JP2015141853A - 画質評価方法、及び画質評価装置 - Google Patents

画質評価方法、及び画質評価装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015141853A
JP2015141853A JP2014015053A JP2014015053A JP2015141853A JP 2015141853 A JP2015141853 A JP 2015141853A JP 2014015053 A JP2014015053 A JP 2014015053A JP 2014015053 A JP2014015053 A JP 2014015053A JP 2015141853 A JP2015141853 A JP 2015141853A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
quality evaluation
image quality
entropy
charged particle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014015053A
Other languages
English (en)
Inventor
智世 佐々木
Tomoyo Sasaki
智世 佐々木
佐藤 貢
Mitsugu Sato
貢 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp, Hitachi High Tech Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Priority to JP2014015053A priority Critical patent/JP2015141853A/ja
Publication of JP2015141853A publication Critical patent/JP2015141853A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Analysis (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、荷電粒子線装置の画像の表現力を適正に評価するための指標値を求めることが可能な画質評価方法、及び画質評価装置の提供を目的とする。【解決手段】上記目的を達成するために、本発明は、荷電粒子線装置によって得られた画像の画像処理に基づいて、当該画像の画質評価を実行する演算装置を備えた画質評価装置であって、前記演算装置は、前記画像のSN比と像シャープネスを算出し、当該画像のSN比と、像シャープネスに基づいて、前記画像のエントロピーを求める方法、及び装置を提案する。【選択図】 図3

Description

本発明は、画質評価方法、画質評価のためのコンピュータープログラム、及び画質評価装置に係り、特に、荷電粒子線装置によって得られる画像の画質評価方法等、及び評価結果に基づいて、荷電粒子線装置の装置条件を調整する調整法等に関する。
荷電粒子線装置には、試料表面上で電子ビームを走査し、発生した信号電子を検出、画像化することによって,試料の拡大観察や測長、検査、分析等を行う走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)や、イオンビームの走査に基づいて、試料の観察等を行う走査型イオン顕微鏡(Scanning Ion Microscope:SIM)、イオンビームを用いて試料の加工を行う収束イオンビーム(Focused Ion Beam:FIB)加工観測装置等がある。
以上のような画像を生成する荷電粒子線装置にとって、画像の分解能は装置の性能を定量的に評価するための重要な評価項目である。分解能の評価法としては、ギャップ法やFFT(Fast Fourier Transform)法がある。特許文献1にはギャップ法によって分解能評価を行う例が説明されている。ギャップ法では、カーボン上に金粒子を蒸着した試料を拡大観察し、その画像上で認識できる最短の粒子間距離を分解能とする。また、特許文献2には、FFT法による分解能評価法が説明されている。FFT法では、SEM等によって得られた拡大画像を二次元フーリエ変換により周波数解析し、分解能を評価する。
更に、近年、評価者の主観が入らない分解能評価法として、CG(Contrast−to−Gradient)法、FT(Fourier Transform)法、DR(Derivative)法が提案されている。これらの手法は非特許文献1に纏められている。特にCG法については、特許文献3に説明されている。CG法は、画像内の各領域の濃度勾配(画素位置の変化に対する輝度の変化を示す傾き)に基づいて局所分解能を求め、当該局所分解能を全画面に亘って平均化することによって、画像分解能を求める手法である。
特開平5−45265号公報 特開平11−224640号公報 特開2003−142021号公報(対応米国特許USP7,236,651)
