JP2016112794A - 液滴吐出装置 - Google Patents

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JP2016112794A JP2014253837A JP2014253837A JP2016112794A JP 2016112794 A JP2016112794 A JP 2016112794A JP 2014253837 A JP2014253837 A JP 2014253837A JP 2014253837 A JP2014253837 A JP 2014253837A JP 2016112794 A JP2016112794 A JP 2016112794A
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茂憲 中川
Shigenori Nakagawa
茂憲 中川
圭次 松本
Keiji Matsumoto
圭次 松本
俊信 山▲崎▼
Toshinobu Yamazaki
俊信 山▲崎▼
佐藤 雅彦
Masahiko Sato
雅彦 佐藤
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Abstract

【課題】構造を複雑化することなく、フィルターの目詰まりの程度を把握することができる液滴吐出装置を提供する。【解決手段】インクジェット式プリンターは、インクカートリッジから液体供給路を介して供給されるインクをインク滴として吐出可能なノズル21を有した記録ヘッド20と、液体供給路に配置され、インクを濾過して異物を捕集するフィルターと、ノズル21から吐出されるインク滴の体積を測定することにより、ノズル21からのインク滴の吐出状態を検出可能なインク滴検査部33と、インク滴検査部33により測定されたインク滴の体積の減少の程度に基づいてフィルターの目詰まりの程度を推定する推定部とを備えた。【選択図】図3

Description

本発明は、例えばインクジェット式プリンターなどの液滴吐出装置に関する。
一般に、液滴吐出装置の一種としてインクジェット式プリンターが広く知られている。
このプリンターでは、インクカートリッジ内のインクがインク供給チューブを介して記録
ヘッドに供給され、当該記録ヘッドのノズルからインクをインク滴として用紙(媒体)に
吐出することで用紙の印刷を行うようになっている。
こうしたプリンターでは、通常、インク中のゴミや気泡などの異物を除去するためのフ
ィルターがインク供給チューブ内に配置されている。そして、フィルターが異物によって
目詰まりした場合には、フィルターの交換を行う必要があるので、フィルターの目詰まり
の程度を把握する必要がある。
そこで、従来、インク供給チューブ内におけるフィルターの上流側と下流側でのインク
の流動圧の差に基づいてフィルターの目詰まりの程度を把握するべく、インク供給チュー
ブにおけるフィルターの上流側と下流側とにそれぞれインクの流量を検出する流量センサ
ーを設けたプリンターが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2010−228147号公報
ところで、特許文献1のようなプリンターでは、フィルターの目詰まりの程度を把握す
ることはできるものの、インク供給チューブにおけるフィルターの上流側と下流側とにそ
れぞれインクの流量を検出する流量センサーを設ける必要があるため、構造が複雑になっ
てしまうという問題がある。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その
目的とするところは、構造を複雑化することなく、フィルターの目詰まりの程度を把握す
ることができる液滴吐出装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する液滴吐出装置は、液体供給源から液体供給路を介して供給される液
体を液滴として吐出可能なノズルを有した吐出部と、前記液体供給路に配置され、前記液
体を濾過して異物を捕集するフィルターと、前記ノズルから吐出される前記液滴の重量及
び体積のうち少なくとも一方を測定することにより、前記ノズルからの前記液滴の吐出状
態を検出可能な吐出状態検出部と、前記吐出状態検出部により測定された前記液滴の前記
重量及び前記体積のうち少なくとも一方の減少の程度に基づいて前記フィルターの目詰ま
りの程度を推定する推定部と、を備えた。
この構成によれば、吐出状態検出部により測定された液滴の重量及び体積のうち少なく
とも一方の減少の程度に基づいてフィルターの目詰まりの程度が推定部によって推定され
るので、構造を複雑化することなく、フィルターの目詰まりの程度を把握することが可能
となる。
上記液滴吐出装置において、前記減少の程度が設定された閾値以上となった場合に、前
記フィルターのメンテナンス時期であることを報知する報知部を備えたことが好ましい。
この構成によれば、フィルターのメンテナンス時期が来たことをユーザーに知らせるこ
とが可能となる。
上記液滴吐出装置において、前記推定部が前記減少の程度に基づいて推定する前記フィ
ルターの前記目詰まりの程度と前記フィルターを通過した前記液体の量の累積値とに基づ
いて前記フィルターのメンテナンス時期を予測する予測部と、前記予測部によって予測さ
れた前記メンテナンス時期を報知する報知部と、を備えたことが好ましい。
この構成によれば、フィルターのメンテナンス時期をユーザーに対して予め知らせるこ
とが可能となる。
上記液滴吐出装置において、前記推定部が前記減少の程度に基づいて推定する前記フィ
ルターの前記目詰まりの程度に基づき前記ノズルから前記液滴を吐出する際の吐出動作の
モードを選択するモード選択部を備えたことが好ましい。
この構成によれば、例えば、フィルターの目詰まりの程度が酷くなるほど単位時間当り
にフィルターを通過する液体の量が少なくなるように、モード選択部がノズルからの液滴
の吐出動作のモードを選択することで、ノズルからの液滴の吐出不良が発生することを抑
制することが可能となる。
