JP2016108322A - 毛髪変形処理剤 - Google Patents

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Junichi Furukawa
淳一 古川
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Abstract

【課題】人体に対し安全で毛髪へのダメージが少なく、半永久的乃至永久的に、直毛形状だけでなくウェーブ、カール形状を付与することもでき、更には一度作ったスタイルを、還元剤などの処理剤を用いずに簡単に、且つ毛髪にダメージを与えることなく、別のスタイルに変えることができる毛髪変形処理剤及び毛髪処理方法の提供。【解決手段】以下の成分(A)及び(B)を含有する毛髪変形処理剤。(A)式(1)で表される化合物(B)水【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪の形状を半永久的又は永久的に変形させることができる毛髪変形処理剤に関する。
毛髪の形状を半永久的ないし永久的に変形するための方法として、パーマネントウェーブのように還元剤を用いる方法や、アルカリリラクサーに代表されるpH12〜14の強アルカリ性処理剤を用いる方法がある。しかし、これらの方法は毛髪への負荷が大きく、毛髪にダメージが残りやすいことがよく知られている。また、近年毛髪の形状を半永久的ないし永久的に変形する上で毛髪へのダメージが少ない方法として、ホルムアルデヒドを多量に用いる縮毛矯正方法も開発されている。しかし、毒性の強いホルムアルデヒドを用いる方法では、その高い揮発性のため、慎重に取り扱い操作せねばならず、決して好ましい毛髪処理方法とは言えない。
そこで、髪を傷めず、かつホルムアルデヒドを用いない、人体に対してより安全な施術方法が探索されている。例えば特許文献1では、α−ケト酸、特にグリオキシル酸を毛髪に適用し、フラットアイロンで200℃±50℃で加熱処理することによって、強い縮れ毛を直毛化する技術が開示されている。また、特許文献2では、ポリヒドロキシル化芳香族化合物を毛髪に塗布し、110℃以上に加熱することで、ケラチン繊維を永続的にリラックスさせる方法が開示されている。
一方、水で洗い流すことでヘアスタイルをリセットできるような、一時的な毛髪変形はスタイリング剤を用いることで実現することができる。例えば特許文献3では、グリセルアルデヒドとレゾルシンをホウ酸又はケイ酸の存在下で加熱還流し、低次縮合物にした毛髪用組成物が開示されている。この組成物は、セット保持力や耐湿性が向上し、水で濡らすことでスタイルの再形成が可能であり、毛髪の機械的強度が向上することが記載されている。
欧州特許出願公開第2538916号明細書 特表2009-537619号公報 米国特許第4278659号明細書
しかしながら、特許文献1又は2に記載の方法の毛髪処理剤で毛髪を施術した場合、半永久的な直毛化をすることはできても、毛髪に半永久的ないし永久的なウェーブやカール形状を付与することはできなかった。また、一度作った半永久的ないし永久的なストレート形状を再度、ウェーブやカールなど別の半永久的ないし永久的な毛髪形状に変えたい場合は、従来行われている還元剤を用いた施術が再度必要となるため、非常に時間と手間がかかるうえ、毛髪がダメージを受けてしまう。
一方、特許文献3に記載の技術では、グリセルアルデヒドとレゾルシンを含む組成物を加熱還流して得られた低次縮合物によって毛髪表面を処理している。この低次縮合物は比較的分子量の大きな物質であり、また、特許文献3の発明は処理剤に低次縮合物を使用することで、水で洗い落せる点を特徴としている。従って、この技術では、繰り返し洗髪することで元の毛髪形状に戻ってしまうため、半永久的ないし永久的な毛髪形状変形とは言い難い。
従って、本発明は、毛髪に施術した場合に毛髪へのダメージが少なく、半永久的ないし永久的に、直毛形状だけでなくウェーブやカール形状を付与することもでき、更には一度作った形状を、還元剤等の毛髪変形処理剤を用いずに簡単に、かつ毛髪にダメージを与えることなく、半永久的ないし永久的に別の毛髪形状に変えることができる毛髪変形処理剤及び毛髪処理方法に関する。
本発明者らは、特定の化合物を含有する毛髪処理剤が、毛髪に対して半永久的に直毛形状やカール、ウェーブ形状を付与できるばかりでなく、一度この毛髪処理剤で毛髪を処理してしまえば、その後は還元剤等の毛髪処理剤で処理しなくてもヘアアイロンやカーラー等の加熱手段を用いるだけで、全く異なる任意の形状に変形することが可能であることを見出し、発明を完成した。
本発明は、以下の成分(A)及び(B)を含有する毛髪変形処理剤を提供するものである。
(A)次の一般式(1)で表される化合物
Figure 2016108322
〔式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は以下の一般式(2)で表される基を示し、R1、R2及びR3は同時に全てが水素原子となることは無い。
Figure 2016108322
Rは、水素原子又はカルボキシ基を示し、A1及びA2は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基又は以下の一般式(3)で表される基を示す。
