JP2013258030A - 電子顕微鏡及び電子顕微鏡の作動方法 - Google Patents

電子顕微鏡及び電子顕微鏡の作動方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013258030A
JP2013258030A JP2012132927A JP2012132927A JP2013258030A JP 2013258030 A JP2013258030 A JP 2013258030A JP 2012132927 A JP2012132927 A JP 2012132927A JP 2012132927 A JP2012132927 A JP 2012132927A JP 2013258030 A JP2013258030 A JP 2013258030A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
signal
electron beam
amplifier
division
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012132927A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5889117B2 (ja
Inventor
Takashi Suzuki
隆志 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jeol Ltd filed Critical Jeol Ltd
Priority to JP2012132927A priority Critical patent/JP5889117B2/ja
Priority to US13/915,652 priority patent/US9772976B2/en
Priority to EP13171744.9A priority patent/EP2674961B1/en
Publication of JP2013258030A publication Critical patent/JP2013258030A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5889117B2 publication Critical patent/JP5889117B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/26Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
    • H01J37/28Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes with scanning beams
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F17/00Digital computing or data processing equipment or methods, specially adapted for specific functions
    • G06F17/10Complex mathematical operations
    • G06F17/18Complex mathematical operations for evaluating statistical data, e.g. average values, frequency distributions, probability functions, regression analysis
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/26Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
    • H01J37/285Emission microscopes, e.g. field-emission microscopes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/06Sources
    • H01J2237/063Electron sources
    • H01J2237/06325Cold-cathode sources
    • H01J2237/06341Field emission
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/244Detection characterized by the detecting means
    • H01J2237/24495Signal processing, e.g. mixing of two or more signals
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/245Detection characterised by the variable being measured
    • H01J2237/24507Intensity, dose or other characteristics of particle beams or electromagnetic radiation

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Data Mining & Analysis (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Computational Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Probability & Statistics with Applications (AREA)
  • Operations Research (AREA)
  • Algebra (AREA)
  • Evolutionary Biology (AREA)
  • Databases & Information Systems (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Computational Biology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Picture Signal Circuits (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

【課題】エミッション電流の減少に影響されず、従来のアナログ除算方式よりも調整が容易なノイズキャンセルを実現可能な電子顕微鏡及びその作動方法を提供する。
【解決手段】電子顕微鏡は、電子線を発生させる電子線源と、電子線の一部を検出するノイズキャンセラ絞り12及び増幅器42と、増幅器42の出力信号の直流成分を抽出する実効値計算回路44と、電子線が試料に入射して得られる信号を検出する検出器15、プリアンプ回路20及びアンプ回路30と、アンプ回路30の出力信号と増幅器42の出力信号とに基づく除算を行う除算回路54と、除算回路54の出力信号と実効値計算回路44の出力信号との乗算を行う乗算回路58と、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子顕微鏡及び電子顕微鏡の作動方法に関する。