上記液滴吐出装置において、前記吐出部は、前記ノズルから媒体に対して前記液滴を吐
出することで記録処理を行い、前記推定部が前記フィルターの目詰まりの程度を推定する
際に前記ノズルから吐出される前記液滴の吐出動作によって前記フィルターを通過する前
記液体の流量は、前記記録処理を行う際に前記ノズルから吐出される前記液滴の吐出動作
によって前記フィルターを通過する前記液体の最大流量と同じになるように設定されてい
ることが好ましい。
この構成によれば、推定部によってフィルターの目詰まりの程度を推定する際の精度を
高めることが可能となる。
第1実施形態のインクジェット式プリンターの概略構成を示す平面模式図。 同プリンターの要部を示す断面模式図。 同プリンターのインク滴検査部の概略構成を示す断面模式図。 (a)〜(c)は、静電誘導によって誘導電圧が生じる原理を示す模式図。 同プリンターの制御装置を示すブロック図。 同プリンターの電気的構成を示すブロック図。 第2実施形態のインクジェット式プリンターにおいて、ノズルから吐出された大きいインク滴を光学センサーで検出するときの状態を示す模式図。 同プリンターにおいて、ノズルから吐出された小さいインク滴を光学センサーで検出するときの状態を示す模式図。 同プリンターの制御装置を示すブロック図。 第3実施形態のインクジェット式プリンターの制御装置を示すブロック図。
(第1実施形態)
以下、液滴吐出装置をインクジェット式プリンターに具体化した第1実施形態を図面に
基づいて説明する。
図1に示すように、液滴吐出装置の一例としてのインクジェット式プリンター11は、
平面視矩形状をなすフレーム12を備えている。フレーム12内には、支持台13がフレ
ーム12の長手方向に沿って延設されている。支持台13上には、紙送り機構(図示略)
により媒体の一例としての用紙Pが給送される。フレーム12内における支持台13の上
方には、支持台13の長手方向と平行に棒状のガイド部材14が架設されている。
ガイド部材14には、キャリッジ15が、ガイド部材14の軸線方向に往復移動可能に
支持されている。フレーム12内の後面における一端部(図1では左端部)には従動プー
リー16が回転可能に設けられ、他端部(図1では右端部)には駆動プーリー17が回転
可能に設けられている。フレーム12の背面にはキャリッジモーター18が駆動プーリー
17と連結されるように設けられ、キャリッジモーター18の駆動により駆動プーリー1
7が回転駆動される。
従動プーリー16及び駆動プーリー17には無端状のタイミングベルト19が巻き掛け
られており、タイミングベルト19の一部はキャリッジ15に連結されている。したがっ
て、キャリッジ15は、キャリッジモーター18の駆動により、ガイド部材14に沿って
往復移動される。
図1及び図3に示すように、キャリッジ15における下端部には、吐出部の一例として
の記録ヘッド20が支持されている。記録ヘッド20における支持台13との対向面とな
る下面は水平なノズル開口面20aとされ、ノズル開口面20aには複数のノズル21が
開口している。そして、記録ヘッド20の内部には、複数の圧電素子22が設けられてい
る。
キャリッジ15上には、液体の一例としてのインクの圧力を調整して記録ヘッド20に
供給するバルブユニット23が、インクジェット式プリンター11に使用されるインクの
色(種類)に対応して複数個(本実施形態では4個)搭載されている。そして、各圧電素
子22の駆動により、各ノズル21からインクがインク滴として支持台13上に給送され
た用紙Pに吐出されて印刷(記録処理)が行われる。
フレーム12における駆動プーリー17側の端部(図1では駆動プーリー17よりも右
側)には、カートリッジホルダー24が設けられている。カートリッジホルダー24には
、液体供給源の一例としてのインクカートリッジ25が着脱自在に複数個(本実施形態で
は4個)装着されている。
各インクカートリッジ25は、直方体状をなすケース26と、各ケース26の内側に形
成される空気室27内に収容されたインクパック28とを備えている。各インクパック2
8は、袋状に形成された可撓性フィルムによって構成されている。そして、4つのインク
パック28内には、互いに異なる色のインクがそれぞれ充填されている。
フレーム12内におけるカートリッジホルダー24の近傍には、モーター付の加圧ポン
プ29が設けられている。そして、各インクカートリッジ25がカートリッジホルダー2
4に装着されている状態では、加圧ポンプ29が空気供給管30を介して各インクカート
リッジ25の空気室27内に加圧空気を供給可能とされている。
また、各インクカートリッジ25がカートリッジホルダー24に装着されている状態で
は、各インクカートリッジ25と各バルブユニット23とが、液体供給路を構成するイン
ク供給管31を介して接続される。そして、加圧ポンプ29が駆動されると、加圧ポンプ
29から加圧空気が各空気供給管30を介して各インクカートリッジ25の空気室27内
に供給される。
このときの空気室27内に供給される加圧空気の加圧力によって各インクパック28が
押し潰されて、各インクパック28内のインクが各インク供給管31を介して各バルブユ
ニット23に供給される。フレーム12内における支持台13とカートリッジホルダー2
4との間の位置であってキャリッジ15のホームポジション領域には、記録ヘッド20の
クリーニング等を行うためのメンテナンスユニット32が設けられている。
一方、支持台13上におけるメンテナンスユニット32側とは反対側の端部(図1では
左端部)には、記録ヘッド20の各ノズル21から吐出されるインク滴の体積(重量)を
測定することにより、各ノズル21からのインク滴の吐出状態を検出可能な吐出状態検出
部の一例としてのインク滴検査部33が設けられている。
次に、各バルブユニット23から各ノズル21までのインクの流路の構成について説明
する。
図2に示すように、バルブユニット23は、インクカートリッジ25のインクがインク
供給管31を介して供給される供給室35と、供給室35と連通孔36を介して連通する
