JP2016113693A - 高炉のステーブクーラー配置構造及び高炉 - Google Patents

高炉のステーブクーラー配置構造及び高炉 Download PDF

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徹志 宮田
Tetsushi Miyata
徹志 宮田
中村 義久
Yoshihisa Nakamura
義久 中村
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【課題】ステーブクーラーの本体寿命を延長することができる高炉のステーブクーラー配置構造及び高炉を提供する。【解決手段】ステーブ本体の内部に冷却媒体が流通する冷却流路を備えるステーブクーラー10が、高炉本体の内周面に沿って複数配置されている高炉のステーブクーラー配置構造Aであって、少なくとも高炉本体の炉下部Xに配置されるステーブクーラー10は、銅若しくは銅合金製のステーブ本体を備え、且つ、高炉本体の高さ方向に縦目地23が揃うように配置されている、という構成を採用する。【選択図】図5

Description

本発明は、高炉のステーブクーラー配置構造及び高炉に関するものである。
鉄鉱石を溶融して銑鉄を生成する高炉本体の内部は極めて高温となるため、高炉本体の炉壁部を保護すべく、ステーブクーラーを高炉本体の内周面に沿って複数配置している。ステーブクーラーは、ステーブ本体の内部に冷却媒体が流通する冷却流路を備えており、冷却流路に冷却媒体を流通させることで高炉本体を冷却する。このようなステーブクーラーは、例えば、下記特許文献1に記載されているように、高炉本体の高さ方向に千鳥状に配置されている。
特開2004−197133号公報
しかしながら、上記従来技術では、次のような問題がある。
熱負荷の大きい高炉本体の炉下部には、鋳鉄製よりも熱伝導性(冷却性能)の高い銅若しくは銅合金製のステーブ本体を備えるステーブクーラーを配置することが多い。このステーブクーラーは、圧延材等の平板部材で構成され、その重量は2〜3トン(t)程度となる。このような重量物を曲げ加工することは製造コストの観点で現実的でないため、このステーブクーラーは、高炉本体の内周面に沿って多角面状に配置される。
これが高炉本体の高さ方向に千鳥状に配置されると、上段部においては周方向で隣り合うステーブクーラーの縦目地に角折れ部がT字状に形成され、その下段部のステーブクーラーの上端面に棚部(バルコニー)が形成されてしまう。この棚部には、高炉本体の炉下部において流下する炉内充填物に未だ含まれる固体状態の硬い焼結鉱粒が直撃し易い。そうすると、材質上耐摩耗性が低い銅若しくは銅合金製のステーブ本体の中央部が選択的に接触摩耗し、内部に形成された冷却流路が損傷して所定の冷却性能が維持できなくなり、ステーブクーラーの本体寿命が短くなって、早晩高炉を長時間休風して取替えする必要がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ステーブクーラーの本体寿命を延長することができる高炉のステーブクーラー配置構造及び高炉を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、ステーブ本体の内部に冷却媒体が流通する冷却流路を備えるステーブクーラーが、高炉本体の内周面に沿って複数配置されている高炉のステーブクーラー配置構造であって、少なくとも前記高炉本体の炉下部に配置される前記ステーブクーラーは、銅若しくは銅合金製の前記ステーブ本体を備え、且つ、前記高炉本体の高さ方向に縦目地が揃うように配置されている、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、銅若しくは銅合金製のステーブ本体を備えるステーブクーラーが、高炉本体の炉下部において高さ方向に縦目地が揃うよう所謂通し目地に配置されているため、ステーブクーラーを多角面状に配置したときの角折れT字部が上下で揃い、棚部(バルコニー)の形成を回避することができる。これにより、ステーブ本体の中央部の冷却流路が選択的に先行して損耗するのを防止でき、ステーブクーラーの本体寿命を延長することができる。
