JP2016117071A - 接合方法及び摩擦撹拌接合装置 - Google Patents

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修史 松岡
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直貴 大岩
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Abstract

【課題】摩擦撹拌接合開始時の振動を低減させる接合方法及び摩擦撹拌接合装置を提供する。
【解決手段】母材6同士を突合わせて固定する工程と、該母材の突合わせ部の端部に切欠き部10を形成する工程と、プローブ22と該プローブの両端に設けられたショルダ23を有する工具11を回転させつつ前記母材を前記ショルダ間に挾み、前記プローブを前記突合わせ部に押圧し、前記切欠き部から前記突合わせ部を接合線7に沿って摩擦撹拌接合により接合する工程とを有し、前記切欠き部の幅は前記プローブの直径よりも大であり、前記ショルダの直径よりも小であり、前記切欠き部の深さは前記プローブの直径の半分又は略半分である。
【選択図】図4

Description

本発明は、摩擦撹拌接合により母材を接合する接合方法及び摩擦撹拌接合装置に関するものである。
母材の突合わせ部の接合を行う接合方法の1つとして、摩擦撹拌接合(FSW:Friction Stir Welding)がある。摩擦撹拌接合では、棒状のプローブが突設された摩擦撹拌接合ツールが用いられる。プローブを回転させながら母材の突合わせ部に押圧することにより、突合わせ部に摩擦熱を生じさせ、摩擦熱により軟化した突合わせ部にプローブを没入させる。没入後は、プローブの回転により、プローブの周囲に塑性流動を生じさせて撹拌混合し、更に突合わせ部の接合線に沿ってプローブを移動させることで、母材同士が接合される。
又、摩擦撹拌接合を行う為の摩擦撹拌接合ツールとして、プローブの両端にプローブよりも大径のショルダが設けられたものがあり、プローブとショルダとが一体に回転する様に構成されている。
上記した摩擦撹拌接合ツールにより摩擦撹拌接合を行なう際には、突合わせ部の接合開始端部にプローブを押圧すると共に、突合わせ部を両面からショルダにより挾込む様にし、回転させることで突合わせ部に摩擦熱を生じさせ軟化させた後、接合線に沿って移動する様摩擦撹拌接合ツールを牽引することで、プローブが突合わせ部に没入し、摩擦撹拌接合が行われる。
然し乍ら、摩擦撹拌接合ツールにより摩擦撹拌接合を行う場合、開始時点では母材の接合部とショルダとの接触面積が小さい為、プローブが没入可能となる迄突合わせ部が軟化するのに時間を要する。
又、ツールを牽引する牽引機構が、例えばラックとピニオンの様に遊びを有する構造である場合、或はワイヤの様に牽引の際に伸縮が生じる構造である場合には、ツールが突合わせ部に進入する際に遊びや伸縮に起因する振動が発生し、騒音の原因となると共に、ツールの寿命へ悪影響を及ぼす虞れがある。
尚、特許文献1には、長尺板同士を突合わせた突合わせ部の端部に切り欠き空間を形成し、該切り欠き空間の開端幅をプローブ直径より大、ショルダ直径より小とする構成が開示されている。
特開2003−326374号公報
本発明は斯かる実情に鑑み、摩擦撹拌接合開始時の振動を低減させる接合方法及び摩擦撹拌接合装置を提供するものである。
本発明は、母材同士を突合わせて固定する工程と、該母材の突合わせ部の端部に切欠き部を形成する工程と、プローブと該プローブの両端に設けられたショルダを有する工具を回転させつつ前記母材を前記ショルダ間に挾み、前記プローブを前記突合わせ部に押圧し、前記切欠き部から前記突合わせ部を接合線に沿って摩擦撹拌接合により接合する工程とを有し、前記切欠き部の幅は前記プローブの直径よりも大であり、前記ショルダの直径よりも小であり、前記切欠き部の深さは前記プローブの直径の半分又は略半分である接合方法に係るものである。
