JP2016112536A - 攪拌機及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器の内壁に付着した原料を効果的に取り除くこと。【解決手段】攪拌機1は、容器2の内壁に沿って延びる軸部材43を有するスクレーパ用アーム30と、軸部材43に回転可能に取り付けられたスクレーパ45と、を備える。前記アーム30は、軸部材43を、容器2の内壁に沿って、容器1の周方向に回転させる。スクレ−パ45は、軸部材43の中心軸線を回転中心とした回転方向で互いに異なる位置に形成された第1エッジ部61および第2エッジ部62を有する。スクレ−パ45が軸部材43の中心軸線を回転中心とした回転方向で一方側に回転することで、第1エッジ部61が容器の内壁に対して接触し、第2エッジ部62が容器の内壁に対して離間する。スクレーパ45が軸部材43の中心軸線を回転中心とした回転方向で他方側に回転することで、第2エッジ部62が容器の内壁に対して接触し、第1エッジ部61が前記容器の内壁に対して離間する。【選択図】図5

Description

本発明は、容器内に投入された原料を攪拌する攪拌機及びその運転方法に関する。
攪拌機は、例えば原料を攪拌して所望の生成物を製造する際に用いられる。このような攪拌機は、化学、食品、医薬、エネルギー等の種々の分野において広く利用されている。この種の分野において用いられる攪拌機は、一般的に、原料が投入される筒状の容器と、当該容器内において回転可能に設けられた攪拌羽根と、を備えており、攪拌羽根を回転させることにより容器内の原料を攪拌する。
このような攪拌機は、原料を単に攪拌して混合する用途で用いられる場合もあり、原料を混合して造粒する用途で用いられる場合もある。原料を造粒するための攪拌機の中には、造粒効率を高めるために、容器の側面に、解粉羽根と呼ばれる副次的な羽根を備えるものもある。
また、このような攪拌機の容器は、一般的に、容器本体と、容器本体を開閉可能な蓋部材とを有している。これにより、蓋部材を開くことで、容器の内壁、すなわち容器本体の内壁および蓋部材の内壁を清掃することが可能となっている。特に、攪拌する原料が粘性や湿潤性を有する場合には、攪拌時に、原料が容器の内壁に多量に付着し易い。このように原料が容器の内壁に多量に付着する状況が生じ得る場合には、蓋部材を開くことで、付着した原料を取り除く作業が頻繁に行われることもある。
一方で、上記のように蓋部材を開くことなく、容器の内壁に付着した原料を取り除くことが可能な攪拌機も従来から知られている。例えば、特許文献1には、円筒形容器内壁近傍を回転するスクレーパを有する攪拌装置が開示されている。この特許文献1に開示された攪拌装置は、遊星運動可能な2本の攪拌翼を備えており、これら攪拌翼の公転軸にスクレーパ固定アームが接続され、このスクレーパ固定アームにスクレーパが回転軸を介して接続されている。
この特許文献1には、容器内壁とスクレーパのクリアランスを一定にした後、回転軸を固定してもよいこと、および、スクレーパが、ペースト(原料)液面上限よりも上の位置で容器内壁と接触し、ペースト液面上限以下では容器内壁と非接触となるように設置されてもよいこと等が開示されている。
特開2006−272139号公報
上述したようなスクレーパが攪拌機に設けられる場合には、スクレーパが摩耗して摩耗粉が原料に混入することや、スクレーパの取り付けのためのボルト等の部材が原料に混入することを防ぐ対策が望まれる。特に、食品分野および医薬分野においては、上述したような摩耗粉や部材等の異物の混入が人体に影響を及ぼす虞があり、異物混入を確実に防止することが強く望まれる。
スクレーパの摩耗に関して、例えばスクレーパが容器の内壁に強く押し付けられる状態で固定される態様は、スクレーパの摩耗の進行が推進され得るため、避けることが望ましい。この点に関して、特許文献1に開示されたスクレーパは、容器内壁とのクリアランスを一定にするため、摩耗を抑制することができる。しかしながら、スクレーパと容器内壁との間にクリアランスが確保される態様では、スクレーパによる原料の取り除き効果は十分に得られない。そのため、この特許文献1にかかるスクレーパには、スクレーパの摩耗を抑制しつつも、原料の取り除き効果を向上させることに改善の余地がある。
また、スクレーパを用いた場合であっても、容器の内壁には原料が残存してしまう場合がある。このような場合には、適宜、容器の蓋部材を開いて、手作業によって残存した原料を取り除くことも可能である。
しかしながら、上述のように手作業によって原料を取り除くことは、作業効率を低下させ得るし、特に、医薬分野における高薬理活性の原料を攪拌している場合には、原料が作業員に好ましくない影響を及ぼす可能性があり、望ましくない。そのため、手作業による原料の取り除き作業を行わなくても、付着した原料を十分に取り除くことができるスクレーパが求められる。しかしながら、特許文献1に開示されたスクレーパは、円筒形容器内壁近傍に配置された回転軸から、円筒形容器内壁に沿う方向で一方側に延びつつ容器の内壁側に延びるように取り付けられているため、スクレーパが前記一方側に回転した場合には原料の取り除き効果は期待できるが、反転した場合には、原料の取り除き効果は期待できない。そのため、容器の側壁に温度センサや解粉羽根等の突起物がある場合は、これら突起部との干渉を防止するためにスクレーパの回転範囲が制限されることで、容器の内壁において付着した原料を取り除けない領域が比較的大きくなってしまう。この点においても、この特許文献1にかかるスクレーパは、原料の取り除き効果を向上させることに改善の余地がある。
