JP2016110878A - 電子顕微鏡および電子顕微鏡の作動方法 - Google Patents

電子顕微鏡および電子顕微鏡の作動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低ノイズであり、かつ、高速化が可能なノイズキャンセルを実現できる電子顕微鏡を提供する。【解決手段】本発明に係る電子顕微鏡1は、電子線を発生させる電子線源11と、電子線の一部を検出し、被除数を、電子線検出信号で除算するノイズ検出部4と、電子線を試料Aに照射させて得られる信号を検出する像信号検出部6と、像信号検出部6の出力信号とノイズ検出部4の出力信号との乗算を行う演算部60と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、電子顕微鏡および電子顕微鏡の作動方法に関する。
一般に、電界放射型電子銃から放出される電子には数パーセントの変動分が含まれている。これはエミッタ表面にガスやイオンが吸着し、吸着したガスやイオンがマイグレーションするために金属表面の仕事関数が変化し、またイオン等の衝突により金属表面の形状が変化するためである。このため、電界放射型電子銃を走査型電子顕微鏡(STEM)に使用する場合、鏡筒途中にノイズキャンセル用の検出器を設けてプローブを形成する近傍の電子を検出し、この検出信号で試料から放出される信号を除算することにより画像上でのエミッションノイズを消去することが行われている。このようなノイズキャンセル技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開平5−307942号公報
図15は、一般的なノイズキャンセル機能を有する走査透過型電子顕微鏡(STEM)101の構成を示している。図15の例の電子顕微鏡101では、冷陰極型電界放射型電子銃(Cold field−emission electron gun、CFEG)111、ノイズキャンセラ絞り(アパーチャー)112、レンズ113a、走査コイル113b、レンズ114、検出器115、プリアンプ回路120、アンプ回路130等が、鏡筒110に収容されている。
CFEG111から放出された電子線はノイズキャンセラ絞り112により一部がカットされた後、レンズ113aによって試料A上に収束される。収束された電子線は走査コイル113bによって試料A上で走査される。試料Aを透過した電子線は、レンズ114を通過し、その一部が検出器115により検出される。
検出器115により検出される像信号は、試料Aに照射されるエミッション電流I1と試料Aの輝度成分Sの積(I1×S)となる。また、試料Aに照射されるエミッション電流I1とノイズキャンセラ絞り112で検出されるエミッション電流I2は比例関係にある(I1=n×I2)。像信号(I1×S)は、プリアンプ回路120でオフセットが加えられた後Gp倍に増幅され、さらにアンプ回路130でGa倍に増幅される。
一方、ノイズキャンセラ絞り112で検出されるエミッション電流I2は、ノイズ検出回路140でGn倍に増幅される。ノイズキャンセル機能を使用しない場合は、アンプ回路130の出力信号は、ノイズキャンセル回路150をバイパスして演算部(CPU)160で所定の演算処理が行われた後、パーソナルコンピューター(PC)102に送信され、PC102のディスプレイに試料AのSTEM像が表示される。
ノイズキャンセル機能を使用する場合は、アンプ回路130の出力信号は、ノイズキャンセル回路150において、プリアンプ回路120で加えられたオフセット分が引き算された後、ノイズ検出回路140の出力信号で除算される。これにより、像信号に含まれていたエミッションノイズが除去される。そして、このエミッションノイズが除去された像
信号は、演算部(CPU)160で所定の演算処理が行われた後、パーソナルコンピューター(PC)102に送信され、PC102のディスプレイにエミッションノイズが除去された試料AのSTEM像が表示される。
図16は、ノイズキャンセル機能を使用しない場合の信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。図16に示すように、ノイズキャンセル機能を使用しない場合、STEM像観察は基本的にはコントラストとブライトネスという2つの調整のみで行っている。コントラストは、明暗を調整するために像信号に加えるゲインであり、ブライトネスは像信号のオフセット成分を打ち消すために加えられるDC電圧である。図16の例では、コントラストを調整して検出器115から得られる像信号S×I1は、プリアンプ回路120において、加算器122によってブライトネスBが加算された後、増幅器124によってGp倍に増幅される。したがって、増幅器124の出力信号V11は、次式(A)で表される。
Figure 2016110878
増幅器124の出力信号V11は、アンプ回路130において、増幅器132によってGa倍に増幅される。したがって、式(A)より、増幅器132の出力信号V12は、次式(B)で表される。
Figure 2016110878
そして、増幅器132の出力信号V12は、演算部160において、A/D変換器162によってA/D変換された後、平均化等の演算処理が行われ、図15に示したPC102に送信される。
一方、図17は、ノイズキャンセル機能を使用する場合の信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。図17に示すように、ノイズキャンセル機能を使用する場合も、増幅器132の出力信号V12は、前述の式(B)で表される。ノイズキャンセル回路150は、プリアンプ回路120で加えられたブライトネスBを打ち消すために、増幅器151によって増幅器124のゲインGpと増幅器132のゲインGaの積に等しいゲインをブライトネスBに与え、減算器152によって増幅器132の出力信号V12から減算する。したがって、式(B)より、減算器152の出力信号V13は、次式(C)で表される。
Figure 2016110878
ノイズキャンセラ絞り112で検出されるエミッション電流I2は、ノイズ検出回路140において、増幅器142により電圧に変換されるとともにGn倍に増幅される。したがって、増幅器142の出力信号V14は、次式(D)で表される。
Figure 2016110878
