JP2016114200A - 転がり案内装置 - Google Patents

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角野 壽昭
Toshiaki Sumino
壽昭 角野
圭介 永池
Keisuke Nagaike
圭介 永池
武志 島村
Takeshi Shimamura
武志 島村
健祥 金
Takeyoshi Kin
健祥 金
浩武 小林
Hirotake Kobayashi
浩武 小林
井口 卓也
Takuya Iguchi
卓也 井口
真理恵 堀川
Marie Horikawa
真理恵 堀川
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Abstract

【課題】軌道レールの軌道に沿って複数の機能を備えつつ各機能の変換作業が容易な転がり案内装置の提供。【解決手段】軸方向に沿って少なくとも二条の転走面が形成された軌道レール1と、転走面上を転動する転動体の無限循環路を複数構成する移動ブロック2とを備え、軌道レール1は、隣接する第一負荷領域1B及び第二負荷領域1Aを有している。第一負荷領域1Bの各側面には、前記転動体が荷重を負荷しながら転動すると共に前記転走面の一部をなす負荷転動部と、前記転動体が荷重を負荷せずに転動すると共に前記転走面の一部をなす無負荷転動部と、が形成され、第二負荷領域1Aの各側面には、前記第一負荷領域の負荷転動部と連続して前記転走面を形成すると共に前記転動体が荷重を負荷せずに転動する無負荷転動部と、前記第一負荷領域の無負荷転動部と連続して前記転走面を形成すると共に前記転動体が荷重を負荷しながら転動する負荷転動部とが形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械のワークテーブルや各種搬送装置の直線案内部あるいは曲線案内部において、テーブル等の可動体を往復動自在に案内する転がり案内装置に関する。
この種の転がり案内装置は、長手方向に沿って転動体の転走面が形成された軌道部材と、前記転走面を転走する多数の転動体を介して軌道部材に組み付けられると共に当該軌道部材に沿って往復動自在な移動部材と、を備える。前記移動部材は転動体の無限循環路を備え、この無限循環路内を転動体が循環することで移動部材は前記軌道部材に沿ってストロークを制限されることなく移動することが可能となっている。
この転がり案内装置は可動体を往復動自在に案内する案内部に多用されるため、高い剛性が要求され、特に可動体の荷重を適切に負荷できることが要求される。この要求を満たすため、前記転がり案内装置では、軌道レールの転走面とこの転走面に対向する移動ブロックの負荷転走面との間に配置される転動体がこれら転走面及び負荷転走面に対して一定の圧力で接触するようになっている。
一方前述の如く、転がり案内装置を可動体の案内部に適用する場合、一つの軌道レールに沿った移動ブロックの軌道上で、例えば可動体の搬送のみを行う領域と可動体に対して加工作業のみを行う領域とが混在する場合がある。かかる場合、可動体の搬送のみを行う領域に関しては可動体をなるべく早く搬送することが要求される一方、可動体に対して加工作業のみを行う領域では、この可動体が固定される移動ブロックができるだけ変位しないことが要求される。すなわち、単一の軌道レールに沿って転がり案内装置に複数の機能を具備させることが要求される場合がある。
しかし、前記構成からなる従来の転がり案内装置では、移動ブロックの位置に関係なく、転動体が前記転走面及び負荷転走面に対して一定の圧力で接触するようになっている。このため、例えば可動体に対して加工作業のみを行う領域に関しては前記要求を満たす一方、可動体の搬送のみを行う領域については移動ブロックに作用する転がり抵抗が大きくなり、移動ブロックの円滑な移動が実現できない等すべての要求を満たすことができないとの課題があった。この場合には転がり案内装置の駆動手段となるモータ等を大型化せざるを得ないとの課題があり、従来の転がり案内装置の構成では軌道レールの軌道上に沿って複数の機能を具備させることが困難となっていた。このような課題を考慮したものとしては、移動ブロックの移動領域毎に軌道レールに対するボールの接触圧を調整することが可能なものが知られている(特許文献1参照)。
