JP2016108829A - 地盤改良方法及びこの地盤改良方法に用いる小型測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固結改良体の造成中に固結改良体の品質を確認できるようにし、品質の不良箇所を確認したとき、再度混合攪拌して、所定の固結改良体を造成できる地盤改良方法を提供する。【解決手段】先端側に攪拌翼6と吐出口8を設けた攪拌軸5を貫入しながら又は引き抜きながら吐出口8より固化材を吐出しつつ攪拌翼6を回転し、攪拌翼6により原地盤と固化材を混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成するようにした地盤改良方法において、攪拌翼6に地盤中に造成する固結改良体の比抵抗を測定する小型測定装置10を取り付けると共に、この小型測定装置10にて測定した比抵抗のデータを地上に送信し、この送信された比抵抗のデータに基づいて固結改良体の品質を確認し、固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、この品質の不良箇所に、固化材を吐出することなく又は固化材を吐出しつつ混合攪拌するようにした地盤改良方法である。【選択図】図3
Description
本発明は、地盤強度の増強や液状化対策を目的に地盤を改良する際に行う地盤改良方法関し、また、この地盤改良方法に用いる小型測定装置に関する。
従来、地盤強度の増強や液状化対策を目的に地盤を改良する際に行う地盤改良方法としては、深層混合処理工法というものが一般的に知られていた。
この深層混合処理工法は、図11に示すように、先端側に攪拌翼21と吐出口22を設けた地盤中に貫入可能な攪拌軸23を施工機械20に備える。そして、この攪拌軸23を回転させながら所定深度まで貫入し、所定深度まで攪拌軸23を貫入した後、攪拌軸23の先端側に設けた吐出口22より固化材であるセメントミルクを吐出しつつ攪拌翼21を回転し、この攪拌翼21の回転によって原地盤とセメントミルクを混合攪拌する。そして、攪拌軸23を引き抜きながら、これを上方に向かって行うことにより、地盤中に円柱状の固結改良体を造成し、これにより、地盤の改良を行うものである。なお、地盤中への固結改良体の造成については、地盤の改良を行う区域全体にわたって行うことから、その数は数十から数百という数になる。
このような深層混合処理工法にて地盤の改良を行う際、地盤中に造成する固結改良体の品質の確認を行う必要がった。この品質の確認とは、原地盤と固化材であるセメントミルクの混合攪拌後において、地盤中に造成する固結改良体における原地盤とセメントミルクが正しく混合されて所定の固結改良体が造成されているかどうかを確認するものである。
この固結改良体の品質の確認は、まず、地盤中に固結改良体を造成する際、原地盤とセメントミルクを混合攪拌する攪拌翼の羽根切り回数を施工管理計器により計測し、これに基づいて管理することにより、これを品質の確認としていた。しかしながら、この施工管理計器による攪拌翼の羽根切り回数に基づいた管理では、実際に地盤中に造成された固結改良体が所定の強度になっているかどうかについて正確にはわからなかった。そこで、地盤中に固結改良体を造成した直後に、何本かのうちの一本を抜き出し、この抜き出した固結改良体において、その一部をサンプルとして採取し、これにフェノールフタレイン反応試験を行って、原地盤とセメントミルクが正しく混合されているかどうかの混合状態について色の変化を目視にて確認する。そして、所定深度毎たとえば1m毎に、固結改良体の一部をサンプルとして採取し、採取したサンプルに対し、一軸圧縮試験を行って、その強度が所定の強度となっているかを確認する。このような各種の試験を行って、固結改良体における原地盤とセメントミルクが正しく混合されて所定の固結改良体が造成されているかどうかといった固結改良体の品質を確認する。そして、最終的に地盤の改良が確実に行われたかどうかを確認するようにしていた。
かかる従来の地盤改良方法おいて、地盤中に造成する固結改良体の品質を確認する際、地盤中に固結改良体を造成した後に、造成した固結改良体の一部をサンプルとして採取し、採取したサンプルに対し各種の試験を行って固結改良体の品質を確認していたため、その作業現場において、作業者が作業中に固結改良体の品質を確認することはできなかった。
これは、採取したサンプルに対し行う一軸圧縮試験にあっては、その試験結果が出るまで最低3日程度かかるものであったため、試験結果が出るまで時間がかかっていた。これにより、試験結果が出るまで地盤の改良作業を中断すると、工期が非常に長くなるといった問題が起こり、また、試験結果が出る前に地盤の改良作業を続行すると、固結改良体の品質の不良といったリスクを覚悟しながらの作業を行わなくてはならず、しかも、固結改良体の品質の不良という試験結果が出た場合、再度、地盤中に新たな固結改良体を造成しなければならず、このため多大なコストの増加といった問題が起こるおそれがあった。
そこで、本発明は、このような問題に鑑み、地盤中に固結改良体を造成する際、作業者が作業中に固結改良体の品質を確認できるようにし、固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、ここに、再度、攪拌翼を回転して原地盤と固化材を混合攪拌して固結改良体を造成し、所定の固結改良体を造成できる地盤改良方法及びこの地盤改良方法に用いる小型測定装置を提供することを、その課題とする。
