JP2016112482A - 二酸化炭素回収方法および二酸化炭素回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボイラなどで発生する燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素を、より少ない水蒸気使用量で、回収する方法および装置を提供する。【解決手段】大気圧より高い圧力の水蒸気(s1)を伝熱管または伝熱容器の内側に通し、該伝熱管たは伝熱容器の外側にてCO2リーン吸収液を加熱して該CO2リーン吸収液から蒸気(a)を得、CO2リッチ吸収液を蒸気(a)に接触させ加熱して該CO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させ、水蒸気(s1)から生成した熱水(w1)をフラッシュ蒸発させて水蒸気(s2)と熱水(w2)を得、熱水(w2)から熱を加熱されたCO2リッチ吸収液に加え、脱離された二酸化炭素を水で洗浄し、洗浄された二酸化炭素を冷やして該二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させて凝縮水を得、水蒸気(s2)を加圧して、加圧された水蒸気(s2)から熱を凝縮水に加えることを有する方法によって、燃焼排ガス中の二酸化炭素を回収する。【選択図】図1
Description
本発明は、二酸化炭素回収方法および二酸化炭素回収装置に関する。より詳細に、本発明は、ボイラなどで発生する燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素を、より少ない水蒸気使用量で、回収する方法および装置に関する。
火力発電所などで使用されるボイラは二酸化炭素を多量に排出する設備の一つである。二酸化炭素は地球温暖化の原因物質と考えられている。そこで、二酸化炭素の排出量を減らす検討が種々行われている。
燃焼排ガス中の二酸化炭素を吸収液で吸収して二酸化炭素を回収する装置が知られている。係る装置に使用される吸収液として、アミン類を含有する水溶液(以下、CO2吸収液ということがある。)が、通常、用いられる。二酸化炭素を吸収したCO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液に再生し、CO2リーン吸収液を二酸化炭素の吸収に再使用することが一般的である。CO2吸収液の再生はCO2リッチ吸収液に多量の熱を加える必要がある。この加える熱を減らすことは発電効率の向上につながる。
燃焼排ガス中の二酸化炭素を吸収液で吸収して二酸化炭素を回収する装置が知られている。係る装置に使用される吸収液として、アミン類を含有する水溶液(以下、CO2吸収液ということがある。)が、通常、用いられる。二酸化炭素を吸収したCO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液に再生し、CO2リーン吸収液を二酸化炭素の吸収に再使用することが一般的である。CO2吸収液の再生はCO2リッチ吸収液に多量の熱を加える必要がある。この加える熱を減らすことは発電効率の向上につながる。
従来の二酸化炭素回収装置では、脱離塔の底部に付設したリボイラと呼ばれる蒸発器21に熱源である水蒸気を供給して、脱離塔8の脱離部10の下から抜き出したCO2リーン吸収液をリボイラ21で加熱して蒸気を発生させる。そして、脱離塔の底部31の比較的に高温のCO2リーン吸収液から熱を熱交換器3によって吸収塔の底部30から抜き出したCO2リッチ吸収液に加えて、次いで該熱交換されたCO2リッチ吸収液を脱離塔8にノズルを通して供給し、前記リボイラ21で発生した蒸気を脱離部を下降してくるCO2リッチ吸収液に向流接触させる操作が一般に行われている(図3参照)。
リボイラに熱源として供給する水蒸気の量を減らすために、例えば、特許文献1や特許文献2は、脱離塔の底部から抜き出される比較的に高温のCO2リーン吸収液をフラッシュ蒸発させて蒸気を得、この蒸気を加圧し、次いで加圧された蒸気を脱離塔に戻しCO2リッチ吸収液に向流接触させる操作、いわゆるVR(Vapor Recompression)法を行うことを提案している。また、特許文献3は、リボイラで使用された水蒸気34から生成するドレンを分離器40にて水蒸気と熱水35に分離し、その熱水35を熱交換器36に供給し、熱水35の熱を、熱交換器3にて加熱されたCO2リッチ吸収液に、熱交換器36にて加えることを提案している(図3参照)。熱水35は水蒸気34と同程度の温度であるので、熱交換器36にて加熱されるとCO2リッチ吸収液から二酸化炭素の一部が脱離し、脱離塔に導入された際にフラッシュを起こすことがある。
特許文献1〜3にて提案された方法は優れた方法である。ところが、熱の損失をさらに減らして、熱源としての水蒸気の使用量をさらに減らすことが要望されている。
本発明の目的は、ボイラなどで発生する燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素を、より少ない水蒸気使用量で、回収する方法および装置を提供することである。
本発明の目的は、ボイラなどで発生する燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素を、より少ない水蒸気使用量で、回収する方法および装置を提供することである。
上記目的を達成するために鋭意検討した結果、以下の実施形態を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕 CO2リッチ燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素をアミン類を含有するCO2リーン吸収液に吸収させてCO2リッチ吸収液を得る工程(I)、