圧力室37と、連通孔36に挿通されて圧力室37と供給室35とに跨るように配置され
た弁体38と、弁体38を閉弁方向に付勢するばね39とを備えている。したがって、弁
体38は、ばね39の付勢力によって常に連通孔36を塞いでいる。
圧力室37を形成する壁の一部は、ばね39による弁体38の付勢方向に沿って撓み変
形可能なダイヤフラム40によって構成されている。ダイヤフラム40は、外面側(図2
では左面側)に大気圧を受ける一方で、内面側(図2では右面側)に圧力室37内のイン
クの圧力を受ける。したがって、ダイヤフラム40は圧力室37内のインクの圧力の変化
に応じて撓み変位する。
圧力室37内のインクは、液体供給路を構成するインク流路41を介して記録ヘッド2
0に供給される。インク流路41の途中位置には、インク流路41における他の部位より
も径の大きい拡径部42が設けられている。拡径部42には、記録ヘッド20へ供給され
るインクを濾過してインク中のゴミや気泡などの異物を捕集するフィルター43が設けら
れている。
また、供給室35は、インクカートリッジ25から加圧されて送られてくるインクによ
って加圧状態に保持されている。そして、圧力室37内の圧力と外面側に受ける圧力との
差圧が所定の圧力(例えば−1000Pa)に維持されているときには、弁体38がばね
39の付勢力によって閉弁されて圧力室37と供給室35とが連通しなくなる。
一方、記録ヘッド20の各ノズル21からインクが吐出されると、圧力室37内の圧力
と外面側に受ける圧力との差圧が所定の圧力よりも低く(例えば、−1100Pa)なる
。そして、外面側に受ける圧力としての大気圧によって弁体38がばね39の付勢力に抗
してダイヤフラム40を介して開弁方向に押圧されて弁体38が開弁されると、負圧状態
の圧力室37と供給室35とが連通する。すると、供給室35のインクが連通孔36を通
って圧力室37に流れ込むので、圧力室37内の圧力と外面側に受ける圧力との差圧が所
定の圧力になる。
そして、弁体38がばね39の付勢力によって閉弁方向に付勢されて弁体38が閉弁さ
れると、大気圧よりも負圧状態の圧力室37と供給室35とが連通しなくなる。このよう
にして、バルブユニット23は、各ノズル21の背圧となる記録ヘッド20内の圧力を調
整するために、記録ヘッド20に供給されるインクの圧力を調整する。
次に、インク滴検査部33の構成について詳述する。
図3に示すように、インク滴検査部33は、支持台13上における印刷可能領域から外
れた位置に設けられるとともに記録ヘッド20のノズル21から吐出されたインク滴が着
弾可能な検査凹部45と、検査凹部45内と記録ヘッド20との間に電圧を印加する電圧
印加回路46と、検査凹部45内の電圧を検出する電圧検出回路47とを備えている。
検査凹部45内には、ノズル21から吐出されたインク滴が直接着弾する上側インク吸
収体48と、この上側インク吸収体48に着弾してから下方に浸透してきたインク滴を吸
収する下側インク吸収体49と、上側インク吸収体48と下側インク吸収体49との間に
配置されたメッシュ状の電極部材50とが配置されている。上側インク吸収体48は、電
極部材50と同電位となるように導電性を有するスポンジによって構成され、その表面が
検査領域51となっている。
上側インク吸収体48を構成するスポンジは、着弾したインク滴が速やかに下方に移動
可能な浸透性の高いものであることが好ましく、本実施形態ではエステル系ウレタンスポ
ンジ(商品名:エバーライトSK−E,ブリヂストン(株)製)が用いられている。下側
インク吸収体49は、上側インク吸収体48に比べてインクの保持性が高いことが好まし
く、本実施形態では不織布(商品名:キノクロス,王子キノクロス(株)製)によって構
成されている。
電極部材50は、ステンレス(例えばSUS)製の金属からなる格子状のメッシュとし
て形成されている。このため、上側インク吸収体48に一旦吸収されたインクは、格子状
の電極部材50の隙間を通って下側インク吸収体49に吸収されて保持される。
電圧印加回路46は、電極部材50が正極となるとともに記録ヘッド20が負極となる
ように、直流電源(例えば400V)と抵抗素子(例えば1MΩ)とを介して両者を電気
的に接続している。この場合、電極部材50は導電性を有する上側インク吸収体48と接
触しているため、上側インク吸収体48の表面、すなわち検査領域51も電極部材50と
同電位となる。
電圧検出回路47は、検査領域51の電圧と同視される電極部材50の電圧を検出する
ように、電極部材50と電気的に接続されている。そして、電圧検出回路47は、電極部
材50の電圧信号を積分して出力する積分回路52と、積分回路52から出力された信号
を反転増幅して出力する反転増幅回路53と、反転増幅回路53から出力された信号をA
/D変換して後述する制御装置60へ出力するA/D変換回路54とを備えている。
積分回路52は、1つのインク滴の吐出及び着弾による電圧変化が小さいことから、複
数のインク滴の吐出及び着弾による電圧変化を積分することにより、大きな電圧変化とし
て出力する。反転増幅回路53は、電圧変化の正負を反転させるとともに回路構成によっ
て決まる所定の増幅率で積分回路52から出力された信号を増幅して出力する。A/D変
換回路54は、反転増幅回路53から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して
制御装置60へ出力する。
次に、帯電したインク滴が記録ヘッド20のノズル21から吐出されて上側インク吸収
体48の検査領域51に至る場合の電極部材50における電圧の変化について説明する。
図4(a)に示すように、記録ヘッド20でノズル21から吐出される前のインク滴は
、電圧印加回路46によって負に帯電している。また、記録ヘッド20と検査領域51と
は距離を隔てて配置されるとともに両者間に所定の電位差が発生していることから、両者
間には所定の電界強度(=電位差/距離)が生じている。このため、図4(b)に示すよ
うに、この負に帯電したインク滴がノズル21から吐出されて上側インク吸収体48へ近