第一の発明は、先端側に攪拌翼と吐出口を設けた地盤中に貫入可能な攪拌軸を備え、この攪拌軸を貫入しながら又は引き抜きながら吐出口より固化材を吐出しつつ攪拌翼を回転し、攪拌翼により原地盤と固化材を混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成するようにした地盤改良方法において、攪拌軸の先端側に設けた攪拌翼に、地盤中に造成する固結改良体の比抵抗を測定する小型測定装置を取り付けると共に、この小型測定装置にて測定した比抵抗のデータを地上に送信し、この送信された比抵抗のデータに基づいて固結改良体の品質を確認し、固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、この確認した固結改良体の品質の不良箇所に、固化材を吐出することなく又は固化材を吐出しつつ攪拌翼を回転して原地盤と固化材を混合攪拌するようにした地盤改良方法である。
第二の発明は、第一の発明において、攪拌翼に取り付けた小型測定装置にて測定した比抵抗のデータに基づいて固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、直ちに、攪拌軸の貫入又は引き抜きを停止し、確認した固結改良体の品質の不良箇所まで攪拌軸を戻し、ここに、固化材を吐出することなく又は固化材を吐出しつつ攪拌翼を回転して原地盤と固化材を混合攪拌するようにした地盤改良方法である。
第三の発明は、第一の発明において、攪拌翼により原地盤と固化材を混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成した後で、固結改良体が固まる前に、攪拌翼に取り付けた小型測定装置にて測定した比抵抗のデータに基づいて固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、攪拌軸を貫入し、確認した固結改良体の品質の不良箇所に、固化材を吐出することなく又は固化材を吐出しつつ攪拌翼を回転して原地盤と固化材を混合攪拌するようにした地盤改良方法である。
第四の発明は、前述の第一乃至第三の発明の地盤改良方法に用いる小型測定装置であって、動力源となる電源部と、地盤中に造成する固結改良体の比抵抗を測定する測定部と、測定した比抵抗のデータを地上に送信するデータ送信部と、を設けた地盤改良方法に用いる小型測定装置である。
第五の発明は、第四の発明において、小型測定装置には、原地盤と固化材を混合攪拌して地盤中に造成する固結改良体の温度を計測する温度計測部を設け、この温度計測部にて計測した温度に基づいて、測定部にて測定した固結改良体の比抵抗の値を補正することにより、原地盤と固化材を混合攪拌する際に発生する反応熱の影響を排除するようにした地盤改良方法に用いる小型測定装置である。
第六の発明は、第四又は第五の発明において、小型測定装置の測定部にあっては、4つの電極用端子を備え、この4つの電極用端子において電圧を独立して測定すると共に、地盤中に造成する固結改良体の比抵抗を測定する方式を、2つの電極用端子で行う2極法による第一方式と、4つの電極用端子で行う4極法による第二方式の2つの方式を併用して行うようにした地盤改良方法に用いる小型測定装置である。
第七の発明は、第四乃至第六の発明において、小型測定装置の測定部にあっては、4つの電極用端子を備えると共に、この4つの電極用端子では、少なくとも中心に配置する電極用端子を除いた他の電極用端子を大きさの異なる円筒形状とし、これらを同心円状に配置した地盤改良方法に用いる小型測定装置である。
第八の発明は、第四乃至第六の発明において、小型測定装置の測定部にあっては、4つの電極用端子を備えると共に、この4つの電極用端子では、中心にピン形状の第1の電極用端子を設け、この第1の電極用端子の外側に複数のピン形状の先端部を円状に配置してなる第2の電極用端子を設け、この第2の電極用端子の外側に複数のピン形状の先端部を円状に配置してなる第3の電極用端子を設け、この第3の電極用端子の外側に複数のピン形状の先端部を円状に配置してなる第4の電極用端子を設けるようにした地盤改良方法に用いる小型測定装置である。
本発明によれば、地盤の改良作業において、地盤中に固結改良体を造成する際、小型測定装置の測定部にて、随時、造成する固結改良体の比抵抗を測定し、この比抵抗のデータを地上に送信することにより、地上の作業者が作業中に固結改良体の品質を確認することができ、固結改良体の品質の不良箇所を確認したときは、すぐに、ここに固化材を吐出することなく又は固化材を吐出しつつ攪拌翼を回転して原地盤と固化材を混合攪拌して固結改良体を造成するようにしたことで、常に原地盤と固化材が正しく混合されて品質の不良箇所のない所定の固結改良体を地盤中に造成することができる。
また、従来のような各種の試験の結果が出るまで地盤の改良作業を中断するといったことをなくしつつ、造成後における固結改良体の品質の不良による新たな固結改良体の造成もなくすことができ、これにより、工期が非常に長くなるといった問題や多大なコストの増加といった問題もなくすことができる。
