JP2016116577A - 遊技機昇降装置 - Google Patents

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光男 白石
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Abstract

【課題】遊技機の釘の調整を行うにあたって日本中の一般店舗で必要とされていた遊技機の上げ下げについての労力を軽減させる。
【解決手段】遊技機昇降装置1は、本体100と、本体100に対して動力により昇降自在で且つ任意の高さで位置決め可能な、昇降枠200を備えている。遊技機500は昇降枠200に着脱自在に固定可能である。作業者は、昇降枠200に遊技機500を固定し、スイッチ142を操作するだけで、遊技機500を任意の高さまで、上げ又は下げられる。
【選択図】図9

Description

本発明は、パチンコ遊技機(本願では、単に「遊技機」という場合がある。)を昇降させる遊技機昇降装置に関する。
遊技機は一般店舗において、島と呼ばれる構造物に、並列に多数設置した状態で用いられる。そして、遊技機は、必要に応じて、例えば、一般店舗に搬入後、島に取付けられる前に、その調整がなされる。
遊技機に対する調整には、例えば、その盤面に設けられた釘の調整、より詳細には釘の角度の調整が含まれる。
釘の調整が行われる場合、作業者は、椅子に座った状態で釘の調整を行うのが通常である。そのとき遊技機は、釘が打たれたその盤面が、作業者の目の前に位置するように、適当な台の上に載置される。
ところで、遊技機を適当な台の上に載置するのには大変な労力を有する。台の天板の高さは通常、床面から63cm程度上にあるため、そこまで作業者は遊技機を持ち上げなければならない。そのための適当な器具が現在存在しないため、日本中の一般店舗において、遊技機を床からその台の天板の上に持ち上げるという肉体労働がなされている。
この作業には大変な労力を要する。以前はそれ程でもなかったが、最近の遊技機は、40kg近い、或いはそれ以上の重さがある。したがって、遊技機を台の天板の上に持ち上げる作業は、作業者に非常に大きな負荷をかける。
しかも、作業者は、釘の調整が終わった遊技機を、今度は台の上から床面に降ろさなければならず、その作業負担もある。
更に言えば、遊技機の釘の調整は、一般店舗の開店時や、一般店舗における遊技機の入換の際において必要になるが、そのような際において一般店舗に搬入される遊技機の数は、少なくとも数十台単位であるから、その数十台の遊技機を作業者は、台の上に上げ、また台の上から降ろさなければならない。
本願発明は、遊技機の釘の調整を行うにあたって日本中の一般店舗で必要とされていた遊技機の上げ下げについての労力を軽減させることのできるような、従来にはまったくないジャンルの製品である遊技機昇降装置を提供することをその課題とする。
本願発明者は、上述の課題を解決するために、以下の発明を提案する。
本願発明は、床に載置される本体と、本体に対して昇降自在に取付けられており、その上に遊技機を載置することができるようにされた昇降部材と、前記昇降部材を昇降させるための駆動力を発生させる駆動機構と、を備えている遊技機昇降装置である。
そして、この遊技機昇降装置の前記昇降部材は、前記遊技機を前記昇降部材に載せる際における、前記床にその下面が近接する下位置と、前記遊技機の正面に置かれた椅子に座った作業者の顔の正面に前記遊技機の盤面の一部が位置する上位置との少なくとも2ヶ所で、位置決め可能となっている。
この遊技機昇降装置は、床に載置される本体と、本体に対して昇降自在にされた昇降部材とを備えており、昇降部材の昇降は、駆動機構によって行われるようになっている。そして、昇降部材は、上位置と下位置という2つの位置で位置決め可能となっている。
遊技機は、下位置にある昇降部材に載せられ、そして昇降部材を上位置まで上げることにより、上昇させられる。昇降部材が上位置にあるとき、遊技機の盤面の一部は、遊技機の正面に置かれた椅子に座った作業者の顔の正面に位置することになる。つまり、作業者は、昇降部材が上位置にある状態では、従来技術で述べた台の天板の上に載置された遊技機に対して行うのと同様の姿勢で、椅子に座ったまま釘調整の作業を行えるようになる。また、昇降部材を下位置に移動させると、遊技機は、それが床面に置かれているのと略同様の位置に位置することになる。これは、遊技機を遊技機昇降装置の昇降部材に載置したり、昇降部材から下ろしたりするのに便利な位置である。
この遊技機昇降装置によれば、上位置と下位置との間の昇降部材の移動を駆動機構による支援を受けながら行うことができ、換言すれば、遊技機の昇降を駆動機構による支援を受けながら行うことができるから、作業者が負担していた遊技機の上げ下げについての労力が軽減される。
上述のように、昇降部材の上位置は、遊技機の正面に置かれた椅子に座った作業者の顔の正面に遊技機の盤面の一部が位置する位置である。もっとも、盤面の上下には50cm程度の長さがあるから、上位置をどこに設定するのかには50cm程度の上下方向での幅、言い換えれば、採用しうる範囲がある。
これには限られないが、前記上位置は、前記遊技機に対する作業を前記遊技機の正面に置かれた椅子に座った作業者が行う際に前記遊技機の盤面の下端が前記作業者の顔の正面に位置する位置よりも上の位置とすることができる。
作業者は、自分の顔の正面で、もっとも釘調整の作業を行い易い。遊技機の盤面の下端が作業者の顔の正面に位置する位置(言い換えれば、上述の採用しうる上位置の範囲の最も上の位置)よりも上の位置に上位置を設定すれば、下位置から上位置まで昇降部材が上昇するまでの間に、盤面の最も下の位置よりも上側に位置する高さ方向におけるすべての範囲は、一度は作業者の顔の正面に位置する(或いは、作業者の顔の前を通過する)ことになる。したがって、上位置を上述のように設定することにより、作業者は、遊技機の盤面の最も上方から最も下方までのすべての部分において、釘の調整を、自らの顔の正面で行えるようになる。
前記昇降部材は、前記下位置と、前記上位置との間の任意の位置で位置決め可能となっていても良い。これによれば、作業者は、昇降部材を任意の位置で停止させることにより、椅子に座った状態の自分の顔の前に、遊技機の盤面の任意の高さを位置させて停止させられるようになる。この発明は、上位置を、上述の採用しうる上位置の範囲の最も上の位置よりも上の位置に設定する発明と、非常に相性が良い。このようにすることにより、作業者は、盤面の上下にわたるすべての高さ位置を、任意に、自分の顔の正面に位置させ、停止させることができるようになる。これは、遊技機の盤面のうちどの高さの部分の釘の調整をするにしても、盤面の所望の位置を自分の顔の正面に停止させた状態で釘の調整の作業を行える、ということを意味する。