大気圧より高い圧力の水蒸気(s1)を伝熱管または伝熱容器の内側に通し、該伝熱管または伝熱容器の外側にて工程(III)で得られたCO2リーン吸収液を加熱して該CO2リーン吸収液から蒸気(a)を得る工程(II)、
工程(VI)で加熱されたCO2リッチ吸収液を工程(II)で得られた蒸気(a)に接触させて加熱し、該CO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液を得る工程(III)、
工程(II)において水蒸気(s1)から生成した熱水(w1)を、熱水(w1)の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t1)に供給してフラッシュ蒸発させて水蒸気(s2)と熱水(w2)を得る工程(IV)、
工程(III)で得られたCO2リーン吸収液から熱を熱交換によって工程(1)で得られたCO2リッチ吸収液に加える工程(V)、
工程(IV)で得られた熱水(w2)から熱を工程(V)で加熱されたCO2リッチ吸収液に加える工程(VI)、
工程(III)において脱離された二酸化炭素を水で洗浄する工程(VII)、
工程(VII)で洗浄された二酸化炭素を冷やして該二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させる工程(VIII)、
工程(IV)で得られた水蒸気(s2)を圧縮して、圧縮された水蒸気(s2)から熱を工程(IV)で得られた凝縮水に加える工程(IX)、
工程(V)において熱交換がなされたCO2リーン吸収液を工程(I)に移送する工程、および
加熱された凝縮水を工程(VII)に移送すること
を有する二酸化炭素の回収方法。
大気圧より高い圧力の水蒸気(s1)を伝熱管または伝熱容器の内側に通し、該伝熱管または伝熱容器の外側にて工程(III)で得られたCO2リーン吸収液を加熱して該CO2リーン吸収液から蒸気(a)を得る工程(II)、
工程(VI)で加熱されたCO2リッチ吸収液を工程(II)で得られた蒸気(a)に接触させて加熱し、該CO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液を得る工程(III)、
工程(II)において水蒸気(s1)から生成した熱水(w1)を、熱水(w1)の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t1)に供給してフラッシュ蒸発させて水蒸気(s2)と熱水(w2)を得る工程(IV)、
工程(III)で得られたCO2リーン吸収液から熱を熱交換によって工程(1)で得られたCO2リッチ吸収液に加える工程(V)、
工程(IV)で得られた熱水(w2)から熱を工程(V)で加熱されたCO2リッチ吸収液に加える工程(VI)、
工程(III)において脱離された二酸化炭素を水で洗浄する工程(VII)、
工程(VII)で洗浄された二酸化炭素を冷やして該二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させる工程(VIII)、
工程(IV)で得られた水蒸気(s2)を圧縮して、圧縮された水蒸気(s2)から熱を工程(IV)で得られた凝縮水に加える工程(IX)、
工程(V)において熱交換がなされたCO2リーン吸収液を工程(I)に移送する工程、および
加熱された凝縮水を工程(VII)に移送すること
を有する二酸化炭素の回収方法。
〔2〕 工程(IX)による加熱で凝縮水から発生する蒸気(b)を加圧して
加圧された蒸気(b)を工程(III)に移送することをさらに有する〔1〕に記載の回収方法。
〔3〕 工程(VI)による加熱でCO2リッチ吸収液が所定の温度になるように、工程(IV)における容器(t1)内の圧力を制御して熱水(w2)の温度を調整する工程をさらに有する〔1〕または〔2〕に記載の回収方法。
〔4〕 工程(III)で得られたCO2リーン吸収液を、該吸収液の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t2)に供給してフラッシュ蒸発させて、蒸気(c)を得、
蒸気(c)を加圧して、加圧された蒸気(c)を工程(III)に移送することをさらに有する〔1〕、〔2〕または〔3〕に記載の回収方法。
加圧された蒸気(b)を工程(III)に移送することをさらに有する〔1〕に記載の回収方法。
〔3〕 工程(VI)による加熱でCO2リッチ吸収液が所定の温度になるように、工程(IV)における容器(t1)内の圧力を制御して熱水(w2)の温度を調整する工程をさらに有する〔1〕または〔2〕に記載の回収方法。
〔4〕 工程(III)で得られたCO2リーン吸収液を、該吸収液の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t2)に供給してフラッシュ蒸発させて、蒸気(c)を得、
蒸気(c)を加圧して、加圧された蒸気(c)を工程(III)に移送することをさらに有する〔1〕、〔2〕または〔3〕に記載の回収方法。
〔5〕 CO2リッチ燃焼排ガスとアミン類を含むCO2リーン吸収液とを向流接触させてCO2リッチ吸収液を得るための吸収部、
脱離部で得られたCO2リーン吸収液と大気圧より高い圧力の水蒸気(s1)との間で熱交換させて該CO2リーン吸収液を加熱して該CO2リーン吸収液から蒸気(a)を得るための蒸発器(a)、
熱交換器(e2)で加熱されたCO2リッチ吸収液を蒸気(a)との接触により加熱してCO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液に再生するための脱離部、
蒸発器(a)において水蒸気(s1)から生成する熱水(w1)をフラッシュ蒸発させて、水蒸気(s2)と熱水(w2)とを得るための、熱水(w1)の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t1)、