づくにつれて、静電誘導によって上側インク吸収体48の表面(検査領域51)には正電
荷が増加する。
したがって、記録ヘッド20と電極部材50との間の電圧は、静電誘導によって生じる
誘導電圧により当初の電圧値よりも高くなる。その後、図4(c)に示すように、負に帯
電したインク滴が上側インク吸収体48(検査領域51)に達すると、インク滴の負電荷
により上側インク吸収体48の正電荷が中和される。すると、記録ヘッド20と電極部材
50との間の電圧は、当初の電圧値よりも低くなる。その後、記録ヘッド20と電極部材
50との間の電圧は印加されている電圧値に戻る。
このときの出力信号の振幅は、記録ヘッド20から上側インク吸収体48(検査領域5
1)までの距離に依存するほか、吐出されるインク滴の有無やその大きさにも依存する。
このため、フィルター43(図2参照)が目詰まりしてインク滴が所定の大きさよりも小
さかったりしたときには、出力信号の振幅が通常時に比べて小さくなる。
この出力信号の振幅に基づいて、帯電したインク滴の電荷量を求める(測定する)こと
ができる。そして、インク滴の電荷量はインク滴の体積(重量)に比例するため、インク
滴の電荷量からインク滴の体積(重量)を求めることができる。なお、電圧検出回路47
から出力される信号は、反転増幅回路53を経由することから振幅の向きが逆転する。
ここで、ノズル21内の背圧(ノズル21内のインクをバルブユニット23側に引く圧
力;負圧)とノズル21から吐出されるインク滴の体積(重量)との関係について説明す
る。
図2に示すように、ノズル21からインクが吐出されない状態では、バルブユニット2
3の圧力室37内が所定の負圧になっているため、ノズル21内(記録ヘッド20内)も
負圧となっている。そして、ノズル21からインクが吐出されると、ノズル21内の背圧
(負圧)が徐々に大きくなる。すると、ノズル21内のインクのメニスカスが徐々に後退
し、ノズル21からのインクの吐出量も徐々に減少する。すなわち、ノズル21から吐出
されるインク滴の体積(重量)が徐々に小さくなる。つまり、ノズル21の背圧(負圧)
が大きくなるとノズル21から吐出されるインク滴の体積(重量)が小さくなる。
これを踏まえて、インク流路41のフィルター43が目詰まりした状態でノズル21か
らインクが吐出されると、ノズル21内の背圧(負圧)は、フィルター43が目詰まりし
ていない状態に比べて大きくなる。なぜなら、ノズル21からインクが吐出されることに
より、インクが目詰まりした状態のフィルター43を流れる場合の圧力損失は、インクが
目詰まりしていない状態のフィルター43を流れる場合の圧力損失よりも大きいからであ
る。このため、ノズル21から吐出されるインク滴の体積(重量)は小さくなる。
したがって、ノズル21の背圧が大きくなるとノズル21から吐出されるインク滴の体
積(重量)が小さくなることから、フィルター43の目詰まりの程度が大きくなると、ノ
ズル21から吐出されるインク滴の体積(重量)の減少の程度が大きくなる。よって、ノ
ズル21から吐出されるインク滴の体積(重量)が正常なインク滴の体積(重量)に対し
てどれくらい小さくなっているかというインク滴の体積(重量)の減少の程度(減少率)
に基づいて、フィルター43の目詰まりの程度を推定することができる。
なお、ノズル21の背圧は、フィルター43の目詰まりだけでなく、インク流路41を
長くしてインク流路41の抵抗が大きくなった場合でも大きくなる。つまり、ノズル21
の背圧は、インクが流れにくくなるにつれて大きくなる。
次に、インクジェット式プリンター11の電気的構成について説明する。
図1及び図5に示すように、インクジェット式プリンター11は、マイクロコンピュー
ターによって構成される制御装置60を備えている。制御装置60は、CPU61、RO
M62、及びRAM63を備えており、インクジェット式プリンター11を統括的に制御
する。
ROM62には、各種制御プログラムなどの各種設定データ、後述する閾値N、後述す
る閾値M、正常なインク滴の体積(重量)のデータ、正常なインク滴の体積(重量)に対
するノズル21から吐出されたインク滴の体積(重量)の減少の程度からフィルター43
の目詰まりの程度を推定するためのテーブルなどが記憶されている。RAM63には、C
PU61によって実行されるプログラムデータや各種設定データ、CPU61による演算
結果及び処理結果である各種データなどが一時記憶される。
図5及び図6に示すように、制御装置60は、CPU61がROM62に記憶されたプ
ログラムを実行することで、主制御部65、モーター制御部66、推定部67、判定部6
8、報知部69、印刷データ生成部70、及びモード選択部71を構築する。印刷データ
生成部70は、第1ハーフトーン処理部72及び第2ハーフトーン処理部73を備えてい
る。
図6に示すように、制御装置60は、モータードライバー74を介して加圧ポンプ29
及びキャリッジモーター18とそれぞれ電気的に接続されている。さらに、制御装置60
は、圧電素子22及び表示部75とそれぞれ電気的に接続されている。表示部75は、液
晶モニターなどによって構成され、ユーザーに対して各種の情報を表示可能になっている
主制御部65は、圧電素子22の駆動を制御するとともに、インク滴検査部33によっ
て測定されたインク滴の体積(重量)をRAM63(図5参照)の一部の記憶領域に記憶
させる。モーター制御部66は、モータードライバー74を介して加圧ポンプ29及びキ
ャリッジモーター18の駆動をそれぞれ制御する。
推定部67は、主制御部65によってRAM63(図5参照)の一部の記憶領域に記憶
されたインク滴の体積(重量)と、ROM62に記憶されている正常なインク滴の体積(
重量)のデータとに基づいて、正常なインク滴の体積(重量)に対する吐出されたインク
滴の体積(重量)の減少の程度(減少率)を算出する。そして、このインク滴の体積(重
量)の減少の程度(減少率)と、ROM62に記憶されたテーブルとに基づいて、フィル
ター43の目詰まりの程度を推定し、その推定結果をRAM63(図5参照)の一部の記
憶領域に記憶させる。