本願発明の遊技機昇降装置は、前記昇降部材を上下動させるためのスイッチを備えていても良い。
また、昇降部材が、下位置と、上位置との間の任意の位置で位置決め可能となっている場合であり、且つ遊技機昇降装置がスイッチを備えている場合には、前記昇降部材は、前記スイッチに対して作業者が、前記昇降部材を上昇させるような操作をし続けている間は上昇し続け、前記スイッチに対して作業者が、前記昇降部材を下降させるような操作をし続けている間は下降し続けるようになっていても良い。このようにすれば、作業者がスイッチを操作し続けているときには昇降部材が上下方向に移動し、作業者がスイッチの操作を中止すると、昇降部材の上下方向の移動が止まることになる。これにより、作業者は、遊技機の高さを任意の位置に調整し、遊技機を任意の高さで停止させられるようになる。
遊技機昇降装置がスイッチを備えている場合、遊技機昇降装置は、前記昇降部材が前記上位置に位置することを検出する上センサと、前記昇降部材が前記下位置に位置することを検出する下センサと、を備えていても良い。この場合、前記昇降部材は、前記上センサが前記昇降部材が前記上位置に位置することを検出している場合には、前記スイッチに対して作業者が、前記昇降部材を上昇させるような操作をしても上昇しないように、且つ、前記下センサが前記昇降部材が前記下位置に位置することを検出している場合には、前記スイッチに対して作業者が、前記昇降部材を下降させるような操作をしても下降しないようになっていてもよい。
これにより、昇降部材が上位置よりも上方に移動しようとすること、或いは下位置よりも下方に移動しようとすることがなくなるので、昇降部材やそれに載置された遊技機が破損する可能性が小さくなる。
駆動機構は、昇降部材を上下に移動させる機能を有していれば、どのようなものであっても良い。
前記駆動機構は、例えば、線状体を含んでいてもよい。この場合、前記昇降部材は、上から伸びる前記線状体の先端に接続されており、前記線状体の先端を上方向に移動させることにより上方に引き上げられ、前記線状体の先端を下方に移動させることにより自重によって下方に移動するようになっていても良い。
このような技術は、エレベータのカゴを上下させる技術として既に成熟しており、そのような技術を利用することにより、駆動機構の動作を安定したものとすることができる。
駆動機構が線状体を有する場合、遊技機昇降装置の前記駆動機構は、前記昇降部材の背後で、且つ前記床付近に配された、それから伸びたシャフトをその長さ方向に移動させることができるようになっている駆動装置を備えており、前記本体の前記上位置における遊技機よりも上方で折り返されており、前記シャフトが移動するのにともなって、その先端が上下方向に移動するようになっていても良い。シャフトは例えば、駆動装置から垂直に伸びており、駆動装置に対して上下方向に移動するようになっていても良い。
シャフトは例えば、駆動装置から垂直に伸びており、駆動装置に対して上下方向に移動するようになっている場合、遊技機昇降装置は、前記本体の下端付近に設けられた、前記駆動機構がその上に配されるようになっている、前記床に載置される板状のベース板を備えているとともに、前記シャフトの上端に水平に取付けられた前記シャフトの上下方向の移動にしたがって上下する水平板と、前記水平板の幅方向の前記シャフトを挟んだ前記シャフトから等間隔の位置に設けられた2つの滑車の少なくとも1組以上の組である水平板滑車と、一つを除いた前記水平板滑車の真下に位置するようにして前記ベース板の上面に設けられた滑車である1つ以上のベース板滑車と、を備えていても良い。この場合、そこからその真上の前記水平板滑車に至った線状体が、真上と真下の関係にあるベース板滑車から水平板滑車に向かった後に、又はその後任意の回数水平板滑車とベース板滑車との間を往復した後に、前記線状体の折り返される部分に向かうようになっているとともに、前記ベース板滑車と、前記水平板滑車との間に張り渡された少なくとも2本の垂直方向の線状体が、平面視した場合に、前記シャフトを中心とした点対称の位置に存在するようになっていても良い。
このような駆動機構であれば、シャフトがある長さだけ上下方向に移動した場合には、互いに真上と真下に位置する水平板滑車とベース板滑車とに張り渡された何本かの垂直方向に伸びる線状体はすべて、シャフトが移動した分だけ伸びるか或いは縮むかする。これはつまり、線状体の先端側の移動距離が、シャフトの移動距離に対して、垂直方向に伸びる線状体の本数に相当する数を掛けた距離に増幅されるということである。これによって、必要なシャフトの移動距離を、上位置から下位置までの昇降部材の移動距離よりも小さくすることができるから、駆動装置を、或いはシャフトの移動距離を小さくすることができるようになる。しかも、この駆動機構では、垂直方向に伸びる線状体は、平面視した場合、シャフトを中心として等間隔乃至点対称の位置にあるから、シャフトの移動方向に対して直交する向きの力が、垂直方向に伸びる線状体からシャフトに対してかかるとしてもその大きさは無視できる程度に小さくなる。これにより、駆動装置によるシャフトの上下方向の移動は安定したものとなる。
例えば、前記線状体は、その基端を、前記ベース板の、前記水平板滑車の真下であり、且つ前記ベース板滑車の存在しない位置に固定されているとともに、そこからその真上の前記水平板滑車から他の水平滑車を経て、そこからその真下の前記ベース板滑車を経るようになっており、その前記ベース板滑車から、又は、その前記ベース板滑車から他の前記ベース板滑車を経て、そこからその真上の水平板滑車を経て、そこから他の水平板滑車を経て、そこからその真下のベース板滑車を経て、というのを必要な回数繰り返した後の最後に通過したベース板滑車から、前記線状体の折り返される部分に向かうようになっているとともに、前記ベース板滑車と、前記水平板滑車との間に張り渡された垂直方向の線状体が、平面視した場合に、前記シャフトを中心とした点対称の位置に存在するようになっていてもよい。