吸収部で得られたCO2リッチ吸収液と脱離部で得られたCO2リーン吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱するための熱交換器(e1)、
熱水(w2)と熱交換器(e1)で加熱されたCO2リッチ吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱のための熱交換器(e2)、
脱離部で脱離された二酸化炭素を水で洗浄するための水洗部、
水洗部で洗浄された二酸化炭素を冷やして該二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させて凝縮水を得るための冷却部、
容器(t1)で得られた水蒸気(s2)を加圧するための加圧器、
加圧された水蒸気(s2)と冷却部で得られた凝縮水との間で熱交換して凝縮水を加熱するための熱交換器(e3)、
熱交換器(e1)で熱交換がなされたCO2リーン吸収液を吸収部に移送するためのライン、および
熱交換器(e3)で加熱された凝縮水を水洗部に移送するためのライン
を有する二酸化炭素の回収装置。
脱離部で得られたCO2リーン吸収液と大気圧より高い圧力の水蒸気(s1)との間で熱交換させて該CO2リーン吸収液を加熱して該CO2リーン吸収液から蒸気(a)を得るための蒸発器(a)、
熱交換器(e2)で加熱されたCO2リッチ吸収液を蒸気(a)との接触により加熱してCO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液に再生するための脱離部、
蒸発器(a)において水蒸気(s1)から生成する熱水(w1)をフラッシュ蒸発させて、水蒸気(s2)と熱水(w2)とを得るための、熱水(w1)の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t1)、
吸収部で得られたCO2リッチ吸収液と脱離部で得られたCO2リーン吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱するための熱交換器(e1)、
熱水(w2)と熱交換器(e1)で加熱されたCO2リッチ吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱のための熱交換器(e2)、
脱離部で脱離された二酸化炭素を水で洗浄するための水洗部、
水洗部で洗浄された二酸化炭素を冷やして該二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させて凝縮水を得るための冷却部、
容器(t1)で得られた水蒸気(s2)を加圧するための加圧器、
加圧された水蒸気(s2)と冷却部で得られた凝縮水との間で熱交換して凝縮水を加熱するための熱交換器(e3)、
熱交換器(e1)で熱交換がなされたCO2リーン吸収液を吸収部に移送するためのライン、および
熱交換器(e3)で加熱された凝縮水を水洗部に移送するためのライン
を有する二酸化炭素の回収装置。
〔6〕 CO2リッチ燃焼排ガスとアミン類を含むCO2リーン吸収液とを向流接触させてCO2リッチ吸収液を得るための吸収部、
脱離部で得られたCO2リーン吸収液と大気圧より高い圧力の水蒸気(s1)との間で熱交換させて該CO2リーン吸収液を加熱して該CO2リーン吸収液から蒸気(a)を得るための蒸発器(a)、
熱交換器(e2)で加熱されたCO2リッチ吸収液を蒸気(a)との接触により加熱してCO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液に再生するための脱離部、
蒸発器(a)において水蒸気(s1)から生成する熱水(w1)をフラッシュ蒸発させて、水蒸気(s2)と熱水(w2)とを得るための、熱水(w1)の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t1)、
吸収部で得られたCO2リッチ吸収液と脱離部で得られたCO2リーン吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱するための熱交換器(e1)、
熱水(w2)と熱交換器(e1)で加熱されたCO2リッチ吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱のための熱交換器(e2)、
脱離部で脱離された二酸化炭素を水で洗浄するための水洗部、
水洗部で洗浄された二酸化炭素を冷やして該二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させて凝縮水を得るための冷却部、
容器(t1)で得られた水蒸気(s2)を加圧するための加圧器、
加圧された水蒸気(s2)と冷却部で得られた凝縮水との間で熱交換して凝縮水を加熱して凝縮水から蒸気(b)を得るための蒸発器(b)、
熱交換器(e1)で熱交換がなされたCO2リーン吸収液を吸収部に移送するためのライン、
蒸発器(b)で加熱された凝縮水を水洗部に移送するためのライン、
蒸発器(b)で得られた蒸気(b)を加圧するため加圧器(b)、および
加圧された蒸気(b)を脱離部に移送するためのライン
を有する二酸化炭素の回収装置。
脱離部で得られたCO2リーン吸収液と大気圧より高い圧力の水蒸気(s1)との間で熱交換させて該CO2リーン吸収液を加熱して該CO2リーン吸収液から蒸気(a)を得るための蒸発器(a)、
熱交換器(e2)で加熱されたCO2リッチ吸収液を蒸気(a)との接触により加熱してCO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液に再生するための脱離部、
蒸発器(a)において水蒸気(s1)から生成する熱水(w1)をフラッシュ蒸発させて、水蒸気(s2)と熱水(w2)とを得るための、熱水(w1)の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t1)、