減算器152の出力信号V13は、除算回路154の分子側の入力(X)に入力される。また、増幅器142の出力信号V14は、除算回路154の分母側の入力(Y)に入力される。したがって、式(C)と式(D)より、除算回路154の出力信号V15は、次式(E)で表される。
Figure 2016110878
ノイズキャンセル回路150は、減算器152によって増幅器132の出力信号V12から減算した信号を加えるために、増幅器155によって増幅器124のゲインGpと増幅器132のゲインGaの積に等しいゲインをブライトネスBに与え、加算器156によって除算回路154の出力信号V15に加算する。したがって、加算器156の出力信号V16は、次式(F)で表される。
Figure 2016110878
そして、加算器156の出力信号V16は、演算部160において、A/D変換器162によってA/D変換された後、平均化等の演算処理が行われ、図15に示したPC102に送信される。
ここで、式(F)に、I1=n×I2を代入すると、次式(G)が得られる。
Figure 2016110878
式(G)の右辺には、エミッションノイズを含んだI1,I2が存在しない。これによって、ノイズキャンセル機能を使用する場合も、エミッションノイズがない時と同様に像として観察したい試料Aの輝度成分Sに比例した値が得られる。
なお、図17の例では、ブライトネスの除去・再加算や除算の処理をアナログ回路で行っているが、これらの処理をデジタル演算で行うこともできる。デジタル演算で行う場合、除去・再加算するブライトネスのゲインの測定や設定などの調整をオートで行うことも可能である。
以上に説明した従来のノイズキャンセル方式には、以下のような問題点がある。
まず、除算をアナログ回路で行う方式(アナログ除算方式)の場合、ログ回路(LOG回路)、およびアンチログ回路(Anti−LOG回路)を構成する必要がある。図18は、ログ回路154a,154bおよびアンチログ回路154cを用いた除算回路154の構成例を示す図である。図18に示すように、除算回路154は、ログ回路154a,154bにより対数変換を行った後、ログ回路154aの出力信号からログ回路154bの出力信号を減算し、減算結果をアンチログ回路154cによる逆対数変換を行うことで、アナログ信号による除算を行う。
アナログ除算方式では、像信号の検出スピードに応じた数MHzの周波数帯域幅のログ回路154a,154bおよびアンチログ回路154cを構成する必要があるため、ノイズ成分の増加が著しい。しかし、STEM像の信号(像信号)には、必要な帯域幅であり、その後の帯域制限も難しい。アンチログ回路154cは、ゲインが高くノイズの影響もあり、周波数帯域幅を広くすることが困難である。
一方、除算をデジタル演算で行う方式(デジタル除算方式)の場合、除算は他の演算に比べて処理スピードが遅く、結果的に周波数帯域幅が狭くなってしまう。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、低ノイズであり、かつ、高速化が可能なノイズキャンセルを実現できる電子顕微鏡およびその作動方法を提供することにある。
(1)本発明に係る電子顕微鏡は、
電子線を発生させる電子線源と、
前記電子線の一部を検出し、被除数を、電子線検出信号で除算するノイズ検出部と、
前記電子線を試料に照射させて得られる信号を検出する像信号検出部と、
前記像信号検出部の出力信号と前記ノイズ検出部の出力信号との乗算を行う演算部と、を含む。
このような電子顕微鏡では、ノイズ検出部において被除数を電子線検出信号で除算し、像信号検出部において像信号を検出し、演算部においてノイズ検出部の出力信号と像信号検出部の出力信号との乗算を行うことにより、像信号が除算回路またはデジタル演算による除算処理を経由しない。したがって、ノイズ検出部において、例えば像信号の検出スピードに応じた周波数帯域幅の除算回路を構成する必要がないためノイズを抑えることができ、かつ、像信号検出部において、除算処理の処理スピードに制限されることなく、高速化が可能である。したがって、このような電子顕微鏡では、低ノイズであり、かつ、高速化が可能なノイズキャンセルを実現できる。
(2)本発明に係る電子顕微鏡において、
前記演算部は、前記乗算をデジタル演算により行ってもよい。
このような電子顕微鏡では、低ノイズであり、かつ、高速化が可能なノイズキャンセルを実現できる。
(3)本発明に係る電子顕微鏡において、
前記ノイズ検出部は、前記被除数を、前記電子線検出信号でアナログ除算する除算回路を含んでいてもよい。
このような電子顕微鏡では、像信号が除算回路を経由しないため、像信号の検出スピードに応じた周波数帯域幅の除算回路を構成する必要がなく、例えば、除算回路を構成する
部品として狭周波数帯域幅で低ノイズのものを使用することができる。さらに、例えば、除算回路で発生するノイズを抑えるための狭い帯域幅でのフィルターを挿入することができる。したがって、このような電子顕微鏡によれば、より低ノイズなノイズキャンセルを実現できる。
(4)本発明に係る電子顕微鏡において、
前記被除数は、前記電子線検出信号の実効値であってもよい。
このような電子顕微鏡では、エミッション電流の時間経過による減少に影響されずに像観察が可能である。そのため、このような電子顕微鏡では、例えば、電子線源として冷陰極型電界放射型電子銃を使用しても、ショットキータイプの電子銃と同様の操作により、エミッションノイズを除去した像観察が可能になる。
(5)本発明に係る電子顕微鏡において、
前記像信号検出部は、複数設けられ、
前記演算部は、複数の前記像信号検出部の出力信号の各々と、前記ノイズ検出部の出力信号と、の乗算を行ってもよい。
このような電子顕微鏡では、ノイズ検出部において除算が行われ、演算部では除算処理が行われずに乗算処理が行われる。そのため、演算部では、例えば各像信号検出部の出力信号に対して除算処理を行う場合と比べて、各像信号検出部の出力信号に対する演算処理の負荷を低減させることができる。したがって、このような電子顕微鏡では、複数の像信号検出部を備える場合でも、演算部の負荷を小さくすることができ、例えば複数の像信号検出部の出力値の入力に対して並行して同時に演算処理を行うことが可能となる。
(6)本発明に係る電子顕微鏡の作動方法は、
電子線源が発生させる電子線の一部を検出し、被除数を、電子線検出信号で除算するノイズ検出ステップと、