なお、以上の線状体の張り渡し方の説明において、「真上」、「真下」、「垂直」などと上下の概念を登場させている。かかる上下の概念は、シャフトの移動方向が垂直方向であることを踏まえての定義である。しかしながら、シャフトの移動方向が垂直方向でなくても良いのが自明である。それ故、本来であれば、上述の「真上」、「真下」、「垂直」は、シャフトの移動方向を中心として、「シャフトの移動方向に平行に、ベース板から水平板に向かった位置」、「シャフトの移動方向に平行に、水平板からベース板に向かった位置」、「シャフトの移動方向に平行な方向」等と記載すべきであるが、そのような記載をするとあまりにも冗長で理解が難しくなるから、本願ではあえて上述の如記載を行った。シャフトの移動方向は垂直方向に限らないのは上述の通りであるから、シャフトの移動方向が垂直方向でない場合には、本願の特許請求の範囲はその通りに読み替えられたい。
前記昇降部材には、前記昇降部材に載置された前記遊技機を、前記昇降部材に着脱自在に固定するための固定手段が設けられていても構わない。
そうすることにより、昇降部材が上下方向に移動する際に、遊技機が昇降部材から脱落するような不慮の事態の発生を抑制することができるようになる。
なお、本願発明の遊技機昇降装置の昇降部材に載せられる遊技機は、遊技機単独でなくともよく、例えば、枠体に固定されたままの状態であってもよい。一般店舗に搬入される遊技機は、枠体に固定された状態とされているのが通常であるから、遊技機を一旦枠体から外して昇降部材に載せるのは不便である。
本願の遊技機昇降装置の昇降部材が枠体と固定された状態の遊技機を載置するものであるのであれば、固定手段は、枠体ごと、また枠体を利用して、遊技機を昇降部材に固定するものとなっていても構わない。
本実施形態による遊技機昇降装置の、その昇降枠が下位置にある状態を示す正面左手側からの斜視図。 図1に示した遊技機昇降装置の、その昇降枠が上位置にある状態を示す正面左手側からの斜視図。 図1に示した遊技機昇降装置を背面右手側から見た状態を示す斜視図。 図1に示した遊技機昇降装置の背面図。 図1に示した遊技機昇降装置を正面右手側から見た状態を示す、分解斜視図。 図1に示した遊技機昇降装置における駆動部内での線状体の状態の一例を示す概念的平面図。 図1に示した遊技機昇降装置における駆動部内での線状体の状態の他の例を示す概念的平面図。 図1に示した遊技機昇降装置の使用状態における、その昇降枠が下位置にある状態を示す正面左手側からの斜視図。 図1に示した遊技機昇降装置の使用状態における、その昇降枠が上位置にある状態を示す正面左手側からの斜視図。
以下に、本願発明を実施するための一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1〜5に本願発明の遊技機昇降装置1の全体図を示す。
図1は、後述する昇降枠が後述する下位置にある状態を示す正面左手側からの斜視図であり、図2は、後述する昇降枠が後述する上位置にある状態を示す正面左手側からの斜視図である。
図3は、遊技機昇降装置を背面右手側から見た状態を示す斜視図である。
図4は、遊技機昇降装置の背面図である。
図5は、遊技機昇降装置を正面右手側から見た状態を示す、分解斜視図である。
遊技機昇降装置1は、これには限られないが一般に、一般店舗のバックヤードで使用される。遊技機昇降装置1は、その一部のみが図示された、床2の上に載置した状態で使用されるようになっている。
遊技機昇降装置1は、大雑把に言うと、床2の上に載置される本体100と、本体に対して取付けられた本体100に対して昇降を行えるように構成されている昇降枠200と、昇降枠200を昇降させるための機構である駆動部300とを備えて構成されている。駆動部300の大半の部分は、本体100の裏側(図1、2の奥手側)にあるので、図1、図2には現れておらず、図3、4に主に現れている。
なお、遊技機昇降装置1は、特に断りが無い限り、金属で構成されている。
本体100は、前後方向に伸びる脚材110を備えている。これには限られないが、この脚材110は、断面矩形の管状である。なお、この実施形態において前後の概念は、遊技機昇降装置1によって上下させられる遊技機(後述する。)の前後の概念に合わせるものとし、例えば、図1、図2では図面右手前側が、前である。
2つの脚材110の長さ、太さは同じである。2つの脚材110は平行であり、またその先端の位置は揃っている。
脚材110の前後方向の両端部の下面には、車輪を備えたキャスター111が取付けられている。キャスター111は、遊技機昇降装置1を床2の上で移動させるために用いられるものであり、周知のものを採用しうる。かならずしもこの限りではないが、キャスター111のうちの幾つかには、これも周知であるように、車輪をロックするロック機能が与えられていても良い。
2つの脚材110の後方の間には、矩形のベース板120が取付けられている。
2つの脚材110の対応する位置にはそれぞれ、上方に、より正確には垂直方向に伸びる柱130が設けられている。2つの柱130はともに、その前側に位置する前柱部材131とその後方に位置する後柱部材132とからなる。前柱部材131は、それぞれの対向する面を開口とする断面コの字形状であり且つ開口の両端にフランジを有する長尺の部材であり、後柱部材132は、断面矩形の管状の長尺の部材である。前柱部材131と後柱部材132は、高さが等しく、また、それらの間には幾らかの隙間133があけられている。
柱130の高さ方向の中程と、最も上方付近と、最も下方付近と、の他方の柱130に対向する面には、前柱部材131と後柱部材132とを連結するための連結板134U、134M、134Lが、上下方向に隙間を空けて、上から順に取付けられている。連結板134U、134M、134Lはいずれも、前柱部材131と後柱部材132との間に設けられた上述の隙間133の間隔を一定に保つために寄与する。前柱部材131に対する連結板134U、134M、134Lの連結は、前柱部材131の後柱部材132よりのフランジにて行われているため、連結板134U、134M、134Lはいずれも、前柱部材131の開口を塞いではいない。
柱130の上方の内側には上センサ135(例えば、図1を参照のこと。)が、柱130の下方の内側には下センサ136(例えば、図2を参照のこと。)が、それぞれ設けられている。上センサ135は、昇降枠200が後述する上位置にあることを検出するものである。他方、下センサ136は、昇降枠200が後述する下位置にあることを検出するものである。上センサ135は、昇降枠200が後述する上位置にある場合には、そのことを示す信号を、後述する制御装置に送信し続けるようになっている。他方、下センサ136は、昇降枠200が後述する下位置にある場合には、そのことを示す信号を、後述する制御装置に送信し続けるようになっている。
