JP2016113200A - チューブ装置およびそれの使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無延伸層を、十分大きく伸長変形させた状態で、その無延伸層にチューブを貫通させることで、チューブに自立性を確実に付与するとともに、チューブの周りからの液状の被包装物の不測の漏出および包装体内への外気の侵入を、無延伸層のチューブへの密着によって有効に阻止すること。【解決手段】ベースフィルム層と、ベースフィルム層の裏面側に設けた剥離剤コーティング層と、剥離剤コーティング層を介して積層した無延伸層とを具える積層フィルムからなる包装袋内に液状被包装物を充填してなる包装体に対し、外部から吸い出しチューブを刺し込んで袋内の被包装物を取り出すチューブ装置であって、ベースフィルム層上の、剥離剤コーティング層に対応する位置に刺し込み誘導疵を設けるとともに、吸い出しチューブは、刺し込み先端が平坦面もしくは外周縁の肩部に面取りを施したほぼ平坦面からなり、刺し込み後端部にフランジを有すること。【選択図】図5

Description

この発明は、家庭用、医療用、工業用等として使用される粘稠物を含むことのある液状の被包装物を、包装袋内に充填包装してなる包装体から吸い出し、注出等して取り出すためのチューブ装置およびそれの使用方法に関する。
液体包装袋および包装用フィルムの積層構造に関する従来技術としては、特許文献1および2に記載されている発明の他、従来から各種のものが提案されている。
特開平8−119296号公報 特開2004−74541号公報
しかるに、各種フィルムの積層構造を特定するこれらの従来技術にあっては、フィルムの積層構造についての特定はあるものの、このフィルムを使用して製造した包装体から被包装物を取り出すための吸い出しチューブについて、自立姿勢に確実に保持できるとともに、チューブの周りからの袋内被包装物の意図しない漏出を防止し、さらには該チューブの周りからの包装体内への外気の侵入を十分に防止することのできるチューブ装置については何ら検討がされていなかった。
そこで、この発明では、単層もしくは積層構造の無延伸層、とくには直鎖状低密度ポリエチレン層(以下、「LLDPE」という。)を主体とする無延伸層を、十分大きく伸長変形させた状態で、その無延伸層にチューブを貫通させることで、無延伸層に固有の弾性復元力の下で、チューブに自立性を確実に付与するとともに、チューブの周りからの液状の被包装物の不測の漏出を十分に防止し、かつ、チューブの周りから包装体内への外気の侵入を、無延伸層の、チューブへの密着によって有効に阻止することができるチューブ装置およびそれの使用方法を提供することを目的とする。
この発明のチューブ装置は、多くは一軸もしくは二軸延伸のベースフィルム層と、このベースフィルム層の裏面側に一定の範囲にわたって設けた剥離剤コーティング層と、該剥離剤コーティング層を介して積層した単層もしくは積層構造の、例えばLLDPEを主体とする無延伸層とを具える包装袋に、所要の液状の被包装物を充填包装した包装体に対し、外部から吸い出しチューブを刺し込んで吸い出し、注出等により袋内の被包装物を取り出すものであって、前記ベースフィルム層の、前記剥離剤コーティング層に対応する位置に、レーザ加工、ミシン目状の穿孔、切欠き等による、厚さの全体にわたる、または厚さのほぼ半分にわたる刺し込み誘導疵を設けるとともに、前記吸い出しチューブの刺し込み先端を、尖った刃縁のない平坦面、もしくは外周縁の肩部に平坦面状または曲面状の面取りを施したほぼ平坦面とし、刺し込み後端部に無延伸層のずり上がり防止ストッパを兼ねるフランジを設けることを特徴とする。
ここで、前記無延伸層がLLDPEを主体とし、伸び率を400%以上とすること、吸い出しチューブの刺し込み姿勢で、LLDPEを主体とする無延伸層の、ノズル周面への密着長さを5mm以上とすること、吸い出しチューブを先細りテーパ形状とすること、吸い出しチューブの先端外径(D)を吸い出しチューブのフランジまでの長さ(L)の1/3未満とすること、吸い出しチューブに袋内被包装物の取り出しを許容するも、外気の侵入を阻止する逆止弁を取り付けること、および吸い出しチューブに取り出しポンプを接続することが好ましい。
また、この発明の、前述したいずれかのチューブ装置の使用方法は、チューブ装置を多くは紙製からなる箱体内に収納すると共に、該箱体の、前記包装体に設けた刺し込み誘導疵に対応する位置に、前記吸い出しチューブの刺し込み孔を設けて、前記吸い出しチューブを箱体の外側から突き刺して袋内の被包装物を取り出すことにある。