Figure 2016108322
X、Y及びZは、いずれか1つが一般式(2)中に図示される炭素原子との結合手を示し、残りは水素原子又は−CH(OH)COOHを示す。〕
(B)水
更に本発明は、下記工程(i)〜(ii)を含む、毛髪形状を半永久的ないし永久的に変形する毛髪処理方法を提供するものである。
(i)前記の毛髪変形処理剤を毛髪に塗布し、毛髪内に浸透させるステップ
(ii)毛髪変形処理剤が浸透した毛髪を加熱して形付けするステップ
本発明の毛髪変形処理剤は、人体に対する安全性が高く、髪のダメージも少なく、毛髪の形状を半永久的ないし永久的に変形することができ、この毛髪変形はシャンプー等で洗っても崩れない。また、一度施術すれば、再度毛髪処理剤を毛髪に浸透させる必要なしに、熱を与えるだけで、毛髪を自在に繰り返し変形させることもできる。更に、熱により繰り返し変形した毛髪も形状の耐洗髪性が高く、シャンプーや水等によって形が崩れることがない。
本発明において、「半永久的ないし永久的な毛髪変形」とは、耐洗髪性に極めて優れ、シャンプーを繰り返しても毛髪の形状が維持されることをいう。具体的には、変形させた毛髪をシャンプーで洗浄し、十分に水で洗い流した後、自然乾燥させた場合、シャンプー前後で毛髪の形状が維持されていることをいう。なお、毛髪の形状が維持されるとは、例えばウェーブ形状の髪であればシャンプー前後でウェーブの数が実質的に変わらない、ストレート形状の髪であれば、シャンプーによってウェーブや縮れ毛が実質的に出てこないことをいう。
本発明において、「毛髪変形」とは、毛髪内の蛋白質のS−S結合の切断及び再結合によらない変形であって、直毛状の毛髪をカール等に変形することのほか、ウェーブ、カール等の変形を付与した毛髪や天然の縮れ毛等を直毛状に変形することを含む。
〔成分(A):一般式(1)で表される化合物〕
成分(A)は、次の一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2016108322
〔式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は以下の一般式(2)で表される基を示し、R1、R2及びR3は同時に全てが水素原子となることは無い。
Figure 2016108322
Rは、水素原子又はカルボキシ基を示し、A1及びA2は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基又は以下の一般式(3)で表される基を示す。
Figure 2016108322
X、Y及びZは、いずれか1つが一般式(2)中に図示される炭素原子との結合手を示し、残りは水素原子又は−CH(OH)COOHを示す。〕
一般式(3)で表される基の例としては、Yが水素原子であって、X、Zのいずれか一方が一般式(2)中に図示される炭素原子に結合し、他方が水素原子又は―CH(OH)COOHである基が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物としては、例えば以下の構造式の化合物が挙げられる。
Figure 2016108322
Figure 2016108322
また、一般式(1)で表される化合物の分子量は、分子量150以上が好ましい。また、毛髪内部への浸透性の観点から、分子量1000以下、更には700以下、更には500以下が好ましい。
成分(A)は市販品を使用してもよいし、例えばグリオキシル酸とレゾルシンを反応させて合成してもよい。
成分(A)は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。本発明の毛髪処理剤による処理後の毛髪形状の変化をより顕著にし、毛髪形状の耐洗髪性をより一層優れたものとし、加熱による毛髪形状の半永久的な再変形時の形状の変化をより顕著にし、再変形後の毛髪形状の耐洗髪性も一層優れたものとする観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上であり、また、処方配合性の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは23質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
〔成分(B):水〕
本発明の毛髪変形処理剤は、水を媒体とする。また、必要に応じ、水に加え、メタノール、エタノール等の炭素数1〜3の低級アルコールを併用することもできる。この場合、本発明の毛髪変形処理剤中の炭素数1〜3の低級アルコールの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。また、0.1質量%以上が好ましい。
本発明の毛髪変更処理剤のpHは、毛髪内への浸透性の観点から、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2.5以下、更に好ましくは2以下であり、また、毛髪ダメージ抑制、皮膚刺激抑制の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは1.2以上、更に好ましくは1.5以上である。なお、本願において毛髪処理剤のpHとは、毛髪変形処理剤を希釈等することなく、室温(25℃)において、pHメーターでそのまま測定して得られた値を指す。
