JP2016116321A - 締付け固定具 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定対象物を溝形レール1に固定するための振れ止め金具3を、溝形レール1に取り付けるための締付け固定具であって、締付けナット30の回転を規制し且つ振れ止め金具3と締付けナット30の間隔を保持することで作業効率の向上が図られた締付け固定具における、部品点数の削減及びコスト低減を目的とする。【解決手段】回転防止部材挿通部を有する締付けナット部材30と、締付けナット部材30の回転防止部材挿通部に挿通されるガイド部であって突部23が形成されたガイド部22を有する回転防止部材20と、を備えることにより、突部23によって、ネジ部材10の締め付け方向への回転に伴い締付けナット部材30がガイド部22に沿ってスライドする動作を仮停止させて前記金具本体と前記締付けナット部材との間隔を保持し、締付け方向へネジを回転させるトルクをさらに強くしたときは、突部22による仮停止の状態を解除可能とする。【選択図】図9

Description

本発明は、主として溝形レールに電路用部材等を固定するのに好適な締付け固定具に関する。
例えば、電路工事においては、レースウェイやダクトを形成するための桁状部材で代表される電路用部材を溝形レールに対して固定する作業が不可欠である。こうした目的のための締付け固定具として、ケーブル導管類の固定に関して、金具本体の座を通したボルトに羽根板状ナットを旋回可能に螺合したものが提案されている。このタイプの締付け固定具は、構造が簡単で、コスト的には有利である。しかし、従来の締付け固定具は、使用前に羽根板状ナットを所定の向き(長手方向をレール溝と平行状)に調整しなければならないため操作が面倒であった。また、振動や他物との接触により不用意に羽根板状ナットの向きが変化しやすいといった問題があった。これらの問題が作業ミスを誘発し、多数の締付け固定を行なうこの種の作業にとって作業時間が長くなり、能率が低下することが大きな問題であった。
このような問題に対し、特許文献1で開示される締付け固定具は、金具本体にねじの軸部と平行状に延びる垂片を設け、締付けナット(羽根板状ナット)がこの垂片と嵌まりあうように構成されているため、締付けナット(羽根板状ナット)の回転が規制されて所定の角度で配置されるため、「使用前に締付けナット(羽根板状ナット)を所定の向き(長手方向をレール溝と平行状)に調整」する必要がなく、且つ、「不用意に締付けナットの向きが変化する」ことも無い。
また、金具本体と締付けナットの間に弾性部材を介在させることにより、締付け固定作業時において、金具本体と締付けナットの間隔が保持されるため、ねじの回動操作を円滑に行なうことができるものである(ねじの頭部が浮いて、金具本体と締付けナット(羽根板状ナット)の間隔が無くなると、締付け固定具の取り付け作業の効率が低下する)。
特開2001−241114
特許文献1で開示される締付け固定具は、上述のごとく優れた機能を発揮するものであるが、金具本体と締付けナットの間に配する弾性部材を要するため、部品点数が増加してしまうものであった。
本発明は、上記の点に鑑み、締付けナットの回転を規制し且つ金具本体と締付けナットの間隔を保持することで、作業効率の向上が図られた締付け固定具において、部品点数を削減し、コスト低減をすることが可能な締付け固定具を提供することを目的とする。
(構成1)
固定対象物を溝形レールまたは穴付き部材に固定するための金具本体を、前記溝形レールまたは穴付き部材に取り付けるための締付け固定具であって、前記金具本体に設けられたネジ挿通穴に挿通されるネジ部材と、前記溝形レールの入口溝または、前記穴付き部材の穴入口に対し、所定角度においては挿脱可能であるが、他の所定角度においては挿脱不能となる外形を有し、前記ネジ部材と螺合する雌ネジ孔と、回転防止部材挿通部と、を有する締付けナット部材と、前記ネジ部材が挿通するネジ穴が形成された鍔部と、前記締付けナット部材の回転防止部材挿通部に挿通されるガイド部と、を有する回転防止部材と、を備え、前記回転防止部材のガイド部に、前記締付けナット部材の回転防止部材挿通部に対する挿通抵抗部が形成されていることを特徴とする締付け固定具。
(構成2)
前記挿通抵抗部が、前記ガイド部に形成される突部によって構成され、当該突部が前記回転防止部材挿通部と接触することにより、前記ネジ部材の締め付け方向への回転に伴い前記締付けナット部材が前記ガイド部に沿ってスライドする動作に抗して、このスライド動作を仮停止させ、前記金具本体と前記締付けナット部材との間隔を保持し、締付け方向へネジを回転させるトルクをさらに強くしたときは、前記突部による仮停止の状態を解除可能としたことを特徴とする構成1に記載の締付け固定具。
