JP2016109663A - 電流検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バスバーの強度の低下を抑制しつつ、検出感度を調整可能とする電流検出装置を提供すること。【解決手段】バスバー10と、バスバー10を流れる電流によってバスバー10の周囲に発生する磁界を検出する磁気センサ素子20と、を備えた電流検出装置である。バスバー10には、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びたスリット11が1本もしくは複数本設けられており、磁気センサ素子20が、バスバー10上においてスリット11の近傍に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は電流検出装置に関し、特に、バスバー上に磁気センサ素子を備えた電流検出装置に関する。
バスバーを流れる電流を検出する電流検出装置として、バスバーを流れる電流によってバスバーの周囲に発生する磁界を磁気センサ素子により検出するものが知られている。このような電流検出装置では、従来は、バスバーの周囲を取り囲むように設けられたリング状の磁性体コアを用いたものが一般的であった。他方、磁気センサ素子の性能向上や小型化の要請により、磁性体コアを用いないコアレスタイプの電流検出装置も登場している。
特許文献1には、バスバーである被測定電流導体に切欠き部を設け、当該切欠き部に磁気センサ素子を配置したコアレスタイプの電流検出装置が開示されている。切欠き部では、電流経路の幅が狭くなっているため、断面積が小さくなり、電流密度が高くなる。その結果、被測定電流導体の周囲に発生する磁界の磁束密度も高くなり、電流検出装置の検出感度が上がる。
特開2013−44705号公報
上述の通り、特許文献1に開示された電流検出装置では、バスバーに切欠き部を設けることにより、バスバーの電流密度よりも検出する切欠き部での電流密度を大きくし、検出感度を上げている。しかしながら、切欠き部ではバスバーの断面積が小さくなっているため、その分バスバーの強度が低下するという問題があった。なお、特許文献1のように切欠き部を設けた場合、検出感度を上げることしかできないが、例えばバスバーの電流密度が大き過ぎる場合などには、逆に検出感度を下げたい場合もあり得る。
本発明は、上記を鑑みなされたものであって、バスバーの強度の低下を抑制しつつ、検出感度を調整可能とする電流検出装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る電流検出装置は、
バスバーと、
前記バスバーを流れる電流によって前記バスバーの周囲に発生する磁界を検出する磁気センサ素子と、を備えた電流検出装置であって、
前記バスバーには、前記バスバーの長手方向に対して斜めに延びたスリットが1本もしくは複数本設けられており、
前記磁気センサ素子が、前記バスバー上において前記スリットの近傍に配置されたものである。
本発明の一態様に係る電流検出装置では、バスバーの長手方向に対して斜めに延びたスリットが1本もしくは複数本設けられており、磁気センサ素子が、バスバー上においてスリットの近傍に配置されている。スリットの幅は十分に小さく、スリットが形成された部位でも、バスバーの断面積はほとんど減少しないため、強度低下を抑制することができる。また、スリットの近傍にバスバーよりも電流密度つまりは磁束密度が高い領域もしくは低い領域が形成されるため、磁気センサ素子によって検出する磁束密度を調整することができる。すなわち、バスバーの強度の低下を抑制しつつ、検出感度を調整することができる。
前記磁気センサ素子が、前記スリットによって分岐された電流経路の1つにおいて、最も幅が狭くなっている位置の近傍に配置されていることが好ましい。このような構成により、検出密度を上げることができる。他方、前記磁気センサ素子が、前記スリットによって分岐された電流経路の1つにおいて、最も幅が広くなっている位置の近傍に配置されていることも好ましい。このような構成により、検出感度を下げることができる。
また、前記スリットが、1本であって、かつ、平面視で点対称な形状を有しており、前記スリットによって分岐された2つの電流経路が、前記スリットの対称中心に関して互いに点対称な位置関係にあることが好ましい。このような構成により、2つの電流経路におけるインダクタンス値が等しくなり、分流比率が電流の周波数に依存しなくなる。従って、電流の周波数が変化しても、電流値を正確に測定することができる。
さらに、前記スリットが、平面視でS字形状を有していることが好ましい。このような構成により、磁気センサ素子を固定する位置のばらつきに対するロバスト性が向上する。
本発明により、バスバーの強度の低下を抑制しつつ、検出感度を調整可能とする電流検出装置を提供することができる。
第1の実施形態に係る電流検出装置の模式的斜視図である。 第1の実施形態に係る電流検出装置の模式的平面図である。 第1の実施形態に係る電流検出装置のシミュレーション結果を示すグラフである。 第1の実施形態に係る電流検出装置のシミュレーション結果を示すグラフである。 比較例に係る電流検出装置のシミュレーション結果を示すグラフである。 第1の実施形態に係る電流検出装置の変形例の模式的平面図である。 第2の実施形態に係る電流検出装置の模式的平面図である。 第2の実施形態に係る電流検出装置のシミュレーション結果を示すグラフである。 第2の実施形態に係る電流検出装置の第1の変形例の模式的平面図である。 第2の実施形態に係る電流検出装置の第1の変形例のシミュレーション結果を示すグラフである。 第2の実施形態に係る電流検出装置の第2の変形例の模式的平面図である。 第2の実施形態に係る電流検出装置の第2の変形例のシミュレーション結果を示すグラフである。 第2の実施形態に係る電流検出装置の第3の変形例の模式的平面図である。 第2の実施形態に係る電流検出装置の第3の変形例のシミュレーション結果を示すグラフである。 第2の実施形態に係る電流検出装置の第4の変形例の模式的平面図である。 第2の実施形態に係る電流検出装置の第4の変形例のシミュレーション結果を示すグラフである。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(第1の実施形態)
まず、図1、図2を参照して、第1の実施形態に係る電流検出装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係る電流検出装置の模式的斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る電流検出装置の模式的平面図である。
図1、図2に示すように、第1の実施形態に係る電流検出装置は、バスバー10、磁気センサ素子20を備えている。また、バスバー10にはスリット11が設けられている。図2では、磁気センサ素子20は省略されている。