また、特許文献1に示されるような従来の転がり案内装置において、その使用環境によっては移動ブロックが直線状に移動するだけでなく、単一の軌道レール上にて直線状に移動してきた移動ブロックがそのまま曲線状に移動できるようにすることが要求されることもある。
特開2007−298120号公報
本発明は上記要求に応じて鑑みなされたものであり、その目的とするところは、前記軌道レールの軌道に沿って複数の機能を備えつつも、各機能の変換作業が容易な転がり案内装置を提供することにある。
すなわち、本発明は、軸方向に沿って少なくとも二条の転動体転走面が形成された軌道レールと、前記転動体転走面上を転動する転動体が循環する無限循環路を複数構成する移動ブロックと、を備え、前記軌道レールは、隣接する第一負荷領域及び第二負荷領域を有する。
そして、前記第一負荷領域の各側面には、前記転動体が荷重を負荷しながら転動すると共に前記転動体転走面の一部をなす負荷転動部と、前記転動体が荷重を負荷せずに転動すると共に前記転動体転走面の一部をなす無負荷転動部と、が形成される。また、前記第二負荷領域の各側面には、前記第一負荷領域の負荷転動部と連続して前記転動体転走面を形成すると共に前記転動体が荷重を負荷せずに転動する無負荷転動部と、前記第一負荷領域の無負荷転動部と連続して前記転動体転走面を形成すると共に前記転動体が荷重を負荷しながら転動する負荷転動部と、が形成される。
本発明では、前記第一負荷領域の負荷転動部と第二負荷領域の無負荷転動部が連続する一方、前記第一負荷領域の無負荷転動部と第二負荷領域の負荷転動部が連続している。このため、例えば第一負荷領域における負荷転動部同士の距離と、第二負荷領域における負荷転動部同士の距離を異ならせることにより、前記第一負荷領域にあっては移動ブロックの姿勢維持に特化した機能を、第二負荷領域にあっては移動ブロックの円滑な移動に特化した機能を転がり案内装置に具備させることができる。その一方で、前記第一負荷領域と第二負荷領域の形状を互いに異ならせることにより、前記移動ブロックを曲線状に又は直線状に移動させることが可能となる。つまり、本発明によれば、前記軌道レールに対する工夫により転がり案内装置に対して二以上の機能を具備させることができ、更には移動ブロックが軌道レール上を移動するだけで転がり案内装置の機能を変換することができ、従来の転がり案内装置に比べ、その変換作業が容易となっている。
本発明が適用される転がり案内装置の第一実施形態を示す斜視図である。 前記第二負荷領域における転がり案内装置の正面断面図である。 前記第一負荷領域における転がり案内装置の正面断面図である。 前記第一負荷領域と前記第二負荷領域との遷移領域を示す拡大図である。 図1に示す移動ブロックの内側面を示す正面図である。 前記第二負荷領域における転動体の循環方向を示す模式図である。 前記遷移領域における転動体の循環方向を示す模式図である。 図1に示す転がり案内装置の変形例を示す模式図である。 本発明を適用可能な転がり案内装置の第二実施形態を示す模式図である。 図9に示す転がり案内装置の第一負荷領域における正面断面図である。 図9に示す転がり案内装置の第二負荷領域における正面断面図である。
図1乃至図3は本発明を適用した転がり案内装置の実施形態の一例を示すものである。この転がり案内装置は、軌道レール1と、多数のボール3を介して前記軌道レール1に組み付けられると共に前記ボール3の無限循環路を構成する移動ブロック2と、を備える。前記ボール3が無限循環路内を循環することで、前記移動ブロック2が当該軌道レール1に沿って移動することが可能となっている。
