JP2016113441A - プラミペキソール二塩酸塩一水和物を含む放出が延長された錠剤 - Google Patents

プラミペキソール二塩酸塩一水和物を含む放出が延長された錠剤 Download PDF

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Abstract

【課題】プラミペキソール二塩酸塩一水和物を含有する錠剤について、プラミペキソール二塩酸塩一水和物が最適化された均一な速度で放出されると共に、1日1回の経口投与で持続した治療作用を発揮する錠剤を安定した製造方法によって優れた品質で提供すること。
【解決手段】錠剤の全質量に対し0.05〜1質量%のプラミペキソール二塩酸塩一水和物、30〜45質量%のカルメロースカルシウム、55〜75質量%のヒドロキシプロピルセルロース、0.1〜1質量%の滑沢剤を含有する粉末を混合し圧縮成形して得られる錠剤を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明はパーキンソン病の治療に有用なプラミペキソール二塩酸塩一水和物を含む放出が延長された錠剤調合物、及びその製法に関するものである。
プラミペキソールは選択的ドパミンD2受容体作動薬であり、化学的には(S)−2−アミノ−4,5,6,7−テトラヒドロ−6−プロピルアミノベンゾチアゾールとして表される。プラミペキソールの二塩酸塩一水和物がパーキンソン病の治療薬として用いられる。
パーキンソン病患者では服薬の不遵守がよく見られることから、プラミペキソールは1日1回投与が可能な錠剤として投与される。プラミペキソール二塩酸塩一水和物は経口投与されると消化管液に速やかに溶解して直ちに吸収されるので、1日1回の経口投与で持続した治療作用を発揮せしめるためには、消化管液中におけるプラミペキソールの放出が十分に延長された製剤としなければならない。非特許文献1によると、1日1回の経口投与で持続した治療作用を発揮せしめるために必要な錠剤からのプラミペキソールの放出速度は、日局回転バスケット法を用いてpH6.8のリン酸緩衝液500ml中でバスケットの回転数を毎分100回転で測定したとき、開始2時間での溶出率が12〜32%であり、開始9時間での溶出率が42〜62%であり、開始24時間で70%以上である。
錠剤からのプラミペキソールの放出を延長させる技術に関しては、従来いくつか提案されている。特許文献1には、プラミペキソール二塩酸塩一水和物を0.1〜約10mg含有し、デンプンを25〜約75質量%、親水性ポリマーを20〜70質量%含む持続放出性錠剤の記載がある。特許文献2には、プラミペキソールの水溶性塩を含有し、親水性ポリマー及びデンプンを含む持続放出性錠剤の記載がある。
これらの従来技術はいずれもプラミペキソールの放出速度を制御するために、錠剤中にデンプンを含有しているという特徴を有しているが、デンプンは粒子径が小さく、デンプンを含有した打錠用の混合末は流動性が不十分で、安定的な打錠が困難であるという問題があった。そこでプラミペキソールを含有する錠剤を安定に製造するには、粒子径がデンプンよりも大きく、流動性に優れた、放出速度を制御するための添加剤が求められた。
下記の特許文献3では、デンプンを含有しない、プラミペキソール二塩酸塩一水和物を含む放出が延長された錠剤の添加剤の処方が記載される。そこではデンプンの代わりの放出速度を制御するための添加剤として、アクリル酸ポリマーやカルボキシメチルセルロースナトリウム等のアニオン性水膨潤性ポリマーやヒプロメロースである中性水膨潤性ポリマー、さらに乳糖水和物やリン酸水素カルシウムが用いられている。特許文献3のプラミペキソール二塩酸塩一水和物を含有し、デンプンを含有しない錠剤の実施例(例5〜11)には、約20〜25質量%のアニオン性水膨潤性ポリマー及び約64〜69質量%の乳糖水和物を含む錠剤(例8,9)、若しくは約15〜29質量%のアニオン性水膨潤性ポリマー及び約50%の中性水膨潤性ポリマー及び約13%の乳糖水和物を含む錠剤(例5,6、7)、約15〜20質量%のアニオン性水膨潤性ポリマー及び約40%の乳糖水和物及び約39〜44%のリン酸水素カルシウムを含む錠剤(例10,11)の記載がある。これらの記載に従うことで、プラミペキソールの放出が延長された錠剤の製造時における、打錠用の混合末の流動性が不十分で、安定的な打錠が困難であるという問題を解決することは可能であると思われる。