判定部68は、RAM63(図5参照)の一部の記憶領域に記憶されたフィルター43
の目詰まりの程度が、ROM62に記憶された閾値N以上であるか否かを判定する。この
閾値Nは、印刷の品質が確保される上限の値に設定されている。したがって、フィルター
43の目詰まりの程度が閾値N未満であれば、印刷の品質が確保される。
報知部69は、判定部68によってフィルター43の目詰まりの程度がROM62に記
憶された閾値N以上である場合に、フィルター43のメンテナンス時期であることを表示
部75に表示させることで、フィルター43のメンテナンス時期であることをユーザーに
報知する。
印刷データ生成部70は、パーソナルコンピューターなどの外部機器から入力された画
像データに基づいて印刷データを生成する。第1ハーフトーン処理部72は、印刷データ
を大ドット、中ドット、及び小ドットを用いて生成する。第2ハーフトーン処理部73は
、印刷データを中ドット及び小ドットを用いて生成する。第2ハーフトーン処理部73で
は、大ドットが用いられないため、大ドットに対応する部分は複数の中ドットまたは複数
の小ドットで代用して印刷データが生成される。
したがって、印刷データが第1ハーフトーン処理部72によって生成された場合の印刷
時における単位時間当りにフィルター43を通過するインク量は、印刷データが第2ハー
フトーン処理部73によって生成された場合の印刷時における単位時間当りにフィルター
43を通過するインク量よりも多くなる。なお、上述したハーフトーン処理には、例えば
、公知のディザ法が用いられる。
モード選択部71は、RAM63(図5参照)の一部の記憶領域に記憶されたフィルタ
ー43の目詰まりの程度がROM62に記憶された閾値M未満である場合に、第1ハーフ
トーン処理部72を選択して、印刷データを第1ハーフトーン処理部72によって生成さ
せる。この閾値Mは、閾値Nよりも小さい値であって、各ノズル21からの大ドットに対
応する大きさのインク滴の吐出動作を行っても印刷の品質が確保される上限の値に設定さ
れている。
また、モード選択部71は、RAM63(図5参照)の一部の記憶領域に記憶されたフ
ィルター43の目詰まりの程度がROM62に記憶された閾値M以上閾値N未満である場
合に、第2ハーフトーン処理部73を選択して、印刷データを第2ハーフトーン処理部7
3によって生成させる。
したがって、モード選択部71は、フィルター43の目詰まりの程度に基づき、印刷デ
ータが第1ハーフトーン処理部72によって生成された場合の各ノズル21からのインク
滴の吐出動作のモード及び印刷データが第2ハーフトーン処理部73によって生成された
場合の各ノズル21からのインク滴の吐出動作のモードのうちのいずれか一方を選択する
なお、本実施形態では、推定部67がフィルター43の目詰まりの程度を推定する際に
各ノズル21から吐出されるインク滴の吐出動作によってフィルター43を通過するイン
クの流量は、用紙Pの印刷を行う際に各ノズル21から吐出されるインク滴の吐出動作に
よってフィルター43を通過するインクの最大流量と同じになるように設定されている。
次に、インクジェット式プリンター11の作用について説明する。
さて、インクジェット式プリンター11の電源が入れられると、初期動作が行われる。
この初期動作の中では、メンテナンスユニット32により、記録ヘッド20の各ノズル2
1からインクを吸引してインク流路41内や記録ヘッド20内の気泡を除去するクリーニ
ングが行われる。これにより、フィルター43に接触する気泡やフィルター43の周囲に
存在する気泡が除去されるとともに、各ノズル21の目詰まりなども解消される。
その後、上述のようにインク滴検査部33によって測定されたインク滴の体積(重量)
の正常なインク滴の体積(重量)に対する減少の程度に基づいて、フィルター43の目詰
まりの程度が推定部67によって推定される。そして、推定部67によって推定されたフ
ィルター43の目詰まりの程度が閾値N以上である場合には、フィルター43の目詰まり
の状態が酷いため、フィルター43のメンテナンス時期であることが報知部69によって
表示部75に表示される。この場合には、適宜フィルター43の清掃や交換が行われる。
また、推定部67によって推定されたフィルター43の目詰まりの程度が閾値M未満で
ある場合には、フィルター43の目詰まりの状態が問題ないため、大ドット、中ドット、
及び小ドットを用いて生成された印刷データに基づいて各ノズル21からインク滴が吐出
されて用紙Pの印刷が行われる。すなわち、通常の印刷が行われる。
また、推定部67によって推定されたフィルター43の目詰まりの程度が閾値M以上閾
値N未満である場合には、フィルター43がある程度目詰まりしているため、中ドット及
び小ドットを用いて生成された印刷データに基づいて各ノズル21からインク滴が吐出さ
れて用紙Pの印刷が行われる。
この場合、印刷データにおける大ドットが複数の中ドットまたは複数の小ドットで代用
されるので、通常の印刷に比べて各ノズル21からのインク滴の吐出回数が増加するが、
通常の印刷を行う場合に比べて印刷時における単位時間当りにフィルター43を通過する
インク量は低減される。このため、各ノズル21の背圧(負圧)の上昇が抑制されるので
、各ノズル21から正常なインク滴の体積(重量)よりも小さい体積(重量)のインク滴
が吐出されることが抑制される。したがって、通常の印刷に比べて印刷時間は長くなるが
、印刷品質は確保される。
このように、本実施形態のインクジェット式プリンター11では、フィルター43の目
詰まりの程度を把握することができるので、印刷品質が確保されない印刷が行われること
を抑制することができる。
以上、詳述した第1実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)推定部67は、インク滴検査部33によって測定されたインク滴の体積(重量)
の減少の程度に基づいてフィルター43の目詰まりの程度を推定する。このため、従来と
は異なり、インク流路41におけるフィルター43の上流側と下流側とにそれぞれインク
