JP2016109159A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性を向上できる防振装置を提供すること。【解決手段】弾性脚部13は、軸方向の投影における弾性脚部13の周方向の輪郭を形成する中央壁面41を備え、第1端部50は、軸方向から見て中央壁面41より周方向に入り込んだところに位置する第1壁面51を備え、第2端部60は、軸方向から見て中央壁面41より周方向に入り込んだところに位置する第2壁面61を備える。第1壁面51及び第2壁面61によって、内側部材11と外側部材12とが軸直角方向へ相対変位するときに弾性脚部13に生じる引張方向の歪みを分散し歪みを小さくできるので、耐久性を向上できる。【選択図】図1

Description

本発明は防振装置に関し、特に耐久性を向上できる防振装置に関するものである。
従来から、内側部材と、内側部材と間隔をあけて内側部材の外周側に配置される筒状の外側部材と、内側部材と外側部材とを連結するゴム状弾性体から構成される一対の弾性脚部とを備える防振装置が知られている(例えば特許文献1)。
実開平6−22639号公報
しかしながら上述した技術では、内側部材および外側部材の軸方向と交差する方向へ内側部材と外側部材とが相対変位して弾性脚部に引張方向の歪みが生じると、耐久性が低下するおそれがあった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、耐久性を向上できる防振装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
この目的を達成するために請求項1記載の防振装置によれば、内側部材と間隔をあけて内側部材の外周側に筒状の外側部材が配置され、ゴム状弾性体から構成される一対の弾性脚部により内側部材と外側部材とが連結される。弾性脚部は、内側部材および外側部材の軸方向の中央に位置する部位である中央部と、中央部の軸方向の一方側に連設される部位である第1端部と、中央部の軸方向の他方側に連設される部位である第2端部とを備えている。中央部は、軸方向の投影における弾性脚部の周方向の輪郭を形成する中央壁面を備え、第1端部は、軸方向から見て中央壁面より周方向に入り込んだところに位置する第1壁面を備え、第2端部は、軸方向から見て中央壁面より周方向に入り込んだところに位置する第2壁面を備えている。これにより、内側部材および外側部材の軸方向と交差する方向へ内側部材と外側部材とが相対変位するときに弾性脚部に生じる引張方向の歪みを、第1壁面および第2壁面によって分散できる。第1壁面および第2壁面がない場合と比較して、歪みを小さくできるので、耐久性を向上できる効果がある。
請求項2記載の防振装置によれば、一対の弾性脚部は、内側部材および外側部材の軸方向から見てV字状に配置される。中央壁面は、軸方向の投影における弾性脚部の周方向の輪郭の内、他の弾性脚部との間の周方向の距離の短い側の短側輪郭を形成する。第1壁面および第2壁面は、短側輪郭を形成する自由長の短い方の弾性脚部の周方向端面に形成される。弾性脚部のこの部分は引張方向の歪みが生じ易いので、この端面に第1壁面および第2壁面を形成することで、歪みの分散効果を高めることができる。よって、請求項1の効果に加え、一対の弾性脚部がV字状に配置される防振装置において、耐久性の向上効果を顕著にできる。
請求項3記載の防振装置によれば、第1壁面および第2壁面は、軸方向から見て、第1端部および第2端部の径方向の中心より内側部材側に位置する部位において中央壁面に対して周方向へ入り込む面積が、第1端部および第2端部の径方向の中心より外側部材側に位置する部位において中央壁面に対して周方向へ入り込む面積より大きくなるように設定される。第1壁面および第2壁面が周方向へ入り込む面積を外側部材側より内側部材側を大きくすることで、弾性脚部の外側部材の近傍に集中する引張方向の歪みを分散させつつ、弾性脚部のばねの低下を抑制できる。よって、請求項1又は2の効果に加え、弾性脚部のばねの低下を抑制しつつ耐久性を向上できる効果がある。
請求項4記載の防振装置によれば、第1壁面および第2壁面は、第1端部および第2端部の径方向の中心より内側部材側に位置する部位において、軸方向から見て、内側部材から径方向外側へ向かうにつれて中央壁部に対する周方向への入り込み量が多くなるように設定される。これにより、内側部材の近傍の弾性脚部のばねの低下を抑制できる。よって、請求項3の効果に加え、弾性脚部のばねの低下をさらに抑制しつつ耐久性を向上できる効果がある。