このような使用方法においてより好ましくは、前記吸い出しチューブの刺し込み後、端部のフランジと、前記包装体とを吸い出しチューブの刺し込み姿勢で粘着剤により接合させ、また前記フランジを、前記箱体の内側に入れ込む。
たとえば、各種の蒸着膜層を設けることができる一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層に、ガスバリア性に優れるエチレン−ビニルアルコール共重合体層(以下、「EVOH」という。)または、LLDPE(15μm〜40μm)を中間層として接着させるとともに、この中間層に、所定の領域内の剥離層コーティング層を介して、単層の、または積層構造の、例えばLLDPEを主体とする無延伸層(15〜500μm)を積層した包装袋に、所要の液状の被包装物を充填包装して包装体とし、その外部から吸い出しチューブを刺し込んで袋内被包装物を吸出して取り出すチューブ装置において、とくに、吸い出しチューブの刺し込みに際して、単層もしくは積層構造の無延伸層の伸長率をとくに高めることができ、そして、伸長状態の無延伸層、例えばLLDEPに吸い出しチューブを貫通させることで、その吸い出しチューブの周りへの無延伸層の密着長さを十分長く確保することができる。
これにより、吸い出しチューブの自立性を一層確実なものとするとともに、袋内の被包装物の漏出のおそれを取り除くことができ、さらには、吸い出しチューブの周りから包装体内への外気の侵入をより十分に防止することができる。なお、これらのことは、吸い出しチューブ先端の外周縁の肩部に曲面状の面取りを施すことによって、無延伸層の伸長率を角張った肩部に影響されることなく、一層高めた場合により顕著である。
この一方で、吸い出しチューブの周面に密着した無延伸層の、吸い出しチューブの周面に沿う、ずり上がりは、吸い出しチューブの刺し込み後端部に設けたフランジの、包装体への当接によって十分に防止されることになる。
ところで、吸い出しチューブの先端の、包装体の所要の個所への刺し込みは、ベースフィルム層の所定位置に設けた刺し込み誘導疵を目安として吸い出しチューブの先端を刺し込むことで、剥離剤コーティング層にて剥離した無延伸層に吸い出しチューブの先端を比較的容易に貫通させることができる。
ここで、無延伸層の伸び率を400%以上とした場合は、無延伸層を所期した通りの長さにわたって、吸い出しチューブの周面に十分に密着させて、所要の液密性および気密性を確保することができる。いいかえれば、伸び率が400%未満では、無延伸層を吸い出しチューブの周面に、所期した通りの長さにわたって密着させることが難しくなる。なお、LLDPEを主体とする無延伸層は、吸い出しチューブ先端の刺し込みによって伸び率400%以上まで伸長させても、吸い出しチューブ先端の刺し込み位置周辺の無延伸フィルムに何ら影響を与えることがなく、クラック等が発生したり、それが伝播するようなことがない。
ちなみに、表1は、幅10mm、長さ100mm、厚さ48.5μmのLLDPEの各4枚の試験片につき、エーアンドディー社製テンシロン万能試験機RTG−1310を用い、ラッチ間隔40mm、引張速度200m/minで、フィルム幅方向および巻方向のそれぞれに引張試験を行った結果を示す。
Figure 2016113200
表1によれば、フィルム幅方向の最大伸び率が約7.7倍であるところ、フィルム巻方向では、最大伸び率が約8.8倍となり、いずれの方向にも所要の伸び率を十分に確保できることが分かる。
ところで、吸い出しチューブを先細りテーパ形状とした場合は、吸い出しチューブに密着された無延伸層の不測のずり上がりをより有効に防止することができる。
また、吸い出しチューブの先端外径(D)を、吸い出しチューブのフランジまで長さ(L)の1/3未満としたときは、フランジが包装体に当接する前に、吸い出しチューブの先端を無延伸層に確実かつ簡単に貫通させ得る利点がある。
逆に、先端外径(D)が、長さ(L)の1/3以上では、吸い出しチューブの先端を後端部のフランジ位置まで無延伸層に大きく押し込んでも、吸い出しチューブをその無延伸層に貫通させ得ないおそれがある。
また、吸い出しチューブに袋内被包装物の吸い出し、注出等による取り出しは許容するも、包装体内への外気の侵入を阻止する逆止弁を取り付けたときは、吸い出しチューブの周りへの無延伸層の密着に基づく所期した通りの前記機能をより十分に発揮させることができる。
そしてこのことは、吸い出しチューブに、袋内被包装物の取り出し専用の取り出しポンプを接続した場合にもまた同様である。
なお、重量物であるこの取り出しポンプは、吸い出しチューブ以外の外部構造物に取り付けることが好ましい。