前記軌道レール1は、直線状に形成された直線案内部1Aと、この直線案内部1Aと連続すると共に一定の曲率で形成された曲線案内部1Bと、を有する。この直線案内部1Aは本発明の第二負荷領域に、曲線案内部1Bは第一負荷領域に相当する。図2は前記直線案内部1Aにおける転がり案内装置の正面断面、図3は前記曲線案内部1Bにおける転がり案内装置の正面断面である。前記直線案内部1A及び曲線案内部1Bは断面略矩形状に形成されている。これら直線案内部1A及び曲線案内部1Bの各側面には前記ボール3が転動する転動体転走面11,12,13,14が二条ずつ形成され、軌道レール1全体で四条の転動体転走面が形成されている。前記移動ブロック2と対向する面を軌道レール1の上面とした場合、前記直線案内部1Aの上側に形成された転走面11及び下側に形成された転走面12は直線状に形成される一方、前記曲線案内部1Bの上側に形成された転走面13及び下側に形成された転走面14は一定の曲率で曲線状に形成されている。図1に示すように、前記直線案内部1Aの上側転走面11は曲線案内部1Bの上側転走面13と、直線案内部1Aの下側転走面12は曲線案内部1Bの下側転走面14と連続している。
また、前記下側転走面12は、直線案内部1Aの軸方向に垂直な断面がゴシックアーチ状に形成されている。従って、ボール3はこの下側転走面12に対して二点で接触し、荷重を負荷しながら転動する。その一方で、前記上側転走面11は直線案内部1Aの軸方向に垂直な断面が略半楕円状に形成されている。また、この上側転走面11の軌道レール1の軸方向と垂直な方向の幅L1は下側転走面12の幅L2よりも大きく設定され、更に上側転走面11の溝深さは下側転走面12の溝深さよりも大きく設定されている。その結果、一方の上側転走面11から他方の上側転走面11までの距離は、一方の下側転走面12から他方の下側転走面12の距離よりも小さく設定されている。
一方、前記曲線案内部1Bの上側転走面13は直線案内部1Aの下側転走面12と同様、断面がゴシックアーチ状に形成され、ボール3は上側転走面13に対して二点で接触している。その一方で、前記下側転走面14は直線案内部1Aの上側転走面11と同様、その断面が略半楕円状に形成されている。また、この下側転走面14の幅M2は上側転走面13の幅M1よりも大きく設定され、更に下側転走面14の溝深さは上側転走面13の溝深さよりも大きく設定されている。その結果、一方の下側転走面14から他方の下側転走面14までの距離は、一方の上側転走面13から他方の上側転走面13の距離よりも小さく設定されている。
図4は、前記直線案内部1Aと曲線案内部1Bを連結する遷移領域を示すものである。この遷移領域Nには、前記直線案内部1Aの下側転走面12と前記曲線案内部1Bの下側転走面14を連結する直線誘導面15が形成されている。この直線誘導面15は前記直線案内部1Aの両側面に形成され、各直線誘導面15は前記下側転走面12と同一線上に形成されている。各直線誘導面15の幅は前記下側転走面12から下側転走面14に向けて徐々に増大しており、且つ、一方の直線誘導面15から他方の直線誘導面15までの距離が前記下側転走面12から下側転走面14に向けて徐々に小さくなるようになっている。
一方、前記直線案内部1Aの上側転走面11と曲線案内部1Bの上側転走面13との間には曲線誘導面16が形成されている。この曲線誘導面16は前記曲線案内部1Bの両側面に形成され、各曲線誘導面16は前記曲線案内部1Bの上側転走面13と同一の曲率で湾曲している。各曲線誘導面16は前記直線誘導面15と同様その幅が均一ではなく、前記上側転走面13から上側転走面11に向けて徐々に増大している。また、一方の曲線誘導面16から他方の曲線誘導面16までの距離は、前記上側転走面13から直線案内部1Aの上側転走面11に向けて徐々に小さくなるようになっている。
次に、前記移動ブロック2について前出の図面と図5を用いて説明する。図5は図2のV−V線断面図である。この移動ブロック2は、前記軌道レール1の一部を収容する案内溝を有する本体部材4と、この本体部材4の移動方向の前後に装着される四つの蓋体5と、前記本体部材4に装着されて前記ボール3の無限循環路を形成する転換路形成部材6と、を備える。