請求項5記載の防振装置によれば、第1端部および第2端部は、軸方向の長さが、弾性脚部の軸方向の長さの1/6〜1/2にそれぞれ設定されている。よって、請求項1から4のいずれかの効果に加え、弾性脚部のばねの低下を抑制しつつ耐久性を向上できる効果がある。
請求項6記載の防振装置によれば、第1壁面および第2壁面は、軸方向から見て中央壁面に対して周方向へ入り込む最大長さが、軸方向の投影における弾性脚部の周方向の長さの1/8〜1/2にそれぞれ設定されている。よって、請求項1から5のいずれかの効果に加え、弾性脚部のばねの低下を抑制しつつ耐久性を向上できる効果がある。
本発明の第1実施の形態における防振装置の平面図である。 第1ブッシュの平面図である。 第1ブッシュの底面図である。 第1ブッシュの斜視図である。 図2のV−V線における弾性脚部の断面図である。 図2のVI−VI線における第1ブッシュの片側断面図である。 (a)は内側部材と外側部材とを軸直角方向へ相対変位させたときに弾性脚部に生じる最大主ひずみの等値線図であり、(b)は比較例の等値線図である。 第2実施の形態における防振装置の平面図である。 図8のIX−IX線における弾性脚部の断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実施の形態における防振装置1の平面図であり、図2及び図3はそれぞれ第1ブッシュ10の平面図および底面図であり、図4は第1ブッシュ10の斜視図である。
図1に示すように、防振装置1は、第1ブッシュ10及び第2ブッシュ20と、それら第1ブッシュ10及び第2ブッシュ20を互いに連結する連結部材30とを備え、自動車のエンジンと車体との振動伝達を抑えつつエンジンの相対変位を抑制する装置である。本実施の形態では、車体側(図1右側、図示せず)に第1ブッシュ10が、エンジン側(図1左側、図示せず)に第2ブッシュ20が連結される。
第1ブッシュ10は、車体側(図示せず)に取り付けられる内側部材11と、内側部材11の外周側に位置し連結部材30が連結される円筒状の外側部材12と、外側部材12及び内側部材11の間に介在すると共に弾性材料(ゴム状弾性材)から構成される一対の弾性脚部13とを備えている。内側部材11はアルミニウム合金から筒状に構成され、外側部材12は鉄鋼材料から円筒状に構成される。第1ブッシュ10は、内側部材11の中心に貫通形成されたボルト挿通孔にボルト(図示せず)を挿通し、そのボルトを車体側に締結することにより車体側に連結される。
第2ブッシュ20は、エンジン側(図示せず)に取り付けられる筒状の内側部材21と、内側部材21の外周側に位置し連結部材30が連結される円筒状の外側部材22と、外側部材22及び内側部材21との間に介在すると共に弾性材料(ゴム状弾性材)から構成される防振基体23とを備えている。第2ブッシュ20は、内側部材21の中心に貫通形成されたボルト挿通孔にボルト(図示せず)を挿通し、そのボルトをエンジン側に締結することによりエンジン側に連結される。
連結部材30は、第1筒部材31及び第2筒部材32と、それら第1筒部材31及び第2筒部材32が両端に溶接固定されるブラケット部材33とを備えている。第1筒部材31及び第2筒部材32は、第1ブッシュ10の外側部材12及び第2ブッシュ20の外側部材22がそれぞれ内嵌圧入される部材であり、鉄鋼材料から筒状に構成される。ブラケット部材33は、鉄鋼材料から円筒状に形成されており、その両端部に第1筒部材31及び第2筒部材32の外周面が溶接固定される。
図2に示すように第1ブッシュ10は、内側部材11と外側部材12とを連結する一対の弾性脚部13,13と、内側部材11へ向けて外側部材12に設けられたストッパ部14,15とを備えている。一対の弾性脚部13,13は、内側部材11及び外側部材12の軸方向(図1紙面垂直方向)から見てV字状に配置されている。外側部材12は、周上の2箇所に弾性脚部13,13が連結されることで、内側部材11を挟んで優弧(図2右側)及び劣弧(図2左側)が作られる。ストッパ部14は外側部材12の劣弧の部分に配置され、ストッパ部15は外側部材12の優弧の部分に配置される。内側部材11は、ストッパ部14,15とそれぞれ対向する外周面に、当接部16,17が設けられる。弾性脚部13、ストッパ部14,15及び当接部16,17は、ゴム状弾性体から一体に成形され、内側部材11の外周面や外側部材12の内周面に加硫接着されている。