吸収部で得られたCO2リッチ吸収液と脱離部で得られたCO2リーン吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱するための熱交換器(e1)、
熱水(w2)と熱交換器(e1)で加熱されたCO2リッチ吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱のための熱交換器(e2)、
脱離部で脱離された二酸化炭素を水で洗浄するための水洗部、
水洗部で洗浄された二酸化炭素を冷やして該二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させて凝縮水を得るための冷却部、
容器(t1)で得られた水蒸気(s2)を加圧するための加圧器、
加圧された水蒸気(s2)と冷却部で得られた凝縮水との間で熱交換して凝縮水を加熱して凝縮水から蒸気(b)を得るための蒸発器(b)、
熱交換器(e1)で熱交換がなされたCO2リーン吸収液を吸収部に移送するためのライン、
蒸発器(b)で加熱された凝縮水を水洗部に移送するためのライン、
蒸発器(b)で得られた蒸気(b)を加圧するため加圧器(b)、および
加圧された蒸気(b)を脱離部に移送するためのライン
を有する二酸化炭素の回収装置。
〔7〕 熱交換器(e2)を出るCO2リッチ吸収液の温度が所定温度になるように、容器(t1)内の圧力を制御して熱水(w2)の温度を調整するための制御装置をさらに有する〔5〕または〔6〕に記載の回収装置。
〔8〕 脱離部で再生されたCO2リーン吸収液をフラッシュ蒸発させて、蒸気(c)を得るための、該吸収液の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t2)、
蒸気(c)を加圧するための加圧器(c)、および
加圧された蒸気(c)を脱離部に移送するためのラインをさらに有する〔5〕、〔6〕または〔7〕に記載の回収装置。
〔8〕 脱離部で再生されたCO2リーン吸収液をフラッシュ蒸発させて、蒸気(c)を得るための、該吸収液の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t2)、
蒸気(c)を加圧するための加圧器(c)、および
加圧された蒸気(c)を脱離部に移送するためのラインをさらに有する〔5〕、〔6〕または〔7〕に記載の回収装置。
本発明の二酸化炭素回収方法および装置は、リボイラで使用された水蒸気(s1)から生成するドレンの熱を、CO2リッチ吸収液から脱離された二酸化炭素に同伴する蒸気の凝縮水および脱離部に入る直前のCO2リッチ吸収液に加えて、脱離部頂部の温度を高めている。このようなドレン回収によって、脱離部において二酸化炭素を脱離させるために必要な蒸気(a)の必要量が減るので、リボイラに供給すべき水蒸気(s1)の量を減らすことができる。
本発明の一実施形態に係る二酸化炭素回収方法は、CO2リッチ燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素をアミン類を含有するCO2リーン吸収液に吸収させてCO2リッチ吸収液を得る工程(I)、 大気圧より高い圧力の水蒸気(s1)を伝熱管または伝熱容器の内側に通し、該伝熱管または伝熱容器の外側にて工程(III)で得られたCO2リーン吸収液を加熱して該CO2リーン吸収液から蒸気(a)を得る工程(II)、 工程(VI)で加熱されたCO2リッチ吸収液を工程(II)で得られた蒸気(a)に接触させて加熱し、該CO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液を得る工程(III)、 工程(II)において水蒸気(s1)から生成した熱水(w1)を、熱水(w1)の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t1)に供給してフラッシュ蒸発させて水蒸気(s2)と熱水(w2)を得る工程(IV)、 工程(III)で得られたCO2リーン吸収液から熱を熱交換によって工程(1)で得られたCO2リッチ吸収液に加える工程(V)、 工程(IV)で得られた熱水(w2)から熱を工程(V)で加熱されたCO2リッチ吸収液に加える工程(VI)、 工程(III)において脱離された二酸化炭素を水で洗浄する工程(VII)、 工程(VII)で洗浄された二酸化炭素を冷やして該二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させる工程(VIII)、 工程(IV)で得られた水蒸気(s2)を圧縮して、圧縮された水蒸気(s2)から熱を工程(IV)で得られた凝縮水に加える工程(IX)、 工程(V)において熱交換がなされたCO2リーン吸収液を工程(I)に移送する工程、および 加熱された凝縮水を工程(VII)に移送することを有する。
本発明に係る一実施形態の二酸化炭素回収装置の系統図を図1に示す。
石炭、石油、バイオマス燃料、シェールガスを燃やすことによって発生する燃焼排ガスには、二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物、酸素、窒素などが含まれている。本発明に用いられるCO2リッチ燃焼排ガスは、当該燃焼排ガスにアンモニア接触還元法などによる脱硝処理、および湿式石灰石膏法、アルカリ溶液吸収法、石灰スラリー吸収法、スプレードライ法、活性炭吸着法などによる脱硫処理を施してなる、硫黄酸化物および窒素酸化物をほとんど含まないガスであることが好ましい。微量に残存する硫黄酸化物または窒素酸化物は二酸化炭素回収装置を循環するCO2吸収液中のアミン類と結合してアミン塩になる。該アミン塩はCO2吸収液の二酸化炭素吸収能を低下させる。そこで、該アミン塩は二酸化炭素回収装置の付属装置として設置されるリクレーマ(図示せず。)において処理される。