しかし、薬剤の放出性及び原薬の化学的な安定性の面から錠剤処方を鑑みた場合には、プラミペキソールの放出が延長された錠剤においては尚解決すべき課題がある。
医薬品インタビューフォーム、ミラペックスLA錠0.375mg・ミラペックスLA錠1.5mg(2014年8月、改定第6版)
特許第4607584号公報 特許第4700963号公報 特許第4757872号公報
本発明の課題は、プラミペキソール二塩酸塩一水和物を含有する錠剤であって、消化管液中においてプラミペキソール二塩酸塩一水和物が最適化された均一な速度で放出される錠剤を提供することにある。また、添加剤成分が流動性に優れているために安定的な打錠によって製造可能であることや、その放出が十分に延長されて1日1回の経口投与で持続した治療作用を発揮すること、さらにプラミペキソール二塩酸塩一水和物の化学的な安定性等も同時に保証する錠剤を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、プラミペキソール二塩酸塩一水和物に、アニオン性ポリマーであるカルメロースカルシウム、中性ポリマーであるヒドロキシプロピルセルロース、滑沢剤、及び必要により流動化剤を所定の割合で混合してこれを打錠することにより、混合末の流動性が優れ、溶出を制御する成分の混合末での不均一性が小さいためプラミペキソール二塩酸塩一水和物の放出速度が均一な錠剤の製造が可能となり、かつ、1日1回の経口投与で持続した治療作用を発揮するように消化管液中におけるプラミペキソールの放出が延長された錠剤が得られる等の効果を見出した。さらに、造粒物に酸化鉄を含有させるかフィルムコーティング層で覆うことでプラミペキソール二塩酸塩の化学的な安定性が向上する効果も見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(1)錠剤の全質量に対し0.05〜1質量%のプラミペキソール二塩酸塩一水和物、30〜44質量%のカルメロースカルシウム、55〜69質量%のヒドロキシプロピルセルロース、0.1〜2質量%の滑沢剤を含有する徐放性錠剤。
(2)酸化鉄を含有する造粒物を含む、(1)に記載の錠剤。
(3)酸化鉄が黄色三二酸化鉄である、(2)に記載の錠剤。
(4)滑沢剤がステアリン酸マグネシウムである前記(3)に記載の錠剤。
(5)0.1〜1質量%の流動化剤をさらに含有する前記(1)〜(4)に記載の錠剤。
(6)流動化剤が軽質無水ケイ酸である前記(5)に記載の錠剤。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の錠剤が、酸化チタンを含有するフィルムコーティング層で覆われた錠剤。
(8)直接打錠法又は湿式造粒法を介した、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の錠剤を製造するための方法。
を提供するものである。
本発明のプラミペキソール二塩酸塩一水和物を含有する錠剤は、消化管液中おけるプラミペキソール二塩酸塩一水和物の放出が均一な速度で放出されること、及び錠剤に含まれるプラミペキソールが安定であることを特徴とする。さらに前記錠剤は、添加剤成分が流動性に優れているために安定的な打錠によって製造可能であることや、プラミペキソール二塩酸塩一水和物の放出が十分に延長されて1日1回の経口投与で持続した治療作用を発揮することも同時に保証する。
本発明の錠剤である実施例1、2、3の錠剤についてのpH6.8の緩衝液中におけるプラミペキソールの溶出速度を測定した結果を説明するグラフである。 本発明の錠剤である実施例4の錠剤についてのpH6.8の緩衝液中におけるプラミペキソールの溶出速度を測定した結果を説明するグラフである。 本発明の錠剤である実施例1、5、6の錠剤についての光照射前後のプラミペキソールの含量を比較測定した結果を説明する表である。