毛髪変更処理剤のpHを上記範囲に調整するために、適宜pH調整剤を用いることができる。pH調整剤としては、アルカリ剤として、アンモニア又はその塩;モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノブタノール等のアルカノールアミン又はその塩;1,3-プロパンジアミン等のアルカンジアミン又はその塩;炭酸グアニジン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物等を使用することができる。また、酸剤として、塩酸、リン酸等の無機酸、塩酸モノエタノールアミン等の塩酸塩;リン酸二水素一カリウム、リン酸一水素二ナトリウム等のリン酸塩等、乳酸、リンゴ酸等の有機酸を使用することができる。
本発明の毛髪変形処理剤には以上の成分のほか、通常毛髪化粧料に配合させる成分を適宜含有させることができる。ただし、本発明の毛髪変形処理剤は、毛髪還元剤を実質的に含有しないことが好ましい。特に従来のパーマ剤によく含有されるチオール、亜硫酸水素、及びそれらの塩から選ばれる還元剤を実質的に含有しない。本発明は、毛髪内の蛋白質のS−S結合の切断を伴わずに毛髪の変形を可能とした点に特徴があり、還元剤を用いて毛髪内の蛋白質のS−S結合を切断することで毛髪を変形させるパーマ剤とは全く異なる技術である。なお、上述の毛髪還元剤として、例えばチオグリコール酸、ジチオグリコール酸、システイン、アセチルシステイン、ブチロラクトンチオール等のチオール、亜硫酸水素及びその塩が挙げられる。
なお、本発明において、「実質的に含有しない」とは、毛髪変形処理剤中における対象化合物の含有量が、好ましくは0.1質量%未満、より好ましくは0.01質量%未満であることをいい、更に好ましくは、毛髪変形処理剤中に対象化合物を含有しないことをいう。
〔毛髪変形処理方法〕
本発明の毛髪変形処理剤を用いて毛髪形状を半永久的ないし永久的に変形する毛髪処理は、下記工程(i)及び(ii)を含む毛髪処理方法により行うことができる。
(i)本発明の毛髪変形処理剤を毛髪に塗布し、毛髪に浸透させるステップ
(ii)毛髪変形処理剤が浸透した毛髪を加熱して形付けするステップ
工程(i)において、毛髪変形処理剤は、乾燥した毛髪に対し塗布しても濡れた毛髪に対し塗布してもよいが、毛髪を膨潤させ毛髪処理剤の毛髪への浸透を促進するため、工程(i)の前に、水で毛髪を濡らしておくことが好ましい。工程(i)において毛髪に塗布する毛髪変形処理剤の質量は、毛髪の質量に対する浴比(毛髪変形処理剤の質量/毛髪の質量)で、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.25以上、更に好ましくは0.5以上であり、また好ましくは5以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下である。処理の対象となる毛髪は、頭髪の全部でも、その一部でも構わない。
工程(ii)における加熱温度は、成分(A)と毛髪内タンパク質との相互作用を大きくし、成分(A)の毛髪内での自己縮合反応を促進することで本発明の効果を得るため、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上、更に好ましくは80℃以上であり、また、加熱中の水分の急激な蒸発を抑制するため、好ましくは250℃以下、より好ましくは240℃以下、更に好ましくは230℃以下である。加熱方法としては、ヘアアイロン、電熱ロッド、ホットカーラー等を用いる方法が挙げられる。
工程(ii)における加熱時間は、使用する加熱器具・加熱温度によって適宜選ばれるが、毛髪変形処理剤を毛髪内に浸透・拡散させ、十分な重合を起こす観点から、好ましくは1秒以上、より好ましくは1分以上、更に好ましくは5分以上、更に好ましくは15分以上、更に好ましくは30分以上であり、また、毛髪ダメージ抑制のため、好ましくは2時間以下、より好ましくは1時間以下、更に好ましくは45分以下である。
工程(ii)における形付けには、ストレート状の形付け、カール状の形付けのいずれも含まれる。毛髪をストレート状に形付けする方法としては、手、くし、ブラシ等の道具により毛髪を引っ張りながらドライヤーでブローする方法、ヘアアイロンを用いて加熱する方法等があるが、変形の容易さの観点から、ヘアアイロンを用いる方法が好ましい。ヘアアイロンを用いて毛髪を加熱しながらストレート状に形付けするには、毛髪をフラットアイロンで挟んだ後に挟んだまま根元から毛先に滑らせる方法、手、くし、ブラシ等の道具により毛髪を引っ張りながらフラットアイロンで挟んでそのまま保持する方法等、及びその両者の組合せ等によればよい。また、毛髪をカール状に形付けする場合、毛髪を電熱ロッド、ホットカーラー等に巻いて加熱しながら保持する方法、毛髪をカールアイロンに巻いて保持する方法等が挙げられる。