なお、当然のことながら、図1、図2に示した右手系xyz座標は、構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものである。x軸はバスバー10の幅方向、y軸はバスバー10の長手方向、z軸はバスバー10の主面の法線方向に一致している。
バスバー10は、少なくとも長手方向の所定の区間において、一定の幅W、厚さtを有する板状の導電部材である。代表的には、幅Wは10mm程度、厚さtは1mm程度である。バスバー10は、例えば銅、アルミニウム、それらを主成分とする合金など、高い導電率を有する金属材料から構成されている。
磁気センサ素子20は、バスバー10を流れる電流によってバスバー10の周囲に発生する磁界を検出する。電流検出装置は、磁気センサ素子20が検出した磁界に基づいて、バスバー10を流れる電流を検出することができる。ここで、電流経路を流れる電流の電流密度が高くなると、その周囲に発生する磁界の磁束密度も高くなる。図1に示すように、磁気センサ素子20は、バスバー10上においてスリット11a、11bの近傍に配置されている。磁気センサ素子20は、バスバー10に樹脂製の接着剤やはんだにより固定されているが、バスバー10とは電気的に絶縁されている。
なお、図1における磁気センサ素子20の配置位置はあくまでも代表例である。磁気センサ素子20の配置位置を変更することにより、検出感度を調整することができる。磁気センサ素子20の配置位置の詳細については、図2を参照して説明する。
図1、図2に示すように、スリット11a、11bはいずれも、バスバー10の長手方向に対して斜めに延設された貫通孔である。図2に示すように、スリット11aは、バスバー10のx軸マイナス側の側面近傍からy軸プラス方向に進むにつれて中心線に近付くように設けられている。図1、図2では、バスバー10の中心線が一点鎖線で示されている。図2に示すように、スリット11bは、バスバー10のx軸プラス側の側面近傍からy軸プラス方向に進むにつれて中心線に近付くように設けられている。スリット11a、11bは、図2に示すように、バスバー10の中心線に関して互いに線対称な位置関係にあることが好ましい。
ここで、スリット11a、11bの幅は、例えば0.5mm程度であって、十分に小さい。そのため、スリット11a、11bが形成された部位でも、バスバー10の断面積はほとんど減少しない。従って、切欠き部を形成する場合に比べ、効果的に強度低下を抑制することができる。スリット11a、11bの幅は、バスバー10の電流経路を分岐させることができれば、小さい程好ましい。
図2に示すように、2本のスリット11a、11bにより、バスバー10は3つの電流経路10a、10b、10cに分岐される。電流経路10aは、バスバー10のx軸マイナス側の側面とスリット11aとに挟まれた電流経路である。電流経路10bは、スリット11aとスリット11bとに挟まれた電流経路である。電流経路10cは、バスバー10のx軸プラス側の側面とスリット11bとに挟まれた電流経路である。
電流経路10aの幅Waは、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に大きくなる。すなわち、電流経路10aの幅Waは、スリット11aのy軸マイナス側端部で最も小さくなっており、スリット11aのy軸プラス側端部で最も大きくなっている。図2に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10aにおいて幅Waが最も小さくなる位置のスリット11aの近傍に局所的に電流密度が大きくなる極大領域H1が形成される。他方、電流経路10aにおいて幅Waが最も大きくなる位置のスリット11aの近傍に局所的に電流密度が小さくなる極小領域L1が形成される。
電流経路10bの幅Wbは、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に小さくなる。すなわち、電流経路10bの幅Wbは、スリット11a、11bのy軸マイナス側端部で最も大きくなっており、スリット11a、11bのy軸プラス側端部で最も小さくなっている。図2に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10bにおいて幅Wbが最も大きくさくなる位置のスリット11a、11bの近傍に局所的に電流密度が小さくなる極小領域L2、L3がそれぞれ形成される。他方、電流経路10bにおいて幅Wbが最も小さくなる位置のスリット11a、11bの近傍すなわちスリット11a、11bの間に局所的に電流密度が大きくなる極大領域H2が形成される。このように、スリットの近傍には、バスバーよりも電流密度(つまりは磁束密度)が高い領域もしくは低い領域が形成される。
電流経路10cの幅Wcは、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に大きくなる。すなわち、電流経路10cの幅Wcは、スリット11bのy軸マイナス側端部で最も小さくなっており、スリット11bのy軸プラス側端部で最も大きくなっている。図2に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10cにおいて幅Wcが最も小さくなる位置のスリット11bの近傍に、局所的に電流密度が大きくなる極大領域H3が形成される。他方、電流経路10cにおいて幅Wcが最も大きくなる位置のスリット11bの近傍に、局所的に電流密度がバスバー10よりも小さくなる極小領域L4が形成される。
上述の通り、第1の実施形態に係る電流検出装置では、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びたスリット11が設けられている。スリット11により電流経路を複数に分岐され、かつ、分岐された電流経路の幅がバスバー10の長手方向で徐々に変化する。その結果、電流経路の幅が最も小さくなる位置かつスリット11の近傍に、バスバー10よりも電流密度が大きい極大領域H1〜H3が形成される。一方、電流経路の幅が最も大きくなる位置かつスリット11の近傍に、バスバー10よりも電流密度が小さい極小領域L1〜L4が形成される。
すなわち、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びたスリット11の近傍に磁気センサ素子20を配置することにより、検出感度を調整することができる。具体的には、極大領域H1〜H3に磁気センサ素子20を配置することにより、バスバー10の電流密度よりも大きい電流密度(つまりは磁束密度)を検出することができる。すなわち、電流検出装置の検出感度を上げることができる。他方、極小領域L1〜L4に磁気センサ素子20を配置することにより、バスバー10の電流密度よりも小さい電流密度(つまりは磁束密度)を検出することができる。すなわち、電流検出装置の検出感度を下げることができる。