又本発明は、前記切欠き部の幅は、前記プローブの前記切欠き部への進入時に前記プローブと前記切欠き部との間に僅かな間隙が形成される大きさである接合方法に係るものである。
又本発明は、母材の突合わせ部の接合線に沿って開口する開口部を有し前記母材を固定する母材固定定盤と、プローブと該プローブの両端に設けられたショルダから構成され前記開口部より上方に突出し、前記ショルダ間に前記母材を挾む工具と、該工具が装着され、該工具を回転させると共に前記開口部に沿って移動可能に設けられた接合装置本体と、前記工具を回転させつつ該工具が前記開口部に沿って移動する様前記接合装置本体を移動させる移動装置とを具備し、前記突合わせ部の接合開始側端部に切欠き部が形成され、該切欠き部の幅は前記プローブの直径よりも大であり、前記ショルダの直径よりも小であり、前記切欠き部の深さは前記プローブの直径の半分又は略半分である摩擦撹拌接合装置に係るものである。
更に又本発明は、前記移動装置は、前記開口部の一端側に設けられた駆動ユニットと、他端側に設けられた従動ユニットと、前記駆動ユニットと前記従動ユニットとに掛回されたワイヤとを有し、該ワイヤの一端は前記接合装置本体に係着され、前記ワイヤの他端は前記駆動ユニットと前記従動ユニットとに掛回されて前記接合装置本体に係着された摩擦撹拌接合装置に係るものである。
本発明によれば、母材同士を突合わせて固定する工程と、該母材の突合わせ部の端部に切欠き部を形成する工程と、プローブと該プローブの両端に設けられたショルダを有する工具を回転させつつ前記母材を前記ショルダ間に挾み、前記プローブを前記突合わせ部に押圧し、前記切欠き部から前記突合わせ部を接合線に沿って摩擦撹拌接合により接合する工程とを有し、前記切欠き部の幅は前記プローブの直径よりも大であり、前記ショルダの直径よりも小であり、前記切欠き部の深さは前記プローブの直径の半分又は略半分であるので、該プローブが前記切欠き部に進入する際に発生する振動が低減され、振動に起因する騒音及び前記工具への負荷を低減できると共に、摩擦撹拌接合が開始される迄の時間が短縮され、作業効率を向上させることができる。
更に又本発明によれば、母材の突合わせ部の接合線に沿って開口する開口部を有し前記母材を固定する母材固定定盤と、プローブと該プローブの両端に設けられたショルダから構成され前記開口部より上方に突出し、前記ショルダ間に前記母材を挾む工具と、該工具が装着され、該工具を回転させると共に前記開口部に沿って移動可能に設けられた接合装置本体と、前記工具を回転させつつ該工具が前記開口部に沿って移動する様前記接合装置本体を移動させる移動装置とを具備し、前記突合わせ部の接合開始側端部に切欠き部が形成され、該切欠き部の幅は前記プローブの直径よりも大であり、前記ショルダの直径よりも小であり、前記切欠き部の深さは前記プローブの直径の半分又は略半分であるので、前記接合装置本体を伸縮が発生するワイヤ等により牽引する場合であっても、振動が低減され、振動に起因する騒音及び前記工具への負荷を低減できるという優れた効果を発揮する。
本発明の実施例に係る摩擦撹拌接合装置を示す概略側面図である。 本発明の実施例に係る摩擦撹拌接合装置を示す概略平面図である。 本発明の実施例に係る摩擦撹拌接合装置に用いられるツールを示す斜視図である。 図3のA−A矢視図と切欠き部との関係を示す模式図である。 (A)は切欠き部の幅と振動変位量との関係を示すグラフであり、(B)は切欠き部の深さと振動変位量との関係を示すグラフである。 (A)は図5(A)のグラフの条件に於ける切欠き部の形状を示す説明図であり、(B)は図5(B)のグラフの条件に於ける切欠き部の形状を示す説明図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