前記本体部材4は、機械装置などの取付け面43が形成された水平部41、及びこの水平部41と直交する一対の脚部42を備え、軌道レール1に対してこれに跨がるようにして配置されている。各脚部42には固定穴42aが貫通して形成され、この固定穴42aには前記転換路形成部材6が挿入される。また、各脚部42の内側面には前記ボール3が収容される曲線転走部44a及び直線転走部44bが形成されている。これら曲線転走部44a及び直線転走部44bは軌道レール1の軸方向に垂直な断面がゴシックアーチ状に形成され、軌道レール1の側面に向けて開放されている。また、前記曲線転走部44aの溝幅は前記曲線案内部1Bの上側転走面13の溝幅M1と同一に設定される一方、前記直線転走部44bの溝幅は前記直線案内部1Aの下側転走面12の溝幅L2と同一に設定されている。
更に、前記曲線転走部44aは前記上側転走面13と同一曲率の曲線状に形成される一方、前記直線転走部44bは軌道レール1の軸方向に沿って直線状に形成されている。図5から把握されるように、前記曲線転走部44a及び直線転走部44bは前記固定穴42aによって二つに分断されている。そして、前記曲線転走部44aは前記軌道レール1の上側転走面11,13と対向し、これら転走面11,13との間でボール3が転動する第一転動通路45を形成する。また、前記直線転走部44bは軌道レール1の下側転走面12,14と対向し、これら転走面12,14との間で前記ボール3の第二転動通路46を形成する。
次に、前記蓋体5について説明する。この蓋体5は例えば合成樹脂の射出成形により製作され、前記無限循環路の一部をなす方向転換路51を有する。この方向転換路51は前記軌道レール1の各側面に向けて開放されておらず、蓋体5の内部に貫通形成されている。この蓋体5は前記本体部材4の移動方向両端面に固定され、更に軌道レール1の各側面に対応して固定される。すなわち、前記本体部材4には合計四つの蓋体5が固定されるようになっている。そして、各蓋体5が本体部材4に固定されると、本体部材4に形成された曲線転走部44aの一端と直線転走部44bの一端が方向転換路51によって接続される。
一方、前記転換路形成部材6は例えば合成樹脂の射出成形により製作され、前記蓋体5と同様に前記無限循環路の一部をなす方向転換路61を有する。前記蓋体5には一条の方向転換路51が形成されているのに対して、この転換路形成部材6には二条の方向転換路61が形成されている。このように形成された転換路形成部材6が前記本体部材4の固定穴42aに嵌合されると、各方向転換路61を介して本体部材4に形成された曲線転走部44aの一端と直線転走部44bの一端が接続される。
前記構成からなる移動ブロック2を多数のボール3を介して軌道レール1に組み付けると、軌道レール1と移動ブロック2の間に形成された第一転動通路45、蓋体5の方向転換路51、転換路形成部材6の方向転換路61及び前記第二転動通路46からなる無限循環路が軌道レール1の各側面に対応して二回路完成し、転がり案内装置全体で四回路の無限循環路が完成するようになっている。
以上のように構成された本実施形態に係る転がり案内装置では、各ボール3が前記無限循環路内を循環することで、移動ブロック2が軌道レール1に沿って移動することが可能となっている。以下に図6及び図7を用いて、移動ブロック2が直線案内部1Aから曲線案内部1Bへと移動する際の前記無限循環路内のボール3の循環方向について説明する。ここで、以下の説明において便宜上、移動ブロック2の移動方向の先頭に位置する無限循環路を第一無限循環路47と、この第一無限循環路47に後続する無限循環路を第二無限循環路48という。尚、図6及び図7において、矢線Xが移動ブロック2の移動方向を示している。
図6は移動ブロック2が直線案内部1A上を移動する際のボール3の循環方向を示すものである。移動ブロック2が直線案内部1A上を移動している状態では、第二転動通路46内のボール3が軌道レール1の下側転走面12及び移動ブロック2の直線転走部44bに対して二点で接触しており、荷重を負荷しながら転動する。その一方で、一方の上側転走面11から他方の上側転走面11までの距離が一方の下側転走面12から他方の下側転走面12の距離よりも小さく設定されているため、前記第一転動通路45ではボール3が荷重を負荷することなく、ある程度の自由度をもって転動することが可能となっている。