なお、電流は、y軸プラス向きもしくはy軸マイナス向きに流れるが、いずれの場合であっても、極大領域H1〜H3、極小領域L1〜L4が同様に形成される。また、バスバー10の電流密度とは、スリット11が形成されていない領域での電流密度である。
また、上述の通り、スリット11が形成された部位でも、バスバー10の断面積はほとんど減少しないため、強度低下を抑制することができる。
このように、第1の実施形態に係る電流検出装置では、バスバー10の強度の低下を抑制しつつ、検出感度を調整することができる。
ここで、従来の電流検出装置において検出感度を下げるには、磁気センサ素子20をバスバー10から遠ざけて設置したり、バスバー10の断面積を大きくしたりする必要があった。そのため、電流検出装置が大型化してしまっていた。第1の実施形態に係る電流検出装置では、このような大型化を招くことなく、かつ、容易に検出感度を下げることができる。
次に、図3〜図5を参照して、図1、図2に示した第1の実施形態に係る電流検出装置のシミュレーション結果について説明する。図3、図4は、第1の実施形態に係る電流検出装置のシミュレーション結果を示すグラフである。図5は、比較例に係る電流検出装置のシミュレーション結果を示すグラフである。
シミュレーションには、電磁界解析ソフトウェアJMAGを用いた。400Aの直流電流をy軸マイナス方向に流した。ここで、バスバー10の断面形状は、幅Wを10mm、厚さtを1mmとした。また、図2における電流経路10aの幅Wa、電流経路10bの幅Wb、電流経路10cの幅Wcの最小値をいずれも1mmとした。さらに、図2におけるスリット11a、11bのx軸方向の幅をいずれも0.5mm、y軸方向の長さをいずれも7mmとした。
まず、比較例である図5について説明する。図5のグラフは、左側に示したスリットが形成されていないバスバー1におけるx軸上での磁束密度の変化を示している。横軸は距離(mm)、縦軸は磁束密度(T)を示している。図5に示すように、横軸の距離5mmから15mmの区間にバスバー1が位置している。図5のグラフに示すように、磁束密度は、全幅に亘り0.022T程度で略一定している。
次に、図3のグラフは、左側に示したバスバー10におけるx1軸上での磁束密度の変化を示している。x1軸は、スリット11a、11bのy軸マイナス側の端部に位置している。シミュレーションの結果、このx1軸上には、図2を参照して説明したように、スリット11aの近傍に極大領域H1、極小領域L2が形成され、スリット11bの近傍に極大領域H3、極小領域L3が形成された。
図3では、図5と同様に、横軸は距離(mm)、縦軸は磁束密度(T)を示している。比較例に係るバスバー1の磁束密度0.022Tを基準値として一点鎖線で示している。図3のグラフに示すように、極大領域H1、H3では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより高い磁束密度0.026T程度となった。一方、極小領域L2、L3では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより低い磁束密度0.016T程度となった。
次に、図4のグラフは、左側に示したバスバー10におけるx2軸上での磁束密度の変化を示している。x2軸は、スリット11a、11bのy軸プラス側の端部に位置している。シミュレーションの結果、このx2軸上には、図2を参照して説明したように、スリット11aの近傍に極小領域L1が形成され、スリット11bの近傍に極小領域L4が形成され、スリット11a、11bの間に極大領域H2が形成された。
図4では、図5と同様に、横軸は距離(mm)、縦軸は磁束密度(T)を示している。比較例に係るバスバー1の磁束密度0.022Tを基準値として一点鎖線で示している。図4のグラフに示すように、極大領域H2では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより高い磁束密度0.038T程度となった。一方、極小領域L1、L4では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより低い磁束密度0.016T程度となった。
(第1の実施形態の変形例)
次に、図6を参照して、第1の実施形態に係る電流検出装置の変形例について説明する。図6は、第1の実施形態に係る電流検出装置の変形例の模式的平面図である。図6に示すように、スリット11は、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びていれば、1本でもよい。また、スリット11は、分岐される電流経路の幅が徐々に変化するのであれば、直線状でなく湾曲していてもよい。図6では、スリット11は、y軸方向を長軸方向とし、x軸プラス側に突出した略半楕円状に形成されている。
図6に示すように、1本のスリット11により、バスバー10は2つの電流経路10a、10bに分岐される。電流経路10aは、バスバー10のx軸マイナス側の側面とスリット11とに挟まれた電流経路である。電流経路10bは、バスバー10のx軸プラス側の側面とスリット11とに挟まれた電流経路である。
電流経路10aの幅Waは、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に大きくなり、スリット11の長手方向(y軸方向)中央部で最大となり、その後徐々に小さくなっている。すなわち、電流経路10aの幅Waは、スリット11の両端部で最も小さくなっており、スリット11の中央部で最も大きくなっている。図6に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10aにおいて幅Waが最も大きくなる位置のスリット11の近傍に局所的に電流密度が小さくなる極小領域L1が形成される。
電流経路10bの幅Wbは、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に小さくなり、スリット11の長手方向(y軸方向)中央部で最小となり、その後徐々に大きくなっている。すなわち、電流経路10bの幅Wbは、スリット11の両端部で最も大きくなっており、スリット11の中央部で最も小さくなっている。図6に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10bにおいて幅Wbが最も小さくなる位置のスリット11の近傍に局所的に電流密度が大きくなる極大領域H1が形成される。