先ず、図1、図2に於いて本実施例の接合方法が適用される摩擦撹拌接合装置1について説明する。
ベースプレート2上に架台3,3が設置され、該架台3,3の上面に1対の母材固定定盤4,4が取付けられる。該母材固定定盤4,4は所定の間隔を置いて平行に配置され、該母材固定定盤4,4間には長手方向全長に亘ってスリット状の開口部5が形成される。
前記母材固定定盤4,4上には、アルミニウムや銅等、融点の低い材質からなる母材6,6が突合わされた状態で固定されており、該母材6,6の突合わせ部は接合線7を形成し、該接合線7は前記開口部5上に位置している。本実施例に於いては、前記接合線7の接合開始側端部(図1、図2中紙面に対して左側)に例えば半円状の切欠き部10(図4参照)が形成されている。
又、前記架台3,3間の空間8、即ち前記開口部5の下方には、接合装置本体9が前記開口部5に沿って移動可能に設けられている。前記接合装置本体9は、前記開口部5を通して前記母材固定定盤4,4よりも上方に突出するツール11と、該ツール11が取付けられる回転軸12と、該回転軸12を回転させる為の駆動機構(図示せず)を有しており、該駆動機構により前記ツール11が前記回転軸12と一体に回転する様になっている。
前記架台3,3には、前記開口部5と平行に配置されたリニアガイド等のガイド機構13が設けられている。尚、該ガイド機構13は前記ベースプレート2上に設けられていてもよい。
前記ベースプレート2には移動装置14が設けられ、該移動装置14は前記接合装置本体9を前記開口部5に沿って移動させる。前記移動装置14は、前記ベースプレート2上の一端側(図1、図2中紙面に対して右側)に設けられた駆動ユニット15と、他端側(図1、図2中紙面に対して左側)に設けられた従動ユニット18と、前記駆動ユニット15と前記従動ユニット18との間に掛回されたワイヤ19を有する。前記駆動ユニット15は、上部に設けられたドラム16と下部に設けられたシーブ17とを有する。又、前記従動ユニット18は上下2段にシーブ20を有する。
前記ワイヤ19は前記ドラム16に所要回数巻付けられると共に、前記ワイヤ19の一端は前記接合装置本体9に係着され、前記ワイヤ19の他端は前記シーブ17,20,20に掛回されて前記接合装置本体9に係着される。前記駆動ユニット15が駆動することで、前記ワイヤ19が移動し、前記接合装置本体9が前記ワイヤ19に牽引され、前記空間8内を前記ガイド機構13にガイドされて移動する様になっている。前記接合装置本体9が移動することで、前記ツール11が前記開口部5に沿って進退する。前記ワイヤ19を用いることで、バックラッシュ等に影響を受けることなく前記移動装置14を牽引することができる。
尚、図1、図2中、21は前記ベースプレート2上の前記空間8の両端部に設けられたストッパを示しており、該ストッパ21により前記接合装置本体9の移動が規制される様になっている。
次に、図3に於いて、摩擦撹拌接合を行う工具である前記ツール11について説明する。
該ツール11は、円柱状のプローブ22と、該プローブ22の両端部に取付けられたショルダ23,23とを有している。該ショルダ23,23は前記プローブ22よりも大径、例えば該プローブ22の2倍程度の径を有する円柱状であり、該プローブ22は前記ショルダ23,23の両端面23a,23aに対して垂直となっている。
前記プローブ22は、例えば両端部にネジ部(図示せず)が形成され、前記ショルダ23,23に形成されたネジ穴(図示せず)に螺着されることで、前記プローブ22と前記ショルダ23,23とが一体化される。この時、前記プローブ22のネジ部は、前記母材6,6との摩擦力により締まる方向に形成される。