前記電子線を試料に照射させて得られる信号を検出する像信号検出ステップと、
前記像信号検出ステップの出力信号と前記ノイズ検出部ステップの出力信号との乗算を行う演算ステップと、
を含む。
このような電子顕微鏡の作動方法では、ノイズ検出ステップにおいて被除数を電子線検出信号で除算し、像信号検出ステップにおいて像信号を検出し、演算ステップにおいてノイズ検出ステップの出力信号と像信号検出ステップの出力信号との乗算を行うことにより、像信号が除算回路またはデジタル演算による除算処理を経由しない。したがって、このような電子顕微鏡の作動方法では、低ノイズであり、かつ、高速化が可能なノイズキャンセルを実現できる。
第1実施形態に係る電子顕微鏡の構成例を示す図。 第1実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 図3(A)〜図3(C)は第1実施形態における像信号検出部の各ノードの信号波形の一例を示す図。 図4(A)〜図4(D)は第1実施形態におけるノイズ検出部の各ノードの信号波形の一例を示す図。 エミッション電流の経時変化の一例を示す図。 図6(A)はノイズ信号の一例を示す図であり、図6(B)は実効値計算回路の出力信号の一例を示す図。 第1実施形態の第1変形例における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 第1実施形態の第2変形例における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 第1実施形態の第3変形例における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 第2実施形態に係る電子顕微鏡の構成例を示す図。 第2実施形態に係る電子顕微鏡の多分割STEM検出器の構成例を示す図。 第2実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 第3実施形態に係る電子顕微鏡の構成例を示す図。 第3実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 一般的なノイズキャンセル機能を有する走査透過型電子顕微鏡(STEM)の構成図。 従来の電子顕微鏡におけるノイズキャンセル機能を使用しない場合の信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 従来の電子顕微鏡におけるノイズキャンセル機能を使用する場合の信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 ログ回路およびアンチログ回路を用いた除算回路の構成例を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 第1実施形態
1.1. 電子顕微鏡
まず、第1実施形態に係る電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る電子顕微鏡1の構成例を示す図である。
電子顕微鏡1は、図1に示すように、電子線源11と、ノイズキャンセラ絞り(アパーチャー)12、レンズ(照射レンズ系)13a、走査コイル13b、レンズ(結像レンズ系)14、像検出器15、プリアンプ回路20、アンプ回路30等が収容されている鏡筒10、ノイズ検出回路40、A/D変換器50、演算部(CPU)60等を含んで構成されている。
電子顕微鏡1において、ノイズキャンセラ絞り12およびノイズ検出回路40は、エミッションノイズを検出するためのノイズ検出部4を構成している。また、像検出器15、プリアンプ回路20、アンプ回路30、およびA/D変換器50は、像信号(STEM像信号)を検出するための像信号検出部6を構成している。
電子顕微鏡1は、走査透過型電子顕微鏡(STEM)であり、鏡筒10にはこの他にも各種のレンズや絞り等が収容されているが、図示およびその説明を省略している。また、本実施形態の電子顕微鏡1は、図1に示した構成要素の一部を省略又は変更してもよいし、新たな構成要素を付加した構成としてもよい。
電子線源11から放出された電子線はノイズキャンセラ絞り12によって一部がカットされた後、レンズ13aによって試料A上に収束される。収束された電子線(電子プローブ)は走査コイル13bによって試料A上で走査される。なお、電子線源11としては、例えば、冷陰極型電界放射型電子銃(CFEG)等の公知の電子銃を用いることができる
試料Aを透過した電子線は、レンズ14を通過し、その一部が像検出器15により検出される。像検出器15により検出される像信号は、試料Aに照射されるエミッション電流I1と試料Aの輝度成分Sの積(I1×S)となる。
ノイズキャンセラ絞り12は、エミッション電流(ノイズ信号)を検出する。例えば、鏡筒10において、電子線源11と試料Aの間に配置された照射系の絞りのいずれか(例えば、コンデンサーレンズ(Condenser Lens、CL)絞り)をノイズキャンセラ絞り12として兼用してもよいし、照射系の絞りとは別に、専用のノイズキャンセラ絞り12を設けてもよい。
ノイズ検出回路40は、ノイズキャンセラ絞り12で検出されたエミッション電流I2に基づいて、像信号からエミッションノイズを除去するための信号を生成する。
演算部60は、試料Aに照射されるエミッション電流I1とノイズキャンセラ絞り12で検出されるエミッション電流I2が比例関係にある(I1=n×I2、nは比例定数)ことを利用し、A/D変換器50でA/D変換されたアンプ回路30の出力信号に重畳されているノイズ信号を除去する(正確には、低減させる)。そして、このノイズ信号が除去された信号は、演算部60で所定の演算処理が行われた後、パーソナルコンピューター(PC)2に送信され、PC2のディスプレイに試料AのSTEM像が表示されるとともに保存される。
1.2. 電子顕微鏡の信号処理用の回路
図2は、第1実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。図2において、図1と同じ構成には同じ符号を付している。
本実施形態では、像信号検出部6は、像検出器15と、プリアンプ回路20と、アンプ回路30と、A/D変換器50と、を含んで構成されている。図3(A)〜図3(C)は、図2の像信号検出部6の各ノードの信号波形の一例を示す図である。