本発明の錠剤に含まれるプラミペキソール二塩酸塩一水和物は錠剤の全質量に対し0.05〜1質量%であり、カルメロースカルシウムは30〜44質量%、より好ましくは30〜38質量%であり、ヒドロキシプロピルセルロースは55〜69質量%、より好ましくは61〜69質量%であり、滑沢剤は0.1〜2質量%、より好ましくは0.1〜1質量%である。
本発明に係わる滑沢剤は、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリルアルコール、ステアリン酸の1又は2種以上の化合物であり、好ましくはステアリン酸マグネシウムである。
本発明の錠剤には流動化剤を含有することができる。本発明の錠剤に含むことができる流動化剤は、例えば軽質無水ケイ酸、タルク、含水二酸化ケイ素であり、好ましくは軽質無水ケイ酸である。軽質無水ケイ酸の好ましい含有量は錠剤質量の0.1〜1質量%である。
本発明の錠剤には必要に応じて、医薬品添加物として許容される着色剤等を含むことができる。
本発明の錠剤は、全ての錠剤成分を混合して打錠する直接打錠法で製造されるか、あるいは湿式造粒法を介した製法、即ちプラミペキソール二塩酸塩一水和物を錠剤成分中に均一に混合するために、流動層造粒機を用いてカルメロースカルシウムに水に溶解したプラミペキソール二塩酸塩一水和物をスプレーして乾燥し、得られた造粒粉末に残りの成分を混合し、これを打錠することによって製造される。スプレーする液には結合剤としてヒドロキシプロピルセルロースの一部を溶解せしめることができるし、他の結合剤、例えばヒプロメロース等を溶解することも可能である。結合剤の添加量は好ましくは錠剤質量の0.5〜2質量%である。また、光に対するプラミペキソールの安定性を高めるため、スプレーする液に酸化鉄を添加して造粒物に酸化鉄を含ませることが望ましい。酸化鉄は黄色三二酸化鉄であることが好ましく、錠剤中の其の添加量は好ましくは0.01〜0.1%である。
フィルムコーティング錠剤の製造方法については、特に限定されないが、商業的に製造する場合はフィルムコーティング機を用いたコーティング法が用いられる。得られた素錠をフィルムコーティング機に仕込み、フィルム成分を水に懸濁してこれをスプレー・乾燥すれば、本発明のフィルムコーティング錠が得られる。フィルムコーティング層は2.0〜18.0mg、好ましくは6.0〜14.0mgであり、2層からなることが好ましい。酸化チタンはフィルムコーティング層全重量に対して0.1〜10.0重量%含まれることが好ましい。
以下に実施例等により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
プラミペキソール二塩酸塩一水和物を0.375mg含有し、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウムを含有する1錠230mgの錠剤の調製について説明する。本発明の錠剤は表1に示す成分を用いて直接打錠法により調製した。
プラミペキソール二塩酸塩一水和物(0.75g)とカルメロースカルシウム(14.25g)を均一に混合して20倍散を作成し、これにカルメロースカルシウム(160.75g)、ヒドロキシプロピルセルロース(279.75g)、軽質無水ケイ酸(2g)を加えて均一に混合し、更にステアリン酸マグネシウム(2.5g)加えて混合して打錠用末を得た。得られた打錠用末をロータリー打錠機(VELA5、菊水製作所社製)で質量230mgの錠剤に安定的に圧縮成形することができた。
(実施例2)
プラミペキソール二塩酸塩一水和物を0.375mg含有し、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウムを含有する1錠250mgの錠剤の調製について説明する。本発明の錠剤は表2に示す成分を用いて湿式造粒法を介した製法により調製した。
