JP2016108847A - 鋼管接続構造体とその形成方法 - Google Patents

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【課題】肉厚の厚い鋼管同士を繋ぐに当たり、機械式継手を使用することで工程短縮を図りながら、継手部が構造弱部にならない鋼管接続構造体とその形成方法を提供する。【解決手段】他方の鋼管1B(1A)に接続される鋼管1A(1B)の継手側端部に機械式継手部2A,2Bが備えてある2以上の鋼管1A,1Bが、機械式継手部2A,2B同士で接続されて1以上の鋼管接続部2が形成されており、鋼管接続部2の外側に2以上の分割管が配設され、2以上の分割管がそれらの輪郭に沿って鋼管接続部2と溶接接合されて鋼管補強体3が形成されており、鋼管接続部2と鋼管補強体3の間に双方を接続する内部接続体4が形成されており、内部接続体4によって鋼管接続部2と鋼管補強体3が一体化されて構成されている鋼管接続構造体である。【選択図】図6

Description

本発明は、比較的肉厚の厚い2以上の鋼管同士が繋がれてなる鋼管接続構造体と、鋼管建込み孔の内部でこの鋼管接続構造体を形成する鋼管接続構造体の形成方法に関するものである。
構造物の基礎や土止め等に鋼管を使用するに際し、使用する鋼管が規定長以上の長さを有する場合や、施工現場の制約等から比較的短尺な鋼管を建込み孔に建て込む等の環境下においては、2以上の鋼管を現場で繋ぎながら建込み孔に建て込む施工がおこなわれる。
使用鋼管の径が1000mm程度かそれ以上の規模になると、その肉厚も自ずと厚くなり、30mm以上の肉厚の鋼管や、さらに40mm以上の肉厚の鋼管が使用される場合も往々にしてある。
上記鋼管同士の接続は一般にセルフシールドアーク溶接等の現場円周溶接にておこなわれるが、肉厚が30mm以上の鋼管同士を現場溶接する場合は、溶接に膨大な時間を要することに加えて、溶接作業の可否が天候に少なからず影響を受けること、さらには熟練した技能を有する溶接工が必要になる。たとえば、工事に時間的な制約が多い鉄道工事などにおいては、膨大な時間を要する溶接作業が工期の長期化の要因の一つとなり得る。
そこで、現場溶接にて比較的肉厚の厚い鋼管同士を接続する方法に代えて、多様な形態が存在する機械式継手を用いて鋼管同士を接続することにより、工期の短縮を図ることが可能になる。
この機械式継手には、鋼管の継手端部にねじ切りを設けておき、双方の端部同士をねじ込んで接続する形態や、接続される双方の鋼管の端部にせん断キー(伝達キー)が貫挿される溝を設けておき、双方の溝に伝達キーを挿通して鋼管同士を繋ぐピン継手構造の形態などがある。この後者の継手構造はラクニカンジョイント(登録商標)と称され、これに関する公開技術も特許文献1,2等にその開示がある。
ところで、鋼管の肉厚が30mmを超える場合に、肉厚が30mmを超える機械式継手が現在一般に市販されていないのが現状である。
たとえば、30mmの肉厚の鋼管同士を機械式継手で接続する場合は市販の機械式継手にて対応が可能であるものの、40mm程度の肉厚の鋼管同士を機械式継手で接続する場合、継手部の肉厚は30mm程度に留まることから、鋼管一般部と継手部で10mm程度かそれ以上の厚みの相違が生じてしまい、継手部が構造弱部になることは必至である。
したがって、従来は30mmを超える鋼管同士の接続は結局のところ現場溶接に頼らざるを得ないこととなり、上記する工期の長期化を許容せざるを得なかった。