上センサ135と下センサ136とは、どのような原理で上述のセンシングを行うようになっていても構わない。上センサ135と下センサ136とがセンシングを行う原理は、同じであってもそうでなくても良いが、検出する対象がいずれも昇降枠200の位置という同様のものであるから、かかる原理は同一とするのが通常であろう。上センサ135と下センサ136は、例えば、昇降枠200の一部と接触することにより、昇降枠200が上位置又は下位置にあるかを検出するようなものであってもよく、また昇降枠200に対して光を照射し、その反射光の有無によって、昇降枠200が上位置又は下位置にあるかを検出するようなものであってもよい。
柱130の上方には、上板140が渡されている。上板140は矩形の板であり、適当な方法で柱130に固定されている。
これには限られないが上板140の右側には、制御ボックス141が設けられている。制御ボックス141には、図示を省略の制御装置が内蔵されている。制御装置は、駆動装置320を制御するためのものである。駆動装置320は、制御装置に制御されることにより、シャフト321を上方に又は下方に移動させ、またその移動を停止させるものである。
制御ボックス141の前面にはスイッチ142が設けられている。この実施形態におけるスイッチ142は、1つとされており、それを上方に押し込む動作とそれを下方に押し込む動作とを行えるようになっている。上方に押し込む動作と下方に押し込む動作とを行っていないときには、スイッチ142は中立の位置に戻るようになっている。スイッチ142からは、そのときのスイッチの状態を示す信号が制御ボックス141内の制御装置に送られるようになっている。例えば、スイッチ142に対して上方に押し込む動作をしているときは、その旨の信号が、スイッチ142に対して下方に押し込む動作をしているときには、その旨の信号が、それぞれ制御装置に入力されるようになっている。他方、スイッチ142が中立の位置にあるときには、その旨の信号が制御装置に入力されるか、或いは何の信号も制御装置に入力されないようになっている。
制御装置には、上述のように、上センサ135と下センサ136、及びスイッチ142から、上述の如き信号が入力される。これには限られないが、これら入力は例えば、図示を省略の信号線によって有線でなされる。
これら信号を用いて、制御装置は、上述のように、駆動装置320を制御する。
まず、スイッチ142からスイッチ142が中立の位置にあることを示す信号が入力されているときには、制御装置は、駆動装置320がシャフト321を動かさないように、駆動装置320を制御する。
また、スイッチ142からスイッチ142が上方に押し込まれていることを示す信号が入力されているときには、制御装置は、駆動装置320がシャフト321を上方に移動させるように、駆動装置を制御する。これは、後述するように、昇降枠200を上昇させることを意味する。ただし、スイッチ142からスイッチ142が上方に押し込まれていることを示す信号が入力されていたとしても、上センサ135から昇降枠200が上位置に有ることを示す信号が入力されているときには、制御装置は、駆動装置がシャフトを動かさないように、駆動装置を制御する。これは既に上位置にある昇降枠200が更に上昇することで、昇降枠200等の破損が生じるのを防ぐための制御である。
また、スイッチ142からスイッチ142が下方に押し込まれていることを示す信号が入力されているときには、制御装置は、駆動装置がシャフトを下方に移動させるように、駆動装置を制御する。これは、後述するように、昇降枠200を下昇させることを意味する。ただし、スイッチ142からスイッチ142が下方に押し込まれていることを示す信号が入力されていたとしても、下センサ136から昇降枠200が下位置に有ることを示す信号が入力されているときには、制御装置は、駆動装置がシャフトを動かさないように、駆動装置を制御する。これは既に下位置にある昇降枠200が更に下降することで、昇降枠200等の破損が生じるのを防ぐための制御である。
上板140の制御ボックス141の内部に相当する上面には、断面略コの字型の滑車ボックス143が取付けられている。滑車ボックス143の中には、上滑車144が回転可能に軸支されている。2つの上滑車144の軸はともに水平で且つ遊技機昇降装置1の左右方向である。また、2つの上滑車144は、前後方向に直線的に並んでいる。
また、上板140の2つの上滑車144を結ぶ直線上の前側の上滑車144の前方直下と、後側の上滑車144の後方直下とにはそれぞれ、孔145が穿たれている。孔145のうち前側の上滑車144の前方直下に存在するものは、図5に現れているが、後側の上滑車144の後方直下に存在するものは、いずれの図面にも現れていない。
次いで、昇降枠200について説明する。
昇降枠200は、正面から見て略矩形の枠であり、その枠の中に遊技機を固定できるようになっている。遊技機は、4枚の板を矩形に組んだものである枠材の中の空間に嵌めこまれた状態のまま、昇降枠200に固定されるようになっている。
昇降枠200は、また、本体100に取付けられて、本体100に対して上下方向に移動できるようになっている。昇降枠200の上下方向の移動に伴って、遊技機も上下方向に移動する。
昇降枠200は、水平で板状の昇降部材210をその下方に備えている。昇降部材210には、枠材に固定された状態の遊技機が載置される。
昇降部材210は、その前方が開放された略コの字形状の昇降部材本体211と、そのコの字の隙間を埋める昇降部材薄板212とからなる。
昇降部材薄板212の上方には、昇降部材本体211で囲まれた空間が形成されている。このような空間を形成しているのは、遊技機を昇降部材210の上に載置するのを容易にするためである。枠材に嵌められた状態の遊技機は、一般店舗のバックヤードにおいて、パチンコ台車と称されることもある、キャスター付きのハンドリフトの支持部にその下面を載せた状態で搬送される。そのようにして搬送されてきた遊技機を、ハンドリフトの支持部を上述の空間に入れるようにしつつ下方に下ろせば、遊技機を昇降部材210の上に載せるのが非常に楽である。そのような利点を得るために、昇降部材210を、昇降部材本体211と、昇降部材薄板212との組合せにより構成している。
昇降部材210の幅方向の両側には、縦方向に伸びる垂直部材220が固定的に立設されている。垂直部材220はこれには限られないが、断面矩形の管状である。