また、スクレーパの取り付けのための部材に関して、このような部材の原料への混入を防ぐためには、部材の部品点数を極力抑制することが望ましい。ここで、例えば、特許文献1には、スクレーパが回転軸に接続され、この回転軸が、スプリングやダンパーなどで回転幅を調整する機構を有していてもよいことが記載されている。しかしながら、このような態様は、部品点数が増加するため、部材の混入の可能性が高くなってしまい、望ましくない。また、スクレーパは、容器の内壁から取り除いた原料を攪拌中の原料に戻すことも可能であるが、原料の一部はスクレーパに付着するため、定期的に洗浄する必要がある。この際においても、部品点数が少ないことにより、分解洗浄を容易に行えるようにすることが望ましい。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、スクレーパの摩耗を抑制することができると共に、スクレーパの取り付けのための部品点数を少なく抑えることにより取付用の部材の原料への混入を防止しつつ分解洗浄を容易に行うことができ、しかも、容器の内壁に付着した原料を効果的に取り除くことができる攪拌機及びその運転方法を提供することを目的とする。
本発明は、容器内に投入された原料を攪拌する攪拌機であって、前記容器の内壁に沿って延びる軸部材を有するスクレーパ用アームと、前記軸部材に回転可能に取り付けられたスクレーパと、を備え、前記スクレーパ用アームは、前記軸部材を、前記容器の内壁に沿って、前記容器の中心軸線を回転中心とした前記容器の周方向に回転させるようになっており、前記スクレ−パは、前記軸部材の中心軸線を回転中心とした回転方向で互いに異なる位置に形成された第1エッジ部および第2エッジ部を有しており、前記スクレーパが前記軸部材の中心軸線を回転中心とした回転方向で一方側に回転することにより、前記第1エッジ部が前記容器の内壁に対して接触し、前記第2エッジ部が前記容器の内壁に対して離間するようになっており、前記スクレーパが前記軸部材の中心軸線を回転中心とした回転方向で他方側に回転することにより、前記第2エッジ部が前記容器の内壁に対して接触し、前記第1エッジ部が前記容器の内壁に対して離間するようになっている、攪拌機、である。
前記攪拌機において、前記スクレーパ用アームは、前記軸部材を前記容器の周方向の一方側および他方側に回転させることが可能となっている、ことが好ましい。
この場合、前記攪拌機において、前記容器は、断面円形の側壁部を有し、前記側壁部に、解粉羽根が設けられており、前記軸部材は、前記容器の中心軸線と平行に前記側壁部の内壁に沿って延びており、前記スクレーパ用アームは、前記軸部材を前記側壁部の内壁に沿って前記容器の周方向の一方側および他方側に回転させることにより、前記スクレーパを前記解粉羽根に接近および離反させることが可能となっていてもよい。
また、この場合、前記攪拌機において、前記解粉羽根は、前記側壁部から前記容器の内部に突出した回転軸部と、前記側壁部から前記容器の径方向に離間した位置で前記回転軸部に固定された羽根本体と、を有しており、前記スクレーパのうちの、少なくとも前記容器の中心軸線方向で前記回転軸部と重なる部分は、前記軸部材の中心軸線を回転中心とした回転方向における前記第1エッジ部と前記第2エッジ部との間の距離が、その他の部分よりも小さくなっている、ことが好ましい。
また、前記攪拌機において、前記スクレーパ用アームは、当該攪拌機の攪拌動作中に、前記軸部材を回転させることが可能となっている、ことが好ましい。
また、前記攪拌機において、前記軸部材の中心軸線方向に沿って見た場合に、前記スクレーパは三角形状に形成されており、三角形状の2つの角部うちの一方に前記第1エッジ部が形成され、他方に前記第2エッジ部が形成されていてもよい。
また、本発明は、前記の攪拌機の運転方法であって、前記容器内に投入された原料を攪拌する工程と、前記スクレーパ用アームによって、前記軸部材を前記容器の内壁に沿って前記容器の中心軸線を回転中心とした周方向に回転させて、前記スクレーパを前記容器の周方向に回転させる工程と、を備える、攪拌機の運転方法、である。
本発明によれば、スクレーパの摩耗を抑制することができると共に、スクレーパの取り付けのための部品点数を少なく抑えることにより取付用の部材の原料への混入を防止しつつ分解洗浄を容易に行うことができる。しかも、容器の内壁に付着した原料を効果的に取り除くことができる。
本発明の第1の実施の形態による攪拌機の概略断面図である。 図1のA−A線に沿って見た場合の攪拌機の概略図である。 図1に示す攪拌機のスクレーパ用アームの拡大図である。 図2に示すスクレーパ用アームが有する第1アーム部の第1軸部材の端部に設けられた連結部を示す図であり、(A)は図2の矢印B方向に沿って見た場合の図であり、(B)は(A)のC−C線に沿う断面図である。 (A)〜(C)は、図2に示すスクレーパ用アームが有する第1アーム部における第1軸部材と第2軸部材との連結態様を説明する図である。 図2に示すスクレーパ用アームに取り付けられたスクレーパを示す図であり、(A)は図1のD−D線に沿う断面図であり、(B)および(C)はスクレーパが当該スクレーパを支持する軸部材を回転中心として回転する様子を示す図である。 図5に示すスクレーパが、容器の内壁に付着した原料を取り除く様子を説明する図であり、(A)はスクレーパ用アームが容器の中心軸線を回転中心として回転する前の状態を示し、(B)および(C)はスクレーパ用アームが回転することによりスクレーパが容器の内壁に付着した原料を取り除く様子を示す図である。 本発明の第2の実施の形態による攪拌機の概略断面図である。 図7のE−E線に沿って攪拌機の要部を見た図である。 本発明の第3の実施の形態による攪拌機の概略断面図である。 図9のF−F線に沿う断面図である。 図9の攪拌機におけるスクレーパの動作を説明する図である。