工程(ii)は、水分の急激な蒸発が抑制される環境下で行われることが好ましい。水分の蒸発を抑制する具体的手段としては、毛髪処理剤が塗布された毛髪を、プラスチックフィルム、キャップ等で覆う方法、過熱水蒸気等の水蒸気を毛髪に継続的に噴霧する方法等が挙げられる。
工程(i)と工程(ii)の間に、毛髪処理剤が塗布された毛髪を放置するステップを入れてもよい。その場合の放置時間は、毛髪変形処理剤を毛髪内に浸透・拡散させるため、好ましくは1分以上、より好ましくは3分以上、更に好ましくは5分以上であり、また、好ましくは1時間以下、より好ましくは30分以下、更に好ましくは20分以下である。
また、放置するステップにおいて、毛髪変形処理剤の浸透を促進する観点から加温しても良い。加温する場合は40〜90℃で加温するのが好ましい。
工程(i)と工程(ii)の間に、毛髪処理剤が塗布された毛髪をすすいでもよく、またすすがなくてもよいが、毛髪内に毛髪処理剤成分を十分に保持し、処理後の毛髪に半永久的な形状を付与し、更に熱により再度、毛髪形状を半永久的に変形する効果をより一層強くする観点から、すすがない方が好ましい。
工程(ii)の後、毛髪をすすいでもよく、またすすがなくてもよいが、余剰の重合物による毛髪感触低下を防ぐ観点から、すすぐ方が好ましい。
これらの処理によって、毛髪内に成分(A)が浸透し、その後、加熱することで成分(A)と毛髪内タンパク質との相互作用によりタンパク質構造が制御される。また、加熱により成分(A)が毛髪内で自己縮合する場合もある。この縮合物は熱可塑性である。これらの理由により、半永久的かつ熱可逆的に毛髪形状を変形させることができる。また、一度施術すれば、再度毛髪変形処理剤を塗布することなく、熱を与えるだけで、毛髪を半永久的ないし永久的に自在に繰り返し半永久的ないし永久的に変形させることが可能となる。更に、本発明の方法により付与された毛髪変形は、シャンプーを繰り返しても崩れない。
(再変形処理方法)
工程(i)又は工程(ii)を含む方法により毛髪を変形処理した後、熱を与えて毛髪を別の形に半永久的に再変形させることができる。再変形する際に与える熱は、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上であり、また、好ましくは230℃以下、より好ましくは220℃以下、更に好ましくは210℃以下である。また、再変形処理をする際には本発明の毛髪変形処理剤も既知の毛髪変形処理剤も塗布しないことが好ましい。以下、熱を与えて毛髪を別の形に半永久的ないしは永久的に毛髪を再変形させる工程を行う場合の具体的な手順を説明する。
・カール状に変形処理した毛髪をストレート状に再変形する場合
カール状に変形処理した毛髪をストレート状に再変形するには、手や、くし、ブラシ等の道具により毛髪を引っ張りながらドライヤーでブローする方法、ヘアアイロンを用いて加熱する方法等があるが、変形の容易さの観点から、ヘアアイロンを用いる方法が好ましい。ヘアアイロンを用いて毛髪を加熱しながらストレート状に形付けするには、毛髪をヘアアイロンで挟んだ後に挟んだまま根元から毛先に滑らせる方法、手や、くし、ブラシ等の道具により毛髪を引っ張りながらヘアアイロンで挟んでそのまま保持する方法等、及びその両者の組合せ等によればよい。
この場合における毛髪加熱時の到達温度(毛髪の温度)は、用いるヘアアイロンの種類、加熱部の材質、設定温度、ヘアアイロンの操作方法にかかわらず、毛髪形状を半永久的ないし永久的に変形させる観点から、好ましくは120℃以上、より好ましくは150℃以上であり、また、毛髪の損傷防止と毛髪形状の半永久的ないし永久的な変形とを両立する観点から、好ましくは230℃以下、より好ましくは220℃以下、更に好ましくは210℃以下である。毛髪の加熱温度は、例えばSENTRY社製放射温度計(型番ST653)等を用いて測定することができる。
・ストレート状に変形処理した毛髪をカール状に再変形する場合
ストレート状に処理した毛髪をカール状に変形するには、毛髪をロッド、カーラー等に巻いて加熱しながら保持する方法、毛髪をヘアアイロンに巻いて保持する方法等が挙げられる。
この場合における毛髪加熱時の到達温度(毛髪の温度)は、毛髪形状を半永久的ないし永久的に変形させる観点から、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上であり、また、毛髪の損傷防止と毛髪形状の半永久的ないし永久的な変形とを両立する観点から、好ましくは180℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは100℃以下、更に好ましくは80℃以下、更に好ましくは60℃以下である。
毛髪を再変形させる場合も、加熱をする際には、毛髪が乾燥している状態で加熱する方法でも、水で濡らした後に加熱する方法でもよいが、毛髪形状を半永久的ないし永久的に変形させる効果をより一層強くする観点から、水で濡らした後に加熱する方法が好ましい。
毛髪を再変形させる場合の毛髪の加熱時間は、使用する加熱道具、加熱温度によって適宜選ばれるが、毛髪形状を半永久的ないし永久的に変形させる観点から、好ましくは1秒以上、より好ましくは5秒以上、更に好ましくは1分以上、更に好ましくは5分以上、更に好ましくは15分以上、更に好ましくは30分以上であり、また、毛髪ダメージ抑制のため、好ましくは2時間以下、より好ましくは1時間以下、更に好ましくは45分以下である。