2つの垂直部材220の長さは等しい。また、2つの垂直部材220の外側面から外側面までの距離は、本体100が備える上述の2本の柱130の内側面から内側面の長さよりも若干小さくなるように設計されている。
2つの垂直部材220の外側面の上端付近にはともに上側ブロック221が、また、2つの垂直部材220の外側面の下端付近にはともに下側ブロック222がそれぞれ、取付けられている。
上側ブロック221と、下側ブロック222の前後方向の幅は、柱130に含まれる前柱部材131の溝の幅と略一致する。また、上側ブロック221と、下側ブロック222の左右方向の幅は、前柱部材131前柱部材131の溝の深さよりもやや大きい。
垂直部材220の上方には水平に配された矩形の板材である、上枠板230が渡されており、垂直部材220に固定されている。
上枠板230の前方には、固定装置240が取付けられている。固定装置240は、昇降枠200に対して、遊技機を固定するものである。具体的には、固定装置240は、昇降部材210にその下面を当接させた状態で昇降部材210に載置された遊技機(より詳細には遊技機の嵌った枠材)の上面を、下向きに押圧することによって、昇降部材210との間で、枠材を挟持することで、遊技機を昇降枠200に固定するものである。
固定装置240は、作業者が操作する回転可能なハンドル241を備えている。また、固定装置240は、ハンドル241を回転することによって上下する押圧部材242を備えている。ハンドル241を右回りに回転させて例えば、図1に示した位置に位置させると、押圧部材242は下方に下がるようになっている。また、ハンドル241を左回りに回転させて例えば、図1におけるハンドル241の位置から左右反転した位置に位置させると、押圧部材242は上方に上がるようになっている。押圧部材242が下がると、押圧部材242が枠材の上面を下向きに押圧し、押圧部材242が上がると、押圧部材242が枠材の上面から離れるようになっている。押圧部材242が下がると、押圧部材242の下面と昇降部材210との間で枠材が挟持され、枠材に固定された遊技機が昇降枠200に固定される。
ハンドル241の操作によって、押圧部材242を上下させるための技術にはどのような技術を用いても良い。回転運動を直線の往復運動に変換するための機械的な機構は幾らでも知られているので、そのような公知、周知技術を用いれば良い。そのような技術は、例えば、特開2011−115288公報に開示されているように、少なくとも公知である。もっとも、作業者が操作するのは回転可能なハンドルである必要もないし、更にいえば、固定装置240の目的は昇降部材210(乃至昇降枠200)に遊技機を固定するというに尽きるのであるから、それが可能な限り固定装置240の構成は幾らでも変更可能である。例えば、上枠板230に長尺のベロクロテープの一端を固定しておき、遊技機が固定された枠材の一部である例えば上側の板を一周させて、その先端をベロクロテープの例えば基端側に固定することによっても、昇降部材210に遊技機を固定するという目的は達成される。
上枠板230には、後述する線状体の先端との固定を行うための先端係止部250が設けられている。先端係止部250の構造は、適当なものとすることができるが、この実施形態では、先端係止部250は、線状体の先端に設けられた後述するループを係止することのできるフックとされている。
昇降枠200は、上述のように、本体100に固定される。
昇降枠200が本体100に固定される場合、昇降部材210の2つの垂直部材220の外側面がそれぞれ、本体100が備える上述の2本の柱130の内側面に嵌り込むようにする。上述のように、2つの垂直部材220の外側面から外側面までの距離は、本体100が備える上述の2本の柱130の内側面から内側面の長さよりも若干小さくなっているのであるから、2つの垂直部材220の外側面は、2本の柱130の内側面にガタなく収まる。
このとき、2つの垂直部材220の外側面にそれぞれ設けられている上側ブロック221と、下側ブロック222とを、前柱部材131の内側の溝に差し入れる。上述したように、上側ブロック221と、下側ブロック222の前後方向の幅は、柱130に含まれる前柱部材131の溝の幅と略一致し、また、上側ブロック221と、下側ブロック222の左右方向の幅は、前柱部材131の溝の深さよりもやや大きい。したがって、上側ブロック221は、前柱部材131の溝に案内されて、柱130に沿って上下に移動できることになるとともにそれ以外の方向への移動が規制される。
これにより、昇降枠200は、本体100に対して、上下方向に平行移動を行うものとなる。
次に、駆動部300について説明する。
駆動部300は、上述したベース板120の上に設けられている。
ベース板120の背後には、種々の部品が収納される収納ボックス310が設けられている。収納ボックス310の背面には本来、蓋があるが、図3、図4では、説明のために蓋を取り除いて記載を行っている。また、収納ボックス310の上側の板には、後述する線状体を通過させるための孔311が設けられている。
収納ボックス310内には、駆動装置320が、ベース板120に対して固定された状態で配されている。駆動装置320は、昇降枠200を昇降させるための駆動力を発生するためのものである。そのような駆動力を発生させられるのであれば、駆動装置320はどのようなものであっても構わない。駆動装置320は、モータ、油圧ポンプなどとすることができるが、この実施形態における駆動装置320は、これには限られないが油圧ポンプである。
駆動装置320は、それから伸びるシャフト321を備えている。シャフト321は、これには限られないが、この実施形態では垂直方向に伸びており、その長さ方向に移動できるようになっている。より詳しく言うと、シャフト321は、駆動装置320の例えば前方側から上方に伸びており、駆動装置320が発生する駆動力を受けて、駆動装置320に対して上下動を行えるようになっている。シャフト321を上下動させられるようにするための機構には、例えばラック・アンド・ピニオン機構の如き、適当な公知技術又は周知技術を用いればよい。また、シャフト321の上方には、水平な板材である水平板322が取付けられている。水平板322は、シャフト321に固定されており、シャフト321の上下動に伴って上下動するようになっている。
収納ボックス310内のベース板120の上面には、また、複数のベース板滑車330が設けられている。ベース板滑車330は、その回転の軸が水平になるようになっている。ベース板滑車330の位置、機能等については線状体の説明と併せて追って説明する。