また、小型測定装置であっては、動力源となる電源部と、比抵抗を測定する測定部と、測定した比抵抗のデータを送信するデータ送信部とを設けただけの非常に簡単な構造のものにすることができ、装置自体の小型化及び軽量化を図ることにより、攪拌軸の先端側の攪拌翼への取り付けやその取り扱いを非常に容易に行うことができる。
本発明の地盤改良方法及びこの地盤改良方法に用いる小型測定装置の第一の実施形態について説明する。
この第一の実施形態において実際に行う地盤改良方法としては、地盤強度の増強や液状化対策を目的に地盤の改良を行う地盤改良方法の一つである2軸式の深層混合処理工法であって、この深層混合処理工法は、地盤中に固化材であるセメントミルクを吐出して原地盤とセメントミルクを混合攪拌することによって、地盤中に固結改良体を造成して地盤の改良を行うものである。
なお、この地盤改良方法としては、2軸式の深層混合処理工法としているが、これに限定されるものではなく、深層混合処理工法において、2軸式のものの代わりに単軸式、あるいは3軸式や4軸式、それ以上の複数軸式のものでも良い。また、地盤改良方法についても、たとえば、JACSMAN(ジャックスマン)(登録商標)工法等の高圧噴射併用機械攪拌工法、FTJ(エフツインジェット)(登録商標)工法等のスラリー噴射系の噴射式攪拌工法、高圧噴射攪拌工法といったその他の地盤改良方法でも良い。
まず、図1、図2に示すように、2軸式の深層混合処理工法による地盤の改良を行う施工機械1としては、運転室2を備えた自走可能となる車体3の前部にマスト4を立設し、このマスト4に沿って地盤中に貫入可能な2本の攪拌軸5を回転自在に備える。
2本の攪拌軸5は、その内側をエアーや固化材であるセメントミルク等が通るようになる中空状の鋼管であり、2本の攪拌軸5それぞれの先端側である下端に、水平方向に突出する攪拌翼6を上下三段となるように設けると共に、最下段の攪拌翼6に掘削ビット7を複数取り付ける。また、2本の攪拌軸5それぞれの先端側である下端には、固化材であるセメントミルクを吐出する吐出口8を設け、この吐出口8よりセメントミルクを地盤中に吐出する。さらに、2本の攪拌軸5の先端側である下端にわたって連結用アーム9を上下に2個設け、この連結用アーム9にて2本の攪拌軸5を連結する。なお、図示していないが、この施工機械1の周辺には、セメントサイロや水槽やセメント混合機等から成るセメントミルクを供給するセメントミルク供給設備を備える。また、固化材は、セメントミルクとしているが、これに限らず、石灰系の材料、あるいは、これらを混ぜたもの等その他のものでも良い。
そして、図3に示すように、本発明による地盤改良方法に用いる小型測定装置10にあっては、攪拌軸5の先端側に設けた攪拌翼6に取り付ける。これは、2本の攪拌軸5のどちらか一方の最下段の攪拌翼6の片側に取り付ける。この小型測定装置10の攪拌翼6への取り付け位置としては、原地盤と吐出したセメントミルクを混合攪拌して造成する固結改良体に接触する面に取り付けるのが良い。これは、攪拌軸5及び攪拌翼6において、貫入時に正転し、引き抜き時に逆転することから、攪拌軸5を引き抜く際の回転する方向である攪拌翼6の逆転方向する側に取り付けて、攪拌軸5を引き抜く際、常に原地盤と吐出したセメントミルクを混合攪拌して造成する固結改良体に接触するようにする。なお、この小型測定装置10の取り付け位置は、ここに限定されるものではなく、他の箇所でも良い。また、小型測定装置10も、1個ではなく2個にして、攪拌翼6の両側に取り付けるようにしても良い。
そして、この小型測定装置では、地盤中に固結改良体を造成する際、この固結改良体の比抵抗を測定し、測定した比抵抗のデータを地上に逐次送信するようになる。
また、小型測定装置10としては、図4に示すように、厚さの薄い箱型の枠体11を備え、その表面には4つの電極用端子12が突出しただけの構造となり、この枠体11の内部に、動力源となる電源部13と、比抵抗を測定する測定部14と、測定した比抵抗のデータを地上に送信するデータ送信部15と、をそれぞれ設ける。
電源部13としては、リチウムイオン電池等の充電式電池を内蔵したポータブル電源であり、この電源部13のみで測定部14及びデータ送信部15を動かすことができるようにしたものである。なお、電源部13はこれに限定されるものではなく、測定部14及びデータ送信部15を動かすことができる動力源となるものであれば、他のものでも良い。
測定部14としては、測定用の制御回路基板16を備えると共に、この制御回路基板16に接続した4つの電極用端子12を備える。この4つの電極用端子12は、ピン形状の電極用端子12であって、その材質は、ステンレスあるいは真鍮等であるが、耐久性や耐腐食性の面からステンレスのものが望ましい。そして、この4つの電極用端子12を直列になるように配置し、この4つの電極用端子12によって比抵抗を測定する。
この測定部14における4つの電極用端子12及び制御回路基板16にあっては、4つの電極用端子12において電圧を独立して測定すると共に、地盤中に造成する固結改良体の比抵抗を測定する方式を、2極法による第一方式と、4極法による第二方式の2つの方式を併用して行うようにする。