前記プローブ22の周面には全面に亘って溝部24が形成されている。尚、図3中では、該溝部24はネジ状となっているが、該溝部24の形状は他の形状であってもよい。
又、前記ショルダ23,23の、前記プローブ22側外周縁にはテーパ部25,25が形成されている。尚、前記両端面23a,23a間の間隔は、前記母材6の厚みよりも僅かに小さくなっており、前記テーパ部25,25の外周縁間の間隔は、前記母材6の厚みよりも大きくなっている。
以下、前記摩擦撹拌接合装置1を用いた前記母材6,6の摩擦撹拌接合について説明する。
前記摩擦撹拌接合装置1により前記母材6,6の摩擦撹拌接合を行なう際には、先ず、前記移動装置14により前記接合装置本体9を接合始端側(図1、図2中紙面に対して左側)に移動させる。この状態で、前記接合線7が前記開口部5上に位置する様、且つ前記架台3,3の上面と平行になる様、前記母材固定定盤4,4上に前記母材6,6を載置し、該母材6,6を前記母材固定定盤4,4に固定する。
次に、前記回転軸12に前記ツール11を取付けると共に、前記母材6,6始端部の上面及び下面の高さ位置が、前記ショルダ23,23の前記テーパ部25,25に一致する様、前記ツール11の高さを調整する。
該ツール11の高さ調整が完了すると、次に駆動機構(図示せず)により前記回転軸12を回転させ、前記ツール11を回転させる。又、前記移動装置14により、前記接合装置本体9の終端側への移動を開始させる。尚、前記ツール11の回転速度は例えば150rpmであり、進行速度は例えば100mm/minである。
前記ツール11が前記開口部5に沿って移動され、先ず前記切欠き部10の周辺部が前記テーパ部25,25に導かれて前記ショルダ23,23間に強制的に挾込まれる。この状態で、前記ツール11が更に移動することで、前記プローブ22が前記切欠き部10内に進入し、前記切欠き部10の周面に押圧される。
前記プローブ22が回転しつつ前記切欠き部10内に進入し、前記切欠き部10の周面に押圧される迄の間に、前記母材6,6の前記切欠き部10周辺部と前記両端面23a,23a間で摩擦熱が生じている。従って、摩擦熱により前記母材6,6が加熱され、軟化されて、前記接合線7の端部に押圧された前記プローブ22は前記切欠き部10を越え、短時間で前記接合線7に没入される。
前記プローブ22が前記接合線7に没入されることにより、前記プローブ22の周囲で塑性流動が生じ、該プローブ22の周囲の素材が前記溝部24に導かれて撹拌され、撹拌混合が行われる。
この状態で、前記ツール11を前記接合線7に沿って移動させることにより、前記母材6,6同士の撹拌混合が行われ、該母材6,6同士が摩擦撹拌接合により接合される。
図4〜図6に於いて、前記切欠き部10と前記ツール11との関係について説明する。
図4は、前記切欠き部10と前記ツール11の位置関係の一例を示す模式図であり、図5(A)、図5(B)は、前記ツール11が前記切欠き部10に進入した際の、該切欠き部10の大きさと発生する振動との関係を表したグラフとなっている。更に、図6(A)は図5(A)の各条件に於ける前記切欠き部10の形状を示す説明図であり、図6(B)は図5(B)の各条件に於ける前記切欠き部10の形状を示す説明図である。
図4中、Aは前記プローブ22の直径を示し、Bは前記切欠き部10の幅を示し、Cは前記ショルダ23の直径を示し、Dは前記切欠き部10の深さを示している。尚、本実施例では、前記プローブ22の直径Aを20mm、前記ショルダ23の直径Bを40mmとしている。又、前記切欠き部10の底部は半円状となっており、該底部の曲率は前記切欠き部10の幅と同等の直径を有する円の曲率と同等となっている。
