レオクリスタ(CNFの幅4〜10nm、長さ1〜2μm)等を挙げることができる。レオクリスタは高粘度のCNF含有量2質量%の水分散液であり、腐敗防止のために添加剤が配合されている。
本発明において、GNPsの水分散方法には特に制限はなく、超音波ホモジナイザー、ビーズミル、水中対向衝突型分散機等を適宜用いることができる。
本発明のGNPs水分散液には、消泡剤、レベリング剤、防腐剤等の添加剤を配合することもできる。
以下に実施例を挙げるが、本発明はこの実施例により何ら限定されない。尚、実施例における特性は以下の方法によって評価した。
<ろ過残渣>
GNPs水分散液を200メッシュのろ布を用いてろ過し、ろ布上に残った残渣の量を目視で評価した。残渣の量が少ないほど良好に分散されていることになる。
<分散安定性>
GNPs水分散液を一定期間静置し、GNPsの沈降の有無を目視評価した。三ヶ月静置しても沈降が認められないものを○、数日の静置で沈降が発生したものを△、数時間の静置で沈降が発生したものを×と評価した。
<粘度>
GNPs水分散液の粘度をブルックフィールド型粘度計(株式会社東京計器製、形式BM)を用い、25℃、60rpmで測定した。100mPa・s以上が後加工での塗工に適した粘度である。
<膜を折り曲げたときの割れ:膜屈曲時の割れ>
GNPs水分散液をメンブレンフィルター(東洋濾紙株式会社製、材質:混合セルロースエステル、細孔寸法0.2μm、直径90mm)を用いて吸引ろ過した後、風乾することによってGNPs膜を得た。膜の厚みが30〜50μmとなるように、ろ過するGNPs水分散液の量を適宜調整した。こうして得られたGNPs膜を曲率半径1cmになるように曲げたとき、膜に割れが生じるか否かを目視で評価した。
(実施例1)
蒸留水340質量部に対して、分散剤としてCNF水分散液(商品名レオクリスタ、第一工業製薬株式会社製、CNF含有量2質量%)150質量部を添加し、攪拌機を用いて撹拌した。次いで、GNPs(商品名xGnP M−5グレード(平均厚さ6nm以下、平均直径5μm)、XG Sciences社製)10質量部を添加し、超音波ホモジナイザー(商品名US600AT、株式会社日本精機製作所製)を用いて分散処理することによってGNPs水分散液を得た。
(実施例2)
蒸留水374質量部に対して、分散剤としてCNF水分散液(商品名レオクリスタ、第一工業製薬株式会社製、CNF含有量2質量%)200質量部を添加し、攪拌機を用いて撹拌した。次いで、GNPs(商品名xGnP M−15グレード(平均厚さ6nm以下、平均直径15μm)、XG Sciences社製)68質量部を添加し、超音波ホモジナイザー(商品名US600AT、株式会社日本精機製作所製)を用いて分散処理することによってGNPs水分散液を得た。
(比較例1)
蒸留水487質量部に対して、分散剤としてドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬製)3質量部を添加し、攪拌機を用いて撹拌した。この水溶液にGNPs(商品名xGnP M−5グレード(平均厚さ6nm以下、平均直径5μm)、XG Sciences社製)10質量部を添加し、超音波ホモジナイザー(商品名US600AT、株式会社日本精機製作所製)を用いて分散処理することによってGNPs水分散液を得た。
(比較例2)
蒸留水487質量部に対して、分散剤としてCMC(商品名FINNFIX10000P、CP Kelko社製)3質量部を添加し、攪拌機を用いて撹拌した。この水溶液にGNPs(商品名xGnP M−5グレード(平均厚さ6nm以下、平均直径5μm)、XG Sciences社製)10質量部を添加し、超音波ホモジナイザー(商品名US600AT、株式会社日本精機製作所製)を用いて分散処理することによってGNPs水分散液を得た。
(比較例3)
蒸留水487質量部に対して、分散剤として水溶性キシラン(商品名水溶性キシラン、有限会社IPE製)3質量部を添加し、攪拌機を用いて撹拌した。この水溶液にGNPs(商品名xGnP M−5グレード(平均厚さ6nm以下、平均直径5μm)、XG Sciences社製)10質量部を添加し、超音波ホモジナイザー(商品名US600AT、株式会社日本精機製作所製)を用いて分散処理することによってGNPs水分散液を得た。
GNPs水分散液の評価結果を表1に示す。尚、GNPsとCNFの濃度はGNPs水分散液中の濃度を記載している。
Figure 2016117639
(1)実施例1の結果より、CNFにGNPsの水分散能があり、分散安定性に優れていることが判る。
(2)実施例2の結果よりGNPs濃度10.6重量%と高濃度に分散できており、分散安定性に優れていることが判る。
(3)実施例1〜2と比較例1〜3の結果より、分散剤としてCNF水分散液を用いた方が、GNPsの水分散性が良好で分散安定性も良いことが判る。
本発明の製造方法で得られるGNPs水分散液はGNPsの分散性が良好で分散安定性にも優れていることに加えてCNF由来の特性をも備えているので、各種基材へ塗工や含浸をすることによって、均一で柔軟な導電性・熱伝導性に優れる被膜を要求される用途(例えばフレキシブル面状発熱体やフレキシブル電磁波シールド等)に推奨される。また、本水分散液をろ過することによって、上記被膜と同様の効果を有する自立膜を作製しフレキシブル面状発熱体やフレキシブル電磁波シールド等に利用することができる。

Claims (1)

  1. 分散剤としてセルロースナノファイバー水分散液を用いてグラフェンナノプレートレットを水に分散させることを特徴とするグラフェンナノプレートレット水分散液の製造方法。

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017050303A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 国立大学法人大阪大学 導電性ナノセルロース集合体の製造方法
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