本実施形態では、プリアンプ回路20は、加算器22と、増幅器24と、を含んで構成されている。
コントラストを調整して像検出器15から得られる像信号S×I1(図3(A)参照)は、加算器22によってブライトネスBが加算された後、増幅器24によってGp倍に増幅される。したがって、増幅器24の出力信号(プリアンプ回路20の出力信号)V(図3(B)参照)は、次式(1)で表される。
Figure 2016110878
なお、コントラストは、明暗を調整するために像信号に加えるゲインであり、本実施形態では像検出器15に対してコントラストが設定される。ブライトネスは、像信号のオフセット成分を打ち消すために加えられるDC電圧であり、本実施形態ではプリアンプ回路20に対してブライトネスが設定される。
本実施形態では、アンプ回路30は、増幅器32を含んで構成されている。プリアンプ回路20の出力信号Vは、増幅器32によってGa倍に増幅される。したがって、式(
1)より、増幅器32の出力信号(アンプ回路30の出力信号)V(図3(C)参照)は、次式(2)で表される。
Figure 2016110878
アンプ回路30の出力信号Vは、A/D変換器50によってA/D変換され、演算部60に入力される。
本実施形態では、ノイズ検出部4は、ノイズキャンセラ絞り12と、ノイズ検出回路40と、を含んで構成されている。図4(A)〜図4(D)は、図2のノイズ検出部4の各ノードの信号波形の一例を示す図である。
ノイズ検出回路40は、増幅器42と、実効値計算回路44と、除算回路46と、A/D変換器48と、を含んで構成されている。
増幅器42は、ノイズキャンセラ絞り12で検出されたエミッション電流I2(図4(A)参照)を電圧に変換するとともにGn倍に増幅する。したがって、増幅器42の出力信号(ノイズ信号)V(図4(B)参照)は、次式(3)で表される。
Figure 2016110878
実効値計算回路44は、あらかじめ設定された所定時間における増幅器42の出力信号Vの実効値(root mean square value、RMS)をリアルタイムに計算する。実効値計算回路44として、例えば、汎用のICを用いてもよい。
除算回路46は、分子側の入力(X)に実効値計算回路44の出力信号(Gn×I2)RMS(図4(C)参照)が入力され、分母側の入力(Y)に増幅器42の出力信号Vが入力され、これらの信号の除算を行う。したがって、除算回路46の出力信号V(図4(D)参照)は、次式(4)で表される。
Figure 2016110878
除算回路46としては、例えば、ログ回路とアンチログ回路とを含んで構成されたアナログ回路(例えば、図18参照)を用いることができる。すなわち、ノイズ検出部4では、除算回路46により、実効値計算回路44の出力信号を、増幅器42の出力信号でアナログ除算する(アナログ信号による除算)。
除算回路46の出力信号Vは、A/D変換器48によってA/D変換され、演算部60に入力される。
演算部60は、デジタル演算により、A/D変換器50の出力値から、プリアンプ回路20で像信号に加えられたオフセットが増幅器24および増幅器32で増幅された値(Gp×Ga×B)を減算する。これにより、像信号検出部6の出力値からブライトネスを除
去することができる。
また、演算部60は、デジタル演算により、ブライトネスが除去された像信号検出部6の出力値(Ga×Gp×S×I1)と、A/D変換器48の出力値((Gn×I2)RMS/(Gn×I2))と、を乗算する処理を行う。乗算処理の結果は、次式(5)で表される。ただし、I1=n×I2である。
Figure 2016110878
上記式(5)の右辺には、エミッションノイズを含んだI1,I2が存在しない。このように、ノイズキャンセル機能を使用して、エミッションノイズがない時と同様に像として観察したい試料Aの輝度成分Sに比例した値が得られる。
ここで、エミッション電流I2は、直流成分I2DCとノイズ成分Nを用いて次式(6)で表される。
Figure 2016110878
また、実効値計算回路44の出力信号(Gn×I2)RMSは、次式(7)で近似することができる。
Figure 2016110878
したがって、式(5)に、式(6)および式(7)を代入すると、乗算処理の結果は、次式(8)で近似される。
Figure 2016110878
式(8)において、I2DCはエミッション電流I2からノイズ成分Nを除いた理想的な直流電流であり、エミッションノイズのない時に検出されるエミッション電流である。また、I1=I2×nより、I2DC×nは、I1からエミッションノイズを除いた理想的な直流電流I1DCに相当する。
したがって、式(8)に、I2DC×n=I1DCを代入すると、演算部60における乗算処理の結果は、次式(9)で近似される。
Figure 2016110878
演算部60は、上記の乗算処理を行った後に、デジタル演算により、乗算結果(上記式(9)参照)に対して、先に減算した(Ga×Gp×B)を加算する処理を行う。これにより、ブライトネスが最加算される。加算処理の結果は、次式(10)で表される。
Figure 2016110878
そして、演算部60は、デジタル演算により、ブライトネスの最加算結果(上記式(10)参照)に対して、平均化等の演算処理を行って画像データを生成し、図1に示したPC2に送信する。PC2は、演算部60が生成した画像データを受信してフレームバッファに書き込み、エミッションノイズが除去(低減)された試料AのSTEM像のディスプレイへの表示や保存等の処理を行う。
上記式(10)のI1DCはエミッションノイズのない時に試料Aに照射されるエミッション電流とほぼ同値となる。これによって、Ga,Gp,Gnおよび除去・再加算するブライトネスに与えるゲインを常に固定値のままで、コントラストとブライトネスの2つの調整のみでSTEM像の観察が可能となる。
また、仮に、図5に示すように、エミッション電流が経時的に減少したとしても、演算部60に入力される信号は常に式(10)のようになり、式(2)で表されるアンプ回路30の出力信号Vからノイズのみを除去した信号を取得し続けることができる。
また、図示はしないが、電子顕微鏡1がノイズキャンセル機能をオン/オフすることができる場合、演算部60から出力される信号の式(10)は、ノイズキャンセル機能がオフの場合に演算部60に入力される信号の式(2)のI1をI1DCに置き換えた式になる。したがって、ノイズキャンセル機能のオン/オフを切り替えるごとに煩雑な調整を行う必要がない。