一般に、電界放射型電子銃から放出される電子には数パーセントの変動分が含まれている。これはエミッタ表面にガスが吸着したり、吸着したガスやイオンがマイグレーションするために金属表面の仕事関数が変化し、またイオン等の衝突により金属表面の形状が変化するためである。このため、電界放射型電子銃を走査型電子顕微鏡(STEM)に使用する場合、鏡筒途中にノイズキャンセル用の検出器を設けてプローブを形成する近傍の電子を検出し、この検出信号で試料から放出される信号を除算することにより画像上でのエミッションノイズを消去することが行われている。このようなノイズキャンセル技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開平5−307942号公報
図13は、一般的なノイズキャンセル機能を有する走査透過型電子顕微鏡(STEM)101の構成を示している。図13の例の電子顕微鏡101では、冷陰極型電界放射型電子銃(CFEG:Cold field-emission electron gun)111、ノイズキャンセラ絞り(アパーチャー)112、レンズ113、レンズ114、検出器115、プリアンプ回路120、アンプ回路130等が、鏡筒110に収容されている。CFEG111から放出された電子線はノイズキャンセラ絞り112により一部がカットされた後、レンズ113によって試料A上に収束される。試料Aを透過した電子線は、レンズ114を通過し、その一部が検出器115により検出される。検出器115により検出される像信号は、試料Aに照射されるエミッション電流I1と試料Aの輝度成分Sの積(I1×S)となる。また、試料Aに照射されるエミッション電流I1とノイズキャンセラ絞り112で検出されるエミッション電流I2は比例関係にある(I1=n×I2)。像信号(I1×S)は、プリアンプ回路120でオフセットが加えられた後Gp倍に増幅され、さらにアンプ回路130でGa倍に増幅される。一方、ノイズキャンセラ絞り112で検出されるエミッション電流I2は、ノイズ検出回路140でGn倍に増幅される。ノイズキャンセル機能を使用しない場合は、アンプ回路130の出力信号は、ノイズキャンセル回路150をバイパスして処理部(CPU)160で所定の演算処理が行われた後、パーソナルコンピューター(PC)102に送信され、PC102のディスプレイに試料AのSTEM像が表示される。ノイズキャンセル機能を使用する場合は、アンプ回路130の出力信号は、ノイズキャンセル回路150において、プリアンプ回路120で加えられたオフセット分が引き算された後、ノイズ検出回路140の出力信号で除算される。これにより、像信号に含まれていたエミッションノイズが除去される。そして、このエミッションノイズが除去された像信号は、処理部(CPU)160で所定の演算処理が行われた後、パーソナルコンピューター(PC)102に送信され、PC102のディスプレイにエミッションノイズが除去された試料AのSTEM像が表示される。
図14は、ノイズキャンセル機能を使用しない場合の信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。図14に示すように、ノイズキャンセル機能を使用しない場合、STEM像観察は基本的にはコントラストとブライトネスという2つの調整のみで行っている
。コントラストは、明暗を調整するために像信号に加えるゲインであり、ブライトネスは像信号のオフセット成分を打ち消すために加えられるDC電圧である。図14の例では、コントラストを調整して検出器115から得られる像信号S×I1は、プリアンプ回路120において、加算器122によってブライトネスBが加算された後、増幅器124によってGp倍に増幅される。従って、増幅器124の出力信号V11は、次式(A)で表される。
Figure 2013258030
増幅器124の出力信号V11は、アンプ回路130において、増幅器132によってGa倍に増幅される。従って、式(A)より、増幅器132の出力信号V12は、次式(B)で表される。
Figure 2013258030
そして、増幅器132の出力信号V12は、処理部160において、A/D変換器162によってA/D変換された後、平均化等の演算処理が行われ、図13に示したPC102に送信される。
一方、図15は、ノイズキャンセル機能を使用する場合の信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。図15に示すように、ノイズキャンセル機能を使用する場合も、増幅器132の出力信号V12は、前述の式(2)で表される。ノイズキャンセル回路150は、プリアンプ回路120で加えられたブライトネスBを打ち消すために、増幅器151によって増幅器124のゲインGpと増幅器132のゲインGaの積に等しいゲインをブライトネスBに与え、減算器152によって増幅器132の出力信号V12から減算する。従って、式(B)より、減算器152の出力信号V13は、次式(C)で表される。
Figure 2013258030
ノイズキャンセラ絞り112で検出されるエミッション電流I2は、ノイズ検出回路140において、増幅器142により電圧に変換されるとともにGn倍に増幅される。従って、増幅器142の出力信号V14は、次式(D)で表される。
Figure 2013258030
減算器152の出力信号V13は、除算回路154の分子側の入力(X)に入力される。また、増幅器142の出力信号V14は、除算回路154の分母側の入力(Y)に入力される。従って、式(C)と式(D)より、除算回路154の出力信号V15は、次式(E)で表される。
Figure 2013258030
ノイズキャンセル回路150は、減算器152によって増幅器132の出力信号V12から減算した信号を加えるために、増幅器155によって増幅器124のゲインGpと増幅器132のゲインGaの積に等しいゲインをブライトネスBに与え、加算器156によって除算回路154の出力信号V15に加算する。従って、加算器156の出力信号V16は、次式(F)で表される。
Figure 2013258030
そして、加算器156の出力信号V16は、処理部160において、A/D変換器162によってA/D変換された後、平均化等の演算処理が行われ、図13に示したPC102に送信される。
ここで、式(F)に、I1=n×I2を代入すると、次式(G)が得られる。
Figure 2013258030
式(G)の右辺には、エミッションノイズを含んだI1,I2が存在しない。これによって、ノイズキャンセル機能を使用する場合も、エミッションノイズがない時と同様に像として観察したい試料Aの輝度成分Sに比例した値が得られる。
仮に、増幅器151と減算器152を設けず、プリアンプ回路120で加えたブライトネスBを除去しないまま、除算回路154において除算を行うと、除算回路154の出力信号V15は、次式(H)で表される。
Figure 2013258030
式(H)によると、右辺の第2項にI2が残ってしまうため、エミッションノイズは除去できないことがわかる。
なお、図15の例では、ブライトネスの除去・再加算や除算の処理をアナログ回路で行っているが、これらの処理をデジタル演算で行うこともできる。デジタル演算で行う場合、除去・再加算するブライトネスのゲインの測定や設定などの調整をオートで行うことも
可能である。
以上に説明した従来のノイズキャンセル方式には、以下のような問題点がある。まず、除算をアナログ回路で行う方式(アナログ除算方式)の場合、I1とI2は比例関係にあるが、係数値nの値は固定値ではなく、それぞれの検出量などによる各種設定により常に変化するものである。式(G)においてブライトネスBを適切に除去・再加算するためには、Ga,Gpを固定としてn/Gnが一定値となるようにGnを制御するか、n/Gnの変化に応じて式(G)の第1項もしくは第2項のどちらかのGa×Gpを制御する必要がある。そのため、ノイズキャンセル機能を使用する場合は、ノイズキャンセル機能を使用しない場合に比べて多くの制御が必要となってしまう。