(構成3)
前記ガイド部に、前記突部による前記回転防止部材挿通部に対する挿通抵抗を低減させるための弾性変形を容易にするスリットが形成されていることを特徴とする構成2に記載の締付け固定具。
(構成4)
前記回転防止部材に、前記金具本体からの取り外し方向に対する移動を規制するための、前記金具本体と係合する移動規制係合部が形成されていることを特徴とする構成1乃至構成3の何れか1つに記載の締付け固定具。
(構成5)
前記ガイド部が、前記鍔部の端面から垂下して形成され、当該鍔部の端面から延出する転倒防止片が形成されていることを特徴とする構成1乃至構成4の何れか1つに記載の締付け固定具。
(構成6)
前記転倒防止片が弾性的に形成されており、前記金具本体の方向へ屈曲されて形成される又は前記金具本体と対向する側に突部が形成されていることを特徴とする構成5に記載の締付け固定具。
(構成7)
前記回転防止部材と、前記金具本体が、一体的に形成されていることを特徴とする構成1乃至構成3の何れか1つに記載の締付け固定具。
本発明の締付け固定具によれば、挿通抵抗部を有するガイド部によって、締付けナットの回転を規制し且つ金具本体と締付けナットの間隔を保持することができるため、別途の弾性部材を不要とすること(部品点数を削減し、コスト低減をすること)が可能となる。
本発明に係る締付け固定具の使用状態を示す図 実施形態1の締付け固定具と振れ止め金具とを一体化した状態を示す斜視図 実施形態1の締付け固定具の回転防止部材を示す図 実施形態1の締付け固定具の締付けナット部材を示す図 実施形態1の締付け固定具と振れ止め金具の分解斜視図 振れ止め金具に、回転防止部材を取り付ける状態を説明する図 振れ止め金具に、別の回転防止部材を取り付ける状態を説明する図 実施形態1の締付け固定具と振れ止め金具とを一体化した状態を説明する図 実施形態1の締付け固定具によって振れ止め金具を溝形レールに取り付ける状態を説明する図 本発明に係る締付け固定具の別の使用状態を示す図 本発明に係る別の締付け固定具を示す図 本発明に係る別の締付け固定具を示す図
以下、本発明の実施態様について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施態様は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。
図1は、本発明に係る締付け固定具の使用状態の一例を示す図である。図に示されるように、溝型レール1に対して各種の固定対象物(図ではI型鋼状の桁状部材2)を固定するために、振れ止め金具(金具本体)3が用いられており、本発明に係る締付け固定具は、この振れ止め金具3(同図(b))を溝型レール1に対して取り付けるための部材である。
図2は、本実施形態の締付け固定具と振れ止め金具3とを一体化した状態を示す斜視図である。本実施形態の締付け固定具は、ネジ10と、回転防止部材20と、ナット部材(締付けナット部材)30と、を有し、これらにより振れ止め金具3(金具本体)を溝型レール1に対して取り付ける(溝型レール1に対して各種の固定対象物を固定する)ものである。
図3は、本実施形態の締付け固定具の回転防止部材20を示す図であり、図3(a)は斜視図、図3(b)は上面図、図3(c)は側面図、図3(d)は正面図である。
回転防止部材20は、ネジ10が挿通されるネジ穴27が形成された鍔部21と、ナット部材30の回転防止部材挿通部に挿通されるガイド部22(本実施形態ではスリット24が形成されることにより二股形状)が形成されている。ガイド部22は鍔部21の一端面から垂下して形成され、回転防止部材20は、当該ガイド部22が形成される一端面から延出して形成される転倒防止片26をさらに有する。当該転倒防止片26は弾性的に形成され、振れ止め金具3の方向(ガイド部22が垂下して形成される方向)へ屈曲されて形成されている(本実施形態では5度で屈曲されているものを例示)。
ガイド部22には、ナット部材30の回転防止部材挿通部(以下で説明)に対する挿通抵抗部である突部23が形成されている。
また、ガイド部22には、突部23による回転防止部材挿通部に対する挿通抵抗を低減させるための弾性変形を容易にするスリット24が形成されている。