この2極法による第一方式は、図5(a)に示すように、4つの電極用端子12の内の両端の2つの電極用端子12から電圧(電位差)Vを求めるようにしたものである。また、4極法による第二方式は、図5(b)に示すように、4つの電極用端子12の内の中間の2つの電極用端子12から電圧(電位差)Vを求めるようにしたものである。この2極法による第一方式と4極法による第二方式による比抵抗の求め方としては、電流Iと電圧(電位差)Vをそれぞれ測定し、この測定した値から求めた抵抗(V/I)を換算式にて換算して比抵抗を求めるようにしたものである。そして、測定部14における4つの電極用端子12及び制御回路基板16では、2極法による第一方式による比抵抗の測定と4極法による第二方式による比抵抗の測定を同時に行えるようにし、2極法による第一方式と4極法による第二方式の2つの方式で比抵抗をそれぞれ測定する。これにより、2極法による第一方式での測定値と4極法による第二方式での測定値を比較して、両者の値が略同じ場合は正常な状態と判断でき、両者の値が異なった場合は電極用端子12の汚れや破損といった何らかの問題が起こったエラー状態と判断でき、2極法による第一方式と、4極法による第二方式の2つの方式を併用して行うことにより、比抵抗の測定を常に正常な状態で行えるようにする。なお、制御回路基板16では、電気分解による不具合を防止する対策として、交流を用いる場合、電極の極性を反転させたり、電圧を正負に変化させたりし、直流を用いる場合、電流を断続的に流すなどして、電極用端子12の電圧と電流を制御している。
データ送信部15としては、測定部14において測定した比抵抗をデータとし、これを無線にて送信するものであって、地盤中においても確実に無線送信できるようにするため、たとえば伝送損失の少ない10kHz以下の超低周波の電磁波を使用する。
また、このデータ送信部15から無線にて送信した比抵抗のデータを受信するデータ受信部17を、地上の施工機械1の運転室2内に設け、このデータ受信部17で受信したデータを運転室2内のモニター18に表示する。このモニター18に表示する画面としては、たとえば、図6に示すように、縦軸を深度(m)とし、横軸を小型測定装置にて測定した比抵抗(Ω・m)の値としたグラフ状に表示するものであって、この深度については、施工機械1に搭載した貫入・引き抜き時における攪拌軸の先端の深度を検知する施工管理システムの深度計(GL計)のデータを用いて算出するようにしている。そして、この表示された比抵抗のデータを見て、作業者が作業中に固結改良体の品質を確認することができる。
次に、このような小型測定装置10を用いた地盤改良方法について述べる。まず、2本の攪拌軸5を回転させながら所定深度まで貫入し、このとき、攪拌翼6に取り付けた小型測定装置10の測定部14にて、たとえば1秒毎に、地盤の比抵抗を測定する。
そして、所定深度まで2本の攪拌軸5を貫入した後、攪拌軸5の先端側に設けた吐出口8より固化材であるセメントミルクを吐出しつつ攪拌翼6を回転する。この攪拌翼6の回転によって原地盤と吐出したセメントミルクを混合攪拌し、2本の攪拌軸5を引き抜きながら、これを上方に向かって行うことにより、地盤中に固結改良体を造成して地盤の改良を行う。この攪拌軸5の上方への引き抜き速度としては、たとえば1.6cm/秒である。
そして、このとき、攪拌翼6に取り付けた小型測定装置10の測定部14にて1秒毎に、原地盤とセメントミルクの混合攪拌によって地盤中に造成された固結改良体の比抵抗を測定する。この比抵抗の測定については、1秒毎に行っており、攪拌軸5の引き抜き速度が1.6cm/秒であることから、非常に密度の高い測定を行うことができるようにしている。
また、施工機械1の運転室2内の作業者は、図6に示したモニター18に表示された比抵抗のデータを見て、測定した比抵抗において異常な値が出ていないかを確認する。なお、この比抵抗における異常な値とは、それぞれの現場地盤によって異なるものの、たとえば、原地盤の比抵抗が約100Ω・m、セメントミルクの比抵抗が約5Ω・m以下となると、混合攪拌して造成した固結改良体の比抵抗が最大で10Ω・m程度となることから、10Ω・mより大きな値が異常な値とするものである。このように、作業者は作業中である固結改良体の造成中にリアルタイムで造成した固結改良体の品質を確認することができる。
そして、測定した比抵抗において異常な値(大きな値)が出たとき、要するに、固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、この確認した固結改良体の品質の不良箇所に、再度、セメントミルクを吐出しつつ攪拌翼を回転して原地盤とセメントミルクを混合攪拌する。なお、この固結改良体の品質の不良箇所とは、吐出口8より吐出したセメントミルクがうまく行きわたらず、原地盤とセメントミルクが正しく混合されていない状態となり、強度的にも問題となり得る箇所のことである。