次に、ノイズキャンセル機能を使用しない場合に処理部160に入力される信号の式(B)とノイズキャンセル機能を使用する場合に処理部160に入力される信号の式(F)を比較すると、1/(Gn×I2)=1の時に両者が一致する。すなわち、ノイズキャンセル機能を使用する場合に、1/(Gn×I2)が1とならないと、適切なブライトネスを加えられてないということになる。Gnは回路のゲインのため固定となるが、I2はCFEG111のエミッション電流の減少(図16参照)に応じて減少するのは当然だが、それ以外にも各種設定を変更することでI2の値は変化してしまう。このことから、Gnを適切にコントロールしなければ、適切なブライトネスの除去・再加算ができない。他のゲインを調整することでも同じように除去・再加算するブライトネスを適切な値にできるが、どちらにしても何らかの設定を変更するたびに調整が必要となってしまう。さらに、調整の困難さに加えて、1/(Gn×I2)が1とならなければ、ノイズキャンセル機能を使用する場合と使用しない場合で、コントラストやブライトネスを同じ値で使用できず調整が増えてしまうことや、1/(Gn×I2)が1よりも大きすぎると像信号のS/N比の悪化などの原因となり、1/(Gn×I2)が1よりも小さすぎるとエミッションノイズの除去能力の低下などの原因にもなってしまう。
除算をデジタル演算で行う方式(デジタル除算方式)の場合も、アナログ除算方式と同様の問題点があるが、内部で演算し最終的な出力以前にゲインを自動的に調整することは可能である。但し、像を観察するという点から、スキャン開始から終わりまでの間にゲインやブライトネスを変更することはできず、調整を自動で行える範囲は限られている。調整を手動で行うのであれば、アナログ除算方式と大差ないと言える。また、デジタル除算方式の場合、AD変換後に除算を行うため、入力可能な電圧範囲は狭く、汎用性はアナログ除算方式よりも劣る。
また、アナログ除算方式でもデジタル除算方式でも、一般に、エミッション電流があらかじめ決められた下限値を超えない限り、エミッション電流の減少に対する対応(ブライトネスの調整)は行われない。従って、図16に示すように、Gn×I2<1となる下限値を設定した場合、フラッシングを行った瞬間から時間が経つにつれて、1より大きな値で割る→1で割る→1より小さな値で割るといった除算を行っていることとなる。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、エミッション電流の減少に影響されず、従来のアナログ除算方式よりも調整が容易なノイズキャンセルを実現可能な電子顕微鏡及びその作動方法を提供することができる。
(1)本発明に係る電子顕微鏡は、
電子線を発生させる電子線源と、
前記電子線の一部を検出する電子線検出部と、
前記電子線検出部の検出信号の直流成分を抽出する直流成分抽出部と、
前記電子線が試料に入射して得られる信号を検出する像検出部と、
前記像検出部の検出信号と前記電子線検出部の検出信号とに基づく除算を行う除算部と、
前記除算部による除算結果の信号と前記直流成分抽出部が抽出した信号との乗算を行う乗算部と、を含む。
電子線が試料に入射して得られる信号は、例えば、試料を透過した電子線に基づく信号であってもよいし、試料に電子線が当たることで試料から放出される電子に基づく信号であってもよい。
除算部は、例えば、像検出部の検出信号にオフセット信号が含まれる場合は、像検出部の検出信号から当該オフセット信号を減算して電子線検出部の検出信号との除算を行ってもよいし、像検出部の検出信号にオフセット信号が含まれない場合は、像検出部の検出信号と電子線検出部の検出信号との除算を行ってもよい。
本発明に係る電子顕微鏡によれば、電子線検出部で検出される電子線の量と電子線が試料に入射して得られる信号の大きさとの比が、照射系、結像系、検出系の各種設定に応じて変動することにより、除算部による除算結果の直流成分が変動するが、乗算部により除算結果の信号に電子線検出部の検出信号の直流成分を乗算することで、この変動分を補正することができる。その結果、ノイズキャンセル機能を使用する場合もノイズキャンセル機能を使用しない場合と同様の制御によって、ノイズキャンセルされた画像を取得することができるとともに、ノイズキャンセル機能のオン/オフを切り替えてもコントラストやブライトネスを変更せずに使用することができる。
従って、本発明に係る電子顕微鏡によれば、エミッション電流の減少に影響されず、従来のアナログ除算方式よりも調整が容易なノイズキャンセルを実現可能な電子顕微鏡を提供することができる。
(2)本発明に係る電子顕微鏡において、
前記直流成分抽出部は、
前記電子線検出部の検出信号の所定時間における実効値を計算するようにしてもよい。
本発明に係る電子顕微鏡によれば、電子線検出部の検出信号の実効値を計算することで、当該検出信号に含まれる交流成分を除去して直流成分のみを抽出することができる。
(3)本発明に係る電子顕微鏡において、
前記所定時間は、
前記電子線が前記試料に入射して得られる信号に基づいて前記試料を含む1枚の画像を取得するのに要する時間以上であるようにしてもよい。
本発明に係る電子顕微鏡によれば、所定時間を適切な時間に設定することで、電子線検出部の検出信号に比較的低い周波数の交流成分が含まれていても、実効値の計算結果の変動を抑制することができる。
(4)本発明に係る電子顕微鏡において、
前記直流成分抽出部は、
前記電子線検出部の検出信号を積分し、積分信号の直流成分を除去するとともに極性を反転して当該積分信号と加算するようにしてもよい。
本発明に係る電子顕微鏡によれば、電子線検出部の検出信号を積分することにより、当該検出信号に含まれる比較的高い周波数の交流成分を除去することができる。また、積分信号の直流成分を除去するとともに極性を反転して当該積分信号と加算することにより、積分器で除去しきれなかった比較的低い周波数の交流成分を除去することができる。従って、当該検出信号に含まれる交流成分を除去して直流成分のみを抽出することができる。
(5)本発明に係る電子顕微鏡は、
前記直流成分抽出部、前記除算部及び前記乗算部の各処理をデジタル演算により行うようにしてもよい。
(6)本発明に係る電子顕微鏡の作動方法は、
電子線源が発生させる電子線の一部を検出する電子線検出ステップと、
前記電子線検出ステップの検出信号の直流成分を抽出する直流成分抽出ステップと、
前記電子線が試料に入射して得られる信号を検出する像検出ステップと、
前記像検出ステップの検出信号と前記電子線検出ステップの検出信号とに基づく除算を行う除算ステップと、
前記除算ステップにおける除算結果の信号と前記直流成分抽出ステップで抽出した信号との乗算を行う乗算ステップと、を含む。
第1実施形態の電子顕微鏡の構成例を示す図。 第1実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 図3(A)〜図3(J)は第1実施形態における信号処理用の回路の各ノードの信号波形の一例を示す図。 図4(A)はノイズ信号の一例を示す図であり、図4(B)は実効値計算回路の出力信号の一例を示す図。 第2実施形態の電子顕微鏡の構成例を示す図。 第2実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 第3実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 フィルター回路の構成例を示す図。 図9(A)〜図9(E)はフィルター回路の各ノードの信号波形の一例を示す図。 第4実施形態の電子顕微鏡の構成例を示す図。 第4実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 図12(A)〜図12(I)は第4実施形態における信号処理用の回路の各ノードの信号波形の一例を示す図。 一般的なノイズキャンセル機能を有する走査透過型電子顕微鏡(STEM)の構成図。 従来の電子顕微鏡におけるノイズキャンセル機能を使用しない場合の信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 従来の電子顕微鏡におけるノイズキャンセル機能を使用する場合の信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図。 エミッション電流の経時変化の一例を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