特開2000−319874号公報 特開平11−36285号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、肉厚の厚い鋼管同士を繋ぐに当たり、機械式継手を使用することで工程短縮を図りながら、継手部が構造弱部にならない鋼管接続構造体とその形成方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明による鋼管接続構造体は、他方の鋼管に接続される鋼管の継手側端部に機械式継手部が備えてある2以上の鋼管が、機械式継手部同士で接続されて1以上の鋼管接続部が形成されており、鋼管接続部の外側に2以上の分割管が配設され、2以上の分割管がそれらの輪郭に沿って鋼管接続部と溶接接合されて鋼管補強体が形成されており、鋼管接続部と鋼管補強体の間に双方を接続する内部接続体が形成されており、内部接続体によって鋼管接続部と鋼管補強体が一体化されて構成されているものである。
本発明の鋼管接続構造体は、2以上の鋼管が各々の機械式継手部同士で接続されて形成された鋼管接続部に対し、その外側に2以上の分割管が溶接接合されてなる鋼管補強体が形成されていることに加えて、鋼管接続部と鋼管補強体同士がそれらの間の内部接続体で接続されることにより、鋼管接続部と鋼管補強体の一体化が図られ、鋼管接続部が構造弱部になることが効果的に解消された鋼管接続構造体である。
鋼管接続部を鋼管補強体で補強することより、本発明の鋼管接続構造体の構成要素である鋼管は比較的肉厚の厚い鋼管が主たる対象であり、肉厚が30mm以上の鋼管が挙げられる。尤も、肉厚が30mm未満の比較的肉厚の薄い鋼管を対象外とするものではない。
また、「機械式継手」には、溶接継手以外の多様な形態が包含されるものであり、双方の鋼管の端部にねじ切りが設けてあり、一方の端部に他方の端部をねじ込んで接続する形態や、双方の鋼管の端部の溝を位置決めし、伝達キーを双方の溝に挿通して鋼管同士を繋ぐピン継手構造の形態などが挙げられる。
たとえば、鋼管の端部に上記する機械式継手が工場溶接等にて接続され、機械式継手を備えた鋼管が現場搬送され、施工ヤードや重機で吊られた状態で2以上の鋼管の機械式継手同士がその継手態様に応じて繋がれ、鋼管建込み孔に挿入されることになる。
また、「2以上の分割管」としては、2つの半割管や、3つ以上の分割管などが包含されるが、分割管同士の接続や分割管の端辺と鋼管接続部の接続は現場溶接にておこなわれることから、溶接長が短くなる2つの半割管を適用するのが好ましい。
鋼管の肉厚が30mmを超える場合、機械式継手部同士が接続されてなる鋼管接続部の肉厚は鋼管の肉厚よりも薄くなり得る。そこで、鋼管接続部の外側に2以上の分割管から構成された鋼管補強体が配設されることにより、接続部の肉厚を鋼管の肉厚と同程度か必要に応じて鋼管の肉厚よりも厚くすることが可能になる。
しかしながら、単に鋼管補強体の輪郭端辺を鋼管接続部に溶接にて接続しただけでは、鋼管補強体と鋼管接続部の間が接続されていないことから、鋼管補強体と鋼管接続部の一体化は図れず、鋼管補強体に圧縮荷重が作用した際に座屈することも想定される。また、鋼管補強体と鋼管接続部の一体化が図れていないことより、鋼管接続部の断面剛性は鋼管一般部の断面剛性と同程度とは言えず、外力が作用した際の曲げ耐力や座屈耐力等に関しては鋼管接続部が構造弱部になると言わざるを得ない。
そこで、本発明の鋼管接続構造体では、鋼管接続部と鋼管補強体の間に双方を接続する内部接続体が形成されていることによって鋼管接続部と鋼管補強体が一体化され、このことによって鋼管接続部が構造弱部とならない鋼管接続構造体となる。
ここで、「内部接続体」の実施の形態としては、たとえば以下2つの実施の形態を挙げることができる。