さらに、ガイド部22の根元部分に、振れ止め金具3からの取り外し方向に対する移動を規制するために振れ止め金具3と係合する係合部25が形成されている。
図4は、本実施形態の締付け固定具のナット部材30を示す図であり、図4(a)は斜視図、図4(b)は上面図、図4(c)は側面図、図4(d)は正面図である。
ナット部材30は、両側面が円弧状の略矩形状の外観を有し、その短手方向の寸法は溝型レール1の入口溝の開口幅より短く、長手方向は同開口幅より長く形成されている。これにより、「溝形レール1の入口溝に対し、所定角度においては挿脱可能であるが、他の所定角度においては挿脱不能となる外形」を有するものである。
ナット部材30には、ネジ10と螺合する雌ネジ孔32と、回転防止部材20のガイド部22が挿通される回転防止部材挿通部31とが形成されている。回転防止部材挿通部31は本実施形態では、ナット部材30の外周上の一部を切り欠いて形成されており、その開口先端部に行くに従い開口幅が狭くなるように形成されることにより、ここに挿通されるガイド部22が外れ難いように構成される。なお、ここでは切り欠きによって回転防止部材挿通部を構成するものを例としているが、挿通穴によって回転防止部材挿通部を構成するもの等であってよい。
また、溝型レール1の入口溝部分と接触する面に滑り止めの縞加工が施され、全体強度を向上させるためのリブ加工も施されている。
図5は、本実施形態の締付け固定具と振れ止め金具の分解斜視図である。
同図に示されるように、振れ止め金具3に形成されている長穴EHに対して、回転防止部材20のガイド部22を挿通する(これにより、回転防止部材20の鍔部21及び転倒防止片26により、振れ止め金具3上に回転防止部材20が載置される)。次に、ネジ10によって回転防止部材20のネジ穴27及び振れ止め金具3の長穴EHを挿通させ、且つ、回転防止部材20のガイド部22を、ナット部材30の回転防止部材挿通部31に挿通させて、ナット部材30の雌ネジ孔32にネジ10を螺合させることにより、図2の状態となるものである。
図6は、振れ止め金具3に回転防止部材20を取り付けた状態を説明する図であり、図6(a)は斜視図、図6(b)は正面図、図6(c)は側面図である。
図6(b)に示されるように、ガイド部22の根元部分の幅W3が振れ止め金具3の長穴EHの短手方向の長さより短く形成され、且つ、ガイド部22の幅W4が長穴EHの短手方向の長さより長く形成されることにより、係合部25が構成されている。これにより、振れ止め金具3からの取り外し方向に対する移動が規制されるものである(振れ止め金具3からの抜け防止)。なお、振れ止め金具3に回転防止部材20を取り付ける際には、長穴EHの長手方向寸法がガイド部22の幅W4より長いため、回転防止部材20を少し回転させることで長穴EHに対してガイド部22を挿通することができるものである(振れ止め金具3の回転方向は右回し左回しの何れでも可であるが、図5の分解斜視図においては、振れ止め金具3を時計回りに少し回転させた状態のものを示している)。
また、図6(c)に示されるように、転倒防止片26が弾性的且つ下方向へ屈曲されて形成されているため、回転防止部材20の上部がくの字型の板バネ状となる。従って、当該板バネの弾性力に抗して前述の係合部25を長穴EHと勘合させることにより、振れ止め金具3に対する回転防止部材20の取り付け状態に一定の保持力が働くこととなる。これにより、振れ止め金具3から回転防止部材20が抜け落ちること等が抑止されるため、振れ止め金具3に対する本実施形態の締付け固定具の取り付け作業の作業性が向上されるものである。
なお、ここでは転倒防止片26を下方向へ屈曲して形成するものを例としたが、上記のごとく「振れ止め金具3に対する回転防止部材20の取り付け状態に一定の保持力が働く」ものであればよく、例えば、図7に示したごとく、転倒防止片を弾性的に形成し、振れ止め金具3と対向する側に突部27を形成するようなものであってもよい。
図8は、実施形態1の締付け固定具と振れ止め金具3とを一体化した状態を示す概念図である。図5に基づいて説明したごとく、回転防止部材20のガイド部22をナット部材30の回転防止部材挿通部31に挿通させ、ナット部材30の雌ネジ孔32にネジ10を螺合させることにより、締付け固定具と振れ止め金具3とが一体化される。この際に、ガイド部22に形成された突部23が、ナット部材30の回転防止部材挿通部31付近に接触することにより、ネジ10の締め付け方向への回転に伴いナット部材30がガイド部22に沿ってスライドする動作に抗して、このスライド動作を仮停止させ、振れ止め金具3とナット部材30との間隔を保持する。即ち、図8に示されるごとく、突部23が形成されている箇所の幅W2が、ナット部材30の回転防止部材挿通部31の幅と同一以上の寸法で形成されることにより、突部23が回転防止部材挿通部31付近と接触し、上記スライド動作に対する抵抗力を生じさせるものである。