Technical Specification ISO/TS 24597, Microbeam analysis−Scanning electron microscopy−Methods of evaluating image sharpness(2011)
特許文献1に開示されているギャップ法では最短の粒子間距離の測長時に、特許文献2に開示されているFFT法では分解能判定曲線の作成時に、目視判定によってギャップ等を評価するため、評価者の主観が入り込む可能性がある。一方、特許文献3や非特許文献1に説明されているようなCG法等では、画像のぼけ具合を評価者の主観によらず定量化する手法を提案しており、客観的な画像評価が可能である。特許文献3等に説明されているような像シャープネス評価法は、分解能の絶対値ではなく相対値の評価になるが、ギャップ法やFFT法と比較して高精度な評価が可能である。
このような像シャープネス評価法は、客観的な画像評価が行えるという点では有効であるが、荷電粒子線装置の制御パラメータを変化させると、画像のSN比は向上するが、像シャープネスが低下する場合がある。像シャープネスと同様、SN比も画質を評価する上で重要なパラメータであり、像シャープネスだけではなく、SN比のようなパラメータをも適正に加味した評価指標によって画像の本来の表現力を評価することが望ましい。非特許文献1や特許文献3には、上記のような複数のパラメータを適正に加味する手法についての開示がない。
以下、画像の表現力を適正に評価するための指標値を出力することを目的とする画質評価方法、画質評価のためのコンピュータープログラム、及び画質評価装置を提案する。
上記目的を達成するための一態様として、以下に、荷電粒子線装置によって得られた画像の画像処理に基づいて、当該画像の画質評価を実行する演算装置を備えた画質評価装置であって、前記演算装置は、前記画像のSN比と像シャープネスを算出し、当該画像のSN比と、像シャープネスに基づいて、前記画像のエントロピーを求める画質評価装置、当該演算をコンピューターに実行させるコンピュータープログラム、及び方法を提案する。
また、荷電粒子線装置によって得られた画像についてフーリエ変換を行い、当該フーリエ変換に基づいて得られる空間周波数と、フーリエ変換の強度との関係を示す波形情報に対し、微分処理を行い、当該微分処理によって得られた微分波形から、前記波形情報の信号領域とノイズ領域を求め、当該信号領域の大きさとノイズ領域の大きさに基づいて、前記S/N比を算出する画質評価装置、当該演算をコンピューターに実行させるコンピュータープログラム、及び方法を提案する。
上記構成によれば、画像の表現力を適正に評価するための指標値を求めることが可能となる。
走査電子顕微鏡の概要を示す図。 画質評価システムの一例を示す図。 画質評価に基づいてSEMの装置条件を調整する工程を示すフローチャート。 画像の情報エントロピーの考え方を説明する図。 画像のフーリエ変換によって得られるスペクトルの一例を示す図。
走査電子顕微鏡等の荷電粒子線装置は、微細な対象物を測定、検査、観察するために用いられている。特に半導体デバイスは、近年益々微細化が進み、また、対象となるパターン構造の微細化,深穴深溝などの立体化・複雑化、材質の多様化により、可視化に十分な信号電子を得難い試料が増える傾向にある。十分な信号を得られないと画像は、ノイズ感が大きい、すなわちSN比(Signal−to−noise比)が小さい画像となり、画質低下はもちろん、その画像からのアプリケーション能力(測長精度や検査感度など)も低下する。
一方、画像のSN比は、荷電粒子線の条件(加速電圧や電流値)、検出器の条件(検出器の配置位置や検出する信号電子のエネルギー選別)、画像取得の条件(画像の積算枚数や走査速度など)、さらには画像処理の条件(ガウシアンフィルタやデコンボリューション)に関する制御パラメータに依存する。
上記制御パラメータを変化させた際に,SN比は向上するが像シャープネスは劣化するなど、SN比と像シャープネスのトレードオフ関係がみられることが多い。物理的意味が異なるSN比と像シャープネスは単純比較が難しく、評価者の感性によって前記トレードオフ上の動作点が決定されるため、アプリケーション能力の最大点と一致しているとは限らない。さらに、半導体製造ラインの中で自動制御により測長や検査を行う荷電粒子線装置では、特定のアルゴリズムに沿って定量的に動作点を決定し、アプリケーション能力の最大点と一致する必要がある。
以下に説明する実施例では、SN比と像シャープネスの両者を適正に加味した画質評価を実現する画質評価装置を説明する。また、画質評価に基づいて、荷電粒子線装置等へのフィードバックを行うことによって、信号取得が困難な試料に対しても安定して高精度な観察、測長、検査等を可能とする荷電粒子線装置を説明する。