内部接続体の一つの形態は、内部接続体が鋼管接続部と鋼管補強体の間に充填された接着性の充填材から形成されているものである。
接着性の充填材としては、モルタルやセメント、コンクリートなどが挙げられる。
鋼管接続部と鋼管補強体の間に接着性の充填材が充填され、硬化することで鋼管接続部と鋼管補強体をそれらの全面で接続することができ、鋼管接続部と鋼管補強体の高い一体化を図ることができる。
また、内部接続体の他の一つの形態は、分割管が複数の孔を備えていることを前提として、内部接続体が前記孔を介して鋼管接続部と鋼管補強体を繋ぐプラグ溶接から形成されているものである。
分割管の具備する複数の孔を介してプラグ溶接をおこなうことにより、鋼管接続部と鋼管補強体を当該孔の箇所にてスポット的に繋ぐことができる。
また、本発明は鋼管接続構造体の形成方法にも及ぶものであり、この形成方法は、他方の鋼管に接続される鋼管の継手側端部に機械式継手部が備えてある2以上の鋼管を、機械式継手部同士で接続させて鋼管接続部が形成され、1以上の鋼管接続部で2以上の鋼管が接続されてなる鋼管接続中間構造体を予め形成しておき、該鋼管接続中間構造体を鋼管建込み孔に建て込む第1のステップ、鋼管接続中間構造体の鋼管接続部の外側に2以上の分割管を配設し、2以上の分割管をそれらの輪郭に沿って鋼管接続部と溶接接合することにより、鋼管接続部の外側に鋼管補強体を形成する第2のステップ、鋼管接続部と鋼管補強体の間に双方を接続する内部接続体を形成し、該内部接続体によって鋼管接続部と鋼管補強体が一体化されてなる鋼管接続構造体を形成する第3のステップからなるものである。
第1のステップにおける鋼管建込み孔の造成と鋼管接続中間構造体の建て込みのタイミングは多様であり、鋼管建込み孔を順次造成しながら重機で吊持された鋼管接続中間構造体を順次建て込んでいく方法や、鋼管建込み孔を所定の床付けレベルまで造成した後に鋼管接続中間構造体を一気に建て込む方法などを挙げることができる。
本発明の鋼管接続構造体の形成方法によれば、鋼管同士を機械式継手部を介して接続することから溶接接続に比して工期を大幅に短縮できることに加えて、肉厚の厚い鋼管を施工対象とする場合でも、鋼管継手部が構造弱部とならない鋼管接続構造体を形成することができる。
また、この鋼管接続構造体の形成方法においても内部接続体を形成する方法として2つの実施の形態を挙げることができ、その一つの形態は、前記第3のステップにおいて、鋼管接続部と鋼管補強体の間に接着性の充填材を充填して内部接続体を形成するものである。また、他の形態は、前記第2のステップにおいて、複数の孔を備えた分割管を使用して鋼管補強体を形成し、前記第3のステップにおいて、前記孔を介して鋼管接続部と鋼管補強体をプラグ溶接にて繋ぎ、該プラグ溶接にて内部接続体を形成するものである。
以上の説明から理解できるように、本発明の鋼管接続構造体とその形成方法によれば、2以上の鋼管が各々の機械式継手部同士で接続されて形成された鋼管接続部に対し、その外側に2以上の分割管が溶接接合されてなる鋼管補強体が形成されていることに加えて、鋼管接続部と鋼管補強体同士がそれらの間の内部接続体で接続されることにより、まず、機械式継手部同士を接続することで工期の大幅な短縮を図ることができ、鋼管の肉厚が厚い場合でも、鋼管接続部の外周に配設された鋼管補強体が内部接続体を介して一体化されていることで鋼管接続部が構造弱部になることが効果的に解消される。