収納ボックス310内のベース板120の上面には、また、後述する線状体の基端を係止するための基端係止部323が設けられている。基端係止部323の構造は、適当なものとすることができるが、この実施形態では、基端係止部323は、線状体の基端に設けられた後述するループを係止することのできるフックとされている。
また、上述した水平板322の下面には、複数の水平板滑車340が設けられている。水平板滑車340は、その回転の軸が水平になるようになっている。水平板滑車340の位置、機能等については、線状体の説明と併せて追って説明する。
そして、線状体350が駆動部300から、昇降枠200まで、掛け回されている。駆動部300側が線状体350の基端側であり、昇降枠200側が線状体350の先端側である。
線状体350が掛け回されている経路の説明の前に、線状体350の構成についてまず説明する。線状体350は、例えば、ワイヤケーブルである。遊技機が固定された昇降枠200を吊り下げられるような強度とある程度のしなやかさがあるのであれば、線状体350はそれ以外のものであっても良い。
線状体350の基端には、それを折り返して作られたループである基端ループ351が設けられており、線状体350の先端側にも同様のループである先端ループ352が設けられている。線状体350の途中の適当な部分、これには限られないがこの実施形態では線状体350の基端ループ351の近辺には、調節機構353が設けられている。調節機構353は、線状体350の長さを調節するためのものである。仕様により線状体350に伸びが生じ、線状体350に弛みが出ることがある。そのような場合には、調節機構353によって線状体350の長さを短くして、線状体350の弛みを取れば良い。調節機構353がどのようにして線状体350の長さを調節するかは自由であり、適当な公知又は周知技術を採用することができる。
線状体350の経路について、図6、7を用いて説明する。
なお、図6、7はともに、ベース板120を平面視して見たところを示しており、両図は以下の規則にしたがって描かれている。まず、線状体350には、ベース板120の上面に沿う水平な部分と、水平板322の下面に沿う水平な部分と、ベース板120から水平板322に向かう垂直な部分と、水平板322からベース板120へ向かう垂直な部分とがある。これらのうち、ベース板120の上面に沿う水平な部分を破線で、水平板322の下面に沿う水平な部分を実線で、ベース板120から水平板322に向かう垂直な部分を丸の中に黒丸を付した記号で、水平板322からベース板120へ向かう垂直な部分を丸の中にバツを付した記号で、それぞれ示すことにする。
まず、図6の例から説明する。
線状体350の基端には、上述のように基端ループ351が設けられている。基端ループ351は、基端係止部323に係止され固定されている。図6、7では区別できないが、基端係止部323は、ベース板120の上面にある。
次いで、線状体350のその先端は、ベース板120から垂直に水平板322に向かう。基端係止部323の真上には水平板滑車340Aが設けられており、線状体350は水平板滑車340Aにてその方向を変化させられ、その先端は前方に向かう。
次いで、線状体350の先端は、水平板滑車340Bにて、その方向を変えられ、真下に向かう。
次いで、線状体350の先端は、水平板滑車340Bの真下にあるベース板滑車330Aにてその方向を変えられ、左方向に向かう。
次いで、線状体350の先端は、ベース板滑車330Bにてその方向を変えられ、真上に向かう。
次いで、線状体350の先端は、ベース板滑車330Bの真上にある水平板滑車340Cにてその方向を変えられ、後方向に向かう。
次いで、線状体350の先端は、水平板滑車340Dにてその方向を変えられ、真下に向かう。
次いで、線状体350の先端は、水平板滑車340Dの真下にあるベース板滑車330Cにてその方向を変えられ、真上に向かう。
収納ボックス310に設けられた孔311と、後方の上滑車144の直下の孔145は、ベース板滑車330Cの真上にある。線状体350の先端は、これら孔311と孔145を経て、後方の上滑車144に向かう。
次いで、線状体355の先端は、後方の上滑車144にて前方向に方向を変え、前方の上滑車144に向かう。
前方の上滑車144の真下には、孔145が存在しており、線状体の先端はその孔145を通過して、昇降枠200の先端係止部250に向かう。上述したように、昇降枠200の先端には先端ループ352が設けられており、先端ループ352は、昇降枠200の先端係止部250に係止されている。
この状態で、線状体350の全体には、昇降枠200及びそれに固定された遊技機の重さに相当するテンションが入っている。
この状態で、駆動装置320がシャフト321を上方に移動させたとする。そうすると、垂直な線状体350のうち、ベース板滑車330Cと接触していない部分である4ヶ所の線状体350は、ベース板120と水平板322との距離が開くことにより、それぞれその長さを増す。そうすると、線状体350の先端は、シャフト321の移動距離の4倍だけ、その基端に近づく。つまり、昇降枠200は、シャフト321の移動量よりも4倍大きく上方に引き上げられる。
他方、駆動装置320がシャフト321を下方に移動させたとする。そうすると、垂直な線状体350のうち、ベース板滑車330Cと接触していない部分である4ヶ所の線状体350は、ベース板120と水平板322との距離が近づくことにより、それぞれその長さを減じる。そうすると、線状体350の先端は、シャフト321の移動距離の4倍だけ、その基端から離れる。つまり、昇降枠200は、シャフト321の移動量よりも4倍大きく下方に引き下げられる。
しかも、この例によれば、水平板322に力を加える上述の4ヶ所の線状体350は、平面視した場合のシャフト321を中心として、点対称となる位置関係にある。したがってシャフト321にはそれを傾けるような力がほとんど働かないので、線状体350を上下、前後、左右等適当な方向に張り巡らせることにより、シャフト321の移動距離を増幅して、線状体350の先端に伝えるようにしても、上下するシャフト321が不安定になりにくい。
なお、図6の例では、水平板滑車340Aと水平板滑車340Bとを、それらの最も離れた両端(垂直な線状体350と接触している部分)をその両端とする1つの水平板滑車340に置き換えることも可能である。同様に、水平板滑車340Cと水平板滑車340Dとを、それらの最も離れた両端(垂直な線状体350と接触している部分)をその両端とする1つの水平板滑車340に置き換えることも可能である。