本実施例では、主に荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出された荷電粒子線を試料上で走査する偏向器と、前記荷電粒子線を前記試料上で収束させる収束レンズと、前記荷電粒子線を前記試料に照射した際に発生する信号電子を検出する検出器と、前記検出器からの検出信号を画像化する演算制御装置を備える荷電粒子線装置において、前記得られた画像のSN比と像シャープネスを加味して、画像の表現力を意味するエントロピーを算出することで画質評価を行い、前記エントロピー算出値の各制御パラメータ依存性を取得することで前記各制御パラメータを最適制御する演算制御装置を備えた荷電粒子線装置を、図面を用いて説明する。
上記構成によれば、画像のSN比と像シャープネスを加味したエントロピーを算出することができ、結果として定量的な画質評価が可能となる。また、各制御パラメータにおけるSN比と像シャープネスのトレードオフ上の動作点を、エントロピーの最大点に設定できる。エントロピーの最大点は、画像の表現力が最大となる装置状態を意味するため、試料形状がより忠実に拡大画像に反映され、画質や測長精度、検査感度等のアプリケーション能力の最大点と一致する。本評価機能および,本評価機能を含むフィードバック制御機能を用いて、各制御パラメータの最適点導出、装置機差および装置状態の管理を行うことで,信号取得が困難な試料に対しても安定で高精度な観察、測長、検査を可能とする装置条件を設定することが可能となる。
以下の実施例では、荷電粒子線装置としてSEMを用いた例を説明するが、走査透過型電子顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscope:STEM)、SIM、FIB等の他の荷電粒子線装置の画質評価を行う場合にも、後述する実施例の適用が可能である。
以下に説明する実施例は、特にエントロピー評価による「像シャープネスと画像SN間の最適点導出」を行うのに好適なものであり、像シャープネスと画像SNとの複合条件における最適点導出に基づいて、より高精度なエントロピー評価を行うためのものである。本実施例では、フーリエ強度スペクトルおよびその微分波形を元に、信号成分とノイズ成分を高精度に分離することで、エントロピーの定義式に沿った演算を実現する。
図1は、走査電子顕微鏡の一例を示す図である。電子源101から引出電極102によって引き出され、図示しない加速電極によって加速された電子ビーム103は、集束レンズの一形態であるコンデンサレンズ104によって、絞られた後に、走査偏向器105により、試料109上を一次元的、或いは二次元的に走査される。電子ビーム103は試料ステージ108に内蔵された電極に印加された負電圧により減速されると共に、対物レンズ106のレンズ作用によって集束されて真空試料室107内の試料109上に照射される。
電子ビーム103が試料109に照射されると、当該照射個所から二次電子、及び後方散乱電子のような電子110が放出される。放出された電子110は、試料に印加される負電圧に基づく加速作用によって、電子源方向に加速され、変換電極112に衝突し、二次電子111を生じさせる。変換電極112から放出された二次電子111は、検出器113によって捕捉され、捕捉された二次電子量によって、検出器113の出力が変化する。この出力に応じて図示しない表示装置の輝度が変化する。例えば二次元像を形成する場合には、走査偏向器105への偏向信号と、検出器113の出力との同期をとることで、走査領域の画像を形成する。また、
走査偏向器105には、視野内の二次元的な走査を行う偏向信号に加え、視野を移動させるための偏向信号が重畳して供給されることがある。この偏向信号による偏向はイメージシフト偏向とも呼ばれ、試料ステージによる試料移動等を行うことなく、電子顕微鏡の視野位置の移動を可能とする。本実施例ではイメージシフト偏向と走査偏向を共通の偏向器によって行う例を示しているが、イメージシフト用の偏向器と走査用の偏向器を別に設けるようにしても良い。
なお、図1の例では試料から放出された電子を変換電極にて一端変換して検出する例について説明しているが、無論このような構成に限られることはなく、例えば加速された電子の軌道上に、電子倍像管や検出器の検出面を配置するような構成とすることも可能である。
制御装置120は、走査電子顕微鏡の各構成を制御すると共に、検出された電子に基づいて画像を形成する機能や、ラインプロファイルと呼ばれる検出電子の強度分布に基づいて、試料上に形成されたパターンのパターン幅を測定する機能を備えている。また、後述する静電チャックに設けられた圧力計130のモニタ結果に基づいて、試料109、或いは試料ステージ108への印加電圧を制御すると共に、走査電子顕微鏡を制御して、測定の実行や中断制御を行う。また、制御装置120には、検出信号に基づいて生成された画像を評価するための演算装置が内蔵され、後述するような演算処理を実行する。また、このような演算処理は、走査電子顕微鏡に備えられた演算装置とは別の演算装置を用いて行うようにしても良い。図2は、SEMの演算装置とは異なる演算装置によって、画質を評価する評価システムの一例を示す図である。