以下では、本発明に係る電子顕微鏡として、走査透過型電子顕微鏡(STEM)を例に
挙げて説明するが、本発明は、これ以外の電子顕微鏡、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)等にも適用することができる。
1.第1実施形態
図1は、第1実施形態の電子顕微鏡の構成例を示す図である。図1に示すように、第1実施形態の電子顕微鏡1は、電子線源11、ノイズキャンセラ絞り(アパーチャー)12、レンズ13、レンズ14、検出器15、プリアンプ回路20、アンプ回路30等が収容されている鏡筒10、ノイズ検出回路40、ノイズキャンセル回路50、処理部(CPU)60等を含んで構成されている。電子顕微鏡1は、走査透過型電子顕微鏡(STEM)であり、鏡筒10にはこの他にも各種のレンズや絞り等が収容されているが、図示を省略している。また、本実施形態の電子顕微鏡1は、図1に示した構成要素の一部を省略又は変更したり、新たな構成要素を付加した構成としてもよい。
電子線源11から放出された電子線はノイズキャンセラ絞り12によって一部がカットされた後、レンズ13によって試料A上に収束される。なお、電子線源11としては、例えば、冷陰極型電界放射型電子銃(CFEG)等の公知の電子銃を用いることができる。
試料Aを透過した電子線は、レンズ14を通過し、その一部が検出器15により検出される。検出器15により検出される像信号は、試料Aに照射されるエミッション電流I1と試料Aの輝度成分Sの積(I1×S)となる。
ノイズキャンセラ絞り12は、エミッション電流(ノイズ信号)を検出する。例えば、鏡筒10において、電子線源11と試料Aの間に配置された照射系の絞りのいずれか(例えば、コンデンサーレンズ(CL:Condenser Lens)絞り)をノイズキャンセラ絞り12として兼用してもよいし、照射系の絞りとは別に、専用のノイズキャンセラ絞り12を設けてもよい。ノイズキャンセラ絞り12で検出されたエミッション電流I2は、ノイズ検出回路40で増幅される。
ノイズキャンセル回路50は、試料Aに照射されるエミッション電流I1とノイズキャンセラ絞り12で検出されるエミッション電流I2が比例関係にある(I1=n×I2)ことを利用し、アンプ回路30の出力信号に重畳されているノイズ信号を除去する(正確には、低減させる)。そして、このノイズ信号が除去された信号は、処理部60で所定の演算処理が行われた後、パーソナルコンピューター(PC)2に送信され、PC2のディスプレイに試料AのSTEM像が表示されるとともに保存される。
図2は、本実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。図2において、図1と同じ構成には同じ符号を付している。また、図3(A)〜図3(J)は、図2の回路の各ノードの信号波形の一例を示す図である。
図2に示すように、本実施形態では、図1に示したPC2からの制御等により、処理部60がスイッチ回路59を切り替えてノイズキャンセル機能をオン/オフすることができるようになっている。
ノイズキャンセル機能がオフの場合、処理部60には、スイッチ回路59を介してアンプ回路30の出力信号が入力される。従って、ノイズキャンセル機能がオフの場合、STEM像観察は基本的にはコントラストとブライトネスという2つの調整のみで行われる。コントラストは、明暗を調整するために像信号に加えるゲインであり、本実施形態では検出器15に対してコントラストが設定される。ブライトネスは、像信号のオフセット成分を打ち消すために加えられるDC電圧であり、本実施形態ではプリアンプ回路20に対してブライトネスが設定される。
本実施形態では、プリアンプ回路20は、加算器22と増幅器24を含んで構成されている。コントラストを調整して検出器15から得られる像信号S×I1(図3(A)参照)は、加算器22によってブライトネスBが加算された後、増幅器24によってGp倍に増幅される。従って、増幅器24の出力信号(プリアンプ回路20の出力信号)V(図3(B)参照)は、次式(1)で表される。
Figure 2013258030
本実施形態では、アンプ回路30は、増幅器32を含んで構成されている。プリアンプ回路の出力信号Vは、増幅器32によってGa倍に増幅される。従って、式(1)より、増幅器32の出力信号(アンプ回路30の出力信号)V(図3(C)参照)は、次式(2)で表される。
Figure 2013258030
処理部60は、アンプ回路30の出力信号をA/D変換器62によってA/D変換した後、平均化等の演算処理を行って画像データを生成し、図1に示したPC2に送信する。処理部60は、例えば、マイクロコンピューターにより実現することができる。PC2は、処理部60が生成した画像データを受信してフレームバッファに書き込み、試料Aの画像のディスプレイへの表示や保存等の処理を行う。
一方、ノイズキャンセル機能がオンの場合、アンプ回路30の出力信号Vは、ノイズキャンセル回路50でノイズキャンセル処理がされた後、スイッチ回路59を介して処理部60に入力される。
本実施形態では、ノイズキャンセル回路50は、減算器52、除算回路54、加算器56、増幅器57、乗算回路58、スイッチ回路59を含んで構成されている。増幅器57は、増幅器24のゲインGpと増幅器32のゲインGaの積に等しいゲインGp×GaをブライトネスBに与える。減算器52は、アンプ回路30の出力信号Vから増幅器57の出力信号(Gp×Ga×B)を減算する。ノイズキャンセル機能がオンの場合も、アンプ回路30の出力信号Vは式(2)で表されるので、減算器52の出力信号V(図3(D)参照)は、次式(3)で表される。
Figure 2013258030
式(3)より明らかなように、減算器52の出力信号Vにおいて、プリアンプ回路20で加えられたブライトネスが打ち消されている。この減算器52の出力信号Vは、除算回路54の分子側の入力(X)に入力される。除算回路54の分母側の入力(Y)には、ノイズ検出回路40で検出されたノイズ信号が入力される。
本実施形態では、ノイズ検出回路40は、増幅器42と実効値計算回路44を含んで構成されている。増幅器42は、ノイズキャンセラ絞り12で検出されたエミッション電流
I2(図3(E)参照)を電圧に変換するとともにGn倍に増幅する。従って、増幅器42の出力信号V(図3(F)参照)は、次式(4)で表される。
Figure 2013258030
実効値計算回路44は、あらかじめ設定された所定時間における増幅器42の出力信号Vの実効値(RMS)をリアルタイムに計算する。実効値計算回路44として、例えば、汎用のICを用いてもよい。
除算回路54は、分子側の入力(X)と分母側の入力(Y)に、それぞれ、減算器52の出力信号Vと増幅器42の出力信号Vが入力され、これらの信号の除算を行う。従って、式(3)と式(4)より、除算回路54の出力信号V(図3(G)参照)は、次式(5)で表される。
Figure 2013258030
乗算回路58は、除算回路54の出力信号V(図3(G)参照)と実効値計算回路44の出力信号(Gn×I2)RMS(図3(H)参照)の乗算を行う。従って、式(5)より、乗算回路58の出力信号V(図3(I)参照)は、次式(6)で表される。
Figure 2013258030