また、本発明においては、前記炉下部は、内径の異なる領域を備えており、前記ステーブクーラーは、前記炉下部の内径の異なる領域のそれぞれにおいて同数で配置されている、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、炉内充填物の降下挙動に基づいて定められた所定のプロフィールにより内径の異なる領域を備える炉下部において、ステーブクーラーがそれぞれの領域において同数で配置されているため、高さ方向に縦目地が揃う、所謂通し目地を形成することができる。
また、本発明においては、前記高炉本体は、下方から順に、朝顔部、炉腹部及びシャフト部を備え、前記炉下部の内径の異なる領域は、下方に向かって内径が縮径する前記朝顔部と、円筒状の前記炉腹部と、下方に向かって内径が拡径する前記シャフト部の下部と、を含み、前記朝顔部に配置される前記ステーブクーラーは、下底よりも上底が大きく形成された第1の台形形状の前記ステーブ本体を備え、前記炉腹部に配置される前記ステーブクーラーは、矩形状の前記ステーブ本体を備え、前記シャフト部の下部に配置される前記ステーブクーラーは、上底よりも下底が大きく形成された第2の台形形状の前記ステーブ本体を備える、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、下底よりも上底が大きく形成された第1の台形形状のステーブクーラーを下方に向かって内径が縮径する朝顔部に配置し、また、矩形状のステーブクーラーを円筒状の炉腹部に配置し、また、上底よりも下底が大きく形成された第2の台形形状のステーブクーラーを下方に向かって内径が拡径するシャフト部の下部に配置することで、炉下部の内径の異なる領域のそれぞれにおいてステーブクーラーを同数で配置したときに、高さ方向に縦目地を揃えつつ、縦目地の幅(周方向で隣り合うステーブクーラーの隙間を小さくし、高炉本体の炉壁部を十分に保護することができる。
また、本発明においては、前記高炉本体の高さ方向で隣り合う前記ステーブクーラーの前記冷却流路が互いに接続されている、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、ステーブクーラーを高さ方向に縦目地が揃う所謂通し目地に配置しているため、ステーブクーラーが格子状に配列されることとなり、高さ方向で隣り合う冷却流路が容易に接続でき、冷却流路の配管接続作業の簡単化・効率化を図ることができる。
また、本発明においては、先に記載の高炉のステーブクーラー配置構造を備える、高炉を採用する。
本発明によれば、ステーブクーラーの本体寿命を延長することができる高炉のステーブクーラー配置構造及び高炉が得られる。
本発明の実施形態における高炉本体を示す構成図である。 本発明の実施形態におけるステーブクーラーを示す縦断面図である。 本発明の実施形態におけるステーブクーラーを示す正面図である。 本発明の実施形態におけるステーブクーラー配置構造を示す平断面図である。 本発明の実施形態における炉下部に設けられたステーブクーラー配置構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態における炉下部に設けられたステーブクーラー配置構造の一部を取り出した展開図である。 本発明の実施形態におけるステーブクーラー配置構造による作用を説明するための斜視概念図である。 本発明の実施形態における比較例として従来のステーブクーラー配置構造による問題を説明するための斜視概念図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態における高炉本体1を示す構成図である。
図1に示す高炉本体1は、鉄鉱石を溶融して銑鉄を生成するものである。鉄鉱石やコークス等の炉内充填物100は、不図示の装入コンベアによって高炉本体1の炉頂部に搬送され、炉頂部に設けられた不図示のホッパーに装入された後、分配シュート2を介して高炉本体1に装入される。分配シュート2は、分配シュート駆動装置3によって図中破線で示す方向に回転し、炉内充填物100を全体に分散させる。
高炉本体1の炉底部には、熱風を吹き込む羽口4が設けられている。羽口4は、送風ノズル5と接続されている。送風ノズル5を介して高炉本体1に熱風に導入されると、コークスが燃焼して一酸化炭素(還元剤)が生じて鉄鉱石に含まれる酸素を奪うと共に、二酸化炭素及び熱を生じて鉄鉱石が溶融され、不図示の出銑口から高温液体状の銑鉄が得られる。このように高炉本体1の内部は、極めて高温になることから、鉄皮と称される炉壁部6を冷却して保護するステーブクーラー10が配置されている。