図2の例では3台のSEM201〜203が接続されており、それぞれから画像データが出力される。出力された画像データは、画像評価装置204にて収集され、後述する画質評価、及び各SEMの制御信号生成に供される。なお、上述したように、各SEMに画像評価装置204を内蔵するようにしても良い。画像評価装置204には、必要な情報を入力するための入力装置205が接続され、所定の演算を行う演算処理装置206、必要な情報を記憶するメモリ207が内蔵されている。演算処理装置206には、得られた画像データについてフーリエ変換を行うフーリエ変換部208、フーリエ変換によって得られる情報に基づいて、スペクトルを作成するスペクトル作成部209、作成されたスペクトルを解析するスペクトル解析部210、スペクトル解析によって得られた情報に基づいて、像評価値を算出する像評価値算出部211、及び像評価値に基づいて、SEMに対する制御信号を生成する制御信号発生部212が内蔵されている。
演算処理装置206は、例えば図3に例示するような工程を経て、像評価値や制御信号を生成する。まず、SEMの装置条件を設定する(ステップ301)。SEMの装置条件とは例えば、対物レンズの集束条件(フォーカス)、非点補正器による非点補正条件(スティグマ条件)、軸調整用のアライメント偏向器による軸調整条件(アライメント条件)、収差補正器による収差補正条件等である。これらのSEMの装置条件(光学条件)を設定した後、試料に対してビームを走査することによって、SEM画像を取得する(ステップ302)。なお、本実施例では、画像評価装置204や制御装置120内に、画素数M、諧調数mのフレームメモリを備え、画像データはこのフレームメモリに記憶される。フレームメモリは、例えば画素数が1024×1024、諧調数が256のものを使用する。
図4に例示するように、画素数Mと諧調数mのデジタル画像が表現できる画像の種類は、mM通りあり、その対数値をエントロピー、もしくは情報量と呼び、画像の表現力を示す。例えば上述の画素数1024×1024、諧調数256のデジタル画像が表現できる最大の画像の種類は、1024×1024×256であると言える。
これに対して、アナログ画像、特にSEM画像では,電子ビーム径や信号電子発生領域の広がりにより画像がぼけるため、画素サイズでの極め細やかな諧調変化が表現できなくなる。これは実質的には画素数が減少したことと等価になる。また,個数単位の電子を信号とするSEM画像では、SNの課題、すなわち明るさノイズが避けられず、画像の明るさノイズと同等、もしくはそれ以下の諧調差(コントラスト)は有意差とみなせなくなる。これは実質的には諧調数が減少したことと等価になる。よって,SEM画像(広くはアナログ画像)の実質的な表現力は,画素数と諧調数に加えて,画像ぼけと明るさノイズを考慮する必要がある。アナログ画像の単位面積当たりのエントロピーHの定義式は数1のようになる。この演算式等は、メモリ207等に予め記憶されており、記憶された演算式を用いて、エントロピーを演算する。
FTsは信号成分の二次元フーリエ変換を直流成分で規格化したものであり,vxとvyは,それぞれx方向とy方向の空間周波数成分を表す。また、SとNは,それぞれ画像の信号とノイズの統計的平均パワーを表す。
本実施例では、SEM画像をフーリエ変換し、その周波数スペクトル上で,信号領域におけるフーリエ変換強度(FTs)を積分した値をS、ノイズ領域におけるフーリエ変換強度(FTn)を積分した値をNと定義する。SとNを上記式に代入し、信号領域においてフーリエ変換強度(FTs)を上記式に沿って積分した値が、エントロピーとなる。
本実施例では、画像の表現力を示すエントロピーを画質評価指標値として出力する例を説明するが、発明者らは、高倍率で取得したSEM画像に、ホワイトノイズに加えてピンクノイズが入り込むことによって、信号成分とノイズ成分の分離が困難となる現象を新たに見出した。
図5は、SEM画像をフーリエ変換したときに得られるフーリエ変換強度と、空間周波数(1/画素サイズ)との関係を示す図である。図5を見るとわかるように、ホワイトノイズ上にピンクノイズが重畳し、信号領域近傍が盛り上がっている。このようなプロファイルから適切な信号領域と、ノイズ領域の境界を見出すべく、SEM画像についてフーリエ変換を施す(ステップ503)ことによってスペクトルを作成(ステップ304)し、その上で信号成分とノイズ成分を高精度に分離するために、フーリエ波形の微分波形の立上がり点を境界として信号/ノイズ分離を行う。フーリエ変換とスペクトル作成はそれぞれ、フーリエ変換部208、スペクトル作成部209にて行われる。
微分波形では,ホワイトノイズおよびピンクノイズが平坦化されるため、立上がり点より内部を信号領域とすることができる。立上がり点の検出は、一般的な変化点抽出技術も適応できるが,例としては、微分波形のヒストグラムから、ベース値とその3σを見積もり、その幅以上の値となった点を立上がり点とする。