カルメロースカルシウム(257.25g)を流動層造粒機(MP−01SPC、パウレック社製)に仕込み、水(210mL)にヒドロキシプロピルセルロースの一部(5.25g)とプラミペキソール二塩酸塩一水和物(1.125g)を溶解した液をスプレーして乾燥し、造粒物を得た。得られた造粒物にヒドロキシプロピルセルロースの残り(479.625g)、軽質無水ケイ酸(3.0g)を加えて均一に混合し、更にステアリン酸マグネシウム(3.75g)加えて混合して打錠用末を得た。得られた打錠用末をロータリー打錠機(VELA5、菊水製作所社製)で質量250mgの錠剤に安定的に圧縮成形することができた。
(実施例3)
プラミペキソール二塩酸塩一水和物を0.375mg含有し、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウムを含有する1錠250mgの錠剤の調製について説明する。本発明の錠剤は表3に示す成分を用いて湿式造粒法を介した製法により調製した。
カルメロースカルシウム(300g)を流動層造粒機(MP−01SPC、パウレック社製)に仕込み、水(240mL)にヒドロキシプロピルセルロースの一部(6g)とプラミペキソール二塩酸塩一水和物(1.5g)を溶解した液をスプレーして乾燥し、造粒物を得た。得られた造粒物にヒドロキシプロピルセルロースの残り(683.5g)、軽質無水ケイ酸(4g)を加えて均一に混合し、更にステアリン酸マグネシウム(5g)加えて混合して打錠用末を得た。得られた打錠用末をロータリー打錠機(VELA5、菊水製作所社製)で質量250mgの錠剤に安定的に圧縮成形することができた。
(実施例4)
プラミペキソール二塩酸塩一水和物を1.5mg含有し、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウムを含有する1錠350mgの錠剤の調製について説明する。本発明の錠剤は表4に示す成分を用いて湿式造粒法を介した製法により調製した。
カルメロースカルシウム(265.1g)を流動層造粒機(MP−01SPC、パウレック社製)に仕込み、水(277.2mL)にヒドロキシプロピルセルロースの一部(5.6g)とプラミペキソール二塩酸塩一水和物(3g)を溶解した液をスプレーして乾燥し、造粒物を得た。得られた造粒物にヒドロキシプロピルセルロースの残り(420g)、軽質無水ケイ酸(2.8g)を加えて均一に混合し、更にステアリン酸マグネシウム(3.5g)加えて混合して打錠用末を得た。得られた打錠用末をロータリー打錠機(VELA5、菊水製作所社製)で質量350mgの錠剤に安定的に圧縮成形することができた。
(実施例5)
プラミペキソール二塩酸塩一水和物を0.375mg含有し、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、黄色三二酸化鉄、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウムを含有する1錠230mgの錠剤の調製について説明する。本発明の錠剤は表5に示す成分を用いて湿式造粒法を介した製法により調製した。
カルメロースカルシウム(261.9g)を流動層造粒機(MP−01SPC、パウレック社製)に仕込み、水(135mL)にヒドロキシプロピルセルロースの一部(5.25g)とプラミペキソール二塩酸塩一水和物(1.125g)と黄色三二酸化鉄(0.6g)を溶解・懸濁した液をスプレーして乾燥し、造粒物を得た。得られた造粒物にヒドロキシプロピルセルロースの残り(414.375g)、軽質無水ケイ酸(3.0g)を加えて均一に混合し、更にステアリン酸マグネシウム(3.75g)加えて混合して打錠用末を得た。得られた打錠用末をロータリー打錠機(VELA5、菊水製作所社製)で質量230mgの錠剤に安定的に圧縮成形することができた。
(実施例6)
プラミペキソール二塩酸塩一水和物を0.375mg含有し、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、タルクを含有する1錠240mgの錠剤の調製について説明する。本発明の錠剤は表6に示す成分を用いて直接打錠法により調製した。
プラミペキソール二塩酸塩一水和物(0.75g)とカルメロースカルシウム(14.25g)を均一に混合して20倍散を作成し、これにカルメロースカルシウム(160.75g)、ヒドロキシプロピルセルロース(279.75g)、軽質無水ケイ酸(2g)を加えて均一に混合し、更にステアリン酸マグネシウム(2.5g)加えて混合して打錠用末を得た。得られた打錠用末をロータリー打錠機(VELA5、菊水製作所社製)で質量230mgの素錠を得た。