このように、振れ止め金具3とナット部材30との間隔が保持されることにより、後述する、振れ止め金具3を溝形レール1に取り付ける際の作業性が向上されるものである。
なお、溝形レール1への取り付け作業において、締付け方向へネジを回転させるトルクをさらに強くしたときは、突部23による仮停止の状態が解除される(突部23を乗り越えてスライド動作が進行する)ものである。本実施形態においては、弾性部材のガイド部22にスリット24が形成されていることにより、「突部23を乗り越えてスライド動作が進行する」際に、ガイド部22が弾性変形をして突部23が形成されている箇所の幅W2が減少し、「突部23の乗り越え」が行われる。
図9は、実施形態1の締付け固定具によって振れ止め金具3を溝形レール1に取り付ける状態を説明する図である。なお、同図では、簡単化のために固定対象物(図1の桁状部材2等)を表わしていないが、実際の使用時には例えば図1のごとく、振れ止め金具3によって、溝型レール1に対して各種の固定対象物を固定するものである。
図9(a)に示されるように、先ず溝型レール1の入口溝1aに対してナット部材30が入る角度にて溝型レール1に対して本実施形態の締付け固定具と振れ止め金具3を一体化したものを挿入・載置した上でこれを回転することにより、図10(b)の状態となる(挿入方向及び回転方向は任意)。
本実施形態の締付け固定具によれば、ガイド部22によってナット部材30の相対的な角度が保持されている(振れ止め金具3に対して相対的に回転することがない)ため、従来にあったような使用前に締付けナット(羽根板状ナット)を所定の向き(長手方向をレール溝と平行状)に調整しなければならないといった煩雑な作業が削減され、また、振動や他物との接触により不用意に締付けナットの向きが変化するといった問題もない。
且つ、ガイド部22に形成された突部23によって振れ止め金具3とナット部材30との間隔が保持されることにより、溝型レール1に対して締付け固定具と振れ止め金具3を一体化したものを載置する際の作業性に優れる。即ち、図9からも容易に理解されるように、振れ止め金具3とナット部材30との間に溝型レール1の入口溝部分を挟み込む必要があるため、振れ止め金具3とナット部材30との間隔が保持されていないと、取り付け作業においてこの間隔を広げてやる必要があり、これが煩雑であるが、本実施形態の締付け固定具によれば、突部23によって振れ止め金具3とナット部材30との間隔が保持されているため、作業性に優れるものである。
図9(b)の状態において、ネジ10を締めこんでいくことにより、前述のごとく、突部23を乗り越えてナット部材30のスライド動作が進行し、振れ止め金具3とナット部材30との間に溝型レール1の入口溝部分が挟み込まれて、強固に固定されるものである(図9(c))。
本実施形態の締付け固定具によれば、ガイド部22により、ナット部材30が振れ止め金具3に対して相対的に回転することがないため、ネジ締め作業において空回りすることがなく、この点でも作業性に優れるものである。
以上のごとく、本実施形態の締付け固定具によれば、ナット部材30が振れ止め金具3に対して相対的に回転してしまうことが規制され、且つ、振れ止め金具3とナット部材30の間隔を保持することで、作業効率の向上が図られる。
本実施形態の締付け固定具は、挿通抵抗部である突部23を有するガイド部22によって、ナット部材30の回転を規制し、且つ、振れ止め金具3とナット部材30の間隔を保持することができるため、別途の弾性部材を不要とでき、部品点数の削減、コスト低減が可能となるものである。
本実施形態においては、振れ止め金具(金具本体)として図1(b)に示したものを例として説明したが、例えば図10に示したような振れ止め金具3´でも勿論良い。本発明に係る締付け固定具は、ネジ挿通用の長穴EHを有する各種形状の振れ止め金具に対して利用することができる。
なお、ネジ挿通用の穴が長穴でなく丸穴である場合、ネジ挿通用の穴(丸穴)に対してガイド部22を通すことができないが、この場合においても、ガイド部22を通す穴を別途形成することで、本実施形態の締付け固定具を利用することができる。また、ガイド部22を振れ止め金具の穴に通す構成とせずに、振れ止め金具の端部から垂下させるようにしてもよいし、回転防止部材を振れ止め金具3の下側に配するようにしてもよい(ただし、これらの場合、前述したような、「振れ止め金具3に対する回転防止部材20の取り付け状態に一定の保持力が働く」という機能は得られない)。