これは、具体的には、図7(a)に示すように、攪拌軸5を所定深度まで貫入した後、図7(b)に示すように、攪拌軸5を上方に引き抜きながらセメントミルクを吐出しつつ攪拌翼6を回転して原地盤とセメントミルクを混合攪拌して固結改良体を造成して行く。このとき、固結改良体の品質を確認する。そして、固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、直ちに、攪拌軸5の上方への引き抜きを停止し、図7(c)に示すように、確認した固結改良体の品質の不良箇所まで攪拌軸5を貫入し、ここに、再度、セメントミルクを吐出しつつ攪拌翼6を回転して原地盤とセメントミルクを混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成する。それから、この混合攪拌した後、造成された固結改良体の比抵抗を測定して固結改良体の品質を確認し、固結改良体の品質の不良箇所がないことを確認したら、図7(d)に示すように、再び、攪拌軸5を上方に引き抜きながら、原地盤と吐出したセメントミルクを混合攪拌して固結改良体を造成し、これと共に、固結改良体の品質を確認する。そして、図7(e)に示すように、これを地表近傍まで行って地盤中に固結改良体を造成し、固結改良体の造成が完了する。
このように、地盤中に固結改良体を造成する際、小型測定装置10の測定部14にて、随時、造成する固結改良体の比抵抗を測定し、この比抵抗のデータを地上に送信することにより、地上の作業者が作業中に固結改良体の品質を確認することができ、固結改良体の品質の不良箇所を確認したときは、すぐに、ここにセメントミルクを吐出しつつ攪拌翼を回転して原地盤とセメントミルクを混合攪拌して固結改良体を造成するようにしたことで、常に原地盤とセメントミルクが正しく混合されて品質の不良箇所のない所定の固結改良体を地盤中に造成することができる。また、従来のような各種の試験の結果が出るまで地盤の改良作業を中断するといったことをなくしつつ、造成後における固結改良体の品質の不良による新たな固結改良体の造成もなくすことができ、これにより、工期が非常に長くなるといった問題や多大なコストの増加といった問題もなくすことができる。
また、この小型測定装置10にあっては、電源部13と測定部14とデータ送信部15とを設けた構成としつつ、このデータ送信部15から地上に無線にて送信するようにしたことから、攪拌軸5の先端側の攪拌翼6に小型測定装置10を取り付けても、ここへの配線とったものが不要となる。これにより、配線が断線するといった問題が一切なく、また、その取り付けも極めて容易にものとなる。しかも、配線が不要となることから、小型測定装置10の取り付け位置が何ら規制されることがなく、一番適した位置に小型測定装置10を取り付けることができ、これにより、比抵抗の測定を極めて良好に行うことができる。また、このような小型測定装置10については、地盤の改良を行う既存の施工機械1にも容易に取り付けることができ、汎用性の高いものにすることで、いろいろな作業現場に使用することができる。
また、小型測定装置10のデータ送信部15にあっては、地盤中を確実に無線送信できるようにするため、10kHz以下の超低周波の電磁波を使用していたが、中空状の鋼管となる攪拌軸5の内側のエアーが通る箇所を利用することによって、2.4GHz以上の高周波の電磁波を使用するようにしても良い。これは、たとえば、5GHzの高周波の電磁波を使用した場合、攪拌軸5の内側のエアーが通る箇所として内径4cm程度のものであれば、ここを利用して良好に送信することができる。このように、高周波の電磁波を使用することで、超低周波の電磁波と比べて膨大な量のデータを瞬時に送信することができるようになる。
さらに、この小型測定装置10のデータ送信部15における送信にあっては、無線にて行っていたが、これに限定されるものではなく、地上の施工機械1の運転室2内のデータ受信部17に有線にてデータを送信するようにしても良い。この場合の配線としては、中空状の鋼管となる攪拌軸5の内側のエアーが通る箇所を利用して地上側につなげるようにする。このようにデータの送信を有線で行うようにすると、小型測定装置10のデータ送信部15の構造及び運転室2内のデータ受信部17の構造が非常に簡単かつシンプルなものにすることができる。
また、図6に示すような運転室2内のモニター18に表示された比抵抗のデータについては、これを記録として記録媒体に保管できるようにし、この保管した記録に基づいて、後に行う地盤の改良作業に活用するようにしても良いし、さらに、この比抵抗のデータを出力可能にし、たとえば出力したものをプリントし、これを、作業時の造成時した固結改良体において品質の不良箇所のない正しく作られたものであることを証明するための品質証明書とし、これにより、造成した固結改良体が正しく作られ、そして地盤の改良が確実に行われていることを示す資料にすることもできる。
次に、地盤改良方法の第二の実施形態について述べると、基本的には前述の第一の実施形態と略同様である。しかしながら、固化材であるセメントミルクを吐出しつつ、攪拌翼6の回転によって原地盤と吐出したセメントミルクを混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成する際、小型測定装置10の測定部14にて固結改良体の比抵抗を測定し、固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、この確認した固結改良体の品質の不良箇所に、再度、セメントミルクを吐出しつつ攪拌翼6を回転して原地盤とセメントミルクを混合攪拌するが、このときの具体的な方法が前述の第一の実施形態と異なる。