CO2リッチ吸収液およびCO2リーン吸収液はアミン類を含む水溶液(CO2吸収液)である。CO2リーン吸収液に二酸化炭素を吸収させることによってCO2リッチ吸収液が得られる。またCO2リッチ吸収液を加熱してCO2を脱離させることによってCO2リーン吸収液に再生することができる。本発明に用い得るアミン類としては、モノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールのようなアルコール性水酸基含有1級アミン類、ジエタノールアミン、2−メチルアミノエタノールのようなアルコール性水酸基含有2級アミン類、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミンのようなアルコール性水酸基含有3級アミン類、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ジエチレントリアミンのようなポリエチレンポリアミン類、ピペラジン類、ピペリジン類、ピロリジン類のような環状アミン類、キシリレンジアミンのようなポリアミン類、メチルアミノカルボン酸のようなアミノ酸類などが挙げられる。また、前記CO2吸収液には二酸化炭素吸収促進剤或いは腐食防止剤、更には、その他の媒体としてメタノール、ポリエチレングリコール、スルフォラン等が含まれていてもよい。
CO2リッチ燃焼排ガス1に含まれる二酸化炭素をCO2リーン吸収液に吸収させるために、公知の吸収塔7が用いられる。吸収塔7は、充填床または棚段からなる吸収部11を有する。充填床には、ラシヒリングなどが充填されていて、気液の接触面積を増やすように仕組まれている。吸収部11において、CO2リッチ燃焼排ガスを上向きに流し且つCO2リーン吸収液をノズルから降らせ下向きに流して、CO2リッチ燃焼排ガスとCO2リーン吸収液とを向流接触させる。CO2リッチ燃焼排ガス中の二酸化炭素がCO2リーン吸収液に吸収されて、CO2リーン燃焼排ガスとCO2リッチ吸収液とがそれぞれ得られる。
吸収部11の上から出るCO2リーン燃焼排ガスは、水で少なくとも1回洗浄される。この洗浄によって、CO2リーン燃焼排ガスに同伴するアミン類およびアミン分解生成物を除去することができる。洗浄は、例えば、吸収部11の上側に設置される洗浄部18において行うことができる。具体的には、洗浄部18において、CO2リーン燃焼排ガスを上向きに流し且つ水をノズルから降らせ下向きに流して、CO2リーン燃焼排ガスと水とを向流接触させる。洗浄部18の構造は特に制限されず、例えば、ラシヒリングなどを充填した充填床であってもよいし、棚段であってもよい。
洗浄に使用した水は、CO2リーン燃焼排ガスとの接触によって昇温するので、洗浄部下側にある受け皿から抜き出し、冷却器にて冷やして、洗浄部上側のノズルから洗浄部に戻すことができる。また、洗浄に使用した水の一部は、CO2リーン吸収液に添加することができる。洗浄に使用した水のアミン濃度は、CO2リーン吸収液のアミン濃度より低いが、洗浄に使用した水には、洗浄部において回収したアミン類が蓄積されているので、それをCO2リーン吸収液に加えることによって、アミン類の消費量を節約することができる。吸収部11と洗浄部18との間または/および洗浄部18のノズルの上側にデミスタを設置して、ガスに同伴するミストを除去することができる。洗浄されたCO2リーン燃焼排ガスは吸収塔7の頂部から放出される。なお、図1では、1つの洗浄部18が設置されているのみであるが、2つ以上の洗浄部を直列に設置してもよい。
吸収塔の底部30に溜まったCO2リッチ吸収液は、抜き出されて、熱交換器3にて加熱され、さらに熱交換器36にて加熱される。熱交換器3の熱源は後述する脱離塔の底部31から抜き出されるCO2リーン吸収液である。熱交換器36の熱源は後述するフラッシュ容器32で生成する熱水37である。熱交換器36にて加熱されたCO2リッチ吸収液は、脱離塔8の脱離部10の上側に在るノズルから脱離部10に降り注がれる。注がれた液は脱離部10を下降し、脱離塔の底部31に溜まる。脱離塔の底部31に溜まる液は、二酸化炭素の含有量が少なく、CO2リーン吸収液と呼ばれる。脱離塔の底部にはリボイラ(蒸発器)21が付設されている。脱離部10の下側に在るトレイからCO2リーン吸収液が抜き出され、リボイラ21に移送される。リボイラ21に熱源として水蒸気34が伝熱管または伝熱容器に通され、伝熱管または伝熱容器の外側に在るCO2リーン吸収液を加熱する。この加熱によって生成した蒸気(a)が脱離部に戻され脱離部10を上昇し、脱離部10を下降するCO2リッチ吸収液と向流接触して、二酸化炭素をCO2リッチ吸収液から脱離させる。脱離塔8の脱離部10は、通常、最下部の温度が最上部の温度に比べて高くなっている。脱離部10の構造は特に制限されず、例えば、ラシヒリングなどを充填した充填床であってもよいし、棚段であってもよい。なお、好ましい水蒸気34は、圧力が大気圧より高いものである。図1に示されるリボイラはケトル型リボイラであるが、他の型式、例えば、サーモサイフォン型リボイラを用いることもできる。
脱離塔8の底部31に溜まったCO2リーン吸収液は、抜き出されて、熱交換器3および冷却器5にて冷却されて、吸収塔の吸収部11の上側にあるノズルから吸収部11に降り注がれる。なお、熱交換器3では脱離塔底部から抜き出されたCO2リーン吸収液(110〜120℃程度)と吸収塔底部から抜き出されたCO2リッチ吸収液(50〜60℃程度)との間で熱交換が行われる。熱交換器としては、スパイラル式熱交換器、プレート式熱交換器、多管円筒式熱交換器など、既存の熱交換器を用いることができる。