以下、本発明の各実施の形態による攪拌機について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態について以下に説明する。図1Aは、本実施の形態による攪拌機1の概略断面図であり、図1Bは、図1のA−A線に沿って見た場合の攪拌機1の概略図である。図1Aおよび図1Bに示すように、本実施の形態の攪拌機1は、原料が投入される容器2と、容器2内において回転可能に設けられた攪拌羽根10、解粉羽根20およびスクレーパ用アーム30と、スクレーパ用アーム30に取り付けられたスクレーパ44,45,52と、を備えている。
本実施の形態の容器2は、有底筒状の容器本体3と、容器本体3の開放部分を開閉可能に覆う円板状の蓋部材4と、を有している。容器本体3の中心軸線と、蓋部材4の中心軸線とは同一軸線上に位置している。以下、容器本体3の中心軸線と蓋部材4の中心軸線とが共通に位置する軸線を、容器2の中心軸線C1と呼ぶ。また、中心軸線C1に直交する方向を容器2の径方向と呼び、中心軸線C1回りの方向を周方向と呼ぶものとする。また、説明の便宜上、容器2の内部に対して中心軸線C1方向で蓋部材4が位置する方向を上方と呼ぶ場合があり、その反対の方向を下方と呼ぶ場合がある。しかしながら、本発明は、実施の形態で説明する方向に限定して解釈されるものではない。
図示の例において、容器本体3は、底部3Aと、底部3Aの外周縁から上方に向けて延びる断面円形の側壁部3Bと、を有しており、側壁部3Bが上方に向けて開放している。この例では、側壁部3Bが、底部3Aの外周縁から中心軸線C1に沿って延びる円筒状の第1側壁部3B1と、第1側壁部3B1の上端縁から上方に延びるに従い縮径する第2側壁部3B2と、を有している。ここで、第1側壁部3B1の内壁3C1は、中心軸線C1に沿って延びており、第2側壁部3B2の内壁3C2は、上方に延びるに従い中心軸線C1側に延びている。また、容器本体3は、側壁部3Bを外側から覆うジャケット5を有している。
また、蓋部材4は、容器本体3の側壁部3Bのうちの第2側壁部3B1の上端縁に接して、容器本体3の開放部分を開閉可能に覆っている。ここで、蓋部材4の内壁4Cは、容器2の径方向に沿って延びている。
攪拌羽根10は、容器本体3の底部3A側に設けられており、中心軸線C1に沿って容器本体3の外部から底部3Aを貫通した図示しないモータ等を含む駆動装置の撹拌羽根用駆動軸11に連結している。これにより、撹拌羽根10は、上記駆動装置の撹拌羽根用駆動軸11の回転駆動に応じて、中心軸線C1を回転中心として回転するようになっている。
また、解粉羽根20は、容器本体3の側壁部3Bのうちの第1側壁部3B1に設けられている。解粉羽根20は、第1側壁部3B1から容器2の内部に突出した回転軸部21と、第1側壁部3B1から容器2の径方向に離間した位置で回転軸部21に固定された複数の羽根本体22と、を有している。容器本体3の外部には、チョッパー用モータ24が配置されており、チョッパー用モータ24の駆動軸23が、容器本体3の外部から内部に延びている。回転軸部21は、駆動軸23に連結している。これにより、解粉羽根20は、チョッパー用モータ24の駆動軸23の回転駆動に応じて、回転軸部21の中心軸線を回転中心として回転するようになっている。
スクレーパ用アーム30は、容器2における蓋部材4側に設けられており、中心軸線C1に沿って容器2の外部から蓋部材4を貫通したスクレーパ用アーム用モータ31の駆動軸32に連結している。スクレーパ用アーム用モータ31は、蓋部材4の上方に設けられており、その駆動軸32の先端部32Aは、蓋部材4を貫通して容器3の内部に露出している。この先端部32Aに、スクレーパ用アーム30が取り付けられている。これにより、スクレーパ用アーム30は、スクレーパ用アーム用モータ31の駆動軸32の回転駆動に応じて、中心軸線C1を回転中心として回転するようになっている。
図2は、図1に示すスクレーパ用アーム30の拡大図である。図1Aおよび図2に示すように、本実施の形態のスクレーパ用アーム30は、駆動軸32の先端部32Aを挿入させた状態で先端部32Aに固定される連結筒部35と、連結筒部35の外周部から容器2の内部に延びる第1アーム部40および第2アーム部50と、を有している。
第1アーム部40は、連結筒部35から容器2の径方向に延びるに従い下方に延びる第1軸部材41と、第1軸部材41の先端部から容器本体3のうちの第2側壁部3B2の内壁3C2に沿って傾斜して延びる第2軸部材42と、第2軸部材42の先端部から容器本体3のうちの第1側壁部3B1の内壁3C1に沿って延びる第3軸部材43と、を有している。また、第2アーム部50は、連結筒部35から蓋部材4の内壁4Cに沿って容器2の径方向に延びる第4軸部材51を有している。
このうち、第2軸部材42に、傾斜内壁用スクレーパ44が第2軸部材42の中心軸線Laを回転中心として回転可能に取り付けられている。また、第3軸部材43に、垂直内壁用スクレーパ45が第3軸部材43の中心軸線Lbを回転中心として回転可能に取り付けられている。また、第4軸部材51に、蓋内壁用スクレーパ52が第4軸部材51の中心軸線Lcを回転中心として回転可能に取り付けられている。