このため、移動ブロック2が軌道レール1の直線案内部1A上を矢線X方向に移動すると、第二転動通路46内のボール3は矢線Y方向に移動する。そして、第一無限循環路47では、ボール3が転換路形成部材6の方向転換路61、第一転動通路45、蓋体5の方向転換路51、第二転動通路46の順に循環する。第二無限循環路48では、ボール3が蓋体5の方向転換路51、第一転動通路45、転換路形成部材6の方向転換路61、第二転動通路46の順に循環する。すなわち、前記下側転走面12が本発明の負荷転動部に、前記上側転走面11が本発明の無負荷転動部に相当する。
図7は前記遷移領域Nにおけるボール3の循環方向を示すものである。直線案内部1Aを移動してきた移動ブロック2の第一無限循環路47では、その移動につれ、前記直線転走部44bが軌道レール1の直線誘導面15と徐々に対向していく。これにより、前記第二転動通路46内で荷重を負荷していたボール3は徐々に荷重から解放される。更に移動ブロック2が遷移領域N上を移動し、第一無限循環路47の全周が前記遷移領域N内に配置されている状態では、前記曲線転走部44aが上側転走面11及び曲線案内部1Bの曲線誘導面16と対向し、直線転走部44bが直線誘導面15及び曲線案内部1Bの下側転走面14と対向する。それ故、第一無限循環路47ではほとんどのボール3が荷重を負荷しない状態となるが、かかる状態では、第二無限循環路48における第二転動通路46内のボール3が荷重を負荷しながら転動している。
そして、更に移動ブロック2が移動すると、前記曲線誘導面16の構成により第一無限循環路47に係る第一転動通路45内のボール3が徐々に荷重を負荷しながら転動するようになる。その一方で、第二転動通路46内のボール3は荷重から解放された状態で転動する。その結果、前記第一転動通路45内のボール3が矢線Z方向へと転動し始め、第一転動通路45、転換路形成部材6の方向転換路61、第二転動通路46、蓋体5の方向転換路51の順に循環しようとする。このとき、第二無限循環路48では、移動ブロック2の直線転走部44bと軌道レール1の下側転走面12が対向しているため、ボール3が無限循環路48内を矢線Y方向に転動しようとしている。その後、移動ブロック2が遷移領域N上を移動していくにつれ、第二無限循環路48内のボール3の循環方向も矢線Z方向に転換される。
更に、移動ブロック2が遷移領域Nを移動し終え、軌道レール1の曲線案内部1B上を移動している状態では、第一転動通路45内のボール3が軌道レール1の上側転走面13及び移動ブロック2の曲線転走部44aに対して二点で接触し、荷重を負荷しながら転動する。その一方で、前記第二転動通路46ではボール3が荷重を負荷することなく転動するようになっている。その結果、第一無限循環路47内のボール3が第一転動通路45、転換路形成部材6の方向転換路61、第二転動通路46、蓋体5の方向転換路51の順に循環し、第二無限循環路48内のボール3は前記第一転動通路45、蓋体5の方向転換路51、第二転動通路46、転換路形成部材6の方向転換路61の順に循環する。すなわち、前記上側転走面13が本発明の負荷転動部に、前記下側転走面14が本発明の無負荷転動部に相当する。
以上のような本実施形態に係る転がり案内装置では、移動ブロック2が直線案内部1A上を移動している時と、移動ブロック2が曲線案内部1B上を移動している時では無限循環路47,48におけるボール3の循環方向が逆となっており、このボール3の循環方向の切り替えが前記遷移領域N内で行われるようになっている。その結果、移動ブロック2は遷移領域Nにおいてボール3の詰まりを起こすことなく、円滑に直線案内部1A及び曲線案内部1B間を移動できるようになっている。尚、前記遷移領域Nにおけるボール3の循環方向の切り替えは移動ブロック2が曲線案内部1Bから直線案内部1Aへと移動する際にも当然に行われる。