すなわち、第1の実施形態に係る電流検出装置の変形例でも、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びたスリット11の近傍に磁気センサ素子20を配置することにより、検出感度を調整することができる。具体的には、バスバー10よりも大きい電流密度(つまりは磁束密度)を検出し、検出感度を上げたい場合には、極大領域H1に磁気センサ素子20を配置すればよい。他方、バスバー10よりも小さい電流密度(つまりは磁束密度)を検出し、検出感度を下げたい場合には、極小領域L1に磁気センサ素子20を配置すればよい。
また、スリット11が形成された部位でも、バスバー10の断面積はほとんど減少しないため、強度低下を抑制することができる。
このように、第1の実施形態に係る電流検出装置の変形例でも、バスバー10の強度の低下を抑制しつつ、検出感度を調整することができる。
ここで、第1の実施形態に係る電流検出装置の変形例でも、第1の実施形態に係る電流検出装置と同様に、大型化を招くことなく、かつ、容易に検出感度を下げることができる。
(第2の実施形態)
次に、図7を参照して、第2の実施形態に係る電流検出装置について説明する。図7は、第2の実施形態に係る電流検出装置の模式的平面図である。図2に示した第1の実施形態に係る電流検出装置や図6に示した第1の実施形態に係る電流検出装置の変形例では、電流経路10a、10b、10cの形状が異なっている。そのため、交流の場合、それぞれの電流経路におけるインダクタンス値が異なり、電流の周波数によって分流比率が変わってしまう。従って、電流の周波数が変化する場合、電流値を正確に測定できない。つまり、第1の実施形態に係る電流検出装置は、直流用途には適しているものの、交流用途には適していない。
これに対し、第2の実施形態に係る電流検出装置では、平面視で(バスバー10の主面の法線方向から見て)点対称な形状を有する1本のスリット12のみを備えている。図7の例では、スリット12は、単純な直線形状を有している。スリット12により、バスバー10は2つの電流経路10a、10bに分岐される。電流経路10aは、バスバー10のx軸マイナス側の側面とスリット12とに挟まれた電流経路である。電流経路10bは、バスバー10のx軸プラス側の側面とスリット12とに挟まれた電流経路である。
ここで、スリット12によって分岐された2つの電流経路10a、10bは、スリット12の対称中心に関して互いに点対称な位置関係にある。そのため、電流経路10a、10bにおけるインダクタンス値が等しくなり、分流比率が電流の周波数に依存しなくなる。従って、電流の周波数が変化しても、電流値を正確に測定することができる。
電流経路10aの幅Waは、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に小さくなる。すなわち、電流経路10aの幅Waは、スリット12のy軸マイナス側端部で最も大きくなっており、スリット12のy軸プラス側端部で最も小さくなっている。図7に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10aにおいて幅Waが最も大きくなる位置のスリット12の近傍に局所的に電流密度が小さくなる極小領域L1が形成される。他方、電流経路10aにおいて幅Waが最も小さくなる位置のスリット12の近傍に局所的に電流密度が大きくなる極大領域H1が形成される。
電流経路10bの幅Wbは、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に大きくなる。すなわち、電流経路10bの幅Wbは、スリット12のy軸マイナス側端部で最も小さくなっており、スリット12のy軸プラス側端部で最も大きくなっている。図7に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10bにおいて幅Wbが最も小さくなる位置のスリット12の近傍に局所的に電流密度が大きくなる極大領域H2が形成される。他方、電流経路10bにおいて幅Wbが最も大きくなる位置のスリット12の近傍に局所的に電流密度が小さくなる極小領域L2が形成される。
すなわち、第2の実施形態に係る電流検出装置でも、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びたスリット12の近傍に磁気センサ素子20を配置することにより、検出感度を調整することができる。具体的には、バスバー10よりも大きい電流密度を検出したい場合には、極大領域H1、H2に磁気センサ素子20を配置すればよい。他方、バスバー10よりも小さい電流密度を検出したい場合には、極小領域L1、L2に磁気センサ素子20を配置すればよい。
また、スリット12が形成された部位でも、バスバー10の断面積はほとんど減少しないため、強度低下を抑制することができる。
このように、第2の実施形態に係る電流検出装置でも、第1の実施形態に係る電流検出装置と同様に、バスバー10の強度の低下を抑制しつつ、検出感度を調整することができる。
ここで、第2の実施形態に係る電流検出装置でも、第1の実施形態に係る電流検出装置と同様に、大型化を招くことなく、かつ、容易に検出感度を下げることができる。
次に、図8を参照して、図7に示した第2の実施形態に係る電流検出装置のシミュレーション結果について説明する。図8は、第2の実施形態に係る電流検出装置のシミュレーション結果を示すグラフである。シミュレーションにおいて、図7における電流経路10aの幅Wa、電流経路10bの幅Wbの最小値をいずれも1mmとした。さらに、図7におけるスリット12のx軸方向の幅を0.5mm、y軸方向の長さを7mmとした。その他のシミュレーションの条件は第1の実施形態と同じである。
図8のグラフは、左側に示したバスバー10におけるx2軸上での磁束密度の変化を示している。x2軸は、スリット12のy軸プラス側の端部に位置している。シミュレーションの結果、このx2軸上には、図7を参照して説明したように、スリット12の近傍に極大領域H1、極小領域L2が形成された。他方、x1軸上には、スリット12の近傍に極小領域L1、極大領域H2が形成された。
図8において、横軸は距離(mm)、縦軸は磁束密度(T)を示している。ここでも、図5に示した第1の実施形態の比較例に係るバスバー1の磁束密度0.022Tを基準値として一点鎖線で示している。図8のグラフに示すように、極大領域H1では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより高い磁束密度0.038T程度となった。一方、極小領域L2では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより低い磁束密度0.012T程度となった。なお、左側に示したバスバー10におけるx1軸上での磁束密度の変化も同様であって、具体的には図8のグラフを左右反転させたようなグラフとなるため省略する。
(第2の実施形態の第1の変形例)