リボイラ21のドレン管から水蒸気34の凝縮によって生成した熱水(w1)が排出される。排出された熱水(w1)を、熱水(w1)の圧力よりも低い内圧に調整されたフラッシュ容器32に導入し、フラッシュ蒸発させて、水蒸気(s2)と熱水37を得る。得られた熱水37の一部又は全部は、熱交換器36に供給して、熱交換器3において加熱されたCO2リッチ吸収液の加熱に利用する。フラッシュ圧(熱水(w1)の圧力とフラッシュ容器32の内圧との差)は、熱交換器3で加熱されたCO2リッチ吸収液の温度よりも高い温度に熱水37がなるように調節した。
水蒸気(s2)は、圧縮機33にて圧縮される。圧縮機33による圧縮率を調節することによってフラッシュ容器32におけるフラッシュ圧を調整することができる。圧縮された水蒸気38は熱交換器44に供給される。
脱離部10においてCO2リッチ吸収液から脱離された二酸化炭素には、CO2吸収液のミストや蒸気が同伴している。そこで、脱離された二酸化炭素を水洗部17において洗浄する。そして、水洗部17を経た二酸化炭素を冷却器6で冷やして二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させて凝縮水を得る。分離器40にて二酸化炭素と凝縮水19とに分離する。凝縮水19は熱交換器44にて加熱され、脱離塔の水洗部17に洗浄用の水として供給される。熱交換器44の熱源は圧縮機33で圧縮された水蒸気38である。なお、図1では、1つの水洗部17が設置されているのみであるが、2つ以上の水洗部17を直列に設置してもよい。
脱離塔の頂部の温度が高くなると、二酸化炭素に同伴する蒸気の量が増え、冷却器6において生成する凝縮水19の量が増加する。図1には示していないが、凝縮水19は、吸収塔の洗浄部18において洗浄用の水として用いることもできる。
本発明に係る別の一実施形態の二酸化炭素回収装置の系統図を図2に示す。
図2に示す回収装置は、熱交換器44の代わりに蒸発器45と圧縮機46を設置している以外は、図1に示す回収装置と同じ構成のものである。蒸発器45に水蒸気38が供給される。凝縮水19を蒸発器45にて加熱して、蒸気(c)を生成させる。蒸気(c)は圧縮機46にて圧縮され、圧縮された蒸気42は脱離塔の底部に供給されCO2リッチ吸収液との向流接触に使用される。蒸発器45で加熱された凝縮水は蒸発器45から抜き出され水洗部17に洗浄用の水として供給することができる。圧縮機46による圧縮率を変えることにより、蒸発器45の内圧を調整することができる。蒸発器45の内圧は大気圧以下の圧力に調整して、凝縮水の温度上昇を抑制して、脱離塔頂部が高温になりすぎないようにすることが好ましい。図2には示していないが、凝縮水19は、吸収塔の洗浄部18において洗浄用の水として用いることもできる。
図2に示す回収装置は、熱交換器44の代わりに蒸発器45と圧縮機46を設置している以外は、図1に示す回収装置と同じ構成のものである。蒸発器45に水蒸気38が供給される。凝縮水19を蒸発器45にて加熱して、蒸気(c)を生成させる。蒸気(c)は圧縮機46にて圧縮され、圧縮された蒸気42は脱離塔の底部に供給されCO2リッチ吸収液との向流接触に使用される。蒸発器45で加熱された凝縮水は蒸発器45から抜き出され水洗部17に洗浄用の水として供給することができる。圧縮機46による圧縮率を変えることにより、蒸発器45の内圧を調整することができる。蒸発器45の内圧は大気圧以下の圧力に調整して、凝縮水の温度上昇を抑制して、脱離塔頂部が高温になりすぎないようにすることが好ましい。図2には示していないが、凝縮水19は、吸収塔の洗浄部18において洗浄用の水として用いることもできる。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
実施例1
図1に示す二酸化炭素回収装置を用いて以下の操業条件にて実施した。定常状態になった後、水蒸気34の供給量、および水洗部入口での凝縮水の温度を測定した。
吸収塔燃焼排ガス入口温度:40℃、
吸収塔吸収液入口温度:40℃、
脱離塔吸収液入口温度:100℃、
脱離塔内圧力:60kPa(ゲージ圧)、
脱離塔内の液の最高温度:120℃、
水蒸気34の温度:140℃、
冷却器6の温度:30℃、
CO2リッチ燃焼排ガス1の供給量:500m3/h、
吸収部11における液ガス比:3.0L/m3、
CO2吸収液の循環量:1500L、
CO2吸収液:30%モノエタノールアミン水溶液、
水蒸気38の温度および圧力:120℃、100kPa(ゲージ圧)
図1に示す二酸化炭素回収装置を用いて以下の操業条件にて実施した。定常状態になった後、水蒸気34の供給量、および水洗部入口での凝縮水の温度を測定した。
吸収塔燃焼排ガス入口温度:40℃、
吸収塔吸収液入口温度:40℃、
脱離塔吸収液入口温度:100℃、
脱離塔内圧力:60kPa(ゲージ圧)、
脱離塔内の液の最高温度:120℃、
水蒸気34の温度:140℃、
冷却器6の温度:30℃、
CO2リッチ燃焼排ガス1の供給量:500m3/h、
吸収部11における液ガス比:3.0L/m3、
CO2吸収液の循環量:1500L、
CO2吸収液:30%モノエタノールアミン水溶液、
水蒸気38の温度および圧力:120℃、100kPa(ゲージ圧)
実施例2
図2に示す二酸化炭素回収装置を用いて以下の操業条件にて実施した。定常状態になった後、水蒸気34の供給量、および水洗部入口での凝縮水の温度を測定した。
吸収塔燃焼排ガス入口温度:40℃、
吸収塔吸収液入口温度:40℃、
脱離塔吸収液入口温度:100℃、
脱離塔内圧力:60kPa(ゲージ圧)、
脱離塔内の液の最高温度:120℃、
水蒸気34の温度:140℃、
冷却器6の温度:30℃、
CO2リッチ燃焼排ガス1の供給量:500m3/h、
吸収部11における液ガス比:3.0L/m3、
CO2吸収液の循環量:1500L、
CO2吸収液:30%モノエタノールアミン水溶液
水蒸気38の温度および圧力:120℃、100kPa(ゲージ圧)
