JP2016116998A - コロイド溶液、シリカナノシート網目構造体被覆基材、遺伝子トランスフェクション用基材及びコロイド溶液の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、前記シリカナノシート網目構造体の横方向のサイズは5μmから20μmの範囲であってよい。
また、前記網目構造の個々の網目のサイズは100nmから500nmの範囲であってよい。
また、前記直立したシリカナノシートの高さは30nmから200nmの範囲であってよい。
また、分散媒として水を含んでよい。
本発明の他の側面によれば、直立したシリカナノシートが横方向に網目構造をなして接続されたシリカナノシート網目構造体が複数個、基材の表面全体または表面の一部を被覆した、シリカナノシート網目構造体被覆基材が与えられる。
ここで、前記シリカナノシート網目構造体の横方向のサイズは5μmから20μmの範囲であってよい。
また、前記網目構造の個々の網目のサイズは100nmから500nmの範囲であってよい。
また、前記直立したシリカナノシートの高さは30nmから200nmの範囲であってよい。
本発明の更に他の側面によれば、上記何れかのコロイド溶液を基材上に塗布して製造されるシリカナノシート網目構造体被覆基材が与えられる。
ここで、前記塗布は複数回行なわれてよい。
また、前記基材は親水化処理されていてよい。
本発明の更に他の側面によれば、上記何れかのシリカナノシート網目構造体被覆材からなる、遺伝子トランスフェクション用基材が与えられる。
本発明の更に他の側面によれば、少なくとも表面がシリカである成長用基板をNaBH4溶液に浸漬して、直立したシリカナノシートが横方向に網目構造をなして接続されたシリカナノシート網目構造体を前記表面上に成長させ、前記表面上に成長した前記シリカナノシート網目構造体を前記成長用基板から剥離し、前記剥離した前記シリカナノシート網目構造体を液体中に分散して作製したコロイド溶液の製造方法が与えられる。
ここで、前記剥離するステップは、前記シリカナノシート網目構造体の成長終了後直ちに行ってよい。
また、前記剥離するステップは液体中に浸漬した前記シリカナノシート網目構造体が成長した前記成長用基板に超音波を照射するステップを含んでよい。
また、前記分散させるステップの前に、前記剥離したシリカナノシート網目構造体を単独で取り出すステップを含み、前記分散させるステップは前記単独で取り出した前記シリカナノシート網目構造体を前記液体中に分散するステップを含んでよい。
また、前記液体は水を含んでよい。
・横方向のサイズ(つまり、個々の構造体薄片の長辺の長さ)は5〜20μm。
・個々の網目のサイズ(孔径)は100〜500nm。
・直立したナノシートの高さ(直立した状態で網目構造体を形成しているナノシートの直立方向の高さ)は、シリカナノシート網目構造体の縁の部分で30〜200nm。
1μm厚のシリカ層をスパッタにより研磨したSi(001)ウエハー(直径6インチ=152.4mm)上に形成した。シリカ層を有するシリコンウエハーを便宜上2cm×1cmの断片に切断した。次に3、4個の当該断片を20mLの容量を有していてテフロン(登録商標)ライニング付の鋼鉄製オートクレーブ中でのNaBH4溶液(0.1g/ml、3mL)中に浸漬し、これを75℃で7時間保持した。反応後ただちに、シリコンウエハーが入った溶液を1分間超音波処理した。この処理結果の溶液を遠心分離器にかけることにより、前記ウエハーから剥離されたシリカナノシート網目構造体を収集し、純水で洗浄した。なお、反応後にそのままの状態で保持しておいてから超音波処理を行うと、シリカ層からのシリカナノシート網目構造体の剥離が不完全になった。フリーズドライによって乾燥されたシリカナノシート網目構造体を水に再度分散させることにより、濃度が0.5mg/mLのコロイド溶液を得た。
このようにして調整したシリカナノシート網目構造体のコロイド溶液20μLを、ピラニア溶液(H2O2:H2SO4=1:3)で丸一日前処理したスライドガラス(直径12mm)及び親水化処理した24ウェルポリスチレンプレートに滴下した。表面上の過剰な水をピペットを使用して除去し、表面上のシリカナノシート網目構造体の薄いコロイド溶液層を室温で乾燥させた。ここで完全に乾燥させることにより、ガラスやプラスチック表面上へのシリカナノシート網目構造体の固定を強固なものとすることができる。この堆積プロセスを2〜4回繰り返した。その後、アミノプロピルトリエチルシラン(APTES)の2%エタノール溶液で6時間処理してシラン化する表面修飾処理を行った。この基板を最後に70%(v/v)のエタノール水溶液に2時間浸漬し、更に10分間紫外線照射することによって、清浄化した。このようにして以下で説明する遺伝子トランスフェクションに使用する試料基板を作製した。
4μLのポリカチオン性脂質であるLipofectamine2000と46μLのOpti-MEM Mediumを混合した溶液に1μgの緑色蛍光タンパク質GFPを発現するプラスミドDNAであるphMGFPを混合した50μLのOpti-MEM Mediumを混合した溶液を混合することで、プラスミドDNA/ポリカチオン性脂質複合体を作成した。この100μLのphMGFP/Lipofectamine2000複合体を上述のようにして作製した試料基板上に滴下し、24ウェル細胞培養プレート中で、室温で30分間保持した。次に試料基板を1mLの滅菌超純水で3回洗浄することで、付着しなかったphMGFP/Lipofectamine2000複合体を除去した。1mLのHEK293LX/null細胞懸濁液(2.0×105細胞/mL)を生体培養プレートの各ウェルに添加し、5%CO2中において37℃で48時間培養した。