これは、図8(a)に示すように、攪拌軸5を所定深度まで貫入した後、図8(b)に示すように、攪拌軸5を上方に引き抜きながらセメントミルクを吐出しつつ攪拌翼6を回転して原地盤とセメントミルクを混合攪拌して固結改良体を造成して行く。このとき、固結改良体の品質を確認する。そして、固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、そのまま攪拌軸5を引き抜きながらセメントミルクを吐出しつつ攪拌翼6を回転して原地盤とセメントミルクを混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成し、図8(c)に示すように、これを地表近傍まで行って地盤中に固結改良体を造成する。このように攪拌翼6により原地盤とセメントミルクを混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成した後で、この固結改良体が固まる前に、再び攪拌軸5を貫入する。そして、図8(d)に示すように、確認した固結改良体の品質の不良箇所まで攪拌軸5を貫入してから、この確認した固結改良体の品質の不良箇所に、再度、セメントミルクを吐出しつつ攪拌翼6を回転して原地盤とセメントミルクを混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成する。それから、この混合攪拌した後、造成された固結改良体の比抵抗を測定して固結改良体の品質を確認する。また、この固結改良体の品質の不良箇所が確認できた箇所が複数ある場合は、そのすべての箇所において、同様に、セメントミルクを吐出しつつ攪拌翼6を回転して原地盤とセメントミルクを混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成する。そして、図8(e)に示すように、固結改良体の造成が完了する。
なお、このような第二の実施形態の地盤改良方法において、これに用いる小型測定装置にあっては、データ記録部を設けるようにしても良い。このデータ記録部では、測定部14において測定した比抵抗のデータを、地上側のデータ受信部17に送信することなく、これを逐次記憶しておき、地盤中に固結改良体を造成した直後に、自動的にあるいは地上側からの指令によって、記憶した比抵抗のデータを纏め、そして、これを一括して地上側のデータ受信部17に送信するようにする。このようにデータ記録部にて測定した比抵抗のデータを記憶しておき、これを纏めて一括で送信するようにしたことで、BLUETOOTH(ブルートゥース)(登録商標)などの既存の通信規格技術を活用することができ、さらに、送信における電力消費を抑えて電源部13の消費を少なくすることもできる。
また、前述の第一及び第二の実施形態の地盤改良方法に用いる小型測定装置の別の例について述べる。これは、小型測定装置10において、動力源となる電源部13と、比抵抗を測定する測定部14と、測定した比抵抗のデータを地上に送信するデータ送信部15と、をそれぞれ設けると共に、さらに、温度計測部を設ける。この温度計測部は、熱電対やIC温度計などの温度を電圧に換算して測定する電気式温度計であって、原地盤とセメントミルクを混合攪拌して地盤中に造成する固結改良体の温度を計測するものである。そして、この温度計測部にて計測した温度に基づいて、測定部14にて測定した固結改良体の比抵抗の値を補正するようにしている。
この比抵抗の値の補正としては、たとえば、温度が1℃変化するのに対し、普通は比抵抗の値が2%変化する。このことから、温度計測部にて計測した温度と地盤中の通常の温度との差を求め、この温度差に応じて、比抵抗の値の変化量(2%)を加味させるようにして比抵抗の値を補正する。あるいは、25℃を基準温度と定め、次式に示す温度補正の式を用いて、基準温度である25℃の電気伝導率を算出し、これから比抵抗の値を求めるようにする。
この式としては、K25=Kt/(1+a(t−25))であり、K25は25℃の電気伝導率、Ktはt℃の電気伝導率、aは温度係数である。
このように温度計測部にて計測した温度に基づいて、測定部にて測定した固結改良体の比抵抗の値を補正することにより、原地盤とセメントミルクを混合攪拌する際に発生する反応熱の影響を排除し、地盤中に造成する固結改良体の比抵抗を測定する際、極めて精度の高い値を求めることができるようになる。
さらに、小型測定装置の別の例について述べると、小型測定装置10の測定部14において、前述したものは、4つの電極用端子12をピン形状の電極用端子12とし、この4つの電極用端子12を直列になるように配置していたが、これを、図9に示すように、中心に配置する電極用端子12のみをピン形状の電極用端子12とし、それ以外の3つの電極用端子12を大きさの異なる円筒形状とし、この大きさの異なる3つの円筒形状の電極用端子12をピン形状の電極用端子12を中心にして同心円状に配置する。これにより、中心にピン形状の第1の電極用端子12を設け、その外側に円筒形状の第2の電極用端子12、またその外側に円筒形状の第3の電極用端子12、さらにその外側に円筒形状の第4の電極用端子12を設けるようになる。なお、中心に配置する電極用端子12についてはピン形状のものにしているが、この代わりに円筒形状のものにしても良い。また、ここで述べている円筒形状とは、真円のみに限定されるものではなく、楕円等も含むものである。