水蒸気42の温度および圧力:120℃、200kPa(絶対圧)
蒸発器45の内圧:95kPa(絶対圧)
水洗部10凝縮水入口温度:98℃
図2に示す二酸化炭素回収装置を用いて以下の操業条件にて実施した。定常状態になった後、水蒸気34の供給量、および水洗部入口での凝縮水の温度を測定した。
吸収塔燃焼排ガス入口温度:40℃、
吸収塔吸収液入口温度:40℃、
脱離塔吸収液入口温度:100℃、
脱離塔内圧力:60kPa(ゲージ圧)、
脱離塔内の液の最高温度:120℃、
水蒸気34の温度:140℃、
冷却器6の温度:30℃、
CO2リッチ燃焼排ガス1の供給量:500m3/h、
吸収部11における液ガス比:3.0L/m3、
CO2吸収液の循環量:1500L、
CO2吸収液:30%モノエタノールアミン水溶液
水蒸気38の温度および圧力:120℃、100kPa(ゲージ圧)
水蒸気42の温度および圧力:120℃、200kPa(絶対圧)
蒸発器45の内圧:95kPa(絶対圧)
水洗部10凝縮水入口温度:98℃
比較例1
図3に示す二酸化炭素回収装置を用いて以下の操業条件にて実施した。定常状態になった後、水蒸気34の供給量、蒸気42の温度、および水洗部入口での凝縮水の温度を測定した。
吸収塔燃焼排ガス入口温度:40℃、
吸収塔吸収液入口温度:40℃、
脱離塔吸収液入口温度:97℃、
脱離塔内圧力:60kPa(ゲージ圧)、
脱離塔内の液の最高温度:120℃、
水蒸気34の温度:140℃、
冷却器6の温度:30℃、
CO2リッチ燃焼排ガス1の供給量:500m3/h、
吸収部11における液ガス比:3.0L/m3、
CO2吸収液の循環量:1500L
CO2吸収液:30%モノエタノールアミン水溶液
図3に示す二酸化炭素回収装置を用いて以下の操業条件にて実施した。定常状態になった後、水蒸気34の供給量、蒸気42の温度、および水洗部入口での凝縮水の温度を測定した。
吸収塔燃焼排ガス入口温度:40℃、
吸収塔吸収液入口温度:40℃、
脱離塔吸収液入口温度:97℃、
脱離塔内圧力:60kPa(ゲージ圧)、
脱離塔内の液の最高温度:120℃、
水蒸気34の温度:140℃、
冷却器6の温度:30℃、
CO2リッチ燃焼排ガス1の供給量:500m3/h、
吸収部11における液ガス比:3.0L/m3、
CO2吸収液の循環量:1500L
CO2吸収液:30%モノエタノールアミン水溶液
以上の比較例及び実施例における各部位の温度を表1に示す。
比較例1では凝縮水19が加熱されずにそのまま水洗部17に供給されるので、実施例1または2に比べて、脱離塔吸収液入口温度が低い。比較例1では、脱離塔上部の圧力が変動する現象が見られた。これは、熱水35が140℃に近い温度であるため、CO2リッチ吸収液から二酸化炭素が一部脱離し、脱離塔に導入した際にフラッシュが起きるからであると推測される。一方、実施例1及び2では、熱水37の温度が圧縮機33によって大幅に低減されているため、比較例1のような圧力変動は生じなかった。実施例1では、水蒸気34の熱をリボイラ21および熱交換器44にて有効利用しているので、水蒸気34の供給量が比較例1に対して95%であった。さらに、実施例2では、水蒸気34の熱をリボイラ21で使用した後、その廃熱を水蒸気38、蒸気42に伝達してそれぞれを有効に利用しているので、水蒸気34の供給量が比較例1に対して93%であった。
比較例1では凝縮水19が加熱されずにそのまま水洗部17に供給されるので、実施例1または2に比べて、脱離塔吸収液入口温度が低い。比較例1では、脱離塔上部の圧力が変動する現象が見られた。これは、熱水35が140℃に近い温度であるため、CO2リッチ吸収液から二酸化炭素が一部脱離し、脱離塔に導入した際にフラッシュが起きるからであると推測される。一方、実施例1及び2では、熱水37の温度が圧縮機33によって大幅に低減されているため、比較例1のような圧力変動は生じなかった。実施例1では、水蒸気34の熱をリボイラ21および熱交換器44にて有効利用しているので、水蒸気34の供給量が比較例1に対して95%であった。さらに、実施例2では、水蒸気34の熱をリボイラ21で使用した後、その廃熱を水蒸気38、蒸気42に伝達してそれぞれを有効に利用しているので、水蒸気34の供給量が比較例1に対して93%であった。
Claims (8)
- CO2リッチ燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素をアミン類を含有するCO2リーン吸収液に吸収させてCO2リッチ吸収液を得る工程(I)、
大気圧より高い圧力の水蒸気(s1)を伝熱管または伝熱容器の内側に通し、該伝熱管または伝熱容器の外側にて工程(III)で得られたCO2リーン吸収液を加熱して該CO2リーン吸収液から蒸気(a)を得る工程(II)、
工程(VI)で加熱されたCO2リッチ吸収液を工程(II)で得られた蒸気(a)に接触させて加熱し、該CO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液を得る工程(III)、
工程(II)において水蒸気(s1)から生成した熱水(w1)を、熱水(w1)の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t1)に供給してフラッシュ蒸発させて水蒸気(s2)と熱水(w2)を得る工程(IV)、
工程(III)で得られたCO2リーン吸収液から熱を熱交換によって工程(1)で得られたCO2リッチ吸収液に加える工程(V)、
工程(IV)で得られた熱水(w2)から熱を工程(V)で加熱されたCO2リッチ吸収液に加える工程(VI)、
工程(III)において脱離された二酸化炭素を水で洗浄する工程(VII)、
工程(VII)で洗浄された二酸化炭素を冷やして該二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させる工程(VIII)、