の流量を検出する流量センサーを設けなくてもフィルター43の目詰まりの程度を推定す
ることができる。したがって、インクジェット式プリンター11の構造を複雑化すること
なく、フィルター43の目詰まりの程度を把握することができる。
(2)報知部69は、各ノズル21から吐出されるインク滴の体積(重量)の正常なイ
ンク滴の体積(重量)に対する減少の程度が閾値N以上となった場合に、フィルター43
のメンテナンス時期であることを表示部75に表示する。このため、フィルター43のメ
ンテナンス時期が来たことを速やかにユーザーに知らせることができる。
(3)モード選択部71は、推定部67が推定したフィルター43の目詰まりの程度に
基づいて、次の2つのモードのうちのいずれか一方を選択する。すなわち、モード選択部
71は、印刷データが第1ハーフトーン処理部72によって生成された場合の各ノズル2
1からのインク滴の吐出動作のモード及び印刷データが第2ハーフトーン処理部73によ
って生成された場合の各ノズル21からのインク滴の吐出動作のモードのうちのいずれか
一方を選択する。そして、フィルター43がある程度目詰まりしている場合には、印刷デ
ータが第2ハーフトーン処理部73によって生成された場合の各ノズル21からのインク
滴の吐出動作のモードがモード選択部71によって選択される。したがって、通常の印刷
時に比べて単位時間当りにフィルター43を通過するインク量が少なくなるように、各ノ
ズル21からインク滴を吐出することができるので、フィルター43がある程度目詰まり
しても各ノズル21からのインク滴の吐出不良の発生を抑制することができる。
(4)推定部67がフィルター43の目詰まりの程度を推定する際に各ノズル21から
吐出されるインク滴の吐出動作によってフィルター43を通過するインクの流量は、用紙
Pの印刷を行う際に各ノズル21から吐出されるインク滴の吐出動作によってフィルター
43を通過するインクの最大流量と同じになっている。このため、吐出されるインク滴の
体積(重量)と正常なインク滴の体積(重量)との差が大きくなるので、推定部67によ
ってフィルター43の目詰まりの程度を推定する際の精度を高めることができる。因みに
、推定部67がフィルター43の目詰まりの程度を推定する際に各ノズル21から吐出さ
れるインク滴の吐出動作によってフィルター43を通過するインクの流量が少なすぎると
、吐出されるインク滴の体積(重量)と正常なインク滴の体積(重量)との差がほとんど
なくなる。このため、推定部67によってフィルター43の目詰まりの程度を推定する際
の精度が低下するおそれがある。
(第2実施形態)
次に、液滴吐出装置の第2実施形態を第1実施形態と異なる点を中心に図面に従って説
明し、第1実施形態と共通する点については説明を省略する。また、第1実施形態と同じ
部材については第1実施形態と同一の符号を付すものとする。
図7及び図9に示すように、この第2実施形態は、上記第1実施形態においてインク滴
検査部33の代わりに吐出状態検出部の一例として光電センサー79を用いたものである
。光電センサー79は、レーザー光Lを射出する投光部80と、投光部80から射出され
たレーザー光Lを受光する受光部81とを備えている。投光部80及び受光部81は、ノ
ズル21から吐出されるインク滴の飛翔軌跡をレーザー光Lが横切るように配置されてい
る。
投光部80及び受光部81は、それぞれ制御装置60と電気的に接続されている。受光
部81は、フォトダイオードなどによって構成され、レーザー光Lを受けて電気信号に変
換して制御装置60へ出力する。そして、投光部80から受光部81へレーザー光Lを射
出した状態で、ノズル21からインク滴を吐出すると、この吐出されたインク滴によって
レーザー光Lが瞬間的に遮られるため、受光部81から制御装置60へ出力される電気信
号の出力値が瞬間的に低下(変化)する。
このときの出力値の低下量は、ノズル21から体積(重量)の大きいインク滴が吐出さ
れる場合(図7に示す場合)の方がノズル21から体積(重量)の小さいインク滴が吐出
される場合(図8に示す場合)に比べて大きくなる。なぜなら、体積(重量)の大きいイ
ンク滴の方が体積(重量)の小さいインク滴よりもレーザー光Lを多く遮るからである。
したがって、受光部81から制御装置60へ出力される電気信号の瞬間的な出力値の低
下量はノズル21から吐出されるインク滴の体積(重量)が大きいほど大きくなるため、
当該出力値の低下量とインク滴の体積(重量)とは比例関係にあると言える。よって、受
光部81から制御装置60へ出力される電気信号の瞬間的な出力値の低下量からノズル2
1から吐出されるインク滴の体積(重量)を求めることができる。その後は、上記第1実
施形態と同様にしてフィルター43の目詰まりの程度を推定部67によって推定すること
ができる。
以上、詳述した第2実施形態によれば、上記(1)〜(4)の効果に加えて以下の効果
を得ることができる。
(5)吐出状態検出部として光電センサー79を用いたので、吐出状態検出部としてイ
ンク滴検査部33を用いた第1実施形態に比べて、インクジェット式プリンター11の構
成を簡単にすることができる。
(第3実施形態)
次に、液滴吐出装置の第3実施形態を第1実施形態と異なる点を中心に図面に従って説
明し、第1実施形態と共通する点については説明を省略する。また、第1実施形態と同じ
部材については第1実施形態と同一の符号を付すものとする。
図2及び図10に示すように、この第3実施形態は、上記第1実施形態において、イン
ク流路41にフィルター43を通過したインクの量を積算する流量センサー82を設け、
制御装置60が記憶部83及び予測部84をさらに備えるように構成したものである。流
量センサー82は、制御装置60と電気的に接続され、積算したインクの量を累積値とし
て制御装置60へ随時送信する。
記憶部83は、流量センサー82から送信されたインクの量の累積値を記憶する。記憶
部83に記憶されたインクの量の累積値は、随時更新される。予測部84は、流量センサ
ー82から送信されたインクの量の累積値に基づいて、例えば1日に消費されるインクの