傾斜内壁用スクレーパ44は、第2軸部材42に沿って延びる形状に形成されており、第2軸部材42が挿入される穴44Aが形成されている。この穴44Aに第2軸部材42が挿入されることにより、傾斜内壁用スクレーパ44は、第2軸部材42の中心軸線Laを回転中心として回転可能とされる。図示の例では、第2軸部材42の底部3A側の端部に、外周側に張り出したストッパ部42Aが形成されている。傾斜内壁用スクレーパ44は、ストッパ部42Aに当接して抜け止めされることにより、第2軸部材42に保持されている。
また、垂直内壁用スクレーパ45は、第3軸部材43に沿って延びる形状に形成されており、第3軸部材43が挿入される穴45Aが形成されている。この穴45Aに第3軸部材43が挿入されることにより、垂直内壁用スクレーパ45は、第3軸部材43の中心軸線Lbを回転中心として回転可能とされる。図示の例では、第3軸部材43の底部3A側の端部に雄ネジ部43Aが形成されている。垂直内壁用スクレーパ45は、雄ネジ部43Aに螺合されたナット43Bに当接して抜け止めされることにより、第3軸部材43に保持されている。
また、蓋内壁用スクレーパ52は、第4軸部材51に沿って延びる形状に形成されており、第4軸部材51が挿入される穴52Aが形成されている。この穴52Aに第4軸部材51が挿入されることにより、蓋内壁用スクレーパ52は、第4軸部材51の中心軸線Lcを回転中心として回転可能とされる。図示の例では、第4軸部材51の外側の端部に雄ネジ部51Aが形成されている。蓋内壁用スクレーパ52は、雄ネジ部52Aに螺合されたナット52Bに当接して抜け止めされることにより、第4軸部材51に保持されている。
なお、上述のスクレーパ44,45,52は、例えばウレタンゴム等の弾性部材から形成さることが好ましいが、その材質は特に限定されるものではない。
スクレーパ用アーム30は、上述した軸部材41〜43,51のうちの軸部材42,43,51を、容器2の内壁に沿って、中心軸線C1を回転中心とした容器2の周方向に回転させるようになっている。すなわち、本実施の形態では、スクレーパ用アーム30が回転した際には、第2軸部材42が、容器本体3のうちの第2側壁部3B2の内壁3C2に沿って容器2の周方向に回転するようになっている。また、第3軸部材43が、容器本体3のうちの第1側壁部3B1の内壁3C1に沿って容器2の周方向に回転するようになっている。また、第4軸部材51が、蓋部材4の内壁4Cに沿って容器2の周方向に回転するようになっている。
このスクレーパ用アーム30は、スクレーパ用モータ31によって、軸部材42,43,51を容器2の周方向の一方側および他方側に回転させることが可能となっている。また、スクレーパ用アーム30は、当該攪拌機1の攪拌動作中に、軸部材42,43,51を回転させることが可能となっている。すなわち、攪拌羽根10および解粉羽根20の回転と同時に、スクレーパ用アーム30が回転し得る。
そして、スクレーパ用アーム30が回転した際には、傾斜内壁用スクレーパ44が第2軸部材42と一体に容器2の周方向に回転するようになっている。また、垂直内壁用スクレーパ45が第3軸部材43と一体に容器2の周方向に回転するようになっている。また、蓋内壁用スクレーパ52が第4軸部材51と一体に容器2の周方向に回転するようになっている。
ここで、本実施の形態では、第3軸部材43が、中心軸線C1に平行に、解粉羽根20が設けられる第1側壁部3B1に沿って延びている。これにより、スクレーパ用アーム30は、第3軸部材43を第1側壁部3B1の内壁3C1に沿って容器2の周方向の一方側および他方側に回転させることにより、垂直内壁用スクレーパ45を解粉羽根20に接近および離反させることが可能となっている。ここで、スクレーパ用アーム30は、垂直内壁用スクレーパ45が解粉羽根20に干渉しないように回転範囲を制限されている。回転範囲を制限する手段としては、例えばストッパ部材を設けること等が挙げられる。
図示の例においては、第1アーム部40における第2軸部材42と第3軸部材43とが一体に形成されている一方で、第2軸部材42および第3軸部材43と、第1軸部材41とが、分離可能に連結されている。連結態様を説明すると、図2に示すように、第1軸部材41の端部には、連結部46が設けられており、この連結部46に、第2軸部材42が分離可能に係止されている。
図3は、図2に示す第1軸部材41の端部に設けられた連結部46を示す図であり、(A)は図2の矢印B方向に沿って見た場合の図であり、(B)は(A)のC−C線に沿う断面図である。詳しくは、連結部46は、互いに離間して対向するように配置された一対の円板部46A,46Aと、円板部46A,46Aの中央間を連結する係止棒46Bと、係止棒46Bから外側に離れた位置で円板部46A,46Aの直径方向と平行な支持面を形成すると共に円板部46A,46A間を連結するストッパ部46Cと、を有している。
連結部46は、そのストッパ部46Cの支持面が係止棒46Bよりも容器2の中心側に位置して第1軸部材41から斜め下方に傾斜して延びるように、第1軸部材41の端部に設けられている。また、図4(A)に示すように、第2軸部材42の第1軸部材41側の部分には、外周面から中心側に延びた後、第1軸部材41と連結する側の端部に向けて延びるL字形状の切り欠き部42Bが形成されている。
第2軸部材42を第1軸部材41の連結部46に係止する際には、まず、図4(A)の矢印Xに示すように、切り欠き部42Bに、連結部46の係止棒46Bを挿入する。次に、図4(B)の矢印Yに示すように、第1軸部材41を軸方向に沿って下方に移動させ、係止棒46Bを切り欠き部42Bの端部に案内する。これにより、図4(C)に示すように、第1軸部材41が係止棒46Bに係止された状態となる。この状態では、第2軸部材42が係止棒46B周りに下方に向けて回転しようとするが、連結部46のストッパ部46Cの支持面が第2軸部材42の回転を制限する。これにより、第2軸部材42が所望の角度に傾斜した状態を保持されて、第1軸部材41に連結される。この連結態様によれば、ボルト等の別個の部材を用いないため、異物の混入を防止することができる。