そして、先に述べたチューブ装置のいずれかの使用方法として、チューブ装置を紙製やプラスチック製等の箱体内に収納した場合には、液状被包装物を収納してなる包装体に定型性と自立性を付与させることができる。
また、吸い出しチューブの刺し込み後端部に設けたフランジと包装体とを粘着剤によって接合させた場合には、袋内の被包装物の取り出しに伴う、包装体の収縮変形、潰れ変形等によっても袋内の被包装物の液面レベルを、吸い出しチューブの刺し込み先端位置より高く維持できる利点がある他、チューブ装置の繰り返しの使用が可能になる利点がある。
また、吸い出しチューブに設けたフランジを、吸い出しチューブの刺し込みにより紙製、プラスチック製等の箱体の内側に入れ込む場合は、吸い出しチューブに接続したホース等を引っ張ることがあっても、その吸い出しチューブの、包装体からの抜け出し、ひいては袋内被包装物の意図しない漏れ出しを、フランジに対する箱体の拘束をもって有効に防止することができる。
ところで、吸い出しチューブの、包装体への刺し込み姿勢で無延伸層による、ノズル姿勢の維持、袋内被包装物の漏出の防止および外気の、包装体内への侵入の防止をより確実なものとするためには、無延伸層の、吸い出しチューブ周面への密着長さが5mm以上、好ましくは10mm以上、そしてより好適には15mm以上であることが好ましい。
この発明の実施に用いることができるフィルムの積層構造の実施形態を示す縦断面図である。 図1に示す積層フィルムの、一定範囲の平面図である。 この発明に係るチューブ装置の実施形態を示す斜視図である。 吸い出しチューブの刺し込み途中を示す断面図である。 吸い出しチューブの貫通状態を示す断面図である。 吸い出しチューブの刺し込み先端のより好適な形状を例示する縦断面図である。
図1に示すフィルムの積層構造において、1は所要のバリア機能を発揮する各種の蒸着層を設けることを可とする、15μm〜25μmの厚さの延伸ベースフィルム層を示し、いわゆるナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等とすることができるこの延伸ベースフィルム層1の裏面側には、中間層2としての15〜40μmの厚さのLLDPE、3〜12μm厚さの、ガスバリア性に優れるEVOHまたはその積層体層を設け、これにより所要のバリア性の発揮を担保するとともに、包装袋の強度を担保し、併せて、吸い出しチューブ先端を刺し込むに当たって、延伸ベースフィルム層に発生することのあるクラックの、積層フィルムの内側への伝播を緩和するべく機能する。
また、延伸ベースフィルム層1の裏面側には、中間層2を介して、剥離剤コーティング層3を所定の範囲にわたって設け、そしてこの剥離剤コーティング層3により内側に、LLDPEを含む単層もしくは積層構造の、15μm〜500μmの厚さの無延伸層4を積層する。
15μm〜500μm厚さの、この無延伸層4は、その厚さの全体をLLDPEとする他、LLDPEと所要の物性をもつフィルム層との積層構造体とすることもできる。
ここで、LLDPEは[表1]に示したように、幅方向および巻方向のそれぞれで、約7.7倍の最大伸び率を有することになるので、このLLDPEを含む無延伸層4は、全体として400%以上の伸び率を有することになる。
このような積層フィルムにおいて、図2に平面図で示したように、延伸ベースフィルム層1への吸い出しチューブの刺し込みを容易にするべく、延伸ベースフィルム層1にレーザ加工、ミシン目状の穿孔加工等によって、剥離剤コーティング層3と対応する位置に刺し込み誘導疵5を設ける。
この刺し込み誘導疵5をレーザ加工によって形成するときは、延伸ベースフィルム層1の厚さの全体にわたって、溶融溝を十字状その他の所要の形態に形成することができる他、構成される包装袋の耐圧強度等を考慮して厚さのほぼ半分のハーフカットとすることもできる。
また、レーザ加工による溶融溝の長さおよび幅はそれぞれ、包装袋の強度との関連の下で、0.01mm〜吸い出しチューブの先端外径の2倍までとすること、および1mm以内とすることが好ましい。
なお、図2に示すところでは、剥離剤コーティング層3を平面視で円形にしているが、この剥離剤コーティング層3の平面形状は、所要に応じて適宜に選択することができる。
そして、図3に斜視図で示すこの発明に係るチューブ装置は、たとえば先端6aを開口させた吸い出しチューブ6と、吸い出しチューブ6の刺し込み後端部に設けたフランジ7とを具え、吸い出しチューブ6の中空通路は、たとえば吸い出しチューブ6の周りに気密かつ液密に連結したホース8の中空通路に連通される。