図2は、本発明の実施形態におけるステーブクーラー10を示す縦断面図である。図3は、本発明の実施形態におけるステーブクーラー10を示す正面図である。図4は、本発明の実施形態におけるステーブクーラー配置構造Aを示す平断面図である。
ステーブクーラー10は、図2に示すように、板状のステーブ本体11を備え、ステーブ本体11の内部には、冷却媒体が流通する冷却流路12が形成されている。ステーブクーラー10は、ボルト13、ボルトスペーサー14を介して炉壁部6に固定されている。
ボルト13は、ステーブ本体11を炉壁部6に固定するものである。ボルト13は、炉壁部6に形成された孔部7を通り、ステーブ本体11の背面側に螺合している。ボルト13は、環状のボルトスペーサー14を挿通し、ステーブ本体11と炉壁部6とをボルトスペーサー14を介して締結している。炉壁部6の外側には、キャップ15が溶接されており、ボルト13と孔部7との隙間をガスシールしている。
ステーブ本体11の正面側には、耐火物16を嵌め込むための嵌合溝17が形成されている。嵌合溝17は、図3に示すように、ステーブ本体11の幅方向(短手方向)に延在し、且つ、ステーブ本体11の高さ方向(長手方向)に隙間をあけて平行に複数形成されている。この嵌合溝17は、図2に示すように、断面が逆ハの字状となったいわゆる蟻溝状に形成されており、嵌め込まれた耐火物16の脱落を防止する構成となっている。
冷却流路12は、ステーブ本体11の内部に形成されている。冷却流路12は、図3に示すように、ステーブ本体11の高さ方向に延在し、且つ、ステーブ本体11の幅方向に隙間をあけて平行に複数形成されている。冷却流路12の下端側には、図2に示すように、炉壁部6に形成された孔部8を挿通して、給水管18が接続されている。また、冷却流路12の上端側には、炉壁部6に形成された孔部9を挿通して、排水管19が接続されている。
ステーブ本体11と炉壁部6との間において、給水管18の周りと排水管19の周りには、配管スペーサー20がそれぞれ配置されている。また、給水管18と排水管19は、炉壁部6の外側において、ガスシール機能を有するコンペンセーター21が設けられたシール金物22にそれぞれ支持されている。給水管18から冷却流路12に冷却媒体が供給されると、ステーブ本体11の高さ方向の下から上に冷却媒体が流通し、排水管19から炉壁部6の外側に冷却媒体が排出される。このように、ステーブ本体11に冷却媒体が流通することで、炉壁部6が高温から保護される。
なお、本実施形態のステーブ本体11には、図4に示すように、4つの冷却流路12(12a〜12d)が設けられている。これら4つの冷却流路12のうち、ステーブ本体11の幅方向中央部に位置する冷却流路12b,12cは、ステーブ本体11の幅方向両端部に位置する冷却流路12a,12dよりも、ステーブ本体11の背面側に距離Kだけオフセットされている。より詳しくは、これら4つの冷却流路12は、高炉本体1の内周面と同心の仮想円L1上に位置している。
上記構成のステーブクーラー10は、鋳鉄、鋳鋼、鋼板製の鉄系のステーブ本体11を備えるものと、銅若しくは銅合金製の銅系のステーブ本体11を備えるものとに分類される。高炉本体1は、図1に示すように、下方から順に、朝顔部B、炉腹部E及びシャフト部Sを備える所定のプロフィールを有しており、各領域に対応してステーブクーラー10の種類が選択されている。なお、シャフト部Sは、下方に向かって内径が拡径する領域であり、また、炉腹部Eは、内径が一定の円筒状の領域であり、また、朝顔部Bは、下方に向かって内径が縮径する領域であり、各領域のプロフィールは、周知のように炉内充填物100の降下挙動に基づいて設定されている。
シャフト部Sの上、ほゞ2/3の領域である上部S1・中部S2は、熱負荷が小さいため、鉄系のステーブクーラー10(F)が配置されている。鉄系のステーブクーラー10(F)は、ステーブ本体11が鋳造体で形成され、その内部の冷却流路12も鋳造時に一体的に形成されるものであるため、複雑な機械加工を行う必要がない。また、ステーブ本体11が鋳造体であるため、ステーブ本体11の形状、構造を任意に選択でき、例えば、炉壁部6の内周面に沿った曲率を付して製造することができる。