図5は、スクレーパ用アーム30に取り付けられたスクレーパのうちの垂直内壁用スクレーパ45を示す図である。図5(A)は、図1のD−D線に沿う断面図であり、(B)および(C)は、垂直内壁用スクレーパ45が第3軸部材43を回転中心として回転する様子を示す図である。以下、垂直内壁用スクレーパ45の構成について詳述する。
図5(A)に示すように、垂直内壁用スクレーパ45は、第3軸部材43の中心軸線Lbを回転中心とした回転方向で互いに異なる位置に形成された第1エッジ部61および第2エッジ部62を有している。より具体的には、図示の垂直内壁用スクレーパ45は、中心軸線Lb方向に沿って見た場合に、三角形状に形成されており、三角形状の2つの角部うちの一方に第1エッジ部61が形成され、他方に第2エッジ部62が形成されている。
この垂直内壁用スクレーパ45では、図5(B)に示すように、当該垂直内壁用スクレーパ45が第3軸部材43の中心軸線Lbを回転中心とした回転方向で一方側(矢印α方向)に回転することにより、第1エッジ部61が第1側壁部3B1の内壁3C1に対して接触し、第2エッジ部62が容器の内壁3C1に対して離間するようになっている。また、図5(C)に示すように、垂直内壁用スクレーパ45が第3軸部材43の中心軸線Lbを回転中心とした回転方向で他方側(矢印β方向)に回転することにより、第2エッジ部62が第1側壁部3B1の内壁3C1に対して接触し、第1エッジ部61が内壁3C1に対して離間するようになっている。
詳しくは、図5(A)は、垂直内壁用スクレーパ45の第1エッジ部61および第2エッジ部62が共に、内壁3C1に接していない「中立状態」を示している。この中立状態から、図5(B)に示すように、垂直内壁用スクレーパ45が第3軸部材43の中心軸線Lbを回転中心とした回転方向で一方側(矢印α方向)に回転した際の第1エッジ部61の回転軌跡T1が、内壁3C1に交差するようになっている。また、第1エッジ部61が内壁3C1に対して接触した際には、前記回転方向の一方側の回転が制限される。
また、図5(C)に示すように、垂直内壁用スクレーパ45が第3軸部材43の中心軸線Lbを回転中心とした回転方向で他方側(矢印β方向)に回転した際の第2エッジ部62の回転軌跡T2が、内壁3C1に交差するようになっている。また、第2エッジ部62が内壁3C1に対して接触した際には、前記回転方向の他方側の回転が制限される。
なお、図5(B)に示すように、垂直内壁用スクレーパ45は、第1エッジ部61が内壁3C1に接触した際に第1エッジ部61から容器2の内部側に延びる壁部分が、第1エッジ部61と内壁3C1との接点の接線に対して鈍角をなすように、形成されることが好ましい。同様に、図5(C)に示すように、垂直内壁用スクレーパ45は、第2エッジ部62が内壁3C1に接触した際に第2エッジ部62から容器2の内部側に延びる壁部分が、第2エッジ部62と内壁3C1との接点の接線に対して鈍角をなすように、形成されることが好ましい。
また、図5(B)において、符号D2は、第1エッジ部61が内壁3C1に対して接触し第2エッジ部62が内壁3C1に対して離間した際の、容器2の径方向での内壁3C1から第2エッジ部62までの距離を示している。また、図5(C)において、符号D1は、第2エッジ部62が内壁3C1に対して接触し第1エッジ部61が内壁3C1に対して離間した際の、容器2の径方向での内壁3C1から第1エッジ部61までの距離を示している。これら距離D1,D2は、例えば4mm以下とすることが好ましい。
詳細は後述するが、図5(B)の反時計回りの方向にスクレーパ用アーム30が回転した際に、第1エッジ部61は進行方向に位置する内壁3C1に付着した原料に当接して、矢印αの方向に回転して内壁3C1に接触し得る。これにより、第1エッジ部61が内壁3C1に付着した原料を取り除き得る状態となる。また、図5(C)の時計回りの方向にスクレーパ用アーム30が回転した際に、第2エッジ部62は、進行方向に位置する内壁3C1に付着した原料に当接して、矢印βの方向に回転して内壁3C1に接触し得る。これにより、第2エッジ部62が内壁3C1に付着した原料を取り除き得る状態となる。距離D1,D2が上記寸法条件である場合には、スクレーパ用アーム30が回転した際に、付着した原料によって第1エッジ部61または第2エッジ部62が内壁3C1に接触し易くなる。なお、攪拌する原料に応じて内壁に付着する原料の厚さは変化するため、予測される厚さに応じて距離D1,D2設定することが好ましい。
なお、傾斜内壁用スクレーパ44および蓋内壁用スクレーパ52の各々は、上述の垂直用スクレーパと同様の第1エッジ部および第2エッジ部を有している。これら傾斜内壁用スクレーパ44および蓋内壁用スクレーパ52は、垂直内壁用スクレーパ45と配置位置が異なるが、同様の形状を有する。そのため、詳細な説明は省略する。
次に、本実施の形態の作用について図6を用いて説明する。
本実施の形態の攪拌機1は、容器本体3内に原料を投入して、攪拌羽根10および解粉羽根20を回転させることにより、原料を攪拌することができる。このような攪拌中には、図6(A)に示すように、容器本体3の第1側壁部3B1の内壁3C1に原料Mが付着し得る。また、図示しないが、第2側壁部3B2の内壁3C2および蓋部材4の内壁4Cにも、原料が付着し得る。