このように4つの電極用端子12において、少なくとも中心に配置する電極用端子12を除いた他の電極用端子12を大きさの異なる円筒形状とし、これらを同心円状に配置したことにより、4つの電極用端子12を直列になるように配置したものと比べて、4つの電極用端子12を含む電気回路における短絡といった現象を防ぐことができる。これは、4つの電極用端子12を直列になるように配置したものの場合、1つ1つの電極用端子12から周囲に電気が流れるようになり、たとえば直列に配置した4つの電極用端子12において、その間隔を2.5cmとすると、両端の間隔は7.5cmになり、また、各電極用端子12からはこの両端の間隔7.5cmの約2倍の15cm程度の範囲に電気が流れるようになることから、4つの電極用端子12を直列になるように配置したものでは、感知範囲が、幅約30cm(15cm+15cm)、長さ約37.5cm(15cm+7.5cm+15cm)の大きな範囲となり、この大きな範囲に電気が流れるようになるため、短絡といった現象が生じ易くなる。これに対し、4つの電極用端子12を同心円状に配置したものの場合、一番外側に設けた円筒形状の第4の電極用端子12の外側にはほとんど電気が流れなくなり、この一番外側に設けた円筒形状の第4の電極用端子12の内側の範囲が感知範囲となることから、4つの電極用端子12を直列に配置したものに比べて大きな範囲に電気が流れることがなく、短絡といった現象が生じ難くなる。このように、4つの電極用端子12を同心円状に配置したことにより、電気回路における短絡といった現象を防ぐことで、小型測定装置10の測定部14における比抵抗の測定を常に正確に行えるようにすることができる。
また、このような大きさの異なる3つの円筒形状の電極用端子12を同心円状に配置するようにしたものとは別に、図10に示すように、中心にピン形状の第1の電極用端子12を設け、この第1の電極用端子12の外側に複数のピン形状の先端部12aを円状に配置してなる第2の電極用端子12を設け、この第2の電極用端子12の外側に複数のピン形状の先端部12bを円状に配置してなる第3の電極用端子12を設け、さらに、第3の電極用端子12の外側に複数のピン形状の先端部12cを円状に配置してなる第4の電極用端子12を設けるようにする。なお、ここで述べている円状とは、真円のみに限定されるものではなく、楕円等も含むものである。
これによっても、一番外側に設けた第4の電極用端子12の外側にはほとんど電気が流れなくなり、この一番外側に設けた第4の電極用端子12の内側の範囲が感知範囲となることから、短絡といった現象が生じ難くなり、電気回路における短絡といった現象を防ぐことで、小型測定装置10の測定部14における比抵抗の測定を常に正確に行えるようにすることができる。
なお、前述の第一及び第二の実施形態における地盤改良方法にあっては、所定深度まで攪拌軸5を貫入した後、吐出口8より固化材であるセメントミルクを吐出しつつ攪拌翼6を回転し、この攪拌翼6の回転によって原地盤と吐出したセメントミルクを混合攪拌し、攪拌軸5を引き抜きながら、これを上方に向かって行うことにより、地盤中に固結改良体を造成して地盤の改良を行うもの、要するに、攪拌軸5を引き抜きながら上方に向かって固結改良体を造成する引き抜き方式で行うものであったが、この逆となる攪拌軸5を貫入しながら下方に向かって固結改良体を造成する貫入方式で行うものでも良い。これは、攪拌軸5を地表から所定深度まで貫入して行くが、この貫入時に吐出口8より固化材であるセメントミルクを吐出しつつ攪拌翼6を回転し、この攪拌翼6の回転によって原地盤と吐出したセメントミルクを混合攪拌し、これを下方に向かって所定深度まで行い、その後、攪拌軸5を引き抜くことにより、地盤中に固結改良体を造成して地盤の改良を行うものである。
また、前述の第一及び第二の実施形態における地盤改良方法において、固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、この確認した固結改良体の品質の不良箇所に、再度、固化材であるセメントミルクを吐出しつつ攪拌翼6を回転して原地盤とセメントミルクを混合攪拌する、要するに、セメントミルクの注入を行うと共に攪拌翼6における混合攪拌を同時に行うようにしていたが、固結改良体の品質の不良箇所において吐出したセメントミルクが十分に存在している状態であれば、この品質の不良箇所に、固化材であるセメントミルクを吐出することなく攪拌翼6を回転して原地盤とセメントミルクを混合攪拌する、要するに、セメントミルクの注入を行うことなく攪拌翼6における混合攪拌のみを行うようにしても良い。
1…施工機械、2…運転室、3…車体、4…マスト、5…攪拌軸、6…攪拌翼、7…掘削ビット、8…吐出口、9…連結用アーム、10…小型測定装置、11…枠体、12…電極用端子、12a,12b,12c…先端部、13…電源部、14…測定部、15…データ送信部、16…制御回路基板、17…データ受信部、18…モニター、20…施工機械、21…攪拌翼、22…吐出口、23…攪拌軸