一方、シャフト部Sの下、ほゞ1/3の領域である下部S3、炉腹部E、朝顔部B(以下、炉下部Xと称する)は、熱負荷が大きいため、銅系のステーブクーラー10(C)が配置されている。銅系のステーブクーラー10(C)は、鉄系のステーブクーラー10(F)よりも熱伝導性や延性等の物性が優位であるため、低温で均一な温度分布が得られ、熱応力の発生を抑制し、変形量も減少するため、ステーブ本体11が受けるダメージが軽減され、ステーブ本体11の寿命を延ばすことが可能となる。
銅系のステーブクーラー10(C)は、圧延材で形成され、その内部の冷却流路12はその圧延材を穿孔加工して形成される。この圧延材の重量は、2〜3トン(t)程度となっており、こうした重量物を、炉壁部6の内周面に沿った曲率にプレス等で曲げ加工するとなれば製造コストが極めて高くなる。このため、銅系のステーブクーラー10(C)は、現実的には平板状に設計せざるを得ず、図4に示すように、高炉本体1の内周面に沿って多角面状に配置されることとなる。
図5は、本発明の実施形態における炉下部Xに設けられたステーブクーラー配置構造Aを示す斜視図である。なお、図5に示したステーブクーラー10の配置数は一例であり、高炉本体1の内径に応じてその配置数は変化する。一般的な高炉本体1の内径の大きさであれば、縦、ほゞ2メートル(m)で、横、ほゞ0.8メートル(m)の縦横比率が2.5:1程度のステーブクーラー10が、例えば円周に50枚程度同心円状に配置されることとなる。
図5に示すように、炉下部Xに配置されるステーブクーラー10は、高炉本体1の高さ方向に縦目地23が揃うように配置されている。すなわち、高炉本体1の高さ方向において隣り合うステーブクーラー10の縦目地23は、上下で一直線に連なっている(所謂通し目地)。また、本実施形態のステーブクーラー10は、横目地24(水平目地)も左右で一直線に連なっており、全体で格子状に配置されている。
上述したように、炉下部Xは、内径の異なる領域(朝顔部B、炉腹部E、シャフト部Sの下部S3)を備えており、ステーブクーラー10は、炉下部Xの内径の異なる領域のそれぞれにおいて同数で配置されている。すなわち、内径の大きな領域(炉腹部E)においては、ステーブクーラー10の配置(分割)数を多くするのではなく、内径の小さな領域(朝顔部B、シャフト部Sの下部S3)におけるステーブクーラー10の配置(分割)数と合わせ、縦目地23を上下段で一対一で連なるようにしている。
図6は、本発明の実施形態における炉下部Xに設けられたステーブクーラー配置構造Aの一部を取り出した展開図である。
図6に示すステーブクーラー10(b)は、下方に向かって内径が縮径する朝顔部Bに配置されるものであり、下底11b2よりも上底11b1が大きく形成された台形形状(第1の台形形状と称する)のステーブ本体11(b)を備えている。
また、ステーブクーラー10(s)は、下方に向かって内径が拡径するシャフト部Sの下部S3に配置されるものであり、上底11s1よりも下底11s2が大きく形成された台形形状(第2の台形形状と称する)のステーブ本体11(s)を備えている。
また、ステーブクーラー10(e)は、円筒状の炉腹部Eに配置されるものであり、矩形状のステーブ本体11(e)を有している。ステーブ本体11(e)の短辺11e1の長さは、ステーブ本体11(b)の上底11b1の長さ、ステーブ本体11(s)の下底11s2の長さのそれぞれと等しい。
上記3種類のステーブクーラー10の冷却流路12は、高さ方向で隣り合うもの同士が接続配管25によって接続されている。接続配管25は、ステーブクーラー10の排水管19と、その上に配置されるステーブクーラー10の給水管18とを接続するものである。上記3種類のステーブクーラー10は、ステーブ本体11の形状が異なるが、接続配管25によって冷却流路12が上下で直線に連なるようになっている。上記3種類のステーブクーラー10の冷却流路12は、ステーブ本体11の形状に合わせて、ステーブ本体11の隅々が極力均一に冷却されるように配置されている。
続いて、上記構成のステーブクーラー配置構造Aによる作用について、図7及び図8を参照して説明する。
図7は、本発明の実施形態におけるステーブクーラー配置構造Aによる作用を説明するための斜視概念図である。図8は、比較例として従来のステーブクーラー配置構造A1による問題を説明するための斜視概念図である。