次いで素錠をコーティング機(DRC−200、パウレック社製)に投入し、これに、予めヒプロメロース23.1g、酸化チタン14.4g、タルク2.5gを精製水360gに加え、均一分散させた液を噴霧し、1錠質量238.0mgになるまでコーティングし、次いで予めヒプロメロース9.4g、酸化チタン0.6gを精製水90gに加え、均一分散した駅を噴霧し、1錠240.0mgになるまでコーティングし、乾燥して2層フィルムコーティング錠を得た。
(試験例1)
実施例1、2、3、4で製造した錠剤について、錠剤からのプラミペキソール二塩酸塩一水和物の溶出速度を測定した。溶出速度の測定には日本薬局方の溶出試験機(回転バスケット法)を用い、37℃の0.05mol/Lリン酸緩衝液(pH6.8)500mL中に錠剤1錠を投入し、回転バスケットを毎分100回転の速度で回転せしめて、溶出したプラミペキソールの量を測定した。プラミペキソールはHPLC法で定量した。
溶出速度の測定結果を実施例1、2、3について図1に、実施例4について図2に示す。図1、2より、実施例1,2,3及び4で得られた錠剤からプラミペキソール二塩酸塩一水和物は24時間にわたって徐々に放出されていることが分かり、1日1回の経口投与で持続した治療作用を発揮するようにプラミペキソールの放出速度が最適化されていることが明らかになった。さらに、実施例1,2,3及び4で得られた錠剤からのプラミペキソール二塩酸塩一水和物の溶出速度はよく一致していることが分かったため、本発明によればプラミペキソール二塩酸塩一水和物が最適化された均一な速度で放出される錠剤を提供することができることが明らかになった。
(試験例2)
実施例1及び実施例5、実施例6で製造した錠剤をシャーレ上に置き、光照射(積算60万Lux・hr/25℃60%RH)した後に、各錠剤中に含まれる薬物量をHPLC法により測定した。其の測定した結果は図3に示す。光照射後の各錠剤中の薬物の残存率(%)は、開始時(光照射前)の各錠剤中の薬物の量(残存率)を100%とした場合の値である。
実施例1及び実施例5の錠剤中の光照射後の薬物の残存率は、三二酸化鉄を造粒物に含む実施例5の方が三二酸化鉄を造粒物に含まない実施例1よりも有意に高かった。よって、三二酸化鉄を造粒物に含むことで錠剤中のプラミペキソールの安定性が増加することが本結果より示される。
さらに実施例1と実施例6の錠剤中の光照射後の薬物の残存率の結果の比較により、酸化チタンを含むフィルムコーティング層の存在によってプラミペキソールの安定性がより有意に増加することが確認された。
本発明によれば、パーキンソン病の治療に有用なプラミペキソールの水溶性塩を含有する錠剤を、製剤操作上安定した方法で製造することを可能にした上で、優れた品質にて医療現場に提供することができる。

Claims (8)

  1. 錠剤の全質量に対し0.05〜1質量%のプラミペキソール二塩酸塩一水和物、30〜44質量%のカルメロースカルシウム、55〜69質量%のヒドロキシプロピルセルロース、0.1〜2質量%の滑沢剤を含有する徐放性錠剤。
  2. 酸化鉄を含有する造粒物を含む、請求項1に記載の錠剤。
  3. 酸化鉄が黄色三二酸化鉄である、請求項2に記載の錠剤。
  4. 滑沢剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項3に記載の錠剤。
  5. 0.1〜1質量%の流動化剤をさらに含有する、請求項1〜4に記載の錠剤。
  6. 流動化剤が軽質無水ケイ酸である、請求項5に記載の錠剤。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の錠剤が、酸化チタンを含有するフィルムコーティング層で覆われた錠剤
  8. 直接打錠法又は湿式造粒法を介した、請求項1〜7のいずれかに記載の錠剤を製造するための方法。

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