次に、図9を参照して、第2の実施形態に係る電流検出装置の第1の変形例について説明する。図9は、第2の実施形態に係る電流検出装置の第1の変形例の模式的平面図である。図9に示すように、平面視で点対称な形状を有するスリット13は、分岐される電流経路の幅が徐々に変化するのであれば、直線状でなく湾曲していてもよい。図9に示したスリット13は、y軸マイナス側においてx軸プラス側に張り出し、y軸プラス側においてx軸マイナス側に張り出した曲線形状を有している。
図9に示すように、スリット13によって分岐された2つの電流経路10a、10bは、スリット13の対称中心に関して互いに点対称な位置関係にある。そのため、電流経路10a、10bにおけるインダクタンス値が等しくなり、分流比率が電流の周波数に依存しなくなる。従って、電流の周波数が変化しても、電流値を正確に測定することができる。
電流経路10aの幅Waは、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に小さくなる。すなわち、電流経路10aの幅Waは、スリット13のy軸マイナス側端部で最も大きくなっており、スリット13のy軸プラス側端部で最も小さくなっている。図9に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10aにおいて幅Waが最も大きくなる位置のスリット13の近傍に局所的に電流密度が小さくなる極小領域L1が形成される。他方、電流経路10aにおいて幅Waが最も小さくなる位置のスリット13の近傍に局所的に電流密度が大きくなる極大領域H1が形成される。
電流経路10bの幅Wbは、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に大きくなる。すなわち、電流経路10bの幅Wbは、スリット13のy軸マイナス側端部で最も小さくなっており、スリット13のy軸プラス側端部で最も大きくなっている。図9に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10bにおいて幅Wbが最も小さくなる位置のスリット13の近傍に局所的に電流密度が大きくなる極大領域H2が形成される。他方、電流経路10bにおいて幅Wbが最も大きくなる位置のスリット13の近傍に局所的に電流密度が小さくなる極小領域L2が形成される。
すなわち、第2の実施形態に係る電流検出装置の第1の変形例でも、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びたスリット13の近傍に磁気センサ素子20を配置することにより、検出感度を調整することができる。具体的には、バスバー10よりも大きい電流密度を検出したい場合には、極大領域H1、H2に磁気センサ素子20を配置すればよい。他方、バスバー10よりも小さい電流密度を検出したい場合には、極小領域L1、L2に磁気センサ素子20を配置すればよい。
また、スリット13が形成された部位でも、バスバー10の断面積はほとんど減少しないため、強度低下を抑制することができる。
このように、第2の実施形態に係る電流検出装置の第1の変形例でも、第1の実施形態に係る電流検出装置と同様に、バスバー10の強度の低下を抑制しつつ、検出感度を調整することができる。
ここで、第2の実施形態に係る電流検出装置の第1の変形例でも、第1の実施形態に係る電流検出装置と同様に、大型化を招くことなく、かつ、容易に検出感度を下げることができる。
次に、図10を参照して、第2の実施形態に係る電流検出装置の第1の変形例のシミュレーション結果について説明する。図10は、第2の実施形態に係る電流検出装置の第1の変形例のシミュレーション結果を示すグラフである。シミュレーションにおいて、図9における電流経路10aの幅Wa、電流経路10bの幅Wbの最小値をいずれも1mmとした。さらに、図9におけるスリット13のx軸方向の幅を0.5mm、y軸方向の長さを7mmとした。その他のシミュレーションの条件は第1の実施形態と同じである。
図10のグラフは、左側に示したバスバー10におけるx1軸上での磁束密度の変化を示している。x1軸は、スリット13のy軸マイナス側の端部に位置している。シミュレーションの結果、このx1軸上には、図9を参照して説明したように、スリット13の近傍に極小領域L1、極大領域H2が形成された。他方、x2軸上には、スリット13の近傍に極小領域L2、極大領域H1が形成された。
図10において、横軸は距離(mm)、縦軸は磁束密度(T)を示している。ここでも、図5に示した第1の実施形態の比較例に係るバスバー1の磁束密度0.022Tを基準値として一点鎖線で示している。図10のグラフに示すように、極大領域H2では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより高い磁束密度0.038T程度となった。一方、極小領域L1では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより低い磁束密度0.010T程度となった。なお、左側に示したバスバー10におけるx2軸上での磁束密度の変化も同様であって、具体的には図10のグラフを左右反転させたようなグラフとなるため省略する。
(第2の実施形態の第2の変形例)
次に、図11を参照して、第2の実施形態に係る電流検出装置の第2の変形例について説明する。図11は、第2の実施形態に係る電流検出装置の第2の変形例の模式的平面図である。図11に示したスリット14は、y軸マイナス側においてx軸プラス側に張り出した半円と、y軸プラス側においてx軸マイナス側に張り出した半円とを結合したS字形状を有している。
図11に示すように、スリット14によって分岐された2つの電流経路10a、10bは、スリット14の対称中心に関して互いに点対称な位置関係にある。そのため、電流経路10a、10bにおけるインダクタンス値が等しくなり、分流比率が電流の周波数に依存しなくなる。従って、電流の周波数が変化しても、電流値を正確に測定することができる。
電流経路10aの幅Waは、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に大きくなり、y軸マイナス側の半円の中央部において最大となる。その後、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に小さくなり、y軸プラス側の半円の中央部において最小となった後、徐々に大きくなる。すなわち、電流経路10aの幅Waは、スリット14のy軸マイナス側の半円の中央部において最も大きくなっており、スリット14のy軸プラス側の半円の中央部において最も小さくなっている。図11に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10aにおいて幅Waが最も大きくなる位置のスリット14の近傍に局所的に電流密度が小さくなる極小領域L1が形成される。他方、電流経路10aにおいて幅Waが最も小さくなる位置のスリット14の近傍に局所的に電流密度が大きくなる極大領域H1が形成される。