ここで、エミッション電流I2は、直流成分I2DCとノイズ成分Nを用いて次式(7)で表される。
Figure 2013258030
また、実効値計算回路44の出力信号(Gn×I2)RMSは、次式(8)で近似することができる。
Figure 2013258030
従って、式(6)に、I1=I2×nを代入し、さらに式(7)及び式(8)を代入すると、乗算回路58の出力信号Vは、次式(9)で近似される。
Figure 2013258030
式(9)において、I2DCはエミッション電流I2からノイズ成分Nを除いた理想的な直流電流であり、エミッションノイズのない時にノイズ検出回路40で検出されるエミッション電流である。また、I1=I2×nより、I2DC×nは、I1からエミッション電流を除いた理想的な直流電流I1DCに相当する。
従って、式(9)に、I2DC×n=I1DCを代入すると、乗算回路58の出力信号Vは、次式(10)で近似される。
Figure 2013258030
加算器56は、乗算回路58の出力信号Vと増幅器57の出力信号(Gp×Ga×B)を加算する。従って、加算器56の出力信号V(図3(J)参照)は、次式(11)で近似される。
Figure 2013258030
加算器56の出力信号Vは、スイッチ回路59を介して、処理部60に入力される。処理部60は、加算器56の出力信号をA/D変換器62によってA/D変換した後、平均化等の演算処理を行って画像データを生成し、図1に示したPC2に送信する。PC2は、処理部60が生成した画像データを受信してフレームバッファに書き込み、エミッションノイズが除去(低減)された試料Aの画像のディスプレイへの表示や保存等の処理を行う。
式(11)のI1DCはエミッションノイズのない時に試料Aに照射されるエミッション電流とほぼ同値となる。これによって、Ga,Gp,Gn及び除去・再加算するブライトネスに与えるゲインを常に固定値のままで、ノイズキャンセル機能がオフの時と同様にコントラストとブライトネスの2つの調整のみでSTEM像の観察が可能となる。
また、仮にエミッション電流が経時的に減少したとしても、処理部60に入力される信号は常に式(11)のようになり、式(2)で表されるアンプ回路30の出力信号Vからノイズのみを除去した信号を取得し続けることができる。
また、ノイズキャンセル機能がオンの場合に処理部60に入力される信号の式(11)は、ノイズキャンセル機能がオフの場合に処理部60に入力される信号の式(2)のI1をI1DCに置き換えた式になっている。従って、ノイズキャンセル機能のオン/オフを切り替える毎に煩雑な調整を行う必要がない。
なお、本実施形態において、電子線源11は、本発明の「電子線源」に相当する。また、ノイズキャンセラ絞り12及び増幅器42は、本発明の「電子線検出部」に相当する。
また、実効値計算回路44は、本発明の「直流成分抽出部」に相当する。また、検出器15、プリアンプ回路20及びアンプ回路30は、本発明の「像検出部」に相当する。また、除算回路54は、本発明の「除算部」に相当する。また、乗算回路58は、本発明の「乗算部」に相当する。
以上に説明したように、第1実施形態の電子顕微鏡によれば、実効値回路44によりノイズ信号の実効値を計算し、乗算回路58により、除算回路54の出力信号と実効値回路44の出力信号を乗算することで、ノイズキャンセル回路50のゲインを像信号に無関係に選択することができる。これにより、像観察のために照射系、結像系、検出系の各種設定を変更してもゲインは変更されず一定に保持することができる。ノイズキャンセラ絞り12よりも上部にあるビーム電流の変更時にのみゲインが変化してしまうが、ノイズ信号の実効値を計算しているため、何も操作しなくても回路上で設定した一定時間後(数秒〜数十秒)にはノイズキャンセルされた等倍の像信号を得ることができる。これにより、ゲインの調整が不要になり、電子線源11として冷陰極型電界放射型電子銃(CFEG)を使用しても、ショットキータイプの電子銃と同様の操作により、エミッションノイズを除去した像観察が可能になる。
また、本実施形態の電子顕微鏡によれば、アナログ信号による除算を行うので、外部機器との接続も容易であり、入力電圧範囲に関してもデジタル演算により除算を行う場合よりも自由度が高い。本実施形態の手法により、市場にある多くの電子顕微鏡関連の検出器でも検出されるエミッションノイズをキャンセルすることができるので、汎用性が大幅に向上する。
以上の通り、本実施形態によれば、エミッション電流の減少に影響されず、従来のアナログ除算方式における調整の困難さを無くすとともに、デジタル除算方式よりも汎用性の高いノイズキャンセル機能を実現する電子顕微鏡を提供することができる。
なお、図4(A)に示すように、増幅器42の出力信号(ノイズ信号)には、画像の数ラインに渡って影響を及ぼす長いスパンのエミッションノイズ(低周波ノイズ)(図4(A)のt〜tの期間のノイズ)と1ラインにのみ影響を及ぼす短いスパンのエミッションノイズ(高周波ノイズ)が含まれている。従って、実効値計算回路44において実効値を計算する所定時間が短いほど実効値の計算結果が大きく変動し、その結果としてノイズキャンセル能力が低下してしまう。そこで、実効値計算回路44において実効値を計算する所定時間は、例えば、PC2が1ページ分の試料Aの画像(STEM像)を取得するのに要する時間(数秒程度)以上に設定するのが望ましい。このようにすれば、例えば、図4(A)に示すように、t〜tに渡る長いスパンのノイズが存在しても、図4(B)に示すように、実効値計算回路44の出力信号はt〜tの期間においてわずかに変動する程度で済み、ノイズキャンセル能力はほとんど低下しない。
2.第2実施形態
図5は、第2実施形態の電子顕微鏡の構成例を示す図である。また、図6は、第2実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。図5及び図6において図1及び図2と同じ構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。図5及び図6に示すように、第2実施形態の電子顕微鏡1は、第1実施形態の電子顕微鏡1の構成(図1及び図2)に対して、実効値計算回路44及びノイズキャンセル回路50が削除され、処理部60がデジタル演算によってノイズキャンセル処理(実効値計算、オフセット減算、除算、乗算、オフセット加算)を行う。
本実施形態では、処理部60に、増幅器42の出力信号と増幅器32の出力信号が入力され、それぞれ、A/D変換器62及びA/D変換器64によってA/D変換される。処
理部60は、デジタル演算により、あらかじめ設定された所定時間におけるA/D変換器62の出力値の実効値を計算する。また、処理部60は、デジタル演算により、A/D変換器64の出力値からプリアンプ回路20で像信号に加えられたオフセットが増幅器24及び増幅器32で増幅された値(Gp×Ga×B)を減算し、当該減算結果を分子、A/D変換器62の出力値を分母として除算(式(5)と同様の除算)を行う。また、処理部60は、デジタル演算により、除算結果と実効値の計算結果(Gn×I2)RMSの乗算(式(6)と同様の乗算)を行う。さらに、処理部60は、デジタル演算により、乗算結果に対して、先に減算した値(Gp×Ga×B)を加算する。そして、処理部60は、この加算結果に対して、平均化等の演算処理を行い、図5に示したPC2に送信する。
なお、本実施形態において、電子線源11は、本発明の「電子線源」に相当する。また、ノイズキャンセラ絞り12及び増幅器42は、本発明の「電子線検出部」に相当する。また、検出器15、プリアンプ回路20及びアンプ回路30は、本発明の「像検出部」に相当する。また、処理部60は、本発明の「直流成分抽出部」、「除算部」及び「乗算部」に相当する。
以上に説明した第2実施形態の電子顕微鏡は、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