ここで、吸い出しチューブ6の刺し込み先端6aは、若干の凹凸を可とするも、尖った刃縁のない図示のような平坦面、もしくは外周縁の肩部に平坦面状もしくは曲面状の面取りを施したほぼ平坦面として、吸い出しチューブ6の先端6aの刺し込みに際して、無延伸層4が、剥離剤コーティング層3から剥離した後の、十分大きな伸長変形を担保する。
これによれば、無延伸層4に貫通した吸い出しチューブ6の周りへの、無延伸層4の密着長さを、弾性復元力に基づく無延伸層4の自己復帰作用の下で長く確保して、吸い出しチューブの自立性はもちろん、液密性および気密性を有効に担保することができる。
この場合、吸い出しチューブ6の刺し込み先端6aの外周縁の肩部が、図3に示すように角張っているものに比し、その肩部を曲面状に面取りして、角張った部分を取り除いた方が、無延伸層4の伸長率が大きくなる利点がある。
ところで、吸い出しチューブ6は、たとえば勾配が10°以下の、図3に示すような先細りテーパ形状とすることが、吸い出しチューブ6の刺し込み後に弾性復帰する無延伸層4の、吸い出しチューブ6の周りへの密着度合を高めるとともに、吸い出しチューブ6を刺し込まれた無延伸層4の不要なずり上がりを防ぐ上で好ましい。
また、吸い出しチューブ6の先端6aの外径(D)は、吸い出しチューブ6の先端6aからフランジ7までの長さ(L)の1/3未満とすることが好ましい。これによれば、フランジ7が包装体に当接するまでに、無延伸層4を十分大きく伸長させて吸い出しチューブ6の先端6aをそれに確実に貫通させ得る利点がある。
以上に述べたようなチューブ装置において、吸い出しチューブ6に、袋内の被包装物11の取り出しは許容するも、外気の侵入は阻止する、図に仮想線で示すような逆止弁9を設けることもできる。
ところで、逆止弁9としては、特許文献2の図7に示されているようなものを用いることができる。
また、吸い出しチューブ6に逆止弁9を取り付けると否との別なく、ホース8等を介して、吸い出しチューブ6に、図示しない取り出しポンプを接続することもでき、このことによれば、液密性および気密性を維持しつつ、取り出しポンプの作動下で袋内の被包装物の所要量を、所要に応じて取り出すことができる。
そして、この発明に係る使用方法は、先に述べたいずれかのチューブ装置の使用方法にあり、包装体を収納してなる包装構造体に吸い出しチューブ6の刺し込み後端部のフランジ7と、吸い出しチューブ6を刺し込んだ、図示しない包装体とを粘着剤をもって接合させた場合には、袋内の被包装物11の取り出しに伴う、包装体の収縮変形、潰れ変形等によっても、吸い出しチューブ6の刺し込み先端6aの位置を、袋内の被包装物11の液面レベルよりも低く維持させることができるため、被包装物11を最後まで円滑に吸い出して取り出すことができる。また、フランジ7が粘着剤の作用によって包装体にしっかりと固定されているため、無延伸層4の吸い出しチューブ6の周りへの密着力を高いままに維持させることができる。
なお、吸い出しチューブ6に設けたフランジ7を、吸い出しチューブ6の先端6aの刺し込みにより、紙製、プラスチック製等の箱体10(図5参照)の内側へ、その箱体10に設けられた刺し込み孔12を介して入れ込むことで、その箱体とフランジ7との掛合により、該フランジ7の、箱体10からの抜け出し、ひいては吸い出しチューブ6の包装体からの意図しない抜け出しを十分に防止することができ、この結果として、袋内の被包装物11の漏出の虞れをより有効に除去することができる。
ところで、吸い出しチューブ6の、包装体への刺し込み姿勢で無延伸層4のノズル周面への密着長さを5mm以上、好ましくは10mm以上そしてより好適には15mm以上とすることで、無延伸層4の弾性復元力による、それの吸い出しチューブ6周面への密着度を十分に高めて、所期した通りの液密性および気密性を確保しつつ、袋内の被包装物11の液圧によるセルフシール機能をも十分に確保することができる。
図4は、吸い出しチューブ6の先端6aの刺し込みにより、それが延伸ベースフィルム層1および中間層2に貫通してなお、剥離剤コーティング層3から剥離された、無延伸層4には貫通していない状態を示し、図5は、吸い出しチューブ6の刺し込みにより、吸い出しチューブ6の先端6aが、400%以上に大きく伸長変形された無延伸層4に貫通した状態を示す。
図5に示すこの状態では、無延伸層4は、それに固有の弾性復元力に基づいて吸い出しチューブ6の周りに密着して、所要の液密性および気密性を十分に発揮するとともに、袋内被包装物11の液圧によるセルフシール機能により、密着度をより一層高めるべく機能する。
ここで、無延伸層4の、吸い出しチューブ6の周面への密着長さlを、先にも述べたように5mm以上、好ましくは10mm以上、そしてより好適には15mm以上とすることで、液密性および気密性を十分に担保する。