第1ブッシュ10(図1参照)は、第1筒部材31にブラケット部材33が固定された位置にストッパ部14の位置を合わせて、外側部材12が第1筒部材31へ圧入される。本実施の形態では、防振装置1は、車両の後方側に第1ブッシュ10が、車両の前方側に第2ブッシュ20が配置され、車長方向(車両の前後方向)に沿って連結部材30(ブラケット部材33)の長手方向が配置されるように車両に搭載される。これにより第1ブッシュ10は、連結部材30の軸線に対して線対称状に一対の弾性脚部13,13が配置される。
車両の加速走行時には、内側部材11に取り付けられた車体(図示せず)とエンジンとの相対変位により、第1ブッシュ10の内側部材11は、外側部材12(第1筒部材31)に対して相対的にストッパ部14側へ移動する。車両の減速走行時には、内側部材11に取り付けられた車体(図示せず)とエンジンとの相対変位により、内側部材11は外側部材12(第1筒部材31)に対して相対的にストッパ部15側へ移動する。ストッパ部15に当接部17が当たるまで外側部材12に対して内側部材11が相対的に移動し、主に矢印P方向の引張力が弾性脚部13に作用する。
この引張力により、弾性脚部13のストッパ部14に近い側(ストッパ部15から離れた劣弧側)の周方向端面の外側部材12の近傍に歪み(引張歪み)が集中する。そのため、弾性脚部13の耐久性が低下するおそれがある。そこで、引張歪みを分散して弾性脚部13の耐久性を向上するため、弾性脚部13は、ストッパ部14に近い側の端面の一部が周方向および軸方向に減肉された第1壁面51及び第2壁面61(図3参照)を備えている。なお、弾性脚部13は、ストッパ部15に近い周方向端面(図2右側)の自由長が、ストッパ部14に近い周方向端面(図2左側)の自由長より長いので、ストッパ部15に近い周方向端面に第1壁面51及び第2壁面61は必ずしも設けなくて良い。
図4示すように第1壁面51は、ストッパ部14と対面する弾性脚部13の周方向端面が弾性脚部13の軸方向端面と交わる部分に設けられている。第1壁面51は、周方向へ向かうにつれて軸方向へ入り込む面であり、周方向へ隣接し軸方向へ向かう凸の2つの湾曲面と、その湾曲面の間に位置し凹凸の向きが変わる変曲部52とを備えている。第1壁面51は、弾性脚部13の内側部材11寄りに形成されている。
図5から図7を参照して弾性脚部13について説明する。図5は図2のV−V線における弾性脚部13の断面図であり、外側部材12の図示を省略している。図6は図2のVI−VI線における第1ブッシュ10の片側断面図であり、図7は弾性脚部13の側面図である。なお、図5から図7に示す矢印A、矢印C、矢印Rは、それぞれ第1ブッシュ10の軸方向、周方向、径方向を示す(図9において同じ)。
図5に示すように弾性脚部13は、内側部材11及び外側部材12の軸方向(矢印A方向)の中央に位置する中央部40、中央部40の軸方向の一方側に連設される第1端部50、及び、中央部40の軸方向の他方側に連設される第2端部60を備え、それらがゴム状弾性体から一体に成形されている。弾性脚部13は、軸方向(矢印A方向)の投影において輪郭Sを形成する。
中央部40は、軸方向の投影における弾性脚部13の輪郭Sの内、ストッパ部14(図2参照)側の輪郭S(図5左側、短側輪郭)を形成する中央壁面41を備えている。第1端部50は、中央壁面41に連成される第1壁面51を有している。第1壁面51は、中央壁面41を端点42から軸方向へ延長して中央壁面41に連成される仮想面と、第1端部50の軸方向端面54を端点53から周方向へ延長して軸方向端面54に連成される仮想面とが交わる稜の角を滑らかにする仮想のフィレット面F1より軸方向(矢印A方向)及び周方向(矢印C方向)の内側に位置する窪み面であり、軸方向から見て中央壁面41より周方向に入り込んでいる。
第1壁面51は、図5に示す断面の輪郭線における軸線Oに対する傾きが、中央壁面41の軸線Oに対する傾きより大きく設定されており、曲線の凹凸の向きが変わる変曲部52を有している。変曲部52があるので、変曲部52がない場合と比較して、第1壁面51を周方向(矢印C方向)へ深く入り込ませることができ、第1壁面51による弾性脚部13の減肉量を確保できる。
第2端部60は、中央壁面41に連成される第2壁面61を有している。第2壁面61は、中央壁面41を端点43から軸方向へ延長して中央壁面41に連成される仮想面と、第2端部60の軸方向端面64を端点63から周方向へ延長して軸方向端面64に連成される仮想面とが交わる稜の角を滑らかにする仮想のフィレット面F2より軸方向および周方向の内側に位置する窪み面であり、軸方向から見て中央壁面41より周方向に入り込んでいる。