本実施形態に係る電子顕微鏡1は、例えば、以下の特徴を有する。
電子顕微鏡1では、ノイズ検出部4において除算回路46によりノイズ信号の実効値をノイズ信号で除算し、像信号検出部6において像信号を検出し、演算部60においてノイズ検出部4の出力信号と像信号検出部6の出力信号との乗算を行うことにより、像信号が除算回路46を経由しない。
例えば、像信号が除算回路を経由する場合、アナログ除算方式では、像信号の検出スピードに応じた数MHzの周波数帯域幅のログ回路およびアンチログ回路を構成する必要があるため、ノイズ成分の増加が著しいという問題がある。また、デジタル除算方式では、除算は他の演算に比べて処理スピードが遅く、結果的に周波数帯域幅が狭くなってしまうという問題がある。
電子顕微鏡1では、上述したように、像信号が除算回路を経由しないため、例えば像信号の検出スピードに応じた数MHzの周波数帯域幅の除算回路を構成する必要がなく、除算回路におけるノイズを抑えることができる。さらに、電子顕微鏡1では、像信号検出部6では、除算処理の処理スピードに制限されることなく、高速化が可能である。したがっ
て、電子顕微鏡1では、上記のような問題が生じず、低ノイズであり、かつ、高速化が可能なノイズキャンセルを実現できる。
また、電子顕微鏡1では、ノイズ検出部4において除算回路46がノイズ信号の実効値をノイズ信号でアナログ除算する。上述したように電子顕微鏡1では像信号が除算回路を経由しないため、除算回路46を構成する部品を、像信号検出部6を構成する部品とは別にできる。したがって、除算回路46を構成する部品として狭周波数帯域幅で低ノイズのものを使用することができ、より低ノイズなノイズキャンセルを実現できる。
このように電子顕微鏡1では、数MHz以上の帯域幅を必要とする像信号検出部6と、数MHzまでの帯域幅で使用するノイズ検出部4と、をアナログ回路部で分離することにより、低ノイズであり、かつ、高速化が可能なノイズキャンセルを実現することができる。
電子顕微鏡1では、実効値計算回路44によりノイズ信号の実効値を計算し、除算回路46における被除数としてノイズ信号の実効値を用いることで、上述したように、エミッション電流の時間経過による減少に影響されずに像観察が可能である。そのため、電子顕微鏡1では、電子線源11として冷陰極型電界放射型電子銃(CFEG)を使用しても、ショットキータイプの電子銃と同様の操作により、エミッションノイズを除去した像観察が可能になる。
なお、図6(A)に示すように、増幅器42の出力信号(ノイズ信号)には、画像の数ラインに渡って影響を及ぼす長いスパンのエミッションノイズ(低周波ノイズ)(図6(A)のt〜tの期間のノイズ)と1ラインにのみ影響を及ぼす短いスパンのエミッションノイズ(高周波ノイズ)が含まれている。したがって、実効値計算回路44において実効値を計算する所定時間が短いほど実効値の計算結果が大きく変動し、その結果としてノイズキャンセル能力が低下してしまう。
そこで、実効値計算回路44において実効値を計算する所定時間は、例えば、PC2が1ページ分の試料Aの画像(STEM像)を取得するのに要する時間(数秒程度)以上に設定するのが望ましい。このようにすれば、例えば、図6(A)に示すように、t〜tに渡る長いスパンのノイズが存在しても、図6(B)に示すように、実効値計算回路44の出力信号はt〜tの期間においてわずかに変動する程度で済み、ノイズキャンセル能力はほとんど低下しない。
1.3. 電子顕微鏡の変形例
次に、本実施形態に係る電子顕微鏡の変形例について説明する。なお、上述した図1および図2に示す電子顕微鏡1の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
(1)第1変形例
まず、第1変形例について説明する。図7は、第1実施形態の第1変形例における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。以下、図7において、図2と同じ構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。なお、第1変形例に係る電子顕微鏡の構成は、図1と同様であり、その図示および説明を省略する。
第1変形例に係る電子顕微鏡は、図7に示すように、第1実施形態に係る電子顕微鏡1(図2参照)の構成に対して、除算回路46とA/D変換器48との間にフィルター49が挿入されている点が異なる。
フィルター49は、数KHzの狭い帯域幅でのフィルターであり、除算回路46(例えばログ回路、アンチログ回路)で発生するノイズを抑えることができる。上述した第1実施形態と同様に本変形例に係る電子顕微鏡は、数MHz以上の帯域幅を必要とする像信号検出部6と、数MHzまでの帯域幅で使用するノイズ検出部4と、をアナログ回路部で分離することにより、像信号が除算回路46を経由しない。そのため、除算回路46で発生するノイズを抑えるための狭い帯域幅でのフィルターを挿入することができる。なお、フィルター49の構成は特に限定されず、公知のフィルター回路を用いることができる。
第1変形例に係る電子顕微鏡によれば、第1実施形態に係る電子顕微鏡1と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、第1変形例に係る電子顕微鏡によれば、除算回路46とA/D変換器48との間にフィルター49を挿入することができるため、より低ノイズなノイズキャンセルを実現することができる。
(2)第2変形例
次に、第2変形例について説明する。図8は、第1実施形態の第2変形例における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。以下、図8において、図2、図7と同じ構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。なお、第2変形例に係る電子顕微鏡の構成は、図1と同じであり、その図示および説明を省略する。
第2変形例に係る電子顕微鏡では、図8に示すように、第1実施形態に係る電子顕微鏡1(図2参照)の構成に対して、A/D変換器48,50が演算部60に内蔵されており、演算部60はデジタル演算により、A/D変換器48の出力値をフィルター処理する点が異なる。これにより、第2変形例では、演算部60におけるフィルター処理により、上述した第1変形例におけるフィルター49(図7参照)と同様に、除算回路46で発生するノイズを抑えることができる。