図7の例は、図6の例と大して変わらない。
図7の例では、線状体350の垂直な部分が8ヶ所となっている。つまり、この例によれば、駆動装置320がシャフト321を上方に移動させたとすると、昇降枠200は、シャフト321の移動量よりも8倍大きく上方に引き上げられる。
他方、駆動装置320がシャフト321を下方に移動させたとすると、昇降枠200は、シャフト321の移動量よりも8倍大きく下方に引き下げられる。
この例の場合でも、上述の8ヶ所の線状体350は、平面視した場合のシャフト321を中心として、点対称となる位置関係にある。したがって、シャフト321の移動距離を増幅して、線状体350の先端に伝えるようにしたにもかかわらず、上下するシャフト321が不安定になりにくい。
このように、水平板滑車340と、ベース板滑車330とは、基本的に真上と真下の関係にある2つで対になる。ただし、水平板滑車340はベース板滑車330よりもその数が1つ多く、水平板滑車340の直下にベース板滑車330が存在しないところが一箇所だけあり、そこには基端係止部323が存在する。
基端係止部323とその真上の水平板滑車340との間に1ヶ所、線状体350が垂直となる部分が生じる。また対になっている水平板滑車340とベース板滑車330との間に、線状体350が垂直となる部分が、奇数ヶ所生じる。したがって、線状体350の垂直になる部分のうち、水平板322に張力を与える部分の数は、偶数ヶ所となる。
線状体350の垂直になる部分のうち、水平板322に張力を与える偶数ヶ所の部分は、平面視した場合において、シャフト321を中心に点対称の位置に存在するようになっているとよい。そうすれば、シャフト321は上下動しても安定している。線状体350の垂直になる部分のうち、水平板322に張力を与える偶数ヶ所の部分は、図6の例では4本であり、図8の例では8本であったが、2本、6本、10本等適当に増減することが可能である。
次に、この遊技機昇降装置1の使用方法、及び動作について説明する。
遊技機昇降装置1は、一般店舗のバックヤード等の適当な場所に配置される。
そして、遊技機昇降装置1の昇降枠200に遊技機500を固定する(図8)。このとき遊技機500は枠材に固定されている。遊技機500を昇降枠200に固定するとき、昇降枠200は、最も下の位置である下位置にある。
遊技機500はまず、昇降部材210に載置される。遊技機500の昇降部材210への載置は、キャスター付きのパチンコ台車の支持部にその下面を載せた状態で搬送されて来た遊技機500を昇降部材210上に位置させてから、パチンコ台車の支持部を昇降部材本体211に3方を囲まれた昇降部材薄板212上の空間に下ろしていき、遊技機500の下面が昇降部材210に当接したところで、ハンドリフトの支持部を引抜くと簡単である。
次いで、遊技機500は、昇降枠200に固定される。かかる固定は、ハンドル241を右回りに回転させることによって、押圧部材242を下方に押し下げて、押圧部材242の下面と、昇降部材210の上面との間で、遊技機500を囲む枠材を上下から挟持することにより行う。
次いで、作業者は、スイッチ142を操作して、遊技機500が固定された昇降枠200を上下させる。
スイッチ142は作業者が特にその操作をしていないときには中立の位置にある。スイッチ142からスイッチ142が中立の位置にあることを示す信号が制御装置に入力されているときには、制御装置は、駆動装置320がシャフト321を動かさないように、駆動装置320を制御する。
作業者がスイッチ142を上方に押し込むように操作し、スイッチ142からスイッチ142が上方に押し込まれていることを示す信号が入力されているときには、制御装置は、駆動装置320がシャフト321を上方に移動させるように、駆動装置320を制御する。これにより、昇降枠200は、シャフト321の移動距離よりも大きな距離だけ上昇する。作業者は、昇降枠200とともに上昇する遊技機500の盤面が自分が作業をしやすい高さに来るまで、スイッチ142を上方に押し込み続ければ良い。遊技機500が適当な高さに来たら、作業者はスイッチ142の操作を止める。そうすると、スイッチ142からはスイッチ142が中立の位置にあることを示す信号が制御装置に入力されるので、制御装置は、駆動装置320がシャフト321を動かさないように、駆動装置320を制御するから、昇降枠200及びそれに固定された遊技機500の上昇は止まる。つまり、この遊技機昇降装置1では、昇降枠200及びそれに固定された遊技機500は、任意の高さで位置決め可能である。
これを少しずつ繰り返し、作業者は、昇降枠200を最も高い位置である上位置まで上げることができる(図9)。ここで、上位置は、遊技機500に対する作業を遊技機500の正面に置かれた椅子に座った作業者が行う際に、遊技機500の盤面の高さ方向のいずれかの部分が、作業者の顔の正面に来るように設定されている。上位置の高さは、作業者が作業を行う場合における、遊技機500の盤面と作業者の目線との相対的な関係を考慮して決定されるべきものであり、作業を行う作業者の疲れを軽減できるに相応しい位置とするのが良い。
これには限られないが、この実施形態では、上位置は、遊技機500に対する作業を遊技機500の正面に置かれた椅子に座った作業者が行う際に、遊技機500の盤面の下端が作業者の顔の正面に位置する位置よりも上の位置となるように設定されている。椅子の座面の高さは平均的な椅子で43〜45cmであり、成人男性の座高の平均が概ね92cm程度であること、頭頂部と目の高さの差が15cm程度、一般的な遊技機を枠材に取付けた場合における枠材の下端から、盤面の下端までの高さの差が30cm程度であることを考慮すれば、昇降枠200が上位置にある場合における昇降部材210の上面の床2からの高さは、例えば、92cm程度以上であれば、上述の条件が充足されると言える。これにより、作業者は、椅子に座ったまま、遊技機500の盤面のすべての部分を、自分の目の正面に位置させて、作業をし易い状態で作業を行えることになる。
なお、作業者がスイッチ142を上方に押し込み、スイッチ142からスイッチ142が上方に押し込まれていることを示す信号が入力されていたとしても、既に上位置に昇降枠200が到達しており、上センサ135から昇降枠200が上位置に有ることを示す信号が入力されているときには、制御装置は、駆動装置320がシャフト321を動かさないように、駆動装置320を制御する。これにより上位置に到達した昇降枠200はその位置で自動的に停止することになる。