電流経路10bの幅Wbは、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に小さくなり、y軸マイナス側の半円の中央部において最小となる。その後、y軸プラス方向に進むにつれて徐々に大きくなり、y軸プラス側の半円の中央部において最大となった後、徐々に小さくなる。すなわち、電流経路10bの幅Wbは、スリット14のy軸マイナス側の半円の中央部において最も小さくなっており、スリット14のy軸プラス側の半円の中央部において最も大きくなっている。図11に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10bにおいて幅Wbが最も大きくなる位置のスリット14の近傍に局所的に電流密度が小さくなる極小領域L2が形成される。他方、電流経路10bにおいて幅Wbが最も小さくなる位置のスリット14の近傍に局所的に電流密度が大きくなる極大領域H2が形成される。
すなわち、第2の実施形態に係る電流検出装置の第2の変形例でも、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びたスリット14の近傍に磁気センサ素子20を配置することにより、検出感度を調整することができる。具体的には、バスバー10よりも大きい電流密度を検出したい場合には、極大領域H1、H2に磁気センサ素子20を配置すればよい。他方、バスバー10よりも小さい電流密度を検出したい場合には、極小領域L1、L2に磁気センサ素子20を配置すればよい。
また、スリット14が形成された部位でも、バスバー10の断面積はほとんど減少しないため、強度低下を抑制することができる。
このように、第2の実施形態に係る電流検出装置の第2の変形例でも、第1の実施形態に係る電流検出装置と同様に、バスバー10の強度の低下を抑制しつつ、検出感度を調整することができる。
ここで、第2の実施形態に係る電流検出装置の第2の変形例でも、第1の実施形態に係る電流検出装置と同様に、大型化を招くことなく、かつ、容易に検出感度を下げることができる。
さらに、図11に示すように、スリット14の場合、スリット12やスリット13の場合と比べ、極小領域L1、L2、極大領域H1、H2の面積が大きくなる。そのため、磁気センサ素子20を固定する位置のばらつきに対するロバスト性が向上する。
次に、図12を参照して、第2の実施形態に係る電流検出装置の第2の変形例のシミュレーション結果について説明する。図12は、第2の実施形態に係る電流検出装置の第2の変形例のシミュレーション結果を示すグラフである。シミュレーションにおいて、図11における電流経路10aの幅Wa、電流経路10bの幅Wbの最小値をいずれも1mmとした。さらに、図11におけるスリット14のx軸方向の幅を0.5mm、y軸方向の長さを14mmとした。その他のシミュレーションの条件は第1の実施形態と同じである。
次に、図12のグラフは、左側に示したバスバー10におけるx1軸上での磁束密度の変化を示している。x1軸は、スリット14のy軸マイナス側の半円の中央部に位置している。シミュレーションの結果、このx1軸上には、図11を参照して説明したように、スリット14の近傍に極小領域L1、極大領域H2が形成された。他方、x2軸上には、スリット14の近傍に極小領域L2、極大領域H1が形成された。
図12において、横軸は距離(mm)、縦軸は磁束密度(T)を示している。ここでも、図5に示した第1の実施形態の比較例に係るバスバー1の磁束密度0.022Tを基準値として一点鎖線で示している。図12のグラフに示すように、極大領域H2では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより高い磁束密度0.045T程度となった。一方、極小領域L1では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより低い磁束密度0.011T程度となった。なお、左側に示したバスバー10におけるx2軸上での磁束密度の変化も同様であって、具体的には図12のグラフを左右反転させたようなグラフとなるため省略する。
(第2の実施形態の第3の変形例)
次に、図13を参照して、第2の実施形態に係る電流検出装置の第3の変形例について説明する。図13は、第2の実施形態に係る電流検出装置の第3の変形例の模式的平面図である。図13に示したスリット15は、平面視で点対称な階段形状を有している。具体的には、y軸プラス側を上側と仮定した場合、スリット15は、x軸プラス側に進むにつれて上る階段形状を有する。より具体的には、スリット15は、蹴上部15aと、踏面部15bと、蹴上部15cとを有する。蹴上部15aと、踏面部15bと、蹴上部15cとは、この順に接続している。蹴上部15aは、y軸プラス側に略一直線状に延びて、踏面部15bは、蹴上部15aのy軸プラス側端部からx軸プラス側に略一直線状に延びる。蹴上部15cは、踏面部15bのx軸プラス側端部からy軸プラス側に略一直線状に延びる。
スリット15は、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びるスリットの一例である。スリット15は、蹴上部15aのy軸マイナス側端部から蹴上部15cのy軸プラス側端部までにおいて、総じてバスバー10の長手方向に対して斜めに延びている。
図13において、スリット15によって、分岐された2つの電流経路10a、10bは、スリット15の対称中心に関して互いに点対称な位置関係にある。そのため、電流経路10a、10bにおけるインダクタンス値が等しくなり、分流比率が電流の周波数に依存しなくなる。従って、電流の周波数が変化しても、電流値を正確に測定することができる。
電流経路10aは、電流経路10a1と、電流経路10a2とを備える。電流経路10a1と、電流経路10a2とは、y軸プラス方向にこの順に配置し、接続している。電流経路10a1は、バスバー10のx軸マイナス側の側面と蹴上部15aとに挟まれた電流経路である。電流経路10a2は、バスバー10のx軸マイナス側の側面と蹴上部15cとに挟まれた電流経路である。電流経路10a1における幅Wa1は、電流経路10a2における幅Wa2よりも小さい。電流経路10aの幅Waは、y軸プラス側に進んで、電流経路10a1から電流経路10a2に入ると、幅Wa1から幅Wa2まで段階的に大きくなる。
図13に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10a1において、局所的に電流密度が大きくなる極大領域H2が形成される。他方、電流経路10a2において、蹴上部15cと踏面部15bとの接続部近傍に、局所的に電流密度が小さくなる極大領域L2が形成される。