本実施形態においては、汎用の振れ止め金具に対して利用可能な締付け固定具として上述のものを説明しているが、ガイド部22を振れ止め金具と一体的に形成するようにしてもよい。図11及び図12にこのようなものの一例を示した。
図11は、図1(b)のタイプの振れ止め金具に対して一体的にガイド部を形成したものであり、図11(a)は側面図、図11(b)は正面図、図11(c)は斜視図(ガイド部を有する振れ止め金具40のみ)である。同図から理解されるように、振れ止め金具40は、その一部を延長形成し、それを折り曲げることにより形成されたガイド部42(突部43及びスリットを備えるガイド部42)を有している。
図12は、図10(b)のタイプの振れ止め金具に対して一体的にガイド部を形成したものであり、図12(a)は側面図、図12(b)は正面図、図12(c)は斜視図(ガイド部を有する振れ止め金具40´のみ)である。図11と同様に、振れ止め金具40´は、その一部を延長形成し、それを折り曲げることにより形成されたガイド部42´(突部43´及びスリットを備えるガイド部42´)を有している。
なお、実施形態においては、溝形レール1に対して、各種の固定対象物(図1ではI型鋼状の桁状部材2)を固定するための締付け固定具として説明したが、溝形レール1に対する使用に限るものではなく、「穴付き部材」に対して各種の固定対象物を固定するための締付け固定具として利用することができる。即ち、例えば、実施形態におけるナット部材の外形より僅かに大きな穴が空いている「穴付き部材」に対して、上記説明した実施形態と同様の概念にて使用することができるものである。
1...溝型レール
2...桁状部材(固定対象物)
3...振れ止め金具(金具本体)
10...ネジ(ネジ部材)
20...回転防止部材
21...鍔部
22...ガイド部
23...突部(挿通抵抗部)
24...スリット
25...係合部(移動規制係合部)
26...転倒防止片
27...ネジ穴
30...ナット部材(締付けナット部材)
31...回転防止部材挿通部
32...雌ネジ孔

Claims (3)

  1. 固定対象物を溝形レールまたは穴付き部材に固定するための金具本体を、前記溝形レールまたは穴付き部材に取り付けるための締付け固定具であって、
    前記金具本体に設けられたネジ挿通穴に挿通されるネジ部材と、
    前記溝形レールの入口溝または、前記穴付き部材の穴入口に対し、所定角度においては挿脱可能であるが、他の所定角度においては挿脱不能となる外形を有し、前記ネジ部材と螺合する雌ネジ孔と、回転防止部材挿通部と、を有する締付けナット部材と、
    前記ネジ部材が挿通するネジ穴が形成された鍔部と、前記締付けナット部材の回転防止部材挿通部に挿通されるガイド部と、を有する回転防止部材と、
    を備え、
    前記回転防止部材のガイド部に、前記締付けナット部材の回転防止部材挿通部に対する挿通抵抗部が形成されていることを特徴とする締付け固定具。
  2. 前記挿通抵抗部が、前記ガイド部に形成される突部によって構成され、
    前記ガイド部に、前記突部による前記回転防止部材挿通部に対する挿通抵抗を低減させるための弾性変形を容易にするスリットが形成されており、
    前記突部が前記回転防止部材挿通部と接触することにより、前記ネジ部材の締め付け方向への回転に伴い前記締付けナット部材が前記ガイド部に沿ってスライドする動作に抗して、このスライド動作を仮停止させ、前記金具本体と前記締付けナット部材との間隔を保持し、
    締付け方向へネジを回転させるトルクをさらに強くしたときは、前記突部による仮停止の状態を解除可能としたことを特徴とする請求項1に記載の締付け固定具。
  3. 前記回転防止部材に、前記金具本体からの取り外し方向に対する移動を規制するための、前記金具本体と係合する移動規制係合部が形成され、
    前記ガイド部が、前記鍔部の端面から垂下して形成され、当該鍔部の端面から延出する転倒防止片が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の締付け固定具。
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