このように容器2の内壁に原料が付着してしまった場合に、本実施の形態の攪拌機1は、スクレーパ用アーム30を回転させることにより、軸部材42,43,51を、容器2の内壁に沿って、中心軸線C1を回転中心とした容器2の周方向に回転させる。すなわち、第2軸部材42を容器本体3のうちの第1側壁部3B1の内壁3C1に沿って容器2の周方向に回転させる。また、第3軸部材43を容器本体3のうちの第1側壁部3B1の内壁3C1に沿って容器2の周方向に回転させる。また、第4軸部材51を、蓋部材4の内壁4Cに沿って容器2の周方向に回転させる。
これにより、第1側壁部3B1では、図6(B)に示すように、反時計回りの方向にスクレーパ用アーム30が回転した際に、第1エッジ部61が進行方向に位置する内壁3C1に付着した原料Mに当接して、矢印αの方向に回転して内壁3C1に接触し得る。これにより、第1エッジ部61は、周方向へ進行することで内壁3C1に付着した原料Mを取り除くことができる。また、図6(C)の時計回りの方向にスクレーパ用アーム30が回転した際に、第2エッジ部62が進行方向に位置する内壁3C1に付着した原料Mに当接して、矢印βの方向に回転して内壁3C1に接触し得る。これにより、第2エッジ部62は、周方向へ進行することで内壁3C1に付着した原料Mを取り除くことができる。
なお、第2側壁部3B1においては、傾斜内壁用スクレーパ44の第1エッジ部および第2エッジ部が、上述と同様の動作によって、内壁3C2に付着した原料を取り除くことができる。また、蓋部材4においては、蓋内壁用スクレーパ52の第1エッジ部および第2エッジ部が、上述と同様の動作によって、内壁4Cに付着した原料を取り除くことができる。
このように本実施の形態では、各スクレーパ44,45,52の第1エッジ部および第2エッジ部が、容器2の内壁に付着した原料に当接してその反作用によって対応する軸部材周りに回転して、対応する内壁に接触し得る。このため、各スクレーパ44,45,52の第1エッジ部および第2エッジ部は、対応する内壁に強く押し当てられない。これにより、内壁に接触した状態で進行した場合でもスクレーパの摩耗が抑制される。一方で、各スクレーパ44,45,52の第1エッジ部および第2エッジ部は、対応する内壁に接触しているため、内壁に付着した原料を効果的に取り除くことができる。
また、各スクレーパ44,45,52は、軸部材に挿入されて取り付けられ得る構成であるため、各スクレーパ44,45,52の取り付けのための部材の部品点数を少なく抑えることができる。これにより、組立および分解が容易である。
また、各スクレーパ44,45,52は、容器2の周方向の一方側および他方側に回転された場合であっても、進行方向に付着した原料が存在する場合には、第1エッジ部または第2エッジ部が容器の内壁に接触して、付着した原料を取り除くことができる。これにより、各スクレーパ44,45,52は、広範囲の領域において付着した原料を効果的に取り除くことができる。この場合、容器2において蓋部材4を開いて内壁の清掃を行わなくても、付着した原料を十分に取り除くことができるため、作業効率を向上させることができる。また、特に、医薬分野における高薬理活性の原料を攪拌している場合において、蓋部材4を開いて手作業によって取り除き作業を行わなくても付着した原料を十分に取り除くことができるため、安全性と取り除き効果を両立できるため、有益である。また、各スクレーパ44,45,52は、第1エッジ部または第2エッジ部によって付着した原料を取り除くことができるため、第1エッジ部側または第2エッジ部側に偏って摩耗が進行することを防止できるので、寿命を長期化することもできる。
したがって、本実施の形態によれば、各スクレーパ44,45,52の摩耗を抑制することができると共に、各スクレーパ44,45,52の取り付けのための部品点数を少なく抑えることにより取付用の部材の原料への混入を防止しつつ分解洗浄を容易に行うことができる。しかも、容器2の内壁に付着した原料を効果的に取り除くことができる。
また、本実施の形態では、容器2の第1側壁部3B1に、解粉羽根20が設けられている。また軸部材42,43,51のうちの第3軸部材43は、容器2の中心軸線C1と平行に第1側壁部3B1の内壁に沿って延びており、スクレーパ用アーム30は、第3軸部材43を第1側壁部3B1の内壁3C1に沿って容器2の周方向の一方側および他方側に回転させることにより、垂直内壁用スクレーパ45を解粉羽根20に接近および離反させることが可能となっている。ここで、垂直内壁用スクレーパ45は容器2の周方向の一方側および他方側の両方で、内壁に付着した原料を効果的に取り除くことができるため、本実施の形態によれば、解粉羽根20の周辺の容器の内壁に付着した原料を十分に取り除くことができる。
また、本実施の形態の各スクレーパ44,45,52は、対応する軸部材の中心軸線に沿って見た場合に、三角形状に形成されている。このため、各スクレーパ44,45,52の製造コストを抑制することができる。なお、各スクレーパ44,45,52の形状は、上述の実施の形態に説明した形状に限定されるものでなく、種々の形態が採用され得る。例えば、スクレーパは台形状や矩形状に形成されていても構わない。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図7は、本実施の形態による攪拌機1’の概略断面図であり、図8は、図7のE−E線に沿って攪拌機の要部を見た図である。なお、本実施の形態における第1の実施の形態と同様の構成部分は、第1の実施の形態と同一の符号を示し、説明を省略する。以下では、第1の実施の形態に対する相違点を主として説明する。