以上の本願発明の毛髪処理方法として、特に好ましい実施態様をまとめる。
1)任意で毛髪を水でぬらす。
2)成分(A)及び(B)を含有する毛髪処理剤を毛髪に塗布し、浸透させる。
3)任意で毛髪処理剤を塗布した毛髪を1分以上1時間以下放置する。このとき、任意で40〜90℃に加温しても良い。
4)毛髪を50〜250℃で加熱して形付ける。
5)任意で髪をすすぐ。
6)任意で40〜230℃で加熱して毛髪を再変形する。
本発明の毛髪処理方法は、還元剤を用いたパーマ処理や、pH12〜14の強アルカリ性の毛髪処理剤を用いたリラクサー処理とは全く異なる原理によって毛髪を自在に変更することを可能とする技術であるので、還元剤を含む毛髪処理剤やpH12〜14の強アルカリ性の毛髪処理剤を髪に塗布するステップは含まない。従って、本発明の毛髪処理方法は、髪を傷めることなく毛髪を変形させることができることも上記従来の毛髪変形方法に比べ有利な点といえる。
以上述べた実施形態に関し、以下に本発明の好ましい態様を更に開示する。
<1>
以下の成分(A)及び(B)を含有する毛髪変形処理剤。
(A)次の一般式(1)で表される化合物
Figure 2016108322
〔式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は以下の一般式(2)で表される基を示し、R1、R2及びR3は同時に全てが水素原子となることは無い。
Figure 2016108322
Rは、水素原子又はカルボキシ基を示し、A1及びA2は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基又は以下の一般式(3)で表される基を示す。
Figure 2016108322
X、Y及びZは、いずれか1つが一般式(2)中に図示される炭素原子との結合手を示し、残りは水素原子又は−CH(OH)COOHを示す。〕
(B)水
<2>
成分(A)の一般式(3)で表される置換基が、好ましくは、Yが水素原子であって、X、Zのいずれか一方が一般式(2)中に図示される炭素原子に結合し、他方が水素原子又は―CH(OH)COOHである基である<1>に記載の毛髪変形処理剤。
<3>
好ましくは成分(A)が、2-(2,4-ジヒドロキシプロピル)-2-ヒドロキシ酢酸、2,2'-(4,6-ジヒドロキシ-1,3-フェニレン)ビス(2-ヒドロキシ酢酸)、2,2-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)ヒドロキシ酢酸、2-(5-(カルボキシ(2,4-ジヒドロキシフェニル)メチル)-2,4-ジシドロキシフェニル)-2-ヒドロキシ酢酸、2,2'-(4,6-ジヒドロキシ-1,3-フェニレン)ビス(2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)ヒドロキシ酢酸)、2-(5-(カルボキシ(2,4-ジヒドロキシフェニル)メチル)-2,4-ジヒドロキシフェニル)-2-(2,6-ジヒドロキシフェニル)酢酸、2-(5-(カルボキシ(2,4-ジヒドロキシフェニル)メチル)-2,4-ジヒドロキシフェニル)-2-(5-(カルボキシ(ヒドロキシ)メチル)-2,4-ジヒドロキシフェニル)酢酸、及び2,2'-(4,6-ジヒドロキシ-1,3-フェニレン)ビス(2-(5-(カルボキシ(ヒドロキシ)メチル)-2,4-ジヒドロキシフェニル)酢酸)から選ばれる1種又は2種以上の化合物である<1>又は<2>に記載の毛髪変形処理剤。
<4>
成分(A)の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは23質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である、<1>〜<3>のいずれかに記載の毛髪変形処理剤。
<5>
pHが、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2.5以下、更に好ましくは2以下であり、また、好ましくは1以上、より好ましくは1.2以上、更に好ましくは1.5以上である<1>〜<4>のいずれかに記載の毛髪変形処理剤。
<6>
好ましくは毛髪の変形が、毛髪蛋白質のS−S結合の切断及び再結合によるものでない、<1>〜<5>のいずれかに記載の毛髪変形処理剤。
<7>
毛髪内の蛋白質を還元する成分の合計量が、好ましくは0.1質量%未満、より好ましくは0.01質量%未満であり、更に好ましくは、毛髪変形処理剤中に毛髪内の蛋白質を還元する成分を含有しない<1>〜<6>のいずれかに記載の毛髪変形処理剤。
<8>
毛髪内の蛋白質を還元する成分が、好ましくはチオール、亜硫酸水素、及びそれらの塩から選ばれるものである<7>に記載の毛髪変形処理剤。
<9>
チオールが、好ましくはチオグリコール酸、ジチオグリコール酸、システイン、アセチルシステイン、ブチロラクトンチオールである<8>に記載の毛髪変形処理剤。
<10>
下記工程(i)及び(ii)を含む、毛髪形状を半永久的ないし永久的に変形する毛髪処理方法。
(i)<1>〜<9>のいずれかに記載の毛髪変形処理剤を毛髪に塗布し、毛髪に浸透させるステップ