量を算出することにより、インクジェット式プリンター11が印刷に使用される程度を推
測する。そして、予測部84は、推定部67が推定するフィルター43の目詰まりの程度
とインクジェット式プリンター11が印刷に使用される程度とに基づいてフィルター43
のメンテナンス(清掃や交換)を行うメンテナンス時期を予測する。
そして、インクジェット式プリンター11の電源が入れられると、初期動作が行われる
。この初期動作の中でクリーニングが行われ、フィルター43やその周囲の気泡が除去さ
れる。その後、フィルター43のメンテナンス時期が予測部84によって予測される。こ
の予測結果は、報知部69によって表示部75に表示される。
以上、詳述した第3実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(6)フィルター43のメンテナンス時期をユーザーに対して予め知らせることができ
る。
(変更例)
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・推定部67がフィルター43の目詰まりの程度を推定する際に各ノズル21から吐出
されるインク滴の吐出動作によってフィルター43を通過するインクの流量は、必ずしも
用紙Pの印刷を行う際に各ノズル21から吐出されるインク滴の吐出動作によってフィル
ター43を通過するインクの最大流量と同じである必要はない。すなわち、推定部67が
フィルター43の目詰まりの程度を推定する際に各ノズル21から吐出されるインク滴の
吐出動作によってフィルター43を通過するインクの流量は、用紙Pの印刷を行う際に各
ノズル21から吐出されるインク滴の吐出動作によってフィルター43を通過するインク
の最大流量よりも、多くても少なくてもよい。
・第2ハーフトーン処理部73及びモード選択部71は省略してもよい。
・報知部69は省略してもよい。
・報知部69は、各ノズル21から吐出されるインク滴の体積(重量)の正常なインク
滴の体積(重量)に対する減少の程度が閾値N以上となった場合に、フィルター43のメ
ンテナンス時期であることを、ブザーやメロディーを鳴らしたり、ランプを点灯させたり
することによって報知してもよい。
・ノズル21から吐出されたインク滴の重量を測定し、この測定されたインク滴の重量
の正常なインク滴の重量に対する減少の程度に基づいてフィルター43の目詰まりの程度
を推定部67が推定するように構成してもよい。この場合、正常なインク滴の重量に対す
るノズル21から吐出されたインク滴の重量の減少の程度からフィルター43の目詰まり
の程度を推定するためのテーブルを用意する必要がある。また、ノズル21から吐出され
たインク滴の重量の測定は、水晶発振子にインク滴を着弾させたときの水晶発振子の共振
周波数の変化を検出することによって行うようにしてもよいし、電子天秤で行うようにし
てもよいし、インク滴を帯電させたときの当該インク滴の電荷量に基づいて行うようにし
てもよい。
・ノズル21から吐出されたインク滴の体積及び重量の両方を測定し、この測定したイ
ンク滴の体積及び重量の正常なインク滴の体積及び重量のそれぞれに対する減少の程度に
基づいてフィルター43の目詰まりの程度を推定部67が推定するように構成してもよい
・ノズル21から吐出されたインク滴の体積を画像センサーによって測定し、この測定
されたインク滴の体積の正常なインク滴の体積に対する減少の程度に基づいてフィルター
43の目詰まりの程度を推定部67が推定するように構成してもよい。
・ノズル21から吐出されたインク滴が帯電したときの電荷量を測定し、この測定され
たインク滴の電荷量の正常なインク滴の電荷量に対する減少の程度に基づいてフィルター
43の目詰まりの程度を推定部67が推定するように構成してもよい。この場合、正常な
インク滴の電荷量に対するノズル21から吐出されたインク滴の電荷量の減少の程度から
フィルター43の目詰まりの程度を推定するためのテーブルを用意する必要がある。帯電
したインク滴の電荷量の測定は、第1実施形態のインク滴検査部33によって行ってもよ
いし、電荷量を測定するためのセンサーによって行ってもよい。
・第3実施形態において、インク流路41にフィルター43を通過したインクの量を積
算する流量センサー82を設けなくてもよい。この場合、予測部84は、印刷データ生成
部70が、画像データに基づいて印刷データを生成するために設定した大ドット、中ドッ
ト、及び小ドットの数と対応するドット重量により算出されるインクの量の累積値(ソフ
トカウント値)を用いてインクジェット式プリンター11が印刷に使用される程度を推測
すればよい。
・インクジェット式プリンター11は、インクカートリッジ25をキャリッジ15に装
着する所謂オンキャリッジタイプでもよい。
・インクジェット式プリンター11は、用紙Pの幅全体と対応した長尺状の固定された
液滴吐出部を備える、いわゆるフルラインタイプに変更してもよい。この場合の液滴吐出
部は、ノズルが形成された複数の単位ヘッド部を並列配置することによって印刷範囲が用
紙Pの幅全体に亘るようにしてもよいし、単一の長尺ヘッドに用紙Pの幅全体に亘るよう
に多数のノズルを配置することによって、印刷範囲が用紙Pの幅全体に亘るようにしても
よい。
・インクカートリッジ25は、ケース26の中に直接インクを収容する構成としてもよ
い。
・インクカートリッジ25にインクを注入可能な注入口を設けて、この注入口を通じて
インクを注入したり補充したりすることができるようにしてもよい。このようにすれば、
インクカートリッジ25を着脱することなくインクカートリッジ25にインクを注入した
り補充したりすることができる。
・インクカートリッジ25をフレーム12の外側に配置して、このインクカートリッジ
25に収容されたインクをキャリッジ15に接続された供給チューブ等を介して記録ヘッ
ド20に供給する構成にしてもよい。この場合、インクカートリッジ25をフレーム12
の外面に固定して配置してもよいし、インクカートリッジ25をフレーム12から離れた
位置に配置してもよい。このようにすれば、インクカートリッジ25の大きさがフレーム