工程(IV)で得られた水蒸気(s2)を圧縮して、圧縮された水蒸気(s2)から熱を工程(IV)で得られた凝縮水に加える工程(IX)、
工程(V)において熱交換がなされたCO2リーン吸収液を工程(I)に移送する工程、および
加熱された凝縮水を工程(VII)に移送すること
を有する二酸化炭素の回収方法。 - 工程(IX)による加熱で凝縮水から発生する蒸気(b)を加圧して
加圧された蒸気(b)を工程(III)に移送することをさらに有する請求項1に記載の回収方法。 - 工程(VI)による加熱でCO2リッチ吸収液が所定の温度になるように、工程(IV)における容器(t1)内の圧力を制御して熱水(w2)の温度を調整する工程をさらに有する請求項1または2に記載の回収方法。
- 工程(III)で得られたCO2リーン吸収液を、該吸収液の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t2)に供給してフラッシュ蒸発させて、蒸気(c)を得、
蒸気(c)を加圧して、加圧された蒸気(c)を工程(III)に移送することをさらに有する請求項1、2または3に記載の回収方法。 - CO2リッチ燃焼排ガスとアミン類を含むCO2リーン吸収液とを向流接触させてCO2リッチ吸収液を得るための吸収部、
脱離部で得られたCO2リーン吸収液と大気圧より高い圧力の水蒸気(s1)との間で熱交換させて該CO2リーン吸収液を加熱して該CO2リーン吸収液から蒸気(a)を得るための蒸発器(a)、
熱交換器(e2)で加熱されたCO2リッチ吸収液を蒸気(a)との接触により加熱してCO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液に再生するための脱離部、
蒸発器(a)において水蒸気(s1)から生成する熱水(w1)をフラッシュ蒸発させて、水蒸気(s2)と熱水(w2)とを得るための、熱水(w1)の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t1)、
吸収部で得られたCO2リッチ吸収液と脱離部で得られたCO2リーン吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱するための熱交換器(e1)、
熱水(w2)と熱交換器(e1)で加熱されたCO2リッチ吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱のための熱交換器(e2)、
脱離部で脱離された二酸化炭素を水で洗浄するための水洗部、
水洗部で洗浄された二酸化炭素を冷やして該二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させて凝縮水を得るための冷却部、
容器(t1)で得られた水蒸気(s2)を加圧するための加圧器、
加圧された水蒸気(s2)と冷却部で得られた凝縮水との間で熱交換して凝縮水を加熱するための熱交換器(e3)、
熱交換器(e1)で熱交換がなされたCO2リーン吸収液を吸収部に移送するためのライン、および
熱交換器(e3)で加熱された凝縮水を水洗部に移送するためのライン
を有する二酸化炭素の回収装置。 - CO2リッチ燃焼排ガスとアミン類を含むCO2リーン吸収液とを向流接触させてCO2リッチ吸収液を得るための吸収部、
脱離部で得られたCO2リーン吸収液と大気圧より高い圧力の水蒸気(s1)との間で熱交換させて該CO2リーン吸収液を加熱して該CO2リーン吸収液から蒸気(a)を得るための蒸発器(a)、
熱交換器(e2)で加熱されたCO2リッチ吸収液を蒸気(a)との接触により加熱してCO2リッチ吸収液から二酸化炭素を脱離させてCO2リーン吸収液に再生するための脱離部、
蒸発器(a)において水蒸気(s1)から生成する熱水(w1)をフラッシュ蒸発させて、水蒸気(s2)と熱水(w2)とを得るための、熱水(w1)の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t1)、
吸収部で得られたCO2リッチ吸収液と脱離部で得られたCO2リーン吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱するための熱交換器(e1)、
熱水(w2)と熱交換器(e1)で加熱されたCO2リッチ吸収液との間で熱交換させ、該CO2リッチ吸収液を加熱のための熱交換器(e2)、
脱離部で脱離された二酸化炭素を水で洗浄するための水洗部、
水洗部で洗浄された二酸化炭素を冷やして該二酸化炭素に同伴する蒸気を凝縮させて凝縮水を得るための冷却部、
容器(t1)で得られた水蒸気(s2)を加圧するための加圧器、
加圧された水蒸気(s2)と冷却部で得られた凝縮水との間で熱交換して凝縮水を加熱して凝縮水から蒸気(b)を得るための蒸発器(b)、
熱交換器(e1)で熱交換がなされたCO2リーン吸収液を吸収部に移送するためのライン、
蒸発器(b)で加熱された凝縮水を水洗部に移送するためのライン、
蒸発器(b)で得られた蒸気(b)を加圧するため加圧器(b)、および
加圧された蒸気(b)を脱離部に移送するためのライン
を有する二酸化炭素の回収装置。 - 熱交換器(e2)を出るCO2リッチ吸収液の温度が所定温度になるように、容器(t1)内の圧力を制御して熱水(w2)の温度を調整するための制御装置をさらに有する請求項5または6に記載の回収装置。
- 脱離部で再生されたCO2リーン吸収液をフラッシュ蒸発させて、蒸気(c)を得るための、該吸収液の圧力よりも低い圧力に内圧が調整された容器(t2)、
蒸気(c)を加圧するための加圧器(c)、および
加圧された蒸気(c)を脱離部に移送するためのラインをさらに有する請求項5、6または7に記載の回収装置。
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