(ii)毛髪変形処理剤が浸透した毛髪を加熱して形付けするステップ
<11>
好ましくは、工程(i)の前に毛髪を濡らすステップを含む、<10>に記載の毛髪処理方法。
<12>
工程(ii)における加熱温度が、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上、更に好ましくは80℃以上であり、また、好ましくは250℃以下、より好ましくは240℃以下、更に好ましくは230℃以下である、<10>又は<11>に記載の毛髪処理方法。
<13>
好ましくは、工程(ii)が、水分の蒸発が抑制される環境下で行われるものである、請求項<10>〜<12>のいずれかに記載の毛髪処理方法。
<14>
好ましくは工程(ii)で水分の蒸発が抑制される環境が、毛髪処理剤が塗布された毛髪をプラスチックフィルム、キャップで覆う方法、又は水蒸気を毛髪に継続的に噴霧する方法で与えられるものである<13>に記載の毛髪処理方法。
<15>
好ましくは、還元剤を含む毛髪処理剤やpH12〜14の強アルカリ性の毛髪処理剤を髪に塗布するステップを含まない<10>〜<14>のいずれかに記載の毛髪処理方法。
<16>
工程(i)において毛髪に塗布する毛髪変形処理剤の質量は、毛髪の質量に対する浴比(毛髪変形処理剤の質量/毛髪の質量)で、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.25以上、更に好ましくは0.5以上であり、また好ましくは5以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下である<10>〜<15>のいずれかに記載の毛髪処理方法
<17>
工程(ii)における加熱時間が、好ましくは1秒以上、更には5秒以上、更には1分以上、更には5分以上、更には15分以上、更には30分以上であり、また、好ましくは2時間以下、更には1時間以下、更には45分以下である<10>〜<16>のいずれかに記載の毛髪処理方法。
<18>
好ましくは、工程(i)と工程(ii)の間に、毛髪処理剤が塗布された毛髪を放置するステップを含む<10>〜<17>のいずれかに記載の毛髪処理方法。
<19>
放置時間が、好ましくは1分以上、より好ましくは3分以上、更に好ましくは5分以上であり、また、好ましくは1時間以下、より好ましくは30分以下、更に好ましくは20分以下である<18>に記載の毛髪処理方法。
<20>
放置する際に40〜90℃で加温する<18>又は<19>に記載の毛髪処理方法。
<21>
好ましくは、工程(i)と工程(ii)の間に、毛髪処理剤が塗布された毛髪をすすぐステップを含まない<10>〜<20>のいずれかに記載の毛髪処理方法。
<22>
好ましくは、工程(ii)の後、毛髪をすすぐステップを含む<10>〜<21>のいずれかに記載の毛髪処理方法。
<23>
好ましくは、工程(ii)の後、加熱により異なる形状に毛髪を再変形する<10>〜<22>のいずれかに記載の毛髪処理方法。
<24>
好ましくは、毛髪を再変形する際に毛髪変形処理剤を塗布しない<23>に記載の毛髪処理方法。
<25>
好ましくは、毛髪を再変形する際の加熱温度が好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上であり、また、230℃以下、より好ましくは220℃以下、更に好ましくは210℃以下である<23>又は<24>に記載の毛髪処理方法。
<26>
毛髪処理方法が、半永久的ないし永久的に毛髪を変形する方法である<10>〜<25>に記載の毛髪処理方法。
<27>
<1>〜<9>のいずれかに記載の組成物の、半永久的ないし永久的な毛髪変形のための使用。
合成例1:混合物1の合成
レゾルシン5.0gを水21.0gに溶解し、48質量%水酸化ナトリウム水溶液7.64gで中和した(これをa液とした)。また、グリオキシル酸一水和物1.39gを水24.3gに溶解し、48質量%水酸化ナトリウム水溶液1.22gで中和した(これをb液とした)。
a液、b液を混合し、窒素下にて80℃まで加温し、45分間加熱した。加温終了後、氷冷し硫酸22.6gをゆっくりと加え、pHを約8付近にした。
次いで、分液漏斗に溶液を移し、酢酸エチル50mLで2回洗浄した。その後、水層に硫酸3.7gを加え、pH1以下にした。
その後、酢酸エチル50mLで2回抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、エバポレータによって40℃以下にしながら減圧濃縮した。酢酸エチルを14.5質量%、水を8.3質量%含むペースト状の混合物1が2.6g(このうち成分(A)の純分は2.01g)得られた。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ11.8ppm(カルボン酸-COOH、計算値1.4H(実測1.1H))、δ8.8-9.4ppm(芳香環-OH、計算値4.8H(実測4.6H))、δ6.0-6.8ppm(芳香環プロトン、計算値6.8H(実測6.8H))、δ5.0-5.2(カルボン酸の根元のメチン、計算値1.4H(実測1.2H))。ただし、計算値は後述するLC-MSの結果を基に計算したものである。