電流経路10bは、電流経路10b1と、電流経路10b2とを備える。電流経路10b1と、電流経路10b2とは、y軸プラス方向にこの順に配置し、接続している。電流経路10b1は、バスバー10のx軸プラス側の側面と蹴上部15aとに挟まれた電流経路である。電流経路10b2は、バスバー10のx軸プラス側の側面と蹴上部15aとに挟まれた電流経路である。電流経路10b1における幅Wb1は、電流経路10b2における幅Wb2よりも大きい。電流経路10aの幅Wbは、y軸プラス側に進んで、電流経路10b1から電流経路10b2に入ると、幅Wb1から幅Wb2まで段階的に小さくなる。
図13に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10b1において、踏面部15bと蹴上部15aとの接続部近傍に、局所的に電流密度が小さくなる極大領域L1が形成される。他方、電流経路10b2において、局所的に電流密度が大きくなる極大領域H1が形成される。
すなわち、第2の実施形態に係る電流検出装置の第3の変形例でも、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びたスリット15の近傍に磁気センサ素子20を配置することにより、検出感度を調整することができる。具体的には、バスバー10よりも大きい電流密度を検出したい場合には、極大領域H1、H2に磁気センサ素子20を配置すればよい。他方、バスバー10よりも小さい電流密度を検出したい場合には、極小領域L1、L2に磁気センサ素子20を配置すればよい。
また、スリット15が形成された部位でも、バスバー10の断面積はほとんど減少しないため、強度低下を抑制することができる。
このように、第2の実施形態に係る電流検出装置の第3の変形例でも、第1の実施形態に係る電流検出装置と同様に、バスバー10の強度の低下を抑制しつつ、検出感度を調整することができる。
ここで、第2の実施形態に係る電流検出装置の第3の変形例でも、第1の実施形態に係る電流検出装置と同様に、大型化を招くことなく、かつ、容易に検出感度を下げることができる。
次に、図14を参照して、第2の実施形態に係る電流検出装置の第3の変形例のシミュレーション結果について説明する。図14は、第2の実施形態に係る電流検出装置の第3の変形例のシミュレーション結果を示すグラフである。シミュレーションにおいて、図14における電流経路10aの幅Wa、電流経路10bの幅Wbの最小値(ここでは、幅Wa1、幅Wb2)をいずれも1mmとした。さらに、図14におけるスリット15のx軸方向の幅を0.5mm、y軸方向の長さを7mmとした。その他のシミュレーションの条件は第1の実施形態と同じである。
図14のグラフは、左側に示したバスバー10におけるx1軸上での磁束密度の変化を示している。x1軸は、スリット15の蹴上部15aのy軸プラス側の端部近傍に位置している。シミュレーションの結果、このx1軸上には、図13を参照して説明したように、スリット15の蹴上部15aの近傍に極小領域L1、極大領域H2が形成された。他方、x2軸上には、スリット15の蹴上部15cの近傍に極小領域L2、極大領域H1が形成された。x2軸は、スリット15の蹴上部15cのy軸マイナス側の端部近傍に位置している。
図14において、横軸は距離(mm)、縦軸は磁束密度(T)を示している。ここでも、図5に示した第1の実施形態の比較例に係るバスバー1の磁束密度0.022Tを基準値として一点鎖線で示している。図14のグラフに示すように、極大領域H2では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより高い磁束密度0.050T程度となった。一方、極小領域L1では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより低い磁束密度0.007T程度となった。なお、左側に示したバスバー10におけるx2軸上での磁束密度の変化も同様であって、具体的には図14のグラフを左右反転させたようなグラフとなるため省略する。
(第2の実施形態の第4の変形例)
次に、図15を参照して、第2の実施形態に係る電流検出装置の第4の変形例について説明する。図15は、第2の実施形態に係る電流検出装置の第4の変形例の模式的平面図である。図15に示したスリット16は、平面視で点対称な階段形状を有している。具体的には、y軸プラス側を上側とした場合、スリット16は、x軸プラス側に進むにつれて上る階段形状を有する。より具体的には、スリット16は、蹴上部16aと、踏面部16bと、蹴上部16cと、踏面部16dと、蹴上部16eとを有する。蹴上部16aと、踏面部16bと、蹴上部16cと、踏面部16dと、蹴上部16eとは、この順に接続している。蹴上部16aは、y軸プラス側に略一直線状に延びて、踏面部16bは、蹴上部16aのy軸プラス側端部からx軸プラス側に略一直線状に延びる。蹴上部16cは、踏面部16bのx軸プラス側端部からy軸プラス側に略一直線状に延びて、踏面部16dは、蹴上部16cのy軸プラス側端部からx軸プラス側に略一直線状に延びる。蹴上部16eは、踏面部16dのx軸プラス側端部からy軸プラス側に略一直線状に延びる。
スリット16は、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びるスリットの一例である。スリット16は、蹴上部16aのy軸マイナス側端部から蹴上部16eのy軸プラス側端部まで、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びる。
図15において、スリット16によって、分岐された2つの電流経路10a、10bは、スリット16の対称中心に関して互いに点対称な位置関係にある。そのため、電流経路10a、10bにおけるインダクタンス値が等しくなり、分流比率が電流の周波数に依存しなくなる。従って、電流の周波数が変化しても、電流値を正確に測定することができる。
電流経路10aは、電流経路10a1と、電流経路10a2と、電流経路10a3とを備える。電流経路10a1と、電流経路10a2と、電流経路10a3とは、y軸プラス方向にこの順に配置し、接続している。電流経路10a1は、バスバー10のx軸マイナス側の側面と蹴上部16aとに挟まれた電流経路である。電流経路10a2は、バスバー10のx軸マイナス側の側面と蹴上部16cとに挟まれた電流経路である。電流経路10a3は、バスバー10のx軸マイナス側の側面と蹴上部16eとに挟まれた電流経路である。電流経路10a1における幅Wa1は、電流経路10a2における幅Wa2よりも小さい。幅Wa2は、電流経路10a3における幅Wa3よりも小さい。電流経路10aの幅Waは、y軸プラス側に進んで、電流経路10a1から電流経路10a2に入ると、幅Wa1から幅Wa2まで段階的に大きくなり、さらにy軸プラス側に進んで、電流経路10a2から電流経路10a3に入ると、幅Wa2から幅Wa3まで段階的に大きくなる。