本発明の鋼管接続構造体の形成方法の実施の形態の第1のステップを説明した図であって、接続される2つの鋼管の機械式継手部を説明した図である。 図1に続いて形成方法の第1のステップを説明した図であって、鋼管接続中間構造体を示した図である。 鋼管接続構造体の形成方法の第2のステップを説明した図であって、接続される2つの分割管(半割管)を取り付ける状況を説明した図である。 図3に続いて形成方法の第2のステップを説明した図であって、鋼管接続部の外側に鋼管補強体が形成された状況を示した図である。 鋼管接続構造体の形成方法の第3のステップを説明した図であって、鋼管接続構造体が形成された状況を示した図である。 図5のVI−VI矢視図である。 地盤内に鋼管接続構造体が形成されている状態を示した図である。
以下、図面を参照して、本発明の鋼管接続構造体とその形成方法の実施の形態を説明する。なお、図示例の機械式継手はラクニカンジョイントであるが、これ以外の多様な機械式継手が適用可能であることは勿論のことである。
(鋼管接続構造体とその形成方法の実施の形態)
図1〜図5はその順に本発明の鋼管接続構造体とその形成方法を説明したフロー図である。より詳細には、図1は形成方法の実施の形態の第1のステップを説明した図であって、接続される2つの鋼管の機械式継手部を説明した図であり、図2は図1に続いて形成方法の第1のステップを説明した図であって、鋼管接続中間構造体を示した図である。また、図3は鋼管接続構造体の形成方法の第2のステップを説明した図であって、接続される2つの分割管(半割管)を取り付ける状況を説明した図であり、図4は図3に続いて形成方法の第2のステップを説明した図であって、鋼管接続部の外側に鋼管補強体が形成された状況を示した図である。さらに図5は鋼管接続構造体の形成方法の第3のステップを説明した図であって、鋼管接続構造体が形成された状況を示した図である。また、図6は図5のVI−VI矢視図であり、図7は地盤内に鋼管接続構造体が形成されている状態を示した図である。
本発明の鋼管接続構造体の形成方法は、2以上の鋼管をそれらの端部に設けられた機械式継手部同士で繋いで鋼管接続構造体を地盤内に形成するものである。
図1は、相互に接続される2つの鋼管1A,1Bの端部の機械式継手部2A,2Bを拡大して示すとともに、その一部を破断して鋼管1A,1Bと機械式継手部2A,2Bそれぞれの内部を視認できるようにしたものであり、鋼管1A,1Bはその端部のみが図示されている。
鋼管1A,1Bの端部にはそれぞれ、機械式継手部2A,2Bが溶接部Yを介して工場等で予め接続され、現場搬送される。ここで、鋼管1A,1Bの肉厚t1は30mm以上で、たとえば40mm程度と肉厚の厚い鋼管である。
一方の機械式継手部2Aにはその内面に周方向に延びる溝2Aaが開設され、溝2Aaには間隔を置いて複数のセットボルト2Abが装着された荷重伝達キー2Acが収容され、セットボルト2Abは溝2Aaと機械式継手部2Aの外面を繋ぐボルト孔2Adに臨んでいる。
現場では、機械式継手部2Bに対して機械式継手部2Aが嵌合され、双方の溝2Aa、2Baが位置決めされ、作業員が六角レンチ等を使用してボルト孔2Adを介してセットボルト2Abをねじ込むことにより、荷重伝達キー2Acが双方の溝2Aa,2Baに跨る位置にセットされる。このことにより、図2で示すように、機械式継手部2A,2Bからなる鋼管接続部2を介して鋼管1A,1Bが相互に接続される。
仮に3本以上の鋼管を接続する場合は、2箇所の鋼管接続部2を介して3本の鋼管が接続される。
このようにして、2本以上の鋼管1A,1Bと、各鋼管1A,1Bを繋ぐ鋼管接続部2とからなる鋼管接続中間構造体10が現場にて形成される。