前記構成からなる本実施形態に係る転がり案内装置によれば、移動ブロック2が直線状に、又は曲線状に移動することが可能となっており、移動ブロック2に固定される可動体を直線状に移動させる機能と、この可動体を曲線状に移動させる機能とを兼ね備えている。そして、これらの機能の切り替えが移動ブロック2の移動だけで行われ、従来の転がり案内装置に比べ、軌道レール1上での機能の変換作業が容易となっており、汎用性に富んでいる。
尚、本実施形態に係る転がり案内装置では、軌道レール1の各側面に二条の転動体転走面が形成されているが、軌道レール1に対する転動体転走面の配置、傾斜角度及びその条数は、前記移動ブロック2に必要とされる負荷能力に応じて適宜変更して差し支えない。但し、第一転動通路45と第二転動通路46が同時にボール3の負荷通路を構成しないため、二条の転動体転走面を一組とし、この二条単位で転動体転走面の条数を変更する必要がある。
また、本実施形態に係る転がり案内装置では、前記軌道レール1が直線案内部1A及び曲線案内部1Bを有しているが、軌道レール1の構造としては直線状に形成されていても差し支えない。更に、本実施形態に係る転がり案内装置では、上側転走面11が断面略半楕円状に形成されているが、一方の上側転走面11から他方の上側転走面11までの距離が一方の下側転走面12から他方の下側転走面12の距離よりも小さく設定されていれば、上側転走面11の断面形状は半楕円形状でなくとも差支えない。この点は上側転走面13及び下側転走面14との間でも同一である。
図8は図1に係る転がり案内装置の変形例を示すものである。図1に示す転がり案内装置では、移動ブロック2が軌道レール1に対してこれに跨がるようにして配置されている。これに対して、この変形例では図1に示す転がり案内装置を軌道レール1の軸方向に沿って分断し、且つ、軌道レール1の各側面に形成された転動体転走面が互いに対向するように軌道レール1が配置されている。更に、分断された一対の移動ブロック2が連結部材200によって結合されており、一対の移動ブロック2が平行に移動することが可能となっている。このような構成であっても、軌道レール1の直線案内部1Aでは第二転動通路46内のボール3が荷重を負荷し、曲線案内部1Bでは第一転動通路45内のボール3が荷重を負荷する。その結果、移動ブロック2が軌道レール1に沿って移動することが可能となっている。尚、本変形例に係る転がり案内装置は図1に示すものと構造は異なるが、各部材の構成は同一であるため、各部材の説明は図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
図9乃至図11は、本発明を適用した転がり案内装置の第二実施形態を示すものである。本実施形態に係る転がり案内装置は、軌道レール101が一律に直線状である点、軌道レール101に形成された転動体転走面の構造、移動ブロック102が備える無限循環路の構造が図1に示す転がり案内装置と異なる。その他の構成については第一実施形態の転がり案内装置と同じため、図9乃至図11では同一の符号を付してその説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態の転がり案内装置では軌道レール101が軸方向に沿って直線状に形成され、互いに隣接する第一負荷領域101A及び第二負荷領域101Bを有する。この第一負荷領域101Aの両側面にはボール3が荷重を負荷しながら転動する負荷転動部111と、ボール3が荷重から解放された状態で転動する無負荷転動部112が形成され、これら負荷転動部111及び無負荷転動部112は互いに平行に配置されている。
前記負荷転動部111は、軌道レール101の軸方向に垂直な断面がゴシックアーチ状に形成され、ボール3はこの負荷転動部111に対して二点で接触している。その一方で、前記無負荷転動部112は前記負荷転動部111よりも大きな幅で形成され、軌道レール101の軸方向に垂直な断面が略半楕円状に形成されている。また、一方の無負荷転動部112から他方の無負荷転動部112までの距離は、一方の負荷転動部111から他方の負荷転動部111までの距離よりも小さく設定されている。