作業を終えて遊技機500を床2付近に降ろす場合、或いは作業途中で遊技機500が所望の位置よりも上方に移動してしまった場合には、作業者はスイッチ142を下方に押し込む。このとき、スイッチ142からスイッチ142が下方に押し込まれていることを示す信号が制御装置に入力される。この信号が入力されているときには、制御装置は、駆動装置320がシャフト321を下方に移動させるように、駆動装置320を制御する。これにより、昇降枠200は、シャフト321の移動距離よりも大きな距離だけ下降する。
なお、作業者がスイッチ142を下方に押し込み、スイッチ142からスイッチ142が下方に押し込まれていることを示す信号が入力されていたとしても、既に下位置に昇降枠200が到達しており、下センサ136から昇降枠200が下位置に有ることを示す信号が入力されているときには、制御装置は、駆動装置320がシャフト321を動かさないように、駆動装置320を制御する。これにより下位置に到達した昇降枠200はその位置で自動的に停止することになる。
作業が終了して床2近くに降ろされた遊技機500は、ハンドル241を左回りに回転させることによって、昇降枠200に対する固定を解除される。その後、昇降部材210に対して遊技機500を載置したのと逆の処理を経て、遊技機500は遊技機昇降装置1から取り外される。
1 遊技機昇降装置
2 床
100 本体
120 ベース板
130 柱
131 前柱部材
132 後柱部材
133 隙間
135 上センサ
136 下センサ
140 上板
141 制御ボックス
142 スイッチ
200 昇降枠
210 昇降部材
240 固定装置
241 ハンドル
242 押圧部材
300 駆動部
310 収納ボックス
320 駆動装置
321 シャフト
322 水平板
330 ベース板滑車
340 水平板滑車
350 線状体
500 遊技機(枠材)

Claims (9)

  1. 床に載置される本体と、
    本体に対して昇降自在に取付けられており、その上に遊技機を載置することができるようにされた昇降部材と、
    前記昇降部材を昇降させるための駆動力を発生させる駆動機構と、
    を備えている遊技機昇降装置であって、
    前記昇降部材は、前記遊技機を前記昇降部材に載せる際における、前記床にその下面が近接する下位置と、前記遊技機の正面に置かれた椅子に座った作業者の顔の正面に前記遊技機の盤面の一部が位置する上位置との少なくとも2ヶ所で、位置決め可能となっている、
    遊技機昇降装置。
  2. 前記上位置は、前記遊技機に対する作業を前記遊技機の正面に置かれた椅子に座った作業者が行う際に前記遊技機の盤面の下端が前記作業者の顔の正面に位置する位置よりも上の位置である、
    請求項1記載の遊技機昇降装置。
  3. 前記昇降部材は、前記下位置と、前記上位置との間の任意の位置で位置決め可能となっている、
    請求項1又は2記載の遊技機昇降装置。
  4. 前記昇降部材を上下動させるためのスイッチを備えており、
    前記昇降部材は、前記スイッチに対して作業者が、前記昇降部材を上昇させるような操作をし続けている間は上昇し続け、前記スイッチに対して作業者が、前記昇降部材を下降させるような操作をし続けている間は下降し続けるようになっている、
    請求項3記載の遊技機昇降装置。
  5. 前記昇降部材が前記上位置に位置することを検出する上センサと、前記昇降部材が前記下位置に位置することを検出する下センサと、を備えており、
    前記昇降部材は、前記上センサが前記昇降部材が前記上位置に位置することを検出している場合には、前記スイッチに対して作業者が、前記昇降部材を上昇させるような操作をしても上昇しないように、且つ、前記下センサが前記昇降部材が前記下位置に位置することを検出している場合には、前記スイッチに対して作業者が、前記昇降部材を下降させるような操作をしても下降しないようになっている、
    請求項4記載の遊技機昇降装置。
  6. 前記駆動機構は、線状体を含んでおり、
    前記昇降部材は、上から伸びる前記線状体の先端に接続されており、前記線状体の先端を上方向に移動させることにより上方に引き上げられ、前記線状体の先端を下方に移動させることにより自重によって下方に移動するようになっている、
    請求項1記載の遊技機昇降装置。
  7. 前記駆動機構は、前記昇降部材の背後で、且つ前記床付近に配された、それから伸びたシャフトをその長さ方向に移動させることができるようになっている駆動装置を備えており、
    前記本体の前記上位置における遊技機よりも上方で折り返されており、前記シャフトが上下方向に移動するのにともなって、その先端が上下方向に移動するようになっている、
    請求項6記載の遊技機昇降装置。
  8. 前記本体の下端近辺に設けられた、前記駆動機構がその上に配されるようになっている、前記床に載置される板状のベース板を備えているとともに、
    前記シャフトの上端に水平に取付けられた前記シャフトの上下方向の移動にしたがって上下する水平板と、
    前記水平板の幅方向の前記シャフトを挟んだ前記シャフトから等間隔の位置に設けられた2つの滑車の少なくとも1組以上の組である水平板滑車と、一つを除いた前記水平板滑車の真下に位置するようにして前記ベース板の上面に設けられた滑車である1つ以上のベース板滑車と、
    を備えており、
    前記線状体は、
    その基端を、前記ベース板の、前記水平板滑車の真下であり、且つ前記ベース板滑車の存在しない位置に固定されているとともに、
    そこからその真上の前記水平板滑車に至った線状体が、真上と真下の関係にあるベース板滑車から水平板滑車に向かった後に、又はその後任意の回数水平板滑車とベース板滑車との間を往復した後に、
    前記線状体の折り返される部分に向かうようになっているとともに、
    前記ベース板滑車と、前記水平板滑車との間に張り渡された少なくとも2本の垂直方向の線状体が、平面視した場合に、前記シャフトを中心とした点対称の位置に存在するようになっている、
    請求項6又は7記載の遊技機昇降装置。
  9. 前記昇降部材には、前記昇降部材に載置された前記遊技機を、前記昇降部材に着脱自在に固定するための固定手段が設けられている、
    請求項1記載の遊技機昇降装置。
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