図5(A)は、前記切欠き部10の深さDを16mmで一定とした場合の、前記切欠き部10の幅Bと振動変位量との関係を示し、図6(A)はその時の前記切欠き部10の形状を示している。尚、図5(A)中、該切欠き部10の幅Bが0mmとは、前記接合線7に前記切欠き部10を設けなかった場合を示している。
図5(A)に示される様に、前記切欠き部10の幅Bを0mm、17mm(図5(A)、図6(A)中10A)とした場合に比べ、前記切欠き部10の幅Bを21mm(図5(A)、図6(A)中10B)、23mm(図5(A)、図6(A)中10C)とした場合は振動変位量が半分程度に低減されている。即ち、該切欠き部10の幅Bを前記プローブ22の直径Aよりも小さくした場合に比べ、該切欠き部10の幅Bを前記プローブ22の直径Aよりも大きくした場合には、振動変位量が半分程度迄低減される。
これは、前記切欠き部10に進入する前記プローブ22が前記切欠き部10の角部に衝突することが原因と考えられることから、前記プローブ22が前記切欠き部10と衝突しない様、B≧Aとするのが望ましい。
又、摩擦撹拌接合を行う為に、前記ショルダ23,23の前記両端面23a,23aと前記母材6,6との摩擦による発熱が必要であるので、前記切欠き部10の幅Bは、前記ショルダ23の直径Cよりも小さくする必要がある。即ちC>Bとする必要がある。
尚、所望の発熱量が得られる様、前記両端面23a,23aと前記母材6,6との接触面積をできる限り大きくするのがよい。従って、B=Aとするのが理想的ではあるが、摩擦撹拌接合を行う際の製作誤差等を吸収し、作業性を向上させる為、前記切欠き部10と前記プローブ22との間に僅かな間隙が形成される様、例えば前記切欠き部10の幅Bを前記プローブ22の直径Aよりも1mm程度大きくするのが望ましい。
従って、前記プローブ22の直径Aと、前記切欠き部10の幅Bと、前記ショルダ23の直径Cとの関係は、C>B≧Aとなり、好ましくはC>B≒A+1(mm)となる。
図5(B)は、前記切欠き部10の幅Bを21mmで一定とした場合の、該切欠き部10の深さDと振動変位量との関係を示し、図6(B)はその時の前記切欠き部10の形状を示している。尚、図5(B)中、該切欠き部10の深さDが0mmとは、前記接合線7に前記切欠き部10を設けなかった場合を示している。
図5(B)に示される様に、前記切欠き部10の深さDを0mmとした場合に比べ、該切欠き部10の深さDを何れの深さにした場合でも(図5(B)、図6(B)中10a,10b,10c,10d)、振動変位量が低減される。従って、D>0(mm)とするのが望ましい。又、前記切欠き部10の深さDを20mm以上、即ち前記プローブ22の直径Aよりも大きくした場合(図5(B)、図6(B)中10c,10d)に比べ、前記切欠き部10の深さDを20mm未満、即ち前記プローブ22の直径Aよりも小さくした場合(図5(B)、図6(B)中10a,10b)は、振動変位量がより低減されている。
従って、A>Dとするのが望ましい。
又、前記切欠き部10の深さDを浅くした場合には、前記プローブ22が前記接合線7に押圧される迄に生じる、前記ショルダ23,23と前記母材6,6との摩擦熱が低減されるので、前記切欠き部10の深さDは少なくとも前記プローブ22の半径と同程度、即ちA/2程度は必要であると考えられる。従って、D>A/2とするのが望ましい。
更に、前記ツール11の進行速度が低速であることから、前記接合線7に沿って実際に摩擦撹拌接合が始まる迄の時間を短縮し、摩擦撹拌接合を効率よく実施する為には、十分な摩擦熱が得られた時点で実際に摩擦撹拌接合が開始される様にするのがよい。即ち、前記切欠き部10の深さDは浅い方が望ましい。
従って、前記プローブ22の直径Aと、前記切欠き部10の深さDとの関係は、A>D>A/2となり、好ましくはD≒A/2となる。即ち、前記切欠き部10の深さDが前記プローブ22の直径Aの半分又は略半分となる。