3.第3実施形態
図7は、第3実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。図7において図2と同じ構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。なお、第3実施形態の電子顕微鏡の構成は、図1と同じであるため、その図示及び説明を省略する。図7に示すように、第3実施形態の電子顕微鏡1は、第1実施形態の電子顕微鏡1の構成(図2)に対して、実効値計算回路44がフィルター回路70に置き換わっており、その他の構成は第1実施形態(図2)と同じである。フィルター回路70は、増幅器42でGn倍に増幅されたノイズ信号からAC成分を除去し、DC成分を抽出する。
図8は、フィルター回路70の構成例を示す図である。また、図9(A)〜図9(E)は、図8の回路の各ノードの信号波形の一例を示す図である。図8の例では、フィルター回路70は、積分回路71、コンデンサー72、反転増幅回路73、加算回路74、非反転増幅回路(ボルテージフォロワ)75を含んで構成されている。
積分回路71は、図7の増幅器42の出力信号(図9(A)参照)が入力され、積分処理を行うことで平均化された電圧レベルの信号を出力する。
コンデンサー72は、DCカット用のコンデンサーであり、積分回路71の出力信号(図9(B)参照)からDC成分を除去し、AC成分を抽出する。
反転増幅回路73は、コンデンサー72を通過した信号(図9(C)参照)を所定の基準電圧に対して反転(−1倍)した信号を出力する。
加算回路74は、積分回路71の出力信号(図9(B)参照)と反転増幅回路73の出力信号(図9(D)参照)を加算する。
非反転増幅回路75は、加算回路74の出力信号(図9(E)参照)をバッファリングして出力する。非反転増幅回路75の出力信号は、図7の乗算回路58に入力される。
図7の例のローパスフィルター70では、増幅器42の出力信号に含まれる短いスパンのエミッションノイズ(高周波ノイズ)は、積分回路71によって除去される。また、増
幅器42の出力信号に含まれる長いスパンのエミッションノイズ(低周波ノイズ)は、コンデンサー72、反転増幅回路73及び加算回路74によって除去される。従って、図9(E)に示されるように、非反転増幅回路75の出力信号は、理想的には一定のDC電圧になる。実際には、積分回路71の出力信号がコンデンサー72と反転増幅回路73を通過する遅延時間のために、積分回路71の出力信号と反転増幅回路73の出力信号の加算タイミングが微妙にずれるので、非反転増幅回路75の出力信号は過渡的にわずかな時間だけ変動するが、その影響は無視できるほど小さい。なお、積分回路71の出力信号と反転増幅回路73の出力信号の加算タイミングのずれを無くすために、積分回路71と加算回路74の間に遅延回路(移送器)を挿入してもよい。
なお、本実施形態において、電子線源11は、本発明の「電子線源」に相当する。また、ノイズキャンセラ絞り12及び増幅器42は、本発明の「電子線検出部」に相当する。また、フィルター回路70は、本発明の「直流成分抽出部」に相当する。また、検出器15、プリアンプ回路20及びアンプ回路30は、本発明の「像検出部」に相当する。また、除算回路54は、本発明の「除算部」に相当する。また、乗算回路58は、本発明の「乗算部」に相当する。
以上に説明した第3実施形態の電子顕微鏡によれば、ローパスフィルター70の出力信号は、第1実施形態における実効値計算回路44と同様に一定の電圧を維持することができる。従って、第3実施形態の電子顕微鏡は、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
4.第4実施形態
図10は、第4実施形態の電子顕微鏡の構成例を示す図である。図10において図1と同じ構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。図10に示すように、第4実施形態の電子顕微鏡1は、第1実施形態の電子顕微鏡1の構成(図1)に対して、プリアンプ回路20及びアンプ回路30が鏡筒10の外部に設けられている点が異なる。第1実施形態の電子顕微鏡1では、ブライトネスの調整のために、鏡筒10の内部に設けられたプリアンプ回路20において像信号にオフセットを付加し、鏡筒10の端子から出力される信号を利用してノイズキャンセル処理を行っている。そのため、ノイズキャンセル回路50での除算及び乗算を行う前にこのオフセットに相当する信号を減算し、除算及び乗算を行った後に再びオフセット信号を追加するという煩雑な処理を行っている。これに対して、第4実施形態の電子顕微鏡では、プリアンプ回路20及びアンプ回路30を鏡筒10の外部に設け、ブライトネス調整のためのオフセットの付加をノイズキャンセル回路50で行うことで、より簡単な構成でノイズキャンセルを実現する。
図11は、第4実施形態における信号処理用の回路の具体的な構成例を示す図である。図11において図2と同じ構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。また、図12(A)〜図12(I)は、図11の回路の各ノードの信号波形の一例を示す図である。図11に示すように、本実施形態では、図2の構成に対して、プリアンプ回路20の加算器24及びノイズキャンセル回路50の減算器52が削除されている。また、ノイズキャンセル回路50において、加算器56とスイッチ回路59の接続順が逆になっている。
本実施形態では、検出器15から得られる像信号S×I1(図12(A)参照)は、プリアンプ回路20の増幅器24によってGp倍に増幅される。従って、増幅器24の出力信号(プリアンプ回路20の出力信号)V(図12(B)参照)は、次式(12)で表される。
Figure 2013258030
プリアンプ回路の出力信号Vは、増幅器32によってGa倍に増幅される。従って、式(12)より、増幅器32の出力信号(アンプ回路30の出力信号)V(図12(C)参照)は、次式(13)で表される。
Figure 2013258030
ノイズキャンセル機能がオフの場合、アンプ回路30の出力信号Vは、スイッチ回路59を介して、加算器56に入力され、増幅器57の出力信号と加算される。増幅器57は、増幅器24のゲインGpと増幅器32のゲインGaの積に等しいゲインGp×GaをブライトネスBに与える。従って、加算器56の出力信号Vは、次式(14)で表される。
Figure 2013258030
この加算器56の出力信号Vは、処理部60に入力され、A/D変換器62によってA/D変換された後、平均化等の演算処理が行われ、図10に示したPC2に送信される。
一方、ノイズキャンセル機能がオンの場合、アンプ回路30の出力信号Vは、ノイズキャンセル処理がされた後、スイッチ回路59を介して加算器56に入力される。
具体的には、除算回路54の分子側の入力(X)には、アンプ回路30の出力信号Vが入力される。また、除算回路54の分母側の入力(Y)には、ノイズ検出回路40に含まれる増幅器42の出力信号が入力される。第1実施形態で説明したように、増幅器42は、ノイズキャンセラ絞り12で検出されたエミッション電流I2(図12(D)参照)を電圧に変換するとともにGn倍に増幅するので、増幅器42の出力信号V(図12(E)参照)は、前出の式(4)で表される。
従って、式(13)と式(4)より、除算回路54の出力信号V(図12(F)参照)は、次式(15)で表される。この式(15)は、前出の式(5)と同じである。
Figure 2013258030
第1実施形態で説明したように、乗算回路58は、除算回路54の出力信号V(図12(F)参照)と実効値計算回路44の出力信号(Gn×I2)RMS(図12(G)参照)の乗算を行う。従って、乗算回路58の出力信号V(図12(H)参照)は、前出の式(6)で表され、第1実施形態で説明したように、前出の式(10)で近似される。