なお、上記処理では、SEM画像(z(x,y))について、二次元フーリエ変換(FT(vx,vy))を行い、得られたフーリエ強度分布について、数2に基づいて、微分処理を実行する。この微分処理は、二次元フーリエ強度分布の勾配強度分布G(vx,vy)を求めることと等価である。図5の例では、vxの軸上(もしくはvyの軸上)の一次元分布を表記しているが、この処理は二次元方向に対して行われる。
立ち上がり点の抽出によって、信号領域とノイズ領域との間の境界が識別できたら、信号領域とノイズ領域の分離処理を実行する(ステップ306)。この処理は例えばスペクトル解析部210にて実行する。この処理は、例えば図5に例示するように、二次元フーリエ強度分布において、立上がり点より内側を信号領域As、外側をノイズ領域Anとして、信号領域Asのフーリエ強度分布をFTs、ノイズ領域Anのフーリエ強度分布をFTnとする。
上述のようにして得られたFTs、FTnに基づいて、像評価値算出部211では、数3に基づいてエントロピーHを算出する(ステップ307)。この演算は、画像ぼけ(像シャープネス)と画像SNを加味した実質的な表現力、画質となる。
数3には、画像ぼけ(像シャープネス)の指標値であるFTsと、SNの指標値であるFTsとFTnが含まれており、数3によって求められるエントロピーは、表現力を適正に表すパラメータであると言える。
次に、像評価値算出部211では、求められたエントロピーが所定の条件を満たしているか否かの判断を行う。像評価値算出部211では、装置条件を変化させることによって得られる複数のエントロピーを比較して、最も高い値を示すもの(画素数×諧調数(画像が表現できる最大値)に最も近いもの)を装置条件として選択する(ステップ308)。なお、最大値ではなく、エントロピーが所定の閾値を超える装置条件を選択するようにしても良い。
以上のようにして決定された装置条件を設定して、SEMを用いた測定や検査を実行する(ステップ309)。
本実施例によれば、画像の表現力を指標値として装置条件を決定することができ、単なる分解能評価に基づいて装置条件を設定する場合と比較して、より高倍率画像を用いた測定精度の向上に寄与することができる。
なお、半導体デバイス上に形成されたパターン寸法を測定するCD−SEM(Critical Dimension−SEM)は、検出信号に基づいて、プロファイル波形を形成し、当該プロファイルのピーク間の距離を測定することによってパターン寸法を測定する装置である。このような装置が複数ある場合、エントロピーを最大にするより、各装置のエントロピーを均一化することによる機差低減を行う方が良い場合がある。このような場合、例えばSEM201、202、203のそれぞれで得られる最大エントロピーの内、最も低いエントロピーを出力する装置に、他の装置のエントロピーを合わせるように、図3に例示する工程を実行するようにすると良い。
このような構成によれば、装置間の機差の低減を、画像の表現力の指標値に基づいて行うことが可能となり、結果として高精度に機差低減を行うことが可能となる。
101 電子源
102 引出電極
103 電子ビーム
104 コンデンサレンズ
105 走査偏向器
106 対物レンズ
107 真空試料室
108 試料ステージ
109 試料
110 放出された電子
111 二次電子
112 変換電極
113 検出器
120 制御装置

Claims (6)

  1. 荷電粒子線装置によって得られた画像の画像処理に基づいて、当該画像の画質評価を実行する演算装置を備えた画質評価装置において、
    前記演算装置は、前記画像のSN比と像シャープネスを算出し、当該画像のSN比と、像シャープネスに基づいて、前記画像のエントロピーを求めることを特徴とする画質評価装置。
  2. 請求項1において、
    前記演算装置は、前記荷電粒子線装置によって得られた画像についてフーリエ変換を行い、当該フーリエ変換に基づいて得られる空間周波数と、フーリエ変換の強度との関係を示す波形情報に対し、微分処理を行い、当該微分処理によって得られた微分波形に基づいて、前記波形情報の信号領域とノイズ領域を求め、当該信号領域の大きさとノイズ領域の大きさに基づいて、前記S/N比を算出することを特徴とする画質評価装置。
  3. 請求項1において、
    前記演算装置は、以下の演算式に基づいて、前記画像のエントロピーを求めることを特徴とする画質評価装置。
    FTs・・・前記波形情報の信号領域のフーリエ強度分布
    FTn・・・前記波形情報のノイズ領域のフーリエ強度分布
  4. 請求項1において、
    前記演算装置は、複数の前記エントロピーの中から所定の条件のエントロピーを選択することを特徴とする画質評価装置。
  5. 請求項4において、
    前記演算装置は、前記選択されたエントロピーの画像を生成したときの前記荷電粒子線装置の装置条件を、前記荷電粒子線装置に設定することを特徴とする画質評価装置。
  6. 荷電粒子線装置によって得られた画像の画像処理に基づいて、当該画像の画質評価を行う画質評価方法において、