ここで、この鋼管接続中間構造体10の形成は、予め床付けレベルまで造成された鋼管建込み孔20(図7参照)に対して、現場ヤードにて形成された鋼管接続中間構造体10を一気に建て込む方法や、途中まで掘削がおこなわれた鋼管建込み孔に鋼管1Bを建込み、重機で吊持された別途の鋼管1Aを鋼管建込み孔内の鋼管1Bと接続し、残りの掘削をおこなって床付けレベルまで鋼管建込み孔を造成し、その段階で鋼管接続中間構造体10の建て込みが完了する方法など、鋼管接続中間構造体10の形成方法やタイミングと鋼管建込み孔20の造成方法やタイミングの組み合わせは多様に存在する(以上、鋼管接続構造体の形成方法の第1のステップ)。
図6で示すように、肉厚t1が厚い鋼管1A,1Bに対し、機械式継手部2A,2Bにて構成されている鋼管接続部2の厚みt2は薄くなっており、たとえば厚みt1が40mm程度であるのに対して、厚みt2はせいぜい30mm程度である。したがって、鋼管1A,1Bの一般部に対して鋼管接続部2の厚みが薄いことから、鋼管接続部2が構造弱部になる可能性が十分にある。
そこで、鋼管接続部2を補強するべく、図3で示すように、鋼管接続中間構造体10の鋼管接続部2の外側に2つの半割管(分割管)3A,3Bを配設する(X方向)。
図4で示すように、鋼管接続部2の外側に2つの半割管3A,3Bを被せ、半割管3A,3Bの輪郭に沿って溶接部Yを介してこれらを鋼管接続部2に接続するとともに、半割管3A,3Bの端辺同士も溶接部Yを介して繋ぐことにより、半割管3A,3Bから構成された鋼管補強体3が鋼管接続部2の外側に取り付けられる。なお、この施工は、半割管3A,3Bを重機にて鋼管建込み孔20内に吊り下げ、鋼管接続部2にある作業台上の作業員が溶接を実行する方法などによっておこなわれる(以上、鋼管接続構造体の形成方法の第2のステップ)。
第2のステップにて鋼管補強体3が鋼管接続部2の外側に取り付けられることになるが、単に鋼管補強体3の輪郭端辺を鋼管接続部2に溶接にて接続しただけでは、鋼管補強体3と鋼管接続部2の間が接続されていない。したがって、鋼管補強体3と鋼管接続部2の一体化は図れず、鋼管補強体3に圧縮荷重が作用した際に座屈することも想定される。また、鋼管補強体3と鋼管接続部2の一体化が図れていないことより、鋼管接続部2の断面剛性は鋼管1A,1B等の鋼管一般部の断面剛性と同程度とは言えず、外力が作用した際の曲げ耐力や座屈耐力等に関しては鋼管接続部2が依然として構造弱部になり得る。
そこで、図5で示すように、鋼管接続部2と鋼管補強体3の間に双方を接続する内部接続体4を形成する。
具体的には、半割管3A,3Bの具備する複数の孔3aを介してプラグ溶接をおこなうことにより、鋼管接続部2と鋼管補強体3を複数の孔3aの箇所に形成されたプラグ溶接部4(内部接続体4)にてスポット的に繋ぐものである。
多数のプラグ溶接部4によって鋼管接続部2と鋼管補強体3が一体化されることにより、鋼管接続部2が構造弱部とならない鋼管接続構造体100が鋼管建込み孔20内に形成される(以上、鋼管接続構造体の形成方法の第3のステップ)。
図6で示すように、鋼管1A,1Bの肉厚t1に対して、機械式継手部2A,2Bから構成される鋼管接続部2の厚みt2と、プラグ溶接部4を介してこの鋼管接続部2に一体に接続された鋼管補強体3の厚みt3の合計は大きくなる(t2+t3≧t1)。
このように、肉厚t1の厚い鋼管1A,1Bに対して、使用する機械式継手部2A,2Bの肉厚や半割管3A,3Bの肉厚を所望に調整することによって、鋼管継手部の厚みを鋼管1A,1Bと同程度としたり、鋼管1A,1Bよりも厚くすることが可能となる。