乗算回路58の出力信号Vは、スイッチ回路59を介して加算器56に入力され、加
算器56によって増幅器57の出力信号(Gp×Ga×B)と加算される。従って、加算器56の出力信号V(図12(I)参照)は、前出の式(11)で近似される。
加算器56の出力信号Vは、処理部60に入力され、A/D変換器62によってA/D変換された後、平均化等の演算処理が行われ、図10に示したPC2に送信される。
なお、本実施形態において、電子線源11は、本発明の「電子線源」に相当する。また、ノイズキャンセラ絞り12及び増幅器42は、本発明の「電子線検出部」に相当する。また、実効値計算回路44は、本発明の「直流成分抽出部」に相当する。また、検出器15、プリアンプ回路20及びアンプ回路30は、本発明の「像検出部」に相当する。また、除算回路54は、本発明の「除算部」に相当する。また、乗算回路58は、本発明の「乗算部」に相当する。
以上に説明した第4実施形態の電子顕微鏡によれば、処理部60には、ノイズキャンセル機能がオフの時もオンの時も、それぞれ第1実施形態と同じ信号が入力される。従って、第4実施形態の電子顕微鏡は、第1実施形態よりも簡単な構成でありながら、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1 電子顕微鏡、2 パーソナルコンピューター(PC)、10 鏡筒、11 電子線源、12 ノイズキャンセラ絞り、13 レンズ、14 レンズ、15 検出器、20 プリアンプ回路、22 加算器、24 増幅器、30 アンプ回路、32 増幅器、40 ノイズ検出回路、42 増幅器、44 実効値計算回路、50 ノイズキャンセル回路、52 減算器、54 除算回路、56 加算器、57 増幅器、58 乗算回路、59 スイッチ回路、60 処理部(CPU)、62 A/D変換器、64 A/D変換器、70 フィルター回路、71 積分回路、72 コンデンサー、73 反転増幅回路、74
加算回路、75 非反転増幅回路(ボルテージフォロワ)、101 電子顕微鏡、102 パーソナルコンピューター(PC)、110 鏡筒、111 冷陰極型電界放射型電子銃(CFEG)、112 ノイズキャンセラ絞り、113 レンズ、114 レンズ、115 検出器、120 プリアンプ回路、122 加算器、124 増幅器、130 アンプ回路、132 増幅器、140 ノイズ検出回路、142 増幅器、150 ノイズキャンセル回路、151 増幅器、152 減算器、154 除算回路、155 増幅器、156 加算器、160 処理部(CPU)、162 A/D変換器

Claims (6)

  1. 電子線を発生させる電子線源と、
    前記電子線の一部を検出する電子線検出部と、
    前記電子線検出部の検出信号の直流成分を抽出する直流成分抽出部と、
    前記電子線が試料に入射して得られる信号を検出する像検出部と、
    前記像検出部の検出信号と前記電子線検出部の検出信号とに基づく除算を行う除算部と、
    前記除算部による除算結果の信号と前記直流成分抽出部が抽出した信号との乗算を行う乗算部と、を含む、電子顕微鏡。
  2. 請求項1において、
    前記直流成分抽出部は、
    前記電子線検出部の検出信号の所定時間における実効値を計算する、電子顕微鏡。
  3. 請求項2において、
    前記所定時間は、
    前記電子線が前記試料に入射して得られる信号に基づいて前記試料を含む1枚の画像を取得するのに要する時間以上である、電子顕微鏡。
  4. 請求項1において、
    前記直流成分抽出部は、
    前記電子線検出部の検出信号を積分し、積分信号の直流成分を除去するとともに極性を反転して当該積分信号と加算する、電子顕微鏡。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、
    前記直流成分抽出部、前記除算部及び前記乗算部の各処理をデジタル演算により行う、電子顕微鏡。
  6. 電子線源が発生させる電子線の一部を検出する電子線検出ステップと、
    前記電子線検出ステップの検出信号の直流成分を抽出する直流成分抽出ステップと、
    前記電子線が試料に入射して得られる信号を検出する像検出ステップと、
    前記像検出ステップの検出信号と前記電子線検出ステップの検出信号とに基づく除算を行う除算ステップと、
    前記除算ステップにおける除算結果の信号と前記直流成分抽出ステップで抽出した信号との乗算を行う乗算ステップと、を含む、電子顕微鏡の作動方法。
JP2012132927A 2012-06-12 2012-06-12 電子顕微鏡及び電子顕微鏡の作動方法 Active JP5889117B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012132927A JP5889117B2 (ja) 2012-06-12 2012-06-12 電子顕微鏡及び電子顕微鏡の作動方法
US13/915,652 US9772976B2 (en) 2012-06-12 2013-06-12 Electron microscope and method of operating the same
EP13171744.9A EP2674961B1 (en) 2012-06-12 2013-06-12 Electron microscope and method of operating the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012132927A JP5889117B2 (ja) 2012-06-12 2012-06-12 電子顕微鏡及び電子顕微鏡の作動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013258030A true JP2013258030A (ja) 2013-12-26
JP5889117B2 JP5889117B2 (ja) 2016-03-22

Family

ID=48578926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012132927A Active JP5889117B2 (ja) 2012-06-12 2012-06-12 電子顕微鏡及び電子顕微鏡の作動方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9772976B2 (ja)
EP (1) EP2674961B1 (ja)
JP (1) JP5889117B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016110878A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 日本電子株式会社 電子顕微鏡および電子顕微鏡の作動方法
JP2018018761A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 日本電子株式会社 電子顕微鏡および電子顕微鏡の作動方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10453647B2 (en) * 2017-02-16 2019-10-22 Fei Company Emission noise correction of a charged particle source
JP7253401B2 (ja) * 2019-02-06 2023-04-06 三菱重工機械システム株式会社 放射線発生装置および放射線発生方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5834551A (ja) * 1981-08-25 1983-03-01 Jeol Ltd フイ−ルドエミツシヨン走査電子顕微鏡の信号処理回路