    前記画像のSN比と像シャープネスを算出し、当該画像のSN比と、像シャープネスに基づいて、前記画像のエントロピーを求めることを特徴とする画質評価方法。
JP2014015053A 2014-01-30 2014-01-30 画質評価方法、及び画質評価装置 Pending JP2015141853A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014015053A JP2015141853A (ja) 2014-01-30 2014-01-30 画質評価方法、及び画質評価装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014015053A JP2015141853A (ja) 2014-01-30 2014-01-30 画質評価方法、及び画質評価装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015141853A true JP2015141853A (ja) 2015-08-03

Family

ID=53772085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014015053A Pending JP2015141853A (ja) 2014-01-30 2014-01-30 画質評価方法、及び画質評価装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015141853A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115357845A (zh) * 2022-08-22 2022-11-18 浙江荷湖科技有限公司 一种显微光场迭代重建结果的评价方法及装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115357845A (zh) * 2022-08-22 2022-11-18 浙江荷湖科技有限公司 一种显微光场迭代重建结果的评价方法及装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8929665B2 (en) Method of manufacturing a template matching template, as well as a device for manufacturing a template
WO2018138875A1 (ja) 荷電粒子線装置
KR101624445B1 (ko) 화상 형성 장치 및 치수 측정 장치
US20090121134A1 (en) Tool-To-Tool Matching Control Method And its System For Scanning Electron Microscope
JP6255448B2 (ja) 荷電粒子線装置の装置条件設定方法、および荷電粒子線装置
WO2012039206A1 (ja) 荷電粒子ビーム顕微鏡
JP2016178037A (ja) 荷電粒子ビーム装置及び荷電粒子ビーム装置を用いた画像の生成方法並びに画像処理装置
US20190066973A1 (en) Pattern Measuring Method and Pattern Measuring Apparatus
JP2015146283A (ja) 荷電粒子線装置及び画像生成方法
JP2016170896A (ja) 荷電粒子ビーム装置及びそれを用いた画像の形成方法
US10446359B2 (en) Charged particle beam device
JP6343508B2 (ja) コントラスト・ブライトネス調整方法、及び荷電粒子線装置
JP6251525B2 (ja) 荷電粒子線装置
WO2017159360A1 (ja) 荷電粒子ビームの評価方法、荷電粒子ビームの評価のためのコンピュータープログラム、及び荷電粒子ビームの評価装置
JP5178558B2 (ja) 荷電粒子線の光軸調整方法、及び荷電粒子線装置
JP2015141853A (ja) 画質評価方法、及び画質評価装置
JP2019169406A (ja) 荷電粒子線装置
JP2008084565A (ja) 走査型電子顕微鏡及びその測定方法
JP2013251212A (ja) 走査型電子顕微鏡および画像評価方法
US20240144560A1 (en) Training Method for Learning Apparatus, and Image Generation System
JP7336540B2 (ja) 荷電粒子線装置及び検査装置
JP2013250106A (ja) 計測方法、画像処理装置、及び荷電粒子線装置
JP2011179819A (ja) パターン測定方法及びコンピュータプログラム
JP6419605B2 (ja) 分析装置、画像処理方法及びビームの軸合わせ方法
JP2010182423A (ja) 荷電粒子ビームの焦点評価方法及び荷電粒子線装置