また、図5中10は、紙製、プラスチック製等の箱体を示し、刺し込み孔12を設けた箱体10の内側へフランジ7を図示のように入れ込んだ場合は、そのフランジ7と、箱体10との掛合により、箱体10、ひいては吸い出しチューブ6の、包装体からの意図しない離脱を有効に防止することができる。
図6は、吸い出しチューブ先端面6aの好適例を示す縦断面図であり、袋内の被包装物11の、最後までの円滑な吸出し等による取り出しを担保するべく、吸い出しチューブ先端6aの開口に設けた切欠きを例示するものである。これによれば、包装体の潰れ変形等によって、包装体の底部が吸い出しチューブ6の先端開口に接近した場合においても、吸い出しチューブ先端6aの開口が包装体の底部に吸着するのを防止し、袋内の被包装物11の残量が少なくなった場合にも、前記切欠き部分から被包装物11を円滑に吸い出すことができる。
図6(a)に示す例は、吸い出しチューブ先端6aの開口に半円形上の切欠きを、また図6(b)に示す例は、吸い出しチューブ先端6aの開口に倒立U字状の切欠きを、そして図6(c)に示す例は、吸い出しチューブ6の包装体の底部に接触することのある先端6aの開口に三角山形状の切欠きを設けたものである。
1 延伸ベースフィルム層
2 中間層
3 剥離剤コーティング層
4 無延伸層
5 刺し込み誘導疵
6 吸い出しチューブ
6a 先端
7 フランジ
8 ホース
9 逆止弁
10 箱体
11 被包装物
12 刺し込み孔
D 吸い出しチューブの先端外径
L 吸い出しチューブの先端開口からフランジまでの長さ
l 無延伸層の吸い出しチューブへの密着長さ

Claims (10)

  1. ベースフィルム層と、ベースフィルム層の裏面側に設けた剥離剤コーティング層と、該剥離剤コーティング層を介して積層した無延伸層とを具える積層フィルムからなる包装袋内に液状被包装物を充填してなる包装体に対し、外部から吸い出しチューブを刺し込んで袋内の被包装物を取り出すチューブ装置であって、
    前記ベースフィルム層上の、前記剥離剤コーティング層に対応する位置に刺し込み誘導疵を設けるとともに、
    前記吸い出しチューブは、刺し込み先端が平坦面もしくは外周縁の肩部に面取りを施したほぼ平坦面からなり、刺し込み後端部にフランジを有することを特徴とするチューブ装置。
  2. 前記無延伸層は、直鎖状低密度ポリエチレン層を含み、その伸び率が400%以上であることを特徴とする請求項1に記載のチューブ装置。
  3. 前記無延伸層は、包装体への前記吸い出しチューブの刺し込み姿勢で、該吸い出しチューブ周面に5mm以上の長さで密着可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のチューブ装置
  4. 前記吸い出しチューブが、先細りテーパ形状からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のチューブ装置。
  5. 前記吸い出しチューブの先端外径(D)が、吸い出しチューブのフランジまでの長さ(L)の1/3未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のチューブ装置。
  6. 前記吸い出しチューブに、被包装物の取り出しは許容するも、外気の侵入を阻止する逆止弁を取り付けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のチューブ装置。
  7. 前記吸い出しチューブに、取出しポンプを接続したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のチューブ装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のチューブ装置の使用方法であって、チューブ装置を箱体内に収納すると共に、該箱体の、前記包装体に設けた刺し込み誘導疵に対応する位置に、前記吸い出しチューブの刺し込み孔を設けて、前記吸い出しチューブを箱体の外側から突き刺して袋内の被包装物を取り出すことを特徴とするチューブ装置の使用方法。
  9. 前記吸い出しチューブの刺し込み後端部のフランジと、前記包装体とを粘着剤によって接合させたことを特徴とする請求項8に記載のチューブ装置の使用方法。
  10. 前記吸い出しチューブの刺し込み後端部のフランジを、前記箱体の内側に入れ込むことを特徴とする請求項8または9に記載のチューブ装置の使用方法。
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