第2壁面61は、図5に示す断面の輪郭線における軸線Oに対する傾きが、中央壁面41の軸線Oに対する傾きより大きく設定されており、曲線の凹凸の向きが変わる変曲部62を有している。変曲部62があるので、変曲部62がない場合と比較して、第2壁面61を周方向(矢印C方向)へ深く入り込ませることができ、第2壁面61による弾性脚部13の減肉量を確保できる。
このように弾性脚部13に第1壁面51及び第2壁面61を設けることで、弾性脚部13に生じる引張方向の歪みを分散できる。歪みを分散させることで、第1壁面51及び第2壁面61がない場合(仮想のフィレット面F1,F2の場合)と比較して最大歪みを小さくできるので、弾性脚部13の耐久性を向上できる。
第1端部50は、周方向(矢印C方向)の投影における軸方向の長さD1が、周方向の投影における弾性脚部13の軸方向の長さD(中央壁面41、第1壁面51及び第2壁面61の軸方向の長さ)に対して1/6〜1/2に設定される。即ち、D1/D=1/6〜1/2の範囲に設定されるので(本実施の形態ではD1/D=2/5)、弾性脚部13のばねの低下を抑制しつつ耐久性を向上できる。D1/D≧1/6に設定することで、耐久性の向上効果を確保することができ、D1/D≦1/2に設定することで、弾性脚部13のばねの低下を抑制できる。なお、長さD1は、軸方向の中央に最も近い第1壁面51の端点42から弾性脚部13の軸方向端面54(端点53)までの距離である。
同様に第2端部60は、周方向の投影における軸方向の長さD2が、周方向の投影における弾性脚部13の軸方向の長さD(中央壁面41、第1壁面51及び第2壁面61の軸方向の長さ)に対して1/6〜1/2に設定される。即ち、D2/D=1/6〜1/2の範囲に設定されるので(本実施の形態ではD2/D=2/5)、弾性脚部13のばねの低下を抑制しつつ耐久性を向上できる。D2/D≧1/6に設定することで、耐久性の向上効果を確保することができ、D2/D≦1/2に設定することで、弾性脚部13のばねの低下を抑制できる。なお、長さD2は、軸方向の中央に最も近い第2壁面61の端点43から弾性脚部13の軸方向端面64(端点63)までの距離である。
図6に示すように第1ブッシュ10は、内側部材11の軸方向(矢印A方向)の長さが、外側部材12の軸方向の長さより大きく設定されている。内側部材11及び外側部材12に加硫接着される弾性脚部13は、内側部材11側(径方向内側)の軸方向の長さが、外側部材12側(径方向外側)の軸方向の長さより短い。これにより第1ブッシュ10のばねは、軸方向の長さの短い外側部材12側の弾性脚部13の制約を受ける。
図2に戻って、軸方向から見た第1壁面51について説明する。なお、第2壁面62は、第1壁面51と同様に弾性脚部13の軸方向端面(第1端部60)に形成されているので、説明を省略する。第1壁面51は、軸方向(図2紙面垂直方向)から見て、中央壁面41に対して周方向へ湾曲状に入り込むように曲面状に形成されている。よって、第1壁面51の一部に引張歪みが集中することを抑制できる。
また、第1壁面51は、軸方向視(図2紙面垂直方向視)において、中心C(第1端部50の径方向の中心)より内側部材11側に位置する部位における中央壁面41に対して周方向へ入り込む面積が、中心Cより外側部材12側に位置する部位における中央壁面41に対して周方向へ入り込む面積より大きくなるように設定されている。これにより、弾性脚部13の外側部材12の近傍に集中する引張歪みを分散させつつ、弾性脚部13(外側部材12側)のばねの低下を抑制できる。なお、中心Cは、軸方向から見て、中央壁面41の輪郭を直線状に延長した仮想の仮想線Eが、内側部材11及び外側部材12の外形と交わってできる線分の中点である。
また、第1壁面51は、軸方向から見て、中央壁面41に対して周方向へ入り込む最大長さL1が、軸方向の投影における弾性脚部13の周方向の長さLに対して1/8〜1/2に設定される。即ち、L1/L=1/8〜1/2の範囲に設定されるので(本実施の形態では1/3)、弾性脚部13のばねの低下を抑制しつつ耐久性を向上できる。L1/L≧1/8に設定することで、耐久性の向上効果を確保することができ、L1/L≦1/2に設定することで、弾性脚部13のばねの低下を抑制できる。
なお、長さLは、中心Cを通る内側部材11及び外側部材12の同心円が弾性脚部13の軸方向の投影における輪郭と交わる円弧の長さであり、長さL1は、内側部材11及び外側部材12の同心円が仮想線E及び第1壁面51の周方向の端点53(軸方向視における第1壁面51と軸方向端面54との境界)と交わる最も長い円弧の長さである。