図15に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10a1において、局所的に電流密度が大きくなる極大領域H2が形成される。他方、電流経路10a3において、蹴上部16eと踏面部16dとの接続部近傍に、局所的に電流密度が小さくなる極大領域L2が形成される。
電流経路10bは、電流経路10b1と、電流経路10b2と、電流経路10b3とを備える。電流経路10b1と、電流経路10b2と、電流経路10b3とは、y軸プラス方向にこの順に配置し、接続している。電流経路10b1は、バスバー10のx軸プラス側の側面と蹴上部16aとに挟まれた電流経路である。電流経路10b2は、バスバー10のx軸プラス側の側面と蹴上部16cとに挟まれた電流経路である。電流経路10b3は、バスバー10のx軸プラス側の側面と蹴上部16eとに挟まれた電流経路である。
電流経路10b1における幅Wb1は、電流経路10b2における幅Wb2よりも大きい。幅Wb2は、電流経路10b3における幅Wb3よりも大きい。電流経路10aの幅Wbは、y軸プラス側に進んで、電流経路10b1から電流経路10b2に入ると、幅Wb1から幅Wb2まで段階的に小さくなり、さらにy軸プラス側に進んで、電流経路10b2から電流経路10b3に入ると、幅Wb2から幅Wb3まで段階的に小さくなる。
図15に示すように、バスバー10に電流を流すと、電流経路10b1において、踏面部16bと蹴上部16aとの接続部近傍に、局所的に電流密度が小さくなる極大領域L1が形成される。他方、電流経路10b3において、局所的に電流密度が大きくなる極大領域H1が形成される。
すなわち、第2の実施形態に係る電流検出装置の第4の変形例でも、バスバー10の長手方向に対して斜めに延びたスリット16の近傍に磁気センサ素子20を配置することにより、検出感度を調整することができる。具体的には、バスバー10よりも大きい電流密度を検出したい場合には、極大領域H1、H2に磁気センサ素子20を配置すればよい。他方、バスバー10よりも小さい電流密度を検出したい場合には、極小領域L1、L2に磁気センサ素子20を配置すればよい。
また、スリット16が形成された部位でも、バスバー10の断面積はほとんど減少しないため、強度低下を抑制することができる。
このように、第2の実施形態に係る電流検出装置の第4の変形例でも、第1の実施形態に係る電流検出装置と同様に、バスバー10の強度の低下を抑制しつつ、検出感度を調整することができる。
ここで、第2の実施形態に係る電流検出装置の第4の変形例でも、第1の実施形態に係る電流検出装置と同様に、大型化を招くことなく、かつ、容易に検出感度を下げることができる。
次に、図16を参照して、第2の実施形態に係る電流検出装置の第4の変形例のシミュレーション結果について説明する。図16は、第2の実施形態に係る電流検出装置の第4の変形例のシミュレーション結果を示すグラフである。シミュレーションにおいて、図16における電流経路10aの幅Wa、電流経路10bの幅Wbの最小値(ここでは、幅Wa1、幅Wb2)をいずれも1mmとした。さらに、図16におけるスリット16のx軸方向の幅を0.5mm、y軸方向の長さを7mmとした。その他のシミュレーションの条件は第1の実施形態と同じである。
図16のグラフは、左側に示したバスバー10におけるx1軸上での磁束密度の変化を示している。x1軸は、スリット16の蹴上部16aのy軸プラス側の端部近傍に位置している。シミュレーションの結果、このx1軸上には、図15を参照して説明したように、スリット16の蹴上部16aの近傍に極小領域L1、極大領域H2が形成された。他方、x2軸上には、スリット16の蹴上部16eの近傍に極小領域L2、極大領域H1が形成された。x2軸は、スリット16の蹴上部16eのy軸マイナス側の端部近傍に位置している。
図16において、横軸は距離(mm)、縦軸は磁束密度(T)を示している。ここでも、図5に示した第1の実施形態の比較例に係るバスバー1の磁束密度0.022Tを基準値として一点鎖線で示している。図16のグラフに示すように、極大領域H2では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより高い磁束密度0.041T程度となった。一方、極小領域L1では、スリットのない領域での磁束密度0.022Tより低い磁束密度0.009T程度となった。なお、左側に示したバスバー10におけるx2軸上での磁束密度の変化も同様であって、具体的には図16のグラフを左右反転させたようなグラフとなるため省略する。
なお、本発明は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、第2の実施形態の第3の変形例及び第4の変形例では、バスバー10には、階段形状を有するスリット15、16がそれぞれ設けられているが、バスバー10には、スロット15、16と比較して、踏面部と蹴上部とをより多く含む階段形状を有するスリットが設けられていてもよい。
10 バスバー
10a、10a1〜10a3、10b、10b1〜10a3、10c 電流経路
11、11a、11b、12、13、14、15、16 スリット
20 磁気センサ素子
H1〜H3 極大領域
L1〜L4 極小領域

Claims (5)

  1. バスバーと、
    前記バスバーを流れる電流によって前記バスバーの周囲に発生する磁界を検出する磁気センサ素子と、を備えた電流検出装置であって、
    前記バスバーには、前記バスバーの長手方向に対して斜めに延びたスリットが1本もしくは複数本設けられており、
    前記磁気センサ素子が、前記バスバー上において前記スリットの近傍に配置された、
    電流検出装置。
  2. 前記磁気センサ素子が、
    前記スリットによって分岐された電流経路の1つにおいて、最も幅が狭くなっている位置の近傍に配置されていることを特徴とする、
    請求項1に記載の電流検出装置。
  3. 前記磁気センサ素子が、
    前記スリットによって分岐された電流経路の1つにおいて、最も幅が広くなっている位置の近傍に配置されていることを特徴とする、
    請求項1に記載の電流検出装置。
  4. 前記スリットが、1本であって、かつ、平面視で点対称な形状を有しており、
    前記スリットによって分岐された2つの電流経路が、前記スリットの対称中心に関して互いに点対称な位置関係にあることを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の電流検出装置。
  5. 前記スリットが、平面視でS字形状を有していることを特徴とする、
    請求項4に記載の電流検出装置。
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