12の容積に制限されないため、インクカートリッジ25を大型化することができ、より
多くの印刷を連続して行うことができる。
・媒体は、用紙Pだけでなく、プラスチックフィルム、布、薄い板材やパネルなどでも
よいし、捺染装置などに用いられる布帛や、Tシャツなどの衣料であってもよい。
・上記実施形態において、液滴吐出装置は、インク以外の他の液体を吐出する液滴吐出
装置であってもよい。なお、液滴吐出装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状
態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体
は、液滴吐出装置から吐出させることができるような材料であればよい。例えば、物質が
液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、
その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を
含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固
形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとす
る。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられ
る。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホット
メルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液滴吐出装置の具体例としては
、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光
ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は
溶解のかたちで含む液体を吐出する液滴吐出装置がある。また、バイオチップ製造に用い
られる生体有機物を吐出する液滴吐出装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体
を吐出する液滴吐出装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに
、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を吐出する液滴吐出装置、光通信素
子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等
の透明樹脂液を基板上に吐出する液滴吐出装置であってもよい。また、基板などをエッチ
ングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を吐出する液滴吐出装置であってもよい
11…液滴吐出装置の一例としてのインクジェット式プリンター、20…吐出部の一例
としての記録ヘッド、21…ノズル、25…液体供給源の一例としてのインクカートリッ
ジ、31…液体供給路を構成するインク供給管、33…吐出状態検出部の一例としてのイ
ンク滴検査部、41…液体供給路を構成するインク流路、43…フィルター、67…推定
部、69…報知部、71…モード選択部、84…予測部、P…媒体の一例としての用紙。

Claims (5)

  1. 液体供給源から液体供給路を介して供給される液体を液滴として吐出可能なノズルを有
    した吐出部と、
    前記液体供給路に配置され、前記液体を濾過して異物を捕集するフィルターと、
    前記ノズルから吐出される前記液滴の重量及び体積のうち少なくとも一方を測定するこ
    とにより、前記ノズルからの前記液滴の吐出状態を検出可能な吐出状態検出部と、
    前記吐出状態検出部により測定された前記液滴の前記重量及び前記体積のうち少なくと
    も一方の減少の程度に基づいて前記フィルターの目詰まりの程度を推定する推定部と、
    を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記減少の程度が設定された閾値以上となった場合に、前記フィルターのメンテナンス
    時期であることを報知する報知部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装
    置。
  3. 前記推定部が前記減少の程度に基づいて推定する前記フィルターの前記目詰まりの程度
    と前記フィルターを通過した前記液体の量の累積値とに基づいて前記フィルターのメンテ
    ナンス時期を予測する予測部と、
    前記予測部によって予測された前記メンテナンス時期を報知する報知部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記推定部が前記減少の程度に基づいて推定する前記フィルターの前記目詰まりの程度
    に基づき前記ノズルから前記液滴を吐出する際の吐出動作のモードを選択するモード選択
    部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の液滴吐出装
    置。
  5. 前記吐出部は、前記ノズルから媒体に対して前記液滴を吐出することで記録処理を行い

    前記推定部が前記フィルターの目詰まりの程度を推定する際に前記ノズルから吐出され
    る前記液滴の吐出動作によって前記フィルターを通過する前記液体の流量は、前記記録処
    理を行う際に前記ノズルから吐出される前記液滴の吐出動作によって前記フィルターを通
    過する前記液体の最大流量と同じになるように設定されていることを特徴とする請求項1
    〜請求項4のうちいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
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