以上のように構成される第1ブッシュ10の内側部材11に荷重を加え、内側部材11を外側部材12に対して軸直角方向へ相対変位させ、ストッパ部15に当接部17を当接させたときの弾性脚部13の最大主ひずみ及び静ばね定数を計算により求めた。図7を参照して計算結果を説明する。図7(a)は第1ブッシュ10の弾性脚部13に生じる最大主ひずみの等値線図であり、図7(b)は比較例の等値線図である。なお、比較例は、弾性脚部に第1壁面51及び第2壁面61を形成しない以外、第1ブッシュ10(以下「実施例」と称す)と同一の形状、寸法および材質に設定した。
図7(a)及び図7(b)に示すように比較例は、弾性脚部13の外側部材12側に歪みが集中するのに対し、実施例は、内側部材11側に歪みを分散できることが確認された。また、実施例は比較例と比べて、歪みの絶対値を小さくできることが確認された。計算の結果、実施例は、比較例に対して最大主ひずみを13%低減できた。実施例は、弾性脚部13の一部を減肉するので静ばね定数の低下が懸念されたが、比較例に対して静ばね定数の低下を4%に抑えることができた。従って、本実施の形態によれば、弾性脚部13に生じる引張方向の歪みを第1壁面51及び第2壁面61によって分散し、歪みの絶対値を小さくすることで耐久性を向上できることが明らかになった。
ここで、弾性脚部13の軸方向端面と周方向端面とが交わる稜に形成されるフィレットの半径を小さくすることで、弾性脚部13の歪みを分散することは可能である。しかし、この場合には、弾性脚部のばねが低下するという問題が生じる。本実施の形態によれば、弾性脚部のばねの低下を抑制できるので(実施例は比較例に対して僅かに4%低下)、弾性脚部のばねの低下を抑制しつつ耐久性を向上できることが明らかである。
次に図8及び図9を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、軸方向から見て弾性脚部13がV字状に配置される場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、軸方向から見て弾性脚部113が直線状に配置される場合について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図8は第2実施の形態における防振装置101の平面図であり、図9は図8のIX−IX線における弾性脚部113の断面図である。
図8に示すように、防振装置101は、第1ブッシュ110及び第2ブッシュ20と、それら第1ブッシュ110及び第2ブッシュ20を互いに連結する連結部材30とを備え、エンジンと車体との振動伝達を抑えつつエンジンの相対変位を抑制し得るように構成される。本実施の形態では、車体側(図8右側、図示せず)に第1ブッシュ110が、エンジン側(図8左側、図示せず)に第2ブッシュ20が連結される。
第1ブッシュ110は、車体側(図示せず)に取り付けられる内側部材11及び外側部材12の間に介在すると共に弾性材料(ゴム状弾性材)から構成される一対の弾性脚部113を備えている。一対の弾性脚部113,113は、内側部材11及び外側部材12の軸方向(図8紙面垂直方向)から見て直線状に配置されている。弾性脚部113及びストッパ部14,15はゴム状弾性体から一体に成形され、内側部材11や外側部材12の所定箇所に加硫接着されている。第1ブッシュ110は、内側部材11がストッパ部14,15へ近づくように内側部材11と外側部材12とが相対変位するときに弾性脚部113に生じる引張歪みを抑制するため、弾性脚部113の周方向端面の両側に第1壁面151及び第2壁面161(図9参照)が形成されている。
図9に示すように弾性脚部113は、中央壁面41に連成される第1壁面151及び第2壁面161を有している。第1壁面151は、仮想のフィレット面F1より軸方向および周方向の内側に位置する窪み面であり、軸方向から見て中央壁面41より周方向に入り込んでいる。第1壁面151は、周方向の断面の輪郭線における軸線Oに対する傾きが、中央壁面41の軸線Oに対する傾きより大きく設定されており、軸方向(矢印A方向)の外側へ向かうにつれて周方向へ入り込む直線状に輪郭が形成されている。
第2壁面161は、仮想のフィレット面F2より軸方向および周方向の内側に位置する窪み面であり、軸方向から見て中央壁面41より周方向に入り込んでいる。第2壁面161は、周方向の断面の輪郭線における軸線Oに対する傾きが、中央壁面41の軸線Oに対する傾きより大きく設定されており、軸方向(矢印A方向)の外側へ向かうにつれて周方向へ入り込む直線状に輪郭が形成されている。