JPH0294345A (ja) * 1988-09-30 1990-04-05 Jeol Ltd 走査電子顕微鏡
JPH03291839A (ja) * 1990-04-10 1991-12-24 Jeol Ltd フィールドエミッション走査電子顕微鏡の信号処理回路
JPH05307942A (ja) * 1991-05-15 1993-11-19 Jeol Ltd 走査型電子顕微鏡のエミッションノイズキャンセル方式
JPH08167396A (ja) * 1994-12-14 1996-06-25 Jeol Ltd 電界放射型電子銃を備えた電子ビーム装置
US6555830B1 (en) * 2000-08-15 2003-04-29 Applied Materials, Inc. Suppression of emission noise for microcolumn applications in electron beam inspection

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63119542A (ja) * 1986-11-07 1988-05-24 Toshiba Corp 2次電子取込み装置
US7091486B1 (en) * 2004-09-09 2006-08-15 Kla-Tencor Technologies Corporation Method and apparatus for beam current fluctuation correction
TW201242795A (en) 2011-01-20 2012-11-01 Taica Corp A water pressure transfer method, a transfer film for water pressure transfer, an ink for a transfer film and a water pressure transfer article

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5834551A (ja) * 1981-08-25 1983-03-01 Jeol Ltd フイ−ルドエミツシヨン走査電子顕微鏡の信号処理回路
JPH0294345A (ja) * 1988-09-30 1990-04-05 Jeol Ltd 走査電子顕微鏡
JPH03291839A (ja) * 1990-04-10 1991-12-24 Jeol Ltd フィールドエミッション走査電子顕微鏡の信号処理回路
JPH05307942A (ja) * 1991-05-15 1993-11-19 Jeol Ltd 走査型電子顕微鏡のエミッションノイズキャンセル方式
JPH08167396A (ja) * 1994-12-14 1996-06-25 Jeol Ltd 電界放射型電子銃を備えた電子ビーム装置
US6555830B1 (en) * 2000-08-15 2003-04-29 Applied Materials, Inc. Suppression of emission noise for microcolumn applications in electron beam inspection

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016110878A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 日本電子株式会社 電子顕微鏡および電子顕微鏡の作動方法
JP2018018761A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 日本電子株式会社 電子顕微鏡および電子顕微鏡の作動方法
US10224176B2 (en) 2016-07-29 2019-03-05 Jeol Ltd. Electron microscope and method of operating same

Also Published As

Publication number Publication date
US20130332116A1 (en) 2013-12-12
EP2674961A3 (en) 2015-01-07
US9772976B2 (en) 2017-09-26
EP2674961A2 (en) 2013-12-18
JP5889117B2 (ja) 2016-03-22
EP2674961B1 (en) 2016-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5889117B2 (ja) 電子顕微鏡及び電子顕微鏡の作動方法
KR20020026119A (ko) 영상신호의 콘트라스트 향상 장치
JP2011122860A (ja) 電圧検出装置
JP2014137974A (ja) 計測検査装置
JP2013191936A (ja) 画像処理装置および制御方法
JP2008123990A (ja) 電子線装置及び電子線装置の動作方法
JP6486670B2 (ja) 電子顕微鏡および電子顕微鏡の作動方法
JP6719000B2 (ja) 電子顕微鏡および電子顕微鏡の作動方法
JP5972677B2 (ja) 電子顕微鏡の調整方法及び電子顕微鏡
JP6660845B2 (ja) 電子顕微鏡および電子顕微鏡の作動方法
JP2015192393A (ja) 映像信号処理装置、映像信号処理方法およびプログラム
US8982258B2 (en) Imaging device, imaging method and program
JP5022981B2 (ja) 荷電粒子線装置
US20130044016A1 (en) Distortion correcting device
US20240027632A1 (en) Image processing apparatus, image processing method, radiation imaging apparatus, and storage medium
TW201510485A (zh) 具有暗電流補償之感測裝置及其控制方法
JP7508342B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
JP5251698B2 (ja) 増幅回路、増幅方法及び電源電圧調整方法
EP3979626A1 (en) Method and system for high speed signal processing
JP4887974B2 (ja) 標本化装置及び標本化方法
JP2015204921A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、放射線撮影装置、放射線撮影システムおよびプログラム
JP2016080576A (ja) ライブタイム比演算回路、ライブタイム比演算方法、放射線検出装置、および試料分析装置
JP2014121067A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP2011029826A (ja) ノイズ除去装置
JP2001202914A (ja) 集束イオンビーム装置による二次荷電粒子像の観察方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5889117

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150