一方、第二負荷領域101Bの両側面にはボール3が荷重を負荷しながら転動する負荷転動部113と、ボール3が荷重から解放された状態で転動する無負荷転動部114が形成され、これら負荷転動部113及び無負荷転動部114は互いに平行に配置されている。また、負荷転動部113は断面ゴシックアーチ状に形成され、前記無負荷転動部114は無負荷転動部112と同様にその断面が略半楕円状に形成されている。更に、一方の無負荷転動部114から他方の無負荷転動部114までの距離は、一方の負荷転動部113から他方の負荷転動部113の距離よりも小さく設定されている。また、前記負荷転動部113は第一負荷領域101Aの無負荷転動部112と連続し、前記無負荷転動部114は前記第一負荷領域101Aの負荷転動部111と連続している。
そして、前記負荷転動部113の溝幅LL1は、前記負荷転動部111の溝幅LL2よりも大きく設定され、且つ、負荷転動部113の溝深さが負荷転動部111の溝深さよりも大きく設定されている。その結果一方の負荷転動部111から他方の負荷転動部111までの距離P1は、一方の負荷転動部113から他方の負荷転動部113までの距離P2よりも大きく設定されている。
次に、移動ブロック102は各脚部42の内側面に一対のボール転動面121,122を有する。このボール転動面121は前記負荷転動部111と同一の幅で断面ゴシックアーチ状に形成されている。このように形成されたボール転動面121は前記軌道レール101の負荷転動部111又は無負荷転動部114と対向して、ボール3が転動する第一転動通路145を構成する。前記構成から、ボール転動面121が前記負荷転動部111と対向した状態ではボール3が荷重を負荷しながら転動する負荷通路が、軌道レール101の無負荷転動部114と対向した状態ではボール3の無負荷通路が形成されようになっている。
また、前記ボール転走面122は前記軌道レール101の負荷転動部113と同一の幅で断面ゴシックアーチ状に形成されている。このように形成されたボール転動面122は前記軌道レール101の無負荷転動部112又は負荷転動部113と対向して、ボール3が転動する第二転動通路146を構成する。前記構成から、ボール転動面122が前記負荷転動部113と対向した状態ではボール3が荷重を負荷しながら転動する負荷通路が、軌道レール101の無負荷転動部112と対向した状態ではボール3の無負荷通路が形成されようになっている。
また、移動ブロック102の各脚部42には、前記第一転動通路145及び第二転動通路146に平行したボール3の戻し通路147が形成されている。前記移動ブロック102には第一転動通路145及び第二転動通路146が二条ずつ形成されるため、合計四つの戻し通路147が形成されている。各戻し通路147では、第一転動通路145又は第二転動通路146を転走し終えたボール3がこれら第一転動通路145及び第二転動通路146内とは逆方向に転走するようになっている。更に、蓋体5には前記第一転動通路145又は第二転動通路146と戻し通路147とを繋ぐ方向転換路(図示外)が形成されている。
すなわち、本実施形態に係る転がり案内装置では、前記構成からなる移動ブロック102を多数のボール3を介して軌道レール101に組み付けると、軌道レール101と移動ブロック102の間に形成された第一転動通路145又は第二転動通路146、蓋体5の方向転換路、戻し通路147からなる無限循環路が軌道レール1の各側面に対応して二回路完成し、転がり案内装置全体で四回路の無限循環路が完成するようになっている。
以上のように形成された本実施形態に係る転がり案内装置では、第一負荷領域101Aにおける負荷転動部111同士の距離P1が第二負荷領域101Bにおける負荷転動部113同士の距離P2よりも大きく設定されている。このため、第一負荷領域101Aにおける軌道レール101に対するボール3の接触圧は第二負荷領域におけるそれよりも大きく設定されている。その結果、第一負荷領域101Aではボール3が移動ブロック102に作用する荷重を的確に負荷することができる一方、第二負荷領域101Bでは移動ブロック102に作用する転がり抵抗が小さくなる。それ故、第一負荷領域101Aでは軌道レール101に対する移動ブロック102の姿勢を安定させることができる一方、第二負荷領域101Bでは軌道レール101の軸方向に沿った移動ブロック102の円滑な移動を達成することが可能となる。