図8に示すように、従来のステーブクーラー配置構造A1は、ステーブクーラー10を高炉本体1の高さ方向において千鳥状に配置した構成となっている。すなわち、上段部のステーブクーラー10と、下段部のステーブクーラー10は、炉壁部6の周方向に半ピッチずらした配置となる。そうすると、上段部においては周方向で隣り合うステーブクーラー10の縦目地23に角折れT字部26が形成され、その下段部のステーブクーラー10の上端面に三角形状の棚部27(バルコニー)が形成されてしまう。
炉下部Xにおいて、炉内充填物100として未だ固体状態の硬い焼結鉱粒が存在し、それが角折れT字部26に沿って降下した場合、棚部27に直撃し、材質上耐摩耗性が低い銅若しくは銅合金製のステーブ本体11の上端面が選択的に接触摩耗するため、ステーブ本体11の幅方向中央部に逆三角形状の損耗範囲Dが形成されてしまう。損耗範囲Dが経時的に大きくなると、先ず中央側に位置する冷却流路12b,12cが早期に選択的に損傷して冷却機能を損なってしまい、冷却流路12a,12dが冷却性能を維持しているにもかかわらず、ステーブクーラー10の取り換えが早晩必要となってしまう。
一方、図7に示すように、本実施形態のステーブクーラー配置構造Aによれば、銅若しくは銅合金製のステーブ本体11を備えるステーブクーラー10が、高炉本体1の炉下部Xにおいて高さ方向に縦目地23が揃うように配置されている。このため、ステーブクーラー10を多角面状に配置したときの角折れT字部26が上下で揃い、棚部27(バルコニー)の形成を回避することができる。このように、本実施形態のステーブクーラー配置構造Aによれば、棚部27が形成されないため、炉内充填物100に含まれる固体状態の焼結鉱粒が直撃する場所がなく、ステーブ本体11の中央部の冷却流路12b,12cが選択的に先行して損耗するのを防止でき、結果、ステーブ本体11の寿命を延長することができる。
また、本実施形態のステーブクーラー配置構造Aによれば、図5に示すように、炉内充填物100の降下挙動に基づいて定められた所定のプロフィールを備える炉下部Xにおいて、ステーブクーラー10がそれぞれの領域において同数で配置されているため、高さ方向に縦目地23が揃う、所謂通し目地を形成することができる。このため、炉下部Xの内径の異なる領域(朝顔部B、炉腹部E、シャフト部Sの下部S3)においても、ステーブクーラー10の縦目地23が高炉本体1の高さ方向に揃うため、ステーブ本体11の中央部の冷却流路12b,12cが選択的に先行して損耗するのを確実に防止できる。
さらに、本実施形態のステーブクーラー配置構造Aによれば、図6に示すように、下底11b2よりも上底11b1が大きく形成された第1の台形形状のステーブクーラー10(b)を下方に向かって内径が縮径する朝顔部Bに配置し、また、矩形状のステーブクーラー10(e)を円筒状の炉腹部Eに配置し、また、上底11s1よりも下底11s2が大きく形成された第2の台形形状のステーブクーラー10(s)を下方に向かって内径が拡径するシャフト部Sの下部S3に配置することで、図5に示すように、炉下部Xの内径の異なる領域のそれぞれにおいてステーブクーラー10を同数で配置したときに、高さ方向に縦目地23を揃えつつ、縦目地23の幅(周方向で隣り合うステーブクーラー10の隙間)を小さくし、高炉本体1の炉壁部6を十分に保護することができる。
また、本実施形態のステーブクーラー配置構造Aにおいては、図6に示すように、高炉本体1の高さ方向で隣り合うステーブクーラー10の冷却流路12を互いに接続している。本実施形態では、ステーブクーラー10を高さ方向に縦目地23が揃うように配置しているため、ステーブクーラー10が格子状に配列されることとなり、高さ方向で隣り合う冷却流路12同士が容易に接続でき、図8に示すようにステーブクーラー10を千鳥状に配列した場合よりも、冷却流路12の配管接続作業の簡単化・効率化を図ることができる。
加えて、本実施形態のステーブクーラー配置構造Aにおいては、図4に示すように、複数の冷却流路12のうち、ステーブ本体11の幅方向中央部に位置する冷却流路12b,12cは、ステーブ本体11の幅方向両端部に位置する冷却流路12a,12dよりも、ステーブ本体11の背面側に距離Kだけオフセットされている。ステーブクーラー10の損耗は、炉壁部6の内周面と同心円状に進行する(図4において符号L2から符号L3の同心円状に進行する)ため、冷却流路12b,12cが、冷却流路12a,12dよりも早期に損傷してしまうことがなく、結果、ステーブ本体11の寿命を長くすることができる。