得られた生成物をLC-MSで分析した。分子量442の成分と分子量276の成分につき、面積百分率法(検出されたすべてのピークの総面積に対する目的物のピーク面積の割合)を適用し各成分の割合を算出した。分子量276の成分が面積比58%を占め、分子量442の成分が面積比40%を占めた。
以上の分析より、得られた成分(A)は、前記構造式(iii)〜(v)で示される分子量276の化合物と、前記構造式(viii)〜(xii)で示される分子量442の化合物とを58:40で含有する混合物であることが分かった。
なお、LC-MSは以下の条件で測定した。
<HPLC/UV/MSの分析条件及び装置>
HPLC/UV装置と条件
システム:Agilent社製1100シリーズ
オートサンプラー:SIL-20A(島津製作所)
ポンプ:G1312A(Agilent)
カラムオーブン:G1316A(Agilent)
UV:G1314A(Agilent)
カラム: L-column ODS(4.6*150mm) 5μm
カラム温度:40℃
溶離液:A1 0.1%TFA水溶液 B1 0.1%TFAメタノール
グラジェント B 10%(0-5min)−100%(15-20min)−10%(21-30min)
流量: 1.0mL/min
注入量: 20μL
UVD: 210nm
MS装置と条件
MS:SLシリーズ G1946D(Agilent)
DryGasFlow:12L/min
NebrizerPressure:25psi
DryingGasTemp:350℃
CapilaryVoltage:4000℃
Ionization:ESI,positive
Fragmentor:90V
実施例1、比較例1〜2
表1に示す処理剤を調製し、以下の3段階の毛髪処理を行い、それぞれの形状付与効果を評価した。この結果を表1に併せて示す。なお、各組成物のpHは、調製した組成物を室温(25℃)において、そのままpHメーター(HORIBA製 / 型番:F-52)で測定した。
<I:半永久的カール形状付与>
1.コーカシアン直毛0.5gの長さ25cmの毛束を30℃の水道水で30秒間濡らした後、濡れた毛束を直径14mmのプラスチック製ロッドに巻き付け、クリップで固定した。
2.ロッドに巻き付けられた毛束に処理剤を1g塗布し、ロッドの全体をラップで覆って密封し、90℃設定のオーブンにて1時間加熱した。
3.毛束をオーブンから取り出し、室温に戻した。
4.毛束をロッドから外し、水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、評価用シャンプーで60秒泡立てた。
5.水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、30℃の水道水中に無限浴比で60秒浸漬した後、毛束の根本を持って静かに水中から引き上げ、軽く振動を与えて水を切った。
6.実験室中に2時間吊して静置し、乾燥させ、クシを通した後、吊して真横から写真を撮った。写真をもとに、毛束の最もカールの強い部分の曲率半径を求め、これを2倍することでカール直径を求めた。
(評価基準)
A:カール直径が、使用したロッド(直径14mm)の1倍以上2倍未満
B:カール直径が、使用したロッド(直径14mm)の2倍以上3倍未満
C:カール直径が、使用したロッド(直径14mm)の3倍以上4倍未満
D:カール直径が、使用したロッド(直径14mm)の4倍以上50倍未満
E:直毛のままであり、処理前と形状の変化なし
<II:半永久的カール形状付与毛に対する半永久的ストレート形状付与>
1.<I:半永久的カール形状付与>で評価した毛束に対し、クシを通して絡まりをとった後に、実測温度180℃のフラットアイロンで5cm/secの速度で6回スライドした。
2.水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、評価用シャンプーで60秒泡立てた後、水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、タオルドライした。
3.毛髪の自然な形状が出るよう振動を与えながら乾かし(ドライヤー不使用)、クシを通した後、吊して目視観察した。
(評価基準)
A:カールが残っておらず、完全に直毛化している
B:フラットアイロン処理前よりはカールは弱くなっているが、完全に直毛化はしていない
C:カール毛のままであり、処理前と形状の変化なし
<III:半永久的ストレート形状付与毛に対する半永久的カール形状付与>
1.<II:半永久的カール形状付与毛に対する半永久的ストレート形状付与>で評価した毛束を30℃の水道水で30秒間濡らした後、濡れた毛束を直径14mmのプラスチック製ロッドに巻き付け、クリップで固定した。
2.ロッドの全体をラップで覆って密封し、40℃設定のオーブンにて1時間加熱した。
3.毛束をオーブンから取り出し、室温に戻した。
4.毛束をロッドから外し、水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、評価用シャンプーで60秒泡立てた。