第一の発明は、先端側に上下複数段の攪拌翼と吐出口を設けた地盤中に貫入可能な攪拌軸を備え、この攪拌軸を貫入しながら又は引き抜きながら吐出口より固化材を吐出しつつ攪拌翼を回転し、攪拌翼により原地盤と固化材を混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成するようにした地盤改良方法において、攪拌軸の先端側に設けた最下段の攪拌翼に、地盤中に造成する固結改良体の比抵抗を測定する小型測定装置を取り付けると共に、この小型測定装置にて測定した比抵抗のデータを地上に送信し、この送信された比抵抗のデータに基づいて固結改良体の品質を確認し、固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、この確認した固結改良体の品質の不良箇所に、固化材を吐出することなく又は固化材を吐出しつつ攪拌翼を回転して原地盤と固化材を混合攪拌するようにした地盤改良方法である。
Claims (8)
- 先端側に攪拌翼と吐出口を設けた地盤中に貫入可能な攪拌軸を備え、この攪拌軸を貫入しながら又は引き抜きながら吐出口より固化材を吐出しつつ攪拌翼を回転し、攪拌翼により原地盤と固化材を混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成するようにした地盤改良方法において、
攪拌軸の先端側に設けた攪拌翼に、地盤中に造成する固結改良体の比抵抗を測定する小型測定装置を取り付けると共に、この小型測定装置にて測定した比抵抗のデータを地上に送信し、この送信された比抵抗のデータに基づいて固結改良体の品質を確認し、固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、この確認した固結改良体の品質の不良箇所に、固化材を吐出することなく又は固化材を吐出しつつ攪拌翼を回転して原地盤と固化材を混合攪拌するようにしたことを特徴とする地盤改良方法。 - 攪拌翼に取り付けた小型測定装置にて測定した比抵抗のデータに基づいて固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、直ちに、攪拌軸の貫入又は引き抜きを停止し、確認した固結改良体の品質の不良箇所まで攪拌軸を戻し、ここに、固化材を吐出することなく又は固化材を吐出しつつ攪拌翼を回転して原地盤と固化材を混合攪拌するようにしたことを特徴とする請求項1記載の地盤改良方法。
- 攪拌翼により原地盤と固化材を混合攪拌して地盤中に固結改良体を造成した後で、固結改良体が固まる前に、攪拌翼に取り付けた小型測定装置にて測定した比抵抗のデータに基づいて固結改良体の品質の不良箇所を確認したとき、攪拌軸を貫入し、確認した固結改良体の品質の不良箇所に、固化材を吐出することなく又は固化材を吐出しつつ攪拌翼を回転して原地盤と固化材を混合攪拌するようにしたことを特徴とする請求項1記載の地盤改良方法。
- 前述の請求項1乃至3の地盤改良方法に用いる小型測定装置であって、
動力源となる電源部と、地盤中に造成する固結改良体の比抵抗を測定する測定部と、測定した比抵抗のデータを地上に送信するデータ送信部と、を設けたことを特徴とする地盤改良方法に用いる小型測定装置。 - 前記小型測定装置には、原地盤と固化材を混合攪拌して地盤中に造成する固結改良体の温度を計測する温度計測部を設け、この温度計測部にて計測した温度に基づいて、測定部にて測定した固結改良体の比抵抗の値を補正することにより、原地盤と固化材を混合攪拌する際に発生する反応熱の影響を排除するようにしたことを特徴とする請求項4記載の地盤改良方法に用いる小型測定装置。
- 前記小型測定装置の測定部にあっては、4つの電極用端子を備え、この4つの電極用端子において電圧を独立して測定すると共に、地盤中に造成する固結改良体の比抵抗を測定する方式を、2つの電極用端子で行う2極法による第一方式と、4つの電極用端子で行う4極法による第二方式の2つの方式を併用して行うようにしたことを特徴とする請求項4又は5記載の地盤改良方法に用いる小型測定装置。
- 前記小型測定装置の測定部にあっては、4つの電極用端子を備えると共に、この4つの電極用端子では、少なくとも中心に配置する電極用端子を除いた他の電極用端子を大きさの異なる円筒形状とし、これらを同心円状に配置したことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項記載の地盤改良方法に用いる小型測定装置。
- 前記小型測定装置の測定部にあっては、4つの電極用端子を備えると共に、この4つの電極用端子では、中心にピン形状の第1の電極用端子を設け、この第1の電極用端子の外側に複数のピン形状の先端部を円状に配置してなる第2の電極用端子を設け、この第2の電極用端子の外側に複数のピン形状の先端部を円状に配置してなる第3の電極用端子を設け、この第3の電極用端子の外側に複数のピン形状の先端部を円状に配置してなる第4の電極用端子を設けるようにしたことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項記載の地盤改良方法に用いる小型測定装置。
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