上述の様に、該プローブ22の直径Aと、前記切欠き部10の幅Bと、前記ショルダ23の直径Cと、前記切欠き部10の深さDとの関係は、C>B≧A、A>D>A/2であり、好ましくはC>B≒A+1(mm)、D≒A/2である。
前記プローブ22の直径Aと、前記切欠き部10の幅Bと、前記ショルダ23の直径Cと、前記切欠き部10の深さDとを上記の様に設定することで、前記プローブ22が前記切欠き部10に進入し、前記接合線7に押圧される迄の間に十分な摩擦熱を発生させることができると共に、前記プローブ22が前記切欠き部10に進入する際に発生する振動を低減させることができる。
従って、本実施例の様に、前記接合装置本体9を伸縮が発生する前記ワイヤ19により牽引する構造であっても、振動を低減させ、振動に起因する騒音を低減させることができると共に、振動による前記ツール11への負荷が低減され、該ツール11の長寿命化を図ることができる。
更に、前記切欠き部10の深さDを前記プローブ22の直径Aの半分又は略半分程度としたことで、摩擦撹拌接合が実際に開始される迄の時間を短縮でき、作業効率を向上させることができる。
尚、本実施例の前記摩擦撹拌接合装置1では、前記移動装置14により、前記接合装置本体9を前記ワイヤ19により牽引する構成となっているが、他の牽引構造、例えばラックとピニオン等を用いてもよいのは言う迄もない。
1 摩擦撹拌接合装置 4 母材固定定盤
5 開口部 6 母材
7 接合線 9 接合装置本体
10 切欠き部 11 ツール
14 移動装置 15 駆動ユニット
18 従動ユニット 19 ワイヤ
22 プローブ 23 ショルダ

Claims (4)

  1. 母材同士を突合わせて固定する工程と、該母材の突合わせ部の端部に切欠き部を形成する工程と、プローブと該プローブの両端に設けられたショルダを有する工具を回転させつつ前記母材を前記ショルダ間に挾み、前記プローブを前記突合わせ部に押圧し、前記切欠き部から前記突合わせ部を接合線に沿って摩擦撹拌接合により接合する工程とを有し、前記切欠き部の幅は前記プローブの直径よりも大であり、前記ショルダの直径よりも小であり、前記切欠き部の深さは前記プローブの直径の半分又は略半分であることを特徴とする接合方法。
  2. 前記切欠き部の幅は、前記プローブの前記切欠き部への進入時に前記プローブと前記切欠き部との間に僅かな間隙が形成される大きさである請求項1の接合方法。
  3. 母材の突合わせ部の接合線に沿って開口する開口部を有し前記母材を固定する母材固定定盤と、プローブと該プローブの両端に設けられたショルダから構成され前記開口部より上方に突出し、前記ショルダ間に前記母材を挾む工具と、該工具が装着され、該工具を回転させると共に前記開口部に沿って移動可能に設けられた接合装置本体と、前記工具を回転させつつ該工具が前記開口部に沿って移動する様前記接合装置本体を移動させる移動装置とを具備し、前記突合わせ部の接合開始側端部に切欠き部が形成され、該切欠き部の幅は前記プローブの直径よりも大であり、前記ショルダの直径よりも小であり、前記切欠き部の深さは前記プローブの直径の半分又は略半分であることを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
  4. 前記移動装置は、前記開口部の一端側に設けられた駆動ユニットと、他端側に設けられた従動ユニットと、前記駆動ユニットと前記従動ユニットとに掛回されたワイヤとを有し、該ワイヤの一端は前記接合装置本体に係着され、前記ワイヤの他端は前記駆動ユニットと前記従動ユニットとに掛回されて前記接合装置本体に係着された請求項3の摩擦撹拌接合装置。
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