4μLのポリカチオン性脂質であるLipofectamine2000と46μLのOpti-MEM Mediumを混合した溶液に1μgのルシフェラーゼを発現するプラスミドDNAであるpGL4.13を混合した50μLのOpti-MEM Mediumを混合した溶液を混合することで、プラスミドDNA/ポリカチオン性脂質複合体を作成した。この100μLのpGL4.13/Lipofectamine2000複合体を上述のようにして作製した試料基板上に滴下し、24ウェル細胞培養プレート中で、室温で30分間保持した。次に試料基板を1mLの滅菌超純水で3回洗浄することで、付着しなかったpGL4.13/Lipofectamine2000複合体を除去した。1mLのHEK293LX/null細胞懸濁液(2.0×105細胞/mL)を生体培養プレートの各ウェルに添加し、5%CO2中において37℃で48時間培養した。
Claims (18)
- 直立したシリカナノシートが横方向に網目構造をなして接続されたシリカナノシート網目構造体が分散したコロイド溶液。
- 前記シリカナノシート網目構造体の横方向のサイズは5μmから20μmの範囲である、請求項1に記載のコロイド溶液。
- 前記網目構造の個々の網目のサイズは100nmから500nmの範囲である、請求項1または2に記載のコロイド溶液。
- 前記直立したシリカナノシートの高さは30nmから200nmの範囲である、請求項1から3の何れかに記載のコロイド溶液。
- 分散媒として水を含む請求項1から4の何れかに記載のコロイド溶液。
- 直立したシリカナノシートが横方向に網目構造をなして接続されたシリカナノシート網目構造体が複数個、基材の表面全体または表面の一部を被覆した、シリカナノシート網目構造体被覆基材。
- 前記シリカナノシート網目構造体の横方向のサイズは5μmから20μmの範囲である、請求項6に記載のシリカナノシート網目構造体被覆基材。
- 前記網目構造の個々の網目のサイズは100nmから500nmの範囲である、請求項6または7に記載のシリカナノシート網目構造体被覆基材。
- 前記直立したシリカナノシートの高さは30nmから200nmの範囲である、請求項6から8の何れかに記載のシリカナノシート網目構造体被覆基材。
- 請求項1から5の何れかに記載のコロイド溶液を基材上に塗布して製造されるシリカナノシート網目構造体被覆基材。
- 前記塗布は複数回行なわれる、請求項10に記載のシリカナノシート網目構造体被覆基材。
- 前記基材は親水化処理されている、請求項10または11に記載のシリカナノシート網目構造体被覆基材。
- 請求項10から12の何れかに記載のシリカナノシート網目構造体被覆材からなる、遺伝子トランスフェクション用基材。
- 少なくとも表面がシリカである成長用基板をNaBH4溶液に浸漬して、直立したシリカナノシートが横方向に網目構造をなして接続されたシリカナノシート網目構造体を前記表面上に成長させ、
前記表面上に成長した前記シリカナノシート網目構造体を前記成長用基板から剥離し、
前記剥離した前記シリカナノシート網目構造体を液体中に分散して作製した
コロイド溶液の製造方法。 - 前記剥離するステップは、前記シリカナノシート網目構造体の成長終了後直ちに行う、
請求項14に記載のコロイド溶液の製造方法。 - 前記剥離するステップは液体中に浸漬した前記シリカナノシート網目構造体が成長した前記成長用基板に超音波を照射するステップを含む、
請求項14または15に記載のコロイド溶液の製造方法。 - 前記分散させるステップの前に、前記剥離したシリカナノシート網目構造体を単独で取り出すステップを含み、
前記分散させるステップは前記単独で取り出した前記シリカナノシート網目構造体を前記液体中に分散するステップを含む
請求項14から16の何れかに記載のコロイド溶液の製造方法。 - 前記液体は水を含む、請求項14から17の何れかに記載のコロイド溶液の製造方法。
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JP2006049729A (ja) * | 2004-08-06 | 2006-02-16 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | 表面層被覆金属及び圧粉体 |
JP2008069301A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Toyota Central R&D Labs Inc | シリコンナノシート、そのコロイド溶液、およびシリコンナノシートの製造方法。 |
JP2013169710A (ja) * | 2012-02-21 | 2013-09-02 | Teijin Ltd | 鱗片状の金属酸化物微粒子を含む硬化層を形成する方法 |
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