本実施の形態では、まず、容器本体3の構成が、第1の実施の形態と相違する。すなわち、図7に示すように、本実施の形態の容器本体3は、底部3Aと、底部3Aの外周縁から上方に向けて延びる断面円形の側壁部3Bと、を有しており、側壁部3Bが、底部3Aの外周縁から中心軸線C1に沿って延びる円筒状の部分のみで構成されている。
また、スクレーパ用アーム30の第1アーム部40の構成が、第1の実施の形態と相違する。すなわち、本実施の形態の第1アーム部40は、連結筒部35から容器2の径方向に延びる第1軸部材41と、第1軸部材41の先端部から容器本体3の側壁部3Bの内壁に沿って中心軸線C1に平行に延びる第2軸部材42と、の2本の軸部材で構成されている。このうち、第2軸部材42に、垂直内壁用スクレーパ45が第2軸部材43の中心軸線を回転中心として回転可能に取り付けられている。
また、スクレーパ用アーム30が手動で回転される点で、第1の実施の形態と相違する。すなわち、蓋部材4の上方に駆動軸32を収容するハウジング70が設けられ、駆動軸32の上部はハウジング70から上方に突出している。この駆動軸32の外部に突出した部分にハンドル71が設けられている。そして、このハンドル71を中心軸線C1周りに回転させることで、スクレーパ用アーム30が回転するようになっている。
さらに、図7および図8に示すように、駆動軸32の外部に突出した部分におけるハンドル71の下方には、駆動軸32の径方向の外側に張り出した円板プレート72が設けられ、円板プレート72には、さらに径方向の外側に突出する突出部73が設けられている。一方、ハウジング70の上部には、突出部73と接触することにより駆動軸32の回転を制限するストッパ部74が設けられている。ストッパ部74は、突出部73と接触することにより、スクレーパ用アーム30が手動で回転された際に垂直内壁用スクレーパ45が解粉羽根20に干渉しないように回転範囲を制限するようになっている。
以上のような第2の実施の形態の攪拌機1’においても、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。図9は、本実施の形態による攪拌機1’’の概略断面図であり、図10は、図9のF−F線に沿う断面図であり、図11は、図9の攪拌機1’’におけるスクレーパの動作を説明する図である。本実施の形態における第1,第2の実施の形態と同様の構成部分は、第1,第2の実施の形態と同一の符号を示し、説明を省略する。本実施の形態では、垂直内壁用スクレーパ45の形状が、第2の実施の形態と相違する。
本実施の形態では、図9および図10に示すように、垂直内壁用スクレーパ45のうちの、少なくとも容器2の中心軸線C1方向で解粉羽根20の回転軸部21と重なる部分(図9の符号Zで示す部分)が、その他の部分よりも、幅狭になっている。詳しくは、図10に示すように、垂直内壁用スクレーパ45のうちの容器2の中心軸線C1方向で解粉羽根20の回転軸部21と重なる部分に関しての、第2軸部材42の中心軸線を回転中心とした回転方向における第1エッジ部61と第2エッジ部62との間の距離が、他の部分のそれよりも小さくなっている。
より詳しくは、本実施の形態の垂直内壁用スクレーパ45は、上述した垂直内壁用スクレーパ45のうちの符号Zで示す部分を含む幅狭部451と、幅狭部451よりも上方に位置する幅広部452と、を有している。図10に示すように、幅狭部451および幅広部452の各々は、第1エッジ部61および第2エッジ部62を有している。そして、図10に示すように、幅狭部451の第2軸部材42の中心軸線を回転中心とした回転方向における第1エッジ部61と第2エッジ部62との間の距離は、幅広部452のそれよりも小さくなっている。言い換えると、第2軸部材42の中心軸線から幅狭部451の第1エッジ部61までの距離は、第2軸部材42の中心軸線から幅広部452の第1エッジ部61までの距離よりも小さくなっている。また、第2軸部材42の中心軸線から幅狭部451の第2エッジ部62までの距離は、第2軸部材42の中心軸線から幅広部452の第2エッジ部62までの距離よりも小さくなっている。
図示の例では、幅狭部451の中心軸線C1方向における寸法が、解粉羽根20の回転軸部21の下端から羽根本体22の上端よりもわずかに下方の位置までの長さに設定されている。このような幅狭部451の中心軸線C1方向における寸法は、他の態様であってもよい。
本実施の形態においても、スクレーパ用アーム30が手動で回転された際に垂直内壁用スクレーパ45が解粉羽根20に干渉しないように回転範囲を制限されている。具体的には、スクレーパ用アーム30の回転範囲は、幅狭部451が解粉羽根20に干渉しないように、360度よりも小さい回転範囲に制限されている。ここで、本実施の形態では、スクレーパ用アーム30が容器2の周方向の一方側の最大回転位置まで回転された際に、中心軸線C1方向に見て、幅広部452の第1エッジ部61が解粉羽根20の回転軸部21の中心軸線S1を前記一方側から越えるようになっている。また、スクレーパ用アーム30が容器2の周方向の他方側の最大回転位置まで回転された際に、中心軸線C1方向に見て、幅広部452の第2エッジ部62が解粉羽根20の回転軸部21の中心軸線S1を前記他方側から越えるようになっている(図11に示す状態)。このような構成である場合、図11に示すように、垂直内壁用スクレーパ45が解粉羽根20に接近された際に、垂直内壁用スクレーパ45のうちの符号Zで示す部分ではない部分、すなわち幅広部452では、符号Zで示す部分よりも広範囲の領域で内壁に付着した原料を取り除くことができる。