第2変形例に係る電子顕微鏡によれば、第1変形例に係る電子顕微鏡と同様の作用効果を奏することができる。
(3)第3変形例
次に、第3変形例について説明する。図9は、第1実施形態の第3変形例における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。以下、図9において、図2と同じ構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。なお、第3変形例に係る電子顕微鏡の構成は、図1と同じであり、その図示および説明を省略する。
第3変形例に係る電子顕微鏡では、図9に示すように、第1実施形態に係る電子顕微鏡1(図2参照)の構成に対して、除算回路46の分子側の入力(X)に実効値計算回路44の出力信号ではなく定数Qが入力される点が異なる。
本変形例では、ノイズ検出回路40は、増幅器42と、除算回路46と、A/D変換器48と、を含んで構成されている。
除算回路46は、分子側の入力(X)に定数Qが入力され、分母側の入力(Y)に増幅器42の出力信号V(上記式(3)参照)が入力され、これらの信号の除算を行う。したがって、除算回路46の出力信号Vは、次式(11)で表される。
Figure 2016110878
除算回路46の出力信号Vは、A/D変換器48によってA/D変換され、演算部60に入力される。
演算部60は、デジタル演算により、A/D変換器50の出力値からプリアンプ回路20で像信号に加えられたオフセットが増幅器24および増幅器32で増幅された値(Gp×Ga×B)を減算する。そして、演算部60は、デジタル演算により、ブライトネスが除去された像信号検出部6の出力値(Ga×Gp×S×I1)と、A/D変換器48の出力値(Q/(Gn×I2))と、を乗算する処理を行う。乗算処理の結果は、次式(12)で表される。ただし、I1=n×I2である。
Figure 2016110878
上記式(12)の右辺には、エミッションノイズを含んだI1,I2が存在しない。このように、ノイズキャンセル機能を使用して、エミッションノイズがない時と同様に像として観察したい試料Aの輝度成分Sに比例した値が得られる。
演算部60は、上記の乗算処理を行った後に、デジタル演算により、乗算結果(上記式(12)参照)に対して、先に減算した(Ga×Gp×B)を加算する処理を行う。加算処理の結果は、次式(13)で表される。
Figure 2016110878
演算部60は、デジタル演算により、加算結果(上記式(13)参照)に対して、平均化等の演算処理を行って画像データを生成し、図1に示したPC2に送信する。
第3変形例に係る電子顕微鏡によれば、上述した第1実施形態に係る電子顕微鏡1と同様に、像信号が除算回路46を経由しないため、低ノイズであり、かつ、高速化が可能なノイズキャンセルを実現できる。
2. 第2実施形態
次に、第2実施形態に係る電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図10は、第2実施形態に係る電子顕微鏡の構成例を示す図である。図10において、図1と同じ構成には同じ符号を付して、その説明を省略する。
第2実施形態に係る電子顕微鏡1は、図10に示すように、第1実施形態に係る電子顕微鏡1に対して、像検出器15が多分割STEM検出器16に置き換わっている点が異なる。
第2実施形態に係る電子顕微鏡1では、多分割STEM検出器16の分割された複数の検出領域に対応して独立した複数の像信号検出部6を備えており、各像信号検出部6は多分割STEM検出器16の検出面上の特定の検出領域に入射した電子のみを検出する。これは、電子顕微鏡1において検出面と回折面とを一致させることで、試料Aから特定の立体角領域に透過・散乱した電子を検出することに対応する。したがって、第2実施形態に係る電子顕微鏡1では、多分割STEM検出器16を用いることにより、試料Aによる電子散乱の立体角依存性の情報を取得することができる。
図11は、多分割STEM検出器16の構成例を示す図である。多分割STEM検出器16は、図11に示すように、シンチレーター602と、光ファイバー束604と、光電子増倍管(photomultiplier tube、PMT)606と、を含んで構成されている。
シンチレーター602の検出面603は、その動径方向および偏角方向に区画されることにより、複数の検出領域を有している。図示の例では、シンチレーター602の検出面603は、16個の検出領域を有しているが、その数は限定されない。
光ファイバー束604は、シンチレーター602の各検出領域と、各光電子増倍管606と、を接続する光ファイバーの束である。光ファイバー束604を構成する各光ファイバーは、シンチレーター602の各検出領域から出力される光を、対応する光電子増倍管606に伝送する。
光電子増倍管606は、光ファイバー束604を介して、シンチレーター602の検出領域から射出された光を受光する。光電子増倍管606はシンチレーター602の検出領域と一対一に対応しており、シンチレーター602の検出領域と同じ数(図示の例では16個)の光電子増倍管606が光ファイバー束604に接続されている。
図12は、第2実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。以下、図12において、図2と同じ構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。
図12に示すように、像信号検出部6は、シンチレーター602の検出領域の数と同じ数だけ設けられている。例えば、本実施形態では、シンチレーター602の16個の検出領域に対応して、16個の像信号検出部6が設けられている。
各像信号検出部6は、シンチレーター602の各検出領域と、当該検出領域から射出された光を伝送する光ファイバーと、光電子増倍管606と、プリアンプ回路20と、アンプ回路30と、A/D変換器50と、を含んで構成されている。
本実施形態では、各像信号検出部6において、コントラストが調整された光電子増倍管606から得られる像信号S×I1は、加算器22によってブライトネスBが加算された後、増幅器24によってGp倍に増幅される。プリアンプ回路の出力信号V(上記式(1)参照)は、増幅器32によってGa倍に増幅される。増幅器32の出力信号V(上記式(2)参照)は、A/D変換器50によってA/D変換され、演算部60に入力される。