5.水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、30℃の水道水中に無限浴比で60秒浸漬した後、毛束の根本を持って静かに水中から引き上げ、軽く振動を与えて水を切った。
6.実験室中に2時間吊して静置し、乾燥させ、クシを通した後、吊して真横から写真を撮った。写真をもとに、毛束の最もカールの強い部分の曲率半径を求め、これを2倍することでカール直径を求めた。
(評価基準)
A:カール直径が、使用したロッド(直径14mm)の1倍以上2倍未満
B:カール直径が、使用したロッド(直径14mm)の2倍以上3倍未満
C:カール直径が、使用したロッド(直径14mm)の3倍以上4倍未満
D:カール直径が、使用したロッド(直径14mm)の4倍以上50倍未満
E:直毛のままであり、処理前と形状の変化なし
<評価用シャンプーの処方>
成分 (質量%)
ラウレス硫酸ナトリウム 15.5
ラウラミドDEA 1.5
安息香酸ナトリウム 0.5
EDTA-2Na 0.3
リン酸 pH7に調整する量
イオン交換水 バランス
合計 100
Figure 2016108322
比較例3
特許文献3(米国特許第4278659号明細書)に準じて毛髪処理剤を調製し、<I:半永久的カール形状付与>の評価を行った。具体的には以下の手順で毛髪処理剤を調製し、評価を行った。
<毛髪処理剤の準備>
グリセルアルデヒドを5質量%、レゾルシノールを5質量%含有するpH2.0の水溶液を調製した。この水溶液を1時間加熱還流し、毛髪処理剤を得た。
<I:半永久的カール形状付与>
1.コーカシアン直毛0.5gの長さ25cmの毛束を30℃の水道水で30秒間濡らした後、濡れた毛束を直径14mmのプラスチック製ロッドに巻き付け、クリップで固定した。
2.ロッドに巻き付けられた毛束に<毛髪処理剤の準備>で調製した処理剤を1g塗布し、ロッドの全体をラップで覆って密封し、90℃設定のオーブンにて1時間加熱した。
3.毛束をオーブンから取り出し、室温に戻した。
4.毛束をロッドから外し、水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、評価用シャンプーで60秒泡立てた。
5.水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、30℃の水道水中に無限浴比で60秒浸漬した後、毛束の根本を持って静かに水中から引き上げ、軽く振動を与えて水を切った。
6.実験室中に2時間吊して静置し、乾燥させ、クシを通した後、吊して真横から写真を撮った。
上述の手順で毛髪処理を行ったが、比較例3で使用した毛髪処理剤で処理した後は未処理時と同じ毛髪形状であり、カール形状を付与することはできなかった。

Claims (10)

  1. 以下の成分(A)及び(B)を含有する毛髪変形処理剤。
    (A)次の一般式(1)で表される化合物
    Figure 2016108322
    〔式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は以下の一般式(2)で表される基を示し、R1、R2及びR3は同時に全てが水素原子となることは無い。
    Figure 2016108322
    Rは、水素原子又はカルボキシ基を示し、A1及びA2は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基又は以下の一般式(3)で表される基を示す。
    Figure 2016108322
    X、Y及びZは、いずれか1つが一般式(2)中に図示される炭素原子との結合手を示し、残りは水素原子又は−CH(OH)COOHを示す。〕
    (B)水
  2. 成分(A)の含有量が0.1質量%以上30質量%以下である、請求項1に記載の毛髪変形処理剤。
  3. pHが4以下である、請求項1又は2に記載の毛髪変形処理剤。
  4. 毛髪内の蛋白質を還元する成分の合計量が0.1質量%未満である、請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪変形処理剤。
  5. 下記工程(i)及び(ii)を含む、毛髪形状を半永久的ないし永久的に変形する毛髪処理方法。
    (i)請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪変形処理剤を毛髪に塗布し、毛髪内に浸透させるステップ
    (ii)毛髪変形処理剤が浸透した毛髪を加熱して形付けするステップ
  6. 工程(i)の前に毛髪を濡らすステップを含む、請求項5に記載の毛髪処理方法。
  7. 工程(ii)における加熱温度が50℃以上250℃以下である、請求項5又は6に記載の毛髪処理方法。
  8. 工程(ii)が、水分の蒸発が抑制される環境下で行われるものである、請求項5〜7のいずれかに記載の毛髪処理方法。
  9. 還元剤を含む毛髪処理剤やpH12〜14の強アルカリ性の毛髪処理剤を髪に塗布するステップを含まない請求項5〜8のいずれかに記載の毛髪処理方法。
  10. 工程(ii)の後、毛髪を加熱することより毛髪を再変形する請求項5〜9のいずれかに記載の毛髪処理方法。
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