このような本実施形態に係る転がり案内装置に関しても、第一実施形態に係る転がり案内装置と同様、軌道レール101の軸方向に沿って複数の機能を兼ね備えており、しかもそれらの機能の切り替えが移動ブロック102の移動だけで行われるようになっている。つまり、従来の転がり案内装置に比べ、軌道レール101上での機能の変換作業が容易となっており、汎用性に富んでいる。
尚、本実施形態に係る転がり案内装置では、軌道レール101の各側面に負荷転動部111及び無負荷転動部114からなるボール3の転動体転走面と、前記無負荷転動部112及び負荷転動部113からなるボール3の転動体転走面が合計二条形成されているが、軌道レール101に対する転動体転走面の配置、傾斜角度及びその条数は、前記移動ブロック102に必要とされる負荷能力に応じて適宜変更して差し支えない。但し、本実施形態に係る転がり案内装置の第一実施形態の転がり案内装置と同様、転動体転走群単位で転動体転走面の条数を変更する必要がある。
また、本実施形態に係る転がり案内装置では、前記無負荷転動部112断面が略半楕円状に形成されているが、一方の無負荷転動部112から他方の無負荷転動部112までの距離が一方の負荷転動部111から他方の負荷転動部111までの距離よりも小さく設定されていれば、無負荷転動部112の断面形状は半楕円形状でなくとも差支えない。この点は負荷転動部113及び無負荷転動部114との間でも同一である。
1…軌道レール、1A…直線案内部(第二負荷領域)、1B…曲線案内部(第一負荷領域)、2…移動ブロック、3…ボール(転動体)、11,13…上側転走面(転動体転走面)、12,14…下側転走面(転動体転走面)、12,13…負荷転動部、11,14…無負荷転動部

Claims (4)

  1. 軸方向に沿って少なくとも二条の転動体転走面が形成された軌道レールと、前記転動体転走面上を転動する転動体の無限循環路を複数構成する移動ブロックと、を備え、
    前記軌道レールは、隣接する第一負荷領域及び第二負荷領域を有し、
    前記第一負荷領域の各側面には、前記転動体が荷重を負荷しながら転動すると共に前記転動体転走面の一部をなす負荷転動部と、前記転動体が荷重を負荷せずに転動すると共に前記転動体転走面の一部をなす無負荷転動部と、が形成され、
    前記第二負荷領域の各側面には、前記第一負荷領域の負荷転動部と連続して前記転動体転走面を形成すると共に前記転動体が荷重を負荷せずに転動する無負荷転動部と、前記第一負荷領域の無負荷転動部と連続して前記転動体転走面を形成すると共に前記転動体が荷重を負荷しながら転動する負荷転動部と、が形成されることを特徴とする転がり案内装置。
  2. 前記移動ブロックは前記無限循環路内で転動体の転動方向を転換させる方向転換路を有し、
    前記方向転換路は、一方の転動体転走面上を転動する転動体を他方の転動体転走面上へと移動させることを特徴とする請求項1記載の転がり案内装置。
  3. 前記移動ブロックは、一対の方向転換路が形成された転換路形成部材を備え、
    前記転換路形成部材に形成された前記一対の方向転換路は夫々が異なる無限循環路の一部を形成することを特徴とする請求項2記載の転がり案内装置。
  4. 前記第一負荷領域と前記第二負荷領域とが連続する遷移領域には、当該第一負荷領域の負荷転動部と当該第二負荷領域の無負荷転動部を連続的に結合する第一遷移誘導部と、前記第二負荷領域の負荷転動部と前記第一負荷領域の無負荷転動部を連続的に結合する第二遷移誘導部と、が形成されていることを特徴とする請求項3記載の転がり案内装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20210040400A (ko) 2018-08-03 2021-04-13 혹꼬우 가가꾸 고오교오 가부시끼가이샤 수면 부유성 농약 제제

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