図7には、3本の鋼管1A,1B,1Cが2つの鋼管継手部にて繋がれて構成された鋼管接続構造体100が地盤Gに造成されている鋼管建込み孔20内に形成された形態を示している。
ここで、図示を省略するが、内部接続体には、図示例のプラグ溶接部4以外にも、モルタルやセメント、コンクリートといった接着性の充填材を、孔が開設されていない鋼管補強体と鋼管接続部2の間に充填し、硬化させて双方の一体化を図る形態などもある。
この形態では、鋼管接続部2の外側に鋼管補強体を溶接にて接続する際に、充填材の充填口を確保しておく必要がある。
このように、図示する鋼管接続構造体100とその形成方法によれば、まず、機械式継手部2A,2Bにて双方の鋼管1A,1Bを接続することから、鋼管端部を溶接にて接続する方法に比して工期の大幅な短縮を図ることができる。さらに、接続される鋼管1A,1Bの肉厚が厚く、機械式継手部の肉厚が鋼管の肉厚と同程度にならない場合であっても、鋼管接続部2の外周に配設された鋼管補強体3が内部接続体4を介して一体化されていることにより、鋼管接続部2が構造弱部になることが効果的に解消される。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1A,1B,1C…鋼管、2…鋼管接続部、2A、2B…機械式継手部、2Aa…溝、2Ab…セットボルト、2Ac…荷重伝達キー、2Ad…ボルト孔、3…鋼管補強体、3A,3B…半割管(分割管)、3a…孔、4…内部接続体(プラグ溶接部)、10…鋼管接続中間構造体、20…鋼管建込み孔、100…鋼管接続構造体、Y…溶接部、t1…鋼管の厚み、t2…鋼管接続部の厚み、t3…鋼管補強体の厚み

Claims (4)

  1. 他方の鋼管に接続される鋼管の継手側端部に機械式継手部が備えてある2以上の鋼管が、機械式継手部同士で接続されて1以上の鋼管接続部が形成されており、
    鋼管接続部の外側に2以上の分割管が配設され、2以上の分割管がそれらの輪郭に沿って鋼管接続部と溶接接合されて鋼管補強体が形成されており、
    鋼管接続部と鋼管補強体の間に双方を接続する内部接続体が形成されており、
    内部接続体によって鋼管接続部と鋼管補強体が一体化されて構成されている鋼管接続構造体。
  2. 前記分割管は複数の孔を備えており、
    前記内部接続体は、前記孔を介して鋼管接続部と鋼管補強体を繋ぐプラグ溶接から形成されている請求項1に記載の鋼管接続構造体。
  3. 他方の鋼管に接続される鋼管の継手側端部に機械式継手部が備えてある2以上の鋼管を、機械式継手部同士で接続させて鋼管接続部が形成され、1以上の鋼管接続部で2以上の鋼管が接続されてなる鋼管接続中間構造体を予め形成しておき、該鋼管接続中間構造体を鋼管建込み孔に建て込む第1のステップ、
    鋼管接続中間構造体の鋼管接続部の外側に2以上の分割管を配設し、2以上の分割管をそれらの輪郭に沿って鋼管接続部と溶接接合することにより、鋼管接続部の外側に鋼管補強体を形成する第2のステップ、
    鋼管接続部と鋼管補強体の間に双方を接続する内部接続体を形成し、該内部接続体によって鋼管接続部と鋼管補強体が一体化されてなる鋼管接続構造体を形成する第3のステップからなる、鋼管接続構造体の形成方法。
  4. 前記第2のステップでは、複数の孔を備えた分割管を使用して鋼管補強体を形成し、
    前記第3のステップにおいて、前記孔を介して鋼管接続部と鋼管補強体をプラグ溶接にて繋ぎ、該プラグ溶接にて内部接続体を形成する請求項3に記載の鋼管接続構造体の形成方法。
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