具体的に、本実施の形態では、幅狭部451よりも上方に位置する容器2の内壁の全周において、幅広部452が付着した原料を取り除くことができる。このため、本実施の形態の構成によれば、容器2の内壁に付着した原料を効果的に取り除くことができる。なお、変形例として、スクレーパ用アーム30が容器2の周方向の一方側の最大回転位置まで回転された際に、中心軸線C1方向に見て、幅広部452の第1エッジ部61が解粉羽根20の回転軸部21の中心軸線S1上に位置し、スクレーパ用アーム30が容器2の周方向の他方側の最大回転位置まで回転された際に、中心軸線C1方向に見て、幅広部452の第2エッジ部62が解粉羽根20の回転軸部21の中心軸線S1上に位置するようになっていてもよい。なお、幅広部42の形状は、以上に説明した実施の形態の態様、上記変形例の態様に限られるものではない。
なお、上述した各実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。例えば、スクレーパ用アーム30における第1アーム部40および第2アーム部50の数や配置は、上述の実施の形態に限られるものではない。
1,1’,1’’ 攪拌機
2 容器
3 容器本体
3A 底部
3B 側壁部
3B1 第1側壁部
3B2 第2側壁部
3C1,3C2 内壁
4 蓋部材
4C 内壁
5 ジャケット
10 攪拌羽根
11 攪拌羽根用駆動軸
20 解粉羽根
21 回転軸部
22 羽根本体
23 駆動軸
24 チョッパー用モータ
30 スクレーパ用アーム
31 スクレーパ用モータ
32 駆動軸
32A 先端部
35 連結筒部
40 第1アーム部
41 第1軸部材
42 第2軸部材
42A ストッパ部
42B 切り欠き部
43 第3軸部材
43A 雄ネジ部
44 傾斜内壁用スクレーパ
44A 穴
45 垂直内壁用スクレーパ
45A 穴
451 幅狭部
452 幅広部
46 連結部
46A 円板部
46B 係止棒
46C ストッパ部
50 第2アーム部
51 第4軸部材
51A 雄ネジ部
52 蓋内壁用スクレーパ
52A 穴
61 第1エッジ部
62 第2エッジ部
C1 容器の中心軸線
La 第2軸部材の中心軸線
Lb 第3軸部材の中心軸線
Lc 第4軸部材の中心軸線
T1,T2 回転軌跡
D1,D2 距離

Claims (7)

  1. 容器内に投入された原料を攪拌する攪拌機であって、
    前記容器の内壁に沿って延びる軸部材を有するスクレーパ用アームと、
    前記軸部材に回転可能に取り付けられたスクレーパと、を備え、
    前記スクレーパ用アームは、前記軸部材を、前記容器の内壁に沿って、前記容器の中心軸線を回転中心とした前記容器の周方向に回転させるようになっており、
    前記スクレ−パは、前記軸部材の中心軸線を回転中心とした回転方向で互いに異なる位置に形成された第1エッジ部および第2エッジ部を有しており、
    前記スクレーパが前記軸部材の中心軸線を回転中心とした回転方向で一方側に回転することにより、前記第1エッジ部が前記容器の内壁に対して接触し、前記第2エッジ部が前記容器の内壁に対して離間するようになっており、
    前記スクレーパが前記軸部材の中心軸線を回転中心とした回転方向で他方側に回転することにより、前記第2エッジ部が前記容器の内壁に対して接触し、前記第1エッジ部が前記容器の内壁に対して離間するようになっている、攪拌機。
  2. 前記スクレーパ用アームは、前記軸部材を前記容器の周方向の一方側および他方側に回転させることが可能となっている、請求項1に記載の攪拌機。
  3. 前記容器は、断面円形の側壁部を有し、前記側壁部に、解粉羽根が設けられており、
    前記軸部材は、前記容器の中心軸線と平行に前記側壁部の内壁に沿って延びており、
    前記スクレーパ用アームは、前記軸部材を前記側壁部の内壁に沿って前記容器の周方向の一方側および他方側に回転させることにより、前記スクレーパを前記解粉羽根に接近および離反させることが可能となっている、請求項2に記載の攪拌機。
  4. 前記解粉羽根は、前記側壁部から前記容器の内部に突出した回転軸部と、前記側壁部から前記容器の径方向に離間した位置で前記回転軸部に固定された羽根本体と、を有しており、
    前記スクレーパのうちの、少なくとも前記容器の中心軸線方向で前記回転軸部と重なる部分は、前記軸部材の中心軸線を回転中心とした回転方向における前記第1エッジ部と前記第2エッジ部との間の距離が、その他の部分よりも小さくなっている、請求項3に記載の攪拌機。
  5. 前記スクレーパ用アームは、当該攪拌機の攪拌動作中に、前記軸部材を回転させることが可能となっている、請求項1乃至4のいずれかに記載の攪拌機。
  6. 前記軸部材の中心軸線方向に沿って見た場合に、前記スクレーパは三角形状に形成されており、三角形状の2つの角部うちの一方に前記第1エッジ部が形成され、他方に前記第2エッジ部が形成されている、請求項1乃至5のいずれかに記載の攪拌機。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の攪拌機の運転方法であって、
    前記容器内に投入された原料を攪拌する工程と、
    前記スクレーパ用アームによって、前記軸部材を前記容器の内壁に沿って前記容器の中心軸線を回転中心とした周方向に回転させて、前記スクレーパを前記容器の周方向に回転させる工程と、を備える、攪拌機の運転方法。
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