防振装置101は、弾性脚部113の両方の周方向端面に第1壁面151及び第2壁面161が形成されているので、車両の加速走行時および減速走行時のいずれの場合も、弾性脚部113に生じる引張歪みを緩和できる。よって、防振装置101の耐久性を向上できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、内側部材11や弾性脚部13,113等の形状は一例であり、種々の形状を採用できることは当然である。
上記各実施の形態では、第1ブッシュ10,110及び第2ブッシュ20を連結部材30で連結した防振装置1,101(所謂トルクロッド)について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、内側部材11と外側部材12とを一対の弾性脚部13,113で連結した第1ブッシュ10,110(所謂ブッシュ)を防振装置とすることは当然可能である。
上記各実施の形態では、自動車のエンジンを弾性支持するエンジンマウントとして防振装置1,101を用いる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。ボディマウント、デフマウント等、任意の振動体の振動を抑制する防振装置に本実施の形態を適用することは当然可能である。
1,101 防振装置
10,110 第1ブッシュ(防振装置)
11 内側部材
12 外側部材
13,113 弾性脚部
40 中央部
41 中央壁面
50 第1端部
51,151 第1壁面
60 第2端部
61,161 第2壁面

Claims (6)

  1. 内側部材と、前記内側部材と間隔をあけて前記内側部材の外周側に配置される筒状の外側部材と、
    前記内側部材と前記外側部材とを連結するゴム状弾性体から構成される一対の弾性脚部とを備え、
    前記弾性脚部は、前記内側部材および前記外側部材の軸方向の中央に位置する部位であって、軸方向の投影における前記弾性脚部の周方向の輪郭を形成する中央壁面を備える中央部と、
    前記中央部の軸方向の一方側に連設される部位であって、軸方向から見て前記中央壁面より周方向に入り込んだところに位置する第1壁面を備える第1端部と、
    前記中央部の軸方向の他方側に連設される部位であって、軸方向から見て前記中央壁面より周方向に入り込んだところに位置する第2壁面を備える第2端部とを備えていることを特徴とする防振装置。
  2. 前記一対の弾性脚部は、前記内側部材および前記外側部材の軸方向から見てV字状に配置され、
    前記中央壁面は、軸方向の投影における前記弾性脚部の周方向の輪郭の内、他の前記弾性脚部との間の周方向の距離の短い側の短側輪郭を形成し、
    前記第1壁面および前記第2壁面は、前記短側輪郭を形成する前記中央壁面に対して設けられていることを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記第1壁面および前記第2壁面は、軸方向から見て、前記第1端部および前記第2端部の径方向の中心より前記内側部材側に位置する部位において前記中央壁面に対して周方向へ入り込む面積が、前記第1端部および前記第2端部の径方向の中心より前記外側部材側に位置する部位において前記中央壁面に対して周方向へ入り込む面積より大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振装置。
  4. 前記第1壁面および前記第2壁面は、前記第1端部および前記第2端部の径方向の中心より前記内側部材側に位置する部位において、軸方向から見て、前記内側部材から径方向外側へ向かうにつれて前記中央壁部に対する周方向への入り込み量が多くなるように設定されていることを特徴とする請求項3記載の防振装置。
  5. 前記第1端部および前記第2端部は、軸方向の長さが、前記弾性脚部の軸方向の長さの1/6〜1/2にそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の防振装置。
  6. 前記第1壁面および前記第2壁面は、軸方向から見て前記中央壁面に対して周方向へ入り込む最大長さが、軸方向の投影における前記弾性脚部の周方向の長さの1/8〜1/2にそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の防振装置。
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