本実施形態では、演算部60には、複数の像信号検出部6の各々からA/D変換器50の出力値が入力される。すなわち、図示の例では、演算部60には、16個の像信号検出部6の各々から、A/D変換器50の出力値が入力される。
演算部60は、デジタル演算により、各A/D変換器50の出力値からプリアンプ回路20で像信号に加えられたオフセットが増幅器24および増幅器32で増幅された値(Gp×Ga×B)を減算する。そして、演算部60は、デジタル演算により、減算された各像信号検出部6の出力値(Ga×Gp×S×I1)と、A/D変換器48の出力値((Gn×I2)RMS/(Gn×I2))と、を乗算する処理を行う。演算部60は、上記の乗算処理を行った後に、デジタル演算により、各乗算結果に対して、先に減算した値(Ga×Gp×B)を加算する処理を行う。そして、演算部60は、デジタル演算により、各加算結果(上記式(10)参照)に対して、平均化等の演算処理を行って画像データを生成し、図10に示したPC2に送信する。
このように、第2実施形態では、演算部60は、各像信号検出部6のA/D変換器50の出力値の入力に対して、上記の演算処理を並行して(同時に)行う。例えばシンチレーター602の検出領域の分割数が増えて像信号検出部6の数が増加した場合に、演算部で除算処理のように負荷が大きい演算処理を行うと、負荷が大きくなりすぎて、並行して処理ができなくなる場合がある。
第2実施形態に係る電子顕微鏡では、上述した第1実施形態と同様に、ノイズ検出部4の除算回路46で除算が行われ、演算部60では、除算処理が行われずに乗算処理が行われる。そのため、演算部60では、例えば各像信号検出部6の出力信号に対して除算処理を行う場合と比べて、各像信号検出部6の出力信号に対する演算処理の負荷を低減させることができる。したがって、第2実施形態に係る電子顕微鏡では、複数の像信号検出部6を備える場合でも、演算部60の負荷を小さくすることができ、複数の像信号検出部6のA/D変換器50の出力値の入力に対して並行して(同時に)演算処理を行うことが可能となる。
3. 第3実施形態
次に、第3実施形態に係る電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図13は、第3実施形態に係る電子顕微鏡の構成例を示す図である。図13において、図1と同じ構成には同じ符号を付して、その説明を省略する。
第3実施形態に係る電子顕微鏡1は、図10に示すように、第1実施形態に係る電子顕微鏡1に対して、暗視野像検出器17と、明視野像検出器18と、を備えている点が異なる。
暗視野像検出器17は、円環状のシンチレーターを備えている。暗視野像検出器17は、試料Aから大きな角度で散乱される弾性散乱電子を検出して暗視野像信号として出力する。
明視野像検出器18は、円盤状のシンチレーターを備えている。明視野像検出器18は、暗視野像検出器17の中心部に設けられた穴を通過した透過電子および散乱電子を検出して明視野像信号として出力する。
本実施形態では、暗視野像検出器17の後方に明視野像検出器18が配置されている。そのため、本実施形態では、暗視野像信号と明視野像信号とを同時に取り込むことができる。
本実施形態では、2つの検出器17,18に対応して独立した2つの像信号検出部6a,6bを備えており、明視野像および暗視野像を同時に観察することができる。
図14は、第3実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。以下、図14において、図2と同じ構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。
図14に示すように、第1像信号検出部6aは、暗視野像検出器17と、プリアンプ回路20と、アンプ回路30と、A/D変換器50と、を含んで構成されている。
第1像信号検出部6aにおいて、コントラストが調整された暗視野像検出器17から得られる暗視野像信号S×I1は、加算器22によってブライトネスBが加算された後、増幅器24によってGp倍に増幅される。プリアンプ回路の出力信号V(上記式(1)参照)は、増幅器32によってGa倍に増幅される。増幅器32の出力信号V(上記式(2)参照)は、A/D変換器50によってA/D変換され、演算部60に入力される。
第2像信号検出部6bは、明視野像検出器18と、プリアンプ回路20と、アンプ回路30と、A/D変換器50と、を含んで構成されている。
第2像信号検出部6bにおいても、第1像信号検出部6aと同様に、コントラストが調整された明視野像検出器18から得られる明視野像信号S×I1は、加算器22によってブライトネスBが加算された後、増幅器24によってGp倍に増幅される。プリアンプ回路の出力信号V(上記式(1)参照)は、増幅器32によってGa倍に増幅される。増幅器32の出力信号V(上記式(2)参照)は、A/D変換器50によってA/D変換され、演算部60に入力される。
演算部60は、デジタル演算により、第1像信号検出部6aのA/D変換器50の出力値からプリアンプ回路20で像信号に加えられたオフセットが増幅器24および増幅器32で増幅された値(Gp×Ga×B)を減算する。そして、演算部60は、デジタル演算により、ブライトネスが除去された第1像信号検出部6aの出力値(Ga×Gp×S×I1)と、A/D変換器48の出力値((Gn×I2)RMS/(Gn×I2))と、を乗算する処理を行う。演算部60は、上記の乗算処理を行った後に、デジタル演算により、乗算結果に対して、先に減算した値(Ga×Gp×B)を加算する処理を行う。そして、演算部60は、デジタル演算により、加算結果(上記式(10)参照)に対して、平均化等の演算処理を行って画像データを生成し、図13に示したPC2に送信する。PC2は、演算部60が生成した画像データを受信してエミッションノイズが除去(低減)された試料Aの暗視野像のディスプレイへの表示や保存等の処理を行う。
演算部60は、上記の処理を第2像信号検出部6bのA/D変換器50の出力値に対しても行い、PC2は、エミッションノイズが除去(低減)された試料Aの明視野像のディスプレイへの表示や保存等の処理を行う。
演算部60では、上記の第1像信号検出部6aのA/D変換器50の出力値に対する演算処理、第2像信号検出部6bのA/D変換器50の出力値に対する演算処理を、並行して同時に行う。