このように、上述の本実施形態によれば、ステーブ本体11の内部に冷却媒体が流通する冷却流路12を備えるステーブクーラー10が、高炉本体1の内周面に沿って複数配置されている高炉のステーブクーラー配置構造Aであって、少なくとも高炉本体1の炉下部Xに配置されるステーブクーラー10は、銅若しくは銅合金製のステーブ本体11を備え、且つ、高炉本体1の高さ方向に縦目地23が揃うように配置されている、という構成を採用することによって、ステーブ本体11の寿命を延長することができる高炉のステーブクーラー配置構造Aが得られる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、炉下部Xにおいてステーブクーラー10の縦目地23と横目地24がどちらも揃う構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、少なくとも縦目地23が揃っていれば、横目地24は必ずしも揃わなくてもよい。
また、例えば、炉下部Xだけでなく、シャフト部Sの上部S1・中部S2に配置されるステーブクーラー10の縦目地23も揃える構成であってもよい。
また、例えば、上記実施形態では、炉下部Xの内径の異なる領域に配置されるステーブクーラー10のステーブ本体11の形状が矩形や台形である構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、周方向におけるステーブクーラー10の配置数が多ければ、全てを矩形としてもよい。この場合は、ステーブクーラー10の幅を変えて、炉下部Xの内径の異なる領域のそれぞれにおいて同数で配置することが好ましい。
A 高炉のステーブクーラー配置構造
B 朝顔部
E 炉腹部
S シャフト部
S1 下部
X 炉下部
1 高炉本体
10 ステーブクーラー
11 ステーブ本体
11b1 上底
11b2 下底
11s1 上底
11s2 下底
12 冷却流路
23 縦目地

Claims (5)

  1. ステーブ本体の内部に冷却媒体が流通する冷却流路を備えるステーブクーラーが、高炉本体の内周面に沿って複数配置されている高炉のステーブクーラー配置構造であって、
    少なくとも前記高炉本体の炉下部に配置される前記ステーブクーラーは、銅若しくは銅合金製の前記ステーブ本体を備え、且つ、前記高炉本体の高さ方向に縦目地が揃うように配置されている、ことを特徴とする高炉のステーブクーラー配置構造。
  2. 前記炉下部は、内径の異なる領域を備えており、
    前記ステーブクーラーは、前記炉下部の内径の異なる領域のそれぞれにおいて同数で配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の高炉のステーブクーラー配置構造。
  3. 前記高炉本体は、下方から順に、朝顔部、炉腹部及びシャフト部を備え、
    前記炉下部の内径の異なる領域は、下方に向かって内径が縮径する前記朝顔部と、円筒状の前記炉腹部と、下方に向かって内径が拡径する前記シャフト部の下部と、を含み、
    前記朝顔部に配置される前記ステーブクーラーは、下底よりも上底が大きく形成された第1の台形形状の前記ステーブ本体を備え、
    前記炉腹部に配置される前記ステーブクーラーは、矩形状の前記ステーブ本体を備え、
    前記シャフト部の下部に配置される前記ステーブクーラーは、上底よりも下底が大きく形成された第2の台形形状の前記ステーブ本体を備える、ことを特徴とする請求項2に記載の高炉のステーブクーラー配置構造。
  4. 前記高炉本体の高さ方向で隣り合う前記ステーブクーラーの前記冷却流路が互いに接続されている、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の高炉のステーブクーラー配置構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の高炉のステーブクーラー配置構造を備える、ことを特徴とする高炉。
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