第3実施形態に係る電子顕微鏡によれば、第2実施形態に係る電子顕微鏡と同様の作用効果を奏することができる。
4. その他の実施形態
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した第1実施形態に係る電子顕微鏡1では、図2に示すように、ノイズ検出部4において、除算回路46により、実効値計算回路44の出力信号を増幅器42の出力信号でアナログ除算していた。また、上述した第1実施形態の第3変形例に係る電子顕微鏡では、図9に示すように、ノイズ検出部4において、除算回路46により、定数Qを、増幅器42の出力信号でアナログ除算していた。本発明に係る電子顕微鏡では、除算回路46の被除数は、上記のノイズ信号の実効値や、定数に限定されずに、ノイズ信号の平均値等のその他の値が設定されてもよい。このような場合でも、本発明に係る電子顕微鏡によれば、上述した実施形態と同様に、低ノイズであり、かつ、高速化が可能なノイズキャンセルを実現できる。
また、例えば、上述した第1実施形態に係る電子顕微鏡1では、図2に示すように、除算回路46として、ログ回路とアンチログ回路とを含んで構成されたアナログ回路を用いる例について説明したが、本発明に係る電子顕微鏡では、除算回路46として、例えば、汎用のICを用いてもよい。すなわち、ノイズ検出部4は、デジタル演算により、実効値計算回路44の出力信号を、増幅器42の出力信号で除算してもよい。同様に、上述した第1実施形態の第3変形例に係る電子顕微鏡では、図9に示すように、除算回路46として、アナログ回路を用いる例について説明したが、ノイズ検出部4は、デジタル演算により、定数Qを、増幅器42の出力信号で除算してもよい。このような場合でも、本発明に係る電子顕微鏡によれば、像信号がデジタル演算による除算処理を経由しないため、上述した実施形態と同様に、低ノイズであり、かつ、高速化が可能なノイズキャンセルを実現できる。
また、例えば、上述した実施形態に係る電子顕微鏡では、例えば、図2に示すように、ブライトネス調整のために、プリアンプ回路20において像信号にオフセットを付加し、演算部60において乗算を行う前にオフセットに相当する値を減算し、乗算結果に対して先に減算したオフセットに相当する値を加算する処理を行っていた。これに対して、本発明に係る電子顕微鏡では、プリアンプ回路20において像信号にオフセットを付加せずに、演算部60において乗算を行った後に、すなわちノイズキャンセル処理が行われた後に、ブライトネス調整のためのオフセットが付加されてもよい。このような場合にも、上述した実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、上述した実施形態では、電子顕微鏡として、走査透過型電子顕微鏡(STEM)を例に挙げて説明するが、本発明は、これ以外の電子顕微鏡、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)等にも適用することができる。このような場合でも、上述した実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、上述した各実施形態及び各変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…電子顕微鏡、4…ノイズ検出部、6…像信号検出部、6a…第1像信号検出部、6b…第2像信号検出部、10…鏡筒、11…電子線源、12…ノイズキャンセラ絞り、13a…レンズ、13b…走査コイル、14…レンズ、15…像検出器、16…多分割STE
M検出器、17…暗視野像検出器、18…明視野像検出器、20…プリアンプ回路、22…加算器、24…増幅器、30…アンプ回路、32…増幅器、40…ノイズ検出回路、42…増幅器、44…実効値計算回路、46…除算回路、48…A/D変換器、49…フィルター、50…A/D変換器、60…演算部、101…電子顕微鏡、110…鏡筒、111…冷陰極型電界放射型電子銃(CFEG)、112…ノイズキャンセラ絞り、113a…レンズ、113b…走査コイル、114…レンズ、115…検出器、120…プリアンプ回路、122…加算器、124…増幅器、130…アンプ回路、132…増幅器、140…ノイズ検出回路、142…増幅器、150…ノイズキャンセル回路、151…増幅器、152…減算器、154…除算回路、154a…ログ回路、154b…ログ回路、154c…アンチログ回路、155…増幅器、156…加算器、160…演算部、162…A/D変換器、602…シンチレーター、603…検出面、604…光ファイバー束、606…光電子増倍管

Claims (6)

  1. 電子線を発生させる電子線源と、
    前記電子線の一部を検出し、被除数を、電子線検出信号で除算するノイズ検出部と、
    前記電子線を試料に照射させて得られる信号を検出する像信号検出部と、
    前記像信号検出部の出力信号と前記ノイズ検出部の出力信号との乗算を行う演算部と、を含む、電子顕微鏡。
  2. 請求項1において、
    前記演算部は、前記乗算をデジタル演算により行う、電子顕微鏡。
  3. 請求項1または2において、
    前記ノイズ検出部は、前記被除数を、前記電子線検出信号でアナログ除算する除算回路を含む、電子顕微鏡。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    前記被除数は、前記電子線検出信号の実効値である、電子顕微鏡。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    前記像信号検出部は、複数設けられ、
    前記演算部は、複数の前記像信号検出部の出力信号の各々と、前記ノイズ検出部の出力信号と、の乗算を行う、電子顕微鏡。
  6. 電子線源が発生させる電子線の一部を検出し、被除数を、電子線検出信号で除算するノイズ検出ステップと、
    前記電子線を試料に照射させて得られる信号を検出する像信号検出ステップと、
    前記像信号検出ステップの出力信号と前記ノイズ検出ステップの出力信号との乗算を行う演算ステップと、
    